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C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 試験の概要 ······················································································································ 2 

4 試験槽−要求事項 ············································································································· 2 

5 厳しさ···························································································································· 2 

6 初期測定························································································································· 3 

7 試験······························································································································· 3 

7.0A 一般事項 ···················································································································· 3 

7.1 温度許容差に関する注意事項 ··························································································· 3 

7.2 安定化期間 ··················································································································· 3 

7.3 24時間のサイクル ·········································································································· 3 

8 中間測定························································································································· 4 

9 後処理···························································································································· 4 

10 最終測定 ······················································································································· 4 

11 製品規格に規定する事項 ·································································································· 4 

附属書A(参考)温度下降期間の選定基準の指針 ······································································· 9 

C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本電子

部品信頼性センター(RCJ)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格

である。 

これによって,JIS C 60068-2-30:1988は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS C 60068の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 60068-1 通則 

JIS C 60068-2-1 第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A) 

JIS C 60068-2-2 第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B) 

JIS C 60068-2-6 第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc) 

JIS C 60068-2-7 加速度(定常)試験方法 

JIS C 60068-2-11 塩水噴霧試験方法 

JIS C 60068-2-13 減圧試験方法 

JIS C 60068-2-14 第2-14部:温度変化試験方法(試験記号:N) 

JIS C 60068-2-17 封止(気密性)試験方法 

JIS C 60068-2-18 第2-18部:耐水性試験及び指針 

JIS C 60068-2-20 第2-20部:試験−試験T−端子付部品のはんだ付け性及びはんだ耐熱性試験方法 

JIS C 60068-2-21 第2-21部:試験−試験U:端子強度試験方法 

JIS C 60068-2-27 第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea) 

JIS C 60068-2-30 第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db) 

JIS C 60068-2-31 面落下,角落下及び転倒(主として機器)試験方法 

JIS C 60068-2-32 自然落下試験方法 

JIS C 60068-2-38 温湿度組合せ(サイクル)試験方法 

JIS C 60068-2-39 第2-39部:低温,減圧及び高温高湿一連複合試験 

JIS C 60068-2-40 低温・減圧複合試験方法 

JIS C 60068-2-41 高温・減圧複合試験方法 

JIS C 60068-2-42 接点及び接続部の二酸化硫黄試験方法 

JIS C 60068-2-43 接点及び接続部の硫化水素試験方法 

JIS C 60068-2-45 耐溶剤性(洗浄溶剤浸せき)試験方法 

JIS C 60068-2-46 接点及び接続部の硫化水素試験−指針 

JIS C 60068-2-47 第2-47部:動的試験での供試品の取付方法 

C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

(3) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS C 60068-2-48 第2-48部:保存の影響をシミュレートするために,環境試験方法に関するJIS規格

群の試験を適用する場合の指針 

JIS C 60068-2-49 接点及び接続部の二酸化硫黄試験−指針 

JIS C 60068-2-50 発熱供試品及び非発熱供試品に対する低温/振動(正弦波)複合試験 

JIS C 60068-2-51 発熱供試品及び非発熱供試品に対する高温/振動(正弦波)複合試験 

JIS C 60068-2-52 塩水噴霧(サイクル)試験方法(塩化ナトリウム水溶液) 

JIS C 60068-2-53 発熱供試品及び非発熱供試品に対する低温・高温/振動(正弦波)複合試験の指針 

JIS C 60068-2-54 はんだ付け性試験方法(平衡法) 

JIS C 60068-2-57 時刻歴振動試験方法 

JIS C 60068-2-58 表面実装部品(SMD)のはんだ付け性,電極の耐はんだ食われ性及びはんだ耐熱性

試験方法 

JIS C 60068-2-59 サインビート振動試験方法 

JIS C 60068-2-60 混合ガス流腐食試験 

JIS C 60068-2-61 一連耐候性試験 

JIS C 60068-2-64 第2-64部:広帯域ランダム振動試験方法及び指針(試験記号:Fh) 

JIS C 60068-2-65 第2-65部:音響振動 

JIS C 60068-2-66 高温高湿,定常(不飽和加圧水蒸気) 

