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C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲及び目的 ············································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 2 

3 略語一覧························································································································· 2 

4 装置······························································································································· 2 

5 被測定OA ······················································································································ 5 

6 手順······························································································································· 5 

6.1 校正 ···························································································································· 6 

6.2 OA測定 ······················································································································ 10 

7 計算······························································································································ 12 

7.1 一般 ··························································································································· 12 

7.2 雑音係数 ····················································································································· 13 

7.3 ASEパワー ·················································································································· 13 

7.4 利得計算 ····················································································································· 13 

7.5 平均出力信号光パワー ··································································································· 13 

7.6 雑音指数の計算 ············································································································ 13 

8 測定結果························································································································ 14 

附属書A(参考)25 kHz及び500 kHzのパルスの繰返し周波数における様々なEDFAの出力波形······· 15 

附属書B(参考)パルスの繰返し周波数に対するNF測定の不確かさ ············································ 16 

附属書C(参考)パルスの繰返し周波数測定 ············································································ 17 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人

光産業技術振興協会(OITDA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本

産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

産業規格である。これによって,JIS C 6122-10-1:2007は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS C 6122の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 6122-1-1 第1-1部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−光スペクトラムアナライザ法 

JIS C 6122-1-2 第1-2部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−電気スペクトラムアナライザ法 

JIS C 6122-1-3 第1-3部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−光パワーメータ法 

JIS C 6122-3 第3部:雑音指数パラメータ 

JIS C 6122-3-1 第3-1部:雑音指数パラメータ−光スペクトラムアナライザ法 

JIS C 6122-3-2 第3-2部:雑音指数パラメータ−電気スペクトラムアナライザ試験方法 

JIS C 6122-3-3 第3-3部:雑音指数パラメータ−信号対総ASEパワー比 

JIS C 6122-4-1 第4-1部:過渡パラメータ−二波長法を用いた利得パラメータ測定 

JIS C 6122-4-2 第4-2部:過渡パラメータ−広帯域光源法を用いた利得パラメータ測定 

JIS C 6122-4-3 第4-3部:過渡パラメータ−パワー制御単一チャネル光増幅器のパワーパラメータ測

定 

JIS C 6122-5-1 第5-1部:光反射率パラメータ測定方法−光スペクトラムアナライザを用いた測定方

法 

JIS C 6122-6 第6部:漏れ励起光パラメータ測定方法 

JIS C 6122-7 第7部:波長帯域外挿入損失測定方法 

JIS C 6122-10-1 第10-1部:マルチチャネルパラメータ−光スイッチ及び光スペクトラムアナライザ

を用いたパルス法 

JIS C 6122-10-2 第10-2部:マルチチャネルパラメータ−ゲート付き光スペクトラムアナライザを用

いたパルス法 

JIS C 6122-10-3 第10-3部:マルチチャネルパラメータ−プローブ法 

JIS C 6122-10-4 第10-4部:マルチチャネルパラメータ−光スペクトラムアナライザを用いた補間法 

JIS C 6122-10-5 第10-5部:マルチチャネルパラメータ−分布ラマン増幅器の利得及び雑音指数 

JIS C 6122-11-1 第11-1部:偏波モード分散パラメータ−ジョーンズマトリクス固有値解析(JME)

法 

  

日本産業規格          JIS 

C 6122-10-1:2020 

(IEC 61290-10-1:2009) 

光増幅器−測定方法−第10-1部: 

マルチチャネルパラメータ−光スイッチ及び 
光スペクトラムアナライザを用いたパルス法 

Optical amplifiers-Test methods-Part 10-1: Multichannel parameters- 

Pulse method using an optical switch and optical spectrum analyzer 

序文 

この規格は,2009年に第2版として発行されたIEC 61290-10-1を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本産業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲及び目的 

この規格は,希土類ドーパントを含むアクティブ光ファイバ又は導波路を用いた,現在市販の光増幅器

(以下,OAという。)の光パワー,利得及び雑音指数の測定方法について規定する。 

この規格の目的は,JIS C 6121の箇条3(用語,定義及び略語)に定義する信号光−ASE間雑音指数の

測定について,正確で,かつ,信頼できる測定値を得るための,場所によって変わることのない要求事項

を定めることである。 

この測定方法では,被測定OAに光パルスを入力し,光サンプリングスイッチ及び光スペクトラムアナ

ライザ(OSA)を用いて出力パルスのオン・オフレベルを入力と同期させて検知することによって,増幅

された信号光パワー及び増幅された自然放出光(ASE)パワーを独立に検知する。 

希土類ドープOA,特にエルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)の利得応答は,比較的ゆっくりであ

