C 60068-2-78:2015 (IEC 60068-2-78:2012)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 一般試験手順 ··················································································································· 2
4.1 試験槽及び測定システム ································································································· 2
4.2 厳しさ ························································································································· 2
4.3 前処理 ························································································································· 2
4.4 試験手順 ······················································································································ 2
4.5 後処理条件 ··················································································································· 3
5 測定······························································································································· 3
5.1 初期測定 ······················································································································ 3
5.2 中間測定 ······················································································································ 3
5.3 最終測定 ······················································································································ 3
6 製品規格に規定する事項 ···································································································· 3
7 試験報告書に記載する事項 ································································································· 4
C 60068-2-78:2015 (IEC 60068-2-78:2012)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人日本
電子部品信頼性センター(RCJ)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本
工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。
これによって,JIS C 60068-2-78:2004は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 60068の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 60068-1 通則
JIS C 60068-2-1 第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
JIS C 60068-2-2 第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
JIS C 60068-2-6 第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
JIS C 60068-2-7 加速度(定常)試験方法
JIS C 60068-2-11 塩水噴霧試験方法
JIS C 60068-2-13 減圧試験方法
JIS C 60068-2-14 第2-14部:温度変化試験方法(試験記号:N)
JIS C 60068-2-17 封止(気密性)試験方法
JIS C 60068-2-18 第2-18部:耐水性試験及び指針
JIS C 60068-2-20 第2-20部:試験−試験T−端子付部品のはんだ付け性及びはんだ耐熱性試験方法
JIS C 60068-2-21 第2-21部:試験−試験U:端子強度試験方法
JIS C 60068-2-27 第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
JIS C 60068-2-30 第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
JIS C 60068-2-31 第2-31部:落下試験及び転倒試験方法(試験記号:Ec)
JIS C 60068-2-38 第2-38部:温湿度組合せ(サイクル)試験方法(試験記号:Z/AD)
JIS C 60068-2-39 第2-39部:低温,減圧及び高温高湿一連複合試験
JIS C 60068-2-40 低温・減圧複合試験方法
JIS C 60068-2-41 高温・減圧複合試験方法
