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C 6021:2005  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,インターホン工業

会(JIIA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出が

あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS C 6021:1999は改正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

C 6021:2005  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 定義 ······························································································································ 1 

3. 標準試験条件 ·················································································································· 1 

4. テストチャート ··············································································································· 2 

4.1 使用するテストチャートの種類 ························································································ 3 

4.2 テストチャート ············································································································· 4 

5. 映像品質試験方法 ··········································································································· 10 

5.1 撮像範囲 ····················································································································· 10 

5.2 図形ひずみ ·················································································································· 11 

5.3 映像分解能 ·················································································································· 11 

5.4 階調特性 ····················································································································· 12 

5.5 輝度 ··························································································································· 12 

5.6 コントラスト比 ············································································································ 12 

5.7 夜間撮像特性 ··············································································································· 13 

5.8 ブルーミング・スミア ··································································································· 13 

5.9 逆光撮像特性 ··············································································································· 14 

5.10 色再現性 ···················································································································· 15 

5.11 視野角 ······················································································································· 18 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 6021:2005 

テレビドアホン映像品質試験方法 

Testing methods of image quality for colour video-doorphone 

序文 カラーテレビドアホンが,来訪者を確認するために便利な住宅設備として一般に広まってきたとい

う背景のもと,カラーテレビドアホン映像品質の試験方法について,今回追加を行い,改正を図ったもの

である。 

1. 適用範囲 この規格は,白黒テレビドアホン及びカラーテレビドアホン(以下,テレビドアホンとい

う。)の映像品質を評価するための試験方法について規定する。 

参考 映像品質試験方法以外の試験方法については,JIS C 6020(インターホン通則)に規定してい

る。 

2. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

a) テレビドアホン テレビドアホンの通話機能及び来訪者の顔を,映像によって確認できるシステム。

カメラドアホン子機とモニタ親機とで構成する。 

b) モニタ親機 テレビドアホンを構成する機器。カメラドアホン子機から映像信号をモニタ画面に映し

出すもの。設置場所としては,リビングが多く,基本的には屋内設置機器。 

c) カメラドアホン子機 テレビドアホンを構成する機器。来訪者が呼び出しボタンを押すことによって,

来訪者をカメラで撮像するもので,設置場所としては門柱及び玄関が多く,基本的には屋外設置機器。 

d) 画質調節機能 使用者が操作して映像の映り具合を調節することができる機能。一般的には,コント

ラスト調節,輝度(明るさ)調節など。また,カラーテレビドアホンにおいてはカラー(色濃さ)調

節,色合い調節などが付加される。 

3. 標準試験条件 5.で特に規定がない場合には,この標準試験条件で測定する。 

a) 設置条件その他  

1) テレビドアホンの設置は,製造業者の指定条件で設置し,測定する。 

2) カメラドアホン子機に角度調節をもつものは,正面で測定を行う。ただし,製造業者の指定がある

場合は,その位置で測定を行う。 

3) 配線は,製造業者指定の線種及び最大配線長で測定する。 

4) 電源は,製造業者指定の定格電圧で測定する。 

5) 画質調節機能などを備えているものは,最良の画質が得られる状態で測定する。 

6) カメラドアホン子機及びモニタ親機は,設置場所の光環境条件が異なるため,相互に影響しないよ

うにする。例えば,別の部屋に設置する。又は,適切な遮光手段によって相互に影響しないように

する。 

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b) 照明条件  

1) テストチャートの面照度:2 000 lx±20 % 

2) モニタ画面の面照度:300 lx以上 

c) テストチャートの設置位置及び測定位置  

1) 測定は,テストチャートをカメラドアホン子機設置面と平行で,かつ,カメラドアホン子機の前面

から500 mm離れた距離の光軸の中心がテストチャートの中心部と一致するよう設置し,その状態

で測定する(図1参照)。 

図 1 テストチャートの設置位置 

2) 標準的な測定ブロック図を図2に示す。カメラ設置部とモニタ親機設置部の間には遮光ついたてを

配置する。(図2参照) 

