サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 2 

2 引用規格························································································································· 2 

3 略語······························································································································· 2 

4 ソフトウェア同期法及びQ値 ····························································································· 3 

4.1 非同期波形及びソフトウェアトリガリング技術によって波形再生されたアイパターンの例 ··········· 3 

4.2 Q値計算式 ··················································································································· 3 

5 器材······························································································································· 5 

5.1 一般 ···························································································································· 5 

5.2 光帯域透過フィルタ ······································································································· 6 

5.3 広帯域受信器 ················································································································ 7 

5.4 クロック発振器 ············································································································· 8 

5.5 電気パルス発生器 ·········································································································· 8 

5.6 サンプリングモジュール ································································································· 8 

5.7 電気信号処理回路 ·········································································································· 8 

5.8 クロック光パルス発生器 ································································································· 8 

5.9 光サンプリングモジュール ······························································································ 8 

5.10 光信号処理回路 ············································································································ 9 

5.11 同期幅 ························································································································ 9 

5.12 監視システムのパラメータ ····························································································· 9 

6 測定手順························································································································ 10 

6.1 一般 ··························································································································· 10 

6.2 アイパターン測定及びQ値計算 ······················································································· 10 

附属書A(参考)同期アイパターン再生に必要な信号処理の例····················································· 11 

附属書B(参考)適切なサンプリング時間幅(ゲート幅) ··························································· 13 

参考文献 ···························································································································· 14 

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。 

− 氏名:日本電信電話株式会社 

− 住所:東京都千代田区大手町二丁目3番1号 

− 特許番号:JPN3987001,USP7190752 

− 氏名:Alcatel-Lucent Intellectual Property Business Group 

− 住所:16 Brookside Dr., Sutton, MA 01590 US 

− 特許番号:USP6744496 

上記の,特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施

の許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対

しては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。 

この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ

る。 

この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本工業標

準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。 

なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。 

JIS C 61280の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 61280-1-3 第1-3部:中心波長及びスペクトル幅測定 

JIS C 61280-2-1 第2-1部:受信感度及びオーバロード測定 

JIS C 61280-2-2 第2-2部:光アイパターン,光波形及び消光比測定 

JIS C 61280-2-3 第2-3部:ジッタ及びワンダ測定 

JIS C 61280-2-8 Q値測定を用いた低ビット誤り率の決定法 

JIS C 61280-2-9 高密度波長分割多重システムの光信号対雑音比測定 

JIS C 61280-2-10 第2-10部:レーザ送信器の時間分解チャープ及びアルファファクタ測定 

JIS C 61280-2-11 光信号品質評価のための強度ヒストグラム評価を用いた平均化Q値測定 

JIS C 61280-2-12 第2-12部:伝送信号品質評価のためのソフトウェアトリガリング技術を用いたア

イパターン及びQ値測定 

JIS C 61280-4-4 第4-4部:ケーブル設備及びリンク−既設リンクの偏波モード分散測定 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 61280-2-12:2019 

(IEC 61280-2-12:2014) 

光ファイバ通信サブシステム試験方法−第2-12部:

伝送信号品質評価のためのソフトウェアトリガリン

グ技術を用いたアイパターン及びQ値測定 

Fiber optic communication subsystem test procedures-Part 2-12: 

Measuring eye diagrams and Q-factor using a software triggering technique 

for transmission signal quality assessment 

序文 

この規格は,2014年に第1版として発行されたIEC 61280-2-12を基に,技術的内容を変更することなく

作成した日本工業規格である。 

信号品質監視は,光トランスポートネットワーク(OTN)の運用及び保守に関する重要な技術である。

ネットワーク事業者にとって,監視技術は,接続,プロテクション,リストレーション及び/又はサービ

ス品質保証を確立するために必要である。これらの機能を確立するために適用する監視技術は,次の一般

的な要求条件を満たすことが望ましい。 

− インサービス(非侵入形)測定 

− 信号劣化検出[信号雑音比劣化及び波形ひずみ(歪)] 

− 障害点切分け(故障区間又は故障ノードの特定) 

− 透過性及び拡張性(信号ビットレート及び信号フォーマットに無依存) 

− 簡易性(小型及び低コスト) 

