サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

background image

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 3821-1992 

高圧ピンがいし 

6600V Pin type insulators 

1. 適用範囲 この規格は,主として高圧架空電線路に用いる磁気製の高圧ピンがいし(以下,がいしと

いう。)について規定する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS B 0205 メートル並目ねじ 

JIS B 0209 メートル並目ねじの許容限界寸法及び公差 

JIS C 3801 がいし試験方法 

JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 

JIS R 5210 ポルトランドセメント 

2. この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。 

2. 種類及び記号 種類及び記号は,その形状によって区分し,表1のとおりとする。 

表1 種類及び記号 

種類 

記号(1) 

1号 

PH 16220 

2号 

PH 16260 

注(1) 文字は,次の意味を表す。 

P:ピンがいし 
H:高圧 

数字は,次の意味を表す。 

初めの2けたは,ピンの外径寸法 (mm) 
後の3けたは,ピンの全長寸法 (mm) 

備考1. 高圧ピンがいしは,主として公称電圧 

6 600Vの電路に用いる。 

2. 高圧ピンがいしの1号と2号は,ピンの

長さだけが異なるものである。 

3. 性能 性能は,7.によって試験を行ったとき,表2のとおりとする。 

background image

C 3821-1992  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2 性能 

項目 

性能 

試験方法 

適用箇条 

商用周波注水耐電圧 

22kVの電圧で破壊放電を生じないこと。 

7.3 

雷インパルス耐電圧 

65kVの電圧で破壊放電を生じないこと。 

7.4 

商用周波油中破壊電圧 

90kVの電圧で貫通しないこと。 

7.5 

曲げ耐荷重 

1 862N {190kgf} の荷重値で5度以上の偏位を生じることな

く,かつ,がいしの各部に異常を生じないこと。 

7.6 

冷熱 

温度差80℃以上(冷水温度0〜10℃)に10分間3回浸したと

き,がいしの各部に異常がないこと。 

7.7 

吸湿性 

磁器内部に液がしみ込まないこと。 

7.8 

亜鉛めっき 

付着量は,350g/m2以上。ただし,タップ通しを行ったナット

は,この限りでない。 

7.9 

商用周波電圧 

45kVの電圧で,がいしの各部に異常を認めないこと。 

7.10 

高周波電圧 

がいしの各部に異常を認めないこと。 

7.11 

4. 形状及び寸法 形状及び寸法は,付図1のとおりとする。ピンのねじ部はJIS B 0205によって,その

精度は,亜鉛めっき前にJIS B 0209に規定する8g級とする。 

めっき後の本体のボルトとナットは,同一ねじの呼びに対してすべて互換性をもち,よくはめ合うもの

でなければならない。 

5. 外観 外観には,実用上有害な欠点があってはならない。 

6. 材料及び組立 

6.1 

材料 材料は,表3のものを用い,ピン,ナットには全面一様に完全な溶融亜鉛めっきを施さなけ

ればならない。ただし,ナットは,めっき後タップ通しを行ってもよい。 

表3 材料 

各部名称 

材料 

磁器部 

露出部に,付図1上面の鎖線を施した部分を除き,全面一様にうわぐすりを

施した磁器。 

 色の指示がないときは,白色とする。 

 付図1にハッチングで示す箇所には,帯状に赤色うわぐすりを施す。 

ピン,ナット 

JIS G 3101に規定するSS 400又は同等以上の引張強さをもつ鋼材 

セメント 

JIS R 5210に規定するポルトランドセメント 

6.2 

組立 組立は,付図1に示すように,磁器とピンのそれぞれの中心線が合うように行わなければな

らない。 

7. 試験方法 

7.1 

構造試験 構造試験は,JIS C 3801の4.(構造試験)による。 

7.2 

外観試験 外観試験は,JIS C 3801の5.(外観試験)による。 

7.3 

商用周波注水耐電圧試験 商用周波注水耐電圧試験は,JIS C 3801の6.4(商用周波注水耐電圧試験)

による。 

なお,注水は,JIS C 3801の6.3.2(注水)による。 

background image

C 3821-1992  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.4 

雷インパルス耐電圧試験 雷インパルス耐電圧試験は,JIS C 3801の6.9(雷インパルス耐電圧試験)