JIS C 60068-2-67 基本的に構成部品を対象とした高温高湿,定常状態の促進試験 

JIS C 60068-2-68 砂じん(塵)試験 

JIS C 60068-2-69 第2-69部:試験−試験Te:表面実装部品(SMD)のはんだ付け性試験方法(平衡

法) 

JIS C 60068-2-70 第2-70部:指及び手の擦れによる印字の摩滅試験 

JIS C 60068-2-75 第2-75部:ハンマ試験 

JIS C 60068-2-77 表面実装部品(SMD)の本体強度及び耐衝撃性試験方法 

JIS C 60068-2-78 第2-78部:高温高湿(定常)試験方法 

JIS C 60068-2-80 第2-80部:混合モード振動試験方法(試験記号:Fi) 

JIS C 60068-2-81 第2-81部:衝撃応答スペクトル合成による衝撃試験方法 

JIS C 60068-2-82 第2-82部:試験−試験XW1:電気・電子部品のウィスカ試験方法 

JIS C 60068-3-1 低温試験及び高温試験を理解するための必す(須)情報 

JIS C 60068-3-2 第3-2部:温度/減圧複合試験を理解するための必す(須)情報 

JIS C 60068-3-3 機器の耐震試験方法の指針 

JIS C 60068-3-4 第3-4部:高温高湿試験の指針 

JIS C 60068-3-5 第3-5部:温度試験槽の性能確認の指針 

JIS C 60068-3-6 第3-6部:支援文書及び指針−温湿度試験槽の性能確認の指針 

JIS C 60068-3-7 第3-7部:支援文書及び指針−負荷がある場合の低温試験(試験A)及び高温試験(試

験B)の試験槽の温度測定のための指針 

JIS C 60068-3-8 第3-8部:振動試験方法の選択の指針 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 60068-2-30:2011 

(IEC 60068-2-30:2005) 

環境試験方法−電気・電子− 

第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)

試験方法(試験記号:Db) 

Environmental testing-Part 2-30: Tests- 

Test Db: Damp heat, cyclic (12 h + 12 h cycle) 

序文 

この規格は,2005年に第3版として発行されたIEC 60068-2-30を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項又は補足事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,高湿度の下で温度変化が繰り返されて,部品,機器又はその他の製品(以下,供試品とい

う。)の表面に結露が生じるような条件で,使用,輸送又は保管する供試品に対する適性を判定する試験方

法について規定する。 

小形又は体積が小さい供試品の場合には,この試験手順では供試品の表面に結露しにくい場合がある。

その場合,JIS C 60068-2-38などの別の試験規格を用いることが望ましい。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60068-2-30:2005,Environmental testing−Part 2-30: Tests−Test Db: Damp heat, cyclic (12 h+12 

h cycle)(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 60068-1 環境試験方法−電気・電子−通則 

注記 対応国際規格:IEC 60068-1:1988,Environmental testing−Part 1: General and guidance(IDT) 

JIS C 60068-2-38 環境試験方法(電気・電子)温湿度組合せ(サイクル)試験方法 

注記 対応国際規格:IEC 60068-2-38,Environmental testing−Part 2-38: Tests−Test Z/AD: Composite 

temperature/humidity cyclic test(IDT) 

JIS C 60068-3-6 環境試験方法−電気・電子−第3-6部:支援文書及び指針−温湿度試験槽の性能確

認の指針 

C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 対応国際規格:IEC 60068-3-6,Environmental testing−Part 3-6: Supporting documentation and 

guidance−Confirmation of the performance of temperature/humidity chambers(IDT) 

IEC 60068-5-2,Environmental testing−Part 5: Guide to drafting of test methods−Terms and definitions 

