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C 2305-1:2010  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲 ························································································································· 1 

2 用語及び定義 ··················································································································· 1 

3 分類······························································································································· 2 

4 一般要求事項 ··················································································································· 3 

4.1 構成 ···························································································································· 3 

4.2 仕上げ ························································································································· 3 

4.3 加工性 ························································································································· 3 

5 厚さ······························································································································· 3 

6 供給条件 ························································································································· 3 

6A 製品の呼び方 ················································································································ 3 

6B 表示····························································································································· 4 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 5 

C 2305-1:2010  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,電気機能材料工業会(JEIA)及び財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによってJIS C 2305:1999

は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。 

JIS C 2305の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 2305-1 第1部:定義及び一般要求事項 

JIS C 2305-2 第2部:試験方法 

JIS C 2305-3-1 第3-1部:個別製品規格−プレスボード 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

JIS 

C 2305-1:2010 

電気用プレスボード及びプレスペーパー− 

第1部:定義及び一般要求事項 

Pressboard and presspaper for electrical purposes- 

Part 1: Definitions and general requirements 

序文 

この規格は,2007年に第2版として発行されたIEC 60641-1を基に,技術的内容を変更することなく作

成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない種類,及び製品の呼び方を追加し,か

つ,供給条件及び表示の要求事項を修正している。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。変更の

一覧表に説明を付けて附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,電気用プレスボード(以下,プレスボードという。)及び電気用プレスペーパー(以下,プ

レスペーパーという。)に関する定義,分類及び一般要求事項について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60641-1:2007,Specification for pressboard and presspaper for electrical purposes−Part 1: 

Definitions and general requirements(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

2.1 

プレスボード(pressboard) 

植物由来の化学的に高純度なパルプから,すき合わせ板紙抄紙機によって作るボード。プレスボードは,

比較的高密度,均一厚さ,表面平滑性,高機械強度,柔軟性及び電気絶縁特性の特徴をもつ。使用目的に

よっては,表面に織り目があってもよい。 

2.2 

プレスペーパー(presspaper) 

植物由来の化学的に高純度なパルプから連続工程によって製造した多層紙。プレスペーパーは高密度,

均一厚さ,表面平滑性,高機械強度,劣化抵抗性及び電気絶縁特性の特徴をもつ。 

2.3 

プレコンプレスド(pre-compressed) 

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C 2305-1:2010  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

