C 61300-2-5:2013 (IEC 61300-2-5:2009)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 概要······························································································································· 2
4 装置······························································································································· 2
4.1 概要 ···························································································································· 2
4.2 取付具 ························································································································· 3
4.3 光ファイバコード保持具 ································································································· 3
4.4 おもり ························································································································· 3
4.5 光源及び光検出器 ·········································································································· 3
5 手順······························································································································· 3
5.1 準備 ···························································································································· 3
5.2 前処理 ························································································································· 3
5.3 固定 ···························································································································· 3
5.4 光損失の測定 ················································································································ 3
5.5 引張力の負荷 ················································································································ 3
5.6 光損失の測定 ················································································································ 3
5.7 ねじり動作 ··················································································································· 3
5.8 試験圧力 ······················································································································ 4
5.9 光損失のモニタリング ···································································································· 4
5.10 最終検査 ····················································································································· 4
6 試験の厳しさの程度 ·········································································································· 4
7 個別に規定する事項 ·········································································································· 5
C 61300-2-5:2013 (IEC 61300-2-5:2009)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 61300の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 61300-1 第1部:通則
JIS C 61300-2-1 第2-1部:正弦波振動試験
JIS C 61300-2-2 第2-2部:繰返しかん合試験
JIS C 61300-2-5 第2-5部:光ファイバクランプ強度試験(ねじり)
JIS C 61300-2-9 第2-9部:衝撃試験
JIS C 61300-2-12 第2-12部:落下衝撃試験
JIS C 61300-2-14 第2-14部:光パワー損傷のしきい値試験
JIS C 61300-2-15 第2-15部:結合部ねじり試験
JIS C 61300-2-17 第2-17部:低温試験
JIS C 61300-2-18 第2-18部:高温試験