図 2  標準的測定ブロック図 

3) 設置したテストチャートの背景(モニタ画面に映るテストチャート以外の部分)の反射率は,18 %

以下とする。 

d) モニタ画面の輝度安定を待って,測定する。 

e) 周囲温度及び相対湿度 周囲温度15〜35 ℃及び相対湿度45〜75 %の範囲で測定する。ただし,測定

結果に著しい変化が見られる場合は,周囲温度を25±2 ℃とする。 

4. テストチャート  

a) レンズ光軸がテストチャート面に垂直の場合 

b) レンズ光軸がテストチャート面に垂直でない場合 

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4.1 

使用するテストチャートの種類 この測定で用いるテストチャートの種類は,次による。ただしg)

のテストチャートGについてはカラーテレビドアホンだけに適用する。 

a) テストチャートA 映像分解能測定用チャート 

b) テストチャートB 撮像範囲・図形ひずみ測定用チャート 

c) テストチャートC 階調特性測定用チャート 

d) テストチャートD 輝度・コントラスト比・視野角測定用チャート 

e) テストチャートE ブルーミング・スミア測定用チャート 

f) 

テストチャートF 逆光測定用補助チャート 

g) テストチャートG 色再現性測定用チャート 

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4.2 

テストチャート テストチャートは,次による。 

a) テストチャートA(図3参照)  

図 3 映像分解能測定用チャート 

くさび形の幅及び間隔は最小が1 mm,最大が10 mmとする。くさびの幅の1 mmごとに目盛線(大)

を入れ,くさび形の副及び間隔を表す数字1〜10を表示する。また,目盛線(大)の間に0.5 mm間隔

で目盛線(小)を入れる。 

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b) テストチャートB(図4参照)  

図 4 撮像範囲・図形ひずみ測定用チャート 

大きさ:900 mm×1 200 mmとするが,カメラの視野に応じて大きさを変更してもよい。 

線の太さは,2〜5 mmとする。 

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c) 

テストチャートC(図5参照) 

図 5 階調特性測定用チャート 

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d) テストチャートD(図6参照)  

単位 mm 

 種別:反射形 

反射率  黒: 3 %以下 
     白: 90 %以上 
 

図 6 輝度・コントラスト比・視野角測定用チャート 

4

3

3

9

560 

520 

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e) テストチャートE(図7参照)  

図 7 ブルーミング・スミア測定用チャート 

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f) 

テストチャートF(図8参照)  

図 8 逆光測定用補助チャート 

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10 

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g) テストチャートG(図9参照)  

単位 mm 

番号 

測定値 

(D65光源) 

許容差 

備考 

△H 

△V 

△C 

5R4/12 

±1 

±0.1 

±0.4 

赤 

2.5YR6/4 

±1 

±0.1 

±0.4 

肌色 

5Y8/12 

±1 

±0.1 

±0.4 

黄 

10GY5/8 

±1 

±0.1 

±0.4 

緑 

5B5/8 

±1 

±0.1 

±0.4 

シアン 

7.5PB3/10 

±1 

±0.2 

±0.4 

青 

2.5RP5/12 

±1 

±0.1 

±0.4 

マゼンダ 

N5 

±0.1 

+0.2/-0 

灰色 

種 別:反射形 
色票面:無光沢(反射率5 %以下) 

