C2320 : 1999
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS C 2320 : 1993は改正され,この規格に置き換えられる。
JIS C 2320には,次に示す附属書がある。
附属書(規定) 電気絶縁油
なお,この規格の対応国際規格では,電気絶縁油の試料採取方法及び試験方法についても規定している
が,この規格では品質などについて規定している。試料採取方法及び試験方法については,JIS C 2101(電
気絶縁油試験方法)で規定している。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 2320 : 1999
電気絶縁油
Electrical insulating oils
序文 この規格は,対応国際規格である。
IEC 60296 : 1982 Specification for unused mineral insulating oils for transformers and switchgear
Amendment No.1 (1986)
IEC 60465 : 1988 Specification for unused insulating mineral oils for cables with oil ducts
IEC 60836 : 1988 Specification for silicone liquids for electrical purposes
IEC 60867 : 1993 Insulating liquids−Specifications for unused liquids based on synthetic aromatic
hydrocarbons
IEC 60963 : 1988 Specification for unused polybutenes
を元に,本体には従来日本工業規格で規定していた電気絶縁油について規定し,これらに対応する国際規
格に規定されている項目については附属書として作成した日本工業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,油入コンデンサ,油入ケーブル,油入変圧器,油入遮断器などに用いる未使
用の電気絶縁油(以下,絶縁油という。)について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
IEC 60296 : 1982 Specification for unused mineral insulating oils for transformers and switchgear
Amendment No.1 (1986)
IEC 60465 : 1988 Specification for unused insulating mineral oils for cables with oil ducts
IEC 60836 : 1988 Specification for silicone liquids for electrical purposes
IEC 60867 : 1993 Insulating liquids−Specifications for unused liquids based on synthetic aromatic
hydrocarbons
IEC 60963 : 1988 Specification for unused polybutenes
2. 引用規格 次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構
成する。これらの規格は,最新版を適用する。
JIS C 2101 電気絶縁油試験方法
JIS Z 1601 液体用鋼製ドラム
JIS Z 1602 金属板製18リットル缶
JIS Z 1620 鋼製ペール
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) 鉱油 原油を精製したもので,炭化水素を主成分とするもの。
2
C2320 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) アルキルベンゼン ベンゼン環にアルキル基をもつもの。
アルキルベンゼンには,直鎖形アルキルベンゼンと分岐鎖形アルキルベンゼンがあり,直鎖形アル
キルベンゼンとは,主成分が直鎖形アルキル基をもつベンゼンであり,分岐鎖形アルキルベンゼンと
は,主成分が分岐鎖形アルキル基をもつベンゼンをいう。
c) ポリブテン n−ブテンとイソブテンの共重合体。
d) アルキルナフタレン ナフタレン環にアルキル基をもつもの。
e) アルキルジフェニルアルカン ジフェニルアルカンにアルキル基をもつもの。
f)
シリコーン油 ジメチルポリシロキサン構造からなるもの。
g) 添加剤 絶縁油の特定の特性を改善する目的で少量添加するもの。
1) 流動帯電抑制剤 変圧器において絶縁油循環の際に生じる流動帯電を抑制するための添加剤。ベン
ゾトリアゾ−ルを用いる。
2) 流動点降下剤 流動点を下げるための添加剤。通常,エチレン−プロピレン共重合体,ポリメタク
リレートなどを用いる。
4. 種類 種類は,主に成分によって区分し,表1及び表2のとおりとする。表2の種類Bの絶縁油につ
いては附属書で規定する。
表1 絶縁油A
種類
主な成分
主な用途
1種
1号
鉱油
油入コンデンサ,油入ケ−ブル
2号(2)
油入変圧器,油入遮断器
3号(2)
厳寒地以外の場所で用いる油入変圧器,油入遮断器
4号(2)
高電圧大容量油入変圧器
2種
