C 61300-2-2:2011 (IEC 61300-2-2:2009)
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 概要······························································································································· 2
4 装置······························································································································· 2
5 手順······························································································································· 2
5.1 初期検査 ······················································································································ 2
5.2 繰返し方法 ··················································································································· 2
5.3 測定 ···························································································································· 2
6 厳しさの度合い ················································································································ 4
7 個別規格に規定する事項 ···································································································· 4
C 61300-2-2:2011 (IEC 61300-2-2:2009)
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人光産業技術振興協会(OITDA)及
び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,
日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
また,令和2年6月22日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標準
化法の用語に合わせ,規格中“日本工業規格”を“日本産業規格”に改めた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 61300の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 61300-1 第1部:通則
JIS C 61300-2-2 第2-2部:繰返しかん合試験
JIS C 61300-2-12 第2-12部:落下衝撃試験
JIS C 61300-2-14 第2-14部:光パワー損傷のしきい値試験
JIS C 61300-2-17 第2-17部:低温試験
JIS C 61300-2-18 第2-18部:高温試験
JIS C 61300-2-19 第2-19部:高温高湿試験(定常状態)
JIS C 61300-2-45 第2-45部:浸水試験
JIS C 61300-2-46 第2-46部:湿熱サイクル試験
JIS C 61300-2-48 第2-48部:温湿度サイクル試験
JIS C 61300-3-3 第3-3部:挿入損失及び反射減衰量変化のモニタ方法
JIS C 61300-3-4 第3-4部:損失測定
JIS C 61300-3-6 第3-6部:反射減衰量測定
JIS C 61300-3-20 第3-20部:波長選択性のない光ブランチングデバイスのディレクティビティ測定
JIS C 61300-3-26 第3-26部:光ファイバとフェルール軸との角度ずれの測定
JIS C 61300-3-28 第3-28部:過渡損失測定
JIS C 61300-3-30 第3-30部:多心光ファイバコネクタ用フェルールの研磨角度及び光ファイバ位置
測定
JIS C 61300-3-31 第3-31部:光ファイバ光源の結合パワー比測定
日本産業規格 JIS
C 61300-2-2:2011
(IEC 61300-2-2:2009)
光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−
基本試験及び測定手順−
第2-2部:繰返しかん合試験
Fiber optic interconnecting devices and passive components-
Basic test and measurement procedures-
Part 2-2: Tests-Mating durability
序文
この規格は,2009年に第3版として発行されたIEC 61300-2-2を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本産業規格である。
1
適用範囲
この規格は,光ファイバコネクタ又はその他の光ファイバ接続デバイスの結合及び離脱を繰り返した場
合の,通常使用状態での光学特性及び締結機構の耐久性を調べる試験方法について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61300-2-2:2009,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and
