C 61300-2-51:2016 (IEC 61300-2-51:2007,Cor.1:2015)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 試験方法の概要 ················································································································ 2
4 装置······························································································································· 2
5 試験手順························································································································· 4
5.1 試験手順の概要 ············································································································· 4
5.2 供試品の準備 ················································································································ 4
5.3 前処理 ························································································································· 4
5.4 初期検査及び初期測定 ···································································································· 4
5.5 処理 ···························································································································· 4
5.6 後処理 ························································································································· 5
5.7 最終検査及び最終測定 ···································································································· 5
6 個別に規定する事項 ·········································································································· 5
C 61300-2-51:2016 (IEC 61300-2-51:2007,Cor.1:2015)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 61300の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 61300-1 第1部:通則
JIS C 61300-2-1 第2-1部:正弦波振動試験
JIS C 61300-2-2 第2-2部:繰返しかん合試験
JIS C 61300-2-4 第2-4部:光ファイバクランプ強度試験(軸方向引張り)
JIS C 61300-2-5 第2-5部:光ファイバクランプ強度試験(ねじり)
JIS C 61300-2-6 第2-6部:かん合部締結強度試験(軸方向引張り)
JIS C 61300-2-7 第2-7部:かん合部締結強度試験(曲げモーメント)
JIS C 61300-2-9 第2-9部:衝撃試験
JIS C 61300-2-11 第2-11部:光ファイバクランプ強度試験(軸方向圧縮)
JIS C 61300-2-12 第2-12部:落下衝撃試験
JIS C 61300-2-14 第2-14部:光パワー損傷のしきい値試験
JIS C 61300-2-15 第2-15部:結合部ねじり試験
JIS C 61300-2-17 第2-17部:低温試験
JIS C 61300-2-18 第2-18部:高温試験
JIS C 61300-2-19 第2-19部:高温高湿試験(定常状態)
JIS C 61300-2-21 第2-21部:混合温湿度サイクル試験
JIS C 61300-2-22 第2-22部:温度サイクル試験
JIS C 61300-2-24 第2-24部:応力印加によるセラミック割りスリーブのスクリーニング試験
JIS C 61300-2-26 第2-26部:塩水噴霧試験
JIS C 61300-2-27 第2-27部:ダスト試験(層流)
JIS C 61300-2-40 第2-40部:SM調心円筒形斜めPC端面光ファイバコネクタプラグの挿入損失スク
リーニング試験
JIS C 61300-2-41 第2-41部:SM調心円筒形直角PC端面光ファイバコネクタプラグの挿入損失スク
リーニング試験
JIS C 61300-2-44 第2-44部:光ファイバクランプ強度試験−繰返し曲げ
JIS C 61300-2-45 第2-45部:浸水試験
JIS C 61300-2-46 第2-46部:湿熱サイクル試験
JIS C 61300-2-47 第2-47部:熱衝撃試験
C 61300-2-51:2016 (IEC 61300-2-51:2007,Cor.1:2015)
(3)
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JIS C 61300-2-48 第2-48部:温湿度サイクル試験
JIS C 61300-2-49 第2-49部:取付け済み光ファイバコード付き光ファイバコネクタプラグの曲げ試
験
JIS C 61300-2-50 第2-50部:光ファイバクランプ強度試験−非通光左右曲げ引張り
JIS C 61300-2-51 第2-51部:光ファイバクランプ強度試験−通光左右曲げ引張り
JIS C 61300-3-1 第3-1部:外観検査及び機械的検査
JIS C 61300-3-2 第3-2部:シングルモード光デバイスの光損失の偏光依存性
JIS C 61300-3-3 第3-3部:挿入損失及び反射減衰量変化のモニタ方法
JIS C 61300-3-4 第3-4部:損失測定
