2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 3105-1994
硬銅より線
Hard-drawn copper stranded conductors
1. 適用範囲 この規格は,架空送電線,配電線及びその他に使用する硬銅より線(以下,より線という。)
について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 3002 電気用銅線及びアルミニウム線試験方法
JIS C 3101 電気用硬銅線
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって参
考として併記したものである。
2. 種類及び記号 種類及び記号は,表1のとおりとする。
表1 種類及び記号
種類
記号
備考
1種硬銅より線
H
一般用
2種硬銅より線
PH
架空送電用
3. 特性 特性は,7.で試験を行ったとき,付表1及び付表2のとおりとする。
4. 寸法 寸法は,公称断面積で表し,より線構成は,1種硬銅より線では付表1,2種硬銅より線では付
表2のとおりとする。
5. 外観 外観は,表面が滑らかで,きず,さび,裂け目,わらい,その他実用上有害な欠点があっては
ならない。
6. 材料及び加工方法
6.1
素線 素線は,より合わせ前においてJIS C 3101に規定するものでなければならない。
6.2
より よりは,素線を一様かつ緊密に同心円により合わせ,そのより方向は,各層交互反対で最外
層においてSよりとする。
また,ピッチは最外層においてその層心径の20倍以下とする。
6.3
素線の接続 素線の接続は,銀ろう付法,溶接法又は圧接法によるものとし,接続点は,より線1
条を通じて各素線1か所に限り設けることができる。
この場合,接続点はより線の長さ15mについて,1か所を超えてはならない。ただし,2種硬銅より線
では,より線の中心線及び最外層の素線には接続点を設けてはならない。
2
C 3105-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7. 試験方法
7.1
外観 外観は,JIS C 3002の3.(外観)による。
7.2
構造 構造は,JIS C 3002の4.(構造)による。
7.3
引張荷重 引張荷重は,JIS C 3002の5.(引張り)による。
8. 検査 検査は,7.の試験方法によって,次の項目について行い,3., 4., 5.及び6.の規定に適合しなけれ
ばならない。ただし,引張荷重検査は,受渡当事者間の協定によって,省略することができる。
(1) 外観
(2) 構造
(3) 引張
9. 包装 包装は,1条ごとにたば巻又はドラム巻とし,運搬中に損傷しないように適切な方法で行う。
10. 製品の呼び方 製品の呼び方は,種類及び公称断面積又は記号及び公称断面積による。
例 1種硬銅より線 100 mm2
又は H 100 mm2
11. 表示 表示は,たば又はドラムの適切なところに次の事項を容易に消えない方法で表示する。
(1) 種類又は記号
(2) 公称断面積
(3) より線構成
(4) 長さ
(5) 正味質量
(6) 総質量(ドラム巻の場合)
(7) 回転方向(ドラム巻の場合)
(8) 製造業者名又はその略号
(9) 製造年月
3
C 3105-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表1 1種硬銅より線 (H)
公称断面積
より線構成
素線数/素線径
最小引張荷重
参考
mm2
mm
kN {kgf}
計算断面積
mm2
外径
mm
質量
kg/km
電気抵抗
Ω/km
標準条長
m
包装
(0.9)
7/0.4
0.36 { 37}
0.8799
1.2
7.913
20.7
500
たば
(1.4)
7/0.5
0.56 { 57}
1.375
1.5
12.37
13.2
(2.0)
7/0.6
0.81 { 83}
1.979
1.8
17.80
9.18
(3.5)
7/0.8
1.43 { 146}
3.519
2.4
31.66
5.17
(5.5)
7/1.0
2.23 { 227}
5.498
3.0
49.46
3.31
(8)
7/1.2
3.20 { 326}
7.917
3.6
71.19
2.30
(14)
7/1.6
5.64 { 575}
14.08
4.8
126.7
1.29
22
7/2.0
8.71 { 888}
21.99
6.0
197.9
0.818
300
(30)
7/2.3
11.4 { 1 160}
29.09
6.9
261.7
0.618
38
7/2.6
14.5 { 1 480}
37.16
7.8
334.4
0.484
1 000
(300)
ドラム
(たば)
(50)
19/1.8
19.2 { 1 960}
48.36
9.0
435.1
0.376
1 000
ドラム
60
19/2.0
23.6 { 2 410}
59.70
10.0
537.0
0.301
(80)
19/2.3
31.1 { 3 170}
78.95
11.5
710.3