1号
アルキル
ベンゼン
分岐鎖形
低粘度
油入コンデンサ,油入ケ−ブル
2号
高粘度
3号
直鎖形
低粘度
4号
高粘度
3種
1号
ポリブテン
低粘度
油入コンデンサ,油入ケ−ブル
2号
中粘度
3号
高粘度
4種
1号
アルキルナフタレン
低粘度
油入コンデンサ
2号
高粘度
5種
1号
アルキルジフェニル
アルカン
低粘度
油入コンデンサ
2号
高粘度
6種
シリコ−ン油
油入変圧器
7種(1)
1号
鉱油,アルキルベンゼン
油入コンデンサ,油入ケーブル
2号(2)
油入変圧器,油入遮断器
3号(2)
厳寒地以外の場所で用いる油入変圧器,油入遮断器
4号(2)
高電圧大容量油入変圧器
注(1) 7種絶縁油は1種絶縁油と2種絶縁油の混合油であり,混合した絶縁油成分は10.b)によって
表示する。混合割合は,受渡当事者間の協定による。
(2) 流動帯電抑制剤及び/又は流動点降下剤の添加の有無,その添加量などについては,受渡
当事者間の協定によることとし,これらの添加剤を添加した場合は10.b)によって表示す
る。
備考 種類Aは,従来JISで規定していた種類である。
3
C2320 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2 絶縁油B
種類
主な成分
用途
IEC規格(参考)
1種IEC 1号
クラスI
鉱油
油入ケーブル
IEC 60465 : 1988
クラスII
クラスIII
1種IEC 2号
クラスI
鉱油
油入変圧器,
油入遮断器
IEC 60296 : 1982
クラスII
クラスIII
1種IEC 2A号 クラスI A
酸化防止剤添加鉱油
油入変圧器,
油入遮断器
IEC60296 : 1982
クラスII A
クラスIII A
2種IEC
クラスI
アルキルベンゼン
油入コンデンサ,
油入ケ−ブル
IEC 60867 : 1993
クラスII
クラスIII
3種IEC
クラスI
ポリブテン
低粘度
油入コンデンサ,
油入ケ−ブル
IEC 60963 : 1988
クラスII
タイプI
高粘度
タイプII
4種IEC
アルキルナフタレン
油入コンデンサ
IEC 60867 : 1993
5種IEC 1号
メチルポリアリルメタン
油入コンデンサ
IEC 60867 : 1993
5種IEC 2号
アルキルジフェニルエタン
油入コンデンサ
IEC 60867 : 1993
6種IEC
シリコーン油
油入変圧器
IEC 60836 : 1988
5. 品質 6.によって試験を行ったとき,表3の規定に適合しなければならない。
4
C
2
3
2
0
:
1
9
9
9
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3 品質
種類
主な成分
外
観
密度
(15℃)
kg/l
動粘度
mm2/s
流動点
℃
低温
流動
性
(5)
引火点
℃
燃焼性
mm/s
蒸発量
%
比分散
(25℃)
全酸価
mg
KOH/kg
腐
食
性
硫
黄
酸化安定性
120℃
75時間
臭素価
gBr/100g
水分
mg/kg
ベンゾ
トリア
ゾ−ル
添加量 (6)
絶縁破
壊電圧
kV
2.5mm
誘電正
接 %
80℃50
又は
60Hz
比誘電
率80℃
50
又は
60Hz
体積
抵抗率
TΩ・m
(7)
(80℃)
(40℃)
(100℃)
開放式
密閉式
150℃
24時間
スラッ
ジ %
全酸価mg
KOH/kg
1種
1号
鉱油
透
明
で
浮
遊
物
・
沈
殿
物
を
含
ま
な
い
0.91以下
13以下
4以下
−27.5以下
−
−
130以上
−
−
110以上 0.02以下
非
腐
食
性
−
−
−
−
−
40以上
0.1以下
−
0.5以上
2号
流
動
性
良
−
0.4以下
0.6以下
受渡当
事者間
の協定
による
30以上
−
0.1以上
3号
−15以下
−
4号
−27.5以下
(
30以下(3)
40以下(4)
40以上
0.1以下
0.5以上
2種
1号
アルキル
ベンゼン
分岐鎖
形
低粘度
−
10未満
3以下
−45以下
−
−
−
−
−
0.05以下
1以上
2号
高粘度
10以上
50以下
6以下
−35以下
150以上
3号
直鎖形
低粘度
5未満
2以下
−45以下
130以上
4号
高粘度
5以上
50以下
6以下
−35以下
150以上
3種
1号
ポリブテン
低粘度
300未満
−
−20以下
130以上
30以上
30以上
2号
中粘度
300以上
400未満
0以下
150以上
−
10以上
3号
高粘度
−
400以上
−
200以上
−
4種
1号
アナキルナフタレン
低粘度
8以下
2未満
−40以下
−
140以上
40以上
2.50
05
.0
50
.2
±
2号
高粘度
12以上
15以下
2以上
3以下
−30以下
2.45
05
.0
45
.2
±
5種
1号
アルキルジフェニル
アルカン
低粘度
4未満
2以下
−50以下
130以上
2.50
05
.0
50
.2
±
2号
高粘度
4以上
7未満
2以下
−40以下
140以上
6種
シリコ−ン油
36以上
42以下
13以上
19以下
−50以下
300以上
−
1.5以下
0.30以下
60以下
50以上
2.55
05
.0
55
.2
±
7種
1号
鉱油
アルキルベンゼン
0.91以下
13以下
4以下
−27.5以下
−
130以上
−
−
110以上
−
40以上
0.1以下
−
0.5以上
2号
流
動
性
良
−
0.4以下
0.6以下
受渡当
事者間
の協定
による
30以上
−
0.1以上
3号
−15以下