試験の概要 

この試験は,相対湿度を高く維持した状態で,温湿度サイクルを1回以上行う。 

温湿度サイクルには,方法1及び方法2の2種類がある。両試験方法の違いは,温度下降時の相対湿度

及び温度下降速度の許容差が,方法1よりも方法2が大きいことである。この点以外は,二つの方法は,

全く同じ規定内容である。 

試験の厳しさは,温湿度サイクルの上限温度及びサイクル数によって定まる(箇条5参照)。 

試験方法の概略を,図1,図2 a),図2 b)及び図3に示す。 

この規格で規定する許容差は,測定の不確かさを考慮していない。 

試験槽−要求事項 

4.1 

槽内温度が,25±3 ℃と規定の上限温度との間を周期的に,7.3及び図2 a)又は図2 b)に示すような

変化割合で調整できる試験槽でなければならない。 

次に,試験槽に関する注意事項を記す。±3 ℃の温度許容差は,計測の誤差,緩やかな時間的な温度変

動及び空間内の温度分布による誤差を考慮している。ただし,この規格で要求する許容差で相対湿度を維

持するためには,常に有効空間内の任意の2点間温度差をより狭い範囲で保つことが望ましい。温度差が

1 Kを超えた場合に,必要な湿度条件を達成することができない。短時間での温度変動を±0.5 K以内に維

持することが望ましい。 

4.2 

有効空間内の相対湿度は,7.3及び図2 a)又は図2 b)に示す許容差内に維持できなければならない。 

4.3 

有効空間内の温湿度条件は,どの位置においても均一になるように注意し,適切な位置に取り付け

た温湿度検出器近傍でのこれらの条件にできるだけ近付ける。 

試験槽は,JIS C 60068-3-6に規定する性能基準を満たしていなければならない。 

4.4 

槽の温度制御用装置から発生する放射熱に供試品を直接さらしてはならない。 

4.5 

槽内湿度を維持するために使用する水の抵抗率は,500 Ωm以上(導電率:20 µS/cm以下)とする。 

結露した水は,連続的に槽外に排出し,浄化した場合には再使用してもよい。 

槽の内壁及び天井の結露水が供試品の上に落ちないように注意しなければならない。 

4.6 

供試品の寸法,特性及び/又は電気的負荷によって,温湿度条件が影響を受けてはならない。 

厳しさ 

5.1 

試験の厳しさは,上限温度とサイクル数との組合せで定める。 

5.2 

厳しさは,次のa)又はb)から選定し,製品規格に規定する。 

a) 上限温度:40 ℃ 

サイクル数:2,6,12,21又は56 

b) 上限温度:55 ℃ 

サイクル数:1,2又は6 

C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

初期測定 

製品規格の規定に基づき,供試品の外観検査を行い,その後,電気的測定及び機械的点検を行う。 

試験 

7.0A 一般事項 

供試品は,包装してある場合には包装を解き,動作状態の場合にはスイッチを切り,その後の動作が可

能な状態にしておくか,又は製品規格に規定する状態にして槽に入れる。この試験を,輸送中又は包装し

た状態で保管中の供試品の性能確認のために適用する場合には,試験を行うとき,通常通りに包装した状

態とする。 

なお,製品規格に槽内における取付けの規定がない場合には,供試品の取付部の熱伝導を小さくし,供

試品を実質的に熱絶縁状態とする。 

試験室の温度及び相対湿度は,製品規格で規定がある場合を除き,JIS C 60068-1の5.3[測定及び試験

のための標準大気条件(標準状態)]で規定する測定及び試験のための標準大気条件(温度15 ℃〜35 ℃,

相対湿度25 %〜75 %)とする。 

7.1 

温度許容差に関する注意事項 

この規格で規定する±2 K又は±3 Kの温度許容差は,計測の誤差,緩やかな時間的な温度変動及び空間

内の温度分布による誤差を考慮している。ただし,槽内を要求許容差で相対湿度を維持するためには,常

に有効空間内の任意の2点間温度差をより狭い範囲で保つことが望ましい。温度差が1 Kを超えた場合必

要な湿度条件を達成することができない場合がある。短時間での温度変動を±0.5 K以内に維持する必要が

ある場合がある。 

7.2 

安定化期間 

供試品の温度は,次のいずれかの方法によって25±3 ℃に保ち,供試品の温度が安定するまでこの温度

を維持する(温度安定の定義は,JIS C 60068-1及びIEC 60068-5-2を参照)。 

a) 供試品を試験槽の中に入れる前に別の槽に入れる。 

b) 供試品を試験槽に入れた後,試験槽内温度を25±3 ℃に調整する。 

上記のいずれかの方法で供試品の温度を安定させている間の相対湿度は,JIS C 60068-1の5.3で規定す

る測定及び試験のための標準大気条件の範囲内(25 %〜75 %)とする。 

次に,供試品を槽内に入れたまま,槽内温度を25±3 ℃に維持し,その後,1時間以内に槽内の相対湿

度を95 %以上にする。 

7.3 

24時間のサイクル 

7.3.1 

槽内温度を,製品規格に規定する上限温度±2 Kにまで上昇させる。槽内温度は,図2 a)又は図2 b)

