2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 3803-1977
がいし及びブッシング用語
Glossary of Terms for Insulator and Bushing
1. 適用範囲 この規格は,鉱工業において用いるがいし及びブッシングに関する主な用語,その読み方
及び意味について規定する。
なお,参考のため対応英語を示す。
2. 分類 がいし及びブッシングの用語を,次のように分類する。
(1) 一般
(2) がいし
(3) ブッシング
(4) 特性
(5) その他
3. 番号,用語,読み方及び意味 番号,用語,読み方及び意味は,次のように定める。
1.00
一般
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
1.01
がいし
電気導体を絶縁して支持するための絶縁
体とこれと一体に組み立てられた金具と
からなる絶縁支持物。
insulator
1.02
うわぐすり
じんあいの付着を軽減するとともに磁器
の機械的強度を増すため磁器表面に施さ
れたガラス質の表面層。
glaze
1.03
かさ
絶縁体の表面漏れ距離を増すために,絶縁
体の本体の周辺に沿ってかさ状に張り出
した部分。
shed
1.04
水切りかさ
みずきりか
さ
多量の降雨又は注水の際に,隣り合ったか
さ若しくはひだの間が落下する水によっ
て橋絡され,フラッシオーバ電圧が低下す
るのを防ぐために,他のかさ若しくはひだ
の直径よりも特に直径を大きくした磁器
製又は金属製かさ。
water drip shed
ひだ
1.05
ひだ
絶縁体の本体又はかさに設けられた環状
の突出部。
rib
1.06
下ひだ
したひだ
かさの下面に設けたひだ状の突起。
under-rib
1.07
かさのピッチ
隣接する2枚のかさの先端間の距離。
pitch of shed
1.08
胴
どう
絶縁体からかさ及びひだを除いた本体部
分。
core
2
C 3803-1977
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番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
1.09
かさの出張り
かさのでっ
ぱり
がいしの胴から突出したかさの長さ。
projection of shed
1.10
平均直径
へいきんち
ょっけい
がいしの絶縁部の外表面積を表面漏れ距
離のπ倍で除した寸法。
average diameter
1.11
がいしユニットの高
さ
がいしゆに
っとのたか
さ
がいし単体の連結長さ。連用がいしのクレ
ビス−アイ形の場合は金具きり孔中心間
の距離。ボールソケット−ソケット形の場
合はソケットに装置されたボールピン先
端間の距離。
spacing of a insulator
unit
1.12
がい管
がいかん
両端の開いた管状の中空絶縁体。
hollow porcelain
1.13
耐塩がい管
たいえんが
いかん
塩じん害に耐えるように考慮して設計さ
れたがい管。
anti-pollution type
porcelain shell
2.00
がいし
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
2.01
磁器がいし
じきがいし
絶縁体が磁器で構成されたがいし。
Porcelain insulator
2.02
ガラスがいし
絶縁体がガラスで構成されたがいし。
Glass insulator
2.03
樹脂がいし
じゅしがい
し
絶縁体が樹脂で構成されたがいし。
resin insulator
2.04
エポキシ樹脂がいし
えぽきしじ
ゅしがいし
絶縁体がエポキシ樹脂で構成されたがい
し。
Epoxy resin insulator
2.05
円板形がいし
えんばんが
たがいし
絶縁体が円板形のがいし。
disc insulator
2.06
円柱形がいし
えんちゅう
がたがいし
絶縁体が円柱形のがいし。
rod insulator,
cylindrical insulator
2.07
中実がいし
ちゅうじつ
がいし
絶縁体が中実のがいし。
solid-core insulator
2.08
中空がいし
ちゅうくう
がいし
絶縁体が中空のがいし。
Hollow insulator
2.09
かさ形がいし
かさがたが
いし
絶縁体がかさ形のがいし。
shell type insulator
2.10
糸巻形がいし
いとまきが
たがいし
絶縁体が糸巻形のがいし。
Spool type insulator
2.11
耐塩がいし
たいえんが
いし
塩じん害に耐えるように考慮して設計さ
れたがいし。
anti-pollution type
insulator
2.12
線路用がいし
せんろよう
がいし
架空電線路用として設計されたがいし。
