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C 60068-2-70:2007 (IEC 60068-2-70:1995) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲 ························································································································· 1 

2 引用規格 ························································································································· 1 

3 一般事項 ························································································································· 1 

4 試験装置の概要 ················································································································ 2 

4.1 試験装置 ······················································································································ 2 

4.2 試験布 ························································································································· 2 

4.3 試験溶液 ······················································································································ 3 

5 厳しさ···························································································································· 3 

6 前処理条件 ······················································································································ 3 

7 初期測定 ························································································································· 3 

8 試験······························································································································· 3 

9 中間測定 ························································································································· 3 

10 後処理 ·························································································································· 3 

11 最終測定 ······················································································································· 4 

12 製品規格に規定する事項 ·································································································· 4 

附属書A(参考)試験Xbの試験装置概念図 ·············································································· 5 

C 60068-2-70:2007 (IEC 60068-2-70:1995) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本電子部品信頼性センター (RCJ) 

及び財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

JIS C 60068-2の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 60068-2-1 環境試験方法−電気・電子−低温(耐寒性)試験方法 

JIS C 60068-2-2 環境試験方法−電気・電子−高温(耐熱性)−試験方法 

JIS C 60068-2-3 環境試験方法(電気・電子)高温高湿(定常)試験方法 

JIS C 60068-2-6 環境試験方法−電気・電子−正弦波振動試験方法 

JIS C 60068-2-7 環境試験方法−電気・電子−加速度(定常)試験方法 

JIS C 60068-2-11 環境試験方法(電気・電子)塩水噴霧試験方法 

JIS C 60068-2-13 環境試験方法(電気・電子)減圧試験方法 

JIS C 60068-2-17 環境試験方法−電気・電子−封止(気密性)試験方法 

JIS C 60068-2-18 環境試験方法−電気・電子−第2-18部:耐水性試験及び指針 

JIS C 60068-2-20 環境試験方法−電気・電子−はんだ付け試験方法 

JIS C 60068-2-21 環境試験方法−電気・電子−端子強度試験方法 

JIS C 60068-2-27 環境試験方法−電気・電子−衝撃試験方法 

JIS C 60068-2-28 環境試験方法−電気・電子−耐湿性試験−指針 

JIS C 60068-2-29 環境試験方法−電気・電子−バンプ試験方法 

JIS C 60068-2-30 環境試験方法(電気・電子)温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法 

JIS C 60068-2-31 環境試験方法−電気・電子−面落下,角落下及び転倒(主として機器)試験方法 

JIS C 60068-2-32 環境試験方法−電気・電子−自然落下試験方法 

JIS C 60068-2-38 環境試験方法(電気・電子)温湿度組合せ(サイクル)試験方法 

JIS C 60068-2-39 環境試験方法−電気・電子−第2-39部:低温,減圧及び高温高湿一連複合試験 

JIS C 60068-2-40 環境試験方法−電気・電子−低温・減圧複合試験方法 

JIS C 60068-2-41 環境試験方法−電気・電子−高温・減圧複合試験方法 

JIS C 60068-2-42 環境試験方法−電気・電子−接点及び接続部の二酸化硫黄試験方法 

JIS C 60068-2-43 環境試験方法−電気・電子−接点及び接続部の硫化水素試験方法 

JIS C 60068-2-45 環境試験方法−電気・電子−耐溶剤性(洗浄溶剤浸せき)試験方法 

JIS C 60068-2-46 環境試験方法−電気・電子−接点及び接続部の硫化水素試験−指針 

JIS C 60068-2-47 環境試験方法−電気・電子−動的試験での供試品の取付方法 

C 60068-2-70:2007 (IEC 60068-2-70:1995) 

(3) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS C 60068-2-48 環境試験方法−電気・電子−第2-48部:保存の影響をシミュレートするために,

環境試験方法に関するJIS規格群の試験を適用する場合の指針 

JIS C 60068-2-49 環境試験方法−電気・電子−接点及び接続部の二酸化硫黄試験−指針 

JIS C 60068-2-50 環境試験方法−電気・電子−発熱供試品及び非発熱供試品に対する低温/振動(正

弦波)複合試験 

JIS C 60068-2-51 環境試験方法−電気・電子−発熱供試品及び非発熱供試品に対する高温/振動(正

弦波)複合試験 

JIS C 60068-2-52 環境試験方法−電気・電子−塩水噴霧(サイクル)試験方法(塩化ナトリウム水溶

液) 

JIS C 60068-2-53 環境試験方法−電気・電子−発熱供試品及び非発熱供試品に対する低温・高温/振

動(正弦波)複合試験の指針 

JIS C 60068-2-54 環境試験方法−電気・電子−はんだ付け試験方法(平衡法) 