−
4号
−27.5以下
30以下(3)
40以下(4)
40以上
0.1以下
0.5以上
注(3) タンク車の場合
(4) ドラムの場合
(5) 流動点降下剤を添加しているものに適用する。
(6) 流動帯電抑制剤を添加しているものに適用する。
(7) TΩ・m:1012Ω・m
5
C2320 : 1999
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6. 試験方法
6.1
試験状態 試験状態は,JIS C 2101の4.(試験状態)による。
6.2
試料採取 試料採取は,JIS C 2101の5.(試料採取)による。
6.3
外観試験 外観試験は,JIS C 2101の6.(外観試験)による。
6.4
密度試験 密度試験は,JIS C 2101の8.(密度試験)による。
6.5
動粘度試験 動粘度試験は,JIS C 2101の9.(動粘度試験)による。
6.6
流動点試験 流動点試験は,JIS C 2101の10.(流動点試験)による。
6.7
低温流動性試験 低温流動性試験は,JIS C 2101の11.(低温流動性試験)による。
6.8
引火点試験 引火点試験は,JIS C 2101の12.(引火点試験)による。
6.9
燃焼性試験 燃焼性試験は,JIS C 2101の13.(燃焼性試験)による。
6.10 蒸発量試験 蒸発量試験は,JIS C 2101の14.(蒸発量試験)による。
6.11 比分散試験 比分散試験は,JIS C 2101の15.(屈折率試験及び比分散試験)による。
6.12 全酸価試験 全酸価試験は,JIS C 2101の16.(全酸価試験)による。
6.13 腐食性硫黄試験 腐食性硫黄試験は,JIS C 2101の17.(腐食性硫黄試験)による。
6.14 酸化安定性試験 酸化安定性試験は,JIS C 2101の18.(酸化安定性試験)による。
6.15 臭素価試験 臭素価試験は,JIS C 2101の19.(臭素価試験)による。
6.16 水分試験 水分試験は,JIS C 2101の20.(水分試験)による。
6.17 ベンゾトリアゾール定量試験 ベンゾトリアゾール定量試験は,JIS C 2101の21.(ベンゾトリアゾ
ール定量試験)による。
6.18 絶縁破壊電圧試験 絶縁破壊電圧試験は,JIS C 2101の22.(絶縁破壊電圧試験)による。
6.19 誘電正接及び比誘電率試験 誘電正接及び比誘電率試験は,JIS C 2101の23.(誘電正接試験及び比
誘電率試験)による。
6.20 体積抵抗率試験 体積抵抗率試験は,JIS C 2101の24.(体積抵抗率試験)による。
7. 検査 検査は,表3の該当する項目について6.の試験方法によって行い,5.の規定に適合しなければ
ならない。ただし,検査は受渡し時に行うものとする。
8. 容器 絶縁油の容器は,JIS Z 1601,JIS Z 1602及びJIS Z 1620に規定するもの又はタンク車を用い
ることとし,清浄で,かつ,取扱い中に,水分,浮遊物,その他有害なものが混入するおそれがない構造
でなければならない。
9. 製品の呼び方 製品の呼び方は,種類及び名称による。
例 1種1号電気絶縁油
10. 表示 絶縁油の容器には,見やすい所に,次の事項を表示する。ただし,タンク車の場合は送り状な
どに記載することができる。
a) 名称
b) 種類[種,号及びクラスを表示する。例えば鉱油の場合は1種1号,1種2号又は1種IEC1号クラ
スⅠのように表示する。7種絶縁油のような混合油については,混合成分の種及び号(例えば,混合
成分1種1号,2種2号)を,また,流動帯電抑制剤及び/又は流動点降下剤添加油については,流動
6
C2320 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
帯電抑制剤及び/又は流動点降下剤添加油であることを表示する。]
c) 製造業者名又はその略号
d) 正味容量
e) 製造年月又はその略号
f)
製造番号
g) 消防法で定める危険物の品名(例えば,第3石油類又は第4石油類)
7
C2320 : 1999
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附属書(規定) 電気絶縁油
序文 この附属書は対応国際規格である,
IEC 60296 : 1982 Specification for unused mineral insulating oils for transformers and switchgear
Amendment No.1 (1986)
IEC 60465 : 1988 Specification for unused insulating mineral oils for cables with oil ducts
IEC 60836 : 1988 Specifications for silicone liquids for electrical purposes
IEC 60867 : 1993 Insulating liquids−Specifications for unused liquids based on synthetic aromatic
hydrocarbons
IEC 60963 : 1988 Specification for unused polybutenes
に規定の項目のうち,品質などに関する部分を元に,附属書としたものである。
なお,この附属書で点線の下線を施してある部分は対応国際規格にない部分である。
1. 適用範囲 この附属書は,電気機器に使われる電気絶縁油に関するものであり,次のものに適用する。
