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C 60068-3-7:2008 (IEC 60068-3-7:2001) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲 ························································································································· 1 

2 引用規格 ························································································································· 2 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 測定システム ··················································································································· 4 

4.1 温度 ···························································································································· 4 

4.2 湿度 ···························································································································· 4 

4.3 壁面の放射率 ················································································································ 4 

4.4 風速 ···························································································································· 4 

4.5 記録装置 ······················································································································ 5 

5 温度性能の測定 ················································································································ 5 

5.1 試験場所の環境 ············································································································· 5 

5.2 試験槽負荷 ··················································································································· 5 

5.3 温度センサの設置 ·········································································································· 5 

6 試験手順 ························································································································· 6 

6.1 確認方法(手順1) ········································································································ 6 

6.2 ルーチンモニタ方法(手順2) ························································································· 6 

7 評価基準 ························································································································· 6 

8 性能評価報告書に記載する事項 ··························································································· 6 

C 60068-3-7:2008 (IEC 60068-3-7:2001) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本電子部品信頼性センター (RCJ) 

及び財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

JIS C 60068-3の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 60068-3-1 環境試験方法−電気・電子−低温試験及び高温試験を理解するための必す(須)情

報 

JIS C 60068-3-2 環境試験方法−電気・電子−第3-2部:温度/減圧複合試験を理解するための必す

(須)情報 

JIS C 60068-3-3 環境試験方法−電気・電子−機器の耐震試験方法の指針 

JIS C 60068-3-4 環境試験方法−電気・電子−第3-4部:高温高湿試験の指針 

JIS C 60068-3-5 環境試験方法−電気・電子−第3-5部:温度試験槽の性能確認の指針 

JIS C 60068-3-6 環境試験方法−電気・電子−第3-6部:支援文書及び指針−温湿度試験槽の性能確認

の指針 

JIS C 60068-3-7 環境試験方法−電気・電子−第3-7部:支援文書及び指針−負荷がある場合の低温

試験(試験A)及び高温試験(試験B)の試験槽の温度測定のための指針 

JIS C 60068-3-8 環境試験方法−電気・電子−第3-8部:振動試験方法の選択の指針 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 60068-3-7:2008 

(IEC 60068-3-7:2001) 

環境試験方法−電気・電子− 

第3-7部:支援文書及び指針− 

負荷がある場合の低温試験(試験A)及び高温試験

(試験B)の試験槽の温度測定のための指針 

Environmental testing-Part 3-7 : Supporting documentation and guidance- 

Measurements in temperature chambers for tests A and B (with load) 

序文 

この規格は,2001年に第1版として発行されたIEC 60068-3-7を基に,技術的内容及び対応国際規格の

構成を変更することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

JIS C 60068の規格群は,環境試験方法及び試験の厳しさに関する基本的情報を規定している。 

“環境条件”又は“環境試験”という表現には,部品又は機器がさらされるであろう自然界及び人工的

環境が含まれ,実際にさらされる可能性のある,使用,輸送及び保管条件の下での性能の評価ができるよ

うになっている。 

“環境条件”又は“環境試験”のために用いる温度試験槽についての記述は,どの規格にもないが,温

度及び/又は湿度を保持して測定する方法は,試験結果に大きな影響を与える。温度試験槽の物理的特性

もまた,試験結果に影響する。 

適用範囲 

この規格は,JIS C 60068-2-1及びJIS C 60068-2-2の環境試験手順の中で要求されている諸事項に適応で

きる温度試験槽の確認のための,系統的,かつ,再現性のある方法について規定する。温度試験槽の有効

空間内に空気循環のある状態における発熱又は非発熱供試品を考慮したものである。 

この規格は,常用の試験槽の性能確認を行う使用者を対象とする。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60068-3-7 : 2001,Environmental testing−Part 3-7 : Supporting documentation and guidance−

Measurements in temperature chambers for tests A and B (with load) (IDT) 

なお,対応の程度を表す記号 (IDT) は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示

す。 

C 60068-3-7:2008 (IEC 60068-3-7:2001) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 1602 熱電対 

注記 対応国際規格:IEC 60584-1, Thermocouples−Part 1 : Reference tables (MOD) 

JIS C 1604 測温抵抗体 

注記 対応国際規格:IEC 60751, Industrial platinum resistance thermometer sensors (MOD) 

JIS C 60068-1 環境試験方法−電気・電子−通則 

注記 対応国際規格:IEC 60068-1, Environmental testing−Part 1 : General and guidance (IDT) 

JIS C 60068-2(規格群) 環境試験方法−電気・電子−第2部:試験 

注記 対応国際規格:IEC 60068-2, Environmental testing−Part 2 : Tests 

JIS C 60068-2-1 環境試験方法−電気・電子−低温(耐寒性)試験方法 

注記 対応国際規格:IEC 60068-2-1, Environmental testing−Part 2 : Tests−Test A: Cold (IDT) 