プレスボードを圧締している間中,加熱し続けること。 

分類 

プレスボード又はプレスペーパーは,構成及び特徴に基づいて表1のとおり分類する。表1には,分類

した種類別の適用例も追加している。 

表1−プレスボード及びプレスペーパーの種類,構成及び特徴並びに適用例 

プレスボード 

プレスペーパー 

適用例 

種類 

構成 

特徴 

種類 

構成 

特徴 

B.0.1 

100 %クラフトパルプ 

特に高化学純
度のプレスボ
ード 

P.0.1 

100 %クラフトパルプ 

特に高化学純度
の高密度プレス
ペーパー 

コンデンサ
及び密閉モ
ータ 

B.0.2 

100 %木綿繊維 

P.0.2 

100 %木綿繊維 

B.0.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

P.0.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

− 

− 

− 

P.1.1 

100 %クラフトパルプ 

特に高化学純度
及び高油浸性の
低密度プレスペ
ーパー 

コンデンサ 

P.1.2 

100 %木綿繊維 

P.1.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

B.2.1 

100 %クラフトパルプ 

高化学純度の
プレスボード 

P.2.1 

100 %クラフトパルプ 

高化学純度の高
密度プレスペー
パー 

変圧器 

B.2.2 

100 %木綿繊維 

P.2.2 

100 %木綿繊維 

B.2.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

P.2.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

B.2.4 

木綿繊維と麻との混
合物 

P.2.4 

木綿繊維と麻との混
合物 

B.3.1 

100 %クラフトパルプ 

高化学純度,高
機械的強さで,
かつ,硬くて剛
直なプレコン
プレスド・プレ
スボード。表面
は,布地模様 

− 

− 

− 

変圧器 

B.3.2 

100 %木綿繊維 

B.3.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

B.3.4 

木綿繊維と麻との混
合物 

B.4.1 

100 %クラフトパルプ 

高化学純度,高
油浸性で,か
つ,成形加工に
適したプレス
ボード 

P.4.1 

100 %クラフトパルプ 

高純度及び高油
浸性のプレスペ
ーパー 

変圧器及び
油入装置 

B.4.2 

100 %木綿繊維 

P.4.2 

100 %木綿繊維 

B.4.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

P.4.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

B.4.4 

木綿繊維と麻との混
合物 

P.4.4 

木綿繊維と麻との混
合物 

B.5.1 

100 %クラフトパルプ 

高化学純度,高
油浸性で,か
つ,モールド加
工に適したプ
レスボード 

P.5.1 

100 %クラフトパルプ 

高純度及び高油
浸性の低密度プ
レスペーパー 

変圧器及び
油入装置 

B.5.2 

100 %木綿繊維 

P.5.2 

100 %木綿繊維 

B.5.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

P.5.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

B.5.4 

木綿繊維と麻との混
合物 

P.5.4 

木綿繊維と麻との混
合物 

B.6.1 

100 %クラフトパルプ 

低空げき率の
乾式用プレス
ボード 

P.6.1 

100 %クラフトパルプ 

サイズ剤を使用
した低空げき率
の高密度プレス
ペーパー 

モータ及び
一般電気機
器 

B.6.2 

100 %木綿繊維 

P.6.2 

100 %木綿繊維 

B.6.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

P.6.3 

クラフトパルプと木
綿繊維との混合物 

B.6.4 

木綿繊維と麻との混
合物 

P.6.4 

木綿繊維と麻との混
合物 

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C 2305-1:2010  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−プレスボード及びプレスペーパーの種類,構成及び特徴並びに適用例(続き) 

プレスボード 

プレスペーパー 

適用例 

種類 

構成 

特徴 

種類 

構成 

特徴 

1種 

(PB1) 

クラフトパルプと木綿繊維との混合物 

− 

変圧器及び
油入装置 

2種 

(PB2) 

クラフトパルプ 

− 

変圧器及び
油入装置 

注記 “クラフトパルプ”は,4.1を参照。 

一般要求事項 

4.1 

構成 

この規格で規定するプレスボード及びプレスペーパーは,100 %植物繊維から作る。工程上無関係な原

料及び接着剤を含まず,必要に応じて適切な染料を含む。 

適切な化学純度及び機械特性を得るため,表1に記載した種類の多くは,“クラフトパルプ”で作らなけ

ればならない。この原料に,機械パルプを用いてはならない。 

パルプ技術における進歩は,硫酸塩法でなしえなかった,より環境に配慮した工程によって必要特性を

得る原料を可能にした。表1の“クラフトパルプ”という用語は,そのような原料を含むことを意味して

いる。 

必要特性を満足するためには,パルプが,高品質の未漂白クラフトパルプと同様の高重合度(DP)をも

っていること,及び未漂白であることを必要とする。パルプは,他のすべての点においてクラフトパルプ

と同様の特性でなければならない。 

4.2 

仕上げ 

プレスボード又はプレスペーパーの仕上げは,受渡当事者間の協定による。 

4.3 

加工性 

すべてのプレスボードは,削ることができなければならない。厚さ3.0 mm以下のプレスボード及びプ

レスペーパーは,ばりのない孔開けができなければならない。作業は,製造業者の推奨方法に従って行う。 

厚さ 

プレスボード及びプレスペーパーの公称厚さ(mm)は,次による。ただし,これ以外の厚さを用いて

もよい。 

プレスペーパー:0.075,0.10,0.13,0.15,0.18,0.20,0.25,0.30,0.40,0.50,0.60,0.80 

プレスボード :0.5,0.8,1.0,1.5,1.6,2.0,2.4,2.5,3.0,3.2,4.0,4.8,5.0,6.0,6.4,7.0,8.0, 

        9.6,10,13 

これらの厚さの許容差は,個別製品規格(JIS C 2305-3)による。 

供給条件 

製品は,輸送,取扱い及び保管中に十分な保護ができる包装で供給しなければならない。 

包装は,製品に汚損,損傷及び吸湿を生じるおそれがなく,かつ,輸送に適するようにする。 

6A 

製品の呼び方 

製品は,板及び巻取の二つの形態で提供される。製品の呼び方は,板の場合,名称,種類及び寸法(厚

C 2305-1:2010  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

さ×幅×長さ)又は記号及び寸法(厚さ×幅×長さ)とし,巻取の場合,名称,種類及び寸法(厚さ×幅)