様々な障害の検出に向けて,次に示すようなアナログ及びデジタル技術に基づくアプローチが幾つか提

案されている。 

− ビット誤り率(BER)推定[1] 1) [2] 

− ブロック誤り検出 

− 光パワー測定 

− スペクトル測定による光信号対雑音比評価[3] [4] 

− パイロットトーン検出[5] [6] 

− Q値監視[7] 

− 二つの識別回路を用いた擬似BER推定[8] [9] 

− 同期アイパターン測定によるヒストグラム評価[10] 

注1) 角括弧内の数字は,参考文献の番号を示す。 

デジタル伝送装置において基本となる品質監視パラメータは,エンドトゥエンドでのBERである。しか

し,BERを正確に評価するためには,主信号に代えて既知の試験用ビットパターンを用い,サービスを中

断してBER測定を行わなければならない。一方,インサービス測定では,デジタルパラメータ(BER推

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

定,エラーブロック検出,前方誤り訂正におけるエラー数など)又はアナログパラメータ(光信号対雑音

比,Q値など)の測定によって粗い推定値だけが得られる。 

インサービスでの光Q値監視は,波長多重(WDM)ネットワークにおける伝送信号の正確な品質評価

に適用することができる。波長分散(CD)補償のない光リンクでは,Q値監視を行うためには測定点にお

いて波長分散を補償しなければならない。しかし,通常のQ値監視法は,各BER及び各信号フォーマッ

トに特有の複雑な装置を用いたタイミング抽出が必要なため,伝送信号の評価に適さない。 

ソフトウェアトリガリング技術[11]〜[14]は,伝送信号に同期した外部クロック信号を用いることなく,

非同期サンプリングで得られたデジタルデータから同期アイパターン波形を再生構築する技術である。こ

の技術は,光信号の伝送速度及びデータフォーマット(RZ又はNRZ)に依存することなくアイ波形が再

生可能であるという特長をもつ。このため,ソフトウェアトリガリング技術を用いたアイパターン及びQ

値測定法は,BER評価法の低コストな代替手段として有力である。また,ソフトウェアトリガリング技術

を用いたアイ波形及びQ値測定法は,光信号対雑音比(OSNR)劣化,ジッタ揺らぎ及び波形ひずみ(歪)

による光信号品質の劣化を監視することができる。 

この方法は,強度変調直接検波(IM-DD)形の光伝送システムにおける有力な品質監視法の一つである。 

適用範囲 

この規格は,ソフトウェアトリガリング技術[14]を用いて伝送光信号(RZ信号及びNRZ信号)のアイ

パターン及びQ値を測定する手順について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 61280-2-12:2014,Fibre optic communication subsystem test procedures−Part 2-12: Digital 

systems−Measuring eye diagrams and Q-factor using a software triggering technique for 

transmission signal quality assessment(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 61280-2-2 光ファイバ通信サブシステム試験方法−第2-2部:光アイパターン,光波形及び消

光比測定 

注記 対応国際規格:IEC 61280-2-2,Fibre optic communication subsystem test procedures−Part 2-2: 

Digital systems−Optical eye pattern, waveform and extinction ratio measurement 

ITU-T Recommendation G.959.1:2012,Optical transport network physical layer interfaces 

略語 

ASE 

増幅された自然放出光(amplified spontaneous emission) 

BER 

ビット誤り率(bit error rate) 

CD 

波長分散(chromatic dispersion) 

EDFA 

Er添加ファイバ増幅器(Er-doped fibre amplifier) 

background image

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

IM-DD 

強度変調直接検波(intensity modulated direct detection) 

RZ 

ゼロ復帰(return-to-zero) 

NRZ 

非ゼロ復帰(non-return-to-zero) 

OBPF 

光帯域通過フィルタ(optical bandpass filter) 

OSNR 

光信号対雑音比(optical signal-to-noise ratio) 

OTN 

光トランスポートネットワーク(optical transport networks) 

PMD 

偏波モード分散(polarization mode dispersion) 

SNR 

信号対雑音比(signal-to-noise ratio) 

WDM 

波長多重(wavelength division multiplexing) 

