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C 62282-6-200:2019 (IEC 62282-6-200:2016) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 2 

3 用語及び定義 ··················································································································· 3 

4 一般原則························································································································· 3 

4.1 試験環境 ······················································································································ 3 

4.2 精度の最低要件 ············································································································· 4 

4.3 測定機器 ······················································································································ 4 

5 試験······························································································································· 5 

5.1 試験方法 ······················································································································ 5 

5.2 発電特性 ······················································································································ 5 

5.3 機械耐久試験 ················································································································ 7 

6 表示······························································································································· 8 

7 試験報告書 ······················································································································ 8 

C 62282-6-200:2019 (IEC 62282-6-200:2016) 

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

日本工業規格          JIS 

C 62282-6-200:2019 

(IEC 62282-6-200:2016) 

燃料電池技術−第6-200部: 

マイクロ燃料電池発電システム−性能試験方法 

Fuel cell technologies-Part 6-200:  

Micro fuel cell power systems-Performance test methods 

序文 

この規格は,2016年に第3版として発行されたIEC 62282-6-200を基に,技術的内容及び構成を変更す

ることなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

マイクロ燃料電池発電システムは,燃料電池技術の進歩とともに,その商業化に対する期待や要求が近

年,劇的に増大している。その傾向は,ノートパソコン,携帯電話,PDA,家庭用コードレス電化製品,

TV放送用カメラ,自立ロボットなどの用途を意図しているマイクロ燃料電池発電システムに特に顕著で

ある。マイクロ燃料電池発電システムの心臓部は発電ユニットである。マイクロ燃料電池発電システムに

は,発電ユニットを内蔵するものと外付けするものとがある。 

適用範囲 

この規格は,ノートパソコン,携帯電話,PDA,家庭用コードレス電化製品,TV放送用カメラ,自立

ロボットなどへの適用を意図しているマイクロ燃料電池発電システムの性能評価のために必要な試験方法

として,最高出力が直流60 V以下であって,240 VA以下のマイクロ燃料電池発電システムの発電特性及

び機械耐久性の性能試験方法について規定する。この規格に従って評価するマイクロ燃料電池発電システ

ムの一般的な機能構成図を,図1に示す。 

この規格は,マイクロ燃料電池発電システムの安全性は対象としない。 

この規格は,マイクロ燃料電池発電システムの互換性は対象としない。 

background image

C 62282-6-200:2019 (IEC 62282-6-200:2016) 

  

図1−マイクロ燃料電池発電システムの機能構成の一般例 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 62282-6-200:2016,Fuel cell technologies−Part 6-200: Micro fuel cell power systems−

Performance test methods(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 8800 燃料電池発電用語 

JIS C 60068-2-6 環境試験方法−電気・電子−第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc) 

注記 対応国際規格:IEC 60068-2-6,Environmental testing−Part 2-6: Tests−Test Fc: Vibration 

(sinusoidal)  

JIS C 60721-3-7 環境条件の分類−環境パラメータとその厳しさのグループ別分類 携帯及び移動使

用の条件 

注記 対応国際規格:IEC 60721-3-7,Classification of environmental conditions−Part 3-7: Classification 

of groups of environmental parameters and their severities−Portable and non-stationary use 

JIS Q 17025 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 17025,General requirements for the competence of testing and calibration 

laboratories 

電力接続 

内部燃料 

容器 

(オプション) 

又は 

燃料管理装置 

燃料カートリッジ 

空気管理装置 

燃料電池 

又は 

燃料電池モジュール 

電力変換装置 

PCS 

二次電池 

又は 

キャパシタ 

(オプション) 

機械的インタフェース 
信号インタフェース 

燃料供給インタフェー
ス 

一次電池 

(オプション) 

空気 

マイクロ燃料電池システム 

燃料カート

リッジ 

機械的インタフェース 
信号インタフェース 

出力電力 

C 62282-6-200:2019 (IEC 62282-6-200:2016) 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8800によるほか,次による。 

