C 6870-3-10:2011
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 記号······························································································································· 2
4 ダクト・直埋用及びラッシング形架空用光ファイバケーブルの要求事項及び試験方法 ··················· 3
4.1 光ファイバの要求事項 ···································································································· 3
4.2 ケーブルの構成部材 ······································································································· 5
4.3 布設及び使用環境 ·········································································································· 6
4.4 機械特性及び環境特性試験······························································································· 6
4.5 ケーブル構造の説明 ······································································································ 10
附属書A(規定)ダクト・直埋用及びラッシング形架空用光ファイバケーブル構造の説明 ················· 11
附属書B(参考)ラッシング形架空用光ファイバケーブルの布設方法 ············································ 14
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 15
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人光産業技術振興協会(OITDA)及
び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,
日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 6870の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 6870-2 第2部:屋内ケーブル−品種別通則
JIS C 6870-2-10 第2-10部:屋内ケーブル−1心及び2心光ファイバケーブル品種別通則
JIS C 6870-2-11 第2-11部:屋内ケーブル−構内配線用1心及び2心光ファイバケーブル細則
JIS C 6870-2-20 第2-20部:屋内ケーブル−屋内配線用多心光ファイバケーブル品種別通則
JIS C 6870-2-21 第2-21部:屋内ケーブル−構内配線用多心光ファイバケーブル細則
JIS C 6870-2-31 第2-31部:屋内ケーブル−構内配線用テープ形光ファイバコード細則
JIS C 6870-3 第3部:屋外ケーブル−品種別通則
JIS C 6870-3-10 第3-10部:屋外ケーブル−ダクト・直埋用及びラッシング形架空用光ファイバケー
ブル品種別通則
JIS C 6870-3-20 第3-20部:屋外ケーブル−自己支持形架空用光ファイバケーブル品種別通則
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日本工業規格 JIS
C 6870-3-10:2011
光ファイバケーブル−第3-10部:屋外ケーブル−
ダクト・直埋用及びラッシング形架空用
光ファイバケーブル品種別通則
Optical fiber cables-Part 3-10: Outdoor cables-Family specification for
duct, directly buried and lashed aerial optical telecommunication cables
序文
この規格は,2009年に第2版として発行されたIEC 60794-3-10を基に,対応国際規格を翻訳し,技術的
内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格のAnnex AのA.2(Additional
requirements for cables subject to the MICE environmental classification)及びAnnex B(Lashed aerial
applications)については,国内事情を考慮し削除している。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。変更の一覧表に
その説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,屋外用ダクト・直埋用及びラッシング形架空用光ファイバケーブル(以下,ケーブルとい
う。)について規定する。この規格で対象とするケーブルは,この規格で規定する要求事項のほか,JIS C
6870-3に規定する要求事項も適用する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60794-3-10:2009,Optical fibre cables−Part 3-10: Outdoor cables−Family specification for duct,
directly buried and lashed aerial optical telecommunication cables(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 3660-1-1 電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第1-1部:試験法総則−
厚さ及び仕上寸法の測定−機械的特性試験
注記 対応国際規格:IEC 60811-1-1,Common test methods for insulating and sheathing materials of
