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C 2820:2008  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,炭素協会 (JCA)/財団法人日本規格協会 (JSA) 

から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経

て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 60413 : 1972,Test procedures for 

determining physical properties of brush materials for electrical machinesを基礎として用いた。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

JIS C 2820には,次に示す附属書がある。 

附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 

C 2820:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 用語及び定義 ·················································································································· 2 

4. 試験片 ··························································································································· 2 

5. 測定項目 ························································································································ 3 

5.1 かさ密度 ······················································································································ 3 

5.2 硬さ ···························································································································· 3 

5.3 抵抗率 ························································································································· 4 

5.4 曲げ強さ ······················································································································ 6 

5.5 灰分 ···························································································································· 7 

附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ····································································· 8 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 2820:2008 

電気機械用ブラシ材料の物理特性試験方法 

Test procedures for determining physical properties of brush materials for 

electrical machines 

序文 この規格は,1972年に第1版として発行されたIEC 60413,Test procedures for determining physical 

properties of brush materials for electrical machinesを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格で

ある。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。 

1. 適用範囲 この規格は,電気機械用ブラシ材料のかさ密度・硬さ・抵抗率・曲げ強さの物理特性試験

法及び灰分の試験方法について規定する。 

備考1. これらの試験によって判定される物理特性は,ブラシ材料そのものの固有の特性であって,

電気機械に取り付けて作動させたときの性能特性とは区別される。 

ブラシ材料は,一般にぜい(脆)性の多孔質材料であるため,その特性は当然ながら,金

属の同じ特性よりもはるかに大きく変動するということを,念頭に置いておかなければなら

ない。 

これらの試験に使用される試験片は,定められたサンプリング手順に基づいて,採取され

た対象材料バッチを代表するものでなければならない。 

2. この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

IEC 60413 : 1972,Test procedures for determining physical properties of brush materials for 

electrical machines (MOD) 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7502 マイクロメータ  

JIS B 7507 ノギス 

JIS B 7727 ショア硬さ試験−試験機の検証 

JIS C 1102-1 直動式指示電気計器−第1部:定義及び共通する要求事項 

JIS C 1102-2 直動式指示電気計器−第2部:電流計及び電圧計に対する要求事項 

JIS C 2802 電気機械用ブラシの寸法 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

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C 2820:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3. 用語及び定義 JIS C 2802による。 

4. 試験片 試験片は,次に示す寸法の標準試験片を用いる。 

a) 試験片をブラシ材料から切り取るときは,厚さt,幅b及び長さlの各寸法(図1-1及び図2-1参照)

が,加圧方向又は押出し軸に対して的確な方向である必要がある。長さlは,プレス成形したブラシ

材料の場合は,加圧方向に対して垂直な方向とし,押出し成形したブラシ材料の場合は,押出し軸に

沿った方向でなければならない。 

図 1-1 試験片の寸法と加圧方向との関係           図 1-2 試験片の測定面 

  

  

  

   

  

                           

     

図 2-1 試験片の寸法と押出し方向との関係        図 2-2 試験片の測定面 

b) 標準試験片の寸法(厚さt×幅b×長さl)は,次による。 

10 mm×10 mm×64 mm又は4 mm×8 mm×32 mm 

C 2820:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) 試験片の厚さt及び幅bの許容差は±0.04 mm,長さlの許容差は±0.8 mmとする。試験片が多数あり,

測定項目にかさ密度を含んでいる場合は,長さlと厚さt及び幅bのいずれにも±0.04 mmの許容差を

適用した方がよい。 

d) 試験片の厚さt×幅bの直角度を確保するため,角度の許容差は±15′とする。長さlに対して垂直な

側面の対向する二つの面の平行度は,0.04 mm以下とする。 

e) 可能な場合には,試験片を製造済みのブラシから切り取ってもよい。試験片は,金型面又は押出し面

を完全に取り除き,表面を機械加工し,ブラシとして一般的な表面仕上げとする。 

f) 