3.1 

コンディショニング(conditioning) 

待機状態にあるマイクロ燃料電池発電システムを,システムが適応するために性能試験に先立って一定

時間,試験環境の条件下に置くこと。 

(IEC/TS 62282-1:2013の3.22を修正) 

3.2 

マイクロ燃料電池発電システム(micro fuel cell power system) 

燃料カートリッジを含めた燃料電池から電力を提供する直流電源で,最大直流出力電圧60 V,最大出力

240 VAであり,ノートパソコン,携帯電話,PDA,家庭用コードレス電化製品,TV放送用カメラ,自立

ロボットなどの着装用又は携帯用機器に,柔軟なコードと,プラグ若しくは当該携帯直流電気機器のケー

スに組み込まれた接続端子によって接続されているもの。 

(IEC/TS 62282-1:2013の3.49.1を修正) 

3.3 

定格電流(rated current) 

マイクロ燃料電池発電システムにおいて製造業者が定めた通常の運転状態の定格電圧で設計値として得

られる最大の連続出力電流。 

(IEC/TS 62282-1:2013の3.25.2を修正) 

3.4 

定格出力(rated power) 

マイクロ燃料電池発電システムにおいて製造業者が定めた通常の運転状態で設計値として得られる最大

の連続出力電力。 

(IEC/TS 62282-1:2013の3.85.4を修正) 

3.5 

定格電圧(rated voltage) 

マイクロ燃料電池発電システムにおいて製造業者によって設定された出力電圧。 

3.6 

待機状態(standby state) 

電気出力はゼロであるが,十分な電気出力を出す状態に速やかに切り替えることのできる,マイクロ燃

料電池発電システムの状態。 

(IEC/TS 62282-1:2013の3.110.4を修正) 

3.7 

起動所要時間(starting duration) 

マイクロ燃料電池発電システムを製造業者が指定する定抵抗に接続した後で,待機状態から移行して定

格電圧の−10 %又は定格電圧値に到達するまでに必要な時間。 

一般原則 

4.1 

試験環境 

別途指定のない限り,試験は次の試験周囲条件で行う。 

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a) 温度 

22±5 ℃ 

b) 圧力 

83〜106 kPa 

c) 湿度 

相対湿度(60±15)% 

d) 酸素体積濃度 

18 %〜21 % 

測定は,実質的に空気の動きがない製造業者の指定する空間で行い,試験周囲条件は試験中に可能な限

り一定に保つ。試験環境のパラメータは,試験報告書に記録する。 

注記 実質的に空気の動きがないとは,おおむね風速が1 m/s以下の状態を意味している。 

4.2 

精度の最低要件 

測定パラメータ及びこれらの精度は,次による。 

a) 電圧 

±1 % 

b) 電流 

±1 % 

c) 時間 

±1 % 

d) 質量 

±1 % 

e) 温度 

±2 ℃ 

f) 

湿度 

±5 % 

g) 圧力 

±5 % 

h) 振動周波数 

±1 Hz(5 Hz<周波数≦50 Hz),又は±2 %(周波数>50 Hz) 

i) 

