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C 60721-2-8:2007 (IEC 60721-2-8:1994) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 60721-2-8 : 1994,Classification of 

environmental conditions−Part 2 : Environmental conditions appearing in nature−Section 8 : Fire exposureを基礎

として用いた。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

JIS C 60721-2-8には,次に示す附属書がある。 

附属書A(参考) 参考文献 

C 60721-2-8:2007 (IEC 60721-2-8:1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 一般事項 ························································································································ 1 

4. フラッシュオーバ前の火災の特性 ······················································································· 4 

5. フラッシュオーバ後の火災の特性 ······················································································· 8 

6. 火災によって発生する煙及びガスの特徴 ············································································· 13 

附属書A(参考)参考文献 ···································································································· 16 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 60721-2-8:2007 

(IEC 60721-2-8:1994) 

環境条件の分類−第2-8部: 

自然環境の条件−火災 

Classification of environmental conditions- 

Part 2 : Environmental conditions appearing in nature- 

Section 8 : Fire exposure 

序文 この規格は,1994年に第1版として発行されたIEC 60721-2-8,Classification of environmental 

conditions−Part 2 : Environmental conditions appearing in nature−Section 8 : Fire exposureを翻訳し,技術的内

容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

火災時の条件の,より詳細な情報は火災の専門書から得られるが,専門書の幾つかを附属書Aに参考文

献として示した。 

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,建物内において固定使用されている電気・電子製品が,火災の発生,成長及び

広がりの間にさらされる環境条件の基本的な性質,特性値及びその内容について規定する。 

この規格は,火災のフラッシュオーバ前の期間の条件に主に関連しているが,フラッシュオーバ後の条

件をも取り扱う。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

IEC 60721-2-8 : 1994,Classification of environmental conditions−Part 2 : Environmental conditions 

appearing in nature−Section 8 : Fire exposure (IDT) 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。この引用規格は,記載の発行年の版だけがこの規格の規定を構成する。 

