C 6575-2:2016
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 一般要求事項 ··················································································································· 2
5 標準定格························································································································· 2
6 表示······························································································································· 2
7 試験に関する一般事項 ······································································································· 3
8 寸法及び構造 ·················································································································· 13
9 電気的要求事項 ··············································································································· 15
10 スタンダードシート ······································································································· 18
附属書A(規定)リード線をもつヒューズリンク ······································································ 40
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 46
C 6575-2:2016
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。これによって,JIS C 6575-2:2013は改正され,この規格に置き換えられた。
また,令和2年10月20日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標
準化法の用語に合わせ,規格中“日本工業規格”を“日本産業規格”に改めた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 6575の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 6575-1 第1部:ミニチュアヒューズに関する用語及びミニチュアヒューズリンクに対する通則
JIS C 6575-2 第2部:管形ヒューズリンク
JIS C 6575-3 第3部:サブミニチュアヒューズリンク
JIS C 6575-4 第4部:UMヒューズリンク(UMF)並びにその他の端子挿入形及び表面実装形ヒュ
ーズリンク
JIS C 6575-7 第7部:特殊用途ミニチュアヒューズリンク
注記 第5部:ミニチュアヒューズリンクの品質評価の指針,及び第6部:ミニチュアヒューズリン
ク用ヒューズホルダについて,JISを作成する予定はない。
日本産業規格 JIS
C 6575-2:2016
ミニチュアヒューズ−第2部:管形ヒューズリンク
Miniature fuses-Part 2: Cartridge fuse-links
序文
この規格は,2014年に第3版として発行されたIEC 60127-2を基とし,主に我が国特有の管形ヒューズ
リンクを考慮するため,技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。また,箇条10のスタンダードシートJ1は,対応
国際規格にない事項である。
1
適用範囲
この規格は,通常,屋内において用いる電気機器,電子機器及びそれらの部品を保護するための,寸法
が直径11 mm×全長40 mm以下の管形ヒューズリンク(以下,ヒューズリンクという。)について規定す
る。
注記1 JIS C 6575-1では,直径10 mmを超えるヒューズリンクは,ミニチュアヒューズリンクの適
用範囲には含まれていないが,この規格は直径11 mm以下のヒューズリンクに適用できる。
この規格は,腐食しやすい場所又は爆発性の雰囲気が存在する特殊な状況にある場所での使用を目的と
する機器に用いるヒューズには適用しない。
この規格は,JIS C 6575-1の要求事項に追加・置換して,適用する。
この規格の目的は,JIS C 6575-1の要求事項に追加して,ヒューズリンクに適用する特定かつ補足的な
試験方法を確定することである。
なお,リード線をもつヒューズリンクに対する追加要求事項は,附属書Aによる。
注記2 スタンダードシート1〜スタンダードシート10に規定するヒューズリンク及びスタンダード
シートJ1に規定する特殊溶断のヒューズリンクは,主に機器製造業者が機器組込用として用
いるヒューズリンクである。
注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60127-2:2014,Miniature fuses−Part 2: Cartridge fuse-links(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 6484 プリント配線板用銅張積層板−耐燃性ガラス布基材エポキシ樹脂
2
C 6575-2:2016
JIS C 6575-1 ミニチュアヒューズ−第1部:ミニチュアヒューズに関する用語及びミニチュアヒュー
ズリンクに対する通則
注記 対応国際規格:IEC 60127-1:2006,Miniature fuses−Part 1: Definitions for miniature fuses and
general requirements for miniature fuse-links及びAmendment 1:2011
JIS C 60068-2-20 環境試験方法−電気・電子−第2-20部:試験−試験T−端子付部品のはんだ付け
性及びはんだ耐熱性試験方法
注記 対応国際規格:IEC 60068-2-20,Environmental testing−Part 2-20: Tests−Test T: Test methods for
solderability and resistance to soldering heat of devices with leads
JIS C 60068-2-21 環境試験方法−電気・電子−第2-21部:試験−試験U:端子強度試験方法
注記 対応国際規格:IEC 60068-2-21:2006,Environmental testing−Part 2-21: Tests−Test U: Robustness
of terminations and integral mounting devices
JIS Z 8601 標準数
注記 対応国際規格:ISO 3,Preferred numbers−Series of preferred numbers
3
用語及び定義
この規格で用いる用語及び定義は,JIS C 6575-1の箇条3(用語及び定義)による。
4
一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 6575-1の箇条4(一般要求事項)による。
5
標準定格
標準定格は,JIS C 6575-1の箇条5(標準定格)による。
6
表示
表示は,次を除き,JIS C 6575-1の箇条6(表示)による。
6.1
追加[“1 A未満では”で始まる細別a)の後に続けて,次の文を追加する。]
ただし,スタンダードシートJ1に規定するヒューズリンクの定格電流の表示位置は,定格電圧の表示の
直前にする必要はない。
追加[“該当スタンダードに”で始まる細別d)の後に続けて,次の文を追加する。]
ただし,スタンダードシートJ1を除く。
追加[細別d)の後に,次の文及び細別を追加する。]
さらに,a)〜d)の事項に加えて,定格遮断容量を示す記号又は溶断種別記号を表示する旨をスタンダー
ドシートに規定している場合には,各ヒューズリンクに次のe)又はf)の表示を行わなければならない。
e) 定格遮断容量を示す記号。この記号は,定格電流の表示と定格電圧の表示との間に記載しなければな
らない。これらの記号は,次による。ただし,スタンダードシートJ1を除く。
H:高遮断容量を示す。
L:低遮断容量を示す。
E:低遮断容量を示す(定格遮断容量150 A及び200 A)。
3
C 6575-2:2016
例1
T
3
1
5
L
2
5
0
V
F
4
H
2
5
0
V
T
3
1
5
E
2
5
0
V
f)
溶断種別記号。この記号は,次による。ただし,スタンダードシート1〜スタンダードシート10及び
特殊溶断のものには,表示しない。
1) A種:○
A又はA
2) B種:○
B又はB
溶断種別記号の表示位置は,任意とする。ただし,溶断種別記号“A”又は“B”と定格電流とを同
一キャップ上に表示する場合は,定格電流の表示の直前に溶断種別記号を表示しなければならない。