るため,上記のような測定が可能である。しかし,OA利得動的変化は,増幅器の形式,動作条件及び制

御方式によって異なるため,この規格で規定する測定方法を適用するとき,OAの種類を考慮することが

望ましい。OAの製造業者は,誤差を1 dB未満に制限するために必要な変調周波数を検証するデータを提

示することが望ましい。この情報を得るための測定方法を,附属書Cに記載する。 

測定方法は,基本的には多重チャネル用として規定しているが,多重チャネル(波長分割多重)用の特

別な場合として単一チャネル用も含む。 

注記1 この規定の中で“‡”が付けられた数値は全て,変更される可能性がある。 

注記2 この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 6121の箇条3を参照。 

注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 61290-10-1:2009,Optical amplifiers−Test methods−Part 10-1: Multichannel parameters−

Pulse method using an optical switch and optical spectrum analyzer(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”

background image

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

  

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 6121 光増幅器−通則 

注記 対応国際規格:IEC 61291-1,Optical amplifiers−Part 1: Generic specification 

略語一覧 

AGC 

自動利得制御 

(automatic gain control) 

ALC 

自動レベル制御 

(automatic level control) 

AOM 

音響光学変調器 

(acousto-optic modulator) 

APC 

自動出力制御 

(automatic power control) 

ASE 

増幅された自然放出光 

(amplified spontaneous emission) 

CW 

連続波 

(continuous wave) 

DBR 

分布ブラッグ反射器(レーザダイオード) [distributed Bragg reflector (laser diode)] 

DC 

直流 

(direct current) 

DFB 

分布帰還形(レーザダイオード) 

[distributed feed-back (laser diode)] 

ECL 

外部共振器型半導体レーザ(ダイオード) [external cavity laser (diode)] 

EDFA 

エルビウム添加光ファイバ増幅器 

(erbium-doped fibre amplifier) 

ER 

エルビウム 

(erbium) 

FWHM 

半値全幅 

(full width at half maximum) 

LED 

発光ダイオード 

(light emitting diode) 

LD 

レーザダイオード 

(laser diode) 

NF 

雑音指数 

(noise figure) 

OA 

光増幅器 

(optical amplifier) 

OSA 

光スペクトラムアナライザ 

(optical spectrum analyzer) 

SW 

光スイッチ 

(switch) 

装置 

基本的測定のための機器構成を,図1に示す。 

図1−光パルス測定方法の典型的な機器構成 

要求する特性を備えた,次の機器を用いる。 

光パルスの典型的 
繰返し周波数は 
500 kHz〜1 000 kHz 

パルス光源 

OA 

SW 

OSA 

被測定OA 

トリガ 

background image

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

a) パルス光源 図2に示すように二通りのパルス光源の機器構成が可能である。パルス光源a[図2 a)]

