C 61558-2-5:2014
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 3
3 用語及び定義 ··················································································································· 3
4 一般要求事項 ··················································································································· 3
5 試験に関する一般的注意 ···································································································· 3
6 定格······························································································································· 3
7 分類······························································································································· 4
8 表示及びその他の情報 ······································································································· 4
9 感電に対する保護 ············································································································· 5
10 入力電圧設定の変更 ········································································································ 5
11 負荷時の出力電圧及び出力電流 ························································································· 5
12 無負荷出力電圧 ·············································································································· 5
13 短絡電圧 ······················································································································· 5
13A 2次短絡電流特性 ·········································································································· 5
14 温度上昇 ······················································································································· 5
15 短絡及び過負荷に対する保護 ···························································································· 5
16 機械的強度 ···················································································································· 6
17 じんあい(塵埃),固形物及び水分の有害な侵入に対する保護 ················································· 7
18 絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流 ······················································································ 7
19 構造 ····························································································································· 7
20 部品 ····························································································································· 8
21 内部配線 ······················································································································· 9
22 電源接続及びその他の外部可とうケーブル又はコード···························································· 9
23 外部導体用端子 ·············································································································· 9
24 保護接地接続 ················································································································· 9
25 ねじ及び接続部 ·············································································································· 9
26 沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離 ···································································· 9
27 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性 ················································································ 9
28 耐腐食性 ······················································································································ 10
附属書 ······························································································································· 11
参考文献 ···························································································································· 11
附属書JAA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ···································································· 12
C 61558-2-5:2014
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。これによって,JIS C 61558-2-5:2008は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 61558の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 61558-1 第1部:通則及び試験
JIS C 61558-2-1 第2-1部:一般用の複巻変圧器及び複巻変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項
及び試験
JIS C 61558-2-2 第2-2部:制御変圧器及び制御変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項及び試験
JIS C 61558-2-3 第2-3部:ガスバーナ及び石油バーナ用点火変圧器の個別要求事項及び試験
JIS C 61558-2-4 第2-4部:絶縁変圧器及び絶縁変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項及び試験
JIS C 61558-2-5 第2-5部:かみそり用変圧器及びかみそり用電源装置の個別要求事項及び試験
JIS C 61558-2-6 第2-6部:安全絶縁変圧器及び安全絶縁変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項
及び試験
JIS C 61558-2-7 第2-7部:玩具用変圧器及び玩具用電源装置の個別要求事項及び試験
JIS C 61558-2-8 第2-8部:ベル及びチャイム用の変圧器及び電源装置の個別要求事項及び試験
JIS C 61558-2-9 第2-9部:白熱電球のクラスIIIハンドランプ用変圧器の個別要求事項
JIS C 61558-2-12 第2-12部:定電圧変圧器の個別要求事項
JIS C 61558-2-13 第2-13部:単巻変圧器及び単巻変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項及び試
験
JIS C 61558-2-16 第2-16部:スイッチモード電源装置及びスイッチモード電源装置用変圧器の個別要
求事項及び試験
JIS C 61558-2-19 第2-19部:じょう(擾)乱減衰用変圧器の個別要求事項
JIS C 61558-2-20 第2-20部:小形リアクトルの個別要求事項
JIS C 61558-2-23 第2-23部:建築現場用変圧器の個別要求事項
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 61558-2-5:2014
変圧器,リアクトル,電源装置及び
これらの組合せの安全性−
第2-5部:かみそり用変圧器及び
かみそり用電源装置の個別要求事項及び試験