例2
“○
A”と表示する場合。
3
A
○
A
1
2
5
V
“B”と表示する場合。
2
5
0
V
B
5
A
6.3
追加(“なお,この包装容器に”で始まる段落の後に,次を追加する。)
さらに,スタンダードシートJ1に規定するヒューズリンクの場合は,包装容器に次の表示を行わなけれ
ばならない。
− 定格遮断容量
− 溶断種別が特殊溶断の場合,最小溶断電流及び溶断時間
6.4
追加(“定格電流及び時間”で始まる段落の後に,次を追加する。)
カラーバンドの寸法“d”及び“s”の値は,いずれも0.8±0.2 mmとする。
7
試験に関する一般事項
試験に関する一般事項は,次を除き,JIS C 6575-1の箇条7(試験に関する一般事項)による。
7.2.1
追加(“追加試験などは,”で始まる段落の後に,次を追加する。)
− スタンダードシート1〜スタンダードシート10に規定するヒューズリンク 個々の定格電流のヒュー
ズリンクを試験する場合には,48個のヒューズリンクが必要であり,そのうち12個は予備である。
試験手順は表1による。
同形シリーズの最大定格電流のヒューズリンクを試験する場合は48個のヒューズリンクが必要で
あり,そのうち22個は予備である。試験手順は表2による。
同形シリーズの最小定格電流のヒューズリンクを試験する場合は33個のヒューズリンクが必要で
あり,そのうち16個は予備である。試験手順は表3による。
− スタンダードシートJ1に規定するヒューズリンク 耐久試験に供するヒューズリンク以外は,電圧
降下を測定しない。個々の定格電流又は同形シリーズの最大定格電流を試験する場合には,ヒューズ
リンクは,表3Aの試験手順に従って試験を行う。この場合に必要なヒューズリンク及び予備のヒュ
ーズリンクの数は,次による。
4
C 6575-2:2016
1) 高遮断容量ヒューズリンク 必要なヒューズリンクの数は51個,そのうち18個は予備。
2) 低遮断容量ヒューズリンク 必要なヒューズリンクの数は39個,そのうち18個は予備。
3) 中遮断容量ヒューズリンク
・ 消弧剤を用いている場合 必要なヒューズリンクの数は45個,そのうち18個は予備。
・ 消弧剤を用いていない場合 必要なヒューズリンクの数は39個,そのうち18個は予備。
注記 低遮断容量ヒューズリンク及び消弧剤を用いない中遮断容量ヒューズリンクは,定格遮断容
量だけ遮断試験を行い,500 A及び定格電流の5倍での遮断試験は行わない。ヒューズリン
ク番号28〜39の12個のヒューズリンクは不要となる。消弧剤を用いる中遮断容量ヒューズ
リンクでは,定格遮断容量及び定格電流の5倍での試験を行い,500 Aでの遮断試験は行わ
ないので,ヒューズリンク番号28〜33の6個のヒューズリンクは不要となる(表3A参照)。
同形シリーズの最小定格電流を試験する場合は,ヒューズリンクは,表3Bに示す試験手順に従っ
て試験を行う。この場合に必要なヒューズリンクの数は27個で,このうち6個は予備である。
5
C 6575-2:2016
表1−個々の定格電流に対する試験手順
項目番号
内容
ヒューズリンク番号
1
7
8
12
16
19
22
23
28
31
34
35
40
43
46
〜
9
10
14
〜
〜
24
25
〜
〜
36
37
〜
〜
〜
6
11
13
15
18
21
26
27
30
33
38
39
42
45
48
9.4 a)
耐久試験
×
9.2.2 a)
常温より高い温度での試験b)
×
9.2.1 a)
常温における
時間−電流特性
10IN
×
4IN
×
2.75IN
×
2.0IN又は2.1IN
×
9.3
遮断容量試験
定格遮断容量
×
定格の5倍の電流
×
定格の10倍の電流
×
定格の50倍の電流
×
定格の250倍の電流
×
8.3
端子(キャップ試験)
×
×
×
×
8.5 a)
はんだ接合部
×
×
×
×
×
×
6.2 a)
表示の読みやすさ及び消えにくさ
×
×
×
×
記号“×”は,当該試験を実施することを示す。
注a) これらの事項は,JIS C 6575-1に規定されている。
b) スタンダードシートで指示がある場合だけ適用する。
3
C
6
5
7
5
-2
:
2
0
1
6
6
C 6575-2:2016
表2−同形シリーズの最大定格電流に対する試験手順
項目番号
内容
電圧降下の大きい順に付けたヒューズリンク番号
1
7
10
13
18
28
31
34
37
40
43
46
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
6
9
12
17
27
30
33
36
39
42
45
48
9.4 a)
耐久試験
×
9.2.2 a)
常温より高い温度での試験b)
×
9.2.1 a)
常温における
時間−電流特性
10IN
×
4IN
×
2.75IN
×
2.0IN又は2.1IN
×
9.3
定格遮断容量
×
8.3
端子(キャップ試験)
×
×
×
×
8.5 a)
はんだ接合部
×
×
×
×
×
×
6.2 a)
表示の読みやすさ及び消えにくさ
×
×
×
×
記号“×”は,当該試験を実施することを示す。
注a) これらの事項は,JIS C 6575-1に規定されている。
b) スタンダードシートで指示がある場合だけ適用する。
表3−同形シリーズの最小定格電流に対する試験手順
項目番号
内容
電圧降下の大きい順に付けた
ヒューズリンク番号
1
7
10
13
18
28
31
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
6
9
12
17
27
30
33
9.4 a)
耐久試験
×
9.2.1 a)
常温における
時間−電流特性
10IN
×
2.0IN又は2.1IN
×
9.3
定格遮断容量
×
記号“×”は,当該試験を実施することを示す。
注a) これらの事項は,JIS C 6575-1に規定されている。
3
C
6
5
7
5
-2
:
2
0
1
6
7
C 6575-2:2016
表3A−試験手順(スタンダードシートJ1のヒューズリンクに適用)
項目
番号
内容
ヒューズリンク番号
1
7
10
16
22
28
34
40
43
46
49
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
〜
6
9
15
21
27
33
39
42
45
48
51
9.7
温度上昇試験
×
9.4 a)
耐久試験
×
9.2.1 a)
溶断
特性
A種
1.1IN
B種
1.3IN
特殊溶断
IN
×
A種
1.35IN
B種
1.6IN
×
A種,B種
2IN
特殊溶断 最小溶断電流
×
9.3
遮断
試験
定格遮断容量
×
500 A b)
×
5IN c)
×
9.3.3
絶縁抵抗
×
×
×
×
×
×
8.3
キャップ接合強度
×
×
×
8.5 a)
はんだ接合部
×
×
×
×
6.2 a)
表示の読みやすさ及び消えにくさ
×
×
×
×
×
×
×
記号“×”は,当該試験を実施することを示す。
注a) これらの事項は,JIS C 6575-1に規定されている。
b) 500 Aでの遮断試験は,高遮断容量ヒューズリンクだけ実施し,再試験は認めない。
c) 定格電流の5倍での遮断試験は,高遮断容量ヒューズリンク及び消弧剤を用いた中遮断容量ヒューズリン
クだけ実施し,再試験は認めない。
表3B−同形シリーズの最小定格電流に対する試験手順
(スタンダードシートJ1のヒューズリンクに適用)
項目
番号
内容
ヒューズリンク番号
1
7
10
19
22
25
〜
〜
〜
〜
〜
〜
6
9
18
21
24
27
9.4 a)
耐久試験
×
9.2.1 a)
溶断
特性
A種
1.1IN
B種
1.3IN
特殊溶断
IN
×
A種
1.35IN
B種
1.6IN
×
A種,B種
2IN
特殊溶断 最小溶断電流
×
8.3
キャップ接合強度
×
×
×
8.5 a)
はんだ接合部
×
×
×
×
6.2 a)
表示の読みやすさ及び消えにくさ
×
×
×
×
記号“×”は,当該試験を実施することを示す。
注a) これらの事項は,JIS C 6575-1に規定されている。
8
C 6575-2:2016
7.2.2
追加(“ある試験を再度行う場合には,”で始まる段落の後に,次を追加する。)
スタンダードシートJ1に規定するヒューズリンクでは,電圧降下の大きいものから順次一連番号を付け
る必要はない。
7.3
試験用ヒューズベース 置換(7.3全て)
試験用ヒューズベースは,次による。
a) スタンダードシート1〜スタンダードシート10に規定するヒューズリンク ヒューズリンク取付けの
ためのヒューズベースを必要とする試験においては,図1〜図3に示すベースを適宜用いる。
それぞれの接点とゲージ(試験するヒューズリンクと同一の公称寸法及び形状であって,銀めっき
黄銅製丸棒のもの)との間の接触抵抗は,次の条件で測定し,3 mΩ以下でなければならない。
1) 接点の薄い絶縁層を破壊しないために,その回路の起電力は,20 mV(直流又は交流ピーク値)以
下とする。
2) 接点の加熱を防ぐために,通電電流は,1 A以下とする。
スプリング及び接続部を除くヒューズベースの金属部分は,黄銅製でなければならない。ヒューズ
ベースの金属部分及び接触抵抗測定用のゲージの黄銅中の銅の含有率は,58〜70 %とし,接点部分は,
銀めっきをしなければならない。
定格電流6.3 A以下のヒューズリンクの場合,図1に示すヒューズベースを用いる。接触圧は,4〜
6 Nとする。フレキシブルリード線及び端子線は断面積1 mm2の銅線であって,各端子線の長さは約
500 mmとする。
定格電流6.3 Aを超えるヒューズリンクの場合,図2に示すヒューズベースを用いる。接触圧は,8