electric cables and optical cables−Part 1: Methods for general application−Section 1: Measurement
of thickness and overall dimensions−Tests for determining the mechanical properties(IDT)
2
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JIS C 3660-5-1 電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第5-1部:充塡コンパウ
ンドの試験方法−滴下点,油分離,低温ぜい化,全酸価,腐食性,23 ℃誘電率並びに23 ℃及び
100 ℃の直流抵抗率
注記 対応国際規格:IEC 60811-5-1,Insulating and sheathing materials of electric and optical cables−
Common test methods−Part 5-1: Methods specific to filling compounds−Drop-point−Separation
of oil−Lower temperature brittleness−Total acid number−Absence of corrosive components−
Permittivity at 23 ℃−D. C. resistivity at 23 ℃ and 100 ℃(IDT)
JIS C 6823 光ファイバ損失試験方法
注記 対応国際規格:IEC 60793-1-40,Optical fibres−Part 1-40: Measurement methods and test
procedures−Attenuation(MOD)
JIS C 6825 光ファイバ構造パラメータ試験方法−光学的特性
注記 対応国際規格:IEC 60793-1-44,Optical fibres−Part 1-44: Measurement methods and test
procedures−Cut-off wavelength(MOD)
JIS C 6835 石英系シングルモード光ファイバ素線
注記 対応国際規格:IEC 60793-2-50,Optical fibres−Part 2-50: Product specifications−Sectional
specification for class B single-mode fibres(MOD)
JIS C 6838 テープ形光ファイバ心線
注記 対応国際規格:IEC 60794-1-2,Optical fibre cables−Part 1-2: Generic specification−Basic optical
cable test procedures及びIEC 60794-3,Optical fibre cables−Part 3: Sectional specification−
Outdoor cables(全体評価:MOD)
JIS C 6850 光ファイバケーブル通則
注記 対応国際規格:IEC 60794-1-1,Optical fibre cables−Part 1-1: Generic specification−General
(MOD)
JIS C 6851 光ファイバケーブル特性試験方法
注記 対応国際規格:IEC 60794-1-2,Optical fibre cables−Part 1-2: Generic specification−Basic optical
cable test procedures(MOD)
JIS C 6870-3 光ファイバケーブル−第3部:屋外ケーブル−品種別通則
注記 対応国際規格:IEC 60794-3,Optical fibre cables−Part 3: Sectional specification−Outdoor cables
(MOD)
IEC 60304,Standard colours for insulation for low-frequency cables and wires
IEC 60793-1-20,Optical fibres−Part 1-20: Measurement methods and test procedures−Fibre geometry
IEC 60793-1-48,Optical fibres−Part 1-48: Measurement methods and test procedures−Polarization mode
dispersion
3
記号
この規格では,次の記号を用いる。
λ
使用波長
λcc
ケーブルカットオフ波長
d
ケーブルの標準外径
TL
長期引張荷重。ケーブルが布設後の使用中に受けると予想される引張荷重であって,布設時引張荷
3
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重が残留するもの又は環境の効果によるものがある。
TM
短期引張荷重。ケーブルが布設中又は取り扱い中に受けると予想される引張荷重。
TA1
JIS C 6851の23.(温度サイクル)に規定する温度サイクルの設定温度
TA2
JIS C 6851の23.(温度サイクル)に規定する温度サイクルの設定温度
TB1
JIS C 6851の23.(温度サイクル)に規定する温度サイクルの設定温度
TB2
JIS C 6851の23.(温度サイクル)に規定する温度サイクルの設定温度
t1
温度サイクル試験における保持時間
n×d ケーブルの標準外径のn倍
4
ダクト・直埋用及びラッシング形架空用光ファイバケーブルの要求事項及び試験方法
4.1
光ファイバの要求事項
4.1.1
シングルモード光ファイバ共通要求事項
シングルモード光ファイバの共通要求事項は,表1による。
表1−シングルモード光ファイバ共通要求事項
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
光ファイバ
5.1
JIS C 6835
−
−
伝送損失の均一性−伝送
損失の不連続
1 310 nm 及び1 550 nm
5.2.2
≦0.10 dB
JIS C 6823
−
カットオフ波長
5.3
ケーブルカットオフ
波長λcc<使用波長λ
JIS C 6825
−
光ファイバの着色
5.4
IEC 60304
目視
−
偏波モード分散
(PMDq)
5.5
JIS C 6870-3
IEC 60793-1-48