は,CW光源,その外部にある光スイッチ(SW)及び可変光減衰器によって構成する。パルス光源b

[図2 b)]は,直接変調された光源及び可変光減衰器からなる。 

パルス光源a 

パルス光源b 

a) 外部の光スイッチ及び可変光減衰器を備えた 

光源によって構成されたパルス光源 

b) 直接変調された光源及び可変光減衰器によって 

構成されたパルス光源 

図2−パルス光源の二通りの機器構成 

特に指定のない限り,パルス光源a又はパルス光源bの出力スペクトルのFWHMは,隣接チャネ

ルへの干渉を引き起こさないように,0.1 nm‡より狭くなければならない。単一チャネル光源の場合に

は,1 nm‡よりも狭くなければならない。例えば,DFBレーザダイオード,DBRレーザダイオード,

ECLなどを用いることができる。これらレーザダイオードのサイドモード抑圧比は,30 dB‡を超えて

いなければならない。出力光パワー変動は,0.05 dB‡未満でなければならないが,それは各光源の出力

光端子に設置される光アイソレータによって,より容易に達成してもよい。 

パルス光源aは,光スイッチによって同時に波長分割多重光をパルス化する。その場合,オン・オフ

のタイミングは,全てのチャネルに共通であり,タイミング調整をする必要はない。さらに,周波数

チャーピング及び自然放出光は,最小となり得る。すなわち,高消光比光スイッチを用いれば,オン・

オフの消光比を高レベルにおいて一意に決定することができる。光スイッチとしては,一般的に,音

響光学変調器(AOM)を用いる。 

パルス光源bの場合,オフ状態における漏れパワーは,測定誤差を最小にするために,できるだけ

小さくすることが望ましい。ただし,漏れパワーを差し引くことによって校正することが可能である。

漏れパワーを小さくするためには,レーザダイオード光源のゼロバイアス動作を用いる。さらに,パ

ルスタイミングが光源によって異なることもあり得るため,光パルスを同期させることに注意を払わ

なければならない。 

注記1 光スイッチの説明は,c)を参照。 

b) 可変光減衰器 この減衰器は,減衰範囲は40 dB‡を超え,安定度は0.2 dB‡未満でなければならない。

このデバイスの反射率は,各ポートにおいて−40 dB‡よりも小さくなければならない。可変光減衰器

は,パルス光源に内蔵されたものでもよい。 

注記2 安定度について,対応国際規格では,±0.1 dBと規定しているのに対し,この規格では±

の符号を削除し,最大最小幅として0.2 dBと規定したが,同じ意味である。 

c) 光スイッチ(SW) この光スイッチは,オン・オフスイッチであり,0.2 dB‡未満の偏波依存性,65 dB‡

を超える静的な消光比,50 ns‡未満の応答時間,及び2 ms‡未満の遅延時間のものでなければならない。

光スイッチの反射率は,各ポートにおいて−40 dB‡未満でなければならない。図3では,光スイッチ

の静的な消光比を定義している。パルス光源bの場合,光スイッチは必要でない。 

注記3 偏波依存性について,対応国際規格では,±0.1 dBと規定しているのに対し,この規格で

は±の符号を削除し,最大最小幅として0.2 dBと規定したが,同じ意味である。 

可変光減衰器 

可変光減衰器 

 
CWで動作する光源 

直接変調によって 

パルス化される光源 

SW 

dB 

dB 

background image

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

  

光源 

SW 

光パワー 

メータ 

出力 

パルス 

スイッチング信号 

state

-

on

state

-

off

static

P

P

ISO

=

図3−光スイッチの静的な消光比 

d) パルス発生器 パルス発生器は,パルス光源及び光サンプリングスイッチを駆動するために使う。内

部変調パルス光源を使う場合,独立のパルス発生器は必要でない。パルス列は,1 μs〜2 μs‡の間隔で

生成されなければならない。パルス幅は,5 ns又はそれより分解能で100 ns〜2 ms‡を調整可能でなけ

ればならない。遅れは,5 ns又はそれよりも細かい間隔で,少なくとも100 ns〜4 μs‡を調整可能でな

ければならない。出力光パルスの立ち上がり時間tr及び立ち下がり時間tfは,10 ns‡未満でなければな

らない。tr及びtfの定義を,図4に示す。 

図4−出力光パルスの立ち上がり時間tr及び立ち下がり時間tfの定義 

e) 光スペクトラムアナライザ(OSA) この機器は,0.1 dB‡未満の偏波依存性,0.2 dB‡未満の光パワー

測定安定度,±0.5 nm‡未満の波長確度及び0.01 nm‡未満の波長再現性のものでなければならない。OSA

は,少なくとも−75 dBm〜+20 dBm‡の測定範囲があり,0.1 nm‡以下の分解能のものでなければなら

ない。OSAからの反射率は,その入力ポートにおいて−40 dB‡未満でなければならない。 

注記4 ここでの確度とは,測定機器の属する製品群の仕様値としての意味である。 

注記5 光パワー測定安定度について,対応国際規格では,±0.1 dBと規定しているのに対し,こ

の規格では±の符号を削除し,最大最小幅として0.2 dBと規定したが,同じ意味である。 

f) 

光パワーメータ これは,OAの動作波長帯域内及び−40 dBm〜+20 dBm‡のパワー範囲内において,

入力光偏波の状態に関わりなく,±0.2 dB‡未満の測定確度をもたなければならない。 

注記6 ここでの確度とは,測定機器の属する製品群の仕様値としての意味である。 

g) 光コネクタ 接続損失の繰返し再現性は,0.2 dB‡未満でなければならない。光コネクタの反射率は,

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

−40 dB未満‡でなければならない。 

注記7 接続損失の繰返し再現性について,対応国際規格では,±0.1 dBと規定しているのに対し,

この規格では±の符号を削除し,最大最小幅として0.2 dBと規定したが,同じ意味である。 

h) 光ファイバコード 光ファイバコードのモードフィールド径は,過剰損失及び反射を引き起こさない

ために,OAの入出力ポートとして用いるファイバのモードフィールド径に,できるだけ近いもので

なければならない。光ファイバコネクタ端の反射率は−40 dB‡未満とし,さらに,コード長は2 m未

満でなければならない。 

被測定OA 

OAは,公称動作条件において動作しなければならない。OAが望まない反射光によってレーザ発振を引

き起こす可能性がある場合,光アイソレータを用いて,被測定OAのレーザ発振を防ぐことが望ましい。

それによって,信号の不安定さ及び測定の不確かさが最小限に抑えられる。 

入力光の偏波状態が変化すると,使用する全ての光学部品に予想される僅かな偏波依存性のために入力

光パワーが変化し,測定誤差が生じる場合があるため,測定中,入力光の偏波状態を一定に維持するよう

に注意しなければならない。 

手順 

測定の手順は,次の四つの部分から成る。 

a) 初期測定及び校正 

b) サンプリングウインドウ調整 

c) OA測定 

d) 計算 

測定の流れを,図5に示す。この手順によって,OA雑音係数だけでなくASEパワー及び信号利得の一

貫した計算が可能である。 

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C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