〜12 Nとする。フレキシブルリード線及び端子線は断面積6 mm2の銅線であって,各端子線の長さは
約500 mmとする。
遮断容量の試験には,図3によるヒューズベースを用いる。このとき,図2に示すベースと同じ接
触圧をもち,かつ,導体は同一の断面積をもたなければならない。
b) スタンダードシートJ1に規定するヒューズリンク ヒューズリンク取付けのためのヒューズベース
を必要とする試験においては,図3A〜図3Cに示すヒューズベースを適宜用いる。リード線をもつヒ
ューズリンクの試験には,図3Bに示すヒューズベースを用いる。リード線をもたないヒューズリン
クでは,遮断試験に図3Cに示すヒューズベースを用い,その他の試験に図3Aに示すヒューズベース
を用いる。
スプリング及び図3Cでりん青銅と規定しているクリップを除き,ヒューズベースの金属部分は黄
銅製とする。ヒューズベースの黄銅中の銅の含有率は,58〜70 %とし,接点部分には銀めっきをしな
ければならない。
フレキシブルリード線は,断面積8 mm2の銅線とする。端子線は,定格電流10 A以下のヒューズリ
ンクを試験する場合には断面積2 mm2の銅線とし,定格電流10 Aを超えるヒューズリンクを試験する
場合には断面積8 mm2の銅線とする。各端子線の長さは,約1 mとする。
2個以上のヒューズリンクを直列に試験する場合には,試験するそれぞれのヒューズリンクの間が
150 mm以上離れるようにヒューズベースを配置する。
9
C 6575-2:2016
単位 mm 許容差±0.1 mm
図1−5 mm×20 mm及び6.3 mm×32 mmのヒューズリンク試験用ヒューズベース
定格電流6.3 A以下のもの
ヒューズリンク
a
b
5 mm×20 mm
20
48
6.3 mm×32 mm
32
60
10
C 6575-2:2016
単位 mm 許容差±0.1 mm
図2−5 mm×20 mm及び6.3 mm×32 mmヒューズリンクの試験用ヒューズベース
定格電流6.3 Aを超えるもの
ヒューズリンク
a
b
5 mm×20 mm
20
48
6.3 mm×32 mm
32
60
11
C 6575-2:2016
単位 mm 許容差±0.1 mm
図3−遮断容量試験用ヒューズベース
ヒューズリンク
a
b
5 mm×20 mm
20
67
6.3 mm×32 mm
32
79
12
C 6575-2:2016
単位 mm 許容差±0.3 mm
試験品の端子の
外径
寸法
ヒューズに加わる
接触圧力(N)
a
b
c
d
e
f
h
i
j
6未満
9
10
4
3
8
48
12
17.5
8
4以上 6以下
6以上 9未満
9
10
4
6
12
76
17.5
24
15
8以上 12以下
9以上
12
13
6
6
12
82
17.5
24
15
12以上 18以下
図3A−試験用ヒューズベース(スタンダードシートJ1参照)
13
C 6575-2:2016
単位 mm
図3B−リード線をもつヒューズリンクの試験用ヒューズベース
単位 mm
“a”,“d”及び“I”は,スタンダードシートに規定されるヒューズリンクに適合する寸法とする。
図3C−遮断容量試験用ヒューズベース
8
寸法及び構造
寸法及び構造は,次を除き,JIS C 6575-1の箇条8(寸法及び構造)による。
8.2
構造 追加(“ヒューズエレメントは,完全に”で始まる段落の後に,次を追加する。)
不透明なヒューズリンクと指定された場合,不透明な消弧剤を用いる限り,透明な筒を用いてもよい。
この規格では,筒の材料が,ガラス,セラミック又は類似の非燃焼性の材料で作られているという前提
に基づいている。
14
C 6575-2:2016
8.3
端子 追加(“接着強度の試験は,”で始まる段落の後に,次を追加する。)
ヒューズリンクの両端には,円筒形の金属キャップがあるものとする。
円筒形キャップの外側端面は,実質的に平たんであって,軸方向に対し直角でなければならない。
キャップは,ヒューズリンクを破壊しない限り,取り外せないくらい強固に固定しなければならない。
合否は,目視検査及び次の試験によって判定する。
− サンプルは,15〜35 ℃の水中に24時間浸した後に水中から取り出し,軸方向でキャップを外す方向
に各キャップに5 Nの張力を1分間加える。
− キャップは,この間しっかり固定した状態を保っていなければならない。
この試験のための適切な装置を図4に示す。疑義のある場合には,この装置を用いる。この装置を用い
ることによって,キャップをねじることなく試験することが可能である。
単位 mm
・ この装置は,3本のチューブ(1,2,3)が互いに滑動できる構造とする。
・ 外部チューブ(1)には上方の端に開口部を設け,試験サンプルの端部の取付け部を設ける。
・ 中間チューブ(2)にも,(1)と同じように上方にへこみ及び試験サンプルのもう一方の端部の取付け部を設ける。
・ 内部チューブ(3)は,チューブ(2)及びスプリング(4)によって連結する。
・ ノブ(5)を引っ張ってチューブ(3)を下方へ動かすとスプリング(4)が伸び,その結果,軸方向に働く力が漸
次強まりつつ,チューブ(2)と試験サンプルとの間に安定した軸方向の引張力が加えられる。
・ キャップ及びリンク全体の長さがいろいろ変わっても,滑り式チューブを移動させて,調節できるものとする。
チューブ(2)の下端(6)は,のぞき窓(7)から見えるようにし,目印として役立てる。点線で示したもう一つ
のマークは,“5 N”という記号とともにチューブ(3)にプリントしたものとする。ノブ(5)は,この位置にし
っかりとねじ込み,これを適切に下方へ動かして両マークの一致点が得る。
・ ねじ(8)は,チューブ(1)と(2)とのアライメントを保つ役目をする。
・ この試験用装置は,試験用ヒューズを上部に立てて用いる。
図4−軸方向引張試験用装置
15
C 6575-2:2016
8.4
アライメント及び端子形状 追加(“アライメント,ピン位置”で始まる段落の後に,次を追加する。)
リード線をもつものを除き,ヒューズリンクのキャップ及び筒部は,十分真っすぐに結合しなければな
らない。
合否は,図5に示すゲージを用いて判定する。
ヒューズリンクは,その自重だけで,その全長がゲージを通過しなければならない。
注記 φd及びhの寸法は,スタンダードシートに規定されている。
図5−アライメントのゲージ
9
電気的要求事項
電気的要求事項は,次を除き,JIS C 6575-1の箇条9(電気的要求事項)による。
9.3.1
試験方法 追加(“ミニチュアヒューズの各タイプの”で始まる段落の後に,次を追加する。)
ヒューズリングごとの試験は,次による。
− スタンダードシート1〜スタンダードシート10に規定するヒューズリンク スタンダードシートで規
定する試験回路を用いて,交流で試験しなければならない。
高遮断容量ヒューズリンクの遮断容量試験用の標準試験回路を図6に,また,低遮断容量ヒューズ
リンクの遮断容量試験用の標準試験回路を図7に示す。図3に示す試験用ヒューズベースを用いる。
高遮断容量ヒューズリンクの定格遮断容量での試験回路の力率は0.7〜0.8とし,定格遮断容量より
小さい固有電流に対しては回路のインダクタンスを一定に保ち,電流調整は,抵抗だけを変化させる
ことによって行う。
− スタンダードシートJ1に規定するヒューズリンク スタンダードシートで規定する試験回路を用い
て,交流で試験しなければならない。
遮断試験は,図7Aに示す試験回路を用いて,次の電流について行い,投入角はランダムとする。
リード線をもたないものは図3Cに示すヒューズベースを用い,リード線をもつものは図3Bに示すヒ
ューズベースを用いる。
1) 高遮断容量ヒューズリンク:定格遮断容量1 500 A又は2 500 A及び500 A並びに定格電流の5倍の
電流
2) 低遮断容量ヒューズリンク:定格遮断容量100 A
3) 中遮断容量ヒューズリンク:
・ 消弧剤を用いないもの:定格遮断容量(300 A又は500 A)
・ 消弧剤を用いるもの:定格遮断容量(300 A又は500 A)及び定格電流の5倍の電流
定格遮断容量での試験回路の力率は,0.7〜0.8とし,定格遮断容量より小さい固有電流に対しては
16
C 6575-2:2016
回路のインダクタンスを一定に保ち,電流調整は,抵抗を変化することによって行う。
図6−高遮断容量ヒューズリンクの遮断容量試験用の標準試験回路
図6及び図7の記号
A: 電流チェック用の取外し可能なリンク
C: 投入スイッチ
D: 電源を切り離すためのサーキットブレーカ
F: 供試ヒューズ
S: インピーダンスが回路の全インピーダンスの10 %未満の電源
L: インダクタンス0.3 mH±3 %又は0.6 mH±3 %の空心コイル(インダクタンスの値は,電源電圧による。)
R1:直列抵抗,正確な固有電流調節用
R2:並列抵抗,40 Ω±10 %
図7−低遮断容量ヒューズリンクの遮断容量試験用の標準試験回路
A: 電流チェック用の取外し可能なリンク
C: 投入スイッチ
D: 電源を切り離すためのサーキットブレーカ
F: 供試ヒューズ
S: インピーダンスが回路の全インピーダンスの10 %未満の電源
L: インダクタンス
R: 抵抗
図7A−遮断試験回路(スタンダードシートJ1に規定するヒューズリンクに適用)
9.3.2
合格判定基準 追加(“ヒューズリンクの破裂”の細別の後に,次を追加する。)
− 接点との融着
− 試験後の表示判読不能
− 肉眼で見えるキャップ外面の穴あき
17
C 6575-2:2016
次の現象は,不合格とみなさない。
− キャップ面の黒点
− キャップの小さな変形
− ヒューズリンクのひび割れ
9.3.3
絶縁抵抗 追加(“遮断試験後のヒューズリンクの”で始まる段落の後に,次を追加する。)
スタンダードシートJ1に規定するヒューズリンクの場合には,遮断試験後及び溶断試験(9.2の時間電