JIS C 60068-2-2 環境試験方法−電気・電子−高温(耐熱性)−試験方法 

注記 対応国際規格:IEC 60068-2-2, Environmental testing−Part 2 : Tests−Test B : Dry heat (IDT) 

JIS C 60068-3-1 環境試験方法−電気・電子−低温試験及び高温試験を理解するための必す(須)情

報 

注記 対応国際規格:IEC 60068-3-1, Environmental testing−Part 3 : Background information−Section 

One: Cold and dry heat tests (IDT) 

JIS C 60068-3-5 環境試験方法−電気・電子−第3-5部:温度試験槽の性能確認の指針 

注記 対応国際規格:IEC 60068-3-5, Environmental testing−Part 3-5 : Supporting documentation and 

guidance−Confirmation of the performance of temperature chambers (IDT) 

JIS C 60068-3-6 環境試験方法−電気・電子−第3-6部:支援文書及び指針−温湿度試験槽の性能確

認の指針 

注記 対応国際規格:IEC 60068-3-6, Environmental testing−Part 3-6 : Supporting documentation and 

guidance−Confirmation of the performance of temperature/humidity chambers (IDT) 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 60068-1によるほか,次による。 

3.1 

試験仕様(test specification) 

強制空気循環の有無にかかわらず,様々な大きさの試験槽に応じた試験手順。 

注記 JIS C 60068-2-1及びJIS C 60068-2-2における試験条件を要約して,表1に示す。 

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C 60068-3-7:2008 (IEC 60068-3-7:2001) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−試験条件 

温度範囲 

試験 

熱放散 

温度変化 

なし 

あり 

急激 

緩やか 

−65 ℃〜+5 ℃ 

Aa 

○ 

○ 

Ab 

○ 

○ 

Ad 

○ 

○ 

+30 ℃〜+400 ℃ 

Ba 

○ 

○ 

Bb 

○ 

○ 

Bc 

○ 

○ 

Bd 

○ 

○ 

3.2 

確認方法(手順1)[confirmation method(procedure 1)] 

JIS C 60068-2-1試験A及びJIS C 60068-2-2試験Bに規定する要求事項に適合する試験槽か否かを検証

するため,連続的に測定する方法。 

3.3 

ルーチンモニタ方法(手順2)[routine monitoring method(procedure 2)] 

試験槽性能が維持されていることを保証するため,連続的又は周期的に測定する方法。 

3.4 

試験負荷(test load) 

確認試験のために試験槽に設置する試験用供試品。 

注記 試験負荷は,寸法及び熱的特性によって決まる。 

3.5 

擬似負荷(artificial load) 

試験槽内で試験しようとする供試品の寸法及び熱容量に結びつく寸法並びに熱的特性に基づいて作成し

た試験負荷。表2に擬似負荷の値を示す。 

表2−擬似負荷の値  

寸法 

試験有効空間の約20 %の体積 

熱伝導度 

約10 kJ/m2K 

熱放射率 

>0.7 

熱放散 

JIS C 60068-2-2の附属書Cによる。 

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C 60068-3-7:2008 (IEC 60068-3-7:2001) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 s=3 mm厚のステンレス鋼又は4 mm厚アルミニウム(h,l及びwは,試験有効空間の規定寸法よりも小さい

ことが望ましい。) 

図1−擬似負荷の例 

測定システム 

確認及びルーチンモニタのために用いるシステムは,試験槽に組み込んであるものか,独立しているも

のかにかかわらず,次の要求事項を満たすことが望ましい。 

4.1 

温度 

白金測温抵抗体(JIS C 1604による)又は熱電対(JIS C 1602による)を用いることが望ましい。 

4.1.1 

温度センサ 

−200 ℃〜+200 ℃の温度範囲では,温度センサの測定の許容差は,JIS C 1604のクラスAによること

が望ましい。 

注記 対応国際規格には“uncertainty”とあるが,不確かさの表記に必要な拡張係数が示されていない

ので,ここでは“許容差”とした。 

4.2 

湿度 

JIS C 60068-2-2の確認にだけ要求される。湿度のセンサは,試験有効空間の中心位置にできるだけ近い

場所に設置する。湿度計測センサの種類は,JIS C 60068-3-6の4.3(温度測定システム)に規定する。 

4.2.1 

湿度センサ 

センサによる許容差は,±3 %RHが望ましい。 

4.3 

壁面の放射率 

試験槽の内壁の放射率は,JIS C 60068-3-1の附属書Jの表4によることが望ましい。  

4.4 

風速 

風速センサは,負荷に当たる最大風速をモニタできるように設置することが望ましい。 

4.4.1 

風速センサ 

風速センサの測定の許容差は,JIS C 60068-2-1及びJIS C 60068-2-2の許容差と互換性があることが望ま

しい。 

4.4.2 

風速センサの応答時間 

風速センサの応答時間は,気流変動の影響を避けるため5秒以上であることが望ましい。 

C 60068-3-7:2008 (IEC 60068-3-7:2001) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.5 