体積 

±2 % 

4.3 

測定機器 

4.3.1 

一般 

測定機器は,要求する精度及び測定する値の範囲に従って選定する。測定機器は,定期的に校正を行い,

4.2に規定する精度の水準を維持する。校正は,JIS Q 17025による。校正情報は,試験報告書に記載する。

電圧及び電流の測定機器は,測定期間全体にわたって連続して記録可能なものとする。 

4.3.2 

電圧 

電圧測定機器は,4.2に規定する精度を維持し,内部抵抗は1 MΩ以上とする。 

4.3.3 

電流 

電流測定機器は,4.2に規定する精度を維持する。 

4.3.4 

時間 

時間の測定機器は,4.2に規定する精度を維持するために,±1 s/h以上の精度とする。 

4.3.5 

質量 

質量の測定機器は,4.2に規定する精度を維持する。質量測定は,我が国の規制に従って,測定規格,業

界指針,関連機関の指針などに従って行う。 

4.3.6 

温度 

温度の測定機器は,4.2に規定する精度を維持する。周囲温度の直接測定には,次の機器を推奨する。 

a) トランスデューサ付き熱電対 

b) トランスデューサ付き抵抗温度計 

4.3.7 

湿度 

湿度の測定機器は,4.2に規定する精度を維持する。 

4.3.8 

圧力 

圧力の測定機器は,4.2に規定する精度を維持する。圧力測定は,我が国の規制に従って,測定規格,業

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界指針,関連機関の指針などに従って行う。規制が存在しない場合は,関連機関がこの規格の性能試験の

ための圧力測定の規格又は指針を策定する。 

4.3.9 

振動周波数 

振動周波数の測定機器は,4.2に規定する精度を維持する。周波数測定は,JIS C 60068-2-6による。 

4.3.10 体積 

体積の測定機器は,4.2に規定する精度を維持する。 

試験 

5.1 

試験方法 

試験は,図1によって行う。マイクロ燃料電池発電システムの性能は,マイクロ燃料電池本体及び(オ

プションの)一次電池,二次電池又はキャパシタを一つのものとして取り扱う。 

各試験は,3試験体について行う。これらの試験体は,試験環境に適応させるために,試験に先立ちコ

ンディショニングを2時間以上行う。試験は,コンディショニング後速やかに開始する。別途指示のない

限り,マイクロ燃料電池発電システムには,定格出力又は定格電流で動作させるように製造業者が指定す

る負荷及び電圧計を接続し,一定の継続時間の間測定し,このマイクロ燃料電池発電システムの実際の動

作中の特性を測定する。データは,測定時間全体にわたって,製造業者が指定する頻度で記録する。報告

書に記載する測定値は,記録したデータサンプルを平均して得られる,三つの試験体の測定値の平均値と

する。 

別途指示のない限り,データは,試験の継続時間について5秒間ごと又はそれよりも短い時間に1回の

記録でもよい。記録する各試験体の測定値は,試験継続時間中の全てのデータの平均値とし,標準偏差も

記録することが望ましい。 

試験は,一つの試験体ずつ連続して行ってもよいし,複数の試験体を並行して行ってもよい。 

電気出力測定は,図1の電力接続端子で行う。 

試験報告書は,試験体の製造ロット番号及び製造番号を特定でき,試験結果は,少数の特定の試験体の

それぞれの結果であることが明確になるようにする。 

5.2 

発電特性 

5.2.1 

起動所要時間 

起動所要時間は,次による。 

a) この試験では,マイクロ燃料電池発電システムの起動所要時間を確認する。 

b) 5.1によってコンディショニングを行った後,パワーインタフェース回路を製造業者の指定する定抵抗

に電気的に接続した時間から,製造業者が指定する定格電圧範囲の最小値に到達するまでの時間を測

定する。定抵抗値及び起動所用時間を,試験報告書に記録する。 

5.2.2 

定格出力試験及び定格電圧試験 

定格出力試験及び定格電圧試験は,次による。 

a) この試験では,マイクロ燃料電池発電システムの定格出力及び定格電圧を確認する。マイクロ燃料電

池発電システムの性能はマイクロ燃料電池本体及び(オプションの)一次電池,二次電池又はキャパ

シタを一つのものとして取り扱う。 

b) (オプションの)二次電池又はキャパシタは,試験開始時には燃料カートリッジ又は内部燃料容器に

燃料を満たした状態にする。この試験は,内蔵燃料タンクを充塡してあるか,又は充塡した燃料カー

トリッジを装塡した試験体を用いて行う。試験は,2時間又は燃料の量が運転に十分でなくなるまで

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継続する。このシステムが定格出力を出せなくなった時点で,試験を終了する。 