JIS C 60068-2-56 環境試験方法−電気・電子−機器用耐湿性(定常)試験方法 

JIS C 60068-2-57 環境試験方法−電気・電子−時刻歴振動試験方法 

JIS C 60068-2-58 環境試験方法−電気・電子−表面実装部品 (SMD) のはんだ付け性,電極の耐はん

だ食われ性及びはんだ耐熱性試験方法 

JIS C 60068-2-59 環境試験方法−電気・電子−サインビート振動試験方法 

JIS C 60068-2-60 環境試験方法−電気・電子−混合ガス流腐食試験 

JIS C 60068-2-61 環境試験方法−電気・電子−一連耐候性試験 

JIS C 60068-2-64 環境試験方法−電気・電子−広帯域ランダム振動試験方法及び指針 

JIS C 60068-2-65 環境試験方法−電気・電子−第2-65部:音響振動 

JIS C 60068-2-66 環境試験方法−電気・電子−高温高湿,定常(不飽和加圧水蒸気) 

JIS C 60068-2-67 環境試験方法−電気・電子−基本的に構成部品を対象とした高温高湿,定常状態の

促進試験 

JIS C 60068-2-68 環境試験方法−電気・電子−砂じん(塵)試験 

JIS C 60068-2-75 環境試験方法−電気・電子−第2-75部:ハンマ試験 

JIS C 60068-2-77 環境試験方法−電気・電子−表面実装部品 (SMD) の本体強度及び耐衝撃性試験方

法 

JIS C 60068-2-78 環境試験方法−電気・電子−第2-78部:高温高湿(定常)試験方法 

JIS C 60068-2-81 環境試験方法−電気・電子−第2-81部:衝撃応答スペクトル合成による衝撃試験

方法 

C 60068-2-70:2007 (IEC 60068-2-70:1995) 

(4) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

白   紙 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 60068-2-70:2007 

(IEC 60068-2-70:1995) 

環境試験方法−電気・電子−第2-70部: 

指及び手の擦れによる印字の摩滅試験 

Environmental testing-Part 2 : Tests-Test Xb : Abrasion of markings and 

letterings caused by rubbing of fingers and hands 

序文 

この規格は,1995年に第1版として発行されたIEC 60068-2-70を基に,技術的内容及び対応国際規格の

構成を変更することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

この規格は,使用中に指及び手で擦られる力が加わることがある電気部品(例えば,スイッチ,プラグ,

ハンドル)上の印字に対する試験方法について規定する。この規格は,他の工業製品に適用してもよい。 

この試験は,通常使用時の擦れによる圧力が非常に高い場合,又は安全上若しくはその他の理由から印

字の視認性が重要な場合には,製品規格にも規定することが望ましい。 

適用範囲 

この規格は,手で取り扱われるキーボードなどの平らな面又は曲面の印字の摩滅に対する耐久性を定義

するための標準的な手法について規定する。また,この方法は,通常の使用環境下において生じる液体に

対する耐久性を試験するのにも適している。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60068-2-70 : 1995,Environmental testing−Part 2 : Tests−Test Xb : Abrasion of markings and 

letterings caused by rubbing of fingers and hands (IDT) 

なお,対応の程度を表す記号 (IDT) は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示

す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版を適用する。 

JIS C 60068-1 環境試験方法−電気・電子−通則 

注記 対応国際規格:IEC 60068-1 : 1988,Environmental testing. Part 1 : General and guidance (IDT) 

一般事項 

試験表面は,試験ピストンのしゅう(摺)動によって繰り返しストレスを受ける。試験ピストンの先端

は,弾力性をもたせて,試験表面に合うように変形できるようにする。ピストンの材質,硬さ,形状及び

動作角度については,人の指と同じように加圧及び摩擦がかかるように選択する。 

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C 60068-2-70:2007 (IEC 60068-2-70:1995) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

布片は,摩擦の条件を再現するためにピストンと試験表面との間に設置する(ピストンを覆うか,又は

カーテンのようにピストンと試験表面との間につるす。)。この布は,乾いているか(乾燥試験),又は通常

の使用で生じる可能性がある流体汚れの影響について確認するために,製品規格で規定した溶液に浸せき

させたもの(浸せき試験)のいずれか一方でよい。これは,製品規格で規定する。 

試験装置の概要 

4.1 

試験装置 

適切な装置の例を,附属書Aに示す。この装置は,被試験面に対して45°±5°の角度で接続棒を経由

してしゅう(摺)動ピストンが動く。力F(製品規格で規定する。)は,試験ピストンの弾性変形と被試験

面を横切るしゅう(摺)動幅sとを合わせたものとなる。しゅう(摺)動幅は,1 mm〜4 mmとする。 

ピストンのしゅう(摺)動サイクルは,製品規格で規定した回数分繰り返す。 

固定されていない供試品(例 キーボード)の規格は,追加要求を明示する(例 固定しなければなら

ない)。 

試験ピストンは,試験溶液に反応しない弾性材料からなり,ショアA硬度47±5とする(例 合成ゴ

ム)。 

試験ピストンの大きさは,供試品の形状・大きさ及び印字の種類によって表1から選ぶ。 

表1−試験ピストンの形状・大きさ 

 
 