製造済みのブラシから標準寸法の試験片を切り取ることができない場合は,受渡当事者間の協定に基

づき寸法を決定することができる。使用する試験片の寸法が小さくなると,取り扱いにくくなるため,

誤差が大きくなる可能性がある。 

5. 測定項目 この項目で規定する測定項目は,かさ密度,硬さ,抵抗率,曲げ強さ,及び灰分とする。 

5.1 

かさ密度 かさ密度は,寸法質量法によって試験する。 

5.1.1 

試験装置 試験装置は,次による。 

a) 少なくとも±0.01 mm以上の精度で試験片を測定するのに適したJIS B 7502に規定のマイクロメータ

又はJIS B 7507に規定のノギス。 

b) 試験片の重さをグラム単位で測定するのに適した0.5 %以上の感度をもつはかり又は天びん。 

5.1.2 

試験片 試験片は4. によって採取する。 

5.1.3 

試験手順 試験手順は,次による。 

5.1.1を用いて,試験片の厚さt,幅b及び長さlをミリメートル単位で小数点以下2けたまで測定する。

次に,試験片の質量をグラム単位で有効数字3けたまで測定する。 

5.1.4 

計算 式 (1) によって試験片の体積vを計算して,cm3の単位で表す。 

v=t×b×l ················································································ (1) 

ここに, 

v: 体積 (cm3) 

t: 試験片の厚さ (cm) 

b: 試験片の幅 (cm) 

l: 試験片の長さ (cm) 

式 (2) によってかさ密度

bδを計算し,JIS Z 8401の規定によって有効数字3けたに丸める(以下,数字

の丸め方はJIS Z 8401の規定による。)。 

v

m

δ=

b

 ···················································································· (2) 

ここに, 

bδ: かさ密度 (g/cm3) 

m: 試験片(乾燥状態)の質量 (g) 

v: 試験片(開気孔及び閉気孔を含む。)の体積 (cm3) 

5.2 

硬さ 硬さは,JIS B 7727に規定されたショア硬さ試験機を用いた反発法によって試験する。 

ブラシ材料の硬さとブラシの研磨性とは,直接的な関係はないことが知られている。 

5.2.1 

試験装置 JIS B 7727に規定のショア硬さ試験機C形を基本として使用する。 

なお,JIS B 7727に規定のショア硬さ試験機D形を用いてもよいが,この場合は,試験結果にその旨を

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C 2820:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

明記する。 

5.2.2 

試験片 試験片は,4. によって採取する。 

試験片の表面は,表層部を除去し,滑らかで,汚れ,その他の異物のない状態にし,測定する二つの面

が,互いに平行になるように加工する。 

5.2.3 

試験手順 試験手順は,次による。 

a) 試験機は,堅固な支持台上に垂直に配置して使用する。 

b) 試験片を試料受台に乗せ,計測筒をハンドル操作によって試験片にしっかり押し付け,ゴム球又は操

作輪を操作してハンマを落下させて硬さの測定値を読み取る。 

c) 測定箇所は成形時の加圧面(プレス成形品は図1-2のA面,B面,押出し成形品の場合は図2-2のA

面,B面,C面,D面)の少なくとも2面,各3点,計6点以上とする。ただし,測定箇所は,同じ

点,近接した点,及び端面に近い点であってはならない。 

d) 測定値の平均値を整数に丸めた結果を,試験片の硬さとする。 

5.3 

抵抗率 抵抗率は,電圧降下法によって試験する。 

5.3.1 

試験装置 試験装置は,次による。 

a) 直流電源は,0〜6 Vの範囲で少なくとも3 A以上の出力をもつものが望ましい。 

b) 直流電圧計は,JIS C 1102-1及びJIS C 1102-2に規定された少なくとも1 000 Ω/Vの抵抗値をもち,0

〜300 mV,0〜150 mV,0〜75 mV,0〜30 mV,0〜15 mV,0〜7.5 mV及び0〜3 mVの目盛をもつも

の,又はこれと類似の表示が可能なものが望ましい。 

c) 直流電流計は,JIS C 1102-1及びJIS C 1102-2に規定された0〜75 A,0〜30 A,0〜15 A,0〜7.5 A及

び0〜3 Aの目盛をもつもの,又はこれと類似の表示が可能なものが望ましい。 

d) 試験回路の遮断及び接続を行うスイッチをもつものとする。 

e) 電流端子は,銅網のような接触性のよいものを介して試験片の両側を挟んで保持するのに適した構成

と寸法とをもつものとする。 

f) 