の斜線で示す許容差内の変化の割合で上昇させ,3時間±30分で上限温度に達するようにする。 

温度上昇の終わりまでの相対湿度は,95 %以上とし,最後の15分間の相対湿度は,90 %以上に維持す

る。 

温度の上昇期間中,供試品は結露してもよい。 

注記 結露が生じる条件は,供試品の表面温度を槽内の露点温度以下にすることである。 

7.3.2 

7.3.1で上限温度に達した後,温度上昇を開始してから12時間±30分経過するまで,規定の上限温

度±2 Kの範囲内に保つ。 

槽内温度が上限温度に到達した後,相対湿度を(93±3)%にするが,温度上昇の終わりから15分間,

及び温度下降の始まりまでの15分間は,相対湿度が90 %〜100 %でもよい。 

C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.3.3 

槽内温度を製品規格の規定に従い,次の方法のいずれかの方法によって下げる。 

a) 方法1[図2 a)参照] 槽内温度を3時間〜6時間以内に25±3 ℃に下げる。図2 a)のように,初めの

1時間30分間での下降速度は,3時間±15分間で25±3 ℃になるように槽内温度を下げる。初めの

15分間の相対湿度は,90 %以上にし,その後の相対湿度は,95 %以上にする。 

注記1 方法1に適した供試品の種類を参考として附属書Aに記載する。 

b) 方法2[図2 b)参照] 温度を3時間〜6時間以内に25±3 ℃に下げる。この間の相対湿度は,80 %以

上にする。 

注記2 方法2に適した供試品の種類を参考として附属書Aに記載する。 

7.3.4 

その後24時間のサイクルの試験が終わるまで,槽内温度を25±3 ℃,相対湿度を95 %以上に維持

する。 

中間測定 

製品規格に,試験中の電気的測定及び機械的点検を規定してもよい。ただし,供試品を試験槽から取り

出すことが必要な後処理前に行う測定は,試験中に行ってはならない。サイクル中に供試品を試験槽内に

置いた状態で,中間測定をすることが必要な場合は,製品規格にその測定方法及び試験中での測定時期又

は測定間隔を規定することが望ましい。 

後処理 

製品規格に,後処理を測定及び試験のための標準大気条件(JIS C 60068-1の5.3参照)又は管理された

後処理条件[JIS C 60068-1の5.4.1(管理された後処理条件)参照]で行うかのいずれかを規定する。 

管理された後処理条件を規定している場合(図3参照)は,供試品を後処理の間,別の槽へ移すか又は

湿度槽の中に置いたままでもよい。 

前者の場合の移し換えの時間は,10分間以内のできるだけ短い時間とする。 

後者の場合は,相対湿度を1時間以内に(75±2)%に下げ,その後,槽内温度を1時間以内に実際の試

験室温度(15 ℃〜35 ℃)±1 ℃に調節する。大きな供試品の場合は,製品規格に10分間より長い移し換

え時間を規定してもよい。 

後処理の時間は,上記の後処理条件になったときから1時間〜2時間とする。 

熱時定数の大きな供試品は,温度安定に達するように十分に長い時間をかけて後処理をしてもよい。 

供試品の表面の水分の除去に特別な方法を適用する場合は,製品規格に規定する。 

10 最終測定 

製品規格の規定によって供試品の外観検査を行い,その後,電気的測定及び機械的点検を行う。 

測定は,後処理後直ちに行う。最初に相対湿度の変化に敏感なパラメータを測定する。また,製品規格

に規定がない場合,これらのパラメータの測定は,30分以内に終える。 

11 製品規格に規定する事項 

製品規格にこの試験を規定する場合,できるだけ次の事項を規定する。 

箇条又は該当箇条番号 

a) 厳しさ:上限温度及びサイクル数 

5.2 

b) 初期測定 

箇条6 

background image

C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) 試験中の供試品の状態 

箇条7 

d) 供試品の取付け,又は固定の方法 

箇条7 

e) 槽内温度の下げ方(方法1又は方法2) 