1.1
変圧器及び遮断器用鉱油系絶縁油 変圧器,遮断器及び同様の電気機器に絶縁体又は熱伝導体とし
て使用される,引き渡された状態の未使用鉱油系絶縁油。これらの油は,石油の蒸留と精製とによって得
られるものである。
なお,添加剤入り油及び無添加油(1)はともにこの附属書の適用範囲である。
この附属書はクラスI,クラスII,クラスIIIの三つのクラスがある。これらのクラスは一定の物理特性,
すなわち,引火点,流動点及び40℃と特定の低温での粘度の値に基づいて決めている。クラス数の後に続
くAは酸化防止剤の存在を示す。
注(1) この附属書を満足する同一クラスの無添加油は互いに同等であり,いかなる割合にも混合でき
る。このことは必ずしも添加油には当てはまらない。もし使用者がこれらの油の混合を望む場
合には,混合油がこの附属書の要求を満足することを保証するための確認をしなければならな
い。
1.2 ケーブル用鉱油系絶縁油 油通路付ケーブルに使用される引き渡された状態の未使用鉱油系絶縁油。
これらは中空導体ケーブル,パイプ形ケーブル及び油を流すための設備すべてを含む。ここで規定する油
は石油を蒸留及び精製したものである。添加剤を含む油及び含まない油ともにこの附属書の適用範囲に含
む。
この附属書の目的を達成するために油を三つのクラス(クラスI,クラスII,クラスIII)とし,粘度,
引火点及び流動点によってクラス分けする。
1.3
シリコーン油 変圧器,その他の電気機器において絶縁油として使用されるシリコーン油。シリコ
ーン油の性質,安全,保管及び廃棄について規定し,包装及び表示についても規定する。また,主に変圧
器に用いられる液状ジメチルポリシロキサンの品質について規定する。他の品質項目についても必要があ
れば追加される。
1.4
合成芳香族炭化水素 電気機器に用いられる未使用の合成芳香族炭化水素からなる電気絶縁油。規
定の値は中空ケーブル用として使用する未使用のアルキルベンゼン,油入コンデンサ用として使用する未
使用のアルキルベンゼン,アルキルジフェニルエタン,アルキルナフタレン,ポリアリルメタンにだけ適
用する。
8
C2320 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1.5
ポリブテン 電気機器に用いられる引渡し時の未使用ポリブテンからなる絶縁油。規定の値は紙絶
縁コンデンサ及びケーブル含浸油並びにパイプタイプケーブルの充てん油として使用される未使用ポリブ
テン油だけに適用する。この附属書にはクラスI,クラスIIの2種類のポリブテン油があり,特定の物理
特性すなわち,粘度,引火点及び流動点によって分類されている。
備考 規定する内容が,特定の絶縁油を指定して記述している場合は他の絶縁油には適用しないもの
とする。
2. 引用規格 次に掲げる引用規格は,この附属書に引用されることによって,この附属書の規定の一部
を構成する。出版時に明示している版号が有効であるが,すべての規格は改正されるので,この附属書の
関係者は次の規格の最新のものを調査し,適用するよう奨励する。
IEC 61039 : 1990 General classification of insulating liquids
3. 定義 この附属書で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1
添加剤 (Additive) 鉱油系絶縁油及びポリブテンにおいて,ある特性を改善する目的で少量を人為
的に加える適切な物質。
3.2
酸化防止剤 (Anti-oxidant) 変圧器用及び遮断器用絶縁油において,酸化による劣化を減少又は遅
延させるため絶縁油中に調合された添加剤。
3.3
流動点降下剤 (Pour point depressant) 変圧器用及び遮断器用絶縁油において,鉱油系絶縁油の流
動点を低下させることのできる添加剤。
3.4
酸化防止剤無添加油 (Uninhibited oil) (2) 変圧器用及び遮断器用絶縁油において,酸化防止剤を含
まない鉱油系絶縁油。他の添加剤を含むこともある。
注(2) ある国々では質量で0.08%までの2,6-ジ-tert-ブチル-パラクレゾール (DBPC) 又は2,6-ジ-tert-ブ
チル-フェノール (DBP) を含む油は無添加油と考えられている。
3.5
酸化防止剤添加油 (Inhibited oil) (3) 酸化防止剤を含む鉱油系絶縁油。
注(3) ある国々では,質量で少なくとも0.15%以上,0.4%未満の2,6-ジ-tert-ブチル-パラクレゾール
(DBPC) 又は2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール (DBP) を含む油は添加油と考えられている。
3.6
シリコーン油 (Silicone liquids) 液状のジメチルポリシロキサン。その分子構造はシリコン原子と
酸素原子が互いに連なった直鎖状であり,シリコン原子には炭化水素基が付いている。
3.7
アルキルベンゼン (Alkylbenzene) (4) ベンゼン環とアルキル基からなる絶縁油。アルキル基は直鎖
形又は分岐形である。
注(4) 二つのタイプのアルキルベンゼンは赤外吸収スペクトル分析によって識別できる。直鎖形は
1 360〜1 380cm−1領域で単一の吸収ピークを示し,分岐形は二つのピークを示す。
3.8
アルキルジフェニルェタン (Alkyldiphenylethane) (5) ジフェニルエタン誘導体からなる絶縁油。通
常二つの芳香族環が短いアルキル基をもったものである。