ソフトウェア同期法及びQ値 

4.1 

非同期波形及びソフトウェアトリガリング技術によって波形再生されたアイパターンの例 

図1に,ソフトウェアトリガリング技術を用いて非同期サンプリングデータから波形再生した40 Gbps 

RZ同期アイパターンの例を示す。また,図1内に非同期サンプリングデータから得られる典型的な非同

期波形の例を示す。 

図1−非同期波形及びソフトウェアトリガリング技術を用いて波形再生した 

40 Gbps RZ信号のアイパターン 

4.2 

Q値計算式 

図2に示すように,Q値は,アイ開口の大きい部分に適切な時間窓を設け,この時間窓内のデータにあ

る“マーク”(“1”)及び“スペース”(“0”)レベルのヒストグラムから計算することができる。具体的

には,時間窓内のデータをマーク”(“1”)及び,“スペース”(“0”)レベルに分離し,スペース”(“0”)

レベルデータの平均値μ0及び標準偏差σ0を求めるとともに,マーク”(“1”)レベルデータの平均値μ1及

び標準偏差σ1を求め,式(1)に代入することで計算する。 

Q値は,時間窓の中心位置に依存する。そこで,伝送光信号品質評価では,時間窓の中心位置を変えて

ソフトウェアトリガリング
技術で波形再生されたアイ
パターン 

非同期波形 

サンプリング周波数: 40.379 MHz(非同期) 

サンプルされた
データ 

4

3

2

1

0

−1

10 

15 

20 

25 

時間(ps) 

background image

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

式(1)を計算したときに得られる最大値をQ値と定義する。 

0

1

0

1

σ

σ

μ

μ

+

=

Q

 ············································································· (1) 

Q値は,また,時間窓の幅にも依存する。信号波形は,デューティ比50 %の正弦波形RZ信号[図3 a)

参照]又は正弦波形NRZ信号[図3 b)参照]でありσ0 = σ1であると仮定した場合,Q値と時間窓の幅との

関係の計算結果を図3 c)に示す。この結果から,適切な時間窓の幅は,RZ信号では0.1 UI以下,NRZ信

号では0.2 UI以下であることが分かる。 

図2−ソフトウェアトリガリング技術を用いて波形再生した 

RZ同期アイパターン,時間窓及びヒストグラム 

a) 正弦波形RZ(デューティ比50 %) 

b) 正弦波形NRZ 

図3−Q値と窓幅との関係の例 

NRZ 

0,5 

0.25 

0.5 

0.75 

時間(UI) 

RZ 

0,5 

0.25 

0.5 

0.75 

時間(UI) 

スペース 

μ0 

σ0 

ヒストグラム 

σ1 

時間 

マーク 

時間窓 

μ1 

−1 

background image

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) Q値と窓幅との関係の計算結果 

図3−Q値と窓幅との関係の例(続き) 

器材 

5.1 

一般 

試験システムは,主に光帯域通過フィルタ,広帯域受信器,クロック発振器,電気パルス発生器,サン

プリングモジュール並びにアナログ/デジタル変換器及びソフトウェアトリガリングモジュールを内蔵し

た電気信号処理回路で構成する場合(図4参照)と,光帯域透過フィルタ,クロック光パルス発生器,光

サンプリングモジュール並びにアナログ/デジタル変換器,低周波受光モジュール及びソフトウェアトリ

ガリングモジュールを内蔵した光信号処理回路で構成する場合(図5参照)とがある。 

通常,Q値観測するために十分な信号パワーレベル及びCD補正が要求されるので,アイパターン及び

Q値測定は,再生中継器,光クロスコネクト又はその他のノードの光増幅器直後で行う。 

Q

d

B

NRZ

20

18

16

14

12

10

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.5 

窓幅(UI) 

RZ

background image

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図4−ソフトウェアトリガリング技術によるアイパターン及びQ値測定試験システム1 

