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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 2507-1990 

電機バインド用すずめっき非磁鋼線 

Tin Coated Non−Magnetic Steel Wire for Armature Binding 

1. 適用範囲 この規格は,主に回転電機子のバインドに用いるすずめっき非磁鋼線(以下,線という。)

について規定する。 

備考 この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,国際単位系 (SI) によるものであっ

て,参考として併記したものである。 

なお,この規格の中の従来単位及び数値は,平成3年1月1日からSI単位及び数値に切り換

える。 

引用規格: 

JIS G 4308 ステンレス鋼線材 

JIS H 2108 すず地金 

JIS Z 2201 金属材料引張試験片 

JIS Z 2241 金属材料引張試験方法 

2. 種類及び記号 線の種類及び記号は,表1による。 

表1 種類及び記号 

種 類 

記 号 

電機バインド用すずめっき非磁鋼線 

NMWE 

3. 機械的性質 線の機械的性質は,次による。 

(1) 線は,9.2の試験を行い,その引張強さは,表2-1又は表2-2による。 

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C 2507-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2-1 引張強さ 

(平成2年12月31日まで適用) 

線径mm 

引張強さ 

kgf/mm2 {kN/mm2}  

1.00 

180〜205 

{1.765〜2.010}  

1.20 

175〜200 

{1.716〜1.961}  

1.40 

170〜195 

{1.667〜1.912}  

1.60 

165〜190 

{1.618〜1.863}  

1.80 

160〜185 

{1.569〜1.814}  

2.00 

155〜180 

{1.520〜1.765}  

2.30 

150〜175 

{1.471〜1.716}  

2.60 

145〜170 

{1.422〜1.667}  

表2-2 引張強さ 

(平成3年1月1日から適用) 

線径mm 

引張強さ 

kN/mm2 

1.00 

1.770〜2.010 

1.20 

1.720〜1.960 

1.40 

1.670〜1.910 

1.60 

1.620〜1.860 

1.80 

1.570〜1.810 

2.00 

1.520〜1.770 

2.30 

1.470〜1.720 

2.60 

1.420〜1.670 

(2) 線は,9.3の密着折曲げ試験を行い,割れ,はげ,きずなどを生じてはならない。 

(3) 線は,9.4のねじり試験を行い,ねじれの状況及び破断面の状況は,表3のとおりでなければならない。 

表3 ねじれの状況及び破断面の状況 

ねじれの状況 

切断後,表面に有害なきずがないこと。 

破断面の状況 

破断面は,線軸にほぼ直角で,きず,割れなどがないこと。 

4. 透磁率 線は,9.5の透磁率試験を行ったとき,比透磁率が4以下でなければならない。 

5. 寸法及び許容差 寸法及び許容差は,次による。 

(1) 線径は,表4による。 

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C 2507-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表4 線径 

単位 mm 

線径 

1.00 1.20 1.40 1.60 1.80 2.00 2.30 2.60 

(2) 線径の許容差は,表5による。 

表5 線径の許容差 

単位 mm 

線径 

許容差 

1.80以下 

±0.02 

1.80を超えるもの 

±0.03 

6. 外観 線は,表面が滑らかで,かつ,すずめっきの厚さは一様(約0.002mm)であって,酸性媒溶剤

を用いないで,容易にはんだ付けができ,また,バインド作業に際し緊張装置を通しても,はげないもの

でなければならない。 

7. 材料 線に使用する線材は,JIS G 4308(ステンレス鋼線材)に規定するオーステナイト系のものを

用い,めっきに使用するすず地金は,JIS H 2108(すず地金)の2種又はそれ以上の良質のものとする。 

8. 製造方法 線は,固溶化熱処理を行った後,強度の伸線を行い,更に溶融すずめっきを行う。 

9. 試験 

9.1 

試験片の採り方 引張試験片,ねじり試験片及び密着折曲げ試験片の採り方は,原則として1条ご

とに1個とり,透磁率試験片は,同一溶鋼,同一熱処理,同一寸法ごとに1個採取する。 

9.2 

引張試験 引張試験は,次による。 

(1) 試験片は,JIS Z 2201(金属材料引張試験片)に規定する9A号試験片を用いる。 

(2) 試験方法は,JIS Z 2241(金属材料引張試験方法)による。ただし,試験温度は,20±5℃を標準とし,

引張速度は,平均応力増加率を平成2年12月31日までは,7kgf/mm2/s以下とし,平成3年1月1日

からは,7N/mm2/s以下とする。 

9.3 

密着折曲げ試験 密着折曲げ試験は,試験片を適当な方法によって180度に折り曲げ密着させ,き

ずの発生の状況を調べる。 

9.4 

ねじり試験 ねじり試験は,線径の100倍の間隔で試験片を固くつかみ,たわまない程度に緊張し

ながら,その一方を同一方向に切断するまで回転し,そのときのねじれの状況及び破断面の状況を調べる。 

9.5 

透磁率試験 透磁率試験は,長さ200mm以上の試験片を用い,零位法又はその他の適当な方法によ

って比透磁率を測る。 

10. 製品の呼び方 製品の呼び方は,種類,線径又は記号,線径による。 

例: 

電機バインド用すずめっき非磁鋼線 

1.80mm 

又は 

NMWE 

1.80mm 

C 2507-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

11. 表示 検査に合格した線は,1条ごとに,次の項目を適当な方法で表示しなければならない。ただし,

注文者の承認を得たときは,(3)を省略することができる。 

(1) 種類又は記号 

(2) 線径 

(3) 製造番号又は検査番号 

(4) 製造業者名又はその略号 

(5) 製造年月 

12. 報告 注文者の要求があった場合,製造業者は,化学成分,線径,規定してある試験の成績,及び必

要に応じて,数量,納入状態などを記載した報告書を提出しなければならない。 

C 2507-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

鉄鋼部会 電機バインド用線専門委員会 構成表(昭和49年5月1日改正のとき) 

氏名 

所属 

(委員会長) 

中 谷   宏 

工業技術院電子技術総合研究所 

金 尾 正 雄 

金属材料技術研究所 

佐 藤 眞 住 

通商産業省基礎産業局 

市 橋 利 明 

工業技術院標準部 

勝 又 朝 昭 

住友電気工業株式会社特殊線事業部 

本 田 一 郎 

鈴木金属工業株式会社 

吉 武 進 也 

日本冶金工業株式会社技術本部 

渡 辺 信 一 

日本国有鉄道鉄道技術研究所 

有 井   満 

東京芝浦電気株式会社電機技術研究所 

生 原 春 夫 

三菱電機株式会社神戸製作所 

立 石 貞 夫 

株式会社日立製作所日立工場 

藤 原 謙 二 

株式会社明電舎プラント事業部 

宮 内 正 夫 

社団法人日本電機工業会 

渡 辺 昭 満 

富士電機製造株式会社川崎工場 

(事務局) 

吉 枝 正 明 

工業技術院標準部材料規格課 

橋 本 繁 晴 

工業技術院標準部材料規格課 

(事務局) 

高 橋   保 

工業技術院標準部材料規格課(平成2年2月1日改正のとき) 

斉 藤 和 則 

工業技術院標準部材料規格課(平成2年2月1日改正のとき)