Safety of transformers, reactors, power supply units and
combinations thereof-Part 2-5: Particular requirements and
test for transformers for shavers, power supply units for shavers and
shaver supply units
序文
この規格は,2010年に第2版として発行されたIEC 61558-2-5を基に作成した日本工業規格であるが,
日本の配電事情などを考慮し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格であり,JIS C 61558-1と併読
する規格である。
この規格の箇条などの番号は,JIS C 61558-1と対応している。JIS C 61558-1に対する変更は,次の表現
を用いた。
− “置換”は,JIS C 61558-1の該当する箇所の要求事項を,この規格の規定に置き換えることを意味す
る。
− “追加”は,JIS C 61558-1の該当する箇所の要求事項に,この規格の規定を追加することを意味する。
変更する箇所に関する情報が必要な場合には,これらの表現に続く括弧書きで示す。ただし,JIS C
61558-1の引用項目及び箇所は,この規格の作成時に最新版として発行されていたJIS C 61558-1:2008を参
照している。このため,この規格の発行以降に発行されたJIS C 61558-1を参照する場合は,その引用項
目及び箇所が異なる場合があることに注意しなければならない。
JIS C 61558-1に追加する細分箇条番号は,JIS C 61558-1の箇条番号の後に“101”からの番号を付け,
図番号及び表番号は,“101”からの番号を付ける。追加する細別は,aa),bb)などとし,追加する附属書
番号は,AA,BBなどと記載する。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない参考事項,又は対応国際規格
を変更している事項である。変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAAに示す。
1
適用範囲
置換(箇条1全体)
この規格は,かみそり用変圧器,かみそり用変圧器を組み込んだ電源装置及びかみそり用電源装置の安
2
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
全性について規定する。電子回路を組み込んだ,かみそり用変圧器もこの規格で規定する。
注記1 安全性には,電気的,熱的,機械的及び化学的側面を含む。
特に規定がない限り,変圧器という用語には,かみそり用変圧器,かみそり用変圧器を組み込んだ電源
装置及びかみそり用電源装置を含む。
この規格は,据置形で単相の(自然又は強制)空冷式の独立形又は機器用乾式変圧器に適用する。巻線
は,密封していても,していなくてもよい。
この規格は,内部動作周波数が500 Hz以下の変圧器及びリニア電源装置に適用する。
内部動作周波数が500 Hzを超える電源に対しては,この規格とともにスイッチモード電源装置(SMPS)
に関するJIS C 61558-2-16を適用する。二つの要求事項が異なる場合,より厳しい条件を優先する。
この規格は,次の変圧器に適用する。
− 定格入力電圧が交流250 V以下のもの
− 定格入力周波数が500 Hz以下のもの
− 定格出力が20 VA以上,50 VA以下のもの
− 無負荷出力電圧が交流275 V以下のもの
− 定格出力電圧が交流250 V以下のもの
この規格は,変圧器の入出力端子又はコンセントに接続することを意図した外部回路及びそれらの部品
には適用しない。
この規格は,浴室及び類似の場所に関する設置規則又は機器の仕様によって回路間に二重絶縁又は強化
絶縁が要求される変圧器に適用する。
この規格は,電気設備技術基準の解釈第218条(IEC 60364規格の適用)に従って配線する変圧器に適
用する。
注記2 この規格で取り扱う変圧器は,一つ以上のコンセントをもつ照明器具,鏡,その他の機器に
埋め込み,表面に取り付け,又は組み込んでいてもよい。
注記3 次の点に注意する。
− 車両,船舶又は航空機に搭載して用いることを意図した変圧器は,(他の該当規格,我が
国の諸規則による)追加要求事項が必要になる場合がある。
− 菌類,害獣,害虫,太陽放射,着氷などの外部の影響から,エンクロージャ及びエンク
ロージャ内の部品を保護する対策も考慮することが望ましい。
− 変圧器の輸送,保管及び操作に関する様々な条件も考慮することが望ましい。
− 特殊な環境で用いることを意図した変圧器には,他の適切な規格及び我が国の諸規則に
よる追加要求事項を適用する場合がある。
注記4 変圧器の将来の技術的進歩によって,周波数の上限を引き上げる必要が生じる可能性がある。
それまでは,この規格を手引書として用いてもよい。
注記5 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61558-2-5:2010,Safety of transformers, reactors, power supply units and combinations thereof
−Part 2-5: Particular requirements and test for transformer for shavers, power supply units for
shavers and shaver supply units(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
3
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2
