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C 61326-2-6:2019 (IEC 61326-2-6:2012) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 一般事項························································································································· 2 

4.101 体外診断用医療機器の電磁環境······················································································ 2 

5 EMC試験計画 ················································································································· 2 

5.1 一般 ···························································································································· 2 

5.2 試験中のEUTの構成 ······································································································ 2 

5.3 試験中のEUTの動作条件 ································································································ 2 

5.3.101 動作条件 ················································································································· 2 

5.4 機能性能の仕様 ············································································································· 3 

5.5 試験に関する記載事項 ···································································································· 3 

6 イミュニティ要求事項 ······································································································· 3 

6.1 試験中の条件 ················································································································ 3 

6.2 イミュニティ試験要求事項 ······························································································ 3 

6.3 偶発性の側面 ················································································································ 4 

6.4 性能評価基準 ················································································································ 4 

7 エミッション要求事項 ······································································································· 4 

8 試験結果及び試験報告書 ···································································································· 5 

9 使用説明························································································································· 5 

9.1 体外診断用医療機器の取扱説明書に対する要求事項 ······························································ 5 

9.2 自己検査用の体外診断用医療機器の取扱説明書 ···································································· 5 

9.3 専門家用の体外診断用医療機器の取扱説明書 ······································································· 5 

附属書A(規定)電池又は測定対象の回路から電源供給を受ける可搬形の試験及び計測用の電気装置に対

するイミュニティ試験要求事項 ························································································· 6 

C 61326-2-6:2019 (IEC 61326-2-6:2012) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本分析機器工業会(JAIMA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格であ

る。 

これによって,JIS C 1806-2-6:2012は廃止され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS C 61326の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 61326-1 第1部:一般要求事項 

JIS C 61326-2-1 第2-1部:個別要求事項−EMC防護が施されていない感受性の高い試験用及び測定

用の装置の試験配置,動作条件及び性能評価基準 

JIS C 61326-2-2 第2-2部:個別要求事項−低電圧配電システムで使用する可搬形の試験用,測定用

及び監視用の装置の試験配置,動作条件及び性能評価基準 

JIS C 61326-2-3 第2-3部:個別要求事項−一体形又は分離形信号変換機能をもつトランスデューサ

の試験配置,動作条件及び性能評価基準 

JIS C 61326-2-6 第2-6部:個別要求事項−体外診断用医療機器 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 61326-2-6:2019 

(IEC 61326-2-6:2012) 

計測用,制御用及び試験室用の電気装置− 

電磁両立性要求事項− 

第2-6部:個別要求事項−体外診断用医療機器 

Electrical equipment for measurement, control and laboratory use- 

EMC requirements-Part 2-6: Particular requirements- 

In vitro diagnostic (IVD) medical equipment 

序文 

この規格は,2012年に第2版として発行されたIEC 61326-2-6を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。 

この個別規格は,JIS C 61326-1:2017に規定を追加したり,又は規定を置き換えたりして適用する。こ

の個別規格には,これらの追加,置換などを行う部分だけを記載している。したがって,この個別規格を

適用するには,JIS C 61326-1:2017を併読して用いる。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,JIS C 61326-1の適用範囲において,体外診断用医療機器の電磁両立性(イミュニティ及び

エミッション)に関する,最低限の要求事項について規定する。この要求事項は,体外診断用医療機器及

び電磁環境の特殊性並びに特定の側面を考慮している。 

注記 この個別規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 61326-2-6:2012,Electrical equipment for measurement, control and laboratory use−EMC 

requirements−Part 2-6: Particular requirements−In vitro diagnostic (IVD) medical equipment

(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次を追加して,JIS C 61326-1の箇条2を適用する。 