注(5) このタイプの製品は,3 070,1 606及び705cm−1の赤外吸収バンドが特徴である。
3.9
アルキルナフタレン (Alkylnaphthalene) (6) 置換基をもったナフタレン構造からなる絶縁油。
注(6) このタイプの製品は,3 070,1 605及び1 380cm-1の赤外吸収バンドが特徴である。
3.10 メチルポリアリルメタン (Methylpolyarylmethane) (7) 主にモノ/ジ-ベンジルトルエン (M/DBT) に
基づくメチルアリルメタン誘導体からなる絶縁油。
注(7) このタイプの製品は,3 025,1 606及び705cm−1の赤外吸収バンドが特徴である。
9
C2320 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.11 ポリブテン (Polybuteme) (8) 通称ポリブテンと呼ばれるポリイソブチレンで,分岐形ポリオレフィ
ンである。
イソプチレンの重合によって製造され,分子量は300〜1 500の範囲である。
注(8) 赤外吸収バンドの1 390,1 360,1 230,950,924cm-1によって特徴づけられる。
4. 種類 種類は,本体3.の表2による。
5. 品質 JIS C 2101の附属書に規定する試験方法によって試験を行ったとき,各絶縁油は附属書表1〜9
に適合しなければならない。
6. シリコーン油の一般的記述
6.1
特徴及び一般特性 変圧器用のシリコーン油は,引火点及び燃焼点が高いので燃えにくい。燃焼時
の熱の放散速度は,炭化水素油の燃焼時の放散速度に比べて非常に低い。シリコーン油は液表面がかく乱
されない状態で燃焼するときは,シリカが液面に形成され,これが酸素の供給を妨げる。シリコーン油は
炭化水素油に比べて酸化されにくく,より高い温度で使用できる。シリコーン油の水分溶解度は鉱物油よ
りも大きい。他の物理的特性,例えば,機器の設計に必要な熱伝導率は,炭化水素油の熱伝導率と異なっ
ているので,設計者はこの点を考慮しなければならない。
6.2
安全 シリコーン油は分解し,天然に生成する単純な物質になる。シリコーン油の取扱いは健康に
対して有害ではない。目に直接触れた場合には,多量のきれいな流水で洗うと刺激が和らぐ。もし,刺激
が続く場合には医師に相談する。
7. 保管及び廃棄 法律に従って行う。
8. 配送及び引渡しの一般的な要求事項 絶縁油は特別に洗浄されたタンクローリ車,タンク車又はドラ
ムで配送し引き渡される。
変圧器用及び遮断器用鉱油系絶縁油においては,個々の配送に当たっては,製造業者は少なくとも製造
業者名,油のクラス及び存在する添加剤を特定した文書を添付しなければならない。
もし,酸化防止剤が存在するならば,その一般的な特性を表示すべきである。
流動点降下剤が油中に含まれる場合は,使用者(9)と製造業者間の協定が必要である。この場合,降下剤
の一般的な性質が使用者に知らされなければならない。
注(9) 使用者は,基油タイプ又は精製方法などの重要な変更が使用者に知らされることなく行われる
ことのないように,要求することができる。
ケーブル用鉱油系絶縁油においては,油引渡しに際して少なくとも製造業者名,油のクラス及び添加剤
の性質の仕様について製造業者は文書を添付しなければならない。
もし,酸化防止剤又は流動点降下剤が油に含まれる場合は,この点は使用者と製造業者の受渡当事者間
で合意しなければならない。この場合,両方の添加剤の性質を使用者に知らせなければならない。
備考 製造業者は,使用者に知らせずに原油及び/又は精製工程の大きな変更をすべきではない。
ポリブテンの引渡し時には製造業者側の書類として少なくとも製造業者名,ポリブテンのクラス別及び
添加剤がある場合は,その機能を明記する。
9. 製品の呼び方 製品の呼び方は,本体9.による。
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10. 表示 表示は,本体10.による。
11. 個別品質に関する一般事項
a) 各電気絶縁油についてJIS C 2101の附属書に規定した方法によって試験したとき,各絶縁油に対応す
る表に示した値を満足しなければならない。これらの値は機器に封入される前の未使用油にだけ適用
する。
b) JIS C 2101の附属書に規定の方法に示した精度の値は,2回の測定値が一致する範囲の目安として使
用されるべきであり,附属書表1〜9に規定した値の限界値を広げるものとみなすべきでない。
備考 変圧器及び遮断器用鉱油系絶縁油では特別な条件での適用の場合などは,他の特性をもった油
が用いられることがある。これらの油はこの附属書に示した値の幾つかを満足しないことがあ
る。
附属書表1 1種IEC1号の品質
項目
試験方法
適用箇条
(附属書)
品質
クラスI
クラスII
クラスIII
物理特性
外観
密度 kg/l 20℃
動粘度 mm2/s 40℃
引火点:(10)
密閉式 ℃
開放式 ℃
流動点 ℃
曇り点 ℃(11)
4.1
4.2
4.3
4.4
透明で浮遊物及び/又は沈殿物がない
−
0.900以下
−
13以上
6.5〜13
6.5以下
140以上
125以上 100以上
150以上
135以上 110以上
4.6
−30以下
−30以下 −40以下
4.7
20以下
化学特性
中和価 mgKOH/g
水分 mg/kg
腐食性硫黄
酸化防止剤
4.9
4.11
4.10
4.14
0.03以下
参考参照
腐食性がない
(12)
電気特性
絶縁破壊電圧 kV
誘電正接 90℃ 50Hz又は60Hz