ISO/IEC 13943 : 2000 Fire safety−Vocabulary 

なお,この規格で用いる用語は,ISO 13943による。また,本体の角括弧内の番号は,附属書Aの参考

文献を参照。 

3. 一般事項 火災が発生するのは,例えば火のついたタバコ又は電気回路のショートによる部材の発火

のように,十分なエネルギーが燃焼性の部材に対して供給された場合,又は部材自体がこのエネルギーを

発する場合(自己発火)である。発火過程に明確に影響を与えるものとして,次のものがある(図1参照)。 

− エネルギー源の特徴 

background image

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− さらされる部材の形状 

− 熱にさらされている時間 

発火後に,火災によって熱エネルギーが発生し,この熱エネルギーの一部によって燃焼反応が継続する。

また,熱エネルギーの一部は放射及び対流によって,他の部材及び製品に伝わる。これらの周辺部材は加

熱され,発火及び火災の広がりの一因となることがある(図2参照)。建物内にある可燃性部材は,通常,

ガス化して発火する。 

初期火災が発生した後の,火勢及び広がりは,次の要素で決定される(図1参照)。 

− 発火点,燃料の容積及びその配置又は燃焼荷重,空間中の燃料分布,燃料の継続性,燃料の多孔性

及び燃焼特性 

− 空間の空気力学的条件 

− 空間の形状及び大きさ 

− 空間の熱特性 

 燃料パッケージとは,燃焼荷重構成材,例えば,カーテン,ケーブル類,家具又は事務所内のじゅう(什)器類。 

図 1 建物中の火災における発火,成長及び広がりに影響する因子 

消火器材がある場合,火災の成長過程は,更に次の影響を受ける。 

− スプリンクラーシステムなどの消火器材の設計及び動作性 

火災の成長には,一般に,熱,空気力学及び化学的プロセスが含まれる。化学的プロセスは多くのメカ

ニズムの複雑な相互作用によって支配される。物理的因子としては通常,放射,対流及び炎の広がりがあ

る。 

火災が成長する間,高温のガス層が天井下部の空間に形成される(図2参照)。ある条件下では,このガ

ス層が急速な火災の成長を引き起こし,火災における全体の燃焼荷重の大部分を占めるフラッシュオーバ

が発生する。 

background image

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図 2 部屋の中の火災発生及びその進展 

フラッシュオーバを予測するために,いろいろな判定基準が導入されている。一つは,フラッシュオー

バの定義を,火炎が空間の開口部から現れるまでの時間とするものである。これは,上部のガス層の温度

が500 ℃〜600 ℃になる状態に対応する。また,別の判定基準では,部屋又は空間の床レベルにおける放

射が20 kW/m2になる状態を基準としている。その他にも判定基準があるが,それらはいずれもいろいろな

物理的環境を表している生データに近いものである。 

次の式 (1) は,エネルギー及び質量バランスの補足的な研究並びに100件以上の実験結果の相関に基づ

いて得られたものである。この式は,最大発熱速度を決定する指針を与えることを目的としている。不燃

性の壁ライニング及び天井ライニングを備える理由は,一般的な2〜3 m以下の大きさの部屋又は空間に

おけるフラッシュオーバを防ぐためである。 

1/2

k

perm

c,

)

300

19

h

A

A

h

=

 ························································· (1) 

ここに, 

hc,perm: 最大発熱速度 (W) 

αk: 部屋又は空間を囲んでいる構造物の有効

熱伝達係数(W/m2及びK),Kはケルビン 

At: 開口部を含む部屋又は空間を囲んでいる

内部の合計表面積 (m2) 

A: 開口部の合計表面積 (m2) 

h: 開口部の高さ (m) 

参考 原国際規格のαkの説明では,“部屋又は空間を囲んでいる構造物の有効熱伝達係数 (W/m2) 及

びケルビン (K)”と表記されているが,αkがケルビンに依存することを表しているものであり,

αkの次元は (W/m2) である。 

フラッシュオーバは,成長しつつある火災(フラッシュオーバ前)から火ざかり(フラッシュオーバ後)

への移行を示す。 

フラッシュオーバ前の火災は,人々の避難又は救出に必要な安全レベルを維持するのに不可欠な製品の,

操作及び機能に関して重要な意味をもつ。検知器,警報システム,ケーブル類,及びスプリンクラーは,

火災のこの時点で反応しなければならない。 

フラッシュオーバ後の火災は,ロードベアリング構造物の燃焼挙動,仕切り及び換気システムによって

火災空間から別の火災空間への火災拡大(図1参照),建物内のある階から別の階への外部火災拡大並びに

ある建物から別の建物への火災拡大に関して重要な意味をもつ。広い空間では,小さい火災でも,フラッ

シュオーバ前の段階で十分に保護されていない構造物に大きな損害を与えることがある。消防士にとって,

フラッシュオーバ後だけでなくフラッシュオーバ前を含む全体的な火災プロセスは,第一に考慮すべき事

項である。フラッシュオーバ後の火災に対する一定の知識をもつことが,消防隊の安全性評価,焼け残り

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状態の分析,火災後の建物の修理及び再利用の可能性を分析するためには必す(須)である。 

4. フラッシュオーバ前の火災の特性 フラッシュオーバ前の火災の基本的な特性は,次のとおりである。 

− 暴露された材料及び製品の発火特性は,次の要素に関連する。 

・供給された熱量 

・接源時間 

・炎の有無 

・位置 

・熱の状況 

− 時間変化は,次の要素に関連する。 

・発熱速度 (RHR) 

・炎の広がり速度 

・ガス温度 

・煙及びその光学的特性 

・燃焼生成物の成分,特に腐食性ガス及び有毒ガス 

ISO/TC92(火災安全)において最近開発された又は開発中の,主に建築材料及び製品に関する火災の小

規模反応に関する試験は,上記のフラッシュオーバ前の火災の特性に着目して進められている。多くの暴

露レベルで動作試験することによって,いろいろな火災暴露条件下における,部材又は製品の定量的な応

答特性を定めることができる。 

この火災試験に関する参考文献の一覧 [20],[21],[22],[23],[24] 参照。 

現在,発火性,発熱速度及び炎の広がり速度に関する資料があり,これらの資料は,内装材に関するフ

ルスケール試験(ISO 9705 [25] 参照,小規模試験に関する文献の補足)に適用できる。煙及び特に有毒な

燃焼生成物に関しては,小規模試験が利用できるようになるまでには,まだかなりの開発作業が残ってい

る。 

図3〜図6は,3種類の異なる区画火災のフラッシュオーバ前の基本的特性と実用的暴露レベルとの関係

についてまとめたものである。 

図3及び図4は,十分に換気された区画火災について示している。図3では,燃料として木材が使用さ

れている小規模区画火災における燃焼後の時間変化による,酸素 (O2),一酸化炭素 (CO) 及び二酸化炭素 

(CO2) の濃度及び質量減少速度を表している [2]。 

火災ガスの濃度は,耐火区画内のすべてのガスを同時に分析できるラマン分光分析法によって測定する。 

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図 3 燃料として木材が使用されている小規模区画火災における発火後の経過時間に対する 

