C 0030-1995 (IEC 68-2-40 : 1976)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目次
ページ
1. 適用範囲及び緒言 ············································································································ 1
1.1 適用範囲及び概要 ·········································································································· 1
1.2 減圧 ···························································································································· 1
1.3 温度 ···························································································································· 1
1.4 引用規格 ······················································································································ 2
2. 目的 ······························································································································ 2
3. 試験の概要 ····················································································································· 2
4. 試験装置の概要 ··············································································································· 2
4.1 試験槽 ························································································································· 2
4.2 取付け ························································································································· 2
5. 厳しさ ··························································································································· 3
5.1 一般 ···························································································································· 3
5.2 温度,気圧及び試験時間の組合せ······················································································ 3
6. 前処理 ··························································································································· 3
7. 初期測定 ························································································································ 3
8. 試験 ······························································································································ 3
8.1 概要 ···························································································································· 3
8.2 冷却装置のない発熱のある供試品及び発熱のない供試品に対する試験順 ··································· 3
8.3 冷却装置のある供試品を試験するときの注意事 ···································································· 4
9. 中間測定 ························································································································ 4
10. 後処理 ························································································································· 4
11. 最終測定 ······················································································································ 4
12. 製品規格に規定する事項 ································································································· 4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 0030-1995
(IEC 68-2-40 : 1976)
環境試験方法−電気・電子−