JIS C 61326-1:2017 計測用,制御用及び試験室用の電気装置−電磁両立性要求事項−第1部:一般要

求事項 

注記 対応国際規格:IEC 61326-1:2012,Electrical equipment for measurement, control and laboratory 

use−EMC requirements−Part 1: General requirements 

JIS T 14971:2012 医療機器−リスクマネジメントの医療機器への適用 

C 61326-2-6:2019 (IEC 61326-2-6:2012) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 対応国際規格:ISO 14971:2007,Medical devices−Application of risk management to medical 

devices 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 61326-1によるほか,次による。 

3.101 

体外診断用医療機器(in vitro diagnostic medical equipment) 

疾病の治療,緩和,手当又は予防のために,病気又はその他の診断(健康状態の判定を含む。)に使用す

る装置及び器具。 

注記 このような装置及び器具は,人体から採取した試料の収集,調製及び検査に使用する。 

3.102 

検査項目(analyte) 

測定可能な属性をもつ検体中の構成成分。 

例 “24時間の尿中たんぱく質の質量”では,“たんぱく質”は,検査項目であり,“質量”は属性で

ある。また,“血しょう(漿)中グルコース濃度”では,“グルコース”は,検査項目であり,“濃

度”は属性である。いずれの場合も,用語全体が測定量を示す。 

一般事項 

次の細分箇条を追加して,JIS C 61326-1の箇条4を適用する。 

4.101 

体外診断用医療機器の電磁環境 

体外診断用医療機器は,その他の医療機器と同様に,広範な電磁環境下で使用される。体外診断用医療

機器は,代表的な医療環境[病院,診療所など1)]及び家庭環境において,適切に,かつ,安全に機能し

なければならない。機器は,これらの使用環境に対して,最低限度のイミュニティレベルを満たさなけれ

ばならない。 

救急車,航空機,車両,ヘリコプターなど2) の上記使用環境以外での使用を意図した装置は,機器の安

全及び性能を確実にするために,より高いイミュニティレベルを必要とする場合がある。 

注1) 代表的な医療環境としては試験所もあり得る。 

2) 国内では,その他に船舶などもあり得る。 

EMC試験計画 

5.1 

一般 

JIS C 61326-1の5.1を適用する。 

5.2 

試験中のEUTの構成 

JIS C 61326-1の5.2を適用する。 

5.3 

試験中のEUTの動作条件 

次の細分箇条を追加して,JIS C 61326-1の5.3を適用する。 

5.3.101 

動作条件 

試験は,製造業者が指定した条件で行わなければならない。 

異なる電源入力モード(例えば,電池,交流)が利用できる場合は,製造業者は,これらのモードを明

示しなければならない。これらのモードは,製品のリスク分析に従った最悪条件をカバーしなければなら

C 61326-2-6:2019 (IEC 61326-2-6:2012) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ない。 