Insulator for overhead
Line
2.13
発変電所用がいし
はつへんで
んしょよう
がいし
発変電所機器及び母線用として設計され
たがいし。
Insulator for station
2.14
電車線路用がいし
でんしゃせ
んろようが
いし
電車線路用として設計されたがいし。
Insulator for electric
Overhead line
2.15
通信線路用がいし
つうしんせ
んろようが
いし
通信線路用として設計されたがいし。
Insulator for
Communication line
2.16
懸垂用がいし
けんすいよ
うがいし
支持物から懸垂して使用されるがいし。
Suspension insulator
2.17
耐張用がいし
たいちょう
ようがいし
支持物から電線の張力方向に引張り使用
されるがいし。
Strain insulator
3
C 3803-1977
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番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
2.18
引留用がいし
ひきどめよ
うがいし
電線を引留めるために使用されるがいし。 Strain insulator
2.19
固定用がいし
こていよう
がいし
支持物に固定して使用されるがいし。
rigid insulator
2.20
連用がいしユニット
れんようが
いしゆにっ
と
がいし連の構成要素として使用されるが
いし単体。
String insulator unit
2.21
連用がいし
れんようが
いし
2個以上の連用がいしユニットから構成さ
れるがいし。
String insulator
2.22
がいし連
がいしれん
2個以上のがいしを直列に連結して可とう
性を持たせて構成された一連のがいし。
Insulator string
2.23
単連
(一連)
たんれん
(いちれん)
一連だけ単独に使用されるがいし連。
Single string
2.24
多連
たれん
並列に使用される2連以上のがいし連。
Multiple string
2.25
がいし装置
がいしそう
ち
がいし又はがいし連と支持物と電線間に
介在するすべてのがいし附属品を含めた
装置。
Insulator set
2.26
懸垂がいし装置
けんすいが
いしそうち
支持物からほぼ鉛直に懸垂して使用され
るがいし装置。
Suspension insulator
set
2.27
耐張がいし装置
たいちょう
がいしそう
ち
支持物から電線の張力方向に引張り使用
されるがいし装置。
Strain insulator set
2.28
V形懸垂がいし装置
ぶいがたけ
んすいがい
しそうち
がいし連をV形に配置した懸垂がいし装
置。
V-arranged suspension
Insulator set
2.29
V形耐張がいし装置
ぶいがたた
いちょうが
いしそうち
がいし連をV形に配置した耐張がいし装
置。
V-arranged strain
Insulator set
2.30
円板形懸垂がいし
えんばんが
たけんすい
がいし
キャップ及びピンを備えた円板形の連用
がいし。
disc type suspension
insulator
2.31
クレビス形懸垂がい
し
くれびすが
たけんすい
がいし
クレビスキャップとアイピンを備えた円
板形懸垂がいし。
Clevis type suspension
Insulator
2.32
ボールソケット形懸
垂がいし
ぼーるそけ
っとがたけ
んすいがい
し
ソケットキャップとボールピンを備えた
円板形懸垂がいし。
ball and socket type
suspension insulator
2.33
長幹がいし
ちょうかん
がいし
絶縁体の両端にキャップを備えた中実円
柱形がいし。
long rod insulator
2.34
クレビス−クレビス
形長幹がいし
くれびす−
くれびすが
たちょうか
んがいし
両端にクレビスキャップを備えた長幹が
いし。
Clevis-clevis type long
rod insulator
2.35
クレビス−アイ形長
幹がいし
くれびす−
あいがたち
ょうかんが
いし
一端にクレビスキャップ,他端にアイキャ
ップを備えた長幹がいし。
Clevis-eye type long
rod insulator
4
C 3803-1977
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
2.36
ソケット−ソケット
形長幹がいし
そけっと−
そけっとが
たちょうか
んがいし
両端にソケットキャップを備えた長幹が
いし。
socket-socket type
long rod insulator
2.37
高圧耐張がいし
こうあつた
いちょうが
いし
高圧電線路に使用されるキャップ及びピ