ガス吸収性 μl/min
4.18
4.19
4.17
A法
40以上(13)
0.002以下
2以上
注(10) 1方法だけ使用すべき。
(11) わずかな乳白色だけ,固形生成物の分離は不可。
(12) 8.を参照。
(13) 船荷で引き渡される鉱油の品質。ドラムの引渡しに対しては,次の値が容認さ
れる。
:絶縁破壊電圧最小30kV。
参考 IEC規格では水分に関して次のような注がある。
使用する前に処理を行うことが普通であるため,引渡し時の水分については規定しない。幾つかの国では,
規格として引渡し時に最高限度水分量を規定することが普通である。この場合は水分量は船荷引渡しに対して
は30mg/kg未満,ドラム引渡しに対しては,40mg/kg未満が好ましい。
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附属書表2 1種IEC2号の品質
項目
試験方法
適用箇条
(附属書)
品質
クラスI
クラスII
クラスIII
特理特性
外観
4.1
透明で沈降物及び/又は浮遊物のない
密度 kg/l 20℃
4.2
0.895以下(15)
動粘度 mm2/s 40℃(14)
16.5以下
11.0以下
3.5以下
−15℃
4.3
800以下
−
−
−30℃
−
1 800以下
−
−45℃
−
−
150以下
引火点(密閉式) ℃
4.4
140以上
130以上
95以上
参考a)参照
流動点 ℃
4.6
−30以下
−45以下
−60以下
界面張力 N/m 25℃
4.12
参考b)参照
化学特性
中和価 mgKOH/g
4.9
0.03以下
腐食性硫黄
4.10
腐食性がない
水分 mg/kg
4.11
参考c)参照
酸化防止剤
4.14
検出できない(16)
酸化安定性:(17)
4.15
中和価 mgKOH/g
0.40以下
スラッジ 質量%
0.10以下
電気特性
絶縁破壊電圧
4.18
受入れ状態 kV
30以上
処理後 kV
50以上(18)
誘電正接 90℃,40〜60Hz
4.19
0.005以下
注(14) 20℃で対応する動粘度は,クラスI油に対しては約40mm2/s,クラスII油に対して
は25mm2/s,クラスIII油に対しては約6mm2/sである。
(15) 密度の最大限界値は,油浸絶縁機器が非常な低温に置かれたとき油中に浮遊する
氷結晶の害を最小にする目的で規定される。
(16) 無添加油には,酸化防止剤が含まれてはならない(3.4の注参照)。
(17) 酸化油の測定は中和価とスラッジに限られる。しかしながら,ある国々では,誘
電正接も測定されるのが普通である。この場合,誘電正接の値は購買者と供給者
の同意によって決められる。
(18) この試験は,配送時に取られたサンプル油が30kVより低い破壊電圧を示し,汚染
物が比較的緩やかな処理によって有効に除去されることを示すことが望まれる場
合にだけ要求される。
参考 IEC規格では引火点,界面張力及び水分に関してそれぞれ次のような注がある。
a) ある国々では,法的又は安全規制によって100℃より高い引火点が通常要求され
る。
b) この規格では表面張力は含まない。しかし,幾つかの国では規格で最小値を規
定することが普通であり,その場合界面張力は40×10-3N/m以上とされている。
c) この規格では水分は含まない。しかし,幾つかの国では規格で最大値を規定す
ることが普通である。その場合水分含有量は,タンク配送の場合30mg/kg,ドラ
ム配送の場合40mg/kg以下とされている。
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附属書表3 1種IEC2A号の品質
項目
試験方法
適用箇条
(附属書)
品質
クラスIA
クラスIIA
クラスIIIA
物理特性
外観
4.1
透明で沈降物及び/又は浮遊物のない
密度 kg/l 20℃
4.2
0.895以下(20)
動粘度 mm2/s 40℃(19)
4.3
16.5以下
11.0以下
3.5以下
−15℃
800以下
−
−
−30℃
−
1 800以下
−
−45℃
−
−
150以下
引火点(密閉式) ℃
4.4
140以上
130以上
95以上
参考a)参照
流動点 ℃
4.6
−30以下
−45以下
−60以下
界面張力 N/m 25℃
4.12
参考b)参照
化学特性
中和価 mgKOH/g
4.9
0.03以下
腐食性硫黄
4.10
腐食性がない
水分 mg/kg
4.11
参考c)参照
酸化防止剤
4.14
(21)
酸化安定性:参考d)参照
4.15
(22)
電気特性
絶縁破壊電圧
4.18
受入れ状態 kV
30以上
処理後 kV
50以上(23)
誘電正接 90℃40〜60Hz
4.19
0.005以下
注(19) 20℃で対応する動粘度は,クラスIA油に対しては約40mm2/s,クラスIIA油に対し
ては約25mm2/s,クラスIIIA油に対しては約6mm2/sである。
(20) 密度の最大限界値は,油浸絶縁機器が非常な低温に置かれたとき油中に浮遊する氷
結晶の害を最小にする目的で規定される。
(21) 酸化防止剤のタイプと含有量は使用者と製造業者の受渡当事者間で契約条項とし
て取り決められるべきである(3.5の注参照)。
(22) 限界値はまだ規定されていない。単なるガイドではあるが,変圧器の運転において
満足な特性を与えるとして知られている油は総じて120hを超える誘導期間をもっ
ている。
(23) この試験は,配送時に取られたサンプル油が30kVより低い破壊電圧を示し,汚染
物が比較的緩やかな処理によって有効に除去されることを示すことが望まれる場