図5−ソフトウェアトリガリング技術によるアイパターン及びQ値測定試験システム2 

5.2 

光帯域透過フィルタ 

光増幅器からの不要なASEを除去し,WDM信号から必要なチャネルを取り出すために,光帯域透過フ

ィルタ(OBPF)を使用することが望ましい。光フィルタBoptの帯域幅は,光信号のビットレートよりも広

くすることが望ましい。OBPFの形状は,ITU-T Recommendation G.959.1:2012の図B.2に示されており,

光帯域通過 

フィルタ 

低周波受光モジュール 

光サンプリング 

モジュール 

クロック 

光パルス発生器 

アナログ/デジタル 

変換器 

ソフトウェア 

トリガリングモジュール 

測定結果 

伝送路 

中継器又は光スイッチングノード 

光信号処理回路 

ソフトウェアトリガリング技術を用いたアイパターン 
及びQ値測定回路 

光帯域通過 

フィルタ 

広帯域受信器 

サンプリング 

モジュール 

電気パルス 

発生器 

アナログ/デジタル 

変換器 

ソフトウェア 

トリガリングモジュール 

伝送路 

中継器又は光スイッチングノード 

電気信号処理回路 

ソフトウェアトリガリング技術を用いたアイパターン 
及びQ値測定回路 

測定結果 

クロック発振器 

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

隣接チャネルの電圧抑圧比及び中心周波数偏差の二つのパラメータが定義されている。 

5.3 

広帯域受信器 

通常,広帯域受信器は,高速なフォトダイオードなどの光/電気変換器(O/E変換器)及び電気増幅器

で構成する。広帯域受信器は,光インタフェース規定点を,直接又は光ジャンパーケーブルのいずれかで

接続するための光コネクタを装備している。 

受信器は,JIS C 61280-2-2に基づいた,次のような一般的なガイドラインに従わなければならない。 

a) 対象とする用途をカバーする許容入力波長範囲 

b) アイパターンを生成するのに適した受光感度 例えば,−15 dBmの平均化パワーでNRZの光データ

ストリームを測定する場合,オシロスコープの目盛が10 mV/divのとき,50 mVのアイパターンを形

成するためには,790 V/Wの受光感度としなければならない。 

c) 正確な測定が可能な十分に低い光雑音等価パワー 例えば,−15 dBmの平均光パワーでNRZの光デ

ータストリームを測定する場合,測定システムの有効雑音帯域幅が470 MHzで,かつ,実効雑音等価

パワーが,非同期アイパターン振幅の5 %未満のとき,光雑音等価パワーは,145 pW·Hz−1/2以下にす

ることが望ましい。 

d) 高域遮断(−3 dB)周波数Bmes Hz 再現性及び精度を確実にするために,測定試験システムの高域遮

断周波数(帯域幅)Bmesを詳細仕様書に厳密に規定することが望ましい。入力光がNRZ信号の場合,

広帯域受信器及びサンプリングモジュールは,−3 dB帯域が0.75/T(ここで,Tはデータ信号のビッ

ト間隔。単位は秒)の低域通過フィルタを使用することが多い。RZ信号では,スペクトル帯域幅は,

同じ信号ビットレートでもNRZよりも広い。したがって,測定試験システムの帯域幅は,クロック周

波数よりも広くなる。 

e) 低域遮断(−3 dB)周波数Blow Hz 低周波スペクトル成分の欠如によって,検出されたアイパターン

が著しくひず(歪)むのを回避するために,測定システムの低域遮断周波数Blowは,1/Tsampよりも十

分に低くすることが望ましい。Tsampは,5.12に記載している総サンプリング時間である。式(1)のアイ

パターンのDC成分は,式(1)のμ1−μ0でキャンセルされるため,Q値測定にDCカップリングは必ず

しも必要でない。 

f) 