流特性の試験)後に絶縁抵抗の測定を行う。絶縁抵抗は,500 V絶縁抵抗計で測定したとき,0.2 MΩ以上
でなければならない。
9.7
ヒューズリンクの温度 追加(“ヒューズリンクの取付け及び”で始まる段落の後に続けて,次の文
を追加する。)
ただし,スタンダードシートJ1に規定する定格電流10 Aを超えるヒューズリンクは,この細分箇条の
試験に代えて,耐久試験の最後の10分間に次の試験を行う。
− ヒューズリンクの筒の中央部及びヒューズリンク接触部の温度上昇を熱電温度計法によって測定する。
− 温度上昇は,次の値以下でなければならない。
・ 筒の中央部:140 K以下
・ ヒューズリンク接触部:60 K以下
18
C 6575-2:2016
10 スタンダードシート
ヒューズリンク5×20 mm
速動形
高遮断容量
スタンダードシート1
ページ1
単位 mm
アライメント ゲージの寸法:h=30,d=5.38±0.01(8.4参照)
構造 ヒューズリンクは,不透明でなければならない。
定格電流a)
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W b)
50 mA
250
10000
1.6
63 mA
8800
80 mA
7600
100 mA
7000
125 mA
5000
160 mA
4300
200 mA
3500
250 mA
2800
2.5
315 mA
2500
400 mA
2000
500 mA
1800
630 mA
1500
800 mA
1200
1
A
1000
1.25 A
800
4
1.6 A
600
2
A
500
2.5 A
400
3.15 A
350
4
A
300
5
A
250
6.3 A
200
8
A
200
10
A
200
注a) 定格電流の中間値は,JIS Z 8601によるR20シリーズから選択する。
b) 定格電流の1.5倍を1時間(定格電流が6.3 Aを超える場合は30分間)通電後に
測定する。
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:F
e) 遮断容量記号:H
19
C 6575-2:2016
ヒューズリンク5×20 mm
速動形
高遮断容量
スタンダードシート1
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2.1IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最小
最大
最小
最大
最大
50 mA〜4 A
30分
10 m秒
2秒
3 m秒
300 m秒
20 m秒
4 Aを超え6.3 A以下
30分
10 m秒
3秒
3 m秒
300 m秒
20 m秒
6.3 Aを超え10 A以下
30分
40 m秒
20秒
10 m秒
1 秒
30 m秒
遮断容量 定格遮断容量 :1 500 A,交流による。図6の高遮断容量試験回路による。
耐久試験 JIS C 6575-1の9.4 a)に従って,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,JIS C 6575-1の9.4 b)
に従って定格電流の1.5倍を1時間(定格電流が6.3 Aを超える場合は30分間)通電する。
20
C 6575-2:2016
ヒューズリンク5×20 mm
速動形
低遮断容量
スタンダードシート2
ページ1
このタイプのヒューズリンクは,限定された短絡電流しか発生しない通信機器回路,又は同様の回路の保護に用い
ることが望ましい。
単位 mm
アライメント ゲージの寸法:h=30,d=5.38±0.01(8.4参照)
構造 ヒューズリンクは,透明でなければならない。
定格電流a)
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W b)
32 mA
250
10000
1.6
40 mA
8000
50 mA
7000
63 mA
5000
80 mA
4000
100 mA
3500
125 mA
2000
160 mA
2000
200 mA
1700
250 mA
1400
315 mA
1300
400 mA
1200
500 mA
1000
630 mA
650
800 mA
240
1
A
200
1.25 A
200
1.6 A
190
2
A
170
2.5 A
170
3.15 A
150
2.5
4
A
130
5
A
130
6.3 A
130
8
A
125
130
4
10
A
130
注a) 定格電流の中間値は,JIS Z 8601によるR20シリーズから選択する。
b) 定格電流の1.5倍を1時間(定格電流が6.3 Aを超える場合は30分間)通電後に
測定する。
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:F
e) 遮断容量記号:L
21
C 6575-2:2016
ヒューズリンク5×20 mm
速動形
低遮断容量
スタンダードシート2
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2.1IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最小
最大
最小
最大
最大
32 mA〜100 mA
30分
10 m秒
500 m秒
3 m秒
100 m秒
20 m秒
100 mAを超え6.3 A以下
30分
50 m秒
2 秒
10 m秒
300 m秒
20 m秒
6.3 Aを超え10 A以下
30分
50 m秒
2 秒
10 m秒
400 m秒
40 m秒
遮断容量 定格遮断容量:35 A又は定格電流の10倍のいずれか大きい方,交流による。図7の低遮断容量試験回路
による。
定格電流が6.3 Aを超える場合,遮断試験は,125 Vで行う。
回路の固有故障電流は,これらの規定値以内にあることに注意する。
耐久試験 JIS C 6575-1の9.4 a)に従って,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,JIS C 6575-1の9.4 b)
に従って定格電流の1.5倍を1時間(6.3 Aを超える定格の場合は30分間)通電する。
22
C 6575-2:2016
ヒューズリンク5×20 mm
タイムラグ(耐サージ)
低遮断容量
スタンダードシート3
ページ1
このタイプのヒューズリンクは,限定された短絡電流しか発生しない通信機器回路,又は同様の回路の保護に用い
ることが望ましい。
単位 mm
アライメント ゲージの寸法:h=30,d=5.38±0.01(8.4参照)
構造 ヒューズリンクは,透明でなければならない。
定格電流a)
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W b)
32 mA
250
5000
1.6
40 mA
4000
50 mA
3500
63 mA
3000
80 mA
3000
100 mA
2500
125 mA
2000
160 mA
1900
200 mA
1500
250 mA
1300
315 mA
1100
400 mA
1000
500 mA
900
630 mA
300
800 mA
250
1
A
150
1.25 A
150
1.6 A
150
2
A
150
2.5 A
120
3.15 A
100
4
A
100
5
A
100
6.3 A
100
8
A
125
100
4
10
A
100
注a) 定格電流の中間値は,JIS Z 8601によるR20シリーズから選択する。
b) 定格電流の1.5倍を1時間(定格電流が6.3 Aを超える場合は30分間)通電後に
測定する。
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:T
e) 遮断容量記号:L
23
C 6575-2:2016
ヒューズリンク5×20 mm
タイムラグ(耐サージ)
低遮断容量
スタンダードシート3
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2.1IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最小
最大
最小
最大
最小
最大
32 mA〜100 mA
2分
200 m秒
10秒
40 m秒
3秒
10 m秒
300 m秒
100 mAを超え10 A以下
2分
600 m秒
10秒
150 m秒
3秒
20 m秒
300 m秒
70±2 ℃での試験 定格電流の1.1倍を1時間通電しても,ヒューズリンクは,溶断してはならない。
遮断容量 定格遮断容量:35 A又は定格電流の10倍のいずれか大きい方,交流による。図7の低遮断容量試験回路
による。
定格電流が6.3 Aを超える場合,遮断試験は,125 Vで行う。
回路の固有故障電流は,これらの規定値以内にあることに注意する。
耐久試験 JIS C 6575-1の9.4 a)に従って,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,JIS C 6575-1の9.4 b)
に従って定格電流の1.5倍を1時間(6.3 Aを超える定格の場合は30分間)通電する。
24
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
速動形
低遮断容量
スタンダードシート4
ページ1
このタイプのヒューズリンクは,限定された短絡電流しか発生しない通信機器回路,又は同様の回路の保護に用い
ることが望ましい。
注記 このスタンダードシートは,数か国の要求に応じて作成されたものであり,更に多くの国で用いられる場
合には変更が必要となる場合がある。