合だけ要求される。
参考 IEC規格では引火点,界面張力,水分及び酸化安定性に関してそれぞれ次のような
注がある。
a) ある国々では,法的又は安全規制によって100℃より高い引火点が通常要求され
る。
b) 幾つかの国では規格で最小値を規定することが普通であり,その場合界面張力は
40×10−3N/m以上とされている。
c) 幾つかの国では規格で最大値を規定することが普通である。その場合水分含有量
は,タンク配送の場合30mg/kg,ドラム配送の場合40mg/kg以下とされている。
d) 添加油の場合には,誘導期間だけが測定される。ある国では誘電正接が測定され
るのが普通である。この場合,誘電正接の最大値は使用者と製造業者の受渡当事
者の同意によって決められる。
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附属書表4 2種IECの品質
項目
試験方法
適用箇条
(附属書)
品質
クラスI
クラスII
クラスIII
物理特性
外観
4.1
透明で沈殿物及び/又は懸濁物を含まない
密度 kg/l 20℃
4.2
0.850〜0.880
0.850〜0.880
0.850〜0.885
動粘度 mm2/s 40℃
4.3
6以下
5〜11
10〜50
引火点(密閉式) ℃
4.4
110以上
130以上
150以上
流動点 ℃
4.6
−45以下
−45以下
−30以下
化学特性
中和価 mgKOH/g
4.9
0.03以下
塩素含量 mg/kg
4.13
30以下
水分 mg/kg
4.11
75以下
腐食性硫黄
4.10
腐食性がない
電気特性
絶縁破壊電圧 kV
4.18
30以上(24)
誘電正接 90℃,40〜60Hz
4.19
0.002以下(24)
体積抵抗率 TΩ・m 90℃
4.19
0.5以上(24)
ガス吸収性
4.17
(A法又はB法)(25)
μl/min
A法
20以上
ml
B法
2.5以上
注(24) 規定の値は最も好ましくない配送条件を考慮している。これらの値は受取り時のものである。
(25) A法又はB法のどちらかで測定された規格値に合うことを要求しており,両方の方法で測定
しなくてよい。
IEC 61039による識別番号
コンデンサ及びケーブル用アルキルベンゼン;L-NY-8671
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附属書表5 3種IECの品質
項目
試験方法
適用箇条
(附属書)
品質
クラスI
クラスII
タイプI
タイプII
物理特性
外観
4.1
透明で沈殿物及び/又は懸濁物がない
密度 kg/l 20℃ 動粘度350mm2/s以下
4.2
0.800〜0.860
−
−
動粘度350mm2/sを超える
−
0.840〜0.890
0.880〜0.920
動粘度 mm2/s 40℃
4.3
350以下(27)
350以上(28)
350以上(28)
100℃
30以下
30〜150
151〜1500
引火点:(26)
4.4
密閉式℃
100以上
130以上
150以上
開放式℃
110以上
150以上
180以上
流動点 ℃
4.6
−30以下
0以下
20以下
化学特性
中和価 mgKOH/g
4.9
0.03以下
水分 mg/kg
4.11
60以下
酸化防止剤
4.14
検出できない
電気特性
絶縁破壊電圧 kV
4.18
40以上(29)
誘電正接 90℃,50Hz又は60Hz
4.19
0.002以下
ガス吸収性 μl/min
4.17
A法
10以上
−
注(26) どちらか一方の方法を用いる。
(27) 40℃での動粘度350mm2/s以下であるクラスIのポリブテン油はコンデンサ及び油通路のあるケーブル
に用いられる。パイプケーブルの充てん油及び油の流動性の要求される他の用途も含まれる。
(28) 40℃での動粘度350mm2/s以上であるクラスIIのポリブテン油はコンデンサ及びケーブルの含浸コンパ
ウンドとして用いられる。
(29) タンクで引き渡されるときの要求値,ドラム引渡しでは30kV以上でもよい。
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附属書表6 4種IECの品質
項目
試験方法
適用箇条
(附属書)
品質
物理特性
外観
4.1
透明で沈殿物及び/又は懸濁物を含まない
密度 kg/l 20℃
4.2
0.950〜1.000
動粘度 mm2/s 40℃
4.3
8以下
引火点(密閉式) ℃
4.4
140以上
流動点 ℃
4.6
−40以下
化学特性
中和価 mgKOH/g
4.9
0.03以下
塩素含量 mg/kg
4.13
30以下
水分 mg/kg
4.11
100以下
腐食性硫黄
4.10
腐食性がない
電気特性
絶縁破壊電圧 kV
4.18
30以上(30)
誘電正接 90℃,40〜60Hz
4.19
0.002以下(30)
体積抵抗率 TΩ・m 90℃
4.19
0.5以上(30)
ガス吸収性 μl/min
4.17
A法
100以上
注(30) 規定の値は最も好ましくない配送条件を考慮している。これらの値は受取り時のものであ
る。
IEC 61039による識別番号
コンデンサ用アルキルナフタレン;L-NC-867-3
附属書表7 5種IEC1号の品質
項目
試験方法
適用箇条
(附属書)
品質
物理特性
外観
4.1
透明で沈殿物及び/又は懸濁物を含まない
密度 kg/l 20℃
4.2
0.980〜1.020
動粘度 mm2/s 40℃
4.3
5以下
引火点(密閉式) ℃
4.4
130以上
流動点 ℃