電圧端子は,試験片長さの30 %以上,かつ,50 %以下の間隔をもつステンレス鋼の鋭利なもの,又は

これと同等以上の電気伝導性をもつものとする。 

参考 電圧降下法の装置例を,参考図1に示す。 

電流端子の構成例を,参考図2に示す。 

参考図 1 電圧降下法の装置例 

lu 

① 

① 

③ 

② 

② 

②電圧端子 

③試験片 

①電流端子 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考図 2 電流端子の構成例 

5.3.2 

試験片 試験片は,4. によって採取する。 

5.3.3 

試験手順 試験手順は,次による。 

a) 試験片は,25 ℃±10 ℃の温度で試験する。 

b) 試験片の寸法を,ミリメートル単位で小数点以下2けたまで測定する。 

c) 試験片を,二つの電流端子で長さ方向に挟む。 

d) 試験片の加圧面(プレス成形品は図1-2のA面,B面,押出し成形品の場合は図2-2のA面,B面,

C面,D面)のいずれかに,電圧端子を押し付ける。 

e) 電圧端子に加える力は,直流電圧計の針が安定する程度とする。 

f) 

試験回路に電流を通じ,電圧端子間の電圧降下を有効数字3けたまで測定する。 

g) 電流を遮断し,電流端子の圧力を解除後,試験片を裏返して再度電流端子で挟み,反対側の加圧面に

電圧端子を押し付ける。 

h) 同じ電流を用いて,電圧降下を測定する。 

i) 

二つの面で各1回測定した電圧降下の算術平均値を用いて,抵抗率を計算する。 

備考 試験片が加熱されると抵抗率に影響が出る場合があるため,試験片が加熱されないように迅速

に測定を行わなければならない。 

5.3.4 

計算 式 (3) によって計算し,有効数字2けたに丸める。 

ul

I

b

t

U

ρ

×

×

×

=

·············································································· (3) 

ここに, 

ρ: 抵抗率 (Ω・m) 

U: 2点間の電圧降下 (V) 

t: 試験片の厚さ (m) 

b: 試験片の幅 (m) 

I: 電流 (A) 

lu: 電圧端子間の距離 (m) 

備考 ブラシ材料の抵抗率は,マイクロオームメートル (μΩ・m) 単位で表示するのがよい。式 (3) の

銅枠 

弾性絶縁物 

当金 

試験片 

銅網 

I / 2 

I / 2 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

Uをミリボルト単位で,Iをアンペア単位で,b及びluをいずれもミリメートル単位で測定する

場合には,ρはマイクロオームメートル単位で得られる。 

5.4 

曲げ強さ 曲げ強さは,次に示す3点曲げ試験方法による。 

5.4.1 

試験装置 図3に示すような3点曲げ試験に適する加圧及び圧力測定機構を備えた試験装置を使用

する。この試験装置において,支点は互いに水平で,加圧くさびは支点間の中心線上を移動可能であり,

各部品は試験時に変形破壊しない十分な強度をもつ材質とする。 

 
 
支点の曲率半径 :0.5〜1.6 mm 

荷重点の曲率半径:1.6〜5.0 mm 

図 3 曲げ強さ試験方法 

5.4.2 

試験片 試験片は4. によって採取する。 

5.4.3 

支点間距離 試験片に対応する支点間距離の推奨値を,表1に示す。 

できる限り10 mm×10 mm×64 mmの試験片を使用することが望ましい。やむを得ず4 mm×8 mm×32 

mmの試験片,又は別途受渡当事者間の協定によって取り決める寸法,支点間距離を使用する場合は,そ

の旨を明記する。 

表 1 試験片寸法と対応する支点間距離の推奨値 

単位 mm 

標準試験片寸法 

支点間距離 

Ls 

厚さ t  

幅 b 

長さ l 

10 

10 

64 

40〜50 

32 

20〜26 

5.4.4 

試験手順 試験手順は,次による。 

a) 試験片の寸法をミリメートル単位で,小数点以下2けたまで測定する。 

b) 試験片の加圧面(プレス成形品は図1-2のA面,B面,押出し成形品の場合は図2-2のA面,B面,

C面,D面)を,支点の上に水平に載せ,試験片の長さ方向の中央に,加圧くさびが接触してから破

壊までの時間が5秒以上となる一定の速度で鉛直に荷重を加え,試験片が破壊したときの最大破壊荷

重Fを,有効数字3けたまで記録する。 

5.4.5 

計算 式 (4) によって計算し,有効数字2けたに丸める。 

2

s

B

2

3

t

b

F

L

×

×

×

×

=

σ

··········································································· (4) 

