C 6187-1:2016
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 トレーサビリティ体系 ······································································································· 2
5 標準試験条件 ··················································································································· 3
6 試験の概要 ······················································································································ 3
6.1 試験の種類 ··················································································································· 3
6.2 波長確度の算出方法 ······································································································· 3
6.3 波長不確かさの算出方法 ································································································· 5
7 波長確度(不確かさ)試験 ································································································· 5
7.1 波長確度(不確かさ)試験の概要······················································································ 5
7.2 標準試験条件における波長確度(不確かさ)試験 ································································· 5
7.3 動作条件における波長確度(不確かさ)試験 ······································································· 6
8 波長分解能試験 ··············································································································· 11
9 過負荷試験 ····················································································································· 11
10 強度試験 ······················································································································ 12
10.1 強度試験の概要 ··········································································································· 12
10.2 振動試験 ···················································································································· 12
10.3 落下試験 ···················································································································· 12
附属書A(規定)不確かさの規定 ··························································································· 13
C 6187-1:2016
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによって,
JIS C 6187:1999は廃止され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 6187の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 6187-1 第1部:試験方法
JIS C 6187-2 第2部:校正方法
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 6187-1:2016
光波長計−第1部:試験方法
Optical wavelength meters-Part 1: Test methods
序文
この規格は,光波長計の測定方法を規定するJIS C 6187:1999を基に,2011年に第1版として制定され
たIEC 62129-2との整合性を考慮してJIS C 6187規格群を部編成とし,JIS C 6187:1999を廃止して,JIS C
6187-1として制定する。IEC 62129-2を対応国際規格とする光波長計の校正方法の規格は,2014年にJIS C
6187-2として制定した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,光波長を測定する光ファイバコネクタ用入力端子を備えたマイケルソン干渉計方式の光波
長計の試験方法について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 1002 電子測定器用語
JIS C 6187-2 光波長計−第2部:校正方法
JIS C 6830 光ファイバコード
JIS C 6831 光ファイバ心線
JIS C 6835 石英系シングルモード光ファイバ素線
JIS C 60068-2-6 環境試験方法−電気・電子−第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
JIS C 60068-2-31 環境試験方法−電気・電子−第2-31部:落下試験及び転倒試験方法(試験記号:
Ec)
JIS Q 17025 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項
JIS Z 8103 計測用語
JIS Z 8120 光学用語
ISO/IEC Guide 98-3:2008,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in
measurement (GUM: 1995)
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 1002,JIS Z 8103及びJIS Z 8120によるほか,次による。
2
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.1
光波長計(optical wavelength meter)
光ファイバコネクタ用の入力端子をもち,入力端子に入射した光の波長を測定し,表示する光測定器。
この測定値は真空中の波長で表示する。
3.2
波長分解能(wavelength resolution)
特定のスペクトル線幅をもつ光の波長を識別する能力。
3.3
パワーレベル(optical power level)
被試験器に入力する光パワーレベル。
3.4
CWモード(CW mode)
光のパワーレベルを任意の値で一定かつ連続に保持した光の出力の状態。
3.5
変調モード(modulation mode)
光のパワーレベルを規定の周波数で変化させた光の出力の状態。
3.6
スペクトル線幅(spectral linewidth)
ピークパワーレベルの半分のパワーにおけるスペクトル線の全幅。
3.7
不確かさ(uncertainty)
得た測定値に対して,その測定対象とした値が存在する範囲の広さを確率的に推定したもの。詳細は,
ISO/IEC Guide 98-3:2008の“計測における不確かさの表現の指針”を参照。
3.8
標準不確かさ(standard uncertainty)
不確かさを,測定対象とした値の確率分布の標準偏差によって表記したもの。附属書Aを参照。
3.9
トレーサビリティ(traceability)
不確かさが全て表記された,切れ目のない比較の連鎖を通じて,通常は,国家標準又は国際標準で決め
られた標準に関連付けられ得る測定結果又は標準の値の性質。
4
トレーサビリティ体系
校正機関は,JIS Q 17025の要求事項を満たすことが望ましい。試験手順で使用する全ての標準器は,あ
らかじめ,国家計量標準機関,認定校正機関又は民間の校正機関の管理する標準器に対するトレーサビリ
ティを確保した上で,手順書に従って校正する。校正手順の各々の階層ごとに複数の標準器を準備するこ
とで,標準器の性能を同一階層内で比較検証できるようにすることが望ましい。校正結果に重大な影響を
及ぼすその他全ての試験装置が,全て校正済みであることを確認する。また,必要に応じてこれらの試験
装置,そのトレーサビリティの連鎖(例えば,図1参照)及び校正の周期を規定し文書化する。
3
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
国家標準
国家計量標準機関
実用標準
認定校正機関
仲介標準
民間の校正機関
実用標準
被試験光波長計
図1−トレーサビリティの連鎖の例
5
標準試験条件
光波長計(以下,被試験器という。)を試験するとき標準となる条件は,ほかに規定がない限り次のとお
りとする。標準試験条件で試験することが困難な場合,実施した条件及びその影響について試験結果に記
録しなければならない。
a) 温度 (23±2) ℃
b) 相対湿度 (50±20) %
c) 光ファイバ 光ファイバ長は2 m以上とし,JIS C 6830,JIS C 6831及びJIS C 6835で規定するシン
グルモード光ファイバを用いる。
6
試験の概要
6.1
試験の種類
光波長計の性能は,波長確度(不確かさ)試験,波長分解能試験,過負荷試験及び強度試験を行って評
価する。ただし,これらの各試験は評価の次元が異なるので,これらによって得た誤差は各項目ごとの評
価値とし,それらを合成して総合誤差としてはならない。
6.2
波長確度の算出方法
被試験器の波長確度の評価方法は,まず標準試験条件における確度試験で指示値のかたより及び不確か
