C 3407:2003
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人 日本電
線工業会(JCMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調
査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS C 3407:1987は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
C 3407:2003
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 種類及び記号 ·················································································································· 1
4. 特性 ······························································································································ 2
5. 材料,構造及び加工方法 ··································································································· 2
4. 試験方法 ························································································································ 2
6.1 構造 ···························································································································· 2
6.2 導体抵抗 ······················································································································ 2
6.3 耐電圧 ························································································································· 3
6.4 曲げ ···························································································································· 3
7. 検査 ······························································································································ 3
8. 製品の呼び方 ·················································································································· 3
9. 表示及び包装 ·················································································································· 3
9.1 ケーブルの表示 ············································································································· 3
9.2 包装の表示 ··················································································································· 4
9.3 包装 ···························································································································· 4
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日本工業規格 JIS
C 3407:2003
X線用高電圧ケーブル
High voltage cables for X-ray apparatus
1. 適用範囲 この規格は,主にX線装置の直流高電圧回路に用いるX線用高電圧ケーブル(以下,ケー
ブルという。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 3005 ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法
JIS C 3102 電気用軟銅線
JIS C 3152 すずめっき軟銅線
JIS G 3505 軟鋼線材
JIS G 3506 硬鋼線材
3. 種類及び記号 種類及び記号は,表1のとおりとし,構造の断面を図1に示す。
表1 種類及び記号
種類
記号(1)
DC 75kV X線用ビニルシースケーブル
XV- 75
DC 100kV X線用ビニルシースケーブル
XV-100
DC 150kV X線用ビニルシースケーブル
XV-150
注(1) 記号の意味は,次による。
X:X線用
V:ビニル
数字:最高使用電圧
図1 構造の断面
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C 3407:2003
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4. 特性 特性は,6.によって試験を行ったとき,表2による。
表2 特性
項目
特性
試験方法
適用箇条
導体抵抗
付表の線心の導体抵抗の値以下
6.2
耐電圧
A線心間及びA・B線心間
付表の試験電圧に1分間耐えなければならない。
6.3
ケ−ブル心と遮へい間
付表の試験電圧に10分間耐えなければならない。
曲げ
A線心間及びA・B線心間
付表の試験電圧に1分間耐えなければならない。
6.4
ケ−ブル心と遮へい間
付表の試験電圧に10分間耐えなければならない。
5. 材料,構造及び加工方法 材料,構造及び加工方法は,付表及び次による。
a) 導体 導体は,JIS C 3102に規定する軟銅線又はJIS C 3152に規定するすずめっき軟銅線をより合わ
せたものとする。
なお,必要により,JIS G 3505に規定する軟鋼線若しくはJIS G 3506に規定する硬鋼線にすずめっ
き又は亜鉛めっきを施したものとより合わせてもよい。
また,B線心は,すずめっき,亜鉛めっきを施した軟鋼線又は硬鋼線をより合わせたものに代えて
もよい。
b) 線心の被覆
(1) A線心 A線心は,a)の導体の上に絶縁体としてEPゴム等の合成ゴム又は架橋ポリエチレン,ふっ
素樹脂等のプラスチックを被覆するか,又はこれらのテープ状のものを巻き付けてもよい。
なお,必要により,導体上及び絶縁体上には紙テープ,布テープ又はその他適切なテープを施して
もよい。
(2) B線心 B線心は,a)の導体又はその導体の上に半導電層を施したものとする。
c) ケーブル心 ケーブル心は,A線心2心又は3心及びB線心1心又は2心をより合わせた上に半導電
層を施す。
d) 線心の識別 線心の識別は,絶縁体の色,テープの色などにより行う。
e) 高圧部絶縁体 高圧部の絶縁体は,c)のケーブル心の上にEPゴム等の合成ゴム又は架橋ポリエチレ
ン等のプラスチックを被覆する。
なお,必要により,絶縁体の上には半導電層を施してもよい。
f)
遮へい層 遮へい層は,e)の絶縁体の上にJIS C 3102に規定する軟銅線若しくはJIS C 3152に規定
するすずめっき軟銅線を素線とした編組又はこれらの素線と綿糸若しくはその他適切な繊維糸との交
織編組を施す。
なお,必要により,編組上には布テープ又はその他適切なテープを施してもよい。
g) シース シースは,f)の遮へい層の上に1.0mm以上の厚さのビニルを被覆する。
6. 試験方法
6.1
構造 構造は,JIS C 3005 の4.3(構造)による。
6.2
導体抵抗 導体抵抗は,JIS C 3005 の4.4(導体抵抗)による。
6.3
耐電圧 耐電圧は,JIS C 3005 の4.6 b)(空中)による。ただし,ケーブル心と遮へい間は,直流で
行う。
3
C 3407:2003
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6.4
曲げ 曲げは,完成品から適切な長さの試料をとり,図2のように,その仕上外径の5倍の半径を
もつ金具に挟み,これを一方に90度曲げ(これを曲げ1回という。),次に元の位置に戻し(これを曲げ2
回という。),次に,同様にして反対方向に90度曲げ(これを曲げ3回という。),元の位置に戻す(これを
曲げ4回という。)。同様の操作を4 000回繰り返し,いずれか一方に90度曲げた状態で6.3の耐電圧を行
う。
図2 曲げ試験方法
7. 検査 検査は,6.の試験方法によって,次の項目について行い,4.及び5.の規定に適合しなければな
らない。ただし,d)は,受渡当事者間の協定によって省略することができる。
a) 構造
b) 導体抵抗
c) 耐電圧
d) 曲げ
8. 製品の呼び方 製品の呼び方は,種類又は記号による。
例: DC 75kV X線用ビニルシースケーブル又はXV-75
9. 表示及び包装
9.1
ケーブルの表示 ケーブルには,適切な方法で次の事項を表示する。
a) 製造業者名又はその略号
b) 製造年
c) 電圧
なお,電圧の表示は,表3に示す色糸を適切な箇所に入れる方法に代えてもよい。
表3 電圧の表示方法
電圧
糸の色
DC 75kV
緑
DC 100kV
黄赤
DC 150kV
青
9.2
包装の表示 包装には,適切な方法で次の事項を表示する。
a) 種類又は記号
b) 長さ
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
c) 質量(ドラム巻きの場合は,総質量も併記する。)
d) ドラムの回転方向(ドラム巻きの場合だけ)
e) 製造業者名又はその略号
f) 製造年月
9.3
包装 包装は,1条ごとにドラム巻き又はたば巻きとし,運搬中損傷しないように適当な方法で行う。
付表 X線用高電圧ケーブル
種類
(記号)
仕上外径
mm
線心の導体抵抗
(20℃)
Ω/km
試験電圧
参考
A線心間及びA・
B線心間
(AC)
kV
ケーブル心と
遮へい間
(DC)
kV
A線心の導体
標準構成
素線数/素線径
mm
標準条長
m
銅
鋼
XV- 75
29.0以下
19.8
B線心の導体に鋼よ
り線を使用したB線心
は50.0とする。
2
120
2/0.32
7/0.32
300
XV-100
33.0以下
160
XV-150
41.5以下
240