低温・減圧複合試験方法
Environmental testing Part 2 :
Tests, Test Z/AM : Combined cold/low air pressure tests
日本工業規格としてのまえがき
この規格は,1976年初版として発行されたIEC 68-2-40 (Basic environmental testing procedures Part 2 : Tests,
Test Z/AM : Combined cold/low air pressure tests) 及びAmendment 1 (1983) を翻訳し,技術的内容及び規格票
の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。ただし,修正票 (Amendment) については,編
集し,一体とした。
なお,この規格で点線の下線を施してある事項は原国際規格にない事項である。
1. 適用範囲及び緒言
1.1
適用範囲及び概要 この規格は,発熱のない供試品及び発熱のある供試品の両者に適用する低温[急
激又は緩やかな温度変化を伴う(8.2.2及び8.2.8参照)。]及び減圧を複合した試験方法について規定する。
この試験の目的は,部品,機器又は他の製品を低温及び減圧を同時複合した状態で貯蔵したり,使用す
ることができる能力を判定することである。
この複合試験は,通常,複合環境の影響が,単一の環境で供試品を試験しても現れない場合だけに適用
することが望ましい。この規格に規定する試験方法は,試験中に温度安定となる供試品だけに適用する。
発熱のある供試品を試験する場合には,供試品間に熱的な影響がないことが明らかな場合を除き,1回
に二つ以上の供試品を同時に試験してはならない。
1.2
減圧 この試験方法は,約1kPa (10mbar) までの減圧に通用する。1kPa (10mbar) 未満の気圧におけ
る現象は,重要であるがこの試験方法では考慮していない。
高度,気圧及び温度との関係は,この規格には示していないので別の規格から求めることを推奨する。
1.3
温度
1.3.1
発熱のない供試品に対する試験又は発熱のある供試品に対する試験のいずれを適用するかは,JIS
C 0020-1995[環境試験方法−電気・電子−低温(耐寒性)試験方法]の緒言2.及び3.による。
備考 発熱のない供試品の定義は,JIS C 0010-1993(環境試験方法−電気・電子−通則)の4.による。
なお,最高温度点の測定は,減圧状態では行われない。
参考 JIS C 0010-1993は,IEC 68-1 : 1988 Environmental testing, Part 1 : General and guidanceと一致す
る。
JIS C 0020-1995は,IEC 68-2-1 : 1990 Environmental testing, Part 2 : Tests−Tests A : Coldと一致
する。
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1.3.2
発熱のある供試品は,JIS C 0020と同様に,強制空気循環を行わないで試験することが望ましい。
1.4
引用規格 次の規格は,この規格が引用している規格であり,出版時に明示されている版号が有効
である。
なお,すべての規格は改正されるので,この規格の関係者は,次の規格の最新のものを調査し適用する
よう推奨する。
IEC 68 : Environmental testing
IEC 68-1 : 1988 Environmental testing, Part 1 : General and guidance
備考 JIS C 0010-1993(環境試験方法−電気・電子−通則)がIEC 68-1 : 1988と一致している。
IEC 68-2-1 : 1990 Environmental testing, Part 2 : Tests−Tests A : Cold
備考 JIS C 0020-1995[環境試験方法−電気・電子−低温(耐寒性)試験方法]がIEC 68-2-1 : 1990
と一致している。
IEC 68-2-13 : 1983 Environmental testing, Part 2 : Tests, Test M : Low air pressure
備考 JIS C 0029-1989[環境試験方法(電気・電子)減圧試験方法]がIEC 68-2-13 : 1983と一致
している。
IEC 68-3-1 : 1974 Environmental testing, Part 3 : Background information. Section One−Cold and dry heat
tests
備考 JIS C 0095-1995[環境試験方法−電気・電子−低温試験及び高温試験を理解するための必す
(須)情報]がIEC 68-3-1 : 1974と一致している。
IEC 68-3-2 : 1976 Environmental testing, Part 3 : Background information. Section Two−Combined
temperature/low air pressure tests
2. 目的 部品,機器又は他の製品の低温及び減圧の複合状態での使用及び/又は貯蔵に対する適正を判
定するための,標準的な試験方法を規定する。
3. 試験の概要 この試験方法は,低温試験(JIS C 0020の試験Ab又はAd)及び減圧試験〔JIS C 0029-1989
[環境試験方法(電気・電子)減圧試験方法]〕を複合したものである。
供試品を製品規格に規定の厳しさの低温に置く。動作試験の場合には,次いで,供試品が動作するかど
うかを確かめるために点検を行う。
温度を規定の値に保持し,次いで,槽の気圧を製品規格に規定の厳しさに減圧する。これらの条件で規
定の時間保持する。試験の手順の概略図を,図1a及び図1bに示す。
参考 JIS C 0029-1989は,IEC 68-2-13 : 1983 Environmental testing, Part 2 : Tests, Test M : Low air
pressureと一致する。
4. 試験装置の概要
4.1
試験槽 試験槽は,JIS C 0020の試験Ab(熱放散のない供試品に対して)又はJIS C 0020の試験
Ad(発熱のある供試品に対して)及びJIS C 0029の試験Mに規定の条件を保持する能力をもつものとす
る。ただし,槽の内壁温度に対する規定は,槽内の温度又は気圧を変化させている期間中は,適用しない。
附属装置及び気圧を正常に戻すときに流入する空気によって槽内が汚染されないように注意する。
4.2
取付け 発熱のある供試品の取付けは,JIS C 0020の試験Adの規定による。
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5. 厳しさ
5.1
一般 厳しさは,温度,気圧及び試験時間によって表し,製品規格に規定する。