さを求め,次に各動作条件に対する確度試験で被試験器の不確かさの寄与を求める。かたより及び各不確
かさの寄与分は波長の単位(例えば,nm)で求め,動作誤差の限界を式(1)及び式(2)によって算出し,被
試験器の確度とする。
∑
=
+
+
=
+
=
p
j
j
u
u
k
D
u
k
D
1
2
t
2
t0
0
t
λt
0
t
tu
ε
············································· (1)
∑
=
+
−
=
−
=
p
j
j
u
u
k
D
u
k
D
1
2
t
2
t0
0
t
λt
0
t
tlε
·············································· (2)
ここに,
εtu: 動作誤差の上限
εtl: 動作誤差の下限
4
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
uλt: 波長不確かさ
k: 包含係数
Dt0: 標準試験条件におけるかたより
)
(
1
0
1
1
λ
λ−
∑
=
m
i
i
m
λ0: 基準波長
λ1i: 被試験器のi回目の測定における指示値
m: 測定回数(回)
ut0: 標準試験条件における不確かさ
2
ct
2
sx
u
u+
usx: 光源波長の標準不確かさ
uct: 測定値のばらつきの標準偏差
[
]
∑
=
+
−
−
m
i
i
D
m
1
2
t0
0
1
)
(
1
1
λ
λ
utj: 各動作条件に対する不確かさの寄与
j: 各動作条件に対する添字
p: 動作条件の数
かたより補正ができる場合は,式(1)及び式(2)の第1項を除いてよい。
注記1 かたより補正を行う場合,式(1)及び式(2)で与えられる誤差の限界値の区間は拡張不確かさと
同じになる(6.3参照)。正規分布において,約95 %の信頼の水準に対してはk=2となる。
約99 %の信頼の水準を選択する場合,k=3となる。このkの値は,ある条件の下で有効なも
のとなる(ISO/IEC Guide 98-3:2008参照)。これらの条件を満たさない場合,より大きい包
含係数を,これらの信頼の水準を達成するために用いることが望ましい。
注記2 Dt0は各被試験器ごとに固有の値をもつ。同一光波長計製品群の仕様値として確度を評価する
場合は,誤差の限界値を式(3)によって算出してもよい。
∑
=
+
+
=
=
p
j
j
D
u
u
u
k
u
k
1
2
t
2
t0
2
t0
λt
tε
····················································· (3)
ここに,
εt: 動作誤差の限界値
uλt: 波長不確かさ
k: 包含係数
uDt0: 標準試験条件におけるかたよりに起因する不確かさ
ut0: 標準試験条件における不確かさ
utj: 各動作条件に対する不確かさの寄与
j: 各動作条件に対する添字
p: 動作条件の数
uDt0は,複数台の被試験器について標準試験条件におけるかたよりDt0, lを測定し,例えば,
式(4)のように算出できる。 (
)
3
max
,0t
0t
l
l
D
D
u
=
······································································ (4)
ここに,
Dt0, l: 各被試験器に対する標準試験条件におけるかたより
l: 被試験器の識別番号
ただし,測定する被試験器の台数が少ない場合は,式(4)では過小評価になることがある。
uDt0が他の不確かさ要因と比べて支配的な場合は,十分に注意することが望ましい。
5
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記3 誤差の限界値は,基準波長λ0で除することによって相対値として表記してもよい。このとき,
適宜ppmなどの単位を用いてもよい。
6.3
波長不確かさの算出方法
波長の不確かさは,標準試験条件,及び各動作条件に対する確度試験で得た不確かさの寄与に基づいて
算出する(附属書Aを参照)。不確かさは,被試験器の指示値についてかたよりを補正した結果に対して
だけ有効となる点に注意する。合成標準不確かさは,式(5)によって算出する。
∑
=
+
=
p
j
j
u
u
u
1
2
t
2
t0
λt
···································································· (5)
ここに,
uλt: 合成標準不確かさ
ut0: 標準試験条件における不確かさ
utj: 各動作条件に対する不確かさの寄与
j: 各動作条件に対する添字
p: 動作条件の数
拡張不確かさは,式(6)によって算出する。
λt
u
k
U =
················································································· (6)
ここに,
U: 拡張不確かさ
k: 包含係数
uλt: 合成標準不確かさ
約95 %の信頼の水準に対してはk=2となる。約99 %の信頼の水準を選択する場合,k=3となる。この
kの値は,ある条件の下で有効なものとなる(ISO/IEC Guide 98-3:2008参照)。これらの条件を満たさない
場合,より大きい包含係数を,これらの信頼の水準を達成するために用いることが望ましい。
7
波長確度(不確かさ)試験
7.1
波長確度(不確かさ)試験の概要
波長確度(不確かさ)を決める要因は,被試験器の標準試験条件下での波長かたより及び標準不確かさ,
並びに各動作条件に対する波長確度(不確かさ)試験(波長依存特性,パワーレベル依存特性,温度依存
