C 2323-3-3:2015
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 2
3 要求事項························································································································· 2
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 6
C 2323-3-3:2015
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,電気機能材料工業会(JEIA)及び一般財団
法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本
工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 2323の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 2323-1 第1部:定義及び一般要求事項
JIS C 2323-2 第2部:試験方法
JIS C 2323-3-3 第3-3部:個別製品規格−アラミド紙
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 2323-3-3:2015
電気用非セルロース紙−
第3-3部:個別製品規格−アラミド紙
Non-cellulosic papers for electrical purposes-
Part 3: Specifications for individual materials-Sheet 3: Aramid papers
序文
この規格は,2011年に第3版として発行されたIEC 60819-3-3を基とし,我が国の実情に合わせて技術
的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,次の4種類のアラミド紙(以下,製品という。)について規定する。
− タイプ1: カレンダリング1)を施した製品
− タイプ2: カレンダリングを施し,タイプ1に比べて引裂強さ及び柔軟性に改良を加えた製品
− タイプ3: カレンダリングを施さない製品
− タイプ4: カレンダリングを施し,貼合せ用途の製品
注1) カレンダリングとは,金属ロールの間又は金属ロールと弾性ロールとの間に紙を通して,加圧,
加熱及び摩擦によって,紙に光沢,及び平滑性又は透明性の付与,並びに厚さ調整を行う操作
をいう。
この規格に適合する材料は基本的な性能を具備しているが,使用者がそれぞれ特定の用途でこの材料を
選択する際には,この規格だけではなく,特定用途での要求特性を十分に満たすかどうかを確認する必要
がある。
警告 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。
この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。
この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置を取らなければな
らない。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60819-3-3:2011,Non-cellulosic papers for electrical purposes−Part 3: Specifications for
individual materials−Sheet 3: Unfilled aramid (aromatic polyamide) papers(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
C 2323-3-3:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 2323-1 電気用非セルロース紙−第1部:定義及び一般要求事項
注記 対応国際規格:IEC 60819-1,Non-cellulosic papers for electrical purposes−Part 1: Definitions and
general requirements(IDT)
JIS C 2323-2 電気用非セルロース紙−第2部:試験方法
注記 対応国際規格:IEC 60819-2: 2001,Non-cellulosic papers for electrical purposes−Part 2: Methods
of test(MOD)
3
要求事項
製品は,JIS C 2323-2の箇条4,箇条5,箇条7,8.4,箇条9,箇条10及び箇条13Aの試験を行ったと
き,JIS C 2323-1の一般要求事項に適合し,かつ,表1に規定する要求事項に適合しなければならない。
− 調湿条件は,JIS C 2323-2の箇条3による。
− 加速調湿を選択した場合の調湿時間は,表1Aによる。
表1−要求事項
特性
単位
厚さ
呼称
mm
要求事項
関連箇
条番号
タイプ1
タイプ2
タイプ3
タイプ4
最小値 最大値 最小値 最大値 最小値 最大値 最小値 最大値
厚さ
mm
0.038
−
−
−
−
−
−
0.033
0.046
JIS C
2323-2
の
箇条4
0.050
0.048
0.066
−
−
−
−
0.043
0.066
0.065
−
−
−
−
−
−
0.053
0.074
0.080
0.069
0.091
−
−
−
−
0.063