による。 

7.5 

商用周波油中破壊電圧試験 商用周波油中破壊電圧試験は,JIS C 3801の6.5(商用周波油中破壊電

圧試験)による。 

7.6 

曲げ耐荷重試験 曲げ耐荷重試験は,JIS C 3801の7.1.2(曲げ耐荷重試験)による。 

7.7 

冷熱試験 冷熱試験は,JIS C 3801の9.(冷熱試験)による。 

7.8 

吸湿試験 吸湿試験は,JIS C 3801の10.(吸湿試験)による。 

7.9 

亜鉛めっき試験 亜鉛めっき試験は,JIS C 3801の11.(亜鉛めっき試験)による。 

7.10 商用周波電圧試験 商用周波電圧試験は,JIS C 3801の6.6(商用周波電圧試験)による。 

7.11 高周波電圧試験 高周波電圧試験は,JIS C 3801の6.7(高周波電圧試験)による。 

8. 検査 検査は,7.の試験方法によって,次の形式検査及び受渡検査を行う。 

(1) 形式検査 形式検査は,表4の全項目について行い,3.〜6.の規定に適合しなければならない。 

なお,この検査の検査個数は3個とする。 

(2) 受渡検査 受渡検査は,抜取検査と全数検査の2種類とする。 

(a) 抜取検査 抜取検査は,表4の3.〜8.の項目について行い,3.,4.及び6.の規定に適合しなければな

らない。 

この検査の抜取方式は,受渡当事者間の協定による。 

(b) 全数検査 全数検査は,表4の9.〜11.の項目について行い,3.及び5.の規定に適合しなければなら

ない。 

表4 検査項目 

検査項目 

 1. 商用周波注水耐電圧 
 2. 雷インパルス耐電圧 
 3. 構造 
 4. 商用周波油中破壊電圧 
 5. 曲げ耐荷重 
 6. 冷熱 
 7. 吸湿性 
 8. 亜鉛めっき 
 9. 外観 
10. 商用周波電圧 
11. 高周波電圧 

9. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称及び種類又は記号による。 

例 高圧ピンがいし 1号 

又はPH 16220 

10. 表示 表示は,次の事項を付図1に示す箇所に容易に消えない方法で表示しなければならない。 

(1) 製造業者名又はその略号 

(2) 製造年(西暦の場合は,末尾の2けたでもよい。) 

background image

C 3821-1992  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図1 形状及び寸法 

種類 

φD1 

φD2 

φD3 

φd1 

h1 

h2 

l1 

l2 

l3 

高圧ピンが

いし1号 

125±5 

75 

60 

M16 

16

5.0

0.1

+

95 

24 

220 

125±3 

70  10  24  30 

24.2

8.0

0

13.2±0.9 

高圧ピンが

いし2号 

125±5 

75 

60 

M16 

16

5.0

0.1

+

95 

24 

260 

135±3 

90 

24.2

8.0

0

13.2±0.9 

備考  許容差のない寸法は,基準寸法とする。 

C 3821-1992  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

電気材料部会 がいし専門委員会 構成表(昭和48年6月1日改正のとき) 

氏名 

所属 

(委員会長) 

巽   良 知 

社団法人電気学会 

中 島 好 忠 

横浜国立大学工学部 

本 多 秀 久 

通商産業省繊維雑貨局 

井 上   力 

通商産業省公益事業局 

下 邨 昭 三 

工業技術院標準部 

刑 部 勝 美 

愛知県陶磁器工業組合電磁器部会 

新 宮 行 太 

朝日碍子工業株式会社 

百 田 弥之助 

株式会社香蘭社碍子工業 

藤 村 哲 夫 

日本碍子株式会社技術部 

松 岡 志 郎 

会津碍子株式会社 

三 田 保 三 

大トー株式会社佐野工場 

山 本   稔 

電磁器協会 

石 井 豊 章 

東京電力株式会社工務部 

伊 藤 元 三 

中部電力株式会社東京支社 

大 槻 国 秋 

日本国有鉄道電気局 

長 浜 一 郎 

関西電力株式会社 

平 田 康 夫 

三菱電機株式会社伊丹製作所 

村 野   稔 

東京芝浦電気株式会社電機技術研究所 

山 田 信 義 

社団法人日本電機工業会 

(事務局) 

飯 沼 孝 正 

工業技術院標準部電気規格課 

花 里 健 一 

工業技術院標準部電気規格課 

(事務局) 

田 島 政 男 

工業技術院標準部電気規格課(昭和56年3月1日改正のとき) 

吉 川 明 雄 

工業技術院標準部電気規格課(昭和56年3月1日改正のとき) 

(事務局) 

坂 本   満 

工業技術院標準部電気規格課(平成4年11月1日改正のとき) 

齋 藤   充 

工業技術院標準部電気規格課(平成4年11月1日改正のとき)