−
光ファイバ外径(着色層を
含む。)
−
JIS C 6835
IEC 60793-1-20
−
4.1.2
シングルモード1 310 nmゼロ分散形光ファイバ(SSMA)
シングルモード1 310 nmゼロ分散形光ファイバ(SSMA)の要求事項は,表2による。
表2−シングルモード1 310 nmゼロ分散形光ファイバ(SSMA)
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
伝送損失係数(ケーブル)
5.2
受渡当事者間の協
定又は次による。
JIS C 6823
5.1
1 310 nm
1 550 nm
1 625 nm
5.2.1
≦0.40 dB/km
≦0.30 dB/km
≦0.40 dB/km
4.1.3
シングルモード1550 nmカットオフシフト形光ファイバ(SSMA・T)
シングルモード1 550 nmカットオフシフト形光ファイバ(SSMA・T)の要求事項は,表3による。
4
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表3−シングルモード1 550 nmカットオフシフト形光ファイバ(SSMA・T)
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
伝送損失係数(ケーブル)
5.2
受渡当事者間の協
定又は次による。
JIS C 6823
5.1
1 550 nm
1 625 nm
5.2.1
≦0.30 dB/km
≦0.40 dB/km
4.1.4
シングルモード1 310 nmゼロ分散・低OH形光ファイバ(SSMA・U)
シングルモード1 310 nmゼロ分散・低OH形光ファイバ(SSMA・U)の要求事項は,表4による。
表4−シングルモード1 310 nmゼロ分散・低OH形光ファイバ(SSMA・U)
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
伝送損失係数(ケーブル)
5.2
受渡当事者間の協
定又は次による。
JIS C 6823
5.1
1 310 nm
1 383±3 nm
1 550 nm
1 625 nm
5.2.1
≦0.40 dB/km
≦0.40 dB/km
≦0.30 dB/km
≦0.40 dB/km
4.1.5
シングルモード1 550 nm分散シフト形光ファイバ(SSMB)
シングルモード1 550 nm分散シフト形光ファイバ(SSMB)の要求事項は,表5による。
表5−シングルモード1 550 nm分散シフト形光ファイバ(SSMB)
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
伝送損失係数(ケーブル)
5.2
受渡当事者間の協
定又は次による。
JIS C 6823
5.1
1 550 nm
5.2.1
≦0.30 dB/km
4.1.6
シングルモードノンゼロ分散シフト形光ファイバ(SSMD)
シングルモードノンゼロ分散シフト形光ファイバ(SSMD)の要求事項は,表6による。
表6−シングルモードノンゼロ分散シフト形光ファイバ(SSMD)
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
伝送損失係数(ケーブル)
5.2
受渡当事者間の協
定又は次による。
JIS C 6823
5.1
1 550 nm
1 625 nm
5.2.1
≦0.30 dB/km
≦0.40 dB/km
4.1.7
シングルモード広波長域ノンゼロ分散シフト形光ファイバ(SSME)
シングルモード広波長域ノンゼロ分散シフト形光ファイバ(SSME)の要求事項は,表7による。
5
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表7−シングルモード広波長域ノンゼロ分散シフト形光ファイバ(SSME)
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
伝送損失係数(ケーブル)
5.2
受渡当事者間の協
定又は次による。
JIS C 6823
5.1
1 460 nm
1 550 nm
1 625 nm
5.2.1
≦0.40 dB/km
≦0.30 dB/km
≦0.40 dB/km
4.1.8
シングルモード低OH・曲げ損失低減形光ファイバ(SSMF・A)
シングルモード低OH・曲げ損失低減形光ファイバ(SSMF・A)の要求事項は,表8による。
表8−シングルモード低OH・曲げ損失低減形光ファイバ(SSMF・A)
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
伝送損失係数(ケーブル)
5.2
受渡当事者間の協
定又は次による。
JIS C 6823
5.1
1 310 nm〜1 625 nm
1 383 nm
1 550 nm
5.2.1
≦0.40 dB/km
≦0.40 dB/km
≦0.30 dB/km
4.2
ケーブルの構成部材
ケーブルの構成部材は,表9による。
表9−ケーブルの構成部材
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
適合性
6.
受渡当事者間の協
定による。
検討中
−
溝付きコア
6.3
受渡当事者間の協
定による。
目視
−
チューブ
6.4
受渡当事者間の協
定による。
目視
−
コンパウンド・フロー及び
蒸発
−
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 6851の17.
又は18.
−
ケーブル外径
−
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 3660-1-1
−
テープ形光ファイバ心線
6.5
受渡当事者間の協
定による。
目視
−
緩衝材
−
受渡当事者間の協
定による。
−
−
絶縁銅線
−
受渡当事者間の協
定による。
−
−
中心抗張力体
−
受渡当事者間の協
定による。
−
−
6
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4.3
布設及び使用環境
布設及び使用環境に関する試験項目は,表10による。
表10−布設及び使用環境に関する試験項目
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
一般的要求事項
8.1
受渡当事者間の協
定による。
−
−
ケーブル構成部材の曲げ
8.2.1.2
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 6851の30.