特性及び変調周波数依存特性)によって求められる標準不確かさである。波長の合成標準不確かさは,標
準試験条件下での標準不確かさ及び各動作条件に対する標準不確かさを式(5)に代入して求める。ただし,
CW光を対象とする場合は,変調周波数依存特性による標準不確かさは含めない。
7.2
標準試験条件における波長確度(不確かさ)試験
図2に標準試験条件における波長確度(不確かさ)試験の試験系を示す。
図2−標準試験条件における波長確度(不確かさ)試験の試験系
標準試験条件における波長確度(不確かさ)試験の装置及び試験手順は,次による。
a) 装置 装置は,次による。
1) 基準光源 国家標準に対してトレーサビリティをもつ光源,又は波長及びその不確かさがMise en
6
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
pratique: Recommended values of standard frequenciesなどの勧告によって与えられている光源を用
いる。波長安定度が被試験器に内蔵されている光源の安定度より十分高く,かつ,被試験器に定め
られている分解能より十分狭いスペクトル線幅をもち,単一スペクトルで発光している光源を用い
る。表1に基準光源として用いることができる安定化光源の例を示す。ただし,被試験器に定めら
れている場合は,その光源を使用する。
表1−基準光源として用いることができる安定化光源の例
基準光源
真空中の波長
nm
光周波数
THz
相対標準不確かさ
未安定化He-Neレーザ
632.990 8
473.612 7
1.5×10−6
127I2 R(127) f成分安定化He-Neレーザ
632.991 212 579
473.612 353 604
2.1×10−11
127I2 R(56) 安定化Nd:YAGレーザ
532.245 036 104
563.260 223 513
8.9×10−12
13C2H2 P(16) (ν1+ν3) 安定化レーザ
1 542.383 712 38
194.369 569 384
2.6×10−11
b) 試験手順 試験は,次の手順で行う。
1) 図2の試験系で,光源の波長λ0に対して,被試験器の指示値を測定する。
2) この測定を10回以上(m回)繰り返して行い,i回目の測定結果をλ1iとする。
3) 被試験器の標準試験条件におけるかたよりDt0は,次の式(7)によって求める。
0
1
1
t0
1
λ
λ−
=∑
=
m
i
i
m
D
······································································ (7)
4) 被試験器の標準試験条件における標準波長不確かさut0は,次の式(8)によって求める。
2
ct
2
sx
t0
u
u
u
+
=
········································································ (8)
ここに,
usx: 光源の波長の標準不確かさ
uct: 測定値λ1iに対する標準偏差の推定値,ただし,
[
]
∑
=
+
−
−
=
m
i
i
D
m
u
1
2
t0
0
1
ct
)
(
1
1
λ
λ
··················································· (9)
光源の波長の不確かさが測定値λ1iに対する標準偏差の推定値に対して十分に小さい(10分の1
以下)場合は,光源の波長の不確かさusxは無視してもよい。
7.3
動作条件における波長確度(不確かさ)試験
7.3.1
動作条件における波長確度(不確かさ)の要因
動作条件において波長確度(不確かさ)に寄与する要因として,次の4項目による不確かさを考える。
a) 波長依存特性
b) パワーレベル依存特性
c) 温度依存特性
d) 変調周波数依存特性
7.3.2
波長依存特性
図3に波長依存特性の試験系を示す。試験は,標準試験条件で行う。
7
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図3−波長依存特性の試験系
波長依存特性の試験における装置及び試験手順は,次による。
a) 装置 装置は,次による。
1) 光源 スペクトル線幅が被試験器に定められている値より十分狭く,かつ,波長安定度及び光出力
安定度が被試験器に内蔵されている光源の安定度より十分高く,被試験器の試験波長範囲で必要な
パワーレベルが得られる光源を用いる。光源は,単一スペクトルで発光するものとする。表1に示
す光源のほか,JIS C 6187-2の附属書E(原子及び分子基準遷移)及び附属書F(基準ロックレー
ザ例)に,推奨する遷移及び光源の例を示す。
b) 試験手順 試験は,次の手順で行う。
1) 図3の試験系において,被試験器の試験対象となる波長範囲の両端付近の波長を含み,なるべく均
等に配置するよう選定したn個の波長(λ01,λ02,...,λ0n)をもつ光源のセットを用意する。
2) 被試験器に波長λ0i(i=1,2,...,n)の光源からの光を入射し,被試験器の指示値λ1iを読み取る。
なお,必要な場合,この測定をm回繰り返し,得た指示値の平均値をλ1iとする。
3) 得た指示値λ1iを,標準試験条件におけるかたよりの補正をした上で,差分D(λ0i)を次の式(10)によ
って求める。
i
i
i
D
D
0
0t
1
0)
(
λ
λ
λ
−
−
=
································································ (10)
4) 用意したn個の波長全てについて2)〜3)の測定を行い,得たD(λ0i)(i=1,2,...,n)の最大値Dmax(λ)
