C 6836:2020
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 形名及び種類 ··················································································································· 2
4.1 形名の構成 ··················································································································· 2
4.2 種類 ···························································································································· 3
5 構造······························································································································· 3
5.1 一般事項 ······················································································································ 3
5.2 光ファイバ素線 ············································································································· 3
5.3 シース(バッファ) ······································································································· 3
5.4 マーキング ··················································································································· 3
5.5 構造例 ························································································································· 3
6 寸法······························································································································· 4
7 試験及び要求事項 ············································································································· 4
7.1 一般事項 ······················································································································ 4
7.2 試験場所の状態 ············································································································· 4
7.3 寸法 ···························································································································· 4
7.4 外観 ···························································································································· 5
7.5 機械特性 ······················································································································ 5
7.6 耐環境特性 ··················································································································· 7
7.7 伝送特性 ······················································································································ 8
7.8 耐火性能 ······················································································································ 8
8 包装及び1条の標準長さ ···································································································· 8
9 製品の呼び方 ··················································································································· 9
10 表示 ····························································································································· 9
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 10
C 6836:2020
(2)
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人
光産業技術振興協会(OITDA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本
産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
産業規格である。これによって,JIS C 6836:1999は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本産業規格 JIS
C 6836:2020
全プラスチックマルチモード
光ファイバコード
All plastic multimode optical fiber cords
序文
この規格は,2008年に第1版として発行されたIEC 60794-2-41を基とし,技術的内容を変更して作成し
た日本産業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,屋内で使用する単心及び2心の全プラスチックマルチモード光ファイバ素線上に,樹脂シ
ース(外被)を施した全プラスチックマルチモード光ファイバコード(以下,光ファイバコードという。)
について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60794-2-41:2008,Optical fibre cables−Part 2-41: Indoor cables−Product specification for
simplex and duplex buffered A4 fibres(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 6820 光ファイバ通則
JIS C 6822 光ファイバ構造パラメータ試験方法−寸法特性
注記 対応国際規格:IEC 60793-1-20,Optical fibres−Part 1-20: Measurement methods and test
procedures−Fibre geometry,IEC 60793-1-21,Optical fibres−Part 1-21: Measurement methods and
test procedures−Coating geometry及びIEC 60793-1-22,Optical fibres−Part 1-22: Measurement
methods and test procedures−Length measurement
JIS C 6823 光ファイバ損失試験方法
注記 対応国際規格:IEC 60793-1-1,Optical fibres−Part 1-1: Measurement methods and test procedures
−General and guidance,IEC 60793-1-40,Optical fibres−Part 1-40: Measurement methods and test
procedures−Attenuation,IEC 60793-1-46,Optical fibres−Part 1-46: Measurement methods and
test procedures−Monitoring of changes in optical transmittance,IEC 60793-1-47,Optical fibres−
2
C 6836:2020
Part 1-47: Measurement methods and test procedures−Macrobending loss及びIEC/TR 62221,
Optical fibres−Measurement methods−Microbending sensitivity
JIS C 6825 光ファイバ構造パラメータ試験方法−光学的特性
JIS C 6837 全プラスチックマルチモード光ファイバ素線
注記 対応国際規格:IEC 60793-2-40,Optical fibres−Part 2-40: Product specifications−Sectional
specification for category A4 multimode fibres
JIS C 6870-1-2 光ファイバケーブル−第1-2部:光ファイバケーブル特性試験方法−総則及び定義
注記 対応国際規格:IEC 60794-1-2,Optical fibre cables−Part 1-2: Generic specification−Basic optical
cable test procedures−General guidance
JIS C 6870-1-21 光ファイバケーブル−第1-21部:光ファイバケーブル特性試験方法−機械特性試験
方法
JIS C 6870-2 光ファイバケーブル−第2部:屋内ケーブル−品種別通則
注記 対応国際規格:IEC 60794-2,Optical fibre cables−Part 2: Indoor cables−Sectional specification
JIS C 60068-1 環境試験方法−電気・電子−第1部:通則及び指針
IEC 60189-1,Low-frequency cables and wires with PVC insulation and PVC sheath−Part 1: General test and
measuring methods
IEC 60793-1-50,Optical fibres−Part 1-50: Measurement methods and test procedures−Damp heat (steady
state) tests
IEC 60793-1-51,Optical fibres−Part 1-51: Measurement methods and test procedures−Dry heat (steady state)
tests
IEC 60793-1-52,Optical fibres−Part 1-52: Measurement methods and test procedures−Change of
temperature tests
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 6820による。
4
形名及び種類
4.1
形名の構成