温度及び減圧の値並びに許容差及び試験時間は,JIS C 0020の試験Ab又はAd,及びJIS C 0029の規定
を満足しなければならない。
備考 気圧が10kPa (100mbar) 未満の場合,JIS C 0020に規定の許容値は,達成することが難しい。
この場合,製品規格に,より大きい許容差を規定してもよい。
試験時間は,減圧の条件で供試品が温度安定に達した時点から測定する(図1a及び図1b参照)。
5.2
温度,気圧及び試験時間の組合せ 温度,気圧及び試験時間の組合せは,次の表によることが望ま
しい。
表 温度,気圧及び試験時間の組合せ
温度
(℃)
気圧
試験時間
(h)
(kPa)
(mbar)
−55
4
40
2
−55
15
150
2
−55
25
250
2
−55
40
400
2
−40
55
550
2 ; 16
−25
55
550
2 ; 16
−40
70
700
2 ; 16
6. 前処理 前処理は,製品規格による。
7. 初期測定 製品規格の規定によって,外観,電気的性能及び機械的性能を調べる。
8. 試験
8.1
概要
8.1.1
発熱のある供試品(図1b参照) 供試品は,JIS C 0020の試験Adに従って槽内で強制空気循環
を行わないで試験することが望ましい。ただし,試験に用いる槽が試験Adに規定された条件を満足する
のに十分な大きさであるが,槽内の冷却が強制空気循環だけでしか実施できない場合には,試験Adの方
法1で試験してもよい。
8.1.2
発熱のない供試品 供試品は,槽内を強制空気循環して又はしないで試験してもよい。
8.2
冷却装置のない発熱のある供試品及び発熱のない供試品に対する試験順序(図1a参照)
8.2.1
槽内温度を試験室と同じにする。供試品を試験室の温度にある間に,包装を解いた状態でスイッチ
を切り,動作が可能な状態にして,規定がない限り正常な姿勢で槽内に入れる。
8.2.2
槽内温度を規定の厳しさの温度に調整し,供試品が温度安定に達するまで放置する。
槽内温度の変化の割合は,5分間以内の平均で毎分1℃を超えてはならない。試験温度は,JIS C 0010
の4.6の規定によって測定する。
備考 毎分1℃の温度変化の割合は,熱衝撃に耐える能力のある供試品には適用しない。例えば,そ
の供試品は,温度の急激な変化〔JIS C 0025-1988[環境試験方法(電気・電子)温度変化試験
方法]〕の,試験Na:温度急変又は試験Nc:二液槽温度急変に耐える能力があるもの。
参考 JIS C 0025-1988は,IEC 68-2-14 : 1984 Environmental testing, Part 2 : Test N : Change of temperature
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と一致する。
8.2.3
この状態で,動作試験を行う場合は,供試品に電源を入れ,製品規格の規定によって機能するかど
うかを確認する。
次いで,供試品は,電源を切って温度安定に達するまで放置する。
製品規格には,低温で大気圧での点検方法を規定してもよい。
8.2.4
槽内の気圧を適切な厳しさに減圧する。気圧の変化の割合は,毎分10kPa (100mbar) を超えてはな
らない。
8.2.5
この状態で,動作試験を行う場合には,供試品に電源を入れるか又は電気的負荷をかけ,製品規格
によって機能するかどうかを確認する。
試験中,製品規格の規定によって,供試品を動作状態にしておくか又は電源を切った状態にしておく。
製品規格に規定がある場合には,中間測定を9.によって行う。
8.2.6
温度及び気圧を規定の時間保持する。
8.2.7
減圧時間の最終時点で動作試験を行う場合には,製品規格の規定によって中間測定を実施する。
供試品は,気圧を大気圧に戻す前に電源を切るか又は負荷を取り除く。
8.2.8
規定の時間放置後,槽の気圧を毎分10kPa (100mbar) を超えない割合で大気圧に戻す。昇圧時は,
温度制御を必要としない。供試品を槽内に置いたまま温度を標準大気状態まで緩やかに上げる。槽内の温
度変化の割合は,5分間以内の平均で毎分1℃を超えてはならない。
備考 毎分1℃の温度変化の割合は,熱衝撃に耐える能力のある供試品には適用しない。例えば,そ
の供試品は,温度の急激な変化(JIS C 0025の試験Na又は試験Nc)に耐える能力のあるもの。
8.2.9
供試品の後処理は,槽内で標準後処理条件又は他の適切な方法で行う。
8.3
冷却装置のある供試品を試験するときの注意事項(図1b参照) 冷却装置のある供試品を試験する
ときの注意事項は,JIS C 0020の試験Adの規定による。
9. 中間測定 JIS C 0020の8.の規定による。
10. 後処理 JIS C 0020の9.の規定による。
11. 最終測定 製品規格の規定によって,外観,電気的性能及び機械的性能を調べる。
12. 製品規格に規定する事項
(a) 前処理
6.
(b) 初期測定
7.
(c) 取付け又は支持の詳細(発熱のある供試品)
4.2
(d) 冷却装置を含む供試品の状態
8.3
(e) 厳しさ:温度,気圧,試験時間,温度変化の程度は急激か,緩やかか
5.
(f) 減圧前の低温時の点検
8.2.3
(g) 低温・減圧試験中の点検,測定及び(又は)負荷
8.2.3, 8.2.5
(h) 後処理中の負荷条件
8.2.9, 10.
(i) 最終測定
11.
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図1a 発熱のない供試品の試験順序
図1b 発熱のある供試品の試験順序
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JIS 原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(主査)
森 川 貞 重
タバイエスペック株式会社
(幹事)
高 久 清
工業技術院電子技術総合研究所
中 谷 節 男
工業技術院標準部
石 川 安 男
防衛庁
高 重 哲 夫
財団法人鉄道技術研究所
木 内 和 夫
日本電信電話株式会社
高 橋 洽太郎
東京都立工業技術センター
三 上 和 正
東京都立工業技術センター
山 本 英 男
財団法人日本電気用品試験所
樋 村 教 章
財団法人日本電気用品試験所
後 藤 恒 人
財団法人機械電子検査検定協会
児 島 幸次郎
財団法人日本写真機光学機器検査協会
黒 田 毅
日本電気計器検定所
末 永 則 雄
社団法人日本電子機械工業会
清 水 英 範
社団法人日本電機工業会
福 島 彰
財団法人日本船舶標準協会
武 藤 俊 範
松尾電機株式会社
加 藤 敏 男
横河電機株式会社
武 田 克 巳
三菱電機エンジニアリング株式会社
岩 田 武
東京特殊印刷工業株式会社
鈴 木 繁 実
タバイエスペック株式会社
八 島 實
社団法人日本試験機工業会
池 田 順 一
財団法人日本規格協会
(事務局)
加 藤 忠 雄
財団法人日本電子部品信頼性センター