及び最小値Dmin(λ)を求める。
5) 波長依存特性に基づく不確かさut(λ)を,次の式(11)で求める。
()
[
]
3
)
(
,)
(
max
min
max
t
λ
λ
λ
D
D
u
=
······················································(11)
なお,3)で求められる各差分D(λ0i)の値は,測定のばらつきによる不確かさを伴っており,その大き
さuDλは次の式(12)で表される。
m
u
uD
t0
=
λ
·············································································· (12)
したがって,不確かさut(λ)を正しく求めるためには,得たut(λ)に対してuDλが十分小さい(10分の
1以下)値となるように,平均化回数mの値を選定する。
7.3.3
パワーレベル依存特性
図4にパワーレベル依存特性の試験系を示す。試験は,標準試験条件で行う。
8
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図4−パワーレベル依存特性の試験系
パワーレベル依存特性の試験における装置及び試験手順は,次による。
a) 装置 試験は,次による。
1) 光源 波長安定度が被試験器に内蔵されている光源の安定度より十分高く,かつ,被試験器の試験
波長範囲内で必要なパワーレベルが安定して得られる光源を用いる。光源は,被試験器に定められ
ている分解能より十分狭いスペクトル線幅をもち,単一スペクトルで発光するものとする。
2) 可変光減衰器 被試験器への入射パワーレベルを試験範囲で変化させられる可変光減衰器を用いる。
3) 光パワーメータ 標準試験条件で次のいずれかによって,校正した光パワーメータを用いる(JIS C
6186に従って校正したものが望ましい。)。
3.1) 認定校正機関又は民間の校正期間が校正したもの。
3.2) 3.1)を基に,製造業者などが校正したもの。
b) 試験手順 試験は,次の手順で行う。
1) 被試験器に定められた測定レベル範囲の上限及び下限を含む5点以上で,かつ,近接する測定レベ
ル差が10 dB以内で均等分割されているパワーレベルP1,P2,...,Pnを選定する。
2) 図4の試験系で光源の波長をλ0とし,パワーレベルを,1)で定めたうちの一つのPi(i=1,2,...,
n)に設定して,被試験器の指示値λ1iを読み取る。
なお,必要な場合,この測定をm回繰り返し,得た指示値の平均値をλ1iとする。
3) 得た指示値λ1iを,標準試験条件におけるかたよりの補正をした上で,差分D(Pi)を次の式(13)によっ
て求める。
0
0t
1
)
(
λ
λ
−
−
=
D
P
D
i
i
·································································· (13)
4) 設定したn個のパワーレベル全てについて2)〜3)の測定を行い,得たD(Pi)(i=1,2,...,n)の最
大値Dmax(P)及び最小値Dmin(P)を求める。
5) パワーレベル依存特性に基づく不確かさut(P)を,次の式(14)で求める。
()
[
]
3
)
(
,)
(
max
min
max
t
P
D
P
D
P
u
=
···················································· (14)
なお,3)で求められる各差分D(Pi)の値は,測定のばらつきによる不確かさを伴っており,その大き
さuDPは次の式(15)で表される。
m
u
uDP
t0
=
·············································································· (15)
したがって,不確かさut(P)を正しく求めるためには,得たut(P)に対してuDPが十分小さい(10分の
1以下)値となるように,平均化回数mの値を選定する。
9
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記 被試験器に偏光依存特性がある場合には,その影響の考慮が必要なことがある。
7.3.4
温度依存特性
図5に温度依存特性の試験系を示す。試験は,被試験器の環境(温度)を変化させて行う。
図5−温度依存特性の試験系
温度依存特性の試験における装置及び試験手順は,次による。
a) 装置 装置は,次による。
1) 光源 波長安定度が被試験器に定められている安定度と同等又はそれ以上の安定度が得られる光源
を用いる。光源は,被試験器に定められている分解能より十分狭いスペクトル線幅をもち,単一ス
ペクトルで発光するものとする。
2) 恒温槽 自身がもつ温度分布が,被試験器の測定結果に影響を与えない恒温槽を使用する。
b) 試験手順 試験は,次の手順で行う。
1) 試験対象とする周囲温度として,被試験器に指定の使用温度範囲の上限及び下限を含めた5点以上
の試験温度T1,T2,...,Tnを選定する。
なお,標準試験条件の設定は必ず含める。
2) 図5の試験系で,光源の波長をλ0とし,周囲温度を,1)で定めたうちの一つTi(i=1,2,...,n)に
設定して,被試験器の指示値λ1iを読み取る。
なお,必要な場合,この測定をm回繰り返し,得た指示値の平均値をλ1iとする。また,試験の
際には,被試験器が周囲温度と熱的に平衡した状態になるまで,十分に時間をかけなければならな
い。
3) 得た指示値λ1iを,標準試験条件におけるかたよりの補正をした上で,差分D(Ti)を次の式(16)によっ
て求める。
0
0t
1
)
(
λ
λ
−
−
=