引用規格
引用規格は,次を除き,JIS C 61558-1の箇条2(引用規格)による。
追加
JIS C 8462(規格群) 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備の電気アクセサリ用のボックス及
びエンクロージャ
注記 対応国際規格:IEC 60670 (all parts),Boxes and enclosures for electrical accessories for household
and similar fixed electrical installations(MOD)
JIS C 61558-1 変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第1部:通則及び試
験
注記 対応国際規格:IEC 61558-1:2005,Safety of power transformers, power supplies, reactors and
similar products−Part 1: General requirements and tests(MOD)
IEC 60068-2-62:1991,Environmental testing−Part 2: Test methods−Test Ef: Impact, pendulum hammer及び
Amendment 1:1993
注記 この規格は,IEC 60068-2-75:1997に置き換えられているが,この規格の目的において,IEC
60068-2-62を引用する。
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次を除き,JIS C 61558-1の箇条3(用語及び定義)による。
追加
3.1.101
かみそり用変圧器(shaver transformer)
出力が限定され,浴室で用いる電気かみそり,電気歯ブラシ及びこれに類する50 VA以下の定格の機器
に電力を供給するよう設計した固定設備用絶縁変圧器。一度に一つのかみそり又はそれに類するものだけ
に電力を供給する。
3.1.102
かみそり用電源装置(shaver supply unit)
かみそり用変圧器又はかみそり用変圧器を組み込んだ電源装置,及び一度に一つのプラグしか使用でき
ない単数又は複数のコンセントを一体にした附属品。
4
一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 61558-1の箇条4(一般要求事項)による。
5
試験に関する一般的注意
試験に関する一般的注意は,JIS C 61558-1の箇条5(試験に関する一般的注意)による。
6
定格
定格は,次を除き,JIS C 61558-1の箇条6(定格)による。
追加
6.101
定格出力電圧は,交流250 V以下でなければならない。
適否は,表示の検査によって判定する。
4
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.102
定格出力は,20 VA以上,50 VA以下でなければならない。
適否は,表示の検査によって判定する。
6.103
定格入力周波数及び内部動作周波数は,500 Hz以下でなければならない。
適否は,表示の検査によって判定する。
6.104
定格入力電圧は,交流250 V以下でなければならない。
適否は,表示の検査によって判定する。
7
分類
分類は,次を除き,JIS C 61558-1の箇条7(分類)による。
7.1 追加(“感電防止の”から始まる文の後に続けて追加)
ただし,この規格では,クラス0Iの分類を適用しない。
7.2 置換(細分箇条全体)
耐短絡又は異常状態に対する保護に従って,次のとおり分類する。
− 本質的耐短絡変圧器
− 非本質的耐短絡変圧器
8
表示及びその他の情報
表示及びその他の情報は,次を除き,JIS C 61558-1の箇条8(表示及びその他の情報)による。
8.1
置換[8.1 h)の“関連する”から始まる文だけ置換]
h) 変圧器の種類を示す8.11による記号。
置換[8.1 n)を置換]
n) 変圧器については,IP00よりも高い場合,保護等級IPの表示。
かみそり用電源装置については,IP21よりも高い場合,保護等級IPの表示。
8.7 追加(“変圧器のデザイン”から始まる段落の後に追加)
単極スイッチをもつかみそり用電源装置の場合,スイッチは,活線側に接続しなければならない。
8.11 追加(表の最後に追加)
記号又は図記号
説明又はタイトル
規格
かみそり用電源装置及びかみそり用変圧器
IEC 60417-5225 (2009-05)
8.13 追加(“互換可能な”から始まる段落の後に追加)
かみそり用電源装置については,装置を通常使用の場合と同様に取り付けたときに見えるように,エン
クロージャの正面に定格出力電圧及び8.11の記号を表示しなければならない。異なる出力電圧を供給する
ことを意図したかみそり用電源装置については,選択した出力電圧設定が明確に識別できなければならな
い。
変圧器については,変圧器を別個に提供する場合にだけ,8.11の記号を付けなければならない。
追加
8.100A 変圧器には,電気設備技術基準の解釈第218条(IEC 60364規格の適用)に従って配線するもので
5
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ある旨を表示しなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
9
感電に対する保護
感電に対する保護は,JIS C 61558-1の箇条9(感電に対する保護)による。
10 入力電圧設定の変更
入力電圧設定の変更は,JIS C 61558-1の箇条10(入力電圧設定の変更)による。