単位 mm
アライメント ゲージ寸法:h=38,d=6.65±0.01(8.4参照)
構造 ヒューズリンクは,透明でなければならない。
定格電流
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W a)
50 mA
250
10000
1.6
63 mA
8000
80 mA
7000
100 mA
6000
125 mA
5500
160 mA
5000
200 mA
4000
250 mA
3500
315 mA
3000
400 mA
2500
500 mA
2000
630 mA
1800
800 mA
1500
1
A
500
1.25 A
400
2.5
1.6 A
400
2
A
300
2.5 A
150
250
3.15 A
150
250
4
4
A
150
250
5
A
60
200
6.3 A
60
200
8
A
60
200
10
A
60
200
注a) 定格電流の1.15倍を1時間通電後に測定する。
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:F
e) 遮断容量記号:L
25
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
速動形
低遮断容量
スタンダードシート4
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最小
最大
最小
最大
最大
50 mA〜100 mA
20秒
2 m秒
200 m秒
1 m秒
30 m秒
5 m秒
100 mAを超え10 A以下
20秒
20 m秒
1500 m秒
8 m秒
400 m秒
80 m秒
遮断容量 定格遮断容量:35 A又は定格電流の10倍のいずれか大きい方,交流による。図7の低遮断容量試験回路
による。
耐久試験 JIS C 6575-1の9.4 a)に従って,定格電流の1.05倍で100サイクル,その後,JIS C 6575-1の9.4 b)に従っ
て定格電流の1.15倍で1時間通電する。
26
C 6575-2:2016
ヒューズリンク5×20 mm
タイムラグ(耐サージ)
高遮断容量
スタンダードシート5
ページ1
単位 mm
アライメント ゲージ寸法:h=30,d=5.38±0.01(8.4参照)
構造 ヒューズリンクは,不透明でなければならない。
定格電流a)
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W b)
100 mA
250
2800
1.6
125 mA
2600
160 mA
2400
200 mA
2100
250 mA
1500
315 mA
1100
400 mA
1000
500 mA
850
630 mA
650
800 mA
500
1
A
350
2.5
1.25 A
300
1.6 A
200
2
A
190
2.5 A
180
3.15 A
140
4
4
A
100
5
A
100
6.3 A
100
8
A
100
10
A
100
注a) 定格電流の中間値は,JIS Z 8601によるR20シリーズから選択する。
b) 定格電流の1.5倍を1時間(定格電流が6.3 Aを超える場合は30分間)通電後に
測定する。
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:T
e) 遮断容量記号:H
27
C 6575-2:2016
ヒューズリンク5×20 mm
タイムラグ(耐サージ)
高遮断容量
スタンダードシート5
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2.1IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最小
最大
最小
最大
最小
最大
100 mA〜800 mA
30分
250 m秒
80秒
50 m秒
5秒
5 m秒
150 m秒
800 mAを超え3.15 A以下
30分
750 m秒
80秒
95 m秒
5秒
10 m秒
150 m秒
3.15 Aを超え10 A以下
30分
750 m秒
80秒
150 m秒
5秒
10 m秒
150 m秒
70±2 ℃での試験 定格電流の1.1倍を1時間通電しても,ヒューズリンクは,溶断してはならない。
遮断容量 定格遮断容量:1 500 A,交流による。図6の高遮断容量試験回路による。
耐久試験 JIS C 6575-1の9.4 a)に従って,定格電流の1.2倍で100サイクル,その後,JIS C 6575-1の9.4 b)に従って
定格電流の1.5倍を1時間(6.3 Aを超える定格の場合は30分)通電する。
28
C 6575-2:2016
ヒューズリンク5×20 mm
タイムラグ(耐サージ)
低遮断容量
スタンダードシート6
ページ1
このタイプのヒューズリンクは,35 Aを超え150 A以下の短絡電流の発生が予想されるテレビジョンのような機器
の回路保護に用いることが望ましい。
単位 mm
アライメント ゲージ寸法:h=30,d=5.38±0.01(8.4参照)
構造:ヒューズリンクは,透明でも不透明でもよい。
定格電流a)
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W b)
32 mA
250
5000
1.6
40 mA
4000
50 mA
3500
63 mA
3000
80 mA
3000
100 mA
2500
125 mA
2000
160 mA
1900
200 mA
1500
250 mA
1300
315 mA
1100
400 mA
1000
500 mA
900
630 mA
300
800 mA
250
1
A
150
1.25 A
150
1.6 A
150
2
A
150
2.5 A
120
3.15 A
100
4
A
100
5
A
100
6.3 A
100
8
A
100
4
10
A
100
注a) 定格電流の中間値は,JIS Z 8601によるR20シリーズから選択する。
b) 定格電流の1.5倍を1時間(定格電流が6.3 Aを超える場合は30分間)通電後に
測定する。
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:T
e) 遮断容量記号:E
29
C 6575-2:2016
ヒューズリンク5×20 mm
タイムラグ(耐サージ)
低遮断容量
スタンダードシート6
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2.1IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最小
最大
最小
最大
最小
最大
32 mA〜100 mA
2分
200 m秒
10秒
40 m秒
3秒
10 m秒
300 m秒
100 mAを超え10 A以下
2分
600 m秒
10秒
150 m秒
3秒
20 m秒
300 m秒
70±2 ℃での試験 定格電流の1.1倍を1時間通電しても,ヒューズリンクは,溶断してはならない。
遮断容量 定格遮断容量:150 A,交流による。図7の低遮断容量試験回路による。
耐久試験 JIS C 6575-1の9.4 a)に従って,定格電流の1.2倍で100サイクル通電し,その後,JIS C 6575-1の9.4 b)
に従って定格電流の1.5倍を1時間(6.3 Aを超える定格の場合は30分)通電する。
30
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
速動形
低遮断容量
スタンダードシート7
ページ1
単位 mm
アライメント ゲージ寸法:h=38,d=6.65±0.01
構造 ヒューズリンクは,透明でなければならない。
定格電流
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W
32 mA
250
17000
1.6
40 mA
13500
50 mA
11000
63 mA
9000
80 mA
7000
100 mA
5500
125 mA
4000
160 mA
3200
200 mA
2500
250 mA
2000
315 mA
1600
400 mA
1300
500 mA
1100
630 mA
600
800 mA
500
1
A
450
1.25 A
400
1.6 A
350
2
A
300
2.5
2.5 A
300
3.15 A
250
4
A
250
4
5
A
250
6.3 A
200
8
A
180
10
A
150
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:F
e) 遮断容量記号:E
31
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
速動形
低遮断容量
スタンダードシート7
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2.1IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最大
最大
最大
32 mA〜500 mA
30分
600 m秒
200 m秒
20 m秒
630 mA〜6.3 A
30分
1 秒
300 m秒
30 m秒
8 A〜10 A
30分
2 秒
500 m秒
40 m秒
遮断容量 定格遮断容量:200 A,力率0.95〜1.00,交流による。図7の低遮断容量試験回路による。
耐久試験 定格電流6.3 A以下の場合,JIS C 6575-1の9.4 a) に従って,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,そ