ここに, 

σB: 曲げ強さ (MPa) 

Ls: 支点間距離 (mm) 

F: 最大破壊荷重 (N) 

b: 試験片の幅 (mm) 

t: 試験片の厚さ (mm) 

5.5 

灰分 灰分は,次の試験方法によって求める。ただし,金属黒鉛質ブラシについては,適用しない。 

Ls  

F

C 2820:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.5.1 

試験装置 試験装置は,次による。 

a) 1 000 ℃まで加温できる炉,炉内温度調整装置及び温度測定装置。 

b) 少なくとも110 ℃まで加温できる乾燥器及び温度計。 

c) シリカゲルなどの吸湿剤を備えたデシケータ。 

d) あらかじめ1 000 ℃に加熱し,質量を安定させた耐熱容器。 

e) 容器を移動させるためのトング。 

f) 

容器及び試料の総質量を±0.2 mgの精度で測定できる分析用天びん。 

g) スパチュラ,乳棒及び乳鉢。 

5.5.2 

試料 製造済みブラシ又はブラシ材料から,1〜5 g(通常1〜2 g)の材料を採取し,乳鉢内で粒状

に砕いてすべての粒子径を約0.5 mm以下にしたもの。 

5.5.3 

試験手順 試験手順は,次による。 

a) 試料を100 ℃±10 ℃で乾燥させ,定質量にする(約2時間を要する。)。 

b) 容器の質量G1を0.2 mg以上の精度で測定する。 

c) 1〜5 gの乾燥状態の試料を容器に入れて,容器及び試料の合計質量G2を0.2 mg以上の精度で測定す

る。 

d) 容器及び試料を炉内に入れ,ゆっくり800 ℃以上に加熱する(1 000 ℃以上には加熱してはいけない。)。

気付いた臭気を記録する。 

e) 質量が一定になるまで完全に燃焼させる。 

f) 

容器及び残さを約200 ℃になるまで冷却した後デシケータに移し,室温まで放冷する。 

g) 容器及び残さの質量G3を0.2 mg以上の精度で測定する。 

5.5.4 

計算 式 (5) によって計算し,受渡当事者間の協定がある場合を除き,少なくとも5回の試験を

行い,その算術平均値を有効数字2けたに丸める。 

100

1

2

1

3

×

=

G

G

G

G

a

 ········································································ (5) 

ここに, 

a: 灰分 %(質量分率) 

G1: 容器の質量 (g) 

G2: 容器及び試料の質量 (g) 

G3: 燃焼後の容器及び残さの質量 (g) 

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C 2820:2008  

附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 

JIS C 2820 : 2008 電気機械用ブラシ材料の物理特性試験方法 

IEC 60413 : 1972 電気機械用ブラシ材料の物理特性を測定するための試験手順 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:側線又は点線の下線 

(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目 
番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

1. 適用範囲 

電気機械用ブラシの物理
的特性及び灰分の試験方
法について規定。 

101 

JISとほぼ同じ。 

MOD/削除 

特性項目から,気孔
率を削除。 

気孔率は,研究的要素が強く,製品管
理手法に利用するのは実用的でないた
め削除。 
IEC規格の修正を提案する予定。 

2. 引用規格 

3. 用語及び

定義 

4. 試験片 

試験片の寸法を規定。 

102 

JISと同じ。 

IDT 

− 

− 

5.1 かさ密度 

− 

201 

かさ密度及び気孔率の測定 

MOD/削除 

気孔率を削除 

101の欄に記述。 

− 

203 

試験の種類(寸法質量法,浸
せき法及び吸油法)を規定 

MOD/削除 

JISは,寸法質量法だ
けを規定。 

品質管理手法として実用性に優れ,一
般的に使用されている寸法質量法だけ
を採用。 

寸法質量法によるかさ密
度試験方法を規定。 

204 

寸法質量法の試験方法を規
定。 

− 

− 

− 

5.1.1試験装置 
5.1.2試験片 

204.1装置及び試験片 

MOD/削除 

円筒形試験片を削除 

102に規定がなく,円筒形に加工する
必要性がないため削除。 

5.1.3試験手順 

204.2試験手順 

IDT 

− 

− 

5.1.4計算 

204.3計算 

IDT 

− 

− 

202 

用語及び定義 

IDT 

− 

− 

− 

205 

浸せき法の試験方法を規定。 MOD/削除 

− 

研究的要素が強く,作業が繁雑であり
実用的でない。IEC規格からの削除を
提案予定。 

− 

206 

吸油法の試験方法を規定。 

MOD/削除 

− 

2

C

 2

8

2

0

2

0

0

8

  