D
T
D
i
i
·································································· (16)
4) 設定したn個のパワーレベル全てについて2)〜3)の測定を行い,得たD(Ti)(i=1,2,...,n)の最
大値Dmax(T)及び最小値Dmin(T)を求める。
5) 温度依存特性に基づく不確かさut(T)を,次の式(17)で求める。
()
[
]
3
)
(
,)
(
max
min
max
t
T
D
T
D
T
u
=
····················································· (17)
なお,3)で求められる各差分D(Ti)の値は,測定のばらつきによる不確かさを伴っており,その大き
さuDTは次の式(18)で表される。
m
u
uDT
t0
=
·············································································· (18)
したがって,不確かさut(T)を正しく求めるためには,得たut(T)に対してuDTが十分小さい(10分の
10
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1以下)値となるように,平均化回数mの値を選定する。
7.3.5
変調周波数依存特性
図6に変調周波数依存特性の試験系を示す。試験は,標準試験条件で行う。
図6−変調周波数依存特性の試験系
変調周波数依存特性の試験における装置及び試験手順は,次による。
a) 装置 装置は,次による。
1) 光源 CWモード及び変調モードの両モードをもち,波長安定度が被試験器に定められている確度
より十分高く,かつ,両モード間での波長変化が被試験器に定められている確度より十分小さく,
かつ,被試験器の試験波長範囲で必要なパワーが得られる光源を用いる。光源は,被試験器に定め
られている分解能より十分狭いスペクトル線幅をもち,単一スペクトルで発光するものとする。
なお,変調方式は正弦波強度変調を推奨する。その他の変調の場合にはその変調条件を記載する。
b) 試験手順 試験は,次の手順で行う。
1) 試験対象とする変調周波数として,被試験器で定められている最低周波数を含む5点以上の周波数
f1,f2,...,fnを定め,その周波数範囲を記載する。
2) 図6の試験系で,光源をCWモードにして被試験器の指示値を読み取り,その値をλCWとする。
3) 次に,光源を変調モードにして,変調周波数を,1)で定めたうちの一つfi(i=1,2,...,n)に設定
し,被試験器の指示値λ1iを読み取る。
なお,必要な場合,この測定をm回繰り返し,得た指示値の平均値をλ1iとする。
4) 得た指示値λ1iについて,差分D(fi)を次の式(19)によって求める。
CW
1
)
(
λ
λ−
=
i
if
D
······································································ (19)
5) 設定したn個の変調周波数全てについて3)〜4)の測定を行い,得たD(fi)(i=1,2,...,n)の最大
値Dmax(f)及び最小値Dmin(f)を求める。
6) 変調周波数依存特性に基づく不確かさut(f)を,次の式(20)で求める。
()
[
]
3
)
(
,)
(
max
min
max
t
f
D
f
D
f
u
=
···················································· (20)
なお,4)で求められる各差分D(fi)の値は,測定のばらつきによる固有不確かさを伴っており,その
大きさuDfは次の式(21)で表される。
m
u
uDf
t0
=
·············································································· (21)
したがって,不確かさut(f)を正しく求めるためには,得たut(f)に対してuDfが十分小さい(10分の1
以下)値となるように,平均化回数mの値を選定する。
11
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
8
波長分解能試験
図7に波長分解能の試験系を示す。試験は,標準試験条件で行う。
図7−波長分解能の試験系
波長分解能試験における装置及び試験手順は,次による。
a) 装置 装置は,次による。
1) 光源 被試験器に定められている波長分解能に対応したスペクトル線幅をもち,波長の安定性が被
試験器に内蔵されている光源の安定性より十分高く,被試験器の試験波長範囲で必要なパワーレベ
ルが得られ,波長が任意に設定できる光源を用いる。
2) 波長確認手段 被試験器の分解能より高い波長測定確度をもち,波長分解能の測定誤差が評価され
た確認手段を用いる。光源で,波長が被試験器に定められている分解能より細かく確定され,それ
を確認できる場合は,波長確認手段を省略できる。
b) 試験手順 試験は,次の手順で行う。
1) 図7の試験系で,光源の波長をλ0nとする。
2) 被試験器に光源からの光(λ0n)を入射し,次に光源の波長をλ0nから短波長側に徐々に変化させ,
被試験器の測定値の測定対象となる分解能に相当する桁の表示値が変化するときの光源の設定波長
をλ1nとする。
3) さらに,光源の波長をλ1nから短波長側に徐々に変化させ,次に被試験器の測定値の測定対象となる
分解能に相当する部分の表示値が変化するときの光源の設定波長をλ2nとする。
4) 光源の波長をλ1nに戻してから,2)及び3)の測定を10回以上(m回)繰り返す。