図 9 色再現性測定用チャート 

5. 映像品質試験方法  

白黒テレビドアホンの映像品質を評価する場合は,撮像範囲(5.1)〜逆光撮像特性(5.9)を適用し,カ

ラーテレビドアホンの映像品質を評価する場合は,色再現性(5.10)及び視野角(5.11)を追加して適用す

る。 

5.1 

撮像範囲 モニタ画面で見ることができる左右(水平撮像範囲)及び上下(垂直撮像範囲)の寸法

をいう。 

5

0

0

5

0

5

0

50 

100 

50 

1

0

0

500 

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11 

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5.1.1 

撮像範囲の測定  

a) 測定条件は,3.による。 

b) 測定ブロックは,標準的測定ブロック図による(図2)。 

c) 測定は,テストチャートBを使用する。 

d) 測定方法 

1) 水平撮像範囲は,モニタ画面上で左右寸法の最小値を測定する。 

2) 垂直撮像範囲は,モニタ画面上で上下寸法の最小値を測定する。 

3) 測定限界値は,1升(50 mm角)単位とし,それ以下の値は切捨てとする。例として,判別できる升目

の数が,20.5升のときは,少数点以下を切捨てて20升とする。したがって,撮像範囲は,50 mm×

20=1 000 mmとなる。 

e) 測定結果は,水平撮像範囲(       mm)及び垂直撮像範囲(       mm)で表示する。 

5.2 

図形ひずみ 来訪者の顔がどの程度正確にモニタ画面に映し出されているかを示す。 

5.2.1 

図形ひずみの測定  

a) 測定条件は,3.による。 

b) 測定ブロックは,標準測定ブロックによる。 

c) 測定は,テストチャートBを使用する。 

d) 測定方法  

1) モニタ画面の正面から写真を撮る。 

2) その写真に写ったモニタ画面枠に近接するテストチャートの線によって,図のように輪郭の隅の点

をA,B,C及びDとし,四辺形ABCDを作る。また,輪郭線が直線ABの外側に出る最大偏移量

をaとする。同様に他の辺についても偏移量を図に示すようにb,c及びdとする。 

3) ひずみは,次の式によって算出し,一番大きい(悪い)数値とする。ただし,小数点第1位を切り上

げた数値で表す。 

100

BC

AD

BC

AD

(%)

×

+

=

水平台形ひずみ

100

DC

AB

DC

AB

(%)

×

+

=

垂直台形ひずみ

100

BC

AD

4a

(%)

×

+

=

上たる形ひずみ

100

BC

AD

4b

(%)

×

+

=

下たる形ひずみ

100

DC

AB

4c

(%)

×

+

=

左たる形ひずみ

100

DC

AB

4d

(%)

×

+

=

右たる形ひずみ

 
 
 