JIS C 61300-3-6 第3-6部:反射減衰量測定
JIS C 61300-3-7 第3-7部:シングルモード光部品の光損失及び反射減衰量の波長依存性測定
JIS C 61300-3-11 第3-11部:結合力及び離脱力測定
JIS C 61300-3-14 第3-14部:可変光減衰器の減衰量の設定の誤差及び再現性測定
JIS C 61300-3-15 第3-15部:球面研磨光ファイバコネクタのフェルール端面の頂点偏心量測定
JIS C 61300-3-16 第3-16部:球面研磨光ファイバコネクタのフェルール端面の曲率半径測定
JIS C 61300-3-17 第3-17部:斜め研磨光ファイバコネクタのフェルールの端面角度測定
JIS C 61300-3-20 第3-20部:波長選択性のない光ブランチングデバイスのディレクティビティ測定
JIS C 61300-3-21 第3-21部:切替時間測定
JIS C 61300-3-22 第3-22部:フェルール押圧力測定
JIS C 61300-3-23 第3-23部:フェルール端面からの光ファイバ引込み量測定
JIS C 61300-3-24 第3-24部:偏波面保存光ファイバ付き光ファイバコネクタのキー位置精度測定
JIS C 61300-3-25 第3-25部:フェルール及び光ファイバ取付け直角PC端面フェルールの同心度測定
JIS C 61300-3-26 第3-26部:光ファイバとフェルール軸との角度ずれの測定
JIS C 61300-3-27 第3-27部:多心光ファイバコネクタプラグの穴位置測定
JIS C 61300-3-28 第3-28部:過渡損失測定
JIS C 61300-3-30 第3-30部:多心光ファイバコネクタ用フェルールの研磨角度及び光ファイバ位置
測定
JIS C 61300-3-31 第3-31部:光ファイバ光源の結合パワー比測定
JIS C 61300-3-32 第3-32部:光受動部品の偏波モード分散測定
JIS C 61300-3-33 第3-33部:ピンゲージを用いた割りスリーブのフェルール引抜力測定
JIS C 61300-3-34 第3-34部:ランダム接続時の挿入損失
JIS C 61300-3-36 第3-36部:光ファイバコネクタフェルールの内径及び外径の測定
JIS C 61300-3-38 第3-38部:群遅延,波長分散及び位相リップルの測定
JIS C 61300-3-40 第3-40部:偏波面保存光ファイバ付き光ファイバコネクタプラグの偏波消光比測
定
JIS C 61300-3-43 第3-43部:光ファイバ光源のモードトランスファファンクション測定
JIS C 61300-3-50 第3-50部:光スイッチのクロストーク測定
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日本工業規格 JIS
C 61300-2-51:2016
(IEC 61300-2-51:2007,Cor.1:2015)
光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−
基本試験及び測定手順−第2-51部:
光ファイバクランプ強度試験−通光左右曲げ引張り
Fiber optic interconnecting devices and passive components-Basic test
and measurement procedures-Part 2-51: Strength of optical fiber to device
interface-Fiber optic connector test for transmission with applied tensile
load
序文
この規格は,2007年に第1版として発行されたIEC 61300-2-51及び Corrigendum 1:2015を基に,技術
的内容及び構成を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
1
適用範囲
この規格は,光ファイバコード,光ファイバ心線及び光ファイバ素線(これら三つをまとめて,以下,
光ファイバという。)付き光ファイバコネクタプラグ(以下,光コネクタプラグという。)が,光ファイバ
コネクタ(以下,光コネクタという。)のかん合部の外れ,ハウジングの物理的損傷又は光学性能の劣化が
製品使用中になく,引張力に耐えることを定量的に評価するための試験方法について規定する。この試験
は,シングルモード及びマルチモードの光ファイバに適用する。
注記1 光ファイバコード,光ファイバ心線及び光ファイバ素線の定義は,JIS C 6820による。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61300-2-51:2007,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and
measurement procedures−Part 2-51: Tests−Fibre optic connector test for transmission with
applied tensile load−Singlemode and multimode,Corrigendum 1:2015(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 61300-1 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第1部:通則
注記 対応国際規格:IEC 61300-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 1: General and guidance(MOD)
2
C 61300-2-51:2016 (IEC 61300-2-51:2007,Cor.1:2015)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS C 61300-3-1 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-1部:外観
検査及び機械的検査
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-1: Examinations and measurements−Visual examination
(IDT)
JIS C 61300-3-4 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-4部:損失
測定
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-4,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-4: Examinations and measurements−Attenuation(MOD)