JIS C 61300-2-19 第2-19部:高温高湿試験(定常状態)
JIS C 61300-2-21 第2-21部:混合温湿度サイクル試験
JIS C 61300-2-22 第2-22部:温度サイクル試験
JIS C 61300-2-26 第2-26部:塩水噴霧試験
JIS C 61300-2-45 第2-45部:浸水試験
JIS C 61300-2-46 第2-46部:湿熱サイクル試験
JIS C 61300-2-47 第2-47部:熱衝撃試験
JIS C 61300-2-48 第2-48部:温湿度サイクル試験
JIS C 61300-3-2 第3-2部:シングルモード光デバイスの光損失の偏光依存性
JIS C 61300-3-3 第3-3部:挿入損失及び反射減衰量変化のモニタ方法
JIS C 61300-3-4 第3-4部:損失測定
JIS C 61300-3-6 第3-6部:反射減衰量測定
JIS C 61300-3-7 第3-7部:シングルモード光部品の光損失及び反射減衰量の波長依存性測定
JIS C 61300-3-11 第3-11部:結合力及び離脱力測定
JIS C 61300-3-15 第3-15部:球面研磨光ファイバコネクタのフェルール端面の頂点偏心量測定
JIS C 61300-3-16 第3-16部:球面研磨光ファイバコネクタのフェルール端面の曲率半径測定
JIS C 61300-3-20 第3-20部:波長選択性のない光ブランチングデバイスのディレクティビティ測定
JIS C 61300-3-24 第3-24部:偏波面保存光ファイバ付き光ファイバコネクタのキー位置精度測定
C 61300-2-5:2013 (IEC 61300-2-5:2009)
(3)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS C 61300-3-26 第3-26部:光ファイバとフェルール軸との角度ずれの測定
JIS C 61300-3-27 第3-27部:多心光ファイバコネクタプラグの穴位置測定
JIS C 61300-3-28 第3-28部:過渡損失測定
JIS C 61300-3-30 第3-30部:多心光ファイバコネクタ用フェルールの研磨角度及び光ファイバ位置
測定
JIS C 61300-3-31 第3-31部:光ファイバ光源の結合パワー比測定
JIS C 61300-3-32 第3-32部:光受動部品の偏波モード分散測定
JIS C 61300-3-34 第3-34部:ランダム接続時の挿入損失
JIS C 61300-3-36 第3-36部:光ファイバコネクタフェルールの内径及び外径の測定
JIS C 61300-3-43 第3-43部:光ファイバ光源のモードトランスファファンクション測定
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格
JIS
C 61300-2-5:2013
(IEC 61300-2-5:2009)
光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−
基本試験及び測定手順−
第2-5部:光ファイバクランプ強度試験(ねじり)
Fiber optic interconnecting devices and passive components-
Basic test and measurement procedures-
Part 2-5: Tests- Strength of optical fiber to device interface (Torsion)
序文
この規格は,2009年に第3版として発行されたIEC 61300-2-5を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格である。
1
適用範囲
この規格は,取付け時及び通常時に加わる引張力を加えた状態でのねじり力に対する,光ファイバ付き
コンポーネント及びクロージャのコードクランプ部の強度を試験する方法について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61300-2-5:2009,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and
measurement procedures−Part 2-5: Tests−Torsion(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 61300-1 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第1部:通則
注記 対応国際規格:IEC 61300-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 1: General and guidance(IDT)
JIS C 61300-3-3 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-3部:挿入
損失及び反射減衰量変化のモニタ方法
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-3,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-3: Examinations and measurements−Active monitoring of
changes in attenuation and return loss(IDT)
JIS C 61300-3-4 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-4部:損失
測定
2
C 61300-2-5:2013 (IEC 61300-2-5:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-4,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-4: Examinations and measurements−Attenuation(IDT)
IEC 61300-3-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement
procedures−Part 3-1: Examinations and measurements−Visual examination
IEC 61753-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components performance standard−Part 1:
General and guidance for performance standards
3
概要
この試験は,光ファイバ付きコンポーネント及びクロージャのコードクランプ部に,規定の引張力を加
えた状態で,ねじり力又はねじり動作を加えたときの,物理的及び光学的特性への影響を調べる。