質量減少速度,O2,2×CO及びCO2の変化 [2] 

備考 試験の詳細 

・使用した部屋:長さ3.6 m,幅2.4 m,高さ2.4 m。囲いは,2.0 m×0.8 mの一つのドアがある軽量コンクリー
ト構造。 
・燃焼材料のパーティクルボードは,厚さ10 mm,密度750 kg/m3で,壁3面及び天井面に使用し,ドアがある
壁には使用しない。 
・発火源は,ドアがある壁の反対側の隅に設置した100 kWのプロパンガスバーナである。 

図 4 発火後の時間に対する発熱速度 [RHR (   )],天井直下のガス温度 (----), 

床面への熱流束 (−・−・−) 及び煙の総生成量 (−・・−・・−) の変化 [3] 




質量減少速度 

発火後の経過時間(分) 




(g/s) 

温度 

℃ 

煙オブスキュラ 

×m3 

RHR 

MW 

熱流束 

kW/m2 

時間 (分) 

3.1 

2.5 

2.0 

1.5 

1.0 

0.5 

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図4は,壁に燃焼材料のパーティクルボードを使用した実物大の換気された部屋の火災について示した

ものである。紙くずかごが燃えるのをシミュレートして,部屋の1か所の隅に設置したガスバーナでパー

ティクルボードに点火した [3]。発熱速度 (RHR),天井直下のガス温度,床面への熱流束及び1 m3のオブ

スキュラの倍数で表される煙の総生成量(1オブスキュラは,約10 mの透明度に相当する1 m当たり1 dB

の吸光度が与える煙濃度と等価である。)について,時間変化を記録した。火災は発熱速度が1.25 MW,

天井直下のガス温度が600 ℃より少し低い温度,床面への熱流束が約30 kW/m2の条件で,4.1分後にフラ

ッシュオーバが発生する。 

図3及び図4は,十分に換気されたフラッシュオーバ前の区画火災の代表的な暴露条件の例である。し

かしながら,実際には換気された空間における火災よりも,非換気又は密閉空間における火災の方が,よ

り標準的な火災シナリオである。典型的な非換気火災は,燃え広がる火災の前のくすぶった状態から始ま

る。 

a) 

b) 

備考 倍加時間がそれぞれ3分[図5 a)]と2分[図5 b)]とで,指数関数的な火災成長速度をもつ火災。区

画の床面積は,500〜2 000 m2の範囲であり,天井高さは4〜10 m。 

図 5 区画の床面積及び天井高さに対する,検出及び臨界事象までの時間(計算値) 

非換気区画における火災の特性を,図5及び図6に示す。図5は,床又は天井近くからの漏れを除く密

閉空間で炎を上げる火災に適用する [4]。図はスモークロギング及びフラッシュオーバの臨界事象が,区

画内で発生するまでの時間(計算値)を表す。スモークロギングは,煙の層が床上1.5 mのレベルまで落

ちたときの時間である。区画は安全に避難しえないと仮定され,消火活動は危険で困難なものとされてい

る。2種類の図は,標準的なスプリンクラー,熱及び煙検知器が動作する時間(計算値)を示している。 

図5では,フラッシュオーバに至る時間に関して,換気されていない区画における火災(非換気火災)

と,火災によって発生する熱ガス及び煙が天井の排気口から換気される火災(換気火災)との比較を示し

ている。図では,非換気火災の条件ではフラッシュオーバに至る時間が早まり,臨界事象が発生する時間

は,予想されたように,火災成長の倍加時間の減少に伴ってより短くなることを示している。 

図5では,非換気における炎を上げる火災の特性例を示しているが,図6では,非換気におけるくすぶ

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る火災による一酸化炭素濃度と時間との関係を示す。ここで,一酸化炭素は部屋の中に置いた規定の高さ

の椅子から発生し,床面積を変えて測定している [5]。図中の値は,実験及び理論モデルに基づいており,

部屋の中央の高さに設置したセンサと関係がある。この高さに境界層が下がる時間t0及び限界を超えると

きの時間t*を図中に示す。 

図 6 CO濃度計算値と時間との関係 [5] 