JIS C 61300-3-6 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-6部:反射
減衰量測定
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-6,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-6: Examinations and measurements−Return loss(MOD)
3
試験方法の概要
光ファイバ付き光コネクタプラグとかん合した光アダプタとを固定した状態で,光ファイバに引張力を
印加する。光コネクタプラグの中心軸に対し,0°(軸方向引張り),±90°(横方向引張り)及び±135°
の角度で光ファイバに引張力を印加し,一定時間保持する。引張力の印加前,印加中及び印加後で,供試
品の挿入損失及び反射減衰量を測定する。
4
装置
この試験に使用する試験装置例を図1に示す。
光ファイバの引張力は,マンドレルを介したおもり(錘)で印加する。光ファイバは,取付板を回転す
ることによって,光コネクタプラグの根元を屈曲する。取付板が90°の位置にあるとき,光ファイバがセ
ンターラインに沿ってぶら下がり,センターラインが試験ポイントを通るように光コネクタの位置を調整
する。引張力を印加した光ファイバに沿ってマンドレルが回転するように固定ジグ及びガイドを設計する。
光アダプタを取り付ける取付板は,光コネクタプラグの軸に対し0°,±90°及び±135°(±は左右の
方向を示す。)の角度に取り付けることができるようにする。
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C 61300-2-51:2016 (IEC 61300-2-51:2007,Cor.1:2015)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1−試験装置例
2心光ファイバ心線及び2心光ファイバコードは,図2に示す方向に曲げる。図2は,2心光ファイバコ
ードの場合の例を示す。引張力は,心線数に依存しない。
注記 対応国際規格には2心光ファイバコードの記載しかないが,曲げ方向及び引張力の規定は,2
心光ファイバ心線及び2心光ファイバコードの両方に対する規定なので,そのことを明記した。
a) 断面図
b) 斜視図
注記 図2において,対応国際規格では,2心光ファイバコードの曲げ方向はa)(断面図)だけが図示されているが,
供試品に対して2心光ファイバコードの曲げ方向を明確にするため,b)(斜視図)を追加している。
図2−2心光ファイバコードの場合の曲げ方向
4
C 61300-2-51:2016 (IEC 61300-2-51:2007,Cor.1:2015)
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試験手順
5.1
試験手順の概要
この試験は,次の手順で実施する。引張力は,それぞれの角度において,光ファイバに対し5 N/sの割
合で,個別に規定する引張力まで印加する。個別に規定がない場合,表1に示す推奨の角度及び引張力と
してもよい。SFF(Small Form Factor)コネクタ1)では,±90°及び±135°の場合の推奨引張力は,表1
に示す規定値の2/3とする。
注1) SFFコネクタの定義は,IEC 60874-1による。
光学特性測定は,シングルモード光ファイバでは波長1 310 nm及び1 550 nm,マルチモード光ファイバ
では波長850 nm及び1 300 nmで実施する。シングルモード光ファイバにおける波長1 625 nm,マルチモ
ード光ファイバにおける波長650 nmなどの波長を更に追加する場合,その測定は任意とし,個別に規定
する。
5.2
供試品の準備
製造業者の指示に従って,供試品を準備し清掃する。
5.3
前処理
個別に規定がない場合,JIS C 61300-1に規定する標準的環境条件下で供試品及び装置を2時間放置する。
5.4
初期検査及び初期測定
個別に規定する供試品の初期検査及び初期測定を実施する。
5.5
処理
5.5.1
図1に示すように供試品を接続した光アダプタを取付板に固定する。
5.5.2
JIS C 61300-3-4及びJIS C 61300-3-6に従って,挿入損失及び反射減衰量を測定する。
5.5.3
供試品の被覆形態に応じ,0°から始め,最も小さい引張力から最も大きい引張力まで,規定の角
度で引張力を印加する。各角度で,引張力を印加した後,試験中に挿入損失及び反射減衰量を測定し,光
コネクタのかん合部の外れの有無及び光ファイバの損傷の有無をJIS C 61300-3-1に従って検査する。損傷
がある場合は,損傷の状態を記録する。推奨の角度及び引張力を表1に示す。
表1−試験の推奨の角度及び引張力
光ファイバコード
引張力
0°
90°a),b)
135°a),b)
2.4 N
○c)
○c)
○c)
6.9 N
○c)
○c)
適用しない
14.7 N
○c)
○c)
適用しない
19.6 N
○c)
○c)
適用しない
光ファイバ心線
引張力
0°
90°b)
135°b)
2.4 N
○c)
○c)
○c)
6.9 N
○c)
○c)
適用しない
光ファイバ素線
引張力
0°
90°b)
135°b)
2.4 N
○c)
○c)
適用しない
4.8 N
○c)
○c)
適用しない
注a) SFFコネクタの90°及び135°試験における推奨値は,表1に示す値の2/3とする。
b) 角度は絶対値を表し,+及び−方向の両者の角度で試験を行う。
c) ○は各角度における推奨条件。
5
C 61300-2-51:2016 (IEC 61300-2-51:2007,Cor.1:2015)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.6
後処理
個別に規定又は推奨の角度で引張力を印加した後,20秒放置する。
5.7
最終検査及び最終測定
試験後,全てのジグを外し,規定の最終検査及び最終測定を実施し,供試品が損傷していないことを確
認する。
6
個別に規定する事項
次の事項を必要に応じて製品規格などに規定する。
− 初期検査及び初期測定の項目及び要求性能
− 試験中の測定項目及び要求性能
− 最終検査及び最終測定の項目及び要求性能
− 推奨値とは異なる引張力及び角度
− シングルモード光ファイバにおける測定波長
− マルチモード光ファイバにおける測定波長
− この試験方法との差異
− 合否判定基準
参考文献 JIS C 6820 光ファイバ通則
IEC 60874-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Connectors for optical
fibres and cables−Part 1: Generic specification