記録装置 

確認方法(手順1)の監視のためのデータは少なくとも毎分1回の記録が望ましい。また,ルーチンモ

ニタ方法(手順2)においては,5分ごとの記録が望ましい。試験槽の監視センサからのデータを記録する

装置は,試験槽の制御システムとは別になっていることが望ましい。 

温度性能の測定 

5.1 

試験場所の環境 

JIS C 60068-3-5の4.1(試験場所の環境)による。 

5.2 

試験槽負荷 

異なる負荷状態での試験槽の性能測定のための条件は,次による。 

   試験負荷: 発熱がある供試品 

         発熱がない供試品 

   擬似負荷: 発熱がある供試品 

         発熱がない供試品 

注記 大形の高発熱供試品に当たっては,“自然対流形試験槽”又は低風速(一般的に,1 m/s以下)

の試験槽を用いることによって,供試品に温度こう配が生じてもよい。この場合,試験槽の有

効空間は,均一とはならないので,供試品に出入する空気の温度を監視する必要がある。 

5.2.1 

試験負荷の位置 

試験負荷は,常に試験槽内の試験有効空間内に収まる位置に設置する。 

熱放散する複数の負荷に対しては,JIS C 60068-2-2の次の事項によって,相互の熱影響を最小にするこ

とが望ましい。 

非強制空気循環形           29.1.1.2及び40.1.1.2 

強制空気循環形             29.1.2.2及び40.1.2.2 

5.3 

温度センサの設置 

温度センサは,加熱及び冷却源から保護し,直接にふく射熱を受けることを避けることが望ましい。加

えて,壁面及び負荷に対する温度センサは,適切な断熱によって,周囲空気からの対流熱伝達を避けるこ

とが望ましい。 

5.3.1 

温度センサの位置 

JIS C 60068-3-5の4.1による。 

5.3.2 

壁面用センサの位置 

試験槽の壁面が直接加熱又は冷却されている場合,追加のセンサを図2による位置に取り付ける。 

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C 60068-3-7:2008 (IEC 60068-3-7:2001) 

  

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図2−壁面用センサの設置位置 

5.3.3 

負荷用センサの位置 

試験負荷用センサは,温度が安定したと確認できる供試品の代表的な位置に設置することが望ましい。 

試験手順 

6.1 

確認方法(手順1) 

試験は,実際の試験槽の使用状態を代表する複数の温度及び負荷を用いて行うことが望ましい。 

6.1.1 

無負荷試験 

JIS C 60068-3-5による。 

6.1.2 

負荷試験 

− 試験負荷を設置して通電する。 

− 6.1.1と同様に繰り返して試験する。 

6.2 

ルーチンモニタ方法(手順2) 

ルーチンモニタは,制御の確認目的のために定期的に実施することが望ましい。補足的な確認として,

試験槽の加熱若しくは冷却システム,送風システム,又は試験槽の制御システムの修理若しくは点検の機

会に実施してもよい。ルーチンモニタに用いるセンサの配置は,JIS C 60068-3-5の4.4(温度検出器の設

置)による位置から選ぶことが望ましい。選んだ位置における温度のモニタは,5分ごとに行う。 

ルーチンモニタは,所定の試験負荷に対し,試験装置がその許容範囲内で動作することを検証する。た

だし,単一の監視ポイントでの温度許容幅は,確認方法で与えられたものとは異なることもあり得る。例

えば,±1.5 ℃(低温試験)と±1.0 ℃(高温試験)とをいう。 

評価基準 

すべての結果が,関連するJIS C 60068-2(規格群)の規定範囲内にあることをもって,温度試験槽の性

能は確認できる。 

性能評価報告書に記載する事項 

− 試験場所の大気条件 

− 試験槽及びその有効空間の寸法及び体積 

− JIS C 60068-3-5の5.(標準的温度検査手順)の各温度段階の温度変動及び温度こう配 

C 60068-3-7:2008 (IEC 60068-3-7:2001) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− 温度上昇・下降のときの温度変化率 

− 温度極値 

− 設定値の偏差(例えば,オーバーシュートなど) 

− 試験負荷の詳細 

− データ収集システムの詳細 

− 風速値 

− 測定の許容差の評価結果