(COは2.4 m高さの部屋の中に置いた椅子がくすぶることにより発生し, 

床面積Sを変えて測定。値は,部屋の中央の高さに関係する。) 

フラッシュオーバ前の状況での火災危険度は,次に示す観点から考慮する。 

− 発火源の有無 

− 製品の有無 

− 製品の可燃性 

− 環境条件 

− 人の存在 

− 火災検出,消火器材の有無及び動作 

− 避難可能性 

特に重要な点は,製品自体に,部屋のある部分の火災をフラッシュオーバに変える能力があることであ

る。すなわち,それらが高い熱エネルギーを含んでいること(カバーをかけた家具,プラスチック製の大

きな家具及びマットレス),又は大きな表面積をもっていること(壁及び天井のライニング,装飾並びに大

きなカーテン)がフラッシュオーバの原因となる。 

C

O

(%

時間 (分) 

S=床面積 

0.40 

0.35 

0.30 

0.25 

0.05 

0.10 

0.15 

0.20 

t0

m

t* 

S

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図 7 総合的な火災安全性に対する供試材又は製品の寄与を評価するための, 

基礎特性試験及び数学モデルの組合せ [6] 

実用的で長期使用の観点から見れば,火災の危険度を予測するための火災試験における小規模反応の結

果は,本質的で科学的なアプローチに基づいているものでなければならない。図7にそのようなアプロー

チについての概要を示す [6]。 

小規模試験において数学的なモデルが利用できない場合,試験結果は統計的な処理で直接フルスケール

試験データと関連付けるのが望ましい。小規模試験に有効な数学モデルが存在する場合,空間火災の成長

を左右する重要な部材特性に,定量的な値を与えることができ,指定のシナリオのためのフラッシュオー

バー後の空間火災の数学モデルにおいて,入力データとして使用することができる。そのようなモデルに

アクセスし,フルスケール試験によって立証,かつ,有効化されると,異なる環境条件における区画火災

の広がり及び物理的な位置を予測することが可能となる。関連する安全上の問題については,現在多くの

他分野で用いられている複雑なシステムにおける,能率,妨害に対する感度,及び信頼性を評価する方法

論によってアプローチしなければならない。 

5. フラッシュオーバ後の火災の特性 フラッシュオーバ後の火災の基本的な特性は,次の時間変数によ

って規定される。 

− 発熱速度 (RHR) 

− ガス温度 

− 外部の炎に対する空間的及び熱の状況 

− 煙及びその光学的特性 

− 燃焼生成物の成分,特に腐食性ガス及び有毒ガス 

3. で示すように,フラッシュオーバ後の火災は,ロードベアリング構造物の燃焼挙動,仕切り及び換気

システムによって火災空間から別の火災空間への火災拡大(図1参照),建物内のある階から別の階への外

部火災拡大並びに,ある建物から別の建物への火災拡大に関して重要な意味をもつ。これらへの適用に当

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たって,上に挙げた最初の三つの特性,特にガス温度並びに窓のすき(隙)間から入ってくる火炎の空間

的及び熱的データが密接に関係する。 

国際的には,ロードベアリング構造の構造要素及び仕切りにおいて広く行われている火災設計は,標準

耐火試験の結果を直接使用している各国内の分類システムにつながりがある。このような試験では,供試

品は炉の中で温度上昇にさらす。この温度上昇は,例えば,次の標準火災の関係式に従って,規定した範

囲内で時間とともに変化するように制御しなければならない。 

1)

(8

log

345

10

0

t

t

T

T

 ······························································ (2) 

ここに, 

t: 時間 (min) 

Tt: 時間tにおける炉の温度 (℃) 

T0: 時間t=0における炉の温度 (℃) 

式 (2) による温度−時間曲線を,図8に示す (T 0=20 ℃)。比較のために,図には,耐火区画内の平均

ガス温度を示す一連の曲線を含む。この曲線は,開口部係数をもつ部屋の中で,四つの異なる燃焼荷重率

に対して実行されたフルスケール試験で得られたものである。 

          ······························································· (3) [7] 

ここに, 

A: 開口部の面積 (m2) 

h: 開口部の高さ (m) 

At: 耐火区画と隣接する表面積の合計,開口面積も含む (m2) 

この曲線では,実験的なフラッシュオーバ後の区画火災における熱暴露量が,標準的火災における熱暴

露量からかなり外れていることを示している。 

備考 床及び一方の壁が軽量コンクリート,三方の壁が普通のれんが,天井が耐

火性コンクリートで作られた境界構造の区画[壁及び天井はバーミキュラ
イト素材の石こう(膏)によって内部を断熱]。床面積1 m2当たりの木材燃
料 (kg) に相当する燃焼荷重率 [7]。 