光ファイバコードの形名の構成は,JIS C 6820の箇条4(形名)の規定に基づき,次によって配列する。
例 OFC2.2 -
E
2
-
P
SI
- 980/1000 -
A1
a) OFC□.□の□.□は光ファイバコードの外径(長径)寸法(mm)であり,小数点以下1桁までの2数
字で表す。
b) 光ファイバ心線の数は,1(単)心の場合は記載しない。
c) 2次被覆(シース)の材質を表す記号は,E:ポリエチレン,V:塩化ビニル,又はZ:その他のもの
とする。
d) 光ファイバ素線の数は,1(単)心の場合は記載しない。
光ファイ
バ心線の
数を表す
記号
光ファイ
バコード
を表す記
号
その他必
要な事項
を表す記
号
2次被覆
の材質を
表す記号
光ファイ
バの材質
を表す記
号
光ファイ
バ素線の
数を表す
記号
光ファイバ
の屈折率分
布又は種類
を表す記号
光ファイ
バの寸法
を表す記
号
-
-
-
-
3
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e) 光ファイバの材質を表す記号は,Pとし,全プラスチックを表す。
f)
光ファイバの屈折率分布又は種類を表す記号は,次のいずれかとする。
− SI:マルチモードステップインデックス形
− GI:マルチモードグレーデッドインデックス形
g) 光ファイバの寸法を表す記号は,コア径/クラッド径で表し,単位はマイクロメートル(μm)とする。
h) その他必要な事項を表す記号はA1,A2又はBとし,JIS C 6837の4.1(形名の構成)による。
4.2
種類
光ファイバコードの種類は,外径寸法,シースの材質,素線の数,寸法及び伝送特性によって分類する。
光ファイバコードの種類及び形名の例を表1に示す。
表1−種類及び形名の例
種類
形名
1(単)心全プラスチックマルチモード光ファイバコード
OFC1.5-E-PSI-485/500
OFC2.2-E-PSI-735/750
OFC2.2-V-PSI-980/1000-A1
2心全プラスチックマルチモード光ファイバコード
OFC3.0-E2-PSI-485/500
OFC2.2-E2-PSI-735/750
OFC2.2-V2-PSI-980/1000-B
5
構造
5.1
一般事項
JIS C 6870-2に規定された箇条3(光ファイバケーブル構成部材及び構造)を満たすとともに,次の事項
に適合しなければならない。
光ファイバコードは,通常,最低15年間の使用年数を想定して設計及び製造しなければならない。その
結果,布設された光ファイバコードの使用波長における伝送損失は,受渡当事者間で協定した値を超えて
はならない。光ファイバコードの材料は,通常の使用中に健康上の被害を発生させてはならない。
受渡当事者間の合意がない限り,出荷単長の光ファイバコードの中に光ファイバ素線の接合があっては
ならない。
5.2
光ファイバ素線
光ファイバ素線は,JIS C 6837に規定されたものとする。
5.3
シース(バッファ)
シースは,一層又は多層の不活性材料からなるものとする。
タイト形のシースで購入者の要求がある場合には,光ファイバ素線及びシースは,15 mm〜25 mmの長
さにわたって一度の動作で容易に除去できなければない。
セミタイト形の場合には,光ファイバ素線及びシースは,0.2 m〜2.0 mの長さにわたって容易に除去で
きなければならない。
5.4
マーキング
要求がある場合には,光ファイバコードは,受渡当事者間で協定した方法でマーキングを施さなければ
ならない。
5.5
構造例
光ファイバコードの構造例を,図1に示す。
4
C 6836:2020
a) 単心光ファイバコード
b) 2心光ファイバコード
図1−光ファイバコードの構造例
6
寸法
光ファイバ素線の外径寸法は,JIS C 6837による。また,光ファイバコードの外径寸法は,表2に規定
する値とする。
表2−単心及び2心の全プラスチックマルチモード光ファイバコードの外径寸法
単位 mm
形名a)
外径公称値
許容差
OFC2.2-#-PSI-980/1000-※
OFC2.2-#-PSI-735/750
OFC2.2-#-PGI-500/750
OFC2.2-#-PGI-200/490
OFC2.2-#-PGI-120/490
単心
2.2
±0.1
OFC4.4-#2-PSI-980/1000-※
OFC4.4-#2-PSI-735/750
OFC4.4-#2-PGI-500/750
OFC4.4-#2-PGI-200/490
OFC4.4-#2-PGI-120/490
2心
短径:2.2
長径:4.4
短径:±0.1
長径:±0.2
OFC1.5-#-PSI-485/500
単心
1.5
±0.1
OFC3.0-#2-PSI-485/500
2心
短径:1.5
長径:3.0
短径:±0.1
長径:±0.2
注a) #はE,V又はZのいずれか,※はA1,A2又はBのいずれかである。
7
試験及び要求事項
7.1
一般事項
製品の形によって必要な項目から選択した試験を実施することによって,光ファイバコードが関連する
要求事項を満足することを確認しなければならない。全ての試験を実施することは意図しないが,試験頻
度は受渡当事者間の協定による。
7.2
試験場所の状態
試験場所の状態は,JIS C 60068-1の4.3(測定及び試験に用いる標準大気条件)の規定による。
7.3
寸法
光ファイバ素線の寸法及び公差の試験方法は,JIS C 6822又はJIS C 6825による。光ファイバコードの
5
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寸法は,IEC 60189-1に従って測定する。
7.4
外観
光ファイバコードの外観は,目視によって試験したとき,表面が滑らかで,きず又はその他使用上有害
な欠点があってはならない。
7.5
機械特性
7.5.1
一般事項
次に示す試験のうち幾つかは,一連長の光ファイバコードの一部分から短いサンプルを採取して実施し
てもよい。こうすることで,伝送損失の永続的な変動を検出することが可能になる。伝送損失の損失変動
を測定するための励振条件は,JIS C 6837による。
7.5.2
引張り
引張りは,次の方法A又は方法Bのいずれかの試験方法によって測定する。
方法A:JIS C 6870-1-21の箇条4(E1:引張り)による(ただし,装置は同じとするが,光ファイバコ
ードの伸びが4 %になるまで十分な荷重がかかるように手順を変更する。伸びが4 %になったら,直ちに
荷重を解放する。)。
方法B:JIS C 6870-1-21の箇条4(E1:引張り)による(ただし,装置は同じとするが,光ファイバコ