ンを備えた耐張用がいし。
high voltage strain
insulator
2.38
低圧引留がいし
ていあつひ
きどめがい
し
絶縁体が茶台形又は糸巻形をした引留用
がいし。
shackle type strain
insulator
2.39
DVがいし
でーぶいが
いし
DV線(引込用ビニル絶縁電線)引込用が
いし。
drop wire insulator
2.40
線路用ピンがいし
せんろよう
ぴんがいし
ピンを備えた線路用固定用がいし。
pin insulator
2.41
ラインポストがいし
ベース及びピン金具を備えた線路用中実
円柱形固定用がいし。
line post insulator
2.42
ステーションポスト
がいし
絶縁体の両端にベース金具を備えた発変
電所用中実又は中空円柱形固定用がいし。
station post insulator
2.43
屋内ポストがいし
おくないぽ
すとがいし
絶縁体の両端にベース金具を備えた屋内
用円柱形固定用がいし。
indoor post insulator
2.44
長幹形ジャンパー支
持がいし
ちょうかん
がたじゃん
ぱーしじが
いし
絶縁体の一端にベースを,他端にクランプ
式キャップ金具を備えたジャンパー用中
実円柱形固定用がいし。
long rod jumper wire
post insulator
2.45
電車線路用円板形固
定がいし
でんしゃせ
んろようえ
んばんがた
こていがい
し
き電線などを支持するのに使用される円
板形固定用がいし。
disc support insulator
for electric overhead
line
2.46
多段積固定がいし
ただんづみ
こていがい
し
発変電所用として積重ねて用いられる一
組の固定用がいし。
post insulator stack
2.47
支線がいし
しせんがい
し
支線の中途に取り付け,その両者間を絶縁
し,支線の張力荷重を受け止めるがいし。
guy insulator
2.48
玉がいし
たまがいし
主として配電線路柱に使用する玉形支線
がいし。
ball type guy insulator
2.49
井形がいし
いがたがい
し
主として配電線路柱に使用する角状支線
がいし。
cube type guy
insulator
3.00
ブッシング
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
3.01
ブッシング
壁又はタンクなどの隔壁を貫通する導体
又は導体を通す通路を持ち,これを隔壁か
ら絶縁し,支持する装置。
bushing
3.02
単一形ブッシング
たんいつが
たぶっしん
ぐ
主として単一種類の固体絶縁物を持ち,こ
れが絶縁の主体となるブッシング。
plain bushing
3.03
磁器ブッシング
じきぶっし
んぐ
絶縁体が磁器で構成された単一形ブッシ
ング。
porcelain bushing
5
C 3803-1977
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
3.04
樹脂ブッシング
じゅしぶっ
しんぐ
絶縁体が樹脂で構成された単一形ブッシ
ング。
resin bushing
3.05
エポキシ樹脂ブッシ
ング
えぽきしじ
ゅしぶっし
んぐ
絶縁体がエポキシ樹脂で構成された単一
形プッシング。
epoxy resin bushing
3.06
油入ブッシング
ゆにゅうぶ
つしんぐ
内部に絶縁油を満たし,これが内部絶縁の
主体となるブッシング。
oil filled bushing
3.07
コンデンサブッシン
グ
内部絶縁の主体となる絶縁物中に多数の
同心円筒状の電極を配置し,コンデンサを
形成させて電界を制御し又は分圧器を構
成するように設計されたブッシング。
condenser bushing
3.08
油浸紙コンデンサブ
ッシング
ゆしんしこ
んでんさぶ
っしんぐ
内部絶縁の主体となる絶縁物が油浸紙で
構成されたコンデンサブッシング。
oil impregnated paper
condenser bushing
3.09
レジン紙コンデンサ
ブッシング
れじんしこ
んでんさぶ
っしんぐ
内部絶縁の主体となる絶縁物がレジン紙
で構成されたコンデンサブッシング。
resin treated paper
condenser bushing
3.10
コンパウンド詰ブッ
シング
こんぱうん
どづめぶっ
しんぐ
内部に絶縁コンパウンドを満たし,これが
内部
絶縁の主体となるブッシング。
compound filled
bushing
3.11
ガス封入ブッシング
がすふうに
ゅうぶっし
んぐ
内部に絶縁ガスを満たし,これが内部絶縁
の主体となるブッシング。
gas filled bushing
3.12
気中−油中用ブッシ
ング
きちゅう−
ゆちゅうよ
うぶっしん
ぐ
一端が大気中で,他端が絶縁油中で使用さ