図 8 式 (2)(ISO曲線)による標準的火災(ガス温度の平均値の時間)曲線に比較して,式 (3) 及び変化

する燃焼荷重率に従った,同じ開口部係数で特徴付けられた四つのフルスケール火災で決定された値 

過去10年間に,ロードベアリング構造,分離構造,及び構造要素に関する火災工学設計において,分析

的及び計算的手法に急速な進歩がみられた。その結果,より多くの国が標準的耐火性試験の結果に基づい

1/2

t

0.157m

/

A

h

A

background image

10 

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た分類の代替として,分析的に規格化された火災に関する構造要素の分類を認めつつある。長期的な開発

の方向は,燃焼荷重の燃焼特性並びに火災空間の幾何学的換気及び熱的な特性に関して規定された自然火

災暴露に直接的に基づいた解析,又はコンピュータによる設計に向かって進んでいる。同時に,信頼性の

面から見た構造的な火災工学設計に関しても,更に開発が進んでいる。これには,第一次信頼性手法(附

属書Aの [8] 及び他の資料を参照)に基づいた評価に加えて,部分安全係数に基づいた実用的設計フォー

マットの計算に関する寄与も含まれている。 

自然の空間火災の概念に基づく設計においては,構造又は構造要素の熱暴露量は,エネルギー及び質量

バランスの計算,又は体系化された設計基準から決定される。図9は,一般的な実用建築に対する国立ス

ウェーデン物理設計・建築委員会で認定された設計基準を示したものである。 

図 9 異なる燃焼荷重率及び開口部係数に対するフラッシュオーバ後の 

区画火災のガスの温度−時間曲線の例 

図9は,区画を取り囲む表面における単位面積当たりの燃焼荷重率(MJ/m2で示す。)及び開口部の係数

)

m

(

/

1/2

tA

h

A

で示される区画の換気特性である。この図は,閉構造物に対して規定された熱的データをも

つ耐火区画に適用される(耐火区画タイプA−スウェーデン建築規制認定 [9])。 

規格外の熱的データをもつ火災空間は,燃焼荷重率及び開口部係数の仮想値を使うことによって耐火区

画タイプAに近似的に変換できる。これらの図は,一連の単純化した仮定に基づいており,一般的には保

守的な設計となっている。 

建物において,ある階から別の階へと広がる外部火災の危険を生じる暴露条件は,図10で実証されてい

る。この図では,実験的に測定した,正面に沿った温度の最大値の垂直分布(正面から10 cmの距離にお

ける),放射及び正面に向かう合計熱流束を示している [10]。曲線は3階建ての建物の1階の空間でのフ

ラッシュオーバ後の火災並びに当該空間の窓開口部から生じる火炎及び熱ガスに関連した値となっている。

試験火災は,実際のフラッシュオーバ後の火災をシミュレートしており,合成材の家具を備えたアパート

燃焼荷重率 

MJ/m2 

燃焼荷重率 

MJ/m2 

燃焼荷重率 

MJ/m2 

燃焼荷重率 

MJ/m2 

時間 (h) 

時間 (h) 

時間 (h) 

時間 (h) 

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をモデルとしている。 

    3階建て建物の1階の空間において,フラッシュオーバ後の 

      火災を伴うフルスケール試験によって得られたものである [10]。 

図 10 正面に沿った温度の最大値(正面の外側10 cm),放射及び熱流束の垂直方向の分布 

図10に示したある空間の火災を正面で受けた熱的な暴露条件は,ある建物から別の建物への火災拡大に

関しても決定的な要因である。 

フラッシュオーバ後の火災の重要な要素は,煙及び有毒ガスであり,避難中の人々及び離れた安全な領

域に影響を及ぼす。過去10年間,多くの国における精力的な取組みによって,自然換気又は空調された建

物における煙の流れを表現できるコンピュータモデルが作成された。図11のフロー図はその基本的な手法

を示したものである [6] [11]。各部屋間の気流及び換気システムによって,煙は建物内に分散する。建物

は一連の空間又は節点として考えられ,それぞれは高圧領域から低圧領域への気流を伴う特定の圧力をも

つ。それぞれの空間の圧力及び開口部を通した気流は,全建物に対する気流方程式を解くことで計算され

る。支配的因子は開口部の気流抵抗及び換気システムに加えて,熱気流及び外部からの風の大きな力であ

る。 

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12 

C 60721-2-8:2007 (IEC 60721-2-8:1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 11 建物中の煙制御設計システムのフロー図 [11] 

