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C 3663-5:2007 (IEC 60245-5:1994, Amd.1:2003) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 総則······························································································································· 1 

1.1 適用範囲 ······················································································································ 1 

1.2 引用規格 ······················································································································ 1 

2 編組付きタフゴム,クロロプレン又は他の同等の合成エラストマーシース付き 

   一般用エレベータケーブル ································································································· 2 

2.1 記号 ···························································································································· 2 

2.2 定格電圧 ······················································································································ 2 

2.3 構造 ···························································································································· 2 

2.4 試験 ···························································································································· 3 

2.5 使用指針 ······················································································································ 3 

C 3663-5:2007 (IEC 60245-5:1994, Amd.1:2003) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本電線

工業会(JCMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査

会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS C 3663-5:1998は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

JIS C 3663の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 3663-1 第1部:一般的要求事項 

JIS C 3663-2 第2部:試験方法 

JIS C 3663-3 第3部:耐熱シリコンゴム絶縁ケーブル 

JIS C 3663-4 第4部:コード及び可とうケーブル 

JIS C 3663-5 第5部:エレベータケーブル 

JIS C 3663-6 第6部:アーク溶接電極ケーブル 

JIS C 3663-7 第7部:耐熱性エチレンビニルアセテートゴム絶縁ケーブル 

JIS C 3663-8 第8部:高可とう性コード 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 3663-5:2007 

(IEC 60245-5:1994, Amd.1:2003) 

定格電圧450/750 V以下のゴム絶縁ケーブル− 

第5部:エレベータケーブル 

Rubber insulated cables- 

Rated voltages up to and including 450/750 V-Part 5: Lift cables 

序文 

この規格は,1994年に第2版として発行されたIEC 60245-5及びAmendment 1 (2003)を基に,技術的内

容を変更することなく作成した日本工業規格である。ただし,追補(amendment)については,編集し,一体

とした。また,箇条番号は,対応国際規格に合わせた。 

総則 

1.1 

適用範囲 

この規格は,定格電圧450/750 Vのゴム絶縁エレベータケーブルの個別仕様について規定する。各ケー

ブルは,JIS C 3663-1の該当要求事項及びこの規格の個別要求事項に適合しなければならない。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60245-5:1994,Rubber insulated cables−Rated voltages up to and including 450/750 V−Part 5: 

Lift cables及びAmendment 1 (2003) (IDT) 

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示す。 

1.2 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。 

これらの引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追

補を含む。)には適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 3660-1-1:2003 電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第1-1部:試験法総

則−厚さ及び仕上寸法の測定−機械的特性試験 

注記 対応国際規格:IEC 60811-1-1,Common test methods for insulating and sheathing materials of 

electric cables and optical cables−Part 1-1: Methods for general application−Measurement of 

thickness and overall dimensions−Tests for determining the mechanical properties及びAmendment 

1 (IDT) 

JIS C 3660-1-2:2003 電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第1-2部:試験法総

則−熱老化試験方法 

注記 対応国際規格:IEC 60811-1-2,Common test methods for insulating and sheathing materials of 

electric cables−Part 1: Methods for general application−Section Two: Thermal ageing methods,

Amendment 1及びAmendment 2 (IDT) 

JIS C 3660-2-1:2003 電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第2-1部:エラスト

C 3663-5:2007 (IEC 60245-5:1994, Amd.1:2003) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

マーの特性試験方法−オゾン,ホットセット及び耐油試験 

注記 対応国際規格:IEC 60811-2-1,Common test methods for insulating and sheathing materials of 

electric and optical cables−Part 2-1: Methods specific to elastomeric compounds−Ozone resistance, 

hot set and mineral oil immersion tests及びAmendment 1 (IDT) 

JIS C 3663-1 定格電圧450/750 V以下のゴム絶縁ケーブル−第1部:一般的要求事項 

注記 対応国際規格:IEC 60245-1,Rubber insulated cables−Rated voltages up to and including 450/750 

V−Part 1: General requirements (MOD) 

