C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義··················································································································· 2
4 試験の概要······················································································································ 2
5 装置······························································································································· 3
5.1 マンドレル ··················································································································· 3
5.2 取付具 ························································································································· 4
5.3 引張力発生器 ················································································································ 4
5.4 力指示計 ······················································································································ 4
5.5 代替の装置 ··················································································································· 4
5.6 タイマ ························································································································· 4
5.7 測定装置 ······················································································································ 4
6 試験手順························································································································· 4
6.1 供試品の準備 ················································································································ 4
6.2 前処理 ························································································································· 4
6.3 供試品の固定及び装置取付け後の外観検査 ········································································· 4
6.4 初期検査及び初期測定 ···································································································· 5
6.5 引張力印加及び測定 ······································································································· 5
6.6 引張力の解除 ················································································································ 5
6.7 後処理 ························································································································· 5
6.8 最終検査及び最終測定 ···································································································· 5
6.9 最終外観検査 ················································································································ 6
7 試験の厳しさの程度·········································································································· 6
8 個別に規定する事項········································································································· 10
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
(2)
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人
光産業技術振興協会(OITDA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本
産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
産業規格である。これによって,JIS C 61300-2-4:2015は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本産業規格 JIS
C 61300-2-4:2020
(IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−
基本試験及び測定手順−第2-4部:
光ファイバクランプ強度試験−軸方向引張り
Fiber optic interconnecting devices and passive components-
Basic test and measurement procedures-Part 2-4:
Tests-Fiber or cable retention
序文
この規格は,2019年に第2版として発行されたIEC 61300-2-4及び2020年に発行されたAmendment 1
を基に,技術的内容及び構成を変更することなく作成した日本産業規格である。ただし,追補(amendment)
については,編集し,一体とした。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
1
適用範囲
この規格は,光伝送用部品及びクロージャ(以下,光部品という。)の使用中に起こり得る,光ファイバ
クランプ部における,クランプ強度の軸方向引張りに対する耐久性の試験方法について規定する。光部品
に取り付ける光ファイバは,光ファイバ素線,光ファイバ心線,光ファイバコード及び光ファイバケーブ
ル(以下,光ファイバという。)を含む。
注記1 対応国際規格では,光ファイバ及び光ファイバケーブルの耐久性と記載しているが,光ファイ
バ素線,光ファイバ心線,光ファイバコード及び光ファイバケーブルを対象とするため,これ
ら全てを記載した。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61300-2-4:2019,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and
measurement procedures−Part 2-4: Tests−Fibre or cable retention + Amendment 1:2020(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 61300-1 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第1部:通則
注記 対応国際規格における引用規格:IEC 61300-1,Fibre optic interconnecting devices and passive
2
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
components−Basic test and measurement procedures−Part 1: General and guidance
JIS C 61300-3-1 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-1部:外観
検査及び機械的検査
注記 対応国際規格における引用規格:IEC 61300-3-1,Fibre optic interconnecting devices and passive
components−Basic test and measurement procedures−Part 3-1: Examinations and measurements−
Visual examination
JIS C 61300-3-3 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-3部:挿入
損失及び反射減衰量変化のモニタ方法
注記 対応国際規格における引用規格:IEC 61300-3-3,Fibre optic interconnecting devices and passive
components−Basic test and measurement procedures−Part 3-3: Examinations and measurements−
Active monitoring of changes in attenuation and return loss
JIS C 61300-3-4 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-4部:損失
測定
注記 対応国際規格における引用規格:IEC 61300-3-4,Fibre optic interconnecting devices and passive
components−Basic test and measurement procedures−Part 3-4: Examinations and measurements−