measurement procedures−Part 2-2: Tests−Mating durability(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 61300-3-3 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-3部:挿入
損失及び反射減衰量変化のモニタ方法
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-3,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-3: Examinations and measurements−Active monitoring of
changes in attenuation and return loss(IDT)
JIS C 61300-3-4 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-4部:損失
測定
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-4,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-4: Examinations and measurements−Attenuation(IDT)
IEC 61300-3-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement
procedures−Part 3-1: Examinations and measurements−Visual examination
2
C 61300-2-2:2011 (IEC 61300-2-2:2009)
3
概要
供試品の締結機構の結合及び離脱を繰り返す。供試品が複数の締結機構をもつ場合には,その他の全て
の締結機構を正しく結合した状態で行う。
4
装置
次の装置を用いる。
4.1
取付具 供試品の片方をバイスなどの取付具で適切に保持する。
4.2
繰返し手段 供試品の結合及び離脱に必要な力又はトルクを発生する手段は,通常,手による繰返
しとするが,試験機を用いてもよい。
4.3
測定装置 試験中の光学特性を測定するために,供試品に接続する測定装置は,個別規格に規定が
ない場合,JIS C 61300-3-4に規定する測定装置を用いる。
5
手順
5.1
初期検査
個別規格に従い,供試品の初期測定を行う。
5.2
繰返し方法
個別規格に規定がない場合,1回のかん合は,供試品の締結機構を完全に結合した後,離脱して完結す
る。結合から次の結合までの動作は,3秒間以上の間隔をおいて行う。
複数の締結機構をもつ場合には,全ての機構の締結を正しく行う。締結動作は,製造業者の指示に従う。
プラグ−アダプタ−プラグの構成の場合には,片端のプラグだけで結合及び離脱を繰り返す(図1参照)。
プラグ−ソケットの構成の場合には,プラグで結合及び離脱を繰り返す(図2参照)。
図1−プラグ−アダプタ−プラグの場合の繰返しかん合試験の構成
図2−プラグ−ソケットの場合の繰返しかん合試験の構成
5.3
測定
5.3.1
注意事項
個別規格に規定がない場合,JIS C 61300-3-3の規定に従って挿入損失及び反射減衰量の変化量を,試験
中に常にモニタできる状態にしておかなければならない。判定は,測定結果が個別規格を満足しているか
否かで行う。測定条件は,次の測定条件A・測定条件Bから選択する。
3
C 61300-2-2:2011 (IEC 61300-2-2:2009)
5.3.2
測定条件A
挿入損失及び反射減衰量の測定結果は,毎回のかん合ごとに記録する。挿入損失又は反射減衰量が個別
規格を満たさない場合,製造業者の指示に従って光コネクタの清掃を行い,試験を再開する。光コネクタ
を清掃したことを記録する。
光コネクタ清掃回数は,20回以下とする(かん合回数の4 %以下)。
5.3.3
測定条件B
供試品を均等に三つのグループに分ける。それぞれのグループを,床から0.9 m,1.4 m及び1.8 mの高
さに取付具で固定する。かん合ペアの光コネクタを清掃し,挿入損失及び反射減衰量の初期特性を測定し
記録する。光コネクタのかん合ペアにおいて,25回目ごとに挿入損失及び反射減衰量を測定する。25回目
ごとのかん合の前には,結合及び離脱を繰り返すプラグ側だけを清掃する。50回目ごとのかん合の前には,
両側の光コネクタを清掃する。次に順序の一例を示す。
0-1
清掃(両側の光コネクタ)
1-1
結合
1-2
離脱
2-1
結合
2-2
離脱
…
24-1 結合
24-2 離脱
24-3 清掃(結合及び離脱を繰り返すプラグ側だけ)
25-1 結合
25-2 特性測定
25-3 離脱
…
49-1 結合
49-2 離脱
49-3 清掃(両側の光コネクタ)
50-1 結合
50-2 特性測定
50-3 離脱
…
74-1 結合
74-2 離脱
74-3 清掃(結合及び離脱を繰り返すプラグ側だけ)
75-1 結合
75-2 特性測定
75-3 離脱
…
199-1 結合
199-2 離脱
4
C 61300-2-2:2011 (IEC 61300-2-2:2009)
199-3 清掃(両側の光コネクタ)
200-1 結合
200-2 特性測定
200-3 離脱
規定された繰返しかん合回数が終了した後,供試品を清掃しても光学特性の基準を満たさない場合は,
最大2回の清掃をしてもよい。
5.3.4
終了後の検査
試験終了後,IEC 61300-3-1の規定に従い,次の事項について外観検査を行う。
− 部品の破損又は著しい磨耗
− かん合の不具合(完全に結合できない,又は完全に離脱できない)
− 表示の損傷又は磨耗
− かん合部における破損,欠け又はきず
6
厳しさの度合い
厳しさの度合いは,繰返しかん合回数で規定し,表1から選択する。
表1−厳しさの度合い
測定条件
繰返しかん合回数
A
500
B
200
7
個別規格に規定する事項
必要がある場合,次の事項を個別規格に規定する。
− 繰返しかん合を行う締結機構(複数の締結機構がある場合)
− 初期測定の項目及び試験中の測定項目
− 試験中の挿入損失及び反射減衰量の変化量
− 測定条件
− 厳しさの度合い
− 最終測定の項目
− この試験手順との差異
− 合否判定基準