−
チューブキンク
8.2.2.1
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 6851の31.
−
テープ形光ファイバ心線
−
− 寸法
8.2.3.1
JIS C 6838の表3
JIS C 6838の8.3
− テープ形光ファイバ
心線からの光ファイ
バ単心分離性
8.2.3.2.1
JIS C 6838の8.5又
は受渡当事者間の
協定による。
JIS C 6838の8.5
− テープ形光ファイバ
心線の皮むき性
8.2.3.2.2
受渡当事者間の協
定による。
− ねじり
8.2.3.2.3
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 6838の8.4
4.4
機械特性及び環境特性試験
4.4.1
試験項目
機械特性及び環境特性の試験項目は,表11による。
表11−機械特性及び環境特性の試験項目
項目
JIS C 6870-3適用箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
引張特性
9.1
4.4.2.1又は受渡当事
者間の協定による。
JIS C 6851の5.
−
布設能力(下記から選択)
9.2
−
− 引張荷重下での曲げ
9.2.1
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 6851の20.
− 繰返し曲げ
9.2.2
4.4.2.2
JIS C 6851の10.
− 衝撃
9.2.3
4.4.2.3
JIS C 6851の8.
− キンク
9.2.4
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 6851の13.
− ねじり
9.2.5
4.4.2.4
JIS C 6851の11.
曲げ
9.3
4.4.2.5
JIS C 6851の14.
−
圧壊
9.4
4.4.2.6又は受渡当事
者間の協定による。
JIS C 6851の7.
−
温度サイクル
9.5
4.4.2.7又は受渡当事
者間の協定による。
JIS C 6851の23.
−
7
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表11−機械特性及び環境特性の試験項目(続き)
項目
適用JIS C 6870-3箇
条又は細分箇条
要求事項
試験方法
注記
(JIS C 6850適用箇
条又は細分箇条)
エージング
9.6
−
− 光ファイバ被覆の適
合性
9.6.1
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 6851の9.
− 完成品ケーブル
9.6.2
検討中
透水
9.7
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 6851の25.
−
ガス流動抵抗[非充塡(エ
アコア)形ケーブルだけ]
9.8
受渡当事者間の協
定による。
JIS C 6851の27.
−
4.4.2
一般的要求事項及びケーブル試験の条件の詳細
この規格で規定する幾つかの特性は,損失変動のないことが要求される。これらの特性の測定結果は,
測定誤差又は校正の不備によって影響を受けるため,合否基準はこれらの事情を考慮に入れて適切に設定
しなければならない。測定の不確かさは,損失変動0.05 dB以下とし,損失係数変動0.05 dB/km以下とす
る。
これらの値の範囲にある測定値の変動は,変動の正負によらず損失変動なしとみなす。
受渡当事者間の協定によって,ある低い割合(例えば,全測定値のうちの10 %以下)でこれらの範囲を
超えてもよいが,機械特性試験において0.15 dB,環境特性試験において0.10 dB/kmを超えてはならない。
4.4.2.1
引張特性
表11で規定する引張特性試験の条件及び一般的要求事項は,次による。
a) 一般的要求事項 長期引張荷重(TL)下において,光ファイバの伸びひずみがプルーフレベルの20 %
を超えてはならない。また,試験中に損失変動が生じてはならない。短期引張荷重(TM)下において,
光ファイバの伸びひずみがプルーフレベルの60 %を超えてはならない。また,試験中に損失変動を測
定し,記録しなければならない。架空ケーブルは,長期引張荷重が短期引張荷重よりも大きくなるこ
とがある。その他の要求事項は,受渡当事者間の協定による。
使用条件,ケーブル構造及び受渡当事者間の協定によって,計算上の最大引張荷重が2 700 Nを超
える場合,2 700 Nを適用してもよい。
ここで,TM≧9.8×a×m
ただし,mはケーブル1 km当たりの質量。
典型的なaの値は,直埋又はダクトへの空気圧送工法において1,ダクトへの引込み工法において
1.5である。
最大長期引張荷重は,短期引張荷重の30 %以下としなければならない。
拡大手段を伴わない目視による観察において,シース又はケーブル構成部材に外傷があってはなら