5.4 

機能性能の仕様 

JIS C 61326-1の5.4を適用する。 

5.5 

試験に関する記載事項 

JIS C 61326-1の5.5を適用する。 

イミュニティ要求事項 

6.1 

試験中の条件 

JIS C 61326-1の6.1を,次に置き換える。 

試験構成及び試験中の動作モードは,試験報告書に詳細に記載しなければならない。 

試験は,表101に従って関連するポートに対して適用しなければならない。 

試験は,基本規格に従って行わなければならない。試験は,現象ごとに一つずつ行わなければならない。

追加の方法の要求がある場合は,その方法及び理由を記載しなければならない。 

6.2 

イミュニティ試験要求事項 

JIS C 61326-1の6.2及び題名を,次に置き換える。 

6.2 

リスクアセスメント及びEMCイミュニティ要求事項 

強力な電磁放射源は,近くの医療機器の誤動作を引き起こすことがある。医療機器の種類によって,誤

動作によるリスクレベルが異なる。体外診断用医療機器は,患者の生命の維持及びそ(蘇)生を行うため

のものではないので,誤動作が直接的に,患者の死亡及び深刻な危害の原因となることはない。しかし,

体外診断用医療機器のこのような誤動作によって,読取りが不正確になることがあり,その結果,誤った

治療の決定(誤診)につながる可能性がある。ある種の検査項目及びある種の状況においては,不正確な

結果が患者に重大な危害を及ぼすこともあり得る。大形の体外診断用医療機器の場合は,電磁妨害が,予

想外の機械的な動きなどによって,操作者に直接的な脅威となる誤動作を引き起こすこともある。 

製造業者は,直接的なハザードに付随するリスクを評価するための指針であるJIS T 14971に従って,

リスクアセスメントを行わなければならない。また,誤った体外診断試験結果による患者のリスクを評価

するための指針は,JIS T 14971の附属書Hを参照する。 

注記 一般に,体外診断用医療機器で得た結果は,医療専門家がその確からしさを確認する。一般の

使用者が用いる自己検査用の体外診断用医療機器には,明瞭でない結果の場合にとる処置につ

いてのアドバイスが常に提供されている。使用者は,何らかの医学的な決定を行う前に,最初

に医師と連絡を取るように強く求められている。 

体外診断用医療機器の使用におけるリスクは,生命維持用ではない医療機器に付随するリスクと同様で

ある。したがって,表101に規定するイミュニティ要求事項は,生命維持用ではない医療機器に対する要

求事項と同様である。 

background image

C 61326-2-6:2019 (IEC 61326-2-6:2012) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表101−体外診断用医療機器に対するイミュニティ要求事項 

ポート 

現象 

基本規格 

試験値 

きょう体 

静電気放電(ESD) 

JIS C 61000-4-2 

2 kV及び4 kV接触放電 
2 kV,4 kV及び8 kV気中放電 

放射無線周波電磁界 

JIS C 61000-4-3 

3 V/m(80 MHz〜1 GHz) 
3 V/m(1.4 GHz〜2 GHz) 
1 V/m(2.0 GHz〜2.7 GHz) 

電源周波数磁界a) 

JIS C 61000-4-8 

3 A/m(50 Hz,60 Hz) 

交流電源 
(保護接地を含む。) 

電圧ディップd) 

JIS C 61000-4-11 

1サイクルの間 0 % 
5/6サイクルd) の間 40 % 
25/30サイクルd) の間 70 % 

短時間停電d) 

JIS C 61000-4-11 

250/300サイクルd) の間 5 %未満 

バースト 

JIS C 61000-4-4 

1 kV(5/50 ns,5 kHz) 

サージ 

JIS C 61000-4-5 

1 kV e) / 2 kV f) 

無線周波伝導妨害 

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz〜80 MHz) 

直流電源b), c) 
(保護接地を含む。) 

バースト 

JIS C 61000-4-4 

1 kV(5/50 ns,5 kHz) 

サージ 

JIS C 61000-4-5 

1 kV e) / 2 kV f) 

無線周波伝導妨害 

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz〜80 MHz) 

入出力信号/制御b) 

バースト 

JIS C 61000-4-4 

0.5 kV(5/50 ns,5 kHz) 

サージ 

JIS C 61000-4-5 

なし 

無線周波伝導妨害 

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz〜80 MHz) 

主電源に直接接続する
入出力信号/制御 

バースト 

JIS C 61000-4-4 

1 kV(5/50 ns,5 kHz) 

サージ 

JIS C 61000-4-5 

なし 

無線周波伝導妨害 

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz〜80 MHz) 