の後,JIS C 6575-1の9.4 b) に従って,定格電流の1.5倍を1時間通電する。試験後,ワット損を測定する。
定格電流6.3 Aを超える場合,JIS C 6575-1の9.4 a) に従って,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,
JIS C 6575-1の9.4 b) に従って,定格電流の1.5倍を30分間通電する。試験後,ワット損を測定する。
32
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
タイムラグ
低遮断容量
スタンダードシート8
ページ1
単位 mm
アライメント ゲージ寸法:h=38,d=6.65±0.01
構造 ヒューズリンクは,透明でなければならない。
定格電流
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W
100 mA
250
3000
1.6
125 mA
2600
160 mA
2300
200 mA
2000
250 mA
1700
315 mA
1400
400 mA
1200
500 mA
1000
630 mA
800
800 mA
600
1
A
500
1.25 A
400
1.6 A
350
2
A
300
2.5
2.5 A
300
3.15 A
250
4
A
250
4
5
A
250
6.3 A
200
8
A
180
10
A
150
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:T
e) 遮断容量記号:E
33
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
タイムラグ
低遮断容量
スタンダードシート8
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2.1IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最大
最小
最大
最小
最大
100 mA〜6.3 A
2分
20秒
100 m秒
3秒
30 m秒
300 m秒
8 A〜10 A
10分
30秒
150 m秒
5秒
50 m秒
300 m秒
70±2 ℃での試験 定格電流の1.1倍を1時間通電しても,ヒューズリンクは,溶断してはならない。
遮断容量 定格遮断容量:200 A,力率0.95〜1.00,交流による。図7の低遮断容量試験回路による。
耐久試験 定格電流6.3 A以下の場合,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,定格電流の1.5倍を1時間
通電する。試験後,ワット損を測定する。
定格電流6.3 Aを超える場合,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,定格電流の1.5倍を30分間通電す
る。試験後,ワット損を測定する。
34
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
速動形
高遮断容量
スタンダードシート9
ページ1
単位 mm
アライメント ゲージ寸法:h=38,d=6.65±0.01
構造 ヒューズリンクは,不透明でなければならない。
定格電流
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W
100 mA
500
5500
1.6
125 mA
4500
160 mA
3500
200 mA
2800
250 mA
2200
315 mA
1800
400 mA
1500
500 mA
1400
2.5
630 mA
1300
800 mA
600
1
A
500
1.25 A
500
1.6 A
500
2
A
450
2.5 A
400
4
3.15 A
350
4
A
300
5
A
250
6.3 A
250
8
A
200
10
A
150
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:F
e) 遮断容量記号:H
35
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
速動形
高遮断容量
スタンダードシート9
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2.1IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最大
最大
最大
100 mA〜6.3 A
30分
2秒
600 m秒
30 m秒
8 A〜10 A
30分
3秒
800 m秒
40 m秒
遮断容量 定格遮断容量:1 500 A,交流による。図6の高遮断容量試験回路による。
耐久試験 定格電流6.3 A以下の場合,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,定格電流の1.5倍を1時間
通電する。試験後,ワット損を測定する。
定格電流6.3 Aを超える場合,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,定格電流の1.5倍を30分間通電す
る。試験後,ワット損を測定する。
36
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
タイムラグ
高遮断容量
スタンダードシート10
ページ1
単位 mm
アライメント ゲージ寸法:h=38,d=6.65±0.01
構造 ヒューズリンクは,不透明でなければならない。
定格電流
定格電圧
V
最大電圧降下
mV
最大継続ワット損
W
100 mA
500
4000
1.6
125 mA
3500
160 mA
3000
200 mA
2500
250 mA
2000
315 mA
1800
400 mA
1100
500 mA
900
630 mA
800
800 mA
700
1
A
600
1.25 A
450
2.5
1.6 A
400
2
A
350
2.5 A
300
4
3.15 A
300
4
A
250
5
A
250
6.3 A
200
8
A
180
10
A
150
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 特性記号:T
e) 遮断容量記号:H
37
C 6575-2:2016
ヒューズリンク6.3×32 mm
タイムラグ
高遮断容量
スタンダードシート10
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値以内でなければならない。
定格電流
2.1IN
2.75IN
4IN
10IN
最大
最大
最小
最大
最小
最大
100 mA〜315 mA
30分
20秒
100 m秒
2秒
10 m秒
300 m秒
400 mA〜10 A
30分
80秒
150 m秒
3秒
20 m秒
300 m秒
70±2 ℃での試験 定格電流の1.1倍を1時間通電しても,ヒューズリンクは,溶断してはならない。
遮断容量 定格遮断容量:1 500 A,交流による。図6の高遮断容量試験回路による。
耐久試験 定格電流6.3 A以下の場合,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,定格電流の1.5倍を1時間
通電する。試験後,ワット損を測定する。
定格電流6.3 Aを超える場合,定格電流の1.2倍を100サイクル通電し,その後,定格電流の1.5倍を30分間通電す
る。試験後,ワット損を測定する。
38
C 6575-2:2016
溶断種別
A種,B種
特殊溶断
低遮断,中遮断及び高遮断容量ヒューズリンク
スタンダードシートJ1
ページ1
単位 mm
端子にリード線を取り付けてもよい。tは,リード線をも
つものを除き,端子の外径(直径)の60 %以上の長さと
する。リード線の取付方向は,任意とする。
アライメント ゲージ寸法は,次による。
端子の外径
h
φd
6 mm未満
全長
20
5
+
+ mm
(外径+0.25 mm)±0.01 mm
6 mm以上
(外形+0.30 mm)±0.01 mm
構造 高遮断容量の場合,不透明なヒューズリンクでなければならない。すなわち,筒の外側からヒューズエレメン
トが見えてはならない。
低遮断容量及び中遮断容量の場合,筒の外側からヒューズエレメントが見えても見えなくてもよい。
定格 定格は,次による。
− 定格電圧:交流100 V,115 V,125 V,250 V又は300 V
− 定格電流:31.5 A以下
− 定格遮断容量:
・ 高遮断容量 1 500 A又は2 500 A
・ 中遮断容量 300 A又は500 Aのいずれかの値
・ 低遮断容量 100 A
電圧降下値 検討中
表示 ヒューズリンクには,次の事項を表示する。
a) 定格電流
b) 定格電圧
c) 製造業者名又は登録商標
d) 溶断種別記号
− A種のものには○
A又はA
− B種のものには○
B又はB
− 特殊溶断のものは,表示を行わない。
なお,定格遮断容量は,包装容器に表示する。溶断種別が特殊溶断の場合には,最小溶断電流及び溶断時間も併せ
て包装容器に表示する。
39
C 6575-2:2016
溶断種別
A種,B種
特殊溶断
低遮断,中遮断及び高遮断容量ヒューズリンク
スタンダードシートJ1
ページ2
溶断時間−電流特性 溶断時間は,次の表の規定値内でなければならない。
種別
IN
1.1IN
1.3IN
1.35IN
1.6IN
2IN
最小溶断電流
A種
−
60分以上
−
60分以下
−
2分以下
−
B種
−
−
60分以上
−
60分以下
2分以下