測定を妨げないように,過渡応答時のオーバシュート,アンダーシュート及び他の波形異常を小さく

することが望ましい。 

測定システムの高域遮断周波数(帯域幅)は,主としてシステムの過渡応答を決定することが望ま

しい。 

g) ソフトウェアクロック再生ループ帯域幅は,被測定信号の位相雑音にトラッキングするように十分高

いことが望ましい。ループ帯域幅は,サンプリング周波数及び同期化アルゴリズムに関連する。実際

には,ループ帯域幅は,サンプリング周波数の少なくとも100倍となる。例えば,JIS C 61280-2-2で

は,10 GbpsのNRZデータに対して4 MHzのループ帯域幅が推奨され,推奨サンプリング周波数は

400 MHzになる。信号VCOをより適切に制御することによって,推奨されるループ帯域幅を縮小す

ることができる。 

h) 0 Hzから受信器の帯域幅よりも高い周波数にかけて,受信器の後段のサンプリングモジュールからの

反射が適切に抑圧されるように,十分高い電気的な反射減衰量をもつ。 

大きな多重反射が存在する場合,時間領域測定は,非常に不正確である可能性がある。反射減衰量

は,15 dB以上が望ましい。受信器の後に多くのコンポーネントを使用する場合は,リターンロスの

最小値として15 dBを推奨する。信号強度は減衰するが,インライン形の電気減衰器を使用すること

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

によって,受信器の反射減衰量を改善することができる。波形の直流成分が変化してQ値測定に誤差

が生じないように,反射減衰量の要求は直流にも適用する。 

5.4 

クロック発振器 

クロック発振器は,サンプリング周波数に応じたクロック信号を発生する。このクロック信号がもつソ

フトウェアクロック再生ループ帯域幅を超えるジッタ成分は,はっきりとしたアイパターン波形を得るた

めに,ビット周期よりも十分に小さくしなければならない。クロック信号は,電気パルス発生器及び電気

信号処理回路に送られる。高いクロック周波数をもった伝送信号の測定時には,広い帯域のクロック再生

器が望ましい。 

5.5 

電気パルス発生器 

電気パルス発生器は,電気短パルス又は電気クロック信号を,適切なスルーレートでサンプリングモジ

ュールに供給する性能をもつことが望ましい。このときの電気パルスの繰返し周波数が,サンプリング周

波数となる。 

5.6 

サンプリングモジュール 

サンプリングモジュールは,電気パルス発生器からの電気パルス列を用いて,規定の周期間隔,規定の

サンプリング時間幅(=サンプリング窓)で,受光器出力電気信号をサンプリングし,サンプリングした

信号のパワーレベルを検出することが望ましい。そのサンプリング値は,電気信号処理回路へと送られる。 

5.7 

電気信号処理回路 

電気信号処理回路は,サンプリングモジュール内での非同期サンプリングによって得られたサンプリン

グ信号及び内部クロック信号発生器から出力されたクロック信号を基に,アイパターン波形を再構築する

とともにQ値(及び振幅に関するヒストグラム)を計算することが望ましい。Q値の計算式を4.2に示す。

計算されるQ値の確度は,計測システムがもつバンド幅Bmesに依存する。 

電気信号処理回路内では,サンプリングモジュールによって得られた電気信号を数値化するとともに,

ソフトウェアトリガリングモジュールが,この数値化した値から時間軸を計算する。ソフトウェアトリガ

リングモジュールで行われる信号処理方法の一例は,附属書Aを参照[14]。 

5.8 

クロック光パルス発生器 

クロック光パルス発生器は,光パルス列を発生するとともに,この光パルス列のタイミングに同期した

クロック信号を発生する。発生された光パルス列は光サンプリングモジュールへ,クロック信号は光信号

処理回路へとそれぞれ送られる。ここで,光パルス列の繰返し周波数は,クロック信号に同期している。

さらに,光パルス列のソフトウェアクロック再生ループ帯域幅を超える周波数成分をもつジッタは,はっ

きりとしたアイパターン波形を得るために,ビット周期よりも十分に小さくしなければならない。このた

め,より高い光クロック周波数の伝送信号の測定に対しては,クロック再生の帯域幅を広くすることが望

ましい。 