Attenuation
JIS C 61300-3-6 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-6部:反射
減衰量測定
注記 対応国際規格における引用規格:IEC 61300-3-6,Fibre optic interconnecting devices and passive
components−Basic test and measurement procedures−Part 3-6: Examinations and measurements−
Return loss
JIS C 61300-3-28 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-28部:過
渡損失測定
注記 対応国際規格における引用規格:IEC 61300-3-28,Fibre optic interconnecting devices and passive
components−Basic test and measurement procedures−Part 3-28: Examinations and measurements−
Transient loss
IEC 61300-2-38,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement
procedures−Part 2-38: Tests−Sealing for pressurized fibre optic closures
3
用語及び定義
この規格には,定義する用語はない。
4
試験の概要
図1に示すように,供試品を取付具に緩みがないようにしっかりと固定し,光ファイバに引張力を加え
る。この試験で発生する故障モードの例として,次の事項が挙げられる。
a) 光ファイバ被覆の損傷
b) 光ファイバの破断又は損傷
c) 光ファイバクランプ部の故障
d) 光ファイバの抜け
e) 光部品の光接続部又はエンクロージャ封止部の損失の増加
3
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
f)
光損失,反射減衰量などの光学特性の変化
g) 1次被覆,2次被覆又はシースを含む光ファイバの全ての被覆,封止部又はクランプ部の,損傷,過剰
なずれ又は破損
5
装置
5.1
マンドレル
図1のマンドレルの最小直径Dは,60 mm以上,かつ,光ファイバの指定された最小曲げ直径以上とす
る。マンドレルには,光ファイバが滑らないように十分な巻き数で巻き付ける。供試品が光部品の場合,
光ファイバクランプ部の端からマンドレルの中心までの長さAは,200 mm以上300 mm以下とする。供
試品がクロージャの場合,長さAは400 mm以上,かつ,光ファイバの直径dの50倍以上とする。
記号説明
D≧60 mm,かつ,光ファイバの指定された最小曲げ直径以上
光部品の場合:200 mm≦A≦300 mm
クロージャの場合:A≧400 mm,かつ,A≧50 d
図1−供試品を含む試験系の一例
4
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
5.2
取付具
取付具は,図1に示す位置に,供試品及びマンドレルを固定できるものを用いる。供試品は,試験中に
ずれが生じないように取り付ける。供試品に変形を与える取付方法であってはならない。供試品は,図1
に示す位置に搭載する。個別に規定がある場合,取付具は損失減衰をモニタするために,供試品を光源及
び光検出器に接続できるようにすることが望ましい。
5.3
引張力発生器
引張力発生器は,規定の印加速度で,規定の引張力を供試品に徐々に加えることができる機器とする。
5.4
力指示計
試験中に供試品に加える軸方向の引張力を測定するために,規定の精度で力を測定することができる力
指示計を用いる。力指示計は,力を加える速度若しくは加えた力の総時間,又はその両方を記録できる機
器を用いてもよい。
5.5
代替の装置
引張力発生器及び力指示計の代わりに,代替の装置を用いてもよい。例えば,マンドレルにおもりを追
加することで,製品が個別に規定する引張力を達成できる装置でもよい。
5.6
タイマ
引張力を印加する総時間を測定できるタイマを使う。
5.7
測定装置
光学特性,封止特性並びにその他の検査及び測定には,IEC 61300-2-38,JIS C 61300-3-1,JIS C 61300-
3-3,JIS C 61300-3-4,JIS C 61300-3-6又はJIS C 61300-3-28に規定する適切な装置を用いる。詳細は,そ
れぞれの規格の試験及び測定手順を参照。
6
試験手順
6.1
供試品の準備
製造業者が指定する,又は個別に規定された供試品を準備する。供試品の光ファイバは,光源及び光検
出器に容易に接続できるように,十分な長さとする。
6.2
前処理
JIS C 61300-1に規定する標準的環境条件下で,光コネクタ,現場組立形光ファイバコネクタ,光受動部
品,スプライス及び光ファイバマネジメントシステムの供試品は2時間以上,クロージャは4時間以上放
置する。
注記 スプライスとは,メカニカルスプライス及び保護付きの融着接続をいう。
6.3
供試品の固定及び装置取付け後の外観検査
供試品及びマンドレルを取付具に緩みがないように固定し,試験系を組み立てる。
5
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
供試品を試験系に組み込んだことで,破損していないことを確認するため,JIS C 61300-3-1に従って外
観検査を行う。
6.4
初期検査及び初期測定
供試品は,JIS C 61300-3-1によって外観検査を行う。引張試験前に製品が個別に規定する関連の特性を
測定し,供試品の初期検査を完了させる。
環境カテゴリSの封止性能を測定するため,試験温度でクロージャに高い気圧を印加しなければならな