0.228
100
19/2.6
39.4 { 4 020}
100.9
13.0
907.6
0.178
600
(125)
19/2.9
48.7 { 4 970}
125.5
14.5
1 129
0.143
150
37/2.3
60.5 { 6 170}
153.7
16.1
1 390
0.118
200
37/2.6
76.7 { 7 820}
196.4
18.2
1 776
0.092 0
500
250
61/2.3
99.7 {10 200}
253.5
20.7
2 298
0.071 5
325
61/2.6
126 {12 800}
323.8
23.4
2 937
0.056 0
300
400
61/2.9
156 {15 900}
402.9
26.1
3 654
0.045 0
500
61/3.2
189 {19 300}
490.6
28.8
4 448
0.037 0
(600)
91/2.9
233 {23 800}
601.1
31.9
5 466
0.030 3
(725)
91/3.2
281 {28 700}
731.8
35.2
6 655
0.024 8
(850)
127/2.9
325 {33 100}
838.8
37.7
7 651
0.021 7
(1 000)
127/3.2
393 {40 100}
1 021
41.6
9 315
0.017 9
4
C 3105-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表2 2種硬銅より線 (PH)
公称断面積
より線構成
素線数/素線径
最小引張荷重
参考
mm2
mm
kN {kgf}
計算断面積
mm2
外径
mm
質量
kg/km
電気抵抗
Ω/km
標準条長
m
包装
22
7/2.0
8.71 {888}
21.99
6.0
197.9
0.818
1 200
ドラム
(30)
7/2.3
11.4 {1 160}
29.09
6.9
261.7
0.618
38
7/2.6
14.5 {1 480}
37.16
7.8
334.4
0.484
1 000
(45)
7/2.9
17.9 {1 830}
46.24
8.7
416.0
0.389
55
7/3.2
21.6 {2 200}
56.29
9.6
506.4
0.320
75
7/3.7
28.6 {2 920}
75.25
11.1
677.0
0.239
700
100
7/4.3
38.0 {3 870}
101.6
12.9
914.5
0.177
600
(125)
19/2.9
48.7 {4 970}
125.5
14.5
1 129
0.143
1 000
150
19/3.2
58.7 {5 990}
152.8
16.0
1 375
0.118
(180)
19/3.5
69.8 {7 120}
182.8
17.5
1 645
0.098 4
800
200
19/3.7
77.6 {7 910}
204.3
18.5
1 838
0.088 0
700
(240)
19/4.0
90.1 {9 190}
238.8
20.0
2 148
0.075 3
600
備考1. この付表1及び付表2の数値は,20℃におけるものとする。
2. 付表1及び付表2の計算断面積,外径,電気抵抗及び質量は素線径の許容差0に対するものとする。
3. 付表1及び付表2の最小引張荷重は,素線の引張荷重の総和の90%として計算した値である。
4. 付表1及び付表2の電気抵抗及び質量は,次のより込率によって計算した値である。
より本数(本)
より込率 (%)
7
1.2
19
37
1.7
61
2.0
91
2.3
127
2.6
5. 付表1及び付表2の公称断面積で( )内のものは,準標準として今後できる限り使用しないことと
する。
6. 標準条長で( )内の条長を指定することができる。
5
C 3105-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
電気材料部会 電気用銅線専門委員会 構成表(昭和51年5月1日改正のとき)
氏名
所属
(委員会長)
嶋津 保次郎
日本電気株式会社
奥 田 義 一
通商産業省基礎産業局
児 玉 勝 臣
資源エネルギー庁公益事業部
常 沢 秀 夫
工業技術院標準部
市 瀬 信 夫
大日日本電線株式会社
中 山 政 昭
昭和電線電纜株式会社
森 範 宏
住友電気工業株式会社
星 井 清
藤倉電線株式会社
小野寺 健
日立電線株式会社
岩 原 弘 久
古河電気工業株式会社
長 孝 夫
社団法人日本電線工業会
宮 川 健 三
富士電機製造株式会社
桐 山 可一郎
沖電気工業株式会社
貝 淵 俊 二
日本電信電話公社
宮 内 正 夫
社団法人日本電機工業会
木 村 脩 之
日本国有鉄道
井 村 光 男
東京電力株式会社
(事務局)
武 笠 二 郎
工業技術院標準部電気規格課
中 林 賢 司
工業技術院標準部電気規格課
(事務局)
三 上 裕 久
工業技術院標準部電気規格課(平成6年7月1日改正のとき)
畠 山 孝
工業技術院標準部電気規格課(平成6年7月1日改正のとき)