ない。
b) 試験条件
引張荷重印加長:50 m以上とする。受渡当事者間の協定によって,測定精度及び端末の効果を考慮
した上で,50 mより短い引張荷重印加長を適用してもよい。
光ファイバ長:完成品ケーブル長さ
印加引張荷重:長期引張荷重(TL)及び短期引張荷重(TM)とするが,受渡当事者間の協定によっ
8
C 6870-3-10:2011
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て,このほかの引張荷重を適用してもよい。
引き留めリール径:1 mとする。ただし,ケーブルの許容最小曲げ径以上。
4.4.2.2
繰返し曲げ
表11で規定する繰返し曲げ試験の条件及び一般的要求事項は,次による。
a) 一般的要求事項 拡大手段を伴わない目視による観察において,シース又はケーブル構成部材に外傷
があってはならない。
b) 試験条件
曲げ半径:ケーブル直径の20倍とする。
印加張力:試験片の曲げ部をマンドレルに接触させるのに適切な張力。
サイクル数:25回とする。ただし,受渡当事者間の協定によって,このほかのサイクル数を適用し
てもよい。
曲げ周期:約2秒とする。
4.4.2.3
衝撃
表11で規定する衝撃試験の条件及び一般的要求事項は,次による。
a) 一般的要求事項 拡大手段を伴わない目視による観察において,シース又はケーブル構成部材に外傷
があってはならない。ただし,衝撃による圧痕は外傷とはみなさない。
波長1 550 nmにおける各光ファイバの試験後の残留損失変動は,0.10 dB以下でなければならない。
波長1 625 nmでの要求条件は,受渡当事者間の協定による。
b) 試験条件
衝撃面の半径:10 mm又は300 mmとする。
衝撃エネルギー:非外装ケーブル:衝撃面の半径が10 mmの場合は3 Jとし,衝撃面の半径が300 mm
の場合は10 Jとする。
外装ケーブル:衝撃面の半径が10 mmの場合は10 Jとし,衝撃面の半径が300 mm
の場合は20 J以上30 J以下とし,受渡当事者間の協定によって選択
する。
衝撃箇所数:500 mm以上の間隔を空けた3か所とする。
4.4.2.4
ねじり
表11で規定するねじり試験の条件及び一般的要求事項は,次による。
a) 一般的要求事項 拡大手段を伴わない目視による観察において,シース又はケーブル構成部材に外傷
があってはならない。
波長1 550 nmにおける各光ファイバの試験後の残留損失変動は,0.10 dB以下でなければならない。
波長1 625 nmでの要求条件は,受渡当事者間の協定による。
試験後に損失特性の変化があってはならない。
b) 試験条件
サンプル長:2 mとする。
ねじり角度:時計回り及び反時計回りに各180°とする。
サイクル数:5回とする。
4.4.2.5
曲げ
表11で規定する曲げ試験の条件及び一般的要求事項は,次による。
a) 一般的要求事項 波長1 550 nmにおける各光ファイバの試験後の残留損失変動は,0.10 dB以下でな
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C 6870-3-10:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ければならない。波長1 625 nmでの要求条件は,受渡当事者間の協定による。
この要求条件は,室温での試験に適用し,要求された場合には,−30 ℃での試験にも適用する。
b) 試験条件
マンドレル直径:ケーブル外径の20倍以下とする。
非金属ロッド又は金属外装を含むケーブルにおいては,ケーブル外径の20倍以上
80倍以下とする。
巻付けターン数:4ターンとする。
サイクル数:3回とする。
4.4.2.6
圧壊
表11で規定する圧壊試験の条件及び一般的要求事項は,次による。
a) 一般的要求事項 長期荷重印加中に,波長1 550 nmにおける損失増加があってはならない。また,布
設時荷重印加後に,波長1 550 nmにおける損失変動があってはならない。波長1 625 nmでの要求条
件は,受渡当事者間の協定による。布設時荷重は,長期荷重以上でなければならない。
拡大手段を伴わない目視による観察において,シース又はケーブル構成部材に外傷があってはなら
ない。ただし,可動板又はマンドレルによる圧痕は,外傷とはみなさない。
b) 試験条件 試験は,マンドレル対平板圧壊試験若しくは平板対平板圧壊試験のいずれか又は両方を選
択できる。短期試験及び長期試験は,別々に行ってもよい。
平板対平板圧壊試験
− 短期試験
荷重:非外装ケーブル=1.5 kN
:外装ケーブル=2.2 kN
1分間荷重を印加し,荷重を除いた後に損失変動があってはならない(≦0.05 dB)。
− 長期試験
荷重:非外装ケーブル=0.75 kN
:外装ケーブル=1.1 kN
10分間荷重を印加し,荷重印加中に損失変動があってはならない(≦0.05 dB)。
マンドレル対平板圧壊試験:直径25 mmマンドレルを使用する場合。