7.3.3 

f) 

中間測定 

箇条8 

g) 後処理条件 

箇条9 

h) 後処理で供試品の表面の水分を除去するときの特別の注意事項 

箇条9 

i) 

最終測定で行う外観検査,電気的測定及び機械的点検,並びに最初に測定する 

箇条10 

パラメータ及びこれらのパラメータを測定する最大の許容時間(最終測定) 

湿

  

 %

15 

20 

25 

30 

35 

40 

45 

+22 °C 

+28 °C 

  

 °

C

供試品の温度が安定 
するのに必要な時間 

最初のサイクルの開始 

25 % 

75 % 

40 

50 

60 

70 

80 

100 

90 

相対湿度が 95 % 〜 100 % に達す 
るのに必要な時間(1時間以内) 

安定化期間 

最初のサイクルの開始 

時間 

30 

20 

100 % 

95 % 

図1−安定化期間(試験Db) 

注記 対応国際規格では,測定及び試験のための標準大気条件の相対湿度が旧規格に基づいていたた

め,誤解を招かないように図を修正した。 

background image

C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

+25 

+40 

又は 

+55 

  

 °

C

湿

  

 %

100 

90 

80 

70 

60 

95 % 

96 % 

90 % 

95 % 

温度下降の始まり 

温度上昇の終わりa) 

上限温度 +2 K 

時間 

+28 °C 

+22 °C 

6 時間

3 時間 

30 分間 

24 時間 

12 時間±30 分

min 

15 分間 

15 分間 

上限温度 ‒2 K 

30 分間 

1 時間 

1 時間  
30分間 

3 時間 

15 分間

15 分間 

93 % 

注a) 温度での3時間±30分の範囲内で実際に上限温度±2 Kに達したときを示す。 

a) 試験サイクル−方法1(試験Db) 

図2−試験サイクル−方法1及び方法2(試験Db) 

background image

C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

+25 

+40 

又は 

+55 

°C

湿

  

 %

100 

90 

80 

70 

60 

95 % 

96 % 

90 % 

95 % 

温度下降の始まり 

15 分間 

温度上昇の終わりa) 

上限温度 +2 K 

時間 

+28 °C 

+22 °C 

30 分間

80 % 

15 分間 

15 分間 

1 時間 

30 分間
min 

3 時間 

3 時間 

12 時間±30分 

6 時間 

24 時間 

上限温度 ‒2 K 

93 % 

注a) 温度での3時間±30分の範囲内で実際に上限温度±2 Kに達したときを示す。 

b) 試験サイクル−方法2(試験Db) 

図2−試験サイクル−方法1及び方法2(試験Db)(続き) 

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C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

+28 °C 

100 

90 

80 

70 

60 

50 

40 

+22 °C 

実際の試験室温度 
(15 °C 〜 35 °C) 

+25 

最終サイクルの終わり 

時間 

後処理の終わり 

77 % 

95 % 

湿

  

%

 °

C

100 % 

73 % 

1 時間 〜 2 時間 

+1 K 

−1 K 

≦1 時間 

≦1 時間 

≦1 時間 

図3−管理された後処理条件(試験Db) 

C 60068-2-30:2011 (IEC 60068-2-30:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

温度下降期間の選定基準の指針 

この試験に適用する,温度下降期間に関する二つの方法を次に示す。 

方法1は,最初の90分間の温度下降速度が厳密に制御され,相対湿度が95 %以上というものである(最

初の15分間においても90 %以上)。この方法には,特別に設計された試験槽が必要である。 

方法1は,呼吸作用によって水分が内部に浸入するような供試品,例えば,きょう(筐)体の内側の表

面に結露するような広い空間があるものの試験に特に適している。 

方法2は,この他の供試品の試験に対して,十分な再現性がある。 

高温高湿試験に関する詳細(定常試験とサイクル試験との比較を含む。)は,JIS C 60068-3-4に規定さ

れている。 

参考文献 JIS C 60068-3-4 環境試験方法−電気・電子−第3-4部:高温高湿試験の指針 

注記 対応国際規格:IEC 60068-3-4,Environmental testing−Part 3-4: Supporting documentation 

and guidance−Damp heat tests(IDT)