C 61300-2-48:2010 (IEC 61300-2-48:2009)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 概要······························································································································· 2
4 装置······························································································································· 2
4.1 試験槽 ························································································································· 2
4.2 光源及び光検出器 ·········································································································· 2
5 手順······························································································································· 2
5.1 供試品の準備 ················································································································ 2
5.2 前処理 ························································································································· 2
5.3 初期試験及び測定 ·········································································································· 2
5.4 試験条件 ······················································································································ 2
5.5 後処理 ························································································································· 4
5.6 最終試験及び測定 ·········································································································· 4
6 試験の厳しさの程度 ·········································································································· 5
7 個別に規定する事項 ·········································································································· 5
C 61300-2-48:2010 (IEC 61300-2-48:2009)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人光産業技術振興協会 (OITDA) 及び
財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日
本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
JIS C 61300の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 61300-1 第1部:通則
JIS C 61300-2-17 第2-17部:低温試験
JIS C 61300-2-18 第2-18部:高温試験
JIS C 61300-2-19 第2-19部:高温高湿試験(定常状態)
JIS C 61300-2-45 第2-45部:浸水試験
JIS C 61300-2-48 第2-48部:温湿度サイクル試験
JIS C 61300-3-3 第3-3部:挿入損失及び反射減衰量変化のモニタ方法
JIS C 61300-3-20 第3-20部:波長選択性のない光ブランチングデバイスのディレクティビティ測定
JIS C 61300-3-28 第3-28部:過渡損失測定
JIS C 61300-3-31 第3-31部:光ファイバ光源の結合パワー比測定
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 61300-2-48:2010
(IEC 61300-2-48:2009)
光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−
基本試験及び測定手順−
第2-48部:温湿度サイクル試験
Fiber optic interconnecting devices and passive components-
Basic test and measurement procedures-
Part 2-48 : Tests-Temperature-humidity cycling
序文
この規格は,2009年に第2版として発行されたIEC 61300-2-48を基に,技術的内容及び対応国際規格の
構成を変更することなく作成した日本工業規格である。
1
適用範囲
この規格は,光デバイス又はクロージャの動作時,保管時及び輸送時に起こり得る温湿度変化に対する
耐久性の測定手順について規定する。この試験は,熱及び湿気にさらした後,短時間凍結したときの,デ
バイス及びクロージャの性能を測定することを目的とする。
この試験は,軟化及び膨張によって潜在的な破壊を引き起こすような高い温度,吸湿及び膨張を引き起
こすような高い湿度並びに氷結,ぜい(脆)化及び収縮を引き起こすような低い温度を規定する。
この試験は,特にIEC 61300-2-46の湿熱サイクル試験,IEC 61300-2-21の混合温湿度サイクル試験など
の他のサイクル環境試験に比べ,次に示すようにより厳しい条件を満たす点において異なる。
a) サイクル数の増加
b) 周期的温度変動幅の拡大
c) 短時間の温度変化によるサイクル期間の短縮
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61300-2-48 : 2009,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and
measurement procedures−Part 2-48 : Tests−Temperature-humidity cycling (IDT)
なお,対応の程度を表す記号 (IDT) は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,一致していることを
示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 61300-1 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第1部:通則