11 負荷時の出力電圧及び出力電流
負荷時の出力電圧及び出力電流は,JIS C 61558-1の箇条11(負荷時の出力電圧及び出力電流)による。
12 無負荷出力電圧
無負荷出力電圧は,次を除き,JIS C 61558-1の箇条12(無負荷出力電圧)による。
追加
12.101 無負荷出力電圧は,交流275 V以下でなければならない。
独立形変圧器の場合,この出力電圧の制限は,出力巻線が相互接続を意図していなくても,直列に接続
して適用する。
12.102 無負荷出力電圧と負荷時出力電圧との差は,過大であってはならない。
この細分箇条で測定した無負荷出力電圧と箇条11の試験中に測定した負荷時出力電圧との差は,後者の
電圧の百分率で表したとき,20 %以下でなければならない。
注記 差の比率Xは,次のように定義する。
%
100
load
load
load
-
no
×
−
=
U
U
U
X
ここに, Uno-load: 無負荷出力電圧
Uload: 負荷時出力電圧
12.101及び12.102の要求事項に対する適否は,測定することによって判定する。
13 短絡電圧
短絡電圧は,JIS C 61558-1の箇条13(短絡電圧)による。
13A 2次短絡電流特性
2次短絡電流特性は,JIS C 61558-1の箇条13A(2次短絡電流特性)による。
14 温度上昇
温度上昇は,JIS C 61558-1の箇条14(温度上昇)による。
15 短絡及び過負荷に対する保護
短絡及び過負荷に対する保護は,JIS C 61558-1の箇条15(短絡及び過負荷に対する保護)による。
6
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
16 機械的強度
機械的強度は,次を除き,JIS C 61558-1の箇条16(機械的強度)による。
16.1 置換(“適否は,”から始まる段落を置換)
かみそり用電源装置については,16.101の試験によって適否を判定する。
追加
16.101 次に規定するように,かみそり用電源装置に振り子ハンマで打撃を加える。
16.101.1 IEC 60068-2-62に従ってサンプルに打撃を加える。
埋込形取付用でないかみそり用電源装置については,IEC 60068-2-62の4.2に規定するとおりにサンプ
ルを取り付ける。
埋込形かみそり用電源装置については,IEC 60068-2-62の図4に示すようにサンプルを取り付ける。
ねじ固定式の埋込形機器は,取付ブロックに埋め込んだラグにねじで固定する。爪固定式の埋込形機器
は,爪でブロックに直接取り付ける。
衝撃点が振り子の旋回軸を通る垂直面に位置するように,通常使用の場合と同様にサンプルを取り付け
る。
打撃を加える前に,ベース,カバー及びそれらに類するものの固定ねじをJIS C 61558-1の25.1の表11
(ねじ及び接続部に加えるトルク)に規定するトルクの3分の2に等しいトルクで締める。
表101に規定する高さから打撃素子を落下させる。
表101−落下高さ値
落下の高さ
cm
おおよそのエネルギー
J
関係部分
10±0.1
0.2
埋込取付用かみそり用電源装置のカバー
プレート及びへこんだ部分の最大寸法の4
分の1以上の深さまで埋め込まれた部分
15±0.1
0.3
エンクロージャ
25±0.1
0.5
その他の部分
16.101.2 サンプルに打撃を10回加える。打撃は,サンプル全体に一様に分布させる。
5回の打撃は,次のとおりに加える。
− 埋込取付用かみそり用電源装置については,中心に1回の打撃,ブロックのへこみを覆う区域の各端
にそれぞれ1回の打撃,前の3回の打撃のほぼ中間に残りの2回の打撃。打撃ごとにサンプルを水平
に移動させる。
− 埋込取付用でないかみそり用電源装置については,中心に1回の打撃,垂直軸を中心に60゜以内でで
きる限りサンプルを回転させた後にサンプルの両側面にそれぞれ1回の打撃,前の3回の打撃のほぼ
中間に残りの2回の打撃。
その後,合板に対して直角の軸を中心にサンプルを90゜回転させた上で,残りの打撃を同様に加える。
ケーブル入口を設けている場合には,2本の打撃線がそれらの入口からできる限り離れて等距離となる
ようにサンプルを取り付ける。
16.101.3 試験後,サンプルは,この規格に適合しなくなるような損傷があってはならない。特に,充電部
が可触になってはならない。
注記1 仕上げの損傷,沿面距離又は空間距離が箇条26に規定する値よりも減少しない小さなへこみ
及び感電又は水の浸入に対する保護に悪影響を及ぼさない小さな欠けは,無視する。
7
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記2 正常視力又は拡大しない矯正視力で見えない亀裂並びに繊維強化成形品及びそれに類するも
のの表面亀裂は,無視する。
17 じんあい(塵埃),固形物及び水分の有害な侵入に対する保護
じんあい,固形物及び水分の有害な侵入に対する保護は,JIS C 61558-1の箇条17[じんあい(塵埃),
固形物及び水分の有害な侵入に対する保護]による。
18 絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流
絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流は,JIS C 61558-1の箇条18(絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流)によ
る。
19 構造
構造は,次を除き,JIS C 61558-1の箇条19(構造)による。
19.1 置換(細分箇条全体)
入出力回路は,相互を電気的に分離し,また,その構造は,意図的な行為による場合を除き,直接又は
他の導電部を介して間接的にこれらの回路間にいかなる接続も生じない構造でなければならない。
