C 61300-3-20:2009 (IEC 61300-3-20:2001)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 概要······························································································································· 1
3 装置······························································································································· 2
4 手順······························································································································· 2
5 個別に規定する事項 ·········································································································· 3
C 61300-3-20:2009 (IEC 61300-3-20:2001)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人光産業技術振興協会(OITDA)及び財
団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
JIS C 61300の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 61300-1 第1部:通則
JIS C 61300-2-17 第2-17部:低温試験
JIS C 61300-2-18 第2-18部:高温試験
JIS C 61300-2-19 第2-19部:高温高湿試験(定常状態)
JIS C 61300-2-45 第2-45部:浸水試験
JIS C 61300-2-48 第2-48部:温湿度サイクル試験(予定)
JIS C 61300-3-3 第3-3部:挿入損失及び反射減衰量変化のモニタ方法
JIS C 61300-3-20 第3-20部:波長選択性のない光ブランチングデバイスのディレクティビティ測定
JIS C 61300-3-28 第3-28部:過渡損失測定
JIS C 61300-3-31 第3-31部:光ファイバ光源の結合パワー比測定
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 61300-3-20:2009
(IEC 61300-3-20:2001)
光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−
基本試験及び測定手順−
第3-20部:波長選択性のない光ブランチング
デバイスのディレクティビティ測定
Fiber optic interconnecting devices and passive components-
Basic test and measurement procedures-
Part 3-20: Examinations and measurements-
Directivity of fiber optic branching devices
序文
この規格は,2001年に第1版として発行されたIEC 61300-3-20を基に,技術的内容及び対応国際規格の
構成を変更することなく作成した日本工業規格である。
1
適用範囲
この規格は,多ポート波長無依存M×N光ブランチングデバイスのチャンネル間の光のディレクティビ
ティの測定方法について規定する。ディレクティビティは,本来は阻止すべき,一つの入力パスから他の
入力パスに漏れこむわずかな光として定義する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61300-3-20:2001,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and
measurement procedures−Part 3-20: Examinations and measurements−Directivity of fibre optic
branching devices (IDT)
なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示す。
2
概要
ディレクティビティの測定手順は,二つの光パワー測定の比較を必要とする。基準光パワーは,光源と
接続した光ファイバからの光パワーの測定値である。ディレクティビティは,光源を基準入力端子に接続
した場合の,本来は阻止するべき他の入力端子の光パワーの測定値である。ディレクティビティは,これ
ら二つの光パワーの比率であり,デシベル(dB)で表す。
光ブランチングデバイスを実際に使用すると,ディレクティビティの水準は非常に小さく,70 dB以上
の場合もあり,この測定値は幾つかの要因で容易に変化する。そのため,これらの劣化要因が取り除ける
ように,手順を構成する。また,十分に注意して試験装置の選択が行えるよう,ディレクティビティの測
定を劣化させる要因を次に示す。
2
C 61300-3-20:2009 (IEC 61300-3-20:2001)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 測定チャンネルへの周辺光の結合
b) 光ファイバピッグテール端からの反射光
c) クラッドモードで伝搬する光
d) 低レベル側の光パワーメータの確度
e) レイリー散乱光を生じさせる光ファイバピッグテールの長さ
3
装置
装置は,次のもので構成する。
3.1
光源(S) 光源には,供試光ブランチングデバイスの入力端子と一致するピッグテール又は光コネ
クタが付いた入力光ファイバを接続する。また,この接続は,出力でクラッドモードの発生を抑制するよ
うに行う。
光学特性が,広帯域ではない光ブランチングデバイスの測定には,光源の帯域幅を,光ブランチングデ
バイスの動作波長範囲まで狭める。特に,光ブランチングデバイスで使用する帯域内の光源の光パワーは,
その帯域外の光パワーより,10 dB以上大きくなければならない。さらに,光源の出力光パワーは,光パ
ワーメータを用いて測ることのできる最小のディレクティビティより,10 dB以上のダイナミックレンジ
を可能にするほど,十分大きくなければならない。
3.2
テンポラリジョイント(TJ) テンポラリジョイントとは,再現性よく低損失で偏波無依存に,2
本の光ファイバ端を一時的に接続する方法,及び装置又は機械的な保持手段のことである。メカニカルス
プライスは,光ファイバ端面が光ファイバ軸に対して垂直ではない場合には偏波依存性を示すため,通常,
偏波無依存のため,融着接続法を用いる。テンポラリジョイントの安定性は,要求する測定精度と矛盾し
てはならない。
3.3
終端(T) 終端は,光ブランチングデバイスの出力端子からの反射光を抑圧する部品又は技術であ
る。終端で記述した光ファイバ終端は,高い反射減衰量でなければならない。次の三つの方式の終端が望
ましい。
a) 斜め光ファイバ端面
b) 光ファイバ端面へ屈折率整合剤の塗布
c) 光ファイバによる減衰,例えば,マンドレルラップ(光ファイバをマンドレルに巻くこと)
光ファイバ終端は,終端したすべての端子の反射が与える全反射減衰量が測定する最小ディレクティビ
ティより,20 dB以上大きい反射減衰量をもたなければならない。
3.4
光検出器(D) 光検出器は,ダイナミックレンジが大きい光パワーメータでなければならない。ま
た,動作波長範囲は,光ブランチングデバイスと矛盾するものではなく,更に“ゼロ”調整のできるもの
を用いる。
4
手順
4.1
図1のa)に示すように,適切な位置で,テンポラリジョイントによって光源を検出器に接続する。
光コネクタを付けた光ブランチングデバイス(BD)の場合は,光コネクタによって,光源を検出器に接続す
る。
3
C 61300-3-20:2009 (IEC 61300-3-20:2001)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1−ディレクティビティの測定
4.2
光源を起動し,安定化するまで十分時間を置く。図1のa)のP0 (dBm)を測定し,記録する。
4.3
テンポラリジョイント又は光コネクタを付けた光ブランチングデバイスの場合は,光コネクタによ
って,光源を入力端子“A”に接続し,検出器を,通常の場合は,端子“A”からの阻止を意図する端子“B”
に接続する。図1のb)に示すように,光ブランチングデバイスの残っている入力端子及び出力端子を終端
する。
4.4
P1 (dBm)として,端子“B”からの光出力を測定し,記録する。
4.5
この端子の組合せのディレクティビティ(Dr)は,次の式によって与える。
0
1
)
Dr
(
P
P−
=
ディレクティビティ
(dB)
4.6
個別に規定する,他の入力端子又は阻止端子を意図する端子の組合せに対して4.2〜4.5を繰り返す。
5
個別に規定する事項
次の事項は,必要に応じて個別に規定する。
a) 測定する光ブランチングデバイスの入力端子の組合せ
b) 光源の特性
c) テンポラリジョイントの形式及び特性
d) 光パワーメータの仕様
e) 規定の端子(入力端子又は阻止端子)におけるディレクティビティのための特性要求事項
f)
規定の試験方法からの変更点
T
P0
D
TJ
S
a)
端子“A”
T
TJ
S
BD
b)
T
端子“B”
P1
N 出力
D
T
M 入力