e) 測定結果は,ひずみ率(  %)で表示する。 

5.3 

映像分解能 モニタ画面で被写体の細部がどの程度まで判別できるかを表す数値で,水平映像分解

能と垂直映像分解能とがある。 

5.3.1 

映像分解能の測定  

12 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 測定条件  

1) 水平映像分解能を測定する場合は,テストチャートのくさび状のしま模様を垂直に,垂直映像分解

能を測定する場合は,水平に固定する。 

2) その他測定条件は,3.による。 

b) 測定ブロックは,標準的測定ブロック図による(図2)。 

c) 測定は,テストチャートAを使用する。 

d) 測定方法  

1) モニタ画面で,4本で構成されたくさび状のしま模様が,重複して判別できなくなる寸前で,4本が

確実に判別できる値を読み取る。 

2) 測定限界値は,0.5 mm刻みとし,中間値の場合は繰り上げた値とする。例として,水平映像分解能

の測定値が,3.0及び3.5の中間まで判別できる場合は,3.5/500 iHとする。 

e) 測定結果は,水平映像分解能(  /500 iH)及び垂直映像分解能(  /500 iV)で表示する。 

5.4 

階調特性 色の濃淡を表わす色の段階を表す。 

5.4.1 

階調特性の測定  

a) 測定条件は,3.による。 

b) 測定ブロックは,標準的測定ブロック図による(図2)。 

c) 測定は,テストチャートCを使用する。 

d) 測定方法  

1) 肉眼で隣接階調が判別できるものを,階調再現性ありと判定する。 

2) モニタ画面で11階調のグレースケールが,再現できる階調の数を数える。 

e) 測定結果は,階調の数(  階調)で表示する。 

5.5 

輝度 表示の明るさを表す。単位はカンデラ(cd/m2)である。 

5.5.1 

輝度の測定  

a) 測定条件は,3.による。 

b) 測定ブロックは,標準的測定ブロック図による(図2)。 

c) 測定は,テストチャートDを使用する。 

d) 測定方法  

1) 輝度計でモニタ画面に表示されている白部分の輝度を測定し,次のように表示する。 

輝度 (cd/m2) :白部の輝度 

2) 輝度計は,測定角1度以下のものを用いる。ただし,測定値に影響を与えない場合は,測定角1度

以下でなくてもよい。 

e) 測定結果は,輝度(__cd/m2)で表示する。 

5.6 

コントラスト比 テレビモニタにおいては,同一のモニタ画面に表示される被写体の中で白の箇所

と,黒の箇所との輝度の比。 

5.6.1 

コントラスト比の測定  

a) 測定条件は,3.による。 

b) 測定ブロックは,標準的測定ブロック図による(図2)。 

c) 測定は,テストチャートDを使用する。 

d) 測定方法  

1) 輝度計でモニタ画面に表示されている白部分及びそれに隣接する黒部分の輝度を測定する。 

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13 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2) コントラスト比は,白部の輝度を黒部の輝度で除して求める。 