  

図5−測定の流れ 

6.1 

校正 

6.1.1 

パワー測定の校正 

校正された光パワーメータを使うことによって,OSAパワー測定を校正する。校正された光パワーメー

タは,自然放出光を含む全ての光パワーを検出する。一方,OSAによる測定では,OSAの分解能帯域幅内

だけの光パワーを検出する。したがって,校正の不確かさを小さくするために,FWHMが1 nm〜3 nmの

光フィルタを光パルス光源の出力に接続することが望ましい。 

6.1.2 

パルスデューティ比の校正 

パルスデューティ比を計算する手順は,次のとおりである。 

a) パルス光源のいずれか一つのチャネルをCW光で,指定された光パワー及び波長で動作させる。 

b) 製品仕様書の指定に従い,パルス光源出力のパルス幅Tsource及びパルス周期Tを設定する。Tsource及び

周期Tは,被測定OAの利得−応答時間よりも十分に短くしなければならない。EDFAの場合,Tsource

及び周期Tは,一般的にはそれぞれ0.4 μs‡及び1 μs‡である。しかし,これらの値は,OAの飽和状態

初期設定 

初期校正 

開始 

OA設定 

OAのサンプリング 

ウィンドウ調整 

OAパラメータ設定 

測定 

計算及びプリントアウト 

λ1〜λN 

パラメータ変更 

λ1〜λN 

OAのサンプリング 

ウインドウ調整 

λ1〜λN 

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に依存する。 

注記1 様々なEDFAの出力波形については,附属書A参照。測定精度とパルスの繰返し周波数と

の関係については,附属書B参照。 

c) 平均出力光パワーPpulse-aveを,光パワーメータによって測定する。 

d) パルス光源を,デューティ比100 %のパルス(DC駆動)によって駆動し,出力光パワーPDCを光パワ

ーメータによって測定する。 

e) 等価デューティ比を,式(1)を用いて計算する。 

DC

ave

pulse

source

P

P

DR

=

····································································· (1) 

注記2 外部の光スイッチを使用しているパルス光源の場合,校正結果は,その他のチャネルに適

用できる。 

直接変調しているパルス光源の場合,各光源によって生成される光パルス波形が異なるので,全てのチ

ャネルに対して校正を繰り返さなければならない。 

6.1.3 

サンプリングモジュールの校正 

パルス光源及び光サンプリングスイッチからなる,サンプリングモジュールを校正する手順は,次のと

おりである。 

a) パルス光源,光サンプリングスイッチ,OSA及び校正された光パワーメータとの接続図を,図6に示

す。 

パルス 
光源 

サンプリングパルス 

OSA 

校正された 
パワーメータ 

P CW-calibd 

光サンプリング 
スイッチ 

Tsampler 

図6−光サンプリングスイッチ校正のための機器構成 

b) パルス光源を,測定するチャネル波長でCW動作させる。 

c) パルス信号のスペクトル帯域に対応する分解能B0を,OSAに設定する。 

d) OSA中心波長を,b)で選択した波長に設定する。 

e) サンプリングパルス幅Tsamplerを,製品仕様書の指定に従って設定する。デューティ比の和,すなわち,

光源デューティ比と光サンプリングスイッチのデューティ比との和は,幾らかのマージン,例えば,

80 %〜90 %を維持しながら,100 %未満でなければならない。Tsamplerは,Tsource未満でなければならな

い。平均出力光パワーPOSA-pulse-aveを,OSAによって測定する。 

f) 

光サンプリングスイッチを,デューティ比100 %のパルス(DC駆動)によって駆動する。 

g) POSA-DCを,OSAによって測定する。 

h) 等価サンプリングスイッチのデューティ比を,式(2)を用いて計算する。 

DC

OSA

ave

pulse

OSA

sampler

=

P

P

DR

 ······························································ (2) 

background image

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

  

注記 一つのチャネル波長においてこのように得られるDRsamplerの値は,その他のチャネル波長に

適用できる。 

i) 

光サンプリングスイッチへの入力パワーPCW-calibdを,校正された光パワーメータによって測定する。 

j) 