JIS C 60068-2-42 接点及び接続部の二酸化硫黄試験方法
JIS C 60068-2-43 接点及び接続部の硫化水素試験方法
JIS C 60068-2-45 耐溶剤性(洗浄溶剤浸せき)試験方法
JIS C 60068-2-46 接点及び接続部の硫化水素試験−指針
JIS C 60068-2-47 第2-47部:動的試験での供試品の取付方法
JIS C 60068-2-48 第2-48部:保存の影響をシミュレートするために,環境試験方法に関するJIS規
格群の試験を適用する場合の指針
C 60068-2-78:2015 (IEC 60068-2-78:2012)
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JIS C 60068-2-49 接点及び接続部の二酸化硫黄試験−指針
JIS C 60068-2-52 塩水噴霧(サイクル)試験方法(塩化ナトリウム水溶液)
JIS C 60068-2-53 第2-53部:耐候性(温度・湿度)と動的(振動・衝撃)との複合試験及び指針
JIS C 60068-2-54 はんだ付け性試験方法(平衡法)
JIS C 60068-2-55 第2-55部:ルーズカーゴに対するバウンス試験及び指針(試験記号:Ee)
JIS C 60068-2-57 時刻歴振動試験方法
JIS C 60068-2-58 表面実装部品(SMD)のはんだ付け性,電極の耐はんだ食われ性及びはんだ耐熱性
試験方法
JIS C 60068-2-59 サインビート振動試験方法
JIS C 60068-2-60 混合ガス流腐食試験
JIS C 60068-2-61 一連耐候性試験
JIS C 60068-2-64 第2-64部:広帯域ランダム振動試験方法及び指針(試験記号:Fh)
JIS C 60068-2-65 第2-65部:音響振動
JIS C 60068-2-66 高温高湿,定常(不飽和加圧水蒸気)
JIS C 60068-2-67 基本的に構成部品を対象とした高温高湿,定常状態の促進試験
JIS C 60068-2-68 砂じん(塵)試験
JIS C 60068-2-69 第2-69部:試験−試験Te:表面実装部品(SMD)のはんだ付け性試験方法(平衡
法)
JIS C 60068-2-70 第2-70部:指及び手の擦れによる印字の摩滅試験
JIS C 60068-2-75 第2-75部:ハンマ試験
JIS C 60068-2-77 表面実装部品(SMD)の本体強度及び耐衝撃性試験方法
JIS C 60068-2-78 第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
JIS C 60068-2-80 第2-80部:混合モード振動試験方法(試験記号:Fi)
JIS C 60068-2-81 第2-81部:衝撃応答スペクトル合成による衝撃試験方法
JIS C 60068-2-82 第2-82部:試験−試験XW1:電気・電子部品のウィスカ試験方法
JIS C 60068-2-83 第2-83部:試験Tf−ソルダペーストを用いた平衡法による表面実装部品(SMD)
のはんだ付け性試験方法
JIS C 60068-3-1 低温試験及び高温試験を理解するための必す(須)情報
JIS C 60068-3-2 第3-2部:温度/減圧複合試験を理解するための必す(須)情報
JIS C 60068-3-3 機器の耐震試験方法の指針
JIS C 60068-3-4 第3-4部:高温高湿試験の指針
JIS C 60068-3-5 第3-5部:温度試験槽の性能確認の指針
JIS C 60068-3-6 第3-6部:支援文書及び指針−温湿度試験槽の性能確認の指針
JIS C 60068-3-7 第3-7部:支援文書及び指針−負荷がある場合の低温試験(試験A)及び高温試験
(試験B)の試験槽の温度測定のための指針
JIS C 60068-3-8 第3-8部:振動試験方法の選択の指針
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日本工業規格 JIS
C 60068-2-78:2015
(IEC 60068-2-78:2012)
環境試験方法−電気・電子−第2-78部:
高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
Environmental testing-Part 2-78:
Tests-Test Cab: Damp heat, steady state
序文
この規格は,2012年に第2版として発行されたIEC 60068-2-78を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格である。
1
適用範囲
この規格は,電気部品・電子部品又は機器が高湿環境下での輸送,保管又は使用に耐えるかどうかを判
断する試験方法について規定する。この規格は,規定する期間,一定温度で供試品に結露を生じない状態
での高湿度下の影響を調べることを意図したものである。
小形の機器又は部品だけでなく,大形の機器又は部品にも適用でき,発熱がある供試品及び発熱がない
供試品の両方に適用できる。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60068-2-78:2012,Environmental testing−Part 2-78: Tests−Test Cab: Damp heat, steady state
(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 60068-1 環境試験方法−電気・電子−通則
注記 対応国際規格:IEC 60068-1,Environmental testing−Part 1: General and guidance(IDT)
JIS C 60068-3-6 環境試験方法−電気・電子−第3-6部:支援文書及び指針−温湿度試験槽の性能確
認の指針
注記 対応国際規格:IEC 60068-3-6,Environmental testing−Part 3-6: Supporting documentation and
guidance−Confirmation of the performance of temperature/humidity chambers(IDT)
3
用語及び定義
この規格では,用語及び定義は規定しない。
2