れるブッシング。
air-oil bushing
3.13
気中−気中用ブッシ
ング
きちゅう−
きちゅうよ
うぶっしん
ぐ
両端が大気中で使用されるブッシング。
air-air bushing
3.14
油中−油中用ブッシ
ング
ゆちゅう−
ゆちゅうよ
うぶっしん
ぐ
両端が絶縁油中で使用されるブッシング。 oil-oil bushing
3.15
中心導体
ちゅうしん
どうたい
ブッシングの中心を貫通する導体。
Central conductor
3.16
中心パイプ
ちゅうしん
ぱいぷ
ブッシングを貫通する導体の通路を形成
する管。
Central tube
3.17
引込みリード
ひきこみり
ーど
中心パイプを備えたブッシングにおいて,
この管を貫通する導体。
draw lead
3.18
保護ギャップ
ほごぎゃっ
ぷ
ブッシングの外部でフラッシオーバを生
じた場合に,ブッシングの損傷を防ぐ目的
で設けられた放電ギャップ。
Protective gap
3.19
電圧測定端子
でんあつそ
くていたん
し
高圧端子の電圧を測定する目的でブッシ
ング内の一つの導電層の電位を外部に引
き出すために設けられた端子。
Potential tap
6
C 3803-1977
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
3.20
試験用端子
しけんよう
たんし
ブッシング内部の絶縁物の品質を管理す
る目的で,誘電正接及び静電容量を測定す
るために,ブッシング内の導電層の一つに
接続された端子。
test tap
3.21
主静電容量
しゅせいで
んようりょ
う
中心導体又は中心パイプと電圧測定端子
との間の静電容量。
main capacitance
3.22
分圧静電容量
ぶんあつせ
いでんよう
りょう
電圧測定端子と接地部との間の静電容量。 tap capacitance
3.23
全静電容量
ぜんせいで
んようりょ
う
中心導体又は中心パイプと接地部との間
の静電容量。
total capacitance
4.00
特性
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
4.01
フラッシオーバ距離
ふらっしお
ーばきょり
がいし電極間のがいし外部の最短距離。
flashover distance
4.02
表面漏れ距離
ひょうめん
もれきょり
がいし電極間絶縁物の外表面に沿った最
短距離。
creepage distance
4.03
商用周波電圧
しょうよう
しゅうはで
んあつ
周波数が15Hz〜100Hz,波高率が1.34〜
1.48の間にあるような波形をもった交流
の電圧。
power-frequency
voltage
4.04
商用周波電圧による
フラッシオーバ
しょうよう
しゅうはで
んあつによ
るふらっし
おーば
供試品の両電極間に商用周波電圧を加え
たとき,周囲の気体又は液体で絶縁された
間げき又は供試品の表面における全路絶
縁破壊。
power-frequency
voltage flashover
4.05
商用周波乾燥フラッ
シオーバ電圧
(乾燥フラッシオー
バ電圧)
しょうよう
しゅうはか
んそうふら
っしおーば
でんあつ
かんそうふ
らっしおー
ばでんあつ
空気中において,清浄な乾燥した供試品の
両電極間に商用周波電圧を加えてフラッ
シオーバを生じるときの電圧の実効値。
power-frequency dry
flashover voltage
4.06
商用周波注水フラッ
シオーバ電圧
(注水フラッシオー
バ電圧)
しょうよう
しゅうはち
ゅうすいふ
らっしおー
ばでんあつ
ちゅうすい
ふらっしお
ーばでんあ
つ
注水下にある清浄な供試品の両電極間に
商用周波電圧を加えてフラッシオーバを
生じるときの電圧の実効値。
power-frequency wet
flashover voltage
4.07
商用周波耐電圧
しょうよう
しゅうはた
いでんあつ
供試品の両電極間に規定の時間,規定の商
用周波電圧を加えて破壊放電を生じない
時の電圧の実効値。
power-frequency
withstand voltage
7
C 3803-1977
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
4.08
商用周波電圧による
破壊放電
しょうよう
しゅうはで
んあつによ
るはかいほ
うでん
電極間にある気体,液体,固体又はそれら
の複合絶縁物がその間に加えられた商用
周波電圧で電気的に全路破壊する現象。
disruptive discharge
by power-frequency
voltage
4.09
商用周波油中破壌電
圧
しょうよう
しゅうはゆ
ちゅうはか
いでんあつ
絶縁油中に浸した供試品の両電極間に商
用周波電圧を加えて貫通したときの電圧
の実効値。
power-frequency
puncture voltage