4.6
−50以下
化学特性
中和価 mgKOH/g
4.9
0.03以下
塩素含量 mg/kg
4.13
30以下
水分 mg/kg
4.11
100以下
腐食性硫黄
4.10
腐食性がない
電気特性
絶縁破壊電圧 kV
4.18
30以上(31)
誘電正接 90℃,40〜60Hz
4.19
0.004以下(31)
体積抵抗率 TΩ・m 90℃
4.19
0.25以上(31)
ガス吸収性 μl/min
4.17
A法
130以上
注(31) 規定の値は最も好ましくない配送条件を考慮している。これらの値は受取り時のものであ
る。
IEC 61039による識別番号
コンデンサ用メチルポリアリルメタン;L-NC-867-4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書表8 5種IEC2号の品質
項目
試験方法
適用箇条
(附属書)
品質
物理特性
外観
4.1
透明で沈殿物及び/又は懸濁物を含まない
密度 kg/l 20℃
4.2
0.950〜1.000
動粘度 mm2/s 40℃
4.3
7以下
引火点(密閉式) ℃
4.4
140以上
流動点 ℃
4.6
−40以下
化学特性
中和価 mgKOH/g
4.9
0.03以下
塩素含量 mg/kg
4.13
30以下
水分 mg/kg
4.11
100以下
腐食性硫黄
4.10
腐食性がない
電気特性
絶縁破壊電圧 kV
4.18
30以上(32)
誘電正接 90℃,40〜60Hz
4.19
0.002以下
体積抵抗率 TΩ・m 90℃
4.19
0.5以上
ガス吸収性 μl/min
4.17
A法
100以上
注(32) 規定の値は最も好ましくない配送条件を考慮している。これらの値は受取り時のものであ
る。
IEC 61039による識別番号
コンデンサ用アルキルジフェニルエタン;L-NC867-2
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書表9 6種IECの品質
項目
試験方法
適用箇条
(附属書)
品質
物理特性
色
4.1.1
35以下
外観
4.1
透明で沈殿物及び/又は懸濁物がない
密度 kg/l 20℃
4.2
0.955〜0.970
動粘度 mm2/s 40℃
4.3
40±4
引火点 ℃(密閉式)
4.4
240以上
燃焼点 ℃
4.5
330以上
屈折率 20℃
4.8
1.404±0.002
燃焼性
検討中
流動点 ℃
4.6
−50以下
化学特性
水分 mg/kg
4.11
50以下(33)
中和価 mgKOH/g
4.9
0.02以下
劣化試験
4.16
検討中
電気特性
破壊電圧 kV
4.18
40以上(33)
誘電正接 90℃ 50Hz
4.19
0.001以下(33),(35)
誘電率 90℃
4.19
2.55±0.05(34)
体積抵抗率 TΩ・m 90℃
4.19
0.1以上
注(33) 受け取ったままの未処理油に対して適用
(34) コンデンサ用として使用される場合だけ必要
(35) 40〜60Hzの間の周波数f (Hz) の場合は,次の式によって換算する。
[
]
(Hz)
tan
50
(Hz)
Hz)
50
(
tan
f
f
δ
δ
•
=
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
日 野 太 郎
神奈川大学
(幹事)
鈴 木 敏 夫
愛知電機株式会社
石 井 敏 次
ユカインダストリーズ株式会社
(委員)
兼 谷 明 男
工業技術院標準部
伊 藤 章
通商産業省機械情報産業局
本 城 薫
資源エネルギー庁石油部
加 覧 俊 平
千葉工業大学
山 下 久 直
慶應義塾大学
加 山 英 男
財団法人日本規格協会
中 村 正 司
出光興産株式会社
月 岡 淑 郎
ユカインダストリーズ株式会社
高 本 清
株式会社関西テック
松 永 充 史
株式会社ジャパンエナジー
平 井 進
昭和電線電纜株式会社
伏 見 保 則
東京電力株式会社
井 上 良 之
株式会社東芝
神 庭 勝
日新電機株式会社
河 野 吉 紀
日石テクノロジー株式会社
水 野 泰 宏
株式会社日立製作所
増 田 雄 彦
株式会社富士電機総合研究所
高 橋 享
株式会社フジクラ
宮 本 晃 男
三菱電機株式会社
西 澤 喬
株式会社明電舎
宇 根 廣 司
社団法人石油学会
原案作成分科会 構成表
氏名
所属
(委員長)
鈴 木 敏 夫
愛知電機株式会社
(幹事)
石 井 敏 次
ユカインダストリーズ株式会社
中 村 正 司
出光興産株式会社
(委員)
月 岡 淑 郎
ユカインダストリーズ株式会社
高 本 清
株式会社関西テック
斉 藤 隆
株式会社コスモ総合研究所
松 永 充 史
株式会社ジャパンエナジー
高 山 一
呉羽化学工業株式会社
平 井 進
昭和電線電纜株式会社
栗 原 二三夫
株式会社高岳製作所
伏 見 保 則
東京電力株式会社
井 上 良 之
株式会社東芝
角 田 章
財団法人中部電気保安協会
向 井 正 彦
中国電機製造株式会社
神 庭 勝
日新電機株式会社
河 野 吉 紀
日石テクノロジー株式会社
岡 田 美津雄
日本石油株式会社
大 江 悦 男
株式会社日立製作所
増 田 雄 彦
株式会社富士電機総合研究所
仲 神 芳 武
株式会社富士電機総合研究所
高 橋 享
株式会社フジクラ
瀬 戸 一 樹
松村石油株式会社
柴 田 正 明
三菱石油株式会社
19
C2320 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
氏名
所属
宮 本 晃 男
三菱電機株式会社
西 澤 喬
株式会社明電舎