JIS C 3663-2:2003 定格電圧450/750 V以下のゴム絶縁ケーブル−第2部:試験方法 

注記 対応国際規格:IEC 60245-2,Rubber insulated cables−Rated voltages up to and including 450/750 

V−Part 2: Test methods,Amendment 1及びAmendment 2 (MOD) 

JIS C 3664 絶縁ケーブルの導体 

注記 対応国際規格:IEC 60228,Conductors of insulated cables (IDT) 

編組付きタフゴム,クロロプレン又は他の同等の合成エラストマーシース付き一般用エレベータケー

ブル1) 

注1) 高速用エレベータ及び高層ビルに使われるエレベータケーブルの規定については,検討中であ

る。 

2.1 

記号 

− 編組付きエレベータケーブル 60245 IEC 70 

− タフゴムシース付きエレベータケーブル 60245 IEC 74 

− クロロプレン又は他の同等の合成エラストマーシース付きエレベータケーブル 60245 IEC 75 

2.2 

定格電圧 

300/500 V 

2.3 

構造 

2.3.1 

導体 

線心数2):6,9,12,18,24,又は30  

注2) この線心数は,その他の線心数又はそれ以上の線心数のケーブルの構造を除外しない。 

導体は,JIS C 3664のクラス5の要求事項による。ただし,20 ℃の最大導体抵抗値は,1.05倍とする。

素線は,めっきなし又はめっきありのいずれかとする。 

2.3.2 

セパレ−タ 

各導体上には,適切な材料のセパレータを施してもよい。 

2.3.3 

絶縁体 

絶縁体は,タイプIE 4のゴムコンパウンドを各導体上に押出し被覆したものとする。絶縁体の厚さは,

表1の2欄に示す。 

2.3.4 

線心の保護 

各線心には,任意の編組又は同等の保護被覆を施してもよい。 

2.3.5 

中心補強線心 

エレベータケーブルの中心補強線心に補強線を含む場合は,補強線は十分な引張強度をもっていなけれ

ばならない。 

2.3.6 

線心,中心補強線心及び介在物の集合 

C 3663-5:2007 (IEC 60245-5:1994, Amd.1:2003) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