2

C

 2

8

2

0

2

0

0

8

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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C 2820:2008  

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:側線又は点線の下線 

(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目 
番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

5.2 硬さ 

301 

試験の種類(反発法及び押し
込み法)を規定 

MOD/削除 

JISは,反発法だけを
規定。 

品質管理手法として実用的に優れ,一
般的に使用されているショア硬さ試験
機を用いた反発法だけを採用。 

反発法の試験方法を規
定。 

302 

反発法の試験方法を規定。 

− 

− 

− 

5.2.1試験装置 
5.2.2試験片 

302.1装置及び試験片 

MOD/変更 
MOD/追加 

C2形をC形に変更
し,D形を追加。 

C2形は,我が国で普及していないた
め,C形を基本とし,一般に使用され
ているD形を追加。 

5.2.3試験手順 

302.2装置の設定 

IDT 

− 

− 

302.3試験手順 

MOD/変更 

測定点数を,少なく
とも2面,各3点,
計6点以上とした。 

IEC規格は,表裏5点,各測定群の最
低値を除外した8点としているが,日
米のブラシ業界では従来から6点が標
準であり,資料が小さい場合測定が困
難であり,また,8点とすると過去の
データとの整合性がなくなり,実用上
問題ないため,6点以上とした。 

− 

303 

押し込み法の試験方法を規
定。 

MOD/削除 

− 

研究的要素が強く,作業が繁雑であり
実用的でない。IEC規格からの削除を
提案予定。 

5.3 抵抗率 

401 

試験の種類(電圧降下法及び
ケルビンブルッジ法)を規定 

MOD/削除 

JISは,電圧降下法だ
けを規定。 

品質管理手法として,一般的に使用さ
れている電圧降下法だけを採用。 

電圧降下法の試験方法を
規定。 

402 

電圧降下法の試験方法を規
定。 

− 

− 

− 

5.3.1試験装置 
5.3.2試験片 

402.1装置及び試験片 

MOD/変更 

IEC規格の直流電源
スペック40 Aを,3 A
以上とした。 

近年の測定精度向上から,40 Aを通す
必要はない。IEC規格の修正を提案予
定。 

5.3.3試験手順 

402.2試験手順 

IDT 

− 

− 

5.3.4計算 

402.3計算 

IDT 

− 

− 

2

C

 2

8

2

0

2

0

0

8

  

2

C

 2

8

2

0

2

0

0

8

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

10 

C 2820:2008  

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:側線又は点線の下線 

(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目 
番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

5.3 抵抗率 
(続き) 

− 

403 

ケルビンブルッジ法の試験
方法を規定。 

MOD/削除 

− 

類似の試験方法であり,実用的で優れ
ている電圧降下法を採用。 

5.4 曲げ強さ 

5.4.1試験装置 
5.4.2試験片 

501 

501.1装置及び試験片 

IDT 

− 

− 

5.4.3支点間距離 

MOD/変更 

支点及び加圧くさび
の曲率半径及び支点
間距離を我が国の実
状を含む内容に広げ
た。 

実測値にほとんど影響を与えない範囲
の差異であり,数値に幅をもたせ,IEC
規格による方法も含まれる内容とし
た。 

5.4.4試験手順 

501.2試験手順 

IDT 

− 

− 

5.4.5計算 

501.3計算 

IDT 

− 

− 

5.5 灰分 

灰分 

601 

灰分 

IDT 

− 

− 

601.5金属ブラシ試験手順 

5.5.1試験装置 

601.1試験装置 

IDT 

− 

− 

5.5.2試料 

601.2試料 

IDT 

− 

− 

5.5.3試験手順 

601.3試験手順 

IDT 

− 

− 

5.5.4計算 

601.4計算 

IDT 

− 

− 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 

 
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  ― IDT ·················· 技術的差異がない。 
  ― MOD/削除 ········· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
  ― MOD/追加 ········· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  ― MOD/変更 ········· 国際規格の規定内容を変更している。 
2. 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  ― MOD ················ 国際規格を修正している。 

2

C

 2

8

2

0

2

0

0

8

  

2

C

 2

8

2

0

2

0

0

8

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。