5) この波長での被試験器の分解能Δλnは,次の式(22)によって求める。
m
m
i
ni
ni
n
/
Δ
1
2
1
∑
=
−
=
λ
λ
λ
······························································ (22)
6) 次に,被試験器の試験対象となる波長範囲の両端付近を含む5点以上の波長λ0nを選んで同一の試験
を行い,Δλnを求める。
7) 波長分解能は,Δλnの最大値で求める。
注記 波長の変化方向は,長波長側への変化でもよい。
9
過負荷試験
被試験器に定められた最大許容光パワーレベルの光パワーを10分間連続的に入射した前後に,7.2の試
験を実施する。波長確度(不確かさ)試験で得られたかたよりDt0の,過負荷試験前後の変化が,拡張不
確かさk·ut0以内かどうかで合否判断することが望ましい。ただし,被試験器が製品規格によって他の規格
12
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
又は試験の厳しさを規定している場合は,それに従う。
10 強度試験
10.1 強度試験の概要
機械的な振動及び衝撃を与えて,被試験器の損傷の有無の確認及び7.2の試験を実施する。波長確度試
験で得られたかたよりDt0の,強度試験前後の変化が,拡張不確かさk·ut0以内かどうかで合否判断するこ
とが望ましい。
被試験器が機械的にぜい(脆)弱な構造となっていて,強度試験によって回復不可能となるおそれがあ
る場合には,この試験を省いてもよい。また,被試験器が製品規格によって他の規格又は試験の厳しさを
規定している場合は,それに従う。
なお,強度試験は,被試験器を包装していない状態で行う。
10.2 振動試験
試験は,JIS C 60068-2-6に従って実施する。
なお,試験の厳しさは,次による[JIS C 60068-2-6の表C.2(掃引耐久試験−高い折れ点振動数の例)
を適用する。]。
a) 振動数範囲:10 Hz〜55 Hz
b) 振幅(片振幅):0.15 mm
c) 各軸方向の掃引サイクル数:10
10.3 落下試験
試験は,JIS C 60068-2-31の5.1.3.1(面落下)又は5.1.3.2(角落下)に従って実施する。試験の厳しさ
は,次のいずれかによる。
a) 面落下:25 mm又は30°の厳しさの小さいほう
b) 角落下:25 mm又は30°の厳しさの小さいほう
13
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(規定)
不確かさの規定
A.1 概要
この附属書は,測定における不確かさ及びかたよりについて解説するものである。これは,ISO/IEC
Guide 98-3:2008の“計測における不確かさの表現の指針”に基づくが,この附属書は,ISO/IEC Guide
98-3:2008に規定している詳細内容を十分には反映していない。
標準として,測定の不確かさの評価方法について二つのタイプを規定する。タイプAは,同じ測定に対
する一連の繰返し測定を統計的に分析し,不確かさを評価する方法である。タイプBは,他の知識に基づ
いて,不確かさを評価する方法である。
A.2 タイプA評価の不確かさ
タイプA評価の標準不確かさは,同じ測定条件の下で,個別の独立した測定の場合に適用できる。
量Xについて,n回の独立な測定で得たXkに対しての算術平均は,式(A.1)で算出する。
∑
=
=
n
k
k
X
n
X
1
1
·········································································· (A.1)
この平均は,その量の推定値とされる。つまり,
X
x=
とする。測定に基づいて実験の標準偏差は,式
(A.2)で算出する。
()
(
)
2
/1
1
2
1
1
−
−
=
∑
=
n
k
k
X
X
n
X
s
····················································· (A.2)
ここに,
X: 測定値の算術平均
Xk: 一連の測定の測定サンプル
n: 測定の回数で,例えば,n≧10のような大きな数字を想定する。
推定値をxとするとき,タイプAの標準不確かさutypeA(x)は,式(A.3)で算出し,実験の平均値における
標準偏差で表す。
()()
()
n
X
s
X
s
x
u
=
=
typeA
······························································· (A.3)
A.3 タイプB評価の不確かさ
タイプB評価の標準不確かさは,一連の測定の統計的な分析以外によって不確かさを評価する方法であ
る。ここでは,数値の変動に関して得られるあらゆる情報に基づいた科学的な判断によって評価する。
量Xの推定値xが,製造業者の仕様,校正証明書,ハンドブック又は他の情報源から得られ,その引用
した不確かさU(x)が,標準偏差のk倍ある場合,標準不確かさu(x)は,単に,式(A.4)となる。
()
()k
x
U
x
u
/
=
········································································· (A.4)
量Xについて,上限値Xmax及び下限値Xminだけが評価できる場合(例えば,製造業者の仕様,温度範囲
など),長方形状の確率分布を仮定して,推定値xは,式(A.5)で算出する。
(
)
min
max
2
1
X
X
x
+
=
··································································· (A.5)