パルス光源を,測定する次のチャネル波長においてCW動作させる。さらに,次のチャネルに対して

g)〜i)を繰り返す。 

k) OSAを含むサンプリング機器全体の校正係数CAL(λk)を,式(3)を用いて計算する。 

()

calibd

CW

DC

OSA

k

=PP

λ

CAL

 ··································································· (3) 

6.1.4 

動的消光比の校正 

6.1.4.1 

光サンプリングスイッチのタイミング調整 

a) 図7に示すように,光ファイバコードを用いて,パルス光源と,光サンプリングスイッチ及びOSAと

を接続する。ただし,図7において,パルス光源aをパルス光源として示しているが,パルス光源b

も適用可能である。 

図7−タイミング調整のための機器構成 

b) パルス光源を,全てのチャネル波長で動作させる。 

注記1 遅延時間は,ただ一つのチャネルを使うことによって決定することができるが,マルチチ

ャネルのパルス光源を後の測定時に安定させるために,ここに規定する測定の手順では,

この段階で全てのチャネルを動作させる。 

c) OSA中心波長を,一つの任意のチャネル波長に調整する。 

d) パルス光源及び光サンプリングスイッチの駆動パルスタイミングを,図8に示すように設定する。

DRsamplerは,DRsourceよりも小さくなければならない。 

e) 受信光パワーを最小にする遅延時間Td-minを,CH2遅延時間Tdを調整することでOSAによって見つけ

る。 

f) 

受信光パワーを最大にする遅延時間Td-maxを,OSAによって式(4)を用いて計算する。 

2

min

d

max

d

T

T

T

=

····································································· (4) 

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C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

注記2 一つのチャネル波長においてこのように得られる遅延時間は,他のチャネル波長に適用で

きる。 

光源モジュール 
スイッチ出力 

光サンプリングスイッチ 

出力 

OSA入力 

時間 

光ファイバコード 
出力パルス 

光ファイバコード 

入力パルス 

光ファイバコード遅延 

Td 

サンプリング機器全体 

からの漏れ信号 

光源モジュール 
からの漏れ信号 

光源出力 

図8−光サンプリングスイッチのタイミング調整 

6.1.4.2 

動的消光比の測定 

動的消光比を測定する手順は,次のとおりである。 

a) パルス光源を,全てのチャネル波長においてパルス動作し続ける。 

注記 動的消光比を測定するとき,全てのチャネルを動作させる必要がある。これは,動的消光比

を,一つのチャネルにおいてOSAを調整することによって測定するが,OSAが隣接チャネ

ルからのものを含め全ての光パワーを受けることが望ましいからである。 

b) 図7に示すように光ファイバコードを用いて,パルス光源と,光サンプリングスイッチ及びOSAとを

接続する。 

c) 光サンプリングスイッチのタイミングを,図9 a)に示すように設定する。OSAを測定するチャネルに

設定した状態で,Sig

ave

OSA−

P

を測定する。 

d) 光サンプリングスイッチのタイミングを,図9 b)に示すように設定する。OSAをc)と同じチャネルに

設定した状態で,

Leakave

OSA−

P

を測定する。 

e) 測定する様々なチャネルに対し,c)及びd)を繰り返す。 

f) 

各チャネルの平均動的消光比ISO(λk)dyna-aveを,式(5)を用いて計算する。 

()

sig

ave

OSA

Leakave

OSA

ave

-

dyna

k

=PP

ISOλ

 ···························································· (5) 

background image

10 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

  

時間 

光ファイバコード  
出力 

OSA入力 

Td-max 

Td-min 

光源モジュール 
からの漏れ信号 

サンプリング機器 

 全体からの漏れ信号 

光サンプリング  
スイッチ出力 

a) 

Sig

ave

OSA−

P

の測定 

b) 

Leakave

OSA−

P

の測定 

図9−動的消光比校正のためのタイミング図 

6.2 

OA測定 

6.2.1 

ASE及び増幅信号光パワー測定のためのタイミング調整 

a) パルス光源を全てのチャネル波長においてパルス光を発するように動作し続ける。 

注記1 タイミングは,ただ一つのチャネルを用いることによって調整することができるが,マル

チチャネルパルス光源が安定するように,全てのチャネルを動作し続ける。 

b) パルス光源,被測定OA,光サンプリングスイッチ及びOSAを,図10に示すように接続する。図10

では,パルス光源aが図示されているが,代わりにパルス光源bを使用することもできる。 

c) 光サージの発生を防ぎながら,製品仕様書の指定に従って被測定OAを作動させる。 

d) OSAを,一つの任意のチャネル波長に調整する。 

e) パルス光源及び光サンプリングスイッチに対する駆動パルスタイミングを,図10に示すように設定す

る。図10の機器構成においては,光サンプリングスイッチは,ASE測定のためにパルス光源に対し

逆位相で駆動される。 

f) 