in oil
4.10
高周波電圧
こうしゅう
はでんあつ
高周波減衰振動の波列をもった電圧。
high frequency voltage
4.11
高周波電圧によるフ
ラッシオーバ
こうしゅう
はでんあつ
によるふら
っしおーば
供試品の両電極間に高周波電圧を加えた
とき周囲の気体又は液体で絶縁された間
げき又は供試品の表面における全路絶縁
破壊。
high frequency voltage
flashover
4.12
標準雷インパルス電
圧
ひょうじゅ
んらいいん
ぱるすでん
あつ
正極性又は負極性,波頭長1μs,波尾長40μs
の全波電圧。
standard impulse
voltage
4.13
標準開閉インパルス
電圧
ひょうじゅ
んかいへい
いんぱるす
でんあつ
正極性又は負極性,波頭長250μs,波尾長
2500μsの全波電圧。
standard switching
impulse voltage
4.14
インパルス電圧によ
るフラッシオーバ
いんぱるす
でんあつに
よるふらっ
しおーば
供試品の両電極間にインパルス電圧を加
えたとき,周囲の気体又は液体で絶縁され
た間げき又は供試品の表面における全路
絶縁破壊。
impulse voltage
flashover
4.15
インパルス電圧の波
高値
いんぱるす
でんあつの
はこうち
全波又はさい断波における印加電圧の波
高値。
crest value of impulse
voltage
4.16
インパルスフラッシ
オーバ電圧
いんぱるす
ふらっしお
ーばでんあ
つ
清浄な乾燥した供試品の両電極間にイン
パルス電圧を加えてフラッシオーバを生
じる印加電圧の波高値。
ただし,波頭フラッシオーバの場合はフラ
ッシオーバ時の瞬時値。
impulse flashover
voltage
4.17
50%インパルスフラ
ッシオーバ電圧
ごじゅうぱ
ーせんとい
んぱるすふ
らっしおー
ばでんあつ
供試品の両電極間に一定値のインパルス
電圧を加えた場合にフラッシオーバ回数
が電圧印加回数の50%であるときのイン
パルスフラッシオーバ電圧。
50% impulse flashover
voltage
4.18
インパルス耐電圧
いんぱるす
たいでんあ
つ
供試品の両電極間に規定のインパルス電
圧を規定の回数加えても破壊放電を生じ
ないときの電圧の波高値。
Impulse with stand
Voltage
4.19
電圧時間曲線
(V-t曲線)
でんあつじ
かんきょく
せん
ぶい−てい
きょくせん
供試品の両電極間に波頭長及び波尾長を
一定としたインパルス電圧の波高値を変
化させて印加し,フラッシオーバさせたと
きそのフラッシオーバ電圧とフラッシオ
ーバまでの時間との関係を示す曲線。
Volt-time curve
8
C 3803-1977
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
4.20
インパルス電圧によ
る破壊放電
いんぱるす
でんあつに
よるはかい
ほうでん
電極間にある気体,液体,固体又はそれら
の複合絶縁物がその間に加えられたイン
パルス電圧で電気的に全路破壊する現象。
disruptive discharge
by impulse voltage
4.21
耐荷重
たいかじゅ
う
供試品に規定の機械的荷重を規定の方法
により加えて,供試品のいずれの部分にも
電気的又は機械的に異状を生じないとき
の荷重。
withstand load
4.22
破壊荷重
はかいかじ
ゅう
供試品に機械的荷重を加えた場合,電気的
破壊に関係なく供試品のいずれかの部分
が機械的に破壊したときの荷重。
mechanical failing
load
4.23
課電破壊荷重
かでんはか
いかじゅう
供試品の両電極間に規定の電圧を加えな
がら機械的荷重を加えて供試品のいずれ
の部分が電気的又は機械的に破壊したと
きの荷重。
electro-mechanical
failing load
4.24
ラジオ障害電圧
(RIV)
らじおしょ
うがいでん
あつ
あーるあい
ぶい
部分放電が発生したときに供試物の電極
間を結ぶ回路中に直列にそう入された抵
抗の端子に発生する高周波雑音電圧。
radio influence voltage
4.25
人工汚損試験
じんこうお
そんしけん
がいし表面に塩,とのこ(砥の粉)などの
汚損物を人工的に付着湿潤させたときの
フラッシオーバ電圧(叉は耐電圧)と汚損
の程度(普通がいし表面の塩分付着密度,
表面電導度,汚損液の塩分濃度などで表
す)との関係を求める試験。
artificial pollution test
4.26
冷熱試験
れいねつし
けん
がいしを規定温度の熱湯及び冷水へ規定
時間,交互に規定回数繰返し浸し,がいし
の欠陥の有無を検査する試験。
thermal shock test
4.27
吸湿試験
きゅうしつ
しけん
磁器試験片をフクシン−メチルアルコー