又は記号及び寸法(厚さ×幅)とする。 

例1 板の場合  プレスボード1種 1.6×900×1 800 

      又は 

      PB 1 1.6×900×1 800 

例2 巻取の場合 プレスボード1種 0.5×900 

      又は 

      PB 1 0.5×900 

6B 

表示 

包装の見やすい箇所に,容易に消えない方法で,次の事項を表示する。 

なお,表示は,受渡当事者間の協定によってその一部を省くことができる。 

a) 製品の名称 

b) この規格番号 

c) 製造業者名又はその略号 

d) プレスボード又はプレスペーパーの種類 

e) 公称厚さ 

f) 

板の寸法又は巻取幅 

g) 正味質量 

h) 製造年月又はその略号 

i) 

製造番号又は巻取番号 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS C 2305-1:2010 電気用プレスボード及びプレスペーパー−第1部:定義及び一般要求事項 

IEC 60641-1:2007 Specification for pressboard and presspaper for 
electrical purposes−Part 1: Definitions and general requirements 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの
評価及びその内容 

(V)JISと国際規
格との技術的差
異の理由及び今
後の対策 

箇条番号 
及び名称 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

2 用語及
び定義 

2.3 カレンダー処理 
2.5 つや出し 

削除 

本文中に使用していない。 

3 分類 

表1 プレスボードの基本種類に1
種及び2種を追加し規定。 

表1 

追加 

IEC規格に規定していない項目を,
旧JIS C 2305の様式によって追加。 

整合化の検討を
行う。 

5 厚さ 

プレスボードに0.5,1.6,2.4,3.2,
4.8,6.4,9.6,10,13を追加し規定。 

プレスボードは0.8,1.0,
1.5,2.0,2.5,3.0,4.0,5.0,
6.0,7.0,8.0 

追加 

旧JIS C 2305の規定に基づき,我が
国で取引されている厚さを追加し
た。 

整合化の検討を
行う。 

6 供給条
件 

“包装は,製品に汚損,損傷及び吸
湿を生じるおそれがなく,かつ,輸
送に適するようにする。”を追加し規
定。 

製品は,輸送,取扱い及び
保管中に十分な保護ができ
る包装で供給しなければな
らない。 

変更 

旧JIS C 2305の規定に基づき,“包
装”を追加記載。 
表示の関連事項は,削除し,箇条6B
にまとめて記載。 

整合化の検討を
行う。 

6A 製品
の呼び方 

製品の呼び方を追加し規定。 

− 

− 

追加 

IEC規格に規定していない,旧JIS C 
2305の様式を追加。 

整合化の検討を
行う。 

6B 表示 

包装の見やすい箇所に,容易に消え
ない方法で,次の事項を表示する。 
なお,表示は,受渡当事者間の協定
によってその一部を省くことができ
る。 
a) 製品の名称 
b) この規格番号 
h) 製造年月又はその略号 
i)  製造番号又は巻取番号を追加し

規定。 

それぞれのこん包は,読み
やすく,消えないように,
次の事項を表示する。 
a) 製造番号又は略号 
b) プレスボード又はプレ

スペーパーの種類 

c) 公称厚さ 
d) 板の寸法又は巻取幅 
e) 質量(正味質量/総質

量) 

追加 

IEC規格に規定していない項目を,
旧JIS C 2305の様式によって追加。 

整合化の検討を
行う。 

2

C

 2

3

0

5

-1

2

0

1

0

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60641-1:2007,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 
 

− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 

− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 
 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

2

C

 2

3

0

5

-1

2

0

1

0