CH2遅延時間Tdを調整することによって,

ASEave

OSA−

P

を最小にするTd-ASEの遅延時間を見つける。 

g) 

out

OA

sig

ave

OSA

−−

P

を最大にする遅延時間Td-sigを,式(6)を用いて計算する。 

2

ASE

d

sig

d

T

T

T

=

 ····································································· (6) 

注記2 一つのチャネル波長においてこのように得られる遅延時間は,他のチャネル波長に適用で

きる。 

background image

11 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

図10−OA測定のための機器構成 

6.2.2 

ASE測定 

a) パルス光源を,全てのチャネルにおいてパルス光を発するように動作し続ける。 

b) 各チャネルのOAへの平均信号光パワーPOA-in-aveを,製品仕様書の指定に従い設定する。POA-in-aveは,

次のようにOSAを用いて調整することができる。 

1) パルス光源及び光サンプリングスイッチを,光ファイバコードによって接続する。 

2) 光サンプリングスイッチのタイミングTd-maxを,式(4)から得られた値に設定する。 

3) OSAを被測定波長に設定して,

out

OA

sig

ave

OSA

−−

P

を測定する。 

4) POA-in-aveは,式(7)から得られる。 

()

()

()

in

OA

sig

ave

OSA

k

sampler

k

source

ave

in

OA

k

−−

=

λ

λ

λ

P

DR

CAL

DR

P

 ································· (7) 

c) 単一チャネルの場合,上記b)の1)〜4)に従う代わりに,POA-in-aveは校正された光パワーメータを用い

て調整することができる。 

d) ASEパワーを測定するために,サンプリングモジュールのタイミングを6.2.1のe)によって求めた値

に設定する。タイミング図を,図11に示す。 

e) OSAを被測定チャネルに設定して,

ASEave

OSA−

P

を測定する。 

注記 このパワーは,OSAの分解能に依存する。 

f) 

他の条件を変化させることなく,次の被測定チャネルにOSAを設定して,

ASEave

OSA−

P

を測定する。 

6.2.3 

増幅信号光パワー測定 

a) パルス光源を,全てのチャネルにおいてパルス光を発するように動作し続ける。 

b) 信号光パワーを測定するために,光サンプリングスイッチタイミングを6.2.1のg)によって求めるこ

とができるように設定する。タイミング図を,図12に示す。 

c) 全てのチャネルについて,POA-in-aveをASE測定時と同じレベルに保つ。 

d) OSAを被測定波長に設定した状態で,

out

OA

sig

ave

OSA

−−

P

を測定する。 

e) 他の条件を変化させることなく,次の被測定チャネルにOSAを設定して,

out

OA

sig

ave

OSA

−−

P

を測定する。 

狭帯域光源

パルス発生器

一般的には1MHz

スイッチタイミング図

ASE測定用

利得測定用

光スペクトラム

アナライザ

1つの波長に

調整する

パルス光源

被験OFA

OA

dB

λ1~λN

SW

CH2

CH1

光サンプリン

グSW

dB 

光スイッチ 

OA 

CH

CH2 

一般的には1 MHz 

光サンプリ 

ングスイッチ 

一つの波長に 
調整する 

被測定OA 

OSA 

background image

12 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

  

図11−ASE測定のためのタイミング図 

図12−増幅信号光パワー測定のためのタイミング図 

計算 

7.1 

一般 

次のパラメータ値は,被測定チャネルによって異なるため,計算は各チャネルに固有のパラメータ値を

用いて各チャネルについて実施する必要がある。 

P(λk)OA-in-ave 

平均入力信号光パワー(mW) 

()ASEave

OSA

k

λ

P

OSAによって測定された平均ASEパワー(mW) 

()

out

OA

sig

ave

OSA

k

−−

λ

P

 OSAによって測定されたOAからの平均出力信号光パワー(mW) 

T d-sig

光源スイッチ
出力

OA入力

OA出力

光サンプリング
スイッチ出力

OSA入力

OA遅れ 

時間 

T d

光源スイッチ
出力

OA入力

OA出力

光サンプリング
スイッチ出力

OSA入力

OA遅れ

時間 

background image

13 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

ASE(λk, B0) 

OSAの分解能帯域内のASEパワー(mW) 

CAL(λk) 

サンプリング機器全体にOSAを加えたものの校正係数 

ISO(λk)dyna-ave 

平均動的消光比(dB) 

G(λk) 

線形利得 

F(λk)sig-sp 

信号光−ASE間雑音係数(線形表示) 

NF(λk)sig-sp 

信号光−ASE間雑音指数(dB) 