適否は,箇条18及び箇条26を考慮して,検査によって判定する。
追加
19.1.1 入出力巻線間の絶縁は,動作電圧に対する二重絶縁又は強化絶縁で構成しなければならない。
さらに,次を適用する。
− プラグによって主電源に接続しないクラスI変圧器の場合,入力巻線と接地に接続した本体との間の
絶縁は,少なくとも入力電圧に対する基礎絶縁で構成しなければならず,出力巻線と接地に接続した
本体との間の絶縁は,少なくとも出力電圧に対する基礎絶縁で構成しなければならない。
− プラグによって主電源に接続するクラスI変圧器の場合,入力巻線と本体との間の絶縁は,少なくと
も動作電圧(通常は,定格入力電圧)に対する基礎絶縁で構成しなければならず,出力巻線と本体と
の間の絶縁は,少なくとも動作電圧(定格入力電圧又は出力電圧のいずれか厳しい方)に対する付加
絶縁で構成しなければならない。
− クラスII変圧器の場合,入力巻線と本体との間の絶縁は,入力電圧に対する二重絶縁又は強化絶縁で
構成しなければならず,出力巻線と本体との間の絶縁は,出力電圧に対する二重絶縁又は強化絶縁で
構成しなければならない。
19.1.2 中間導電部(例えば,鉄心)を本体に接続せずに,入出力巻線間に配置する変圧器の場合,入力巻
線と中間導電部との間の絶縁は,少なくとも動作電圧に対する基礎絶縁で構成しなければならず,出力巻
線と中間導電部との間の絶縁は,動作電圧に対する付加絶縁で構成しなければならない。
注記1 入出力巻線又は本体から少なくとも基礎絶縁によって分離していない中間導電部は,関連部
分に接続しているとみなす。
注記2 基礎絶縁と付加絶縁とを入れ替えてもよい。
さらに,次を適用する。
− クラスI変圧器の場合,中間導電部を介しての入出力巻線間の絶縁(接地に接続していたとしても)
は,動作電圧に対する二重絶縁又は強化絶縁で構成しなければならない。
− クラスII変圧器の場合,中間導電部を介しての入力巻線と本体との間の絶縁,及び中間導電部を介し
8
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ての出力巻線と本体との間の絶縁は,それぞれ入力電圧及び出力電圧に対する二重絶縁又は強化絶縁
で構成しなければならない。
− 独立形以外(IP00)の変圧器の場合,中間導電部を介しての入出力巻線間の絶縁は,動作電圧に対す
る二重絶縁又は強化絶縁で構成しなければならない。
注記3 この細分箇条において,中間金属部を接地に接続し,それによってそれぞれの回路(一次回
路及び二次回路)に必要な絶縁を基礎絶縁とすることは,次の理由によって認められない。
− 中間金属部は,通常,酸化膜によって互いに絶縁した板を積層することによって作成し
た鉄心である。これは全ての金属板が正しく接地接続される保証がない。
− 独立形以外の変圧器の場合,最終的に鉄心が接地に接続される保証がない。
19.101 出力回路と保護接地との間は,接続してはならない。
適否は,目視検査によって判定する。
19.102 出力回路と本体との間は,接続してはならない。
適否は,目視検査によって判定する。
19.103 外部配線接続用の入力端子と出力端子との間は,それらの端子への導体の挿入点間で測定した距
離が25 mm以上になるように配置しなければならない。この距離を隔壁によって達成する場合,測定は,
隔壁上及び周囲について行い,隔壁は,絶縁材料製とし,変圧器に永久的に固定しなければならない。
適否は,検査及び測定によって判定する。中間導電部を介する場合は,中間導電部を介する距離は,0 mm
とみなす。
19.111 埋込取付用の変圧器又はかみそり用電源装置の埋込取付箱は,JIS C 8462(規格群)に適合しなけ
ればならない。
適否は,目視検査によって判定する。
19.112 かみそり用電源装置は,出力回路にコンセントを備えなければならない。同時に複数のプラグを
差し込むことが可能であってはならない。20.5に示すプラグのどれかを差し込んで二つのコンセントを橋
絡することが可能であってはならない。
適否は,検査及び手動試験によって判定する。
19.113 変圧器及びかみそり用電源装置は,本質的耐短絡又は非本質的耐短絡でなければならず,ヒュー
ズを組み込んではならない。
適否は,目視検査によって判定する。
20 部品
部品は,次を除き,JIS C 61558-1の箇条20(部品)による。
20.4 追加(“適否は,”から始まる段落の前に追加)
かみそり用電源装置には,定格出力電圧を切り換える切換スイッチ及び/又は入力回路の単極スイッチ
を取り付けることができる。これらのスイッチには,マイクロギャップ構造のスイッチを用いることがで
きる。
20.5 追加(“適否は,”から始まる段落の前に追加)
かみそり用電源装置の出力回路のコンセントは,標準化されたプラグの一つ以上の種類を受け入れられ
なければならない。また,保護接地極をもってはならない。
注記1 IEC/TR 60083に,標準化されたプラグについての記載がある。
注記2 JIS C 8282-1に適合するコンセントは,次について判定する必要はない。
9
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
− JIS C 61558-1にある箇条によって既に取り扱っている構造,機械的特性及び材料特性
− 電力を制限した変圧器によって給電するコンセントのため,適用できない電気的試験(温
度上昇,遮断容量,通常動作)
− 感電に対する保護については,絶縁変圧器によって給電するコンセントのため,十分と
みなせるこの規格の要求事項
20.9 追加(“自己復帰形温度保護装置は,”から始まる文の後に続けて追加)
ただし,変圧器には,自己復帰形温度保護装置を付けることができる。
21 内部配線
内部配線は,JIS C 61558-1の箇条21(内部配線)による。
22 電源接続及びその他の外部可とうケーブル又はコード