図11に従ってすべてを解析し,設計するためには,次の三つの主要な相互関係サブシステムへの接続が

必要とされる。 

煙制御の 
計画 

耐火区画における
条件 

耐火区画中の可燃物の量及び
タイプ 

耐火区画の開口部 

風向及び風速 

屋外温度 

屋外条件 

煙発生速度 

建物の気流 

煙負荷 

煙濃度及び避

難手段Cs(t) 

建物各部の温度 

換気 

開口部及び伝達経路の特性 

建物の使用目的,寸法及び構
造 

避難手段の構成 

火災警報システム 

照明及び案内標識 

避難者の構成 

危険状況における心理的要素 

安全な避難への修正計画 

建物内の 
一般条件 

居住者の条件 

安全要因 

避難最小
時間 tm 

設計脱出時間 

td=C・tm 

許容煙濃度CSA 

危険 

終了 

安全 

Cs(td) 

≦CSA? 

安全な避
難のため
の計画 

いいえ はい 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− 煙及び有毒ガスの発生速度を記述した火災進展モデル 

− 建物の気圧及び気流のモデル 

− 人間の行動モデル及び避難過程における,生理学的及び心理学的要素の影響 

しかしながら,実際に適用する場合は,包括的な解析でも十分である。 

6. 火災によって発生する煙及びガスの特徴 煙は重要な装置の特性を破壊するか,又は損害を与え,機

能を妨げることがある。これらの影響はほとんどの場合,化学的性質によるものであり,電気製品に関す

る最も明白な破壊又は損傷の形態は腐食である。例えば,煙に含まれる物質である塩化水素によって引き

起こされる。 

次の例示は,電気機器関連の二つの主要な項目に限定される。 

− 煙検知技術に関連した煙の特性 

− 腐食の原因となる,火災によって発生した塩化水素 

煙は,火災から発生した加熱したガス,小さい液滴及び固体粒子の混合物である。煙検知器の合理的で

性能を重視した設計及び試験のためには,検知器が感知する特性,すなわち,粒径分布,個数濃度,質量

濃度及び屈折率により,煙の特徴付けを行うのが望ましい [12]。標準的な試験方法では,感度及び許容さ

れる基準は,検知器周囲の煙の光学密度又は光遮へい(蔽)の点から表現される。光学密度の値はほとん

どの場合,白色光に相当する波長をもつ光源,及び人間の目に相当する感度をもつ光電セルに依存する。

適切に定義された検知器出力と光学密度測定との相関性に対しては,後者は上記の煙特性と関連する。代

表的な図として,図12は粒子濃度と消火との関係を表しており,1 m当たりの光学密度について測定し,

火災の火炎モード時における各種物質を示している [13]。この相関は粒子の屈折率に依存しているため,

火炎モードと非火炎モードとでは異なった相関を示す。 

種々の火災のシナリオに対する要求事項は,避難者の状態,避難手段の許容量,証明,標識など,保護

の観点から評価された視界及び毒性を考慮した煙濃度許容値に基づいたものである(図11参照)。このよ

うな許容値を選定するために使用する入手可能な情報の例を,図13に示す。この図は,典型的な視界又は

視界範囲(メートルで表す。)と,煙の光学密度(メートル当たりで示す。)[14] との相関を示しており,

NBS煙濃度容器[米国材料試験協会 (ASTM),固体から発生する煙の光学密度標準試験方法*]によって決

定される。 

注* 

ASTM E662-83,フィラデルフィア1983 

Underwriters Laboratories (UL) の煙検知器の受入れ試験では,項目の一つとして,灰色の煙(セルロース

系火災)に対しては単位メートル当たり0.06,黒煙(灯油火災)に対しては0.14の光学密度に対して,最

小感度をもつということが決められている [15]。 

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図 12 煙の単位メートル当たりの光学密度と,火災の火炎モードの粒子濃度との関係 

備考 種々の記号は,光の特性及びマーキングを示す。領域Aは,黄色い煙での集光レンズ付き懐中電灯を用いた値

[14]。 

図 13 火災の代表例としての,煙の単位メートル当たりの光学密度に対する透視距離 

通常状態(火災のない)の空気にさらされた金属表面は,通常,最大10 mg/m2までの塩化物の付着があ



粒子濃度  (mg/m3) 