0.091
0.100
−
−
−
−
−
−
0.085
0.118
0.130
0.118
0.149
−
−
0.117
0.157
0.118
0.149
0.180
0.170
0.198
0.176
0.212
0.168
0.229
−
−
0.250
0.237
0.284
0.247
0.271
0.224
0.305
−
−
0.300
0.285
0.338
0.290
0.366
−
−
−
−
0.380
0.348
0.429
0.367
0.441
0.356
0.495
−
−
0.510
0.474
0.563
−
−
−
−
−
−
0.580
−
−
−
−
0.546
0.832
−
−
0.610
0.582
0.649
−
−
−
−
−
−
0.760
0.692
0.862
−
−
−
−
−
−
3
C 2323-3-3:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−要求事項(続き)
特性
単位
厚さ
呼称
mm
要求事項
関連箇
条番号
タイプ1
タイプ2
タイプ3
タイプ4
最小値 最大値 最小値 最大値 最小値 最大値 最小値 最大値
坪量
g/m2
0.038
−
−
−
−
−
−
21
30
JIS C
2323-2
の5.1
及び
5.2
0.050
36
45
−
−
−
−
31
49
0.065
−
−
−
−
−
−
39
54
0.080
57
72
−
−
−
−
41
73
0.100
−
−
−
−
−
−
61
88
0.130
108
122
−
−
37
45
107
124
0.180
167
183
166
193
59
66
−
−
0.250
230
266
234
261
75
89
−
−
0.300
288
329
278
332
−
−
−
−
0.380
371
416
363
417
126
143
−
−
0.510
519
573
−
−
−
−
−
−
0.580
−
−
−
−
190
220
−
−
0.610
666
725
−
−
−
−
−
−
0.760
787
895
−
−
−
−
−
−
密度
g/cm3
0.038
−
−
−
−
−
−
0.50
0.80
JIS C
2323-2
の5.2A
0.050
0.61
0.83
−
−
−
−
0.55
0.88
0.065
−
−
−
−
−
−
0.57
0.89
0.080
0.68
0.92
−
−
−
−
0.52
0.92
0.100
−
−
−
−
−
−
0.60
0.86
0.130
0.76
0.98
−
−
0.20
0.38
0.75
0.99
0.180
0.85
1.01
0.84
1.00
0.20
0.38
−
−
0.250
0.87
1.05
0.86
1.06
0.20
0.38
−
−
0.300
0.90
1.08
0.83
1.07
−
−
−
−
0.380
0.93
1.09
0.85
1.09
0.20
0.38
−
−
0.510
0.97
1.13
−
−
−
−
−
−
0.580
−
−
−
−
0.20
0.38
−
−
0.610
1.05
1.23
−
−
−
−
−
−
0.760
0.99
1.17
−
−
−
−
−
−
引張強
さ
N/cm
最小値
最小値
最小値
最小値
JIS C
2323-2
の
箇条7
縦
横
縦
横
縦
横
縦
横
0.038
−
−
−
−
−
−
9
8
0.050
32
13
−
−
−
−
25
13
0.065
−
−
−
−
−
−
25
13
0.080
56
26
−
−
−
−
25
13
0.100
−
−
−
−
−
−
25
13
0.130
116
52
−
−
13
6
100
47
0.180
184
96
126
61
22
11
−
−
0.250
245
117
166
79
28
14
−
−
0.300
315
166
219
117
−
−
−
−
0.380
403
219
280
145
39
22
−
−
0.510
508
289
−
−
−
−
−
−
0.580
−
−
−
−
46
32
−
−
0.610
657
420
−
−
−
−
−
−
0.760
732
455
−
−
−
−
−
−
4
C 2323-3-3:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−要求事項(続き)
特性
単位
厚さ
呼称
mm
要求事項
関連箇
条番号
タイプ1
タイプ2
タイプ3
タイプ4
最小値
最小値
最小値
最小値
縦
横
縦
横
縦
横
縦
横
伸び
%
0.038
−
−
−
−
−
−
2.0
1.7
JIS C
2323-2
の
箇条7
0.050
5.7
4.2
−
−
−
−
5.0
3.0
0.065
−
−
−
−
−
−
5.0
3.0
0.080
6.9
5.0
−
−
−
−
5.0
3.0
0.100
−
−
−
−
−
−
5.0
3.0
0.130
10.7
7.0
−
−
1.6
2.5
10.7
6.4
0.180
13.7
9.7
8.8
10.0
1.5
3.0
−
−
0.250
12.0
10.0
8.0
11.0
1.8
3.4
−
−
0.300
15.0
11.0
10.0
12.7
−
−
−
−
0.380
14.3
11.7
8.0
11.0
1.7
2.3
−
−
0.510
14.0
10.3
−
−
−
−
−
−
0.580
−
−
−
−
1.9
2.5
−
−
0.610
11.8
9.8
−
−
−
−
−
−
0.760
13.3
10.7
−
−
−
−
−
−
端部引
裂強さ
N
0.038