5.9 

光サンプリングモジュール 

光サンプリングモジュールは,被測定伝送信号光のビットレートに応じた適切なサンプリング時間幅(サ

ンプリング窓又はゲート幅)を用いて,規定の繰返しレートで伝送信号光をサンプリングすることが望ま

しい。サンプリング時間幅を変化させると,測定システムの上側カットオフ(3 dB)周波数Bmesが変化す

る。サンプリングされた光信号は,光信号処理回路に送られる。 

被測定信号光のビットレートに対する最適なサンプリング時間幅(ゲート幅)を計算した結果を,附属

書Bに示す。 

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.10 光信号処理回路 

光信号処理回路は,光サンプリングモジュール内での非同期サンプリングで得られたサンプリング信号

及び光クロック信号発生器から出力されたクロック信号によって,アイパターン波形を再構築するととも

に,Q値(及び振幅ヒストグラム)を計算することが望ましい。Q値の計算式を4.2に示す。 

光信号処理回路内では,アナログ/デジタル変換器及び低周波受光器によって光サンプリングモジュー

ルから出力されるサンプリング信号光を数値化するとともに,ソフトウェアトリガリングモジュールで,

このデジタル化した値から時間軸を計算する。このとき,低周波受光器の帯域幅は,サンプリング周波数

の2倍を超えなければならない。ソフトウェアトリガリングモジュールで行われる信号処理方法の一例を

附属書Aに示す[14]。 

5.11 同期幅 

JIS C 61280-2-2のガイドラインでは,被測定信号から再生されたクロックを使用するオシロスコープト

リガシステムが議論されている。アイパターン測定のためのクロック再生器の帯域幅は,通信品質劣化を

引き起こすジッタを抑制する通信システム受信器用クロック再生器の帯域幅とほぼ同じとなる。このため,

ソフトウェア同期法を使用することによって,通信システム受信機のような広いクロック再生帯域幅を達

成する場合には,1 GHzを超える高いサンプリング周波数としなければならない。 

しかし,ソフトウェア同期法を使用した低コストのQ値監視では,1 GHz未満の低サンプリング周波数

が望ましく,Q値監視のクロック再生帯域幅は,通信システム受信機のようなクロック再生帯域幅は実現

できない。このため,ジッタ周波数がクロック再生帯域幅よりも大きい場合,ジッタは,アイパターン波

形上に現れ,水平アイ開口部は,ジッタ分減少することになる。したがって,低コストQ値監視では,高

いクロック再生帯域幅をもつ計測器に比べ,高周波数ジッタに対して,より影響を受ける。 

5.12 監視システムのパラメータ 

ソフトウェアトリガ技術を使用した光伝送信号のアイパターン波形及びQ値の測定では,測定システム

の適切なパラメータを選択しなければならない。光帯域透過フィルタの帯域幅Boptは,処理される被測定

伝送信号の帯域幅及び光SNRを決定する。測定試験システムの帯域幅Bmesは,ソフトウェアトリガリン

グ技術によるアイパターン及びQ値測定試験システム1(図4参照)の広帯域受信器及びサンプリングモ

ジュール,又はソフトウェアトリガリング技術によるアイパターン及びQ値測定試験システム2の光サン

プリングモジュール(図5参照)によって決まる。それは,さらに,アイパターン波形及びQ値にも影響

を与える。サンプリング数Nsampは,振幅ヒストグラムを描くためのサンプリングされた点の数である。サ

ンプリング数Ntotalは,サンプリングされた点の総数である。サンプリング周波数Rsampは,サンプリング

クロックの繰返しレートである。総サンプリング時間Tsampは,クロック再生帯域に関連するパラメータで

ある。Tsamp,Nsamp,Ntotal及びRsampは,次の式(2)及び式(3)のような関係をもっている。 

Ntotal=Tbit/Twindow×Nsamp ································································ (2) 

Tsamp=Ntotal/Rsamp ········································································· (3) 