− 短期試験
荷重:非外装ケーブル=1.5 kN
:外装ケーブル=2.0 kN
1分間荷重を印加し,荷重を除いた後に損失変動があってはならない(≦0.05 dB)。
− 長期試験
荷重:非外装ケーブル=0.75 kN
:外装ケーブル=1.0 kN
10分間荷重を印加し,荷重印加中に損失変動があってはならない(≦0.05 dB)。
4.4.2.7
温度サイクル
表11で規定する温度サイクル試験の条件及び一般的要求事項は,次による。
a) 一般的要求事項 最後の温度サイクルにおいて,波長1 550 nmにおける損失変動があってはならない。
波長1 625 nmでの要求事項は,受渡当事者間の協定による。試験完了後に,損失変動があってはなら
ない。
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C 6870-3-10:2011
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b) 定義
温度サイクルの定義:TB2からTA2
最後の温度サイクルの定義:TA2,TA1,TB1及びTB2であって,最後に室温で測定する。
c) 試験条件
ケーブルサンプル長:完成品ケーブル長1 000 m以上とする。
高温TB2:+60 ℃以上+70 ℃以下の範囲で,使用者の要求による。
高温TB1:+30 ℃以上+60 ℃以下の範囲で,使用者の要求による。
低温TA1:−20 ℃以上−10 ℃以下の範囲で,使用者の要求による。
低温TA2:−45 ℃又は−40 ℃以上TA1以下の範囲で,使用者の要求による。
温度変化速度:温度衝撃を起こさないよう十分に低速な温度変化速度。
t1:ケーブルの温度が十分に安定する保持時間とする。
サイクル数:2回とする。ただし,使用者の要求によってサイクル数を追加してもよい。
4.5
ケーブル構造の説明
ケーブル構造の説明を,附属書Aに示す。
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C 6870-3-10:2011
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附属書A
(規定)
ダクト・直埋用及びラッシング形架空用光ファイバケーブル構造の説明
A.1 説明すべき項目
A.1.1 ケーブル構造の説明
ケーブル構造の説明は,次の表による。
供給者
文書番号:
発行番号:
日付:
発効日:
通則:JIS C 6850及びJIS C 6851
品種別通則:JIS C 6870-3
追加参照文書:
ケーブル種別:
ケーブル構造:
光ファイバ:(光ファイバの種類を記入)
光ファイバ心数:
光ファィバ心線種別:(単心線,2心テープ心線,4心テープ心線など)
構造(次の中から選択)
− 光ファイバ心線
− チューブ−充塡形
− チューブ−非充塡形
− 溝付きコア−充塡形
− 溝付きコア−非充塡形
− タイト二次被覆
− テープ心線形溝付きコア
− テープ心線形チューブ
− 二重チューブ
− 中心抗張力体−金属
− 中心抗張力体−非金属
− 充塡材−ジェリー
− 充塡材−止水材
注記
ケーブル構成部材の集合(次の中から選択)
− よ(撚)り合わせ(ら旋又はSZ配列形)
− 単ユニット形
− 複合形
絶縁銅線
内部シース
外周抗張力体(次の中から選択)
− 金属
− 非金属
防湿層(次の中から選択)
− 片面被覆アルミテープ
− 両面被覆アルミテープ
− 両面被覆鋼テープ
− 密封層(金属管)
外部シース
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外装(次の中から選択)
− 非金属外装
− 金属外装
外部保護
シースマーキング(次の中から選択)
− 顧客要求
− 製造者識別
用途,その他情報(次の項目について記載する)
用途(ダクト,直埋又は架空)
最大外径(d)
mm
長期引張荷重(TL)
N
短期引張荷重(TM)
N
許容最小曲げ半径(無張力時)
mm 又は n×d
nは整数
許容最小曲げ半径(張力印加時)
mm又は n×d
nは整数
温度範囲:
− 輸送及び保管時
℃
− 布設時
℃
− 使用時
℃
ケーブル質量
kg/km
ケーブル製造長:
− 標準長
m
− 公差
1
0
+%
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C 6870-3-10:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
A.1.2 ケーブル構造に関する規定
A.1.1のケーブル構造の規定は,次の表による。
特性
JIS C 6870-3適用
細分箇条
要求事項
試験方法
注記
ケーブル構成部材の集合
7.2
受渡当事者間の
協定による。
目視
ケーブルコア
7.3
受渡当事者間の
協定による。
充塡材(用いる場合)
−
受渡当事者間の
協定による。
JIS C 6851の17.