−
−
−
−
−
−
0.8
0.4
JIS C
2323-2
の8.4
0.050
7.6
2.7
−
−
−
−
3.6
1.8
0.065
−
−
−
−
−
−
3.6
1.8
0.080
8.0
4.9
−
−
−
−
4.3
3.1
0.100
−
−
−
−
−
−
3.6
1.8
0.130
21.8
10.7
−
−
3.1
0.9
20.5
5.8
0.180
36.5
16.0
40.9
13.3
3.1
1.3
−
−
0.250
56.5
33.8
57.8
24.0
6.7
4.0
−
−
0.300
66.7
32.9
73.4
32.9
−
−
−
−
0.380
94.3
51.6
86.7
43.1
10.2
6.2
−
−
0.510
133.4
85.4
−
−
−
−
−
−
0.580
−
−
−
−
16.9
5.8
−
−
0.610
141.0
117.9
−
−
−
−
−
−
0.760
194.4
153.9
−
−
−
−
−
−
絶縁破
壊の強
さ
kV/mm
最小値
最小値
最小値
最小値
JIS C
2323-2
の
箇条10
0.038
−
−
−
10
0.050
13
−
−
10
0.065
−
−
−
10
0.080
18
−
−
10
0.100
−
−
−
12
0.130
21
−
8
18
0.180
28
24
8
−
0.250
28
24
8
−
0.300
28
24
−
−
0.380
27
24
8
−
0.510
27
−
−
−
0.580
−
−
7
−
0.610
26
−
−
−
0.760
20
−
−
−
5
C 2323-3-3:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−要求事項(続き)
特性
単位
厚さ
呼称
mm
要求事項
関連箇
条番号
タイプ1
タイプ2
タイプ3
タイプ4
最大値
最大値
最大値
最大値
縦
横
縦
横
縦
横
縦
横
熱収縮
率a)
%
0.038
−
−
−
−
規定なし
5.0
4.0
JIS C
2323-2
の
箇条9
0.050
4.0
2.0
−
−
4.0
4.0
0.065
−
−
−
−
4.0
4.0
0.080
3.0
2.0
−
−
3.0
3.0
0.100
−
−
−
−
3.0
2.0
0.130
3.0
2.0
−
−
3.0
2.0
0.180
2.0
2.0
3.0
3.0
−
−
0.250
2.0
2.0
3.0
3.0
−
−
0.300
2.0
2.0
3.0
3.0
−
−
0.380
2.0
2.0
3.0
3.0
−
−
0.510
1.5
1.5
−
−
−
−
0.580
−
−
−
−
−
−
0.610
1.5
1.5
−
−
−
−
0.760
1.5
1.5
−
−
−
−
熱的耐
久性
RTI
℃
特性
最小値
最小値
最小値
最小値
JIS C
2323-2
の
箇条13A
機械的
220
220
220
200
電気的
220
220
220
200
縦:抄紙長さ方向
横:抄紙幅方向
注a) 熱収縮率は,250 mm×250 mmの試験片3枚を,300 ℃±5 ℃の温度で40分〜45分間加熱後測定する。
試験片はオーブンの中に垂直につるし,巻き付きを防止するために下部に軽量のおもりを付ける。
表1A−加速調湿時間
厚さ呼称mm
時間
関連箇条番号
タイプ1
タイプ2
タイプ3
タイプ4
0.038
−
−
−
15分
JIS C 2323-2
の3.2A
0.050
15分
−
−
15分
0.065
−
−
−
30分
0.080
30分
−
−
30分
0.100
−
−
−
30分
0.130
1時間
−
15分
1時間
0.180
1時間
30分
15分
−
0.250
4時間
1時間
2時間
−
0.300
5時間
2時間
−
−
0.380
7時間
2時間30分
2時間30分
−
0.510
22時間
−
−
−
0.580
−
−
4時間
−
0.610
30時間
−
−
−
0.760
40時間
−
−
−
6
C 2323-3-3:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 2323-3-3:2015 電気用非セルロース紙−第3-3部:個別製品規格−アラミド紙 IEC 60819-3-3:2011,Non-cellulosic papers for electrical purposes−Part 3:
Specifications for individual materials−Sheet 3: Unfilled aramid (aromatic
polyamide) papers
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3 要求事
項
アラミド紙の要求
事項を表1に規定。
3
JISとほぼ同じ。
変更
追加
数値を変更。
機械的特性,電気的特性の熱的
耐久性(RTI)の要求事項を追
加
我が国で流通している製品の実
情に合わせて,変更と追加を行
う。
熱的耐久性以外の項目について
は,国際規格の見直しの際,提案
を行う。
加速調湿時間を表
1Aに規定。
−
−
追加
加速調湿時間を追加
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60819-3-3:2011,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
2
C
2
3
2
3
-3
-3
:
2
0
1
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。