い。圧力は,IEC 61300-2-38の試験方法Bによって,その試験温度で測定する。
注記1 環境カテゴリSは,IEC 61753-1に規定されており,屋外の地下又は地下環境を表す。
個別に規定がある場合,JIS C 61300-3-4によって光損失変動を測定する。
注記2 対応国際規格では,“光損失変動量をJIS C 61300-3-3又はJIS C 61300-3-28に従い測定しなけ
ればならない”と記載しているが,引張力印加時の要求であり,6.5の規定と重複するため,削
除した。
6.5
引張力印加及び測定
供試品及びマンドレルに,引張力発生器によって引張力を軸方向に徐々に印加する。引張力を印加する
ときは,振動又は衝撃が発生しないように,ゆっくり印加する。自動的に引張力を印加する装置を使用す
る場合,供試品への引張力印加は,光ファイバコードの場合は5 N/s,光ファイバ素線及び光ファイバ心線
には0.5 N/s,個別に規定がある場合はそれによる。個別に規定された引張力に達するまで,引張力を継続
的に印加する。
試験は,個別に規定された動作環境仕様の時間行う。
供試品に引張力を印加中は,目を離さず,光学測定を行う。
個別に規定がある場合,JIS C 61300-3-3又はJIS C 61300-3-28によって,光損失変動を測定する。
6.6
引張力の解除
供試品への引張力印加を解除する。
環境カテゴリSのクロージャの場合,IEC 61300-2-38の試験方法Bによって,加える圧力を試験温度で,
引張力印加前及び引張力印加後に測定する。
6.7
後処理
供試品を試験装置から外し,JIS C 61300-1に規定された標準的環境条件に,光コネクタ,現場組立形光
ファイバコネクタ,光受動部品,スプライス及び光ファイバマネジメントシステムの供試品は2時間以上,
クロージャは4時間以上放置する。
6.8
最終検査及び最終測定
試験終了時,個別に規定された仕様に対し,最終測定を行う。最終測定結果は,個別に規定された仕様
の変動量以下でなければならない。
供試品クロージャの封止特性は,IEC 61300-2-38の試験方法Aによって最終測定を行う。
6
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
JIS C 61300-3-3又はJIS C 61300-3-28によって光損失変動量を測定する。個別に規定がある場合,JIS C
61300-3-4によって光損失変動量を測定する。
6.9
最終外観検査
JIS C 61300-3-1によって,供試品の外観検査を行う。供試品において,破損などの不具合が起きていな
いかを確認する。例として次の不具合が挙げられる。
− 破損,部品又は備品の,抜け又は損傷
− 過剰動作に伴う,光ファイバの被覆,封止部,クランプ部の破損又は損傷
個別に規定する場合,他の温度で同様に試験を繰り返す。
7
試験の厳しさの程度
光コネクタ,現場組立形光ファイバコネクタ,光受動部品,スプライス及び光ファイバマネジメントシ
ステムに対し,その試験の厳しさの程度の推奨条件を,表1に示す。壁面設置形光アウトレット,壁面設
置形光接続箱,成端架及び環境カテゴリCのクロージャについては,推奨条件を表2に示す。防水光ファ
イバコネクタ,屋外光キャビネット,屋外光接続箱及び環境カテゴリがS,G及びAのクロージャについ
ては,推奨条件を表3に示す。
表1〜表3には,製品ごとに必要とされる試験の厳しさの程度を表す記号S,O又はVを示す。記号の
意味は,S:封止特性試験,O:光学特性試験,V:外観試験である。試験の厳しさの程度が表中で“−”
と記載されている箇所は,選択した製品には関係しないことを示す。
注記 環境カテゴリのC,G及びAについてもIEC 61753-1に規定されており,それぞれ屋内制御環境,
屋外地上環境及び屋外空中環境を表す。
7
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
表1−光コネクタ,現場組立形光ファイバコネクタ,光受動部品,
スプライス及び光ファイバマネジメントシステムに対して推奨する引張試験の厳しさの程度
環境
カテゴリ
試験の厳しさの程度a)
光
コ
ネ
ク
タ
コ
ネ
ク
タ
光
フ
ァ
イ
バ
現
場
組
立
形
光
受
動
部
品
ス
プ
ラ
イ
ス
シ
ス
テ
ム
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
光
フ
ァ
イ
バ
C,CHD
50 N,60 s
芳香族ポリアミド系繊維を含む光ファイバ
ケーブル
O,V
O,V
−
O,V
−
10 N,60 s
芳香族ポリアミド系繊維を含まない補強材
のないチューブ及び光ファイバケーブル
5 N,60 s
光ファイバ心線
2 N,60 s
光ファイバ素線
10 N,60 s
光ファイバケーブル
−
−
O,V
−
−
5 N,60 s
光ファイバ心線
2 N,60 s
光ファイバ素線
10 N,60 s
光ファイバケーブル
−
−
−
−
O,V b)
5 N,60 s
光ファイバケーブルエレメント及びチュー
ブ
OP,
OPHD,
OP+,
OP+HD
70 N,60 s
芳香族ポリアミド系繊維を含む光ファイバ
ケーブル
O,V
O,V
−
O,V
−
10 N,60 s
芳香族ポリアミド系繊維を含まない補強材
のないチューブ及び光ファイバケーブル
5 N,60 s
光ファイバ心線
2 N,60 s
光ファイバ素線
10 N,60 s
光ファイバケーブル
−
−
O,V
−
−
5 N,60 s
光ファイバ心線
2 N,60 s
光ファイバ素線
10 N,60 s
光ファイバケーブル
−
−
−
−
O,V b)
5 N,60 s
光ファイバケーブルエレメント及びチュー
ブ
I,IHD
100 N,120 s 光ファイバケーブル
O,V
−
(O,V) c)
−
−
E
100 N,60 s
直径2 mmより太いケーブル
O,V
−
−
−
−
70 N,60 s
直径2 mm及び2 mm以下の太さのケーブル