注記 対応国際規格:IEC 61300-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
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C 61300-2-48:2010 (IEC 61300-2-48:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
test and measurement procedures−Part 1 : General and guidance (IDT)
IEC 61300-3-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement
procedures−Part 3-1 : Examinations and measurements−Visual examination
IEC 61300-3-4,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement
procedures−Part 3-4 : Examinations and measurements−Attenuation
3
概要
供試品は,個別規格の規定に従って,温湿度試験槽の中に置いて,温湿度サイクルを行う。
試験中,供試品の挿入損失をモニタする。
4
装置
4.1
試験槽 装置は,規定の許容誤差内で温湿条件を維持できる,環境試験槽を用いる。
試験槽は,次の構成とする。
− 供試品を収容する容量をもつ。
− 供試品の挿入損失が測定可能である。
− 均一な条件が,維持できる。
− 必要な湿度状態を得るために蒸留水,脱ミネラル水又は脱イオン水を使用する。
− さび又は腐食汚染物質が,供試品へ付着しない。
− 結露が,供試品へ落下しない。
− 供試品及び温度湿度センサによる試験条件は,可能な限り同一である。
4.2
光源及び光検出器 挿入損失の変化を測定するために用いる光源及び光検出器は,IEC 61300-3-4を
満足しなければならない。
注記 光検出器が連続してモニタする機能をもたない場合には,時間tごとに挿入損失 (X,t) を記録
する装置を用いる。
5
手順
5.1
供試品の準備
製造業者の指示又は個別規格で規定する供試品を用意する。供試品は,十分な長さの光ファイバケーブ
ルで終端して,光源及び光検出器との接続が容易にできなければならない。
5.2
前処理
別途規定のない限り,供試品を試験槽内に設置して,JIS C 61300-1に規定する標準的環境条件で,2時
間供試品を前処理する。
5.3
初期試験及び測定
個別規格の規定に従って,供試品の初期試験及び測定を終了する。
5.4
試験条件
規定した厳しさの程度を達成できるように,試験槽内の温湿度条件を設定する。
5.4.1
方法A
低温と高温との間で急激な温度変化を与える場合,23 ℃で保持することなく,次のサイクルに従って温
度変化を与える。
供試品は,Tmax ℃±2 ℃〜Tmin ℃±2 ℃で合計14回の温度サイクルを行う。Tmax,Tminは,それぞれ個
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別規格で規定する上限温度,下限温度を示す。Tmax及びTminの例を,表1に示す。23 ℃からTminへ及び
Tminから23 ℃への温度変化は,1時間で行わなければならない。結露を最大にするため,TminからTmaxへ
及びTmaxからTminへの温度変化は,20分よりも短時間で行わなければならない。この試験の保持時間は,
最低2時間とする。
注記 保持時間は,Tmax,23 ℃及びTminで生じる。
湿度は,TminとTmaxとの間で,次のように制御する。
− 23 ℃では,95 %の一定の相対湿度を維持する。
− 23 ℃とTmaxとの間では,湿度制御は不要である。
− Tmaxでは,95 %の一定の相対湿度を維持する。
− TmaxとTminとの間では,湿度制御は不要である。
− Tminでは,湿度制御は不要であるが,結露又は氷結を防ぐために,環境試験槽から水蒸気を除去して
はならない。
Tmaxが65 ℃でTminが−10 ℃のときの温湿度条件の例を,図1に示す。
注記 相対湿度の許容値は,±5 %である。これは,短時間動作で実際の相対湿度が100 %になるかも
しれないことを意味する。しかし,相対湿度95 %とする上限は,実用的な測定値として規定し
ている。
試験中,挿入損失測定を行う。挿入損失測定値は,個別規格で規定した限界値内になければならない。
図1−温湿度条件 (Tmax=65 ℃,Tmin=−10 ℃)
5.4.2
方法B
供試品は,Tmax ℃±2 ℃〜−40 ℃±2 ℃で合計42回の温度サイクルを行う。Tmax(Tmaxの例を,表1
に示す。)は,個別規格で規定する上限温度を示す。温度変化率は,1 ℃/分以上とし,この試験の保持時
間は,最低1時間とする。
注記 保持時間は,Tmax,23 ℃及び−40 ℃で生じる。
湿度は,10 ℃とTmaxとの間で,次のように制御する。
− 23 ℃では,85 %の一定の相対湿度を維持する。
温
度
(℃
)
−20
−10
0
30
時間 (h)
0
2
14
20
10
4
6
8
10
12
1サイクル
40
50
60
70
湿度制御
湿度制御
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− 23 ℃とTmaxとの間では,相対湿度は,直線的な変化を維持する。
− Tmaxでは,20 %の一定の相対湿度を維持する。
− 10 ℃と23 ℃との間では,85 %の相対湿度を維持する。
− 10 ℃未満では,湿度制御は不要であるが,結露又は氷結を防ぐために,環境試験槽から水蒸気を除去
してはならない。
Tmaxが85 ℃のときの温湿度条件の例を,図2に示す。
注記 相対湿度の許容値は,±5 %である。これは,短時間動作で実際の相対湿度が90 %以上になる
かもしれないことを意味する。しかし,相対湿度85 %とする上限は,実用的な測定値として規
定している。
試験中,挿入損失測定を行う。挿入損失測定値は,個別規格で規定した限界値内になければならない。
図2−温湿度条件 (Tmax=85 ℃)
5.5
後処理
別途規定のない限り,JIS C 61300-1に規定する標準的環境条件で,2時間供試品を放置する。製造業者
の指示に従って,供試品を清掃する。
5.6
最終試験及び測定
供試品に,永久的な損傷が生じていないことを確認するために,試験完了時,すべての固定具を取り外
し,個別規格に規定している最終的な測定をしなければならない。最終測定の結果は,個別規格に規定し
ている限界値以内になければならない。
別途規定のない限り,IEC 61300-3-1で規定する外観検査により,供試品に,次のような劣化がないかど
うかを確認する。
− 破壊,紛失又は損傷した部品又は附属品
− ケーブル外被,密封部,ストレインリリーフ又は光ファイバへの破壊又は損傷
− 位置ずれ,屈曲又は破壊した部品
温
度
(℃
)
及
び
相
対
湿
度
(
%
)
温度
保持時間
相対湿度
時間 (h)
保持時間
−60
−40
−20
0
20
40
60
80
100
0
5
10
保持時間
保持時間
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C 61300-2-48:2010 (IEC 61300-2-48:2009)
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試験の厳しさの程度
厳しさの程度を,表1に示す。
表1−厳しさの程度
温度範囲
℃
湿度範囲
% RH
サイクル数
−10〜+65
90〜100
14
−40〜+75
80〜90
42
−40〜+85
80〜90
42
7
個別に規定する事項
次の事項は,必要に応じて個別に規定しなければならない。
a) 温度範囲
b) 湿度範囲
c) サイクル数
d) 供試品の配置方向
e) 初期試験項目,測定項目及び性能要求
f)
試験中の許容挿入損失変化
g) 最終試験項目,測定項目及び性能要求
h) 試験手順からの変更点
i)
追加合否評価基準