7.2 

雑音係数 

波長λにおける各チャネルの雑音係数Fsig-spは,式(8)又は式(9)から求める。 

source

0

0

ave

in

OA

ave

dyna

sampler

0

ASEave

OSA

sp

sig

DR

B

h

P

ISO

DR

B

Gh

CAL

P

F

=

ν

ν

 ···················· (8) 

又は 

(

)

out

OA

sig

ave

OSA

ave

dyna

ASEave

OSA

sampler

0

sp

sig

1

−−

=

P

ISO

P

DR

B

Gh

CAL

F

ν

 ········ (9) 

ここに, 

B0: OSA分解能(Hz) 

h: プランク定数 

ν: 光信号周波数(Hz) 

注記 式(8)及び式(9)の第2項は,ASE測定における信号漏れの影響を無効にするために用いる。 

信号波長における信号漏れを除外したASEパワーは,信号波長近くにおけるASEパワー分布を測定す

ることで,補間法によって推定できる。Fsig-spは,式(10)から求めることができる。 

sampler

0

ASE

ed

interpolat

ave

OSA

sp

sig

DR

B

Gh

CAL

P

F

=

ν

 ················································· (10) 

7.3 

ASEパワー 

OA出力におけるASEパワーは,式(11)又は式(12)から求める。 

()

ave

in

OA

source

ave

dyna

sampler

ASEave

OSA

0

=

P

G

DR

ISO

DR

CAL

P

B

ASE

 ··························(11) 

又は 

()

(

)

out

OA

sig

ave

OSA

ave

dyna

ASEave

OSA

sampler

0

1

−−

=

P

ISO

P

DR

CAL

B

ASE

 ··············· (12) 

7.4 

利得計算 

信号線形利得は,式(13)又は式(14)から求める。 

(

)

{

}

sampler

ave

in

OA

source

ASEave

OSA

ave

dyna

out

OA

sig

ave

OSA

1

DR

P

CAL

DR

P

ISO

P

G

+

=

−−

 ···························· (13) 

(

)

in

OA

sig

ave

OSA

ASEave

OSA

ave

dyna

out

OA

sig

ave

OSA

1

−−

−−

+

=

P

P

ISO

P

G

 ······································· (14) 

7.5 

平均出力信号光パワー 

平均出力信号光パワーは,式(15)から求める。 (

)

{

}

sampler

source

ASEave

OSA

ave

dyna

out

OA

sig

ave

OSA

ave

out

OA

1

DR

CAL

DR

P

ISO

P

P

+

=

−−

 ················· (15) 

7.6 

雑音指数の計算 

雑音指数NFは,雑音係数Fから式(16)を用いて求める。 

14 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

  

NF=10 log(F) ········································································· (16) 

測定結果 

各チャネルについて,次に示す事項を測定報告書に記載しなければならない。 

a) 測定の波長範囲 

b) 光源のスペクトル線幅(半値全幅) 

c) 入力信号波長(λk) 

d) OSA分解能帯域幅(B0) 

e) 光励起パワー(optical pump power)の指示(適用する場合) 

f) 

周囲温度 

g) パルス間隔(T),信号パルス幅(Tsource)及びサンプリングパルス幅(Tsample) 

h) 平均入力信号光パワー(POA-in-ave) 

i) 

平均出力信号光パワー(POA-out-ave) 

j) 

線形利得(G) 

k) ASEパワー[ASE(B0)] 

l) 

雑音係数(Fsig-sp)又は雑音指数(NFsig-sp) 

background image

15 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

附属書A 

(参考) 

25 kHz及び500 kHzのパルスの繰返し周波数における 

様々なEDFAの出力波形 

図A.1に,種々の形式のEDFA出力波形の例を示す。パルスの繰返し周波数が25 kHzである図A.1の

a)〜c)から,EDFA利得が一つのパルス波形内で変化し,さらに,A,B及びCのEDFAタイプによっても

変化する。 

注記 タイプAのEDFAは,飽和状態において一定の励起パワー(pump power)で動作する。タイプ

BのEDFAは,比較的低速の自動出力制御(APC)機能をもち,一方,タイプCのEDFAは,

動作帯域25 kHzを超える,速いAPC機能をもつ。 

パルスの繰返し周波数が500 kHzに増加すると,図A.1のc)及びd)から分かるように,タイプCのEDFA

の場合,利得変化は消失する。つまり,500 kHzを超える場合,NF測定の不確かさが小さくなる。 

a) 25 kHzにおけるEDFAタイプA 

b) 25 kHzにおけるEDFAタイプB 

c) 25 kHzにおけるEDFAタイプC 

d) 500 kHzにおけるEDFAタイプC 

図A.1−様々なEDFAの出力波形 

background image

16 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

  