監視システムのパラメータを表1に示す。 

background image

10 

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−監視システムのパラメータ 

Bopt 

光帯域透過フィルタの帯域幅 

Bmes 

測定試験システムの帯域幅 

Tbits 

1ビットの時間 

Twindow 

ゲート幅 

Nsamp 

サンプリング数 

Rsamp 

サンプリング周波数 

Tsamp 

サンプリング時間 

測定手順 

6.1 

一般 

ソフトウェアトリガリング技術を用いることで,非同期サンプリングデータからアイパターンを再生で

き,その波形からQ値の計算が可能である。 

6.2 

アイパターン測定及びQ値計算 

ソフトウェアトリガリング技術を用いたアイパターン測定及びQ値計算の手順を次に示す。 

a) 試験装置に通電するとともに,試験装置の温度及び性能が安定するまで,十分な時間をおく。 

b) 図4又は図5に示すように,伝送路から供給される光信号を試験装置に接続する。このとき,伝送路

からのパワーが不十分で,広帯域受信器又は低周波受光モジュールへ十分高い信号レベルが供給でき

ない場合だけ,EDFAを用いなければならない。ただし,EDFAを用いた場合,EDFAからのASEに

よってOSNRが変化する。したがって,要求されるQ値測定が実現できることを確認しなければなら

ない。 

c) ソフトウェアトリガリングを用いて非同期サンプリングデータからアイパターンを再生し,振幅ヒス

トグラムからQ値を計算する。 

注記 Q値は,式(1)によって計算できる。 

background image

11 

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

同期アイパターン再生に必要な信号処理の例 

RZ伝送光信号のアイパターン及びQ値を測定するためのソフトウェアトリガリング技術は,非同期サ

ンプリングされたデータから,信号処理技術によって同期したアイパターンを再生構築する技術である。

図A.1は,非同期サンプリングで得られたデジタルデータからアイパターンを再生するために必要なソフ

トウェアトリガリングモジュールの処理ブロック図を示している。 

図A.1で示されているように,ソフトウェアトリガリングモジュールは,アナログ/ディジタル変換器

で数値化された非同期サンプリングデータを2分岐し,一方を振幅信号(縦軸信号)としてアイパターン

表示器に直接送る。次に,分岐されたもう片方の振幅信号を更に2分岐し,その一方を,離散フーリエ変

換し離散スペクトルを求めた後,離散スペクトルのデータを補間し,そのスペクトルから正確なピーク周

波数を求める(このスペクトルのピーク周波数は,伝送光信号のクロック周波数とサンプリング周波数の

整数倍の周波数とのビート周波数として用いる。図A.2に,離散スペクトルを補間し,ビート周波数を求

めた一例を示す。)。さらに,分岐したもう片方の信号で,振幅信号が得られたときのビート周波数の信号

成分の位相を検出するとともに,時間軸(横軸)を1 UI(単位間隔)で正規化し,時間軸の中心が位相0

度となるように時間軸信号をアイパターン表示器に送るという構成となっている。 

なお,ここでの原理説明を,RZ伝送光信号を用いて説明したが,クロック周波数成分をもたないNRZ

伝送光信号を測定する場合においても,離散フーリエ変換処理する前に,非同期サンプリングデータを非

線形演算することで,ソフトウェアトリガリング技術によって同期アイパターンの再生は可能である。 

典型的なソフトウェアトリガリング技術において,ビート周波数は,サンプリング時間Tsampの間で一定

であると仮定するので,同期のためにTsampの間の平均クロック周波数を検出する。ジッタ伝達関数は,時

間幅Tsampの方形波のインパルス応答の伝達関数と対応するため,クロック再生帯域幅(等価的なノイズ帯

域幅)は,1/(2Tsamp)になる。例えば,サンプリング周波数Rsampが40 MHzで,サンプリング点の全数Ntotal

が10 000の場合,実効的なクロック再生帯域幅は,一般的な通信システム受信器の帯域幅よりも低く,2 kHz

になる。 

図A.1−ソフトウェアトリガリングモジュールの処理ブロック図 

非同期サンプリン

グデータ 

yi 

フーリエ 

変換 

離散スペ

クトル 

補間した 

スペクトル 

ビート 

周波数 

補間 

ピーク検出 

タイミング

再生 

位相検出 

位相 φ 

横軸 

縦軸 

xi 

アイパターン 

background image

12 

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.2−離散スペクトルを補間し,ビート周波数を求めた一例 

d

B

0

10.996 

周波数(MHz) 

10.998 

11.000 

11.002 

11.004 

−5

−10

−15

−20

−25

−30

−35

拡大 

background image

13 

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(参考) 

適切なサンプリング時間幅(ゲート幅) 

適切なサンプリング時間幅(ゲート幅)は,等価ビットレートによって計算できる。等価ビットレート

は,サンプリングゲートのインパルス応答に対してビットレートの75 %の遮断周波数をもつ5次ベッセル

フィルタの理論的なインパルス応答のフィッティングによって決定する。 

図B.1に適切なサンプリング時間幅(ゲート幅)とNRZ光信号のビットレートとの代表的な関係を計算

した結果を示す。 

通常,ゲート幅を光パルス入力パワー値及びDCバイアス値の両方又はいずれか一方によって調整でき

るため,電界吸収形変調器を光サンプリングモジュールとして用いる[15]。 

図B.1−適切なサンプリング時間幅(ゲート幅)と光信号のビットレートとの代表的な関係 

ps

10 

ビットレート(Gb/s)

5

20 

30 

40 

50 

60 

70 

80 

6

7

8

9

10

20

30

40

14 

C 61280-2-12:2019 (IEC 61280-2-12:2014) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考文献 

[1] P.E. Green Jr., “Optical Networking Update,” IEEE J. Select. Areas Commun., 5, pp. 764-779, 1996. 