4
装置
4.1
概要
試験装置は,光ファイバ付きコンポーネント及びクロージャのコードクランプ部に,引張力を加えた状
態で,ねじり力又はねじり動作を加えることができなければならない。コンポーネント及びクロージャを
試験するための試験装置の基本的な部分を,図1及び図2にそれぞれ示す。
図1−コンポーネントの試験装置の基本部分
図2−クロージャの試験装置の基本部分
3
C 61300-2-5:2013 (IEC 61300-2-5:2009)
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4.2
取付具
取付具は,供試光コネクタを確実に固定し,試験中,保持しなければならない。取付具は,損失測定の
ための光源及び光検出器を,供試品に接続できなければならない。
4.3
光ファイバコード保持具
光ファイバコード保持具は,ねじり力を加える箇所で保持する。光ファイバコード保持具は,負荷を加
えている間,光ファイバコードが回転又はスリップしないように確実に保持しなければならない。光ファ
イバコード保持具は,光ファイバを損傷したり光損失の変化を生じさせたりしてはならない。光ファイバ
コード保持具は,光ファイバコードを数回巻きつけた棒(マンドレル)で構成してもよい。
4.4
おもり
光ファイバコード保持具には,おもり又は引張力を加える機構が必要である。引張力の推奨値を表1に
示す。
4.5
光源及び光検出器
損失測定時に使用する光源及び光検出器は,JIS C 61300-3-4による。
5
手順
5.1
準備
製造業者の指示又は関連する仕様で指定した供試品を準備する。供試品は,光源と光検出器とを容易に
接続するために,十分な長さで終端していなければならない。
5.2
前処理
個別に規定がない場合,JIS C 61300-1に規定する条件で,供試品を2時間放置した後,光損失を測定し
記録する。
5.3
固定
取付具に供試品の本体を堅固に固定する(図1参照)。光ファイバ又は光ファイバコードを損傷しないよ
うに,光ファイバコード保持具で固定する。供試品にコードクランプ緩衝材を用いる場合は,コードクラ
ンプ緩衝材の端から光ファイバコード保持具の先端までの長さを400 mmとする(図1参照)。光ファイバ
ケーブルの直径が25 mmを超える場合は,コードクランプ緩衝材の端から光ファイバコード保持具の先端
までの長さを1 000 mmとする。供試光コネクタにコードクランプ緩衝材がない場合は,供試光コネクタ
の端から光ファイバコード保持具の先端までの長さとする。
5.4
光損失の測定
光損失を再測定して,光ファイバコードの固定によって光損失に影響がないことを確認する。
5.5
引張力の負荷
表1に示す推奨値の引張力,又は個別に規定する引張力を,光ファイバコード保持具に徐々に加える。
光ファイバコードに急激な又は無理な引張力が加わらないように注意する。
5.6
光損失の測定
引張力を加えた状態で,供試品の光損失を再測定する。測定した光損失を記録し,ねじり動作の影響を
評価する基準値として使用する。
5.7
ねじり動作
垂直及び水平に加わる力に注意して,光ファイバコード保持具にねじり動作を加える。表1に示す推奨
値の回転角度,又は個別に規定する回転角度のねじりを加え,初めの位置まで戻し,反対方向に同じ回転
角度のねじりを加え,再び初めの位置まで戻す。この一連の動作を1サイクルとする。表1に示す推奨値
4
C 61300-2-5:2013 (IEC 61300-2-5:2009)
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の回数,又は個別に規定の回数繰り返す。
5.8
試験圧力
カテゴリSの試験圧力は,試験温度で40 kPa±2 kPaとする。圧力のかかるネットワークで使用する製
品の場合,40 kPaの代わりに98.0 kPa±9.8 kPaとする。
5.9
光損失のモニタリング
個別に規定がない場合,JIS C 61300-3-3に規定するように,試験中の供試品の光損失を監視する。JIS C
61300-3-4に従って測定した供試品の光損失からのずれは,光ファイバコードとデバイスとの接続,光ファ
イバと光ファイバとの接続,及び光ファイバと光源又は光検出器との接続に起因する変動を考慮しなけれ
ばならない。
注記 光損失に許容できない変化が起こり,光ファイバコード自体の故障の疑いがある場合は,光フ
ァイバコードを二つの光ファイバコード保持具で固定して,同様の方法で試験し,光ファイバ
コード自体の故障の有無を確認する。
5.10 最終検査
供試品のねじり動作を完了した後,全ての固定具をはずして光損失を測定し,永久的な損傷がないこと
を確認する。最終的な測定結果は,関連する仕様の範囲内でなければならない。
個別に規定がない場合,供試品を取付具からはずし,IEC 61300-3-1に従って外観検査を行い,供試品に
劣化のないことを確認する。例えば,次のような項目を確認する。
− 破損,部品及び附属品の緩み及び損傷
− 断線並びに光ファイバ,その外被,封止材及び緩衝材の損傷
− 部品のずれ,曲がり,破損又は欠け
− 接続部のきず
6
試験の厳しさの程度
試験の厳しさは,加える引張力,ねじり角度及びねじりの繰返し回数で定め,個別に規定する。試験パ
ラメータの推奨値を,表1に示す。
5
C 61300-2-5:2013 (IEC 61300-2-5:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−厳しさの程度(推奨値)
コンポーネント
引張力(N)
1サイクルの
ねじり角度
(°)
繰返し回数
光ファイバ素線及び心線付光コネクタ
(カテゴリU及びカテゴリE)
2.0
180
25
光ファイバコード付光コネクタ
(カテゴリU及びカテゴリE)
15.0
180
25
光ファイバ素線及び心線付受動コンポーネント
(カテゴリU及びカテゴリE)
2.0
180
10
光ファイバコード付受動コンポーネント
(カテゴリU及びカテゴリE)
5.0
180
10
光ファイバ素線及び心線付受動コンポーネント
(カテゴリO)
2.0
180
10
光ファイバコード付受動コンポーネント
(カテゴリO)
5.0
180
10
光ファイバ素線(250 µm)付受動コンポーネント
(カテゴリO)
4.9
540
10
光ファイバ心線(900 µm)付受動コンポーネント
(カテゴリO)
7.4
540
10
光ファイバコード付光コネクタ
(カテゴリO)
13.3
900
10
クロージャ
(カテゴリC,カテゴリA,カテゴリG及びカテゴリS)
50.0
90
5
環境カテゴリ(カテゴリU,カテゴリE,カテゴリO,カテゴリC,カテゴリA,カテゴリG及びカテゴリ
S)は,IEC 61753-1に規定する。
7
個別に規定する事項
必要に応じて,次の事項を製品規格などに規定する。
a) 光ファイバコードに加える引張力
b) 光損失の変化の許容値
c) クランプの間隔
d) ねじり角度
e) ねじりの繰返し回数
f)
クロージャの気密特性
g) この規格の試験方法との差異
h) 追加の合否判定基準