ル液に浸し,規定時間,規定圧力を加え試
験片に液の浸透により吸湿性の有無を検
査する試験。
porosity test
4.28
オートクレーブ試験
おーとくれ
ーぶしけん
セメント付けされたがいしを規定の高温
高圧蒸気がまに規定時間入れてがいしの
劣化を調べる試験。
autoclave expansion
test
4.29
外観検査
がいかんけ
んさ
がいし絶縁部表面の外観の検査。
visual inspection
4.30
温度サイクル試験
エポキシ樹脂がいし
及びエポキシ樹脂ブ
ッシング用
おんどさい
くるしけん
えぽきしじ
ゅしがいし
およびえぽ
きしじゅし
ぶっしんぐ
よう
エポキシ樹脂がいし類を規定温度の低温
そう及び高温そうへ入れ,規定時間交互に
規定回数繰返し検査する試験。
heat cycle test
(on epoxy resin
insulator or bushing)
4.31
耐アーク性試験
たいあーく
せいしけん
がいし,ブッシング類の耐アーク性の試
験。
power arc test
9
C 3803-1977
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
4.32
耐トラッキング性試
験
エポキシ樹脂がいし
及びエポキシ樹脂ブ
ッシング用
たいとらっ
きんぐせい
しけん
えぽきしじ
ゅしがいし
およびえぽ
きしじゅし
ぶっしんぐ
よう
エポキシ樹脂がいし類の耐トラッキング
性の試験。
tracking test
(on epoxy resin
insulator or bushing)
5.00
その他
番号
用語
読み方
意味
対応英語(参考)
5.01
ボールソケットカッ
プリング
ボールピン,ソケットキャップ及び割ピン
からなる連結機構。
ball and socket
coupling
5.02
ボールピン
ソケットと組み合わせて可とう性のある
連結を形成するように先端をボール形状
としたピン。
ball pin
5.03
ソケットキャップ
ボールピンと組み合わせて可とう性のあ
る連結を形成するように,ボールとかん
(嵌)合する空胴を設けたキャップ。
socket cap
5.04
クレビスタングカッ
プリング
クレビスキャップ,タングピン,コッタ及
び割ピンからなる連結機構。
clevis and tongue
coupling
5.05
クレビスキャップ
クレビス部を一体に成形して構成された
キャップ。
clevis cap
5.06
タングピン
コッタが通るように孔をあけたタング形
状の端部を有するピン。
備考 アイピンともいう。
tongue pin
5.07
コッタ
クレビスとタングを連結するのに用いる
棒状の金属性連結具。
Cotter
5.08
割ピン
わりぴん
金属線材を加工して作った連結部の抜け
止め装置をいい,ボールソケットカップリ
ング及びコッタに用いられるものがある。
locking device
5.09
シールドリング
がいし又はブッシングの電位分布を緩和
するために,高電圧課電部の近くに設けら
れた環状の電極。
shield ring
5.10
アークホーン
フラッシオーバ時のアークによるがいし
の損傷を防ぐために,がいし又はがいし連
と並列に設けられたつの状の電極。
arcing horn
5.11
がいしピン
ピンがいしを構成し,磁器部を保持する棒
状の金具部分。
insulator pin
10
C 3803-1977
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
電気材料部会 がいし専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
巽 良 知
社団法人電気学会
小 野 真 魚
通商産業省生活産業局
中 村 守 孝
資源エネルギー省公益事業部
中 島 好 忠
横浜国立大学工学部
鶴 見 策 郎
東京理科大学理工学部
西 田 誠 次
工業技術院標準部
瀬 田 泰 助
財団法人電力中央研究所
新 宮 行 太
朝日碍子工業株式会社
大 串 富二男
株式会社香蘭社碍子工場
中 島
一
愛知県陶磁器工業組合
藤 村 哲 夫
日本碍子株式会社技術部
松 岡 志 郎
会津碍子株式会社
三 田 保 三
大トー株式会社佐野工場技術部
加 藤 勲
電磁器協会
佐 藤 紘 一
東京電力株式会社工務部
浦 下 康
中部電力株式会社東京支社
津 田 宏
関西電力株式会社工務部
左 近 一 郎
三菱電機株式会社伊丹製作所開閉機器製作所
村 野 稔
東京芝浦電気株式会社電機技術研究所
宮 内 正 夫
社団法人日本電機工業会
前 川 典 生
日本国有鉄道電気局
椿 博
電気事業連合会
(関係者)
大 森 豊 明
富士電機製造株式会社技術企画部
山 本 稔
電磁器協会
(事務局)
武 笠 二 郎
工業技術院標準部電気規格課
神 長 直 之
工業技術院標準部電気規格課