[2] S. Okamoto and K.-I. Sato, “Inter-network interface for photonic transport networks and SDH transport 

networks,” IEEE Global Telecommunications Conference, 1997. (GLOBECOM '97), 2, pp. 850 -855, 1997. 

[3] S. Kobayashi and Y. Fukuda, “A Burst-mode Packet Receiver with Bit-rate-discriminating Circuit for 

Multi-bit-rate Transmission System,” IEEE Lasers and Electo-Optica Society 1999 Annual Meeting (LEOS '99), 

WX4, pp. 595 -596, 1999. 

[4] K. Otsuka, T. Maki, Y. Sampei, Y. Tachikawa, N. Fukushima, and T. Chikama, “A high-performance optical 

spectrum monitor with high-speed measuring time for WDM optical network,” 23rd European Conference on 

Optical Communication (ECOC'97), pp. 147-150, 1997. 

[5] S. K. Shin, C. -H. Lee, and T. C. Chung, “A novel frequency and power monitoring method for WDM 

network,” Optical Fiber Communication Conference 1998 (OFC'98), pp. 168-170, 1998. 

[6] G. Bendelli, C. Cavazzoni, R. Girardi, and R. Lano, “Optical performance monitoring techniques,” 26th 

European Conference on Optical Communication (ECOC2000), Vol. 4, pp. 113-116, 2000. 

[7] G. R. Hill et al., “A transport layer based on optical network elements,” J. Lightwave, Tech., 11, pp. 667-679, 

1993. 

[8] N. S. Bergano, F. W. Kerfoot, and C. R. Davidson, “Margin Measurements in Optical Amplifier Systems,” IEEE 

Photonics Tech. Lett., 3, pp. 304-306, 1993. 

[9] R. Wiesmann, O. Bleck, and H. Heppner, “Cost effective performance monitoring in WDM systems,” Optical 

Fiber Communication Conference 2000 (OFC2000), Vol. 2, pp. 171-173, 2000. 

[10] M. Fregolent, S. Herbst, H. Soehnle, and B. Wedding, “Adaptive optical receiver for performance monitoring 

and electronic mitigation of transmission impairments,” 26th European Conference on Optical Communication 

(ECOC2000), Vol. 1, pp. 63-64, 2000. 

[11] L. NOIRIE, F. CEROU, G. MOUSTAKIDES, O. AUDOUIN, and P. PELOSO, “New transparent optical 

monitoring of the eye and BER using asynchronous under-sampling of the signal,” 28th European Conference 

on Optical Communication (ECOC 2002), Copenhagen, Denmark, Sep. 2002, paper PD2.2. 

[12] M. WESTLUND, H. SUNNERUD, M. KARLSSON, and P. A. ANDREKSON, “Software synchronized 

all-optical sampling for fiber communication systems,” J. Lightwave.Tech., 2005, vol.23, no. 3, pp. 1088-1099. 

[13] T. KIATCHANOG, K. IGARASHI, T. TANEMURA, D. WANG, K. KATOH, and K. KIKUCHI, “Real-time 

all-optical waveform sampling using a free-running passively mode-locked fiber laser as the sampling pulse 

source,” Optical Fiber Communication Conference (OFC 2006), Anaheim, California, USA, Mar. 2006, paper 

OWN1. 

[14] TAKASHI MORI and AKIHITO OTANI, “A Simple Synchronization Method for Optical Sampling Eye 

Monitor,” Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 49, 070208, 2010 

[15] TAKASHI MORI, TAKEHIRO TSURITANI and AKIHITO OTANI, “Variable Gate Width All-Optical 

Sampling using Electroabsorption Modulator for Optical Performance Monitor,” OFC/NFOEC2011, OWC3, 

2011.