線心は,任意の介在物とともに中心補強線心の回りにより合わせる。介在物を施す場合は,乾燥綿糸又

は他の適切な繊維とする。中心補強線心は,麻,ジュート又はこれらと同等のものとする。中心補強線心

は,補強線を備えてよいが,補強線が金属の場合は,補強線を非導電性材料で被覆する。この被覆の目的

は,金属の補強線のよりがくずれることによる線心の損傷を妨ぐことである。製造業者は,ケーブルが補

強線をもつかどうかを明示する。線心は,6心,9心及び12心ケーブルの場合は1層に,12心以上は1層

又は2層に,断面が実用上円形になるようにより合わせる。線心識別は,JIS C 3663-1の4.1(色による線

心識別)又は4.2(数字による線心識別)による。 

2.3.7 

外部被覆 

2.3.7.1 

編組付きエレベータケーブル 

線心は,任意に施す内部編組又はテープ及び一括編組によって被覆する。内部編組を施す場合は,綿糸

又はこれと同等のものとする。押さえ巻きは,ゴム引き帆布テープ又はこれと同等のものとし,1 mm以

上になるように重ね巻きする。一括編組は,適切な繊維材料とする。耐湿及び難燃性編組付きエレベータ

ケーブルは,一括編組後に耐湿及び難燃コンパウンドを含浸させる。製造業者は,エレベータケーブルが

難燃性であるかどうかを明示する。 

2.3.7.2 

タフゴム及びクロロプレン又は他の同等の合成エラストマーシース付き一般用エレベータケー

ブル 

線心より合せ上には,押さえ巻き又は内部編組を施し,更にシースを施す。押さえ巻きは,綿糸又はこ

れと同等のものとする。内部編組は,繊維材料又はこれと同等のものとする。 

シースは,タイプ 60245 IEC 74のタイプ SE 3のゴムコンパウンド又はタイプ 60245 IEC 75のタイプ 

SE 4のゴムコンパウンドとする。クロロプレン又は他の同等の合成エラストマーシース付きケーブルは,

難燃性とする。シース厚さは,表1の3欄に示す。 

2.3.8 

仕上外径 

これらのケーブルの仕上外径は規定しない。 

2.4 

試験 

2.3の要求事項への適合性は,検査及び表2の試験によって確認する。 

2.5 

使用指針 

通常使用における電線の導体最高温度は60 ℃とする。 

注記 その他の指針は,検討中。 

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C 3663-5:2007 (IEC 60245-5:1994, Amd.1:2003) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−タイプ60245 IEC 70,60245 IEC 74及び60245 IEC 75の寸法 

線心数及び 

導体公称断面積 

mm2 

絶縁体厚さ 

規定値 

mm 

シース厚さ 

規定値 

mm 

(6×0.75) 

0.8 

1.5 

6×1 

0.8 

1.5 

(9×0.75) 

0.8 

2.0 

9×1 

0.8 

2.0 

(12×0.75) 

0.8 

2.0 

12×1 

0.8 

2.0 

(18×0.75) 

0.8 

2.0 

18×1 

0.8 

2.0 

(24×0.75) 

0.8 

2.5 

24×1 

0.8 

2.5 

(30×0.75) 

0.8 

2.5 

30×1 

0.8 

2.5 

注記1 括弧内の値は,参考とし,IECで検討中の線心数及び

断面積である。 

注記2 線心に編組又は同等の保護被覆を施す場合は,0.75 

mm2の線心の絶縁体厚さは0.6 mmとしてもよい。 

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C 3663-5:2007 (IEC 60245-5:1994, Amd.1:2003) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−タイプ60245 IEC 70,60245 IEC 74及び60245 IEC 75の試験 

項目 

No. 

試験 

試験の 

種類 

試験方法 

JIS C 

適用箇条 

電気試験 

1.1 

導体抵抗 

T,S 

3663-2 

2.1 

1.2 

線心の耐電圧試験 

1.2.1 

絶縁体厚さ0.6 mmの場合: 
1 500 V 

3663-2 

2.3 

1.2.2 

絶縁体厚さ0.6 mmを超える場 
合:2 000 V 

3663-2 

2.2 

1.3 

完成品ケーブルの耐電圧試験 
(2 000 V) 

T,S 

3663-2 

2.2 

構造及び寸法特性の規定 

3663-1及び 

3663-2 

2.1 

構造の適合性確認 

T,S 

3663-1 

検査及び 

手触り試験 

2.2 

絶縁体厚さの測定 

T,S 

3663-2 

1.9 

2.3 

シース厚さの測定 

T,S 

3663-2 

 1.10 

絶縁体の機械的特性 

3.1 

老化前の引張試験 

3660-1-1 

9.1 

3.2 

老化後の引張試験 

3663-2 

4. 

3. 3 

空気加圧での老化後引張試験 

3660-1-2 

8.2 

3.4 

ホットセット試験 

3660-2-1 

9. 

3.5 

オゾン試験 

3660-2-1 

8. 

シースの機械的特性 

4.1 

老化前の引張試験 

3660-1-1 

9.2 

4.2 

老化後の引張試験 

3660-1-2 

8.1.3.1 

4.3 

浸油後の引張試験1) 

3660-2-1 

10. 

4.4 

ホットセット試験 

3660-2-1 

9. 

完成品ケーブルの機械的強度 

5.1 

補強線を備えた中心補強線心
の引張強さ 

3663-2 

3.4 

5.2 

静的可とう性試験 

3663-2 

3.2 

5.3 

難燃試験2) 

3663-2 

5. 

5.4 

耐摩耗試験3) 

3663-2 

3.3 

5.5 

Long lengths of hanging loops 

検討中 

注1) タイプ60245 IEC 75にだけ適用する。 

2) タイプ60245 IEC 75及び難燃性編組被覆のタイプ60245 IEC 70に適用する。 

3) タイプ60245 IEC 70にだけ適用する。