C 60068-2-78:2015 (IEC 60068-2-78:2012)
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4
一般試験手順
4.1
試験槽及び測定システム
温湿度槽は,JIS C 60068-3-6の仕様に従った構造及び検証した槽でなければならない。
試験槽及び測定システムは,次による。
− 有効空間の中にその温度及び湿度を監視するためのセンサを設置してもよい。
注記 発熱供試品を試験する場合,供試品から発する発熱によって,供試品近傍の温度及び湿度に
影響することがある。
− 結露水は,槽外に排出し,純水化処理するまでは再利用してはならない。
− 試験槽の壁及び天井からの結露水は,供試品に滴下しないようにする。
− 槽内湿度を維持するために使用する水の導電率は,20 μS /cm以下とする。
− 試験中の供試品は,試験槽内の空調機器からの放射熱線にさらしてはならない。
− インジェクション形の水蒸気を適用する場合,水蒸気は供試品から離れたところに噴霧し,供試品に
直接当ててはならない。
− 試験槽の容量は,試験中の供試品の5倍以上とする。
− 取付用ジグを使用する場合,製品規格に規定がないときは,供試品と周辺との熱及び湿度の影響を最
小限にしなければならない。
4.2
厳しさ
試験の厳しさは,温度,相対湿度(RH)及び総試験時間の組合せによって決まる。製品規格に規定がな
い場合,温度及び相対湿度の厳しさの組合せは,表1に示す条件から選定してもよい。
表1−温度及び相対湿度
温度
℃
相対湿度
% RH
30±2
93±3
30±2
85±3
40±2
93±3
40±2
85±3
推奨試験時間は,12時間,16時間,24時間,2日,4日,10日,21日又は56日間とする。
温度許容差±2 Kは,測定時の絶対的誤差,緩やかな温度変化,及び有効空間の温度分布を考慮してい
る。ただし,試験槽内の相対湿度を許容差内に維持するためには,ある時点における有効空間内の全ての
2点間の温度差をより小さくなるように維持する必要がある。2点間の温度差が1 Kを超える場合,必要な
相対湿度は達成できないかもしれない。さらに,短時間の温度変動も±0.5 K以内に維持する必要があるか
もしれない。
4.3
前処理
製品規格に,前処理を規定してもよい。
4.4
試験手順
供試品を製品規格に規定する試験条件になっている状態の試験槽に入れる。供試品は,こん(梱)包を
解いた状態で,スイッチを切り,動作可能な状態とするか,又は製品規格に規定する状態とする。
製品規格で,既に規定する試験条件になっている状態の試験槽内に供試品を入れることを許している場
3
C 60068-2-78:2015 (IEC 60068-2-78:2012)
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合であっても,供試品への結露は常に避けなければならない。小形の供試品の結露は,その供試品を試験
槽温度に予熱することによって避けることができる。
試験槽内の温度を規定する厳しさに調節する。供試品の結露を防ぐために供試品の温度を制御するか,
又は供試品が規定する温度に達してから試験槽内の湿度を規定する厳しさになるように調節する。
試験槽内の湿度は,2時間以内に規定する厳しさになるように調節する。
供試品を,製品規格に規定する時間,試験条件にさらす。試験時間は,規定する試験条件に達した時点
から測定を開始する。
製品規格に,試験中の供試品に対する動作条件及び動作期間(又は動作間隔)について規定する。
規定する厳しさによる試験後及び最終測定前に後処理を行う。
4.5
後処理条件
製品規格に,後処理の方法及び時間を規定する。後処理条件は,JIS C 60068-1に規定する。
5
測定
5.1
初期測定
製品規格の規定に従って,供試品の外観を目視によって調べ,電気的性能及び機械的性能をチェックす
る。
5.2
中間測定
製品規格に,供試品を試験槽内に置いたまま試験中に測定することを規定してもよい。このような測定
が必要な場合,製品規格に,試験中の供試品に対する測定方法及び測定期間(又は測定間隔)を規定する。
これらの測定のとき,供試品を槽から取り出してはならない。
5.3
最終測定
製品規格の規定に従って,供試品の外観を目視によって調べ,電気的性能及び機械的特性をチェックす
る。
6
製品規格に規定する事項
製品規格に規定する場合,できるだけ次の事項を規定する。
a) 前処理方法
b) 初期測定の条件
c) 取付方法又は取付用ジグ
d) 供試品の状態(通電の有無,包装の有無など)
e) 供試品のタイプ(発熱がある供試品又は発熱がない供試品)
f)
試験の厳しさ及び許容差
1) 温度
2) 相対湿度
3) 試験時間
g) 中間測定
h) 後処理条件
i)
最終測定
j)
顧客と供給者との間で合意した通常と異なる手順
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C 60068-2-78:2015 (IEC 60068-2-78:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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試験報告書に記載する事項
試験報告書には,少なくとも次の事項を記載する。括弧内に一例を示す。
a) 顧客
(名称及び所在地)
b) 試験所
[名称及び所在地,認定状況(ある場合)]
c) 試験日
(試験の実施日)
d) 試験の種類
(試験記号:Cab)
e) 試験の目的
(開発試験,認証試験など)
f)
試験規格及び発行年
(JIS C 60068-2-78:2015)
g) 試験所の試験手順書
(手順書番号及び版)
h) 供試品の詳細
(図面,写真,数量など)
i)
試験槽の詳細
(製造元,形番,製造番号など)
j)
試験装置の性能
(温度制御設定値,エアフローなど)
k) 測定系の不確かさ
(使用した測定器の不確かさのデータ)
l)
校正日
(前回の校正日及び次回の校正時期)
m) 初期測定,中間測定及び最終測定
(初期測定,中間測定及び最終測定)
n) 要求する厳しさ
(製品規格による)
o) 実施した試験状況
(測定点,データなど)
p) 供試品の性能
(機能試験の結果など)
q) 試験中の観察事項及び行った処置
(関連のある所見)
r) 試験の要約
(試験の要約)
s)
配付先
(配付リスト)