−
特殊溶断
60分以上
−
−
−
−
−
指定溶断時間以内
注記1 試験は,交流で行ってもよい。
注記2 リード線をもたないものは図3Aに,リード線をもつものは図3Bに示すヒューズベースを用いる。
注記3 特殊溶断のものについては,最小溶断電流及び溶断時間は,製造業者によって指定される。
遮断試験 試験は,図7Aに示す試験回路を用いて,ランダム投入で実施する。リード線をもたないものは図3Cに,
リード線をもつものは図3Bに示すヒューズベースを用いる。
耐久試験 JIS C 6575-1の9.4 a)に従って,A種のものには定格電流の0.75倍,B種のものには定格電流の0.9倍,又
は特殊溶断のものには定格電流の0.7倍以上の製造業者が指定する電流を100サイクル通電する。その後,JIS C 6575-1
の9.4 b) に従って,A種のものには定格電流の0.95倍,B種のものには定格電流の1.14倍,又は特殊溶断のものには
定格電流以上の製造業者の指定する電流を30分間通電する。さらに,B種のものには定格電流の1.15倍を30分間通
電する。
形式試験 個々の定格電流のヒューズリンクを試験する場合は,表3Aに従って試験を行う。同形シリーズを試験す
る場合は,最大の定格電流のヒューズリンクを表3Aに従い試験し,最小定格電流のヒューズリンクを表3Bに従って
試験する。
40
C 6575-2:2016
附属書A
(規定)
リード線をもつヒューズリンク
A.1 概論
プリント基板上で電気・電子回路を自動組立てするために,5×20 mmタイプの動作レベルをもつ従来
のヒューズリンクに対してもプリント基板に自動実装するのに適した形状が要求されるようになった。
この附属書は,規格本体の要求事項を補足し,リード線端子を取り外して既に試験され,この規格に適
合している5×20 mmヒューズリンクに適用する。
この附属書は,スタンダードシート1〜スタンダードシート3,スタンダードシート5及びスタンダード
シート6に対してだけ適用できる。
注記 この附属書は,寸法上の制限から,スタンダードシート4,スタンダードシート7〜スタンダー
ドシート10及びスタンダードシートJ1には適用できない。
A.2 適用
この附属書は,プリント回路に実装される,通常,屋内で用いることを意図する電気機器,電子装置及
びそれらの構成部品の保護のために用いられるヒューズリンクに適用できる特別要求事項に関連している。
リード線の固定方法,取付方向,断面形状及び全長は,規定しない。
この附属書の目的は,リード線端子をもつヒューズリンクの追加試験方法を規定することである。
A.3 試験に関する一般事項
試験に関する一般事項は,次を除き,JIS C 6575-1の箇条7(試験に関する一般事項)による。
A.3.1 形式試験
追加 (JIS C 6575-1の7.2.1の“試験に必要な”で始まる段落の後に,次を追加する。)
ヒューズリンクの個数は,21個とする。
置換 (JIS C 6575-1の7.2.2全て)
JIS C 6575-1の7.2.2は,適用しない。
追加 (JIS C 6575-1の7.2.3 c)の後に,次を追加する。)
この附属書で規定する追加の試験には,一つの不合格も認められない。
追加
A.3.2 試験手順
リード線端子をもつヒューズリンクの試験手順は,表A.1に従う。
41
C 6575-2:2016
表A.1−試験手順
項目
番号
内容
ヒューズリンク番号
1
4
7
13
16
19
〜
〜
〜
〜
〜
〜
3
6
12
15
18
21
A.4.1
寸法
×
×
×
×
×
×
A.5.1
電圧降下
×
×
A.5.2
2.1IN
×
A.5.3
定格遮断容量
×
A.4.2
リード線端子の機械的試験
×
A.4.3
はんだ付け性
×
A.4.4
はんだ耐熱性
×
A.5.4
ヒューズリンクの温度
×
A.5.1
電圧降下
×
×
記号“×”は,当該試験を実施することを示す。
ヒューズリンク番号7〜12及び16〜18は,電圧降下の測定のための試験基板にはんだ付
けする前に試験する。ヒューズリンク13〜15は,試験基板にはんだ付けしない。
追加
A.3.3 試験用ベース
リード線端子をもつヒューズリンクは,図A.1に示す試験基板で試験する。試験下のヒューズリンクは,
十分なはんだ接続が得られる最小量の熱で試験基板にはんだ付けし,余ったリード線は切断する。試験基
板は,その後,図A.2の試験用ベースに取り付ける。
単位 mm
記号
O 銅はく(箔): 定格電流が6.3 A以下の場合,0.035 mm
定格電流が6.3 Aを超える場合,0.070 mm以下
すず(錫)で前処理してもよい。
U: 電圧降下測定のための結合部
D: 定格電流が6.3 A以下の場合,直径1 mm
定格電流が6.3 Aを超える場合,直径1.5 mm
機械的装置は,結果が同じになることが明白である場合に限り用いてもよい。
図A.1−試験基板
42
C 6575-2:2016
単位 mm
10×10 mmの黄銅の電極を含めた,試験用ベースの上から見た図
A: 低熱伝導材料ベース,厚さ10 mm
B: 黄銅の電極10×10 mm
C: 所定の位置にはんだ付けしたヒューズリンク
D: 止めねじ
E: 端子線を保持する接触ねじ
F: 試験基板(図A.1参照)
G: ヒューズリンクのキャップと試験基板との間隔,最小0.25 mm
I: 試験基板からの高さ,最大10 mm
リード線は,試験基板に合わせて曲げてもよい。
図A.2−試験用ベース
試験基板は,JIS C 6484に規定するエポキシガラス布銅張積層板で作成する。
銅はく(箔)を含む積層板の呼び厚は,1.6 mmとする。
銅層の呼び厚は,ヒューズリンクの定格が6.3 A以下の場合は0.035 mm,ヒューズリンクの定格が6.3 A
を超える場合は0.070 mmとする。
試験用ベースの金属部は,銅を58〜70 %含む黄銅とする。接続部は,銀めっきとする。
A.4 寸法及び構造
寸法及び構造は,次を除き,JIS C 6575-1の箇条8(寸法及び構造)による。
A.4.1 寸法 置換[JIS C 6575-1の8.1(寸法)全て]
ヒューズリンクの寸法は,図A.3による。
適否は,寸法測定によって判定する。
43
C 6575-2:2016
リード線は,次による。
a) リード線の長さは,規定されていない。
b) リード線の断面形状は,任意。
c) リード線は,次の寸法の穴を通すことができなければならない。
− 定格電流が6.3 A以下の場合,直径1 mm
− 定格電流が6.3 Aを超える場合,直径1.5 mm
d) リード線の方向は,規定されていない(上に示されているものと代えることができる。)。
e) リード線固定の方法は,規定されていない。
単位 mm
図A.3−リード線端子をもつヒューズリンクの寸法
追加
A.4.2 リード線の機械的耐力試験
リード線は,通常使用時に発生するおそれのある機械的力に耐えなければならない。適否は,次を追加
し,JIS C 60068-2-21によって判定する。
a) 前処理 サンプルは,事前に温度15〜35 ℃の水に24時間浸しておく。
b) 試験方法 固定位置に保持したヒューズリンクとともにそれぞれの端子を順番に,次の1)及び2)に従
って力をかける。試験サンプルグループは,次のリード線試験の間で等しく分けられる。
1) 試験Ua1:引張力
ヒューズリンクの本体を保持し,通常の位置にあるリード線に本体から離れる方向に(10±0.5)
Nの力を軸方向に加える。力は,徐々に(衝撃なしで)加え,その後,(10±1)秒間,保持する。
2) 試験Ub:曲げ強さ(柔軟なリード線だけ適用する。)
曲げ試験は,次の力を加える。
− リード線の直径が0.5〜0.8 mmの場合。(5±0.5)N
− リード線の直径が0.8 mmを超え1.25 mm以下の場合。(10±0.5)N
曲げ回数は,2回とする。曲げは,JIS C 60068-2-21の5.5.2.1[曲げ強さ(リード線端子又は板状
端子)]の方法1又は方法2に従って行う。
注記 リード線の直径が1.25 mmを超える場合,及び板状端子の場合に適用する力の値は,JIS C
44
C 6575-2:2016
60068-2-21の表4(試験Ub曲げ力)を参照することが望ましい。
試験の判定において,ヒューズリンクは堅固に取り付けたままとし,電圧降下は関連するスタンダード
シートにある最大許容値を超えてはならない。
追加
A.4.3 端子のはんだ付け性
端子のはんだ付け性は,ヒューズリンクを,次の条件で,JIS C 60068-2-20の箇条4[試験Ta(リード
線及びラグ端子のはんだ付け性)]の方法1(はんだ槽法)を用いて行う。
− エージング
:行わない(受入れの状態のまま)
− 浸せき条件
:(235±5)℃で(2±0.5)秒
− 浸せきの深さ :2.0±0.5 mm(キャップの端面から)
− フラックスの形:非活性
− 熱遮蔽板
:使用してもよい
最終検査及び測定並びに要求事項は,次による。
適切な照明の下で,通常の目視によって外観検査を行う。対象物の大きさによっては,4〜10倍の倍率
の拡大鏡を補助具として用いてもよい。
浸せきした表面は,ピンホール,ぬれなし,はんだはじき部分などの欠点がなく(浸せき表面の10 %未
満),滑らかで,かつ,輝いているはんだ層で覆われていなければならない。
これらの欠点は,1か所に集中してはならない。
追加
A.4.4 はんだ耐熱性
はんだ耐熱性は,ヒューズリンクを,次の条件で,JIS C 60068-2-20の箇条5[試験Tb(はんだ耐熱性)]
の方法1(はんだ槽法)を用いて行う。
− エージング
:行わない(受入れの状態のまま)
− 浸せき条件
:(260±5)℃で(10±1)秒
− 浸せきの深さ :2.0±0.5 mm(キャップの端面から)
− フラックスの形:活性
− 熱遮蔽板
:使用してもよい