附属書B 

(参考) 

パルスの繰返し周波数に対するNF測定の不確かさ 

パルスの繰返し周波数に対するNF測定精度の例を,図B.1に示す。この場合,パルス光源a(図2参照)

が用いられている。AOMスイッチは,光源のパルス化及びサンプリングに対してそれぞれ用いられた。 

測定条件は,次のとおりであった。 

− AOMスイッチ:1 MHz 

− パルスデューティ比:パルス化 ········· 0.4 

サンプリング ··· 0.2 

− 波長分割多重チャネル:1 550.4 nm,1 551.2 nm,1 552.0 nm及び1 552.8 nm 

− トータルOA入力光パワー:0 dBm 

− OA利得:9 dB〜17 dB 

図B.1−パルスの繰返し周波数に対するNF測定精度 

NF値は,約250 kHzよりも高いパルスの繰返し周波数に対しては安定しており,そのようなパルスの繰

返し周波数の場合,図B.1に記載するように,EDFAの低速利得ダイナミクスによる波形ゆがみの影響は

もはや存在しない。図B.1は,250 kHzを超えるパルスの繰返し周波数において高い測定精度が達成され

ることを示している。 

background image

17 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

附属書C 
(参考) 

パルスの繰返し周波数測定 

EDFAの利得応答が,100 μsを超えるように,希土類ドープファイバ増幅器の利得応答は比較的遅いた

め,この附属書に記載している測定が可能である。現在,利得回復時間は,パルスの繰返し周波数として

25 kHz〜100 kHzの範囲で可能である。OA利得応答対変調周波数を評価する簡単な構成を,図C.1に示す。

可変変調周波数をもつ光源をOAに印加する。OAの平均出力パワーを光パワーメータで測定する。変調

周波数が上昇すると,パワーメータの読取値は,漸近的に最終値に近づく。低変調周波数では,OAの非

線形利得の回復時間によって誤差が増加する。 

図C.1−利得回復誤差対変調周波数を評価するための構成 

図C.2に,三つのポンプ電流値を設定した980 nm励起EDFAの測定値を示す。ポンプ電流が増加する

と,利得回復時定数が短くなり,高周波値からの偏差が大きくなる。この特定のアンプでは,500 mAのポ

ンプ電流で測定した利得が0.1 dB未満になるには,20 kHzを超える変調周波数が必要である。 

‒1.4 

‒1.2 

‒1.0 

‒0.8 

‒0.6 

‒0.4 

‒0.2 

10 

100 

1000 

変調周波数(kHz) 

dB

100 mA 

200 mA 

500 mA 

図C.2−ポンプ電流をパラメータとする利得回復誤差対変調周波数 

変調周波数を慎重に検討する必要がある二つの状況がある。第1に,図C.2に示すように,ポンプ電流

が大きくなると回復時間が短くなる。第2に,自動利得制御(AGC)回路又は自動レベル制御(ALC)回

路が動作しているときにOAをテストする状況がある。これらのAGC及びALC制御ループの帯域幅は,

変調周波数を制限する。この測定は,アンプ個別の変調周波数を決めるために行うことが望ましい。 

注記 上記の測定を実施する際,約10 kHz以下の変調周波数は使用しない方がよい。過渡的な大き

な出力パワーがOA又はシステムコンポーネントを破壊する可能性がある。 

光パワーメータ 

パルス変調 
光源 

18 

C 6122-10-1:2020 (IEC 61290-10-1:2009) 

  

参考文献 

JIS C 5962 光ファイバコネクタ通則 

注記 原国際規格では,IEC 60874-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−

Connectors for optical fibres and cables−Part 1: Generic specificationを記載している。 

JIS C 6122-1-1 光増幅器−測定方法−第1-1部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−光スペクトラ

ムアナライザ法 

注記 原国際規格では,IEC 61290-1-1,Optical amplifiers−Test methods−Part 1-1: Power and gain 

parameters−Optical spectrum analyzer methodを記載している。 

JIS C 6122-3 光増幅器−測定方法−第3部:雑音指数パラメータ 

注記 原国際規格では,IEC 61290-3,Optical amplifiers−Test methods−Part 3: Noise figure parameters

を記載している。 

JIS C 6802 レーザ製品の安全基準 

注記 原国際規格では,IEC 60825-1,Safety of laser products−Part 1: Equipment classification and 

requirementsを記載している。 

JIS C 6803 レーザ製品の安全−光ファイバ通信システムの安全 

注記 原国際規格では,IEC 60825-2,Safety of laser products−Part 2: Safety of optical fibre 

communication systems (OFCS)を記載している。 

IEC 60793-1 (all parts),Optical fibres−Part 1: Measurement methods and test procedures