3) 輝度計は,測定角1度以下のものを用いる。ただし,測定値に影響を与えない場合は,測定角1度

以下でなくてもよい。 

e) 測定結果は,数値(単位なし)で表示する。 

5.7 

夜間撮像特性 来訪者の顔が夜間にどの程度判別できるかを,“映像分解能”及び“階調特性”によ

って表す。 

5.7.1 

夜間撮像特性の測定  

a) 測定条件  

1) カメラドアホン子機の周囲照度を,1 lx以下に設定する。 

2) 照明を内蔵していないカメラドアホン子機については,製造業者指定の条件(最低被写体照度,感

度など)に設定後に測定し,それらの条件を測定値とともに併記する。 

3) その他の測定条件は,3.による。 

b) 測定ブロックは,標準測定ブロックによる。 

c) 測定は,テストチャートA及びテストチャートCを使用する。 

d) 測定方法  

1) 映像分解能は,5.3による。 

2) 階調特性は,5.4による。 

e) 測定結果は,(  /500 iH,  /500 iV及び  階調)で表示する。ただし,測定条件がある場合は,

条件も表示する。 

5.8 

ブルーミング・スミア  

a) ブルーミング ハイライト部の周辺が白くなる現象をいう。ブルーミングが発生し始める最低輝度で

表す。 

b) スミア 画面の一部に強い光が入ったとき,ハイライト部から上下又は左右に白い尾を引くような現

象をいう。 

5.8.1 

ブルーミング・スミアの測定  

a) 測定条件  

1) カメラドアホン子機の周囲照度を,1 lx以下に設定する。 

2) その他の測定条件は,3.による。 

b) 測定ブロックは,図10による。 

図 10 ブルーミング・スミアの測定ブロック図 

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c) 測定は,テストチャートEを使用する。 

d) 測定方法  

1) ブルーミング・スミアチャートの後方に高輝度の光源を配置し,拡散板を通して,テストチャート

の中心部からカメラドアホン子機に向かって光を透過させ,ブルーミング又はスミアを発生させる。 

2) カメラドアホン子機側から,テストチャートの中心方向の輝度を測定する。 

3) カメラドアホン子機の前のNDフィルタ(減光フィルタ)によって,ブルーミング又はスミアが発

生しなくなるまでフィルタの濃度を調節する。 

4) モニタ画面で,白(光)の窓が分離して見える時点でのNDフィルタの透過率を測定する。 

5) 測定結果は,窓の輝度(cd/m2)にNDフィルタの透過率を乗じた値とする。また,測定結果は計算に

よらずに,輝度計で直接測定してもよい。 

6) テストチャート又はカメラドアホン子機を90度回転した状態でも実施し,値の小さい(悪い)ほうと

する。 

e) 測定結果は,輝度(  cd/m2)で表示する。 

5.9 

逆光撮像特性 来訪者の顔が逆光時に,どの程度判別できるかを,“階調特性”で表す。 

5.9.1 

逆光撮像特性の測定  

a) 測定条件  

1) テストチャートCの中央部に置いた照度計をカメラドアホン子機に向けたときの照度Aと,スクリ

ーン面に向けたときの照度Bとの比が10以上になるように明るさ条件を設定する。一例を次に示

す。 

− 照度A:被写体(テストチャート)照度 200 lx 

− 照度B:背景照度 2 000 lx以上 

2) スクリーン面は均一な面照度が得られるよう,照明光を当てる。 

3) その他の測定条件は,3.による。 

4) 逆光補正機能があるものは,最良の位置に調節して測定する。 

b) 測定ブロックは,図11による。 

図 11 逆光撮像特性の測定ブロック 

c) 測定は,テストチャートCとテストチャートFとを,図12のように重ねて使用する。 

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図 12 逆光特性測定時に使用するテストチャート 

d) 測定方法  

1) 肉眼で隣接階調が判別できるものを,階調再現性ありと判断する。 

2) 再現できた階調の数を数える。 

e) 測定結果は,(  階調)で表示する。ただし,測定条件がある場合は,条件も表示する。 

5.10 色再現性 モニタ画面に表示された被写体の色が,被写体本来の色を再現している程度を表す。 

5.10.1 色再現性の測定  

a) 測定条件  

1) テストチャート及びモニタ画面の法線に対して45度の方向を中心として,拡散的に照明する。 

2) その他の測定条件は,3.による。 

b) 照明条件  

1) テストチャートの面照度:2 000 lx以上 

2) モニタ画面の面照度:600 lx以上 

3) 光源は,常用光源D65を用いる。日の出3時間後から日没3時間前までの北窓昼光で,周囲の環境

色の影響を受けていない光であれば,これを照明に用いることができる。 

c) 測定ブロックは,図13による。 

図 13 色再現性の測定ブロック図 

光源 

遮光衝立 

壁 

壁 

モニタ親機 

カメラドアホン子機 

テストチャートG 

45゜ 

45゜ 

500 mm 

光源 

16 

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設置したテストチャートの背景(モニタ画面に映るテストチャート以外の部分)及びモニタ親機を

設置する背景は,無光沢で明度Vが4.85以下(反射率18 %以下)の無彩色とする。その他の周囲は,

比較する色に影響を与えない低彩度の色とする。 

d) 測定は,テストチャートGを使用する。 

e) 測定方法  

1) モニタ画面との色比較には,JIS Z 8721の7.(標準色票)を用いる。 

2) モニタ画面とJIS標準色票面とを互いに隣接させ,境界線が縦割りになるように同じ平面上に並べ

て配置して,モニタ画面及びJIS標準色票面に対し法線の方向から観察する。 

3) モニタ画面とJIS標準色票とを視感比較によって同色の色票を探し,色相H及び彩度Cを求める。 

4) JIS標準色票中に一致する色がない場合は,JIS標準色票間の色を,色相H1.25及び彩度C1.0間隔

に感覚的に近似・補間して求める。 

5) テストチャートの比較色以外を遮へいするため,モニタ画面上に表示されたテストチャートの色票

部分と同じ寸法の開口部をもつ無光沢で明度Vが5〜8のマスクを用いる。 

6) 測定するテストチャートの色票は,色票の番号1から昇順に測定する。 

f) 