5 N,60 s
光ファイバ心線
2 N,60 s
光ファイバ素線
10 N,60 s
光ファイバケーブル
−
−
(O,V) c)
−
−
5 N,10 s
光ファイバ心線
2 N,60 s
光ファイバ素線
注記1 環境カテゴリは,IEC 61753-1で規定されている。
注記2 対応国際規格では,供試品に関する推奨事項を注記として記載していたため,注a) に修正した。
注記3 同心円ではない2心コード及び平形ケーブルは,短い方の直径で試験の厳しさが定義される。
注a) テープ形光ファイバ心線は,光ファイバ素線と同じ条件が望ましい。
注b) 光ファイバケーブルと光ファイバケーブルエレメント(ルースチューブ)とが,光ファイバデバイスの入力
ポートとして固定されていない場合,試験は行わない。
注c) 光ファイバケーブル付き光受動部品を対象とする。
8
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
表2−壁面設置形光アウトレット,壁面設置形光接続箱,成端架
及びクロージャに対して推奨する引張試験の厳しさの程度
環境
カテゴリ
試験の厳しさの程度
光
ア
ウ
ト
レ
ッ
ト
壁
面
設
置
形
光
接
続
箱
壁
面
設
置
形
成
端
架
ク
ロ
ー
ジ
ャ
C
光ファイバケーブル及び光ファイバコード1本当たり
25 N,引張力保持時間60 s,
試験温度+23 ℃±3 ℃
S,O a),V S,O a),V
O,V
−
光ファイバケーブル1本当たり,ケーブル直径(mm)10
倍の引張力で単位はニュートン(N),引張力保持時間1
h,
試験温度+23 ℃±3 ℃
−
−
−
S,O a)
注記1 環境カテゴリは,IEC 61753-1で規定されている。
注記2 同心円ではない2心コード及び平形ケーブルは,短い方の直径で試験の厳しさが定義される。
注記3 対応国際規格では,供試品に関する許容事項を注記として記載していたため,注a) に修正した。
注a) 封止性能及び光学特性を試験する供試品は,別のものでもよい。
9
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
表3−防水光ファイバコネクタ,屋外光キャビネット,屋外光接続箱
及びクロージャに対して推奨する引張試験の厳しさの程度
環境
カテゴリ
試験の厳しさの程度
コ
ネ
ク
タ
防
水
光
フ
ァ
イ
バ
光
キ
ャ
ビ
ネ
ッ
ト
屋
外
屋
外
光
接
続
箱
ク
ロ
ー
ジ
ャ
A
光ファイバケーブル1本当たり,光ファイバケーブルの直径
(mm)20倍の引張力で単位はニュートン(N),1温度条件
に付き,引張力保持時間1 h,
温度−15 ℃及び+45 ℃における封止特性a),
温度+23 ℃±3 ℃における光学特性a)
S,O,V
V b)
−
S,O,V
フィーダケーブル1本当たり,1温度条件に付き,引張力保
持時間1 h,
フィーダケーブルの直径(mm)10倍の引張力で単位はニュ
ートン(N),
ワークエリアケーブル1本当たり,1温度条件に付き25 N,
引張力保持時間60 s,
温度−15 ℃及び+45 ℃における封止特性a),
温度+23 ℃±3 ℃における光学特性a)
−
−
S,O,V
−
G
ケーブルの直径(mm)20倍の引張力で単位はニュートン
(N),
ケーブル1本当たり,1温度条件に付き,引張力保持時間1
h,
温度−15 ℃±2 ℃及び+45 ℃±2 ℃における封止特性c),
温度+23 ℃±3 ℃における光学特性c)
S,O,V
−
−
S,O,V
S
ケーブルの直径(mm)20倍の引張力で単位はニュートン
(N),
ケーブル1本当たり,1温度条件に付き,引張力保持時間1
h,
温度−15 ℃±2 ℃及び+45 ℃±2 ℃における封止特性c),
温度+23 ℃±3 ℃における光学特性c)
S,O,V
−
−
S,O,V
注記1 環境カテゴリは,IEC 61753-1で規定されている。
注記2 同心円ではない2心コード及び平形ケーブルは,短い方の直径で試験の厳しさが定義される。
注記3 フィーダケーブルは,地下から出た光ケーブルが架空に配置され,き線点からドロップケーブルまでの部
分を指し,例えば,架空のクロージャにつながる200心などのケーブルをいう。光配線ケーブルともい
う。詳細は,ITU-T L.90参照。
注記4 ワークエリアケーブルは,長さが10 m以上の比較的長い光ファイバケーブルをいう。詳細は,JIS X 5150
参照。
注a) 封止特性及び光学特性を試験する硬度強化コネクタ及びクロージャの供試品は,別のものでもよい。
注b) 開こん(梱)及び屋外光キャビネット設置時に,ケーブル処理が必要な供試品を取り扱う場合にだけ,この
試験を適用する。
注c) 気密性及び光学特性を試験する供試品は,別のものでもよい。
10
C 61300-2-4:2020 (IEC 61300-2-4:2019+AMD1:2020)
8
個別に規定する事項
必要に応じて,次の事項を製品規格などに規定する。
− 試験に必要な供試品の数,及び種類
− 引張力の強さ,方向,及び速度
− 光ファイバクランプ部の位置
− 引張力の保持時間
− 前処理の条件
− 後処理の条件
− 取付具への取付方法
− 供試品の光学特性の合否判定基準
− 初期検査及び測定の項目
− 試験中の検査項目及び測定項目並びに要求性能
− 最終検査及び測定の項目
− 光学特性測定方法
− 封止試験方法
− この試験方法との差異
− 追加の合否基準
参考文献
[1] JIS X 5150 構内情報配線システム
[2] IEC 61753-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Performance standard−Part 1:
General and guidance
[3] ITU-T L.90,Optical access network topologies for broadband services