 
 
 
 

大きさ
の種類 

寸法 

mm 

20 

20 

10 

20 

製品規格には,試験ピストンの大きさを規定する。必要であれば,供試品によって適した大きさのピス

トンを表1以外の大きさから選んでもよい。これらは,製品規格で規定する。 

試験中に生じた削りくずは,試験結果に影響を及ぼさないようにする。したがって,供試品と試験ピス

トンとの間から継続的に取り除かなければならない。 

注記 削りくずの蓄積は,試験面を垂直に取り付けるか(くずが落ちる),又は油及び汚染物質を含ん

でいない圧縮空気で吹き飛ばすことで防ぐことができる。 

4.2 

試験布 

供試品と試験ピストンとの間に移動可能な布地を置く。この布地は,試験ピストンを覆うことができる。 

試験に使用できる布地は,次による。 

材料 

羊毛 

縦糸 

175±10本/dm 

横糸 

135±8本/dm 

単位面積当たりの質量 

≧195 g/m2 

“乾燥試験”では布地が擦り切れるのを防ぐために,10 000回の最大回数終了後には交換,又は供試品

に触れていない部分に動かす。 

“浸せき試験”(4.3参照)では,布地の浸せきを10回ごとに繰り返す。10回ごとに別の新しい布片を

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

試験ピストンと供試品との間に置いてもよい。浸せきは,布地を溶液に浸すか,又は溶液を布地に滴らせ

て行う。試験を開始するとき及び10 000回の最大回数終了後には,布の擦り切れなどによって不正確な結

果が出ないように,布地を新しくする。 

4.3 

試験溶液 

“浸せき試験”を製品規格に規定する場合には,試験溶液を規定しなければならない。 

使用する溶液は,次による。 

− 人工汗 

− 潤滑油 

− 油圧オイル 

− その他,製品規格に規定する溶液 

複数の種類の試験溶液を規定する場合,製品規格に規定がなければ,異なる供試品でそれぞれの溶液を

使用する。 

厳しさ 

試験の厳しさは,供試品に対する試験ピストンの動き及び回数(往復)によって決まる。値は,次の中

から選び,製品規格に規定する。 

力 :1 N±0.2 N,5 N±1 N,10 N±2 N,50 N±10 N,100 N±20 N 

回数:10,100,1 000,1万,10万,100万,1 000万 

前処理条件 

試験表面は,通常の製造後に納品されたままの状態でなければならない。ただし,製品規格には,前処

理条件を記載してもよい[例 エージング,じんあい(塵埃)の付着,洗浄]。 

初期測定 

供試品は,外観検査を行い,製品規格に規定があれば寸法検査・機能検査を行う。 

試験 

製品規格に規定しない限り,JIS C 60068-1に従った標準大気環境で“乾燥試験”を実施する。 

供試品には,試験装置(4.1参照)によって規定する圧力を加える。 

試験ピストンは,60 mm/sの速度で供試品の表面へ向かって動かさなければならない。表面に対して選

択された強さの力で表面を圧迫する。試験条件は,ピストンの表面圧迫時間とピストン昇降時間とがほぼ

等しくなるように選択しなければならない。加圧している時間は,0.2 s以上でなければならない。試験サ

イクルの周波数は2±0.5回/sとする。これ以外の周波数を,製品規格に規定してもよい。 

注記 高い周波数では,供試品の温度が許容温度以上に上がるおそれがある。 

中間測定 

製品規格に規定があれば,試験の中間で測定してもよい。 

10 後処理 

製品規格では,後処理を規定してもよい。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

11 最終測定 

供試品の外観検査を行い,製品規格に規定があれば寸法検査・機能検査を行う。製品規格には,通常供

試品の合否判定基準を記載する。 

12 製品規格に規定する事項 

製品規格に,この試験を規定する場合には,必要に応じて,次の項目を規定し,かつ,その細目に関す

る情報を記載しなければならない。特に,アスタリスク (*) 付きの事項は常に必要であるので,特別の注

意を払う。 

a) 試験ピストンの寸法* (4.1参照) 

b) 固定しない供試品での追加要求* (4.1参照) 

c) 浸せき試験の場合* (8参照) 

d) 浸せき試験のときの溶液* (4.3参照) 

e) 溶液が複数の場合,試験品の振り分け及び試験数量 (4.3参照) 

f) 

強さ[力及び回数(往復)]* (5参照) 

g) 前処理条件 (6参照) 

h) 初期測定* (7参照) 

i) 

標準大気環境以外のときの試験条件 (8参照) 

j) 

2回/s以外の場合の周波数* (8参照) 

k) 中間測定* (9参照) 

l) 

試験後の後処理 (10参照) 

m) 最終測定* (11参照) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

試験Xbの試験装置概念図 

序文 

この附属書は,本体に関連する事柄を説明するもので,規定の一部ではない。 

図A.1−試験装置概念図(4.1参照) 

注* 

垂直線に対して45度の意味で,ピストンの動きの方向を表している。