測定結果は,色表示の三属性のうち色相H及び彩度Cを用いてテストチャートの色とモニタ画面の色

とをそれぞれ色再現性測定結果記録シートに図示する(図14参照)。 

1) 図中の彩度Cの目盛は,中心を0とし外周へ15まで5間隔の実線を表示する。モニタ画面の表示

色の彩度Cが,JIS標準色票の彩度Cを上回る場合は,最外周へ測定結果を表示する。 

2) 図中の色相Hの目盛は,基本色相の0点をそれぞれ実線とし,1.25間隔に破線で表示する。 

3) 図の最上部は赤とし,色相Hを5Rとする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 14 色再現性測定結果記録シ―ト 

g) 試験上の注意点  

1) モニタ画面の表示色に視角依存性がある場合は,視角の変化の影響を最も受けない方向から観察す

る。 

2) モニタ画面に映出されるテストチャートの色票部分と,JIS標準色票の寸法を同じにするために,

5.10.2 e )の5)と同色のマスクを用いてJIS標準色票の寸法を調節して観察することが望ましい。 

3) モニタ画面と同色のJIS標準色票の観察は,色相Hを探し,その後に彩度Cを求める手順で行う。 

4) 色の観察は,数分間照明光の下で作業面の無彩色に目を順応させてから行う。また,モニタ画面と

JIS標準色票面とを,時々,左右入れ替えて比較する。連続して比較作業を行う場合には,数分間

の周期で目を休めながら行う。 

5) 色を比較する場合,凝視せずに数秒ごとに視線を数秒間背景に移して目を休める。 

6) 観察者は,色覚正常者でなければならない。 

7) 観察者は,比較する色に影響を与えるような鮮やかな色の衣服を着用してはならない。 

8) 観察者が眼鏡を使用する場合は,無色透明なレンズの眼鏡を用いなければならない。 

9) 観察者は,なるべく年齢が若くて正常に観察できる人が望ましい。 

10) 観察者は,色の比較に熟練した者であることが望ましい。 

5

15

10

青緑

赤紫

10RP

(0R)

10R

(0YR)

10

Y

R

(0

Y)

1

0Y

(0G
Y

)

10GY(0G)

10G

(0BG)

1 0B

G

(0

B )

1 0

B

( 0

P B

)

10

PB

(0

P)

10P(0RP)

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.11 視野角 モニタ親機において,あるコントラスト比が維持されるモニタ画面正面から測った角度範

囲。 

5.11.1 視野角の測定  

a) 測定条件  

1) 画質調節機能をもつものは,画面中央部の法線方向のコントラスト比が最大となる位置に調節する。 

2) 画質調節機能をもつものは,測定の間,1)の調節位置を変更しない。 

3) その他の測定条件は,3.による。 

b) 測定ブロックは,図15による。 

図 15 視野角の測定ブロック 

c) 測定は,テストチャートDによる。 

d) 測定方法  

1) コントラスト比の測定は,5.6による。 

2) 水平視野角は,モニタ親機に向かって左右方向の角度を表し,コントラスト比が5以上になる左右

方向の角度の範囲を測定する。 

θ(左,右)=(  度)で表示する。 

3) 垂直視野角は,モニタ親機に向かって上下方向の角度を表し,コントラスト比が5以上になる上下

方向の角度の範囲を測定する。 

φ(上,下)=(  度)で表示する。 

4) コントラスト比が5以上の範囲には,白と黒が反転する角度の範囲は,含まないものとする。 

5) モニタ親機を回転させる代わりに,輝度計を回転させてもよい。 

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関連規格 JIS C 6101-1 テレビジョン受信機試験方法  第1部:一般的事項−高周波テレビジョン信号及

び映像周波数における電気的測定 

JIS Z 8720 測色用標準イルミナント(標準の光)及び標準光源 

JIS Z 8721 色の表示方法―三属性による表示 

JIS Z 8723 表面色の視感比較方法 

JIS Z 9110 照度基準 

IEC 61146-1 Video cameras (PAL/SECAM/NTSC)−Method of measurement−Part 1: Non-broadcast 

single-sensor cameras