材料 
 △硬質PVC 

○ABS 
□可塑性PVC 
▽赤樫 
▼ポリスチレン 

 アルファセルロース 

▲硬質ウレタン 
■ビニールウレタン 

●ダグラスもみ 

(1/m) 



光学密度  (1/m) 

(m) 

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る。この量であれば,通常は有害ではない [16]。しかし,塩化ビニル (PVC) を含む火災による煙にさら

された後では,1 m2当たり最大1 000 mgまで表面が汚染され,重大な損傷の原因となることが多い。電気

機器の塩化物の汚染は,例えば,洗剤,溶剤,中和剤,超音波振動,及び清浄空気のジェット噴射によっ

て除去することができる。これらの手段は,常に効果的であるわけではなく,ときには一時的な対処だけ

で,恒久的な対策とならない場合がある [17]。 

PVC被覆電線を含み,実際の火災をシミュレートするのに十分な規模で行われた実験が,参考文献 [18]

に報告されている。研究されたシナリオはPVC被覆絶縁物(線長9.14 m,PVC及び紙の質量はそれぞれ

24 g/m及び4 g/m)の分解であり,45分間の過電流負荷で,空気入れ替えのない長さ3.6 m,幅2.4 m,高

さ3.6 mの充満空間で,2.4 m高さ以上の充満空間での結果である。図14はその結果を示しており,充満

空間及び室内での,測定されたガス濃度,一酸化炭素 (CO),二酸化炭素 (CO2),未燃焼の炭化水素 (CHx),

及び塩化水素 (HCl) について,時間の関数として表している。全実験を通じた特徴は,充満空間での塩化

水素の濃度が最大値を示した後,急激に減少することである。一方,モニタされた他のガスについては,

同様な濃度の減衰は見られない。大規模な実験での充満空間で測定された塩化水素の最大濃度は,3 000 

ppmであり,これは電線中の全塩素量の1/3に相当する。充満空間の下で測定された最大濃度は200 ppm

である。 

備考 本文中及び図14のガス濃度値は,ppm(すなわち体積濃度)による測定に基づく。これら数値

の質量濃度(例えばmg/m3)への変換は,ガスの温度が一定でないことから不可能である。 

図 14 充満空間中で唯一の燃焼源となるPVC被覆電線を含む,大規模火災における 

a) : CO,b) : CO2,c) : CHx,d) : HClのガス濃度,充満空間 (    ),室内 (------) 

時間 (分) 

   a) 

時間 (分) 

   b) 

時間 (分) 

   c) 

時間 (分) 

   d) 

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附属書A(参考)参考文献 

本体中に [ ] で参照されている文献は,次のリストのものである。 

[1] Mccaffrey, B. J., Quintiere, J. G., and Harkleroad, M. F., Estimating Room Temperatures and the Likelihood of 

Flashover Using Fire Data Correlations. Fire Technology 17 : 98-119 (1981). 

[2] Aldén, M., Blomqvist, J., Edner, H. and Lundberg., Raman Spectroscopy in the Analysis of Fire Gases. Fire 

and Materials 7 : 32-37 (1983) 

[3] Sundström, B., Full Scale fire Testing of Surface Materials−Measurements of Heat Release and Productions of 

Smoke and Gas Species. Fire Technology, Swedish National Testing Institute. Technical Report SP-RAPP 

1986 : 45, Borås (1986) 

[4] Hägglund, B., Hazardous Conditions in Single Enclosures Subjected to Fire−A Parameter Study. National 

Defence Research Institute (FOA), Report C 20524-D6, Stockholm (1983) 

[5] Quintiere, J. G., Birky, M., Macdonald, F. and Smith, G., An Analysis of Smoldering Fires in Closed 

Compartments and Their Hazard Due to Carbon Monoxide. National Bureau of Standards, NBSIR 82-2556, 

Gaithersburg, Maryland (1982) 

[6] Magnusson, S. E., and Pettersson, O., Functional Approachs−An Outline. CIB Symposium “Fire Safety in 

Buildings : Need and Criteria”, held in Amsterdam 1977-06-02/03, CIB Proceedings, Publication 38 : 120-145 

(1978) 

[7] Arnault, P., Ehm, H. and Kruppa, J., Rapport Expérimental sur les Essais avac des Feux Naturels Exécutés dans 

la Petite Installation, Maizieres-les-Metz. Convention Européenne de la Construction Métallique, Document 