14
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
標準不確かさは,式(A.6)で算出する。
()
(
)
min
max
3
2
1
X
X
x
u
−
=
···························································· (A.6)
入力推定値xの標準的不確かさが要因となって生じる,出力推定値yの標準不確かさへの寄与は,式(A.7)
となる。
()
()x
u
c
y
u
×
=
········································································· (A.7)
ここに,cは,入力推定値xに関連付けられる感度係数であって,これは,モデル関数y(x)の入力推定値
xに関する偏導関数である。
x
y
c∂∂
=
·················································································· (A.8)
感度係数cは,出力推定値yが,入力推定値xの変化によってどの程度影響されるかを示す。感度係数
cは,出力推定値yの変化分であって,それは,入力推定値xの変化によってモデル関数y(x)から計算でき
る。また,式(A.8)又は数値計算でも計算できる。xの変化によって生じる出力推定値yの変化は,実験で
求めるのがよい。
A.4 標準不確かさの合成
合成標準不確かさとは,個々の不確かさを集めて一つの量にまとめたものである。
標準不確かさは,個々の不確かさが統計上互いに独立であるとして,式(A.9)に示すようにタイプA及び
タイプBによって見積もった全ての不確かさの二乗和の平方根をとって合成する。
()
()
∑
=
n
i
iy
u
y
u
1
2
c
=
···································································· (A.9)
ここに,
i: 個々の要因の数
ui(y): それぞれの標準不確かさ
n: 不確かさの数
注記 式(A.9)では,最大の不確かさの1/10以下の不確かさは,二乗すると1/100以下となるので無視
してもよい。
上記の量を基に,更に詳細に不確かさを計算する場合は,合成標準不確かさucを式(A.9)に再度代入する。
ここに,ucは,部分的にはタイプA起源であるが,タイプBの不確かさを示していると考えることが望ま
しい。
A.5 かたより(系統誤差)
ここでは,測定器を用いてある量を測定した結果から得られる推定値xと基準値(参照値又は標準値)
X0との差を,この測定器のかたよりDと考える。上記のタイプA及びタイプB(一様分布の場合)の不確
かさ算出の際に用いられる測定サンプルを用いてかたよりDを求めると,次の式(A.10)又は式(A.11)の関係
になる。
(
)
∑
=
−
=
n
k
k
X
X
n
D
1
0
typeA
1
(タイプA) ········································(A.10)
0
min
max
typeB
2
X
X
X
D
−
+
=
(タイプB) ····································· (A.11)
15
C 6187-1:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
一般にこうしたかたよりは,測定結果に与える影響を事前に予測できる性質のものであり,生の測定値
に補正を加える(測定結果からDを減じる)ことで,その影響を除去できる。このため,上記で定義され
る標準不確かさは,測定結果に対して,考え得る全てのかたよりの影響を補正した後の測定結果を用いて
算出されることを前提としている。すなわち,測定結果に含まれるかたよりが補正済みと仮定している。
A.6 不確かさと確度との関係
確度試験による,確度(誤差の限界値)の定義は,式(A.12)の関係になる。
∑
=
+
±
=
p
i
i
k
1
2
t
2
t0
t0
tl
tu
ε
ε
ε
ε
ε
······················································(A.12)
ここに,
εtu: 被試験器の動作誤差の上限
εtl: 被試験器の動作誤差の下限
εt0: 標準試験条件における被試験器のかたより
εt0: 標準試験条件における被試験器の不確かさ
εti: 被試験器の各動作条件に対する不確かさ
3
)
,
max(
tl
tu
i
iε
ε
i: 各動作条件に対する不確かさの添字
p: 各動作条件に対する不確かさの数
式(A.12)の右辺第1項は,かたより補正を表す。また,第2項は予期できない測定値のばらつきを表す。
ここで,第2項のεt0は標準試験条件における不確かさに相当し,εtiは各動作条件に対する試験における標
準不確かさに相当する。また,第1項の
t0
εは標準試験条件におけるかたよりである。すなわち,式(A.12)
の右辺に現れる各誤差のパラメータは,全て確度(不確かさ)試験から求められる値である。したがって,
試験によって得た不確かさの値を用いて被試験器の確度(誤差の限界値)を求めることができる。
参考文献 JIS C 6186 光ファイバ用光パワーメータ校正方法
Mise en pratique: Recommended values of standard frequencies,
http://www.bipm.org/en/publications/mises-en-pratique/standard-frequencies.html