c) 出力電圧の測定値を監視し,製造業者が指定する定格電圧範囲の上下限値内であるか否かを確認する。

製造業者の指定する当該定格電圧範囲,接続した負荷及び測定持続時間を試験報告書に記録する。 

5.2.3 

不使用後の発電試験 

不使用後の発電試験は,次による。 

a) この試験では,ある期間不使用であったマイクロ燃料電池発電システムの性能を確認する。 

b) (オプションの)二次電池又はキャパシタは,この試験の開始時に満充電の状態とし,試験体は,製

造業者が指定する定格出力による一定時間の試験前運転を行ったものを用いて,待機状態として一定

時間,コンディショニングを行う。試験前運転の時間は,1時間以上とし,不使用時間は24時間とす

る。試験開始時に燃料カートリッジ又は内部燃料容器に燃料を満たした状態にする。2時間連続運転

後の出力電圧及び電流は5.1に従って測定し記録する。測定時に接続した負荷及びコンディショニン

グ時間後の測定持続時間を,試験報告書に記録する。 

試験報告書に記録する測定値は,それぞれの試験体について測定期間中の全測定値の平均を取って

もよい。 

5.2.4 

高低温における発電試験 

高低温における発電試験は,次による。 

a) この試験では,高温及び低温におけるマイクロ燃料電池発電システムの性能を確認する。 

b) (オプションの)二次電池又はキャパシタは,この試験開始時に満充電の状態とし,試験開始時には

燃料カートリッジ又は内部燃料容器に燃料を満たした状態にする。試験体は,試験に先立ち試験温度

で2時間以上待機状態でコンディショニングする。製造業者が指定する定格出力(ワット)が得られ

る一定の電力負荷及び電圧計を接続する。試験温度を,製造業者の指定する最低動作温度及び最高動

作温度とし,5.1に従って出力電圧及び出力電力又は出力電流を測定する。試験温度は,試験報告書に

記録する。試験体は,試験温度で,2時間又は燃料が燃料電池の運転に十分でなくなるいずれかの時

間まで運転する。測定の間,マイクロ燃料電池システムのマイクロ燃料電池発電ユニット又はマイク

ロ燃料電池モジュールは,燃料を消費させて発電状態にする。 

5.2.5 

高低湿度における発電試験 

高低湿度における発電試験は,次による。 

a) この試験では,高湿度条件及び低湿度条件におけるマイクロ燃料電池発電システムの性能を確認する。 

b) 試験湿度は,相対湿度20 %よりも低い湿度,及び相対湿度80 %よりも高い湿度の範囲で,製造業者

が指定する。(オプションの)二次電池又はキャパシタは,この試験開始時に満充電の状態とし,試験

開始時には燃料カートリッジ又は内部燃料容器に燃料を満たした状態にする。 

試験体は,試験湿度で試験に先立ち2時間以上,コンディショニングする。製造業者が指定する定

格出力(ワット)が得られる一定の電力負荷及び電圧計を接続する。その後,出力電圧,及び出力電

力又は出力電流を,相対湿度20 %未満の湿度水準及び相対湿度80 %を超える湿度水準下で測定する。

試験するときの湿度水準は,製造業者が指定し,試験報告書に記録する。試験体は,試験湿度で2時

間以上又は燃料がなくなるまで運転し,データは5.1に従って試験報告書に記録する。測定の間,マ

イクロ燃料電池システムのマイクロ燃料電池ユニット又はマイクロ燃料電池モジュールは,燃料を消

費させて発電状態にする。 

5.2.6 

高度試験 

高度試験は,次による。 

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C 62282-6-200:2019 (IEC 62282-6-200:2016) 