CECM-3/73-11-F (1973) 

[8] Pettersson, O., Structural Fire Behaviour−Development Trends. International Association for fire Safety 

Science, First International Symposium, held at NBS in Gaithersburg, Maryland 1985-10-07/11, Proceedings 

1986 : 229-247 (1986) 

[9] National Swedish Board of Physical Planning and Building, Brandteknisk dimensionering (Fire Engineering 

Design). Comments on SBN (Swedish Building Code), No.1, Stockholm (1976) 

[10] Ondrus, J., Fire Hazards of Façades with Externally Applied Additional Thermal Insulation. Full scale 

Experiments. Lund Institute of Technology, Division of Building Fire Safety and technology, Report 

LUTVDG/(TVBB-3021). Lund (1985) 

[11] Wakamatsu, T., Smoke Movement in Building Fires−Field Experiment in Welfare Ministry Building and 

Analysis of Sennichi Building Fire. Ministry of Construction, Building Research Institute, Research Paper 

No.61, Tokyo (1975) 

[12] Holmstedt, G., Magnusson, S. E., and Thomas, P. H., Detector Environment and Detector Response. A Survey. 

Lund Institute of Science and Technology, Department of Fire Safety Engineering, Report LUTVDG/ 

(TVBB-3039), Lund (1987) 

[13] Seader, J. D., and Einhorn, J. N., Some Physical, Chemical, Toxicological, and Physiological Aspects of Fire 

Smokes. Sixteenth Symposium (International) on Combustion, The Combustion Institute, Pittsburgh, Pa., pp. 

17 

C 60721-2-8:2007 (IEC 60721-2-8:1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1423-1455 (1977) 

[14] Jin, T., Visibility Through Fire Smoke, Part 5. Allowable Smoke Density for Escape from Fire. Fire Research 

Institute of Japan, Report No. 42, Tokyo (1976) 

[15] UL 217, Standard for Single and Multiple Station Smoke Detectors. Undewriters Laboratories. Northbrook 

(1976) 

[16] Sandmann, H., Widmer, G., The Corrosiveness of Fluoride−Containing Fire Gases on Selected Steel. Fire and 

Materials, Vol. 10, pp. 11-19 (1986) 

[17] Friedman, R., Principles of Fire Protection Chemistry. National Fire Protection Association, NFPA PFPC-89, 

Second Edition (1989) 

[18] Beitel, J.J., Bertelo, C.A., Carroll, W.F., Gardner, R.O., Grand, A.F., Hirschler, M.M. and Smith, G.F., 

Hydrogen Chloride Transport and Decay in a Large Apparatus 1. Decomposition of Poly (Vinyl Chloride) Wire 

Insulation in a Plenum by Current Overload, Journal of Fire Sciences, Vol.4, pp. 15-41 (1986) 

[19] Pettersson, O., Current Fire Reserch and Design−Particularly in View of Mathematical Modelling. Lecture at 

the CIB 9th Congress in Stockholm 1983-08-15/19. Lund Institute of Technology, Division of Building Fire 

Safety and Technology, Report LUTVDG/(TVBB-3018), Lund (1983) 

[20] ISO 5657 : 1986, Essais au feu−Réaction au feu−Allumabilité des produits de bâtiment. 

Fire tests−Reaction to fire−Ignitability of building products.  

[21] ISO/DIS 5658, Essais de réaction au feu−Essai de propagation de flamme sur des échantillons de produits de 

bâtiment en configurations verticale (en préparation). Reaction to fire tests−Spread of flame test on building 

products specimen in vertical configuration (in preparation) 

[22] ISO/DIS 5660, Essais de réaction au feu−Débit calorifique des produits de bâtiment (en préparation). 

Reaction to fire tests−Rate of heat release front building products (in preparation) 

[23] ISO TR 5924 : 1989, Essais au feu−Réaction au feu−Fumée générée par les produits de bâtiment (essai en 

chambre double). Fire tests−Reaction to fire−Smoke generated by building products (dual-chamber test) 

[24] ISO TR 9122-1 : 1989, Essais de toxicité des effluents du feu−Partie 1 : Généralités. Toxicity testing of fire 

effluents−Part 1 : General 

[25] ISO/DIS 9705, Essais au feu−Essai dans une piéce en vraie grandeur pour les produits de surface (en 

préparation). Fire tests−Full scale room test for surface products (in preparation)