ードの伸びが5 %になるまで十分な荷重がかかるように手順を変更する。)。伸びが5 %になったときの張
力を測定する。
試験条件及び要求事項は,次による。
− 引張速度 方法Aの場合,100 mm/min又は100 N/minのいずれかとする。方法Bの場合,100 mm/min
とする。
− クランプ間の試料の長さ 100 mm〜200 mm
なお,光ファイバの把持部で断線しているときは,その試験を無効とし,再試験する。
− 要求事項 方法Aの場合,伸び4 %において,表3に示す荷重以上のものとする。荷重が解放された
後,少なくとも1分間以上経過後に損失の変化が0.2 dBを超えてはならない。荷重は,伸び4 %に到
達した瞬間に解放されなければならない。方法Bの場合,伸び5 %において,表4に示す荷重以上の
ものとする。
表3−伸び4 %における最小引張荷重
形名a)
伸び4 %における引張荷重(N)(最小値)
OFC2.2-#-PSI-980/1000-※
単心
56
OFC4.4-#2-PSI-980/1000-※
2心
112
OFC2.2-#-PSI-735/750
OFC2.2-#-PGI-500/750
単心
36
OFC4.4-#2-PSI-735/750
OFC4.4-#2-PGI-500/750
2心
72
OFC1.5-#-PSI-485/500
単心
16
OFC3.0-#2-PSI-485/500
2心
32
OFC2.2-#-PGI-200/490
OFC2.2-#-PGI-120/490
単心
8
OFC2.2-#2-PGI-200/490
OFC2.2-#2-PGI-120/490
2心
16
注a) #はE,V又はZのいずれか,※はA1,A2又はBのいずれかである。
6
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注記 破断点までの伸びは,光ファイバコードには適用されない。
表4−伸び5 %における最小引張荷重
形名a)
伸び5 %における引張荷重(N)(最小値)
OFC2.2-#-PSI-980/1000-※
単心
70
OFC4.4-#2-PSI-980/1000-※
2心
140
OFC2.2-#-PSI-735/750
単心
45
OFC4.4-#2-PSI-735/750
2心
90
OFC1.5-#-PSI-485/500
単心
20
OFC3.0-#2-PSI-485/500
2心
40
注a) #はE,V又はZのいずれか,※はA1,A2又はBのいずれかである。
7.5.3
圧壊
方法:JIS C 6870-1-21の箇条6(E3:圧壊)による。
試験条件及び要求事項は,次による。
− 印加する総荷重 単心の場合は7 N/mm,2心の場合は14 N/mmとする。
− 荷重を印加する時間 3分間以上とする。
− 要求事項 試験後少なくとも1分間以上経過後に損失の変化が0.2 dBを超えてはならない。さらに,
目視検査で,シースに割れがあってはならない。
注記 2心の光ファイバコードの場合,荷重は光ファイバコードの平らな側に加えられる。
7.5.4
衝撃
方法:JIS C 6870-1-21の箇条7(E4:衝撃)による。
試験条件及び要求事項は,次による。
− 衝撃面の半径 12.5 mm
− 衝撃エネルギー 0.2 J
− 衝撃回数 少なくとも3個,それぞれ少なくとも500 mm離れている。
− 要求事項 試験後少なくとも1分間以上経過後に損失の変化が0.2 dBを超えてはならない。さらに,
目視検査で,シースに割れがあってはならない。
注記 2心の光ファイバコードの場合,荷重は光ファイバコードの平らな側に加えられる。
7.5.5
コード曲げ
方法:JIS C 6870-1-21の箇条15(E11:曲げ)による。
試験条件及び要求事項は,次による。
− マンドレル直径 50 mm
− ら(螺)旋の巻付けターン数 6
− サイクル数 10
− 要求事項 試験後の損失の変化が0.2 dBを超えてはならない。さらに,目視検査で,シースに割れが
あってはならない。
注記 2心の光ファイバコードの場合,荷重は光ファイバコードの平らな側に加えられる。
7.5.6
繰返し曲げ
方法:JIS C 6870-1-21の箇条11(E6:繰返し曲げ)による。
試験条件及び要求事項は,次による。
7
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− 曲げ半径 15 mm
− サイクル数 1 000
− おもりの引張荷重の質量 単心の場合は0.5 kg,2心の場合は1.0 kg
− 要求事項 試験後少なくとも1分間以上経過後に損失の変化が0.2 dBを超えてはならない。さらに,
目視検査で,シースに割れがあってはならない。
注記 2心の光ファイバコードの場合,荷重は光ファイバコードの平らな側に加えられる。
7.5.7
ねじり
方法:JIS C 6870-1-21の箇条12(E7:ねじり)による。
試験条件及び要求事項は,次による。
− サイクル数 20
− 固定クランプと回転クランプとの間の距離(試験長L) 250 mm
− おもりの質量(張力) 0.5 kg
− 要求事項 試験後の損失の変化が0.2 dBを超えてはならない。
注記 この試験は,単心の光ファイバコードに対してだけ適用可能である。
7.6
耐環境特性
環境試験の項目,試験方法及び試験条件は表5に,環境試験によって変化し得る機械特性及び伝送特性
の項目は,表6による。
表5−環境試験の項目,試験方法及び試験条件
試験条件の種類a)
試験環境項目
試験方法b)
試験条件c)
A
湿熱
IEC 60793-1-50
温度+75 ℃,相対湿度85 %,30日間
乾熱
IEC 60793-1-51
温度+85 ℃,30日間
温度サイクル
IEC 60793-1-52
Ta:−40 ℃,Tb:+85 ℃
B
湿熱
IEC 60793-1-50
温度+60 ℃,相対湿度85 %,30日間
乾熱
IEC 60793-1-51
温度+70 ℃,30日間
温度サイクル
IEC 60793-1-52
Ta:−20 ℃,Tb:+70 ℃
注a) 試験条件のA又はBは,受渡当事者間の合意によっていずれかを選択することが望ましい。
b) ここで参照した試験方法規格には,光ファイバコードに関する規定はないが,試験方法として適用すること
が望ましい。
c) これらの試験条件を,この表で引用する試験方法規格に規定した条件に代えて適用する。
表6−環境試験によって変化し得る機械特性及び伝送特性の項目
項目
試験方法
損失変動
JIS C 6823
引張荷重
JIS C 6870-1-21の箇条4
これらの試験は,通常,同一設計の光ファイバコードに対し型式試験として定期的に実施する。