最終検査及び測定並びに要求事項は,次による。
適切な照明の下で,通常の目視によって外観検査を行う。対象物の大きさによっては,4〜10倍の倍率
の拡大鏡を補助具として用いてもよい。
試験後,ヒューズリンクは裂けてはならず,表示は判読でき,カラーコードを使用している場合には変
色していてはならない。
電圧降下は,A.5.1で測定し,関連するスタンダードシートに規定した最大値を超えてはならない。
A.5 電気的要求事項
電気的要求事項は,次を除き,JIS C 6575-1の箇条9(電気的要求事項)による。
A.5.1 電圧降下 追加[JIS C 6575-1の9.1(電圧降下)の注記2の後に,次を追加する。]
電圧降下の測定には,高インピーダンス電圧計の使用を奨励する。電圧降下は,図A.1のUで表示して
いる点で測定する。
45
C 6575-2:2016
A.5.2 常温における時間−電流特性 追加[JIS C 6575-1の9.2.1(常温における時間−電流特性)の“一
定電流を維持”で始まる段落の後に,次を追加する。]
定格電流の2.1倍での時間−電流特性は,当該スタンダードシートの規定に従って判定する。
A.5.3 遮断容量 追加[JIS C 6575-1の9.3(遮断容量)の“ミニチュアヒューズの各タイプ”で始まる
段落の後に,次を追加する。]
定格遮断容量は,当該スタンダードシートの規定に従って判定する。
A.5.4 ヒューズリンクの温度 置換[JIS C 6575-1の9.7(ヒューズリンクの温度)全て]
ヒューズリンクを次によって試験する場合,リード線が試験基板の穴に入る箇所の温度を測定し,その
温度上昇は,150 Kを超えてはならない。ヒューズリンクは,試験基板との間隔(図A.2のG)が1 mmに
なるように実装する。
− 初期電流は,定格電流の1.5倍とする。
− 初期電流を15分間通電後,通電電流を15分ごとに定格電流の0.1倍ずつヒューズリンクが溶断する
まで増やす。
− ヒューズリンクの温度は,連続して測定する。
− ヒューズリンクの溶断前30秒間の測定温度は,無視する。
− 熱電対の素線の断面積は,0.05 mm2(AWG 30)を超えてはならない。
注記 温度上昇測定には,測定温度に著しい影響を与えない熱電対,又は他の温度測定方法を用いる
のがよい。
ヒューズリンクの取付け及び接続のための試験用ベースは,A.3.3に従わなければならない。
46
C 6575-2:2016
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 6575-2:2016 ミニチュアヒューズ−第2部:管形ヒューズリンク
IEC 60127-2:2014,Miniature fuses−Part 2: Cartridge fuse-links
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1
適用範囲及び目的を規
定
IEC
60127
-2
1
JISとほぼ同じ
変更
対応国際規格では寸法5×20 mm及び6.3×
32 mmの管形ヒューズリンクを適用範囲と
しているが,この規格では寸法が11 mm×40
mm以下のヒューズリンクを適用範囲とし
た。
我が国特有の電気用品の技術上の
基準を定める省令の解釈(以下,
技術基準の解釈という。)の別表第
三に記載する管形ヒューズの寸法
に変更した。
追加
附属書A(規定)の引用文を追加した。
附属書Aは,規定であるが,本文
に引用されていないため,追加し
た。
6.1
ヒューズリンクの表示
事項を規定
6.1
JISとほぼ同じ
追加
細別a)の後に続けて,我が国特有の技術基準
の解釈の別表第三に記載する包装ヒューズ
の一部を追加した。
我が国国内において広く用いられ
ており,電気用品安全法で認めら
れている表示を追加した。
追加
スタンダードシートJ1に規定するヒューズ
リンクで特殊溶断以外のヒューズリンクに
は,溶断種別記号を表示しなければならない
旨の規定を細別f)として追加した。
対応国際規格に規定するヒューズ
リンクには,溶断特性記号として
F又はTのいずれかを表示するこ
とになっているが,溶断種別記号
は溶断特性記号に相当する記号で
ある。溶断特性記号又は溶断種別
記号のいずれも表示していないも
のは特殊溶断として識別する。
3
C
6
5
7
5
-2
:
2
0
1
6
47
C 6575-2:2016
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6.3
ヒューズリンクの包装
容器の表示事項を規定
6.3
JISとほぼ同じ
追加
スタンダードシートJ1に規定するヒューズ
リンクは,定格遮断容量を包装容器に表示
し,そのヒューズリンクが特殊溶断の場合
は,更に最小溶断電流及び溶断時間を表示す
る旨の規定を追加した。
スタンダードシートJ1に規定す
るヒューズリンクは,技術基準の
解釈の別表第三に基づくヒューズ
リンクであって,その技術基準の
解釈で要求する事項を追加した。
7.2.1
試験に必要なサンプル
数及び試験手順を規定
7.2.1
JISとほぼ同じ
追加
試験に必要なサンプル数及び試験手順に関
する対応国際規格の規定と,スタンダードシ
ートJ1に規定するヒューズリンクに適用す
る規定とを細別で区分し,併せて表3A及び
表3Bを追加した。
スタンダードシートJ1に規定す
るヒューズリンクは,技術基準の
解釈の別表第三によるものであっ
て,対応国際規格に規定するヒュ
ーズリンクとは,溶断特性,遮断
定格などが異なるため。
7.2.2
形式試験の試験手順
(電圧降下の取扱い)
を規定
7.2.2
JISとほぼ同じ
追加
スタンダードシートJ1に規定するヒューズ
リンクに対しては,電圧降下の大きいものか
ら順次一連番号を付ける規定を除外した。
スタンダードシートJ1に規定す
るヒューズリンクについて,電圧
降下の規定がないことによる。
7.3
試験用ヒューズベース
を規定
7.3
JISとほぼ同じ
追加
試験用ヒューズベースの詳細及び接続導体
に関する対応国際規格の規定を細別a)とし,
スタンダードシートJ1に規定するヒューズ
リンクに適用する試験用ヒューズベース,接
続導体及び2個以上のヒューズリンクを直
列にして試験する場合の配置に関する規定
を細別b)として追加し,図3A〜図3Cを追
加した。
スタンダードシートJ1に規定す
るヒューズリンクに対する接続導
体について,技術基準の解釈の別
表第三の規定を追加した。
複数のヒューズリンクを直列にし
て試験する場合の配置の規定は,
将来削除し,対応国際規格と整合
させる予定。
8.4
アライメント及び端子
の形状を規定
8.4
JISとほぼ同じ
追加
対応国際規格では,リード線の取付方向を規
定していない。取付方向によってはゲージを
通過できないため,リード線をもつヒューズ
リンクのアライメントを全てゲージで確認
することは要求されていない。また,この規
格ではリード線をもつものを除外する旨を
追加した。
技術基準の解釈の別表第三にはリ
ード線をもつヒューズリンクの規
定があって,対応国際規格にも附
属書Aにリード線をもつヒューズ
リンクの規定があるが,いずれも
アライメントに関する規定はない
ので除外した。
3
C
6
5
7
5
-2
:
2
0
1
6
48
C 6575-2:2016
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
9.3.1
遮断試験回路及び試験
方法を規定
9.3.1
JISとほぼ同じ
追加
遮断試験方法の対応国際規格の規定と,スタ
ンダードシートJ1に規定するヒューズリン
クに対する規定とを細別で区分した。また,
図7Aを追加した。
スタンダードシートJ1に規定す
るヒューズリンクの定格遮断容量
での試験条件は,技術基準の解釈
の別表第三の規定を適用した。
9.3.1 図6
高遮断容量ヒューズリ
ンクの遮断容量試験用
の標準試験回路
9.3.1
図6
JISとほぼ同じ
追加
対応国際規格では,図6の記号Lはインダ
クタンス0.3 mH±3 %と規定されている。こ
の規格では定格電圧500 Vの高遮断容量ヒ
ューズリンクの試験のため0.6 mH±3 %を
追加した。
インダクタンスの値として,0.6
mHが抜けていることは単なる修
正漏れであって,IEC/SC/32C
MT10で既に指摘を行った。次回
の改正で修正される予定。
9.3.3
遮断試験及び溶断試験
後の絶縁抵抗値を規定
9.3.3
JISとほぼ同じ
追加
スタンダードシートJ1に規定するヒューズ
リンクは,遮断試験及び溶断試験後の絶縁抵
抗値が0.2 MΩ以上でなければならない旨の
規定を追加した。
スタンダードシートJ1に規定す
るヒューズリンクは,技術基準の
解釈の別表第三の規定を適用し
た。
9.7
ヒューズリンクの温度
上昇値を規定
9.7
JISとほぼ同じ
追加
対応国際規格に規定するリード線をもたな
いヒューズリンクには,温度試験の規定はな
いが,スタンダードシートJ1に規定するヒ
ューズリンクには一定電流を通電して測定
する温度試験を行う規定を追加した。
スタンダードシートJ1に規定さ
れる定格電流10 Aを超えるヒュ
ーズリンクは,技術基準の解釈の
別表第三の規定を適用した。
10
スタンダードシート
10
JISとほぼ同じ
追加
低遮断,中遮断及び高遮断容量ヒューズリン
クのスタンダードシートをJ1として追加し
た。
我が国独自の低遮断,中遮断及び
高遮断容量ヒューズリンクを追加
した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60127-2:2014,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
3
C
6
5
7
5
-2
:
2
0
1
6