a) この試験では,低い大気圧におけるマイクロ燃料電池発電システムの性能を確認する。 

b) 試験圧力は,68 kPa又はそれよりも10 kPa低い圧力とするが,可能な限り68 kPaに近い状態とする。 

(オプションの)二次電池又はキャパシタはこの試験開始時に満充電の状態とし,試験開始時には

燃料カートリッジ又は内部燃料容器に燃料を満たした状態にする。 

試験に先立ち,試験体を試験圧力で2時間以上,コンディショニングする。製造業者が指定する定

格出力(ワット)が得られる一定の電力負荷及び電圧計を接続し,試験圧力下で出力電圧を測定する。

試験体は,2時間以上又は燃料がなくなるまで運転し,データは5.1に従って記録する。試験圧力は,

試験報告書に記録する。 

注記 68 kPaは,航空機客室の空気圧最低基準値である。 

5.3 

機械耐久試験 

5.3.1 

落下試験 

落下試験は,次による。 

a) この試験では,落下の衝撃によるマイクロ燃料電池発電システムの性能への影響を評価する。 

b) 試験体は,コンクリート又は同等の非弾力性の床にそれぞれが厚さ18〜20 mmの合板を2枚重ねた上

に,厚さ13 mm以上の固い木材を載せた水平な表面に,所定の高さから落下させる。落下の高さは,

JIS C 60721-3-7に基づいて規定した表1による。マイクロ燃料電池発電システムは,意図する動作姿

勢で,床表面に平行に保った状態で落下させる。 

表1−落下高さ 

単位 m 

試験体の質量 

分類 

7M1 a) 

7M2 b) 

7M3 c) 

 1 kg未満 

0.025 

0.25 

1.0 

 1 kg以上 10 kg未満 

0.025 

0.1 

0.5 

10 kg以上 50 kg未満 

0.025 

0.05 

0.25 

注a) 分類7M1は,マイクロ燃料電池発電システムの取扱い及び移動には注意が払われており,振動量が少ない場

所若しくは中程度の衝撃のある場所で用いるか,又はそのような場所の間を直接移動する場合に適用する。 

b) 分類7M2は,分類7M1に規定する条件に加えて,マイクロ燃料電池発電システムの取扱い及び移動に払う注

意は比較的少なく,高程度の衝撃のある場所で用いるか,又はそのような場所の間を直接移動する場合に適
用する。 

c) 分類7M3は,分類7M2に規定する条件に加えて,マイクロ燃料電池発電システムの取扱い及び移動は粗雑で

あり,振動量が大きい場所若しくは高程度の衝撃のある場所で用いるか,又はそのような場所の間を直接移
動する場合に適用する。 

c) 試験体を落下させた後,製造業者が指定する定格出力(ワット)が得られる製造業者が指定する抵抗

及び出力電圧計を接続し,試験体を2時間以上運転して,出力電圧を5.1に従って測定し記録する。

この試験の間は,マイクロ燃料電池又はマイクロ燃料電池モジュールは,燃料を消費させて発電状態

にする。試験開始時には燃料カートリッジ又は内部燃料容器に燃料を満たした状態にする。落下試験

の高さ,接続した負荷及び測定時間は,試験報告書に記録する。 

5.3.2 

振動試験 

振動試験は,次による。 

a) この試験では,振動によるマイクロ燃料電池発電システムの性能への影響を評価する。 

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C 62282-6-200:2019 (IEC 62282-6-200:2016) 

  

b) マイクロ燃料電池発電システムを意図する動作姿勢において振動台に取り付けた後,振動の正弦波が

15分間に7 Hzから200 Hzまで上げ,その後7 Hzまで戻す指数関数的な振動の増加減衰運動を1サイ

クルとし,このサイクルを12回繰り返す。振動の方向は,マイクロ燃料電池発電システムを固定した

水平面に対して垂直とする。振動条件は,JIS C 60721-3-7に基づいて規定した表2による。 

表2−振動条件 

試験体 

分類 

7M1 a) 