その他に規定がない限り,試料は,試験前に標準大気条件で24時間以上保管しなければならない。また,
環境試験終了後の測定までの回復期間として許容される時間は,それぞれの環境試験方法の規定による。
7.6.1
機械特性の耐環境性
環境試験終了後の引張荷重が,表7に適合しなければならない。
8
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表7−伸び4 %における引張荷重に対する要求仕様
試験環境項目
伸び4 %における引張荷重の変化(最大値)
湿熱
±25 %
7.6.2
伝送特性の耐環境性
初期値に対する損失変動は,表8の値を超えてはならない。
表8−損失変動の要求仕様
試験環境項目
損失増加の上限a)
OFC2.2-#-PSI-980/1000-※
OFC2.2-#-PSI-735/750
OFC1.5-#-PSI-485/500
OFC2.2-#-PGI-500/750
OFC4.4-#2-PSI-980/1000-※
OFC4.4-#2-PSI-735/750
OFC3.0-#2-PSI-485/500
OFC4.4-#2-PGI-500/750
(dB/100 m)波長650 nm
OFC2.2-#-PGI-200/490
OFC2.2-#-PGI-120/490
OFC4.4-#2-PGI-200/490
OFC4.4-#2-PGI-120/490
(dB/100 m)波長650 nm,850 nm及
び/又は1 300 nmのうち任意
湿熱
5
(水の吸収による損失も含む)
5
(水の吸収による損失も含む)
乾熱
2
2
温度サイクル
2
2
注a) #はE,V又はZのいずれか,※はA1,A2又はBのいずれかである。
7.7
伝送特性
伝送特性はJIS C 6837の6.2(伝送特性)による。帯域及び損失の許容値は,受渡当事者間の協定によ
る。
7.8
耐火性能
IEC/TR 62222は,建物内に設置された通信ケーブルの耐火性能に関する要求事項及び試験方法に関する
ガイダンスを提供する。このガイダンスは,一般的なアプリケーション及びインストール方法,並びに提
示されている火災の危険性の評価に関するものである。ドイツ連邦共和国,アメリカ合衆国,英国などで
適用される法規制も考慮されている。
IEC/TR 62222は,幾つかの耐火性能試験方法に関するIEC規格及び国の法規制によって要求される可
能性があるその他の試験方法も参照している。適用する試験及び要求事項は,ケーブルが使用されること
を意図している最終用途の適用によって想定される火災の危険性を考慮して,受渡当事者間で合意しなけ
ればならない。
8
包装及び1条の標準長さ
包装は,束又はボビン巻きごととし,運搬のときに損傷しないよう,適切な保護をしなければならない。
1条の標準長さは500 mとする。ただし,受渡当事者間の協定がある場合は,1条長さは,それによる。
9
C 6836:2020
9
製品の呼び方
製品の呼び方は,JIS C 6820の箇条5(製品の呼び方)の規定によって,名称又は光ファイバコードの
形名による。
なお,名称は,光ファイバコード,外径及びJIS C 6837に規定する素線の形名とする。
例1 単心の場合:
名称:単心全プラスチックマルチモード光ファイバコード2.2-PSI-980/1000
光ファイバコードの形名:OFC2.2-E-PSI-980/1000-A1
例2 2心の場合:
名称:2心全プラスチックマルチモード光ファイバコード4.4-PSI-980/1000
光ファイバコードの形名:OFC4.4-V2-PSI-980/1000-A1
10
表示
包装の表面に,次の事項を容易に消えない方法で表示する。
a) 名称又は光ファイバコードの形名
b) 長さ
c) 製造年月又はその略号
d) 製造業者名又はその略号
e) その他必要とする事項
参考文献 IEC/TR 62222,Fire performance of communication cables installed in buildings
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C 6836:2020
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 6836:2020 全プラスチックマルチモード光ファイバコード
IEC 60794-2-41:2008,Optical fibre cables−Part 2-41: Indoor cables−Product
specification for simplex and duplex buffered A4 fibres
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3 用語及び
定義
−
−
追加
JIS通則の用語及び定義を参照し
た。
JIS体系に従った。内容に実質的
差異はない。
4 形名及び
種類
−
−
追加
JIS体系の形名を使用した。
JIS体系に従った。分類の表記だ
けが異なり,技術的内容に差異は
ない。分類の表記は日本固有の体
系であり,今後も継続する。
6 寸法
4
JISとほぼ同じ
追加
JIS体系の形名を使用した。
JIS体系に従った。分類の表記だ
けが異なり,技術的内容に差異は
ない。
7 試験及び
要求事項
7.2 試験場所の状態
−
−
追加
標準大気条件の詳細を規定した。
現場測定の条件を考慮している。
7.4 外観
−
−
追加
我が国として必要な規定を追加し
た。
JISの製品規格として必要となる
規定を追加した。
7.5 機械特性
5.3
JISとほぼ同じ
追加
7.5.2 引張りの方法に方法Bを追加
した。
JISでは,我が国において従来か
ら採用されている試験方法を考慮
している。
8 包装及び
1条の標準
の長さ
−
追加
我が国として必要な規定を追加し
た。
JISの製品規格として必要となる
規定を追加した。
9 製品の呼
び方
−
追加
我が国として必要な規定を追加し
た。
JISの製品規格として必要となる
規定を追加した。
10 表示
−
追加
我が国として必要な規定を追加し
た。
JISの製品規格として必要となる
規定を追加した。
3
C
6
8
3
6
:
2
0
2
0
11
C 6836:2020
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60794-2-41:2008,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
3
C
6
8
3
6
:
2
0
2
0