2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 3151-1994
すずめっき硬銅線
Tin coated hard-drawn copper wires
1. 適用範囲 この規格は,主として被覆線用導体などに使用される断面が円形のすずめっき硬銅線(以
下,線という。)について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 3002 電気用銅線及びアルミニウム線試験方法
JIS C 3101 電気用硬銅線
2. この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって参
考として併記したものである。
2. 記号 記号は,THとする。
3. 特性 特性は,7.で試験を行ったとき,付表1のとおりとする。
また,めっきは,7.5で試験を行ったとき,試験液の色がJIS C 3002の8.(2)(過硫酸アンモン法)の比
色標準液の色より暗くてはならない。
4. 寸法 寸法は,径で表し,付表1のとおりとする。
5. 外観 外観は,表面が滑らかで,きず,裂け目,その他実用上有害な欠点があってはならない。
6. 材料及び加工方法 材料及び加工方法は,JIS C 3101に規定する電気用硬銅線の表面にすずめっきを
均一に施したものとする。
7. 試験方法
7.1
外観 外観は,JIS C 3002の3.(外観)による。
7.2
寸法 寸法は,JIS C 3002の4.(構造)による。
7.3
引張強さ及び伸び 引張強さ及び伸びは,JIS C 3002の5.(引張り)による。
7.4
導電率 導電率は,JIS C 3002の6.(導電率)による。
7.5
めっき めっきは,JIS C 3002の8.(2)による。
8. 検査 検査は,7.の試験方法によって,次の項目について行い,3., 4., 5.及び6.の規定に適合しなけれ
ばならない。ただし,めっき検査は,7.1によって疑義を生じた場合又は受渡当事者間の協定によって行う。
(1) 外観
2
C 3151-1994
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(2) 寸法
(3) 引張強さ及び伸び
(4) 導電率
(5) めっき
9. 包装及び1巻の正味質量 包装は,1条ごとにたば巻又はボビン巻とし,運搬中損傷しないように適
切な方法で行う。1巻の正味質量は,表1のとおりとする。ただし,受渡当事者間の協定による場合は,
この限りではない。
表1 1巻の正味質量
径
mm
1巻の正味質量
kg
0.80以上
1.6未満
20±4
1.6以上
8.0以下
100±20又は60±20
10. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称及び径又は記号及び径による。
例 すずめっき硬銅線
2.0mm
又は
TH
2.0mm
11. 表示 表示は,たば又はボビンの適切なところに次の事項を容易に消えない方法で表示する。
(1) 名称又は記号
(2) 径
(3) 正味質量
(4) 総質量(ボビン巻の場合)
(5) 製造業者名又はその略号
(6) 製造年月
3
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付表1 すずめっき硬銅線
径
径の許容
差
引張強さ
伸び
導電率
参考
計算断面積
質量
引張荷重
電気抵抗
mm
mm
MPa {kgf/mm2}
%
%
mm2
kg/km
N {kgf}
Ω/km
0.80
±0.02
363 {37.0} 以上
0.43以上
94.0以上
0.5027
4.469
182.5 {
18.6 } 以上
36.49
0.90
0.46以上
0.6362
5.656
230.9 {
23.5 } 以上
28.83
1.0
±0.03
0.48以上
95.0以上
0.7854
6.982
285.1 {
29.1 } 以上
23.11
1.2
0.53以上
1.131
10.05
410.6 {
41.9 } 以上
16.05
1.4
0.58以上
1.539
13.68
558.7 {
57.0 } 以上
11.79
1.6
0.62以上
2.011
17.88
730.0 {
74.4 } 以上
9.025
1.8
0.67以上
2.545
22.63
923.8 {
94.2 } 以上
7.131
2.0
353 {36.0} 以上
0.72以上
96.0以上
3.142
27.93
1 109 { 113 } 以上
5.716
2.3
0.79以上
4.155
36.94
1 467 { 150 } 以上
4.322
2.6
0.86以上
5.309
47.20
1 874 { 191 } 以上
3.382
2.9
0.94以上
6.605
58.72
2 332 { 238 } 以上
2.719
3.2
±0.04
1.01以上
8.042
71.49
2 839 { 289 } 以上
2.233
3.5
1.08以上
9.621
85.53
3 396 { 346 } 以上
1.867
4.0
1.20以上
12.57
111.7
4 437 { 452 } 以上
1.429
4.5
1.32以上
15.90
141.4
5 613 { 572 } 以上
1.130
5.0
1.44以上
19.64
174.6
6 933 { 707 } 以上
0.914 4
5.5
1.56以上
23.76
211.2
8 387 { 855 } 以上
0.755 9
6.0
±0.06
1.68以上
28.27
251.3
9 979 { 1 020 } 以上
0.635 2
6.5
1.80以上
33.18
295.0
11 710 { 1 190 } 以上
0.541 2
7.0
1.92以上
38.48
342.1
13 580 { 1 380 } 以上
0.466 7
8.0
2.16以上
50.27
446.9
17 750 { 1 810 } 以上
0.357 3
備考1. この表の数値は,20℃におけるものとする。
2. 計算断面積,質量,引張荷重及び電気抵抗は,径の許容差0に対するものとする。
3. 密度は,1cm3につき8.89gとする。
4
C 3151-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
電気材料部会 電気用銅線専門委員会 構成表(昭和51年5月1日改正のとき)
氏名
所属
(委員会長)
嶋 津 保次郎
日本電気株式会社
奥 田 義 一
通商産業省基礎産業局
児 玉 勝 臣
資源エネルギー庁公益事業部
常 沢 秀 夫
工業技術院標準部
市 瀬 信 夫
大日日本電線株式会社
中 山 政 昭
昭和電線電纜株式会社
森 範 宏
住友電気工業株式会社
星 井 清
藤倉電線株式会社
小野寺 健
日立電線株式会社
岩 原 弘 久
古河電気工業株式会社
長 孝 夫
社団法人日本電線工業会
宮 川 健 三
富士電機製造株式会社
桐 山 可一郎
沖電気工業株式会社
貝 淵 俊 二
日本電信電話公社
宮 内 正 夫
社団法人日本電機工業会
木 村 脩 之
日本国有鉄道
井 村 光 男
東京電力株式会社
(事務局)
武 笠 二 郎
工業技術院標準部電気規格課
中 林 賢 司
工業技術院標準部電気規格課
(事務局)
三 上 裕 久
工業技術院標準部電気規格課(平成6年7月1日改正のとき)
畠 山 孝
工業技術院標準部電気規格課(平成6年7月1日改正のとき)