7M2 b) 

7M3 c) 

変位振幅 

3.5 mm 

3.5 mm 

7.5 mm 

加速度振幅 

10 m/s2 

10 m/s2 

20 m/s2 

周波数範囲 

7〜9 Hz及び9〜200 Hz 

7〜9 Hz及び9〜200 Hz 

7〜8 Hz及び8〜200 Hz 

注a) 分類7M1は,マイクロ燃料電池発電システムの取扱い及び移動には注意が払われており,振動量が少ない場

所若しくは中程度の衝撃のある場所で用いるか,又はそのような場所の間を直接移動する場合に適用する。 

b) 分類7M2は,分類7M1に規定する条件に加えて,マイクロ燃料電池発電システムの取扱い及び移動に払う注

意は比較的少なく,高程度の衝撃のある場所で用いるか,又はそのような場所の間を直接移動する場合に適
用する。 

c) 分類7M3は,分類7M2に規定する条件に加えて,マイクロ燃料電池発電システムの取扱い及び移動は粗雑で

あり,振動量が大きい場所若しくは高程度の衝撃のある場所で用いるか,又はそのような場所の間を直接移
動する場合に適用する。 

c) 試験体を振動させた後,製造業者が指定する定格出力(ワット)が得られる製造業者が指定する抵抗

及び出力電圧計を接続し,試験体を2時間以上運転して,出力電圧を5.1に従って測定し記録する。 

出力電圧の平均値,標準偏差,最大値及び最小値を記録することが望ましい。この試験の間は,マ

イクロ燃料電池又はマイクロ燃料電池発電ユニットのマイクロ燃料電池モジュールは,燃料を消費さ

せて発電状態にする。試験開始時には燃料カートリッジ又は内部燃料容器に燃料を満たした状態にす

る。試験の振動条件,接続した負荷及び測定持続時間は,試験報告書に記録する。 

表示 

製造業者は,マイクロ燃料電池発電システムが,この規格に従って試験を行ったことを示すために,本

体のラベルに,次に示す情報を含めて製造業者の仕様を明確に表示する。 

a) 製造業者の名称 

b) 製造年月 

c) この規格の番号(JIS C 62282-6-200) 

d) 定格電圧及び定格出力 

試験報告書 

製造業者は,マイクロ燃料電池発電システムの商用目的における性能を評価するために,この規格を用

いる。また,試験報告書の書式は,表3とする。 

background image

C 62282-6-200:2019 (IEC 62282-6-200:2016) 

表3−マイクロ燃料電池発電システムの試験報告書−性能試験 

製造業者の名称及びマイクロ燃料電池発電システムの型式 

製造年月:    月    年 

規格番号: JIS C 62282-6-200 

定格電圧範囲及び定格出力範囲: 定格電圧  V±  V,定格出力:  W±  W 
一次電池,充電池若しくはキャパシタの有無: □a) 有  □ 無 

4.3に規定する校正情報の報告: 
 

4.1 

試験環境 

温度:    ℃,圧力:    kPa 
相対湿度:  %,酸素濃度:   % 

5.2.1 

起動所要時間 

[試験条件] 
 測定時に接続した定抵抗: Ω 
[試験結果] 
     時間   分   秒 
□ 起動所要時間が100 ms未満。 
□ 5.2.1に従って定抵抗に接続したときに,出力電圧が定格電圧の±

10 %以内にとどまる。 

5.2.2 

定格出力試験及び定格電圧試験 

[試験条件] 
 測定時に接続した負荷: Ω,A又はW 
 測定持続時間:     時間 
[試験結果] 
□ マイクロ燃料電池発電システムは,定格出力が得られた。 
□ 出力電圧の測定値は,定格電圧の所定範囲内にとどまった。 
□ システムは,定格出力が得られなかった。 