注a) 試験は,潜在的に磁気感受性のある装置にだけ適用する。1 A/mを超える試験のときにCRTディスプレイに

発生する障害は,許容する。 

b) 3 mを超える線の場合に適用する。 

c) 直流配電系統に接続しない装置又はシステム間の直流の接続は,入出力信号/制御ポートとして扱う。 

d) 例 “5/6サイクル”の表記は,50 Hzの場合5サイクル,又は60 Hzの場合6サイクルを意味する。 

e) 線間 

f) 線と接地との間 

性能評価基準は,測定データ,サンプル処理及びユーザインタフェースに影響を及ぼす可能性のある

EUT動作モードを考慮に入れ,現象との関連で決定しなければならない。表101に規定する現象から該当

するものを各EUT動作モードに適用しなければならない。 

試験の実施に当たり,EUTの性能評価基準は,各現象においてA,B又はCを選択してもよいが,残存

リスクを受容限度内に維持するために必要な性能を損なってはならない。 

残存リスクの受容可能性については,JIS T 14971を参照。 

性能評価基準は,試験報告書に記載しなければならない。 

6.3 

偶発性の側面 

JIS C 61326-1の6.3を適用する。 

6.4 

性能評価基準 

JIS C 61326-1の6.4を適用する。 

エミッション要求事項 

JIS C 61326-1の箇条7を適用する。 

C 61326-2-6:2019 (IEC 61326-2-6:2012) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

試験結果及び試験報告書 

JIS C 61326-1の箇条8を適用する。 

使用説明 

JIS C 61326-1の箇条9を,次に置き換える。 

9.1 

体外診断用医療機器の取扱説明書に対する要求事項 

体外診断用医療機器に添付する取扱説明書には,9.2又は9.3の情報を記載しなければならない。 

注記1 電磁両立性に関する情報を使用者に提供するのは製造業者の責任である。 

注記2 装置が意図したとおり機能するように,機器に適した電磁環境を維持することを保証するの

は使用者の責任である。 

9.2 

自己検査用の体外診断用医療機器の取扱説明書 

取扱説明書には,電磁両立性について,例えば,次の警告を含めなければならない。 

a) “この装置を乾燥した環境で使用すると,特に化学繊維(合成繊維の衣服,カーペットなど)がある

場合,有害な静電気放電によって,間違った測定結果を引き起こすおそれがある。”という旨の警告 

b) “適正な動作を妨げる可能性があるので,この装置を強力な電磁放射源の近くで使用してはならな

い。”という旨の警告 

9.3 

専門家用の体外診断用医療機器の取扱説明書 

取扱説明書には,次の情報及び警告を含めなければならない。 

a) “この機器は,JIS C 61326-2-6に規定しているエミッション及びイミュニティ要求事項に適合してい

る。”という旨の記載 

b) エミッション適合がクラスAの場合,次の警告を記載する。 

“この機器は,CISPR 11クラスAに従って設計し,試験した。家庭環境では電波障害を引き起こ

すことがあり,その場合は,干渉を軽減する処置をする必要がある。”という旨の警告 

c) “装置の動作に先立って,電磁環境の評価を行うことが望ましい。”という旨の注意 

d) 取扱説明書には,電磁両立性について,次の例に示すような警告を含めなければならない。 

例 “この機器は,電磁放射源によって適正な動作が妨げられることがあるため,強力な電磁放射

源(例えば,遮蔽されていない意図的な電磁放射源)の近くで使用してはならない。” 

C 61326-2-6:2019 (IEC 61326-2-6:2012) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(規定) 

電池又は測定対象の回路から電源供給を受ける可搬形の 

試験及び計測用の電気装置に対するイミュニティ試験要求事項 

JIS C 61326-1の附属書Aは,適用しない。 

参考文献 ISO 18113-1:2009,In vitro diagnostic medical devices−Information supplied by the manufacturer 

(labelling)−Part 1: Terms, definitions and general requirements 

AAMI TIR No.18:1997,Guidance on Electromagnetic Compatibility of Medical Devices for Clinical/ 

Biomedical Engineers−Part 1: Radiated Radio-Frequency Electromagnetic Energy 

ANSI C63.18:1997,American National Standard−Recommended Practice for an On-Site, Ad-Hoc Test 

Method for Estimating Radiated Electromagnetic Immunity of Medical Devices to Specific Radio 

Frequency Transmitters