JIS C 3660-5-1の
箇条4,箇条5又
は箇条8
ドライ止水材
7.3
受渡当事者間の
協定による。
検討中
抗張力体
− 中心
− 外周
7.4
受渡当事者間の
協定による。
目視
防湿層
7.5
受渡当事者間の
協定による。
金属テープ
JIS C 6870-3の
7.5
外部シース
7.6
材料
JIS C 6870-3の
7.6.3
最小シース厚
受渡当事者間の
協定による。
JIS C 3660-1-1
ケーブル外径
受渡当事者間の
協定による。
JIS C 3660-1-1
外装
受渡当事者間の
協定による。
シースマーキング
7.7
構造,寸法
受渡当事者間の
協定による。
目視
シースマーキング耐摩耗
性
受渡当事者間の
協定による。
JIS C 6851の6.2
方法1又は方法2
方法1の場合
鋼針の直径
1 mm,力4 N
シース耐摩耗性
9.2.8
受渡当事者間の
協定による。
JIS C 6851の6.2
方法1
ケーブル長
検討中
A.2 MICE(Mechanical, Ingress, Climatic and Chemical and Electromagnetic)環境下で使用する場合の追
加要求事項
(この要求事項は,ごく限られた使用環境に対する規定であり,一般的なケーブルへの適用は適切でな
いとの判断から,この規格では規定しない。)
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C 6870-3-10:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B
(参考)
ラッシング形架空用光ファイバケーブルの布設方法
(ラッシング形架空用光ファイバケーブルは,我が国では一般的ではないため,この規格では対応国際規
格の記載を不採用とした。)
1
5
C
6
8
7
0
-3
-1
0
:
2
0
11
1
5
C
6
8
7
0
-3
-1
0
:
2
0
11
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 6870-3-10:2011 光ファイバケーブル−第3-10部:屋外ケーブル−ダクト・直
埋用及びラッシング形架空用光ファイバケーブル品種別通則
IEC 60794-3-10:2009,Optical fibre cables−Part 3-10: Outdoor cables−Family
specification for duct, directly buried and lashed aerial optical telecommunication cables
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
2 引用規格
3 記号
3
JISと同じ
一致
差異はない。
−
4 ダクト・直埋用及
びラッシング形架
空用光ファイバケ
ーブルの要求事項
及び試験方法
4
JISとほぼ同じ
追加
表2〜表8の注記に参照JISを追
加した。
JISとの対応を明確にするため。
附属書A(規定)
Annex A
A.1
JISとほぼ同じ
追加
A.1.1の表にnの説明を,A.1.2の
表に試験方法を追加した。
規定の内容をより明確にするた
め。
A.2
JISから削除
削除
MICE(Mechanical,Ingress,Climatic
and Chemical and Electromagnetic)
に関する規定を削除した。
ISO/IEC 24702は限定された使用
環境に対する規定であるため。
Annex B
JISから削除
削除
北米でよく適用されるケーブル
布設方法で,我が国では一般的な
布設方法ではないため。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60794-3-10: 2009,MOD
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1
6
C
6
8
7
0
-3
-1
0
:
2
0
11
1
6
C
6
8
7
0
-3
-1
0
:
2
0
11
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致……………… 技術的差異がない。
− 削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。