電源接続及びその他の外部可とうケーブル又はコードは,次を除き,JIS C 61558-1の箇条22(電源接続
及びその他の外部可とうケーブル又はコード)による。
22.2 追加(“適否は,”から始まる段落の前に追加)
かみそり用電源装置は,取付箱をもつか,又は取付箱とともに用いるように設計しなければならない。
かみそり用電源装置は,箱を所定の位置に取り付けた後,装置を箱に取り付ける前に電源ケーブル端の接
続準備が行えるように設計しなければならない。
かみそり用電源装置は,電源コードを端子に容易に差し込め,装置の取付後に電源コードの絶縁が異極
の充電部又はロータリスイッチのスピンドルなどの可動部と接触することがないように,箱内に十分なス
ペースを設けた設計及び構造でなければならない。
23 外部導体用端子
外部導体用端子は,JIS C 61558-1の箇条23(外部導体用端子)による。
24 保護接地接続
保護接地接続は,JIS C 61558-1の箇条24(保護接地接続)による。
25 ねじ及び接続部
ねじ及び接続部は,JIS C 61558-1の箇条25(ねじ及び接続部)による。
26 沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離
沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離は,JIS C 61558-1の箇条26(沿面距離,空間距離及び絶
縁物を通しての距離)による。
27 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性
耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 61558-1の箇条27(耐熱性,耐火性及び耐トラッキング
性)による。
10
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
28 耐腐食性
耐腐食性は,JIS C 61558-1の箇条28(耐腐食性)による。
11
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書
附属書は,JIS C 61558-1の附属書による。
参考文献
参考文献は,次を除き,JIS C 61558-1の参考文献による。
追加
JIS C 61558-2-16:2012 入力電圧1 100 V以下の変圧器,リアクトル,電源装置及びこれに類する装置の
安全性−第2-16部:スイッチモード電源装置及びスイッチモード電源装置用変圧器の個別要求事項
及び試験
注記 対応国際規格:IEC 61558-2-16:2009,Safety of transformers, reactors, power supply units and similar
products for supply voltages up to 1 100 V−Part 2-16: Particular requirements and tests for switch
mode power supply units and transformers for switch mode power supply units(MOD)
IEC/TR 60083,Plugs and socket-outlets for domestic and similar general use standardized in member countries
of IEC
12
C 61558-2-5:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JAA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 61558-2-5:2014 変圧器,リアクトル,電源装置及びこれらの組合せの安全
性−第2-5部:かみそり用変圧器及びかみそり用電源装置の個別要求事項及び試
験
IEC 61558-2-5:2010,Safety of transformers, reactors, power supply units and
combinations thereof−Part 2-5: Particular requirements and test for transformer for
shavers, power supply units for shavers and shaver supply units
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲
1
JISとほぼ同じ
追加
IEC規格に従った工事用の資材(電
気設備技術基準の解釈第218条)と
して用いるものを対象とする規格
である旨を追加した。
我が国の設備基準との関係を明示
した。
7 分類
7.1 感電防止のクラス
分類
7.1
JISと同じ
一致
JIS C 61558-1で追加したクラス0I
の分類を適用しないこととした。
国際規格に整合した。
8 表示及び
その他の情
報
8.100A
−
−
追加
IEC規格に従った工事用の資材(電
気設備技術基準の解釈第218条)で
あることを識別するための表示要
求を追加した。
我が国の設備基準には在来設備と
IEC設備とがあり,誤用を避ける
ため,いずれの用途の資材である
かを明示する必要がある。
13A 2次短
絡電流特性
−
−
追加
2次短絡電流特性を追加した。
JIS C 61558-1で追加した規定を
引用した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61558-2-5:2010,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
2
C
6
1
5
5
8
-2
-5
:
2
0
1
4