5.2.3 

不使用後の発電試験 

[試験条件] 
 試験前使用時間:    時間(1時間以上) 
 不使用期間:  24時間 
 測定時に接続した負荷:  Ω,A又はW 
 測定持続時間: 1時間 
[試験結果] 
 電圧測定値:   V 
 電流測定値:   A,又は出力電力:   W 

5.2.4 

高低温における発電試験 

1) 低温における発電試験 
[試験条件] 
 温度(低):   ℃ 
 測定時に接続した負荷:  Ω,A又はW 
 測定持続時間:  時間 
[試験結果] 
 電圧測定値:   V 
 電流測定値:   A,又は出力電力:   W 
2) 高温における発電試験 
[試験条件] 
 温度(高):   ℃ 
 測定時に接続した負荷:  Ω,A又はW 
 測定持続時間:  時間 
[試験結果] 
 電圧測定値:   V 
 電流測定値:   A,又は出力電力:   W 

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10 

C 62282-6-200:2019 (IEC 62282-6-200:2016) 

  

表3−マイクロ燃料電池発電システムの試験報告書−性能試験(続き) 

製造業者の名称及びマイクロ燃料電池発電システムの型式 

製造年月:    月    年 

規格番号: JIS C 62282-6-200 

定格電圧範囲及び定格出力範囲: 定格電圧  V±  V,定格出力:  W±  W 
一次電池,充電池若しくはキャパシタの有無: □a) 有  □ 無 

4.3に規定する校正情報の報告: 
 

5.2.5 

高低湿度における発電試験 

1) 低湿度における発電試験 
[試験条件] 
 相対湿度(低):  % 
 測定時に接続した負荷:  Ω,A又はW 
 測定持続時間:  時間 
[試験結果] 
 電圧測定値:   V 
 電流測定値:   A,又は出力電力:   W 
2) 高湿度における発電試験 
[試験条件] 
 相対湿度(高):  % 
 測定時に接続した負荷:  Ω,A又はW 
 測定持続時間:  時間 
[試験結果] 
 電圧測定値:   V 
 電流測定値:   A,又は出力電力:   W 

5.2.6 

高度試験 

[試験条件] 
 圧力:   kPa 
 測定時に接続した負荷:  Ω,A又はW 
 測定持続時間:  時間 
[試験結果] 
 電圧測定値:   V 
 出力電力:    W 

5.3.1 

落下試験 

[試験条件] 
 落下試験高さ:  m 
 測定時に接続した負荷:  Ω,A又はW 
 測定持続時間:  時間 
[試験結果] 
 電圧測定値:   V 
 出力電力:    W 

5.3.2 

振動試験 

[試験条件] 
 振動周期:7〜200 Hz 
 その他の条件(必要に応じて): 
 測定時に接続した負荷:  Ω,A又はW 
 測定持続時間:  時間 
[試験結果] 
 電圧測定値:   V 
 出力電力:    W 

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C 62282-6-200:2019 (IEC 62282-6-200:2016) 

表3−マイクロ燃料電池発電システムの試験報告書−性能試験(続き) 

注a) 表の“□”は,次に示すチェックを入れる箇所を示す。 

− 5.2.1 □起動所要時間が100 ms未満。:該当する場合は,□に印を付ける。 
− 5.2.1 □5.2.1に従って定抵抗に接続したときに,出力電圧が定格電圧の±10 %以内にとどまる。:該当する場

合は,□に印を付ける。 

− 5.2.2 □マイクロ燃料電池発電システムは,定格出力が得られた。:該当する場合は,□に印を付ける。 
− 5.2.2 □出力電圧の測定値は,定格電圧の所定範囲内にとどまった。:5.2.2のb)及びc)に従って,出力電圧を

連続測定する。出力電圧を監視し,製造業者が指定する定格電圧範囲の上下限値内であることが確認された
場合は,□に印を付ける。 

− 5.2.2 □システムは,定格出力が得られなかった。:該当する場合は,□に印を付ける。