C 2262:2012
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 製品の種類及び呼び方 ······································································································· 2
4.1 接着剤がエポキシ樹脂で特定の接着剤量,ガラスクロス量及びマイカ量の製品の種類及び呼び方 ·· 2
4.2 接着剤がエポキシ樹脂以外の製品,及び接着剤がエポキシ樹脂で4.1に規定する以外の製品の
種類及び呼び方 ···················································································································· 4
5 原材料···························································································································· 5
5.1 集成マイカ ··················································································································· 5
5.2 ガラスクロス ················································································································ 5
5.3 接着剤 ························································································································· 5
6 製品の組成の許容差 ·········································································································· 5
7 製品の品質 ······················································································································ 5
7.1 一般 ···························································································································· 5
7.2 幅 ······························································································································· 6
7.3 厚さ ···························································································································· 6
7.4 長さ ···························································································································· 6
7.5 巻心 ···························································································································· 6
7.6 継ぎ ···························································································································· 6
7.7 縦方向の引張強さ ·········································································································· 7
7.8 柔軟性 ························································································································· 7
7.9 気密度 ························································································································· 7
8 包装及び表示 ··················································································································· 7
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 9
C 2262:2012
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,電気機能材料工業
会(JEIA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと
の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS C 2262:2007は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 2262:2012
電気絶縁用ガラスクロス補強ドライ集成マイカ
Glass-backed mica paper for electrical insulation with resin binder for
post-impregnation (VPI)
序文
この規格は,2005年に第2版として発行されたIEC 60371-3-5を基とし,技術的内容を変更することな
く作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目を追加して作成した日本
工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,ガラスクロス,接着用の少量のエポキシ樹脂などの合成樹脂及び集成マイカから成る電気
絶縁用ガラスクロス補強ドライ集成マイカ(以下,製品という。)について規定する。製品は,適切な含浸
樹脂による真空加圧含浸(VPI: Vacuum Pressure Impregnation)用として設計し,柔軟な状態で供給する。
この製品を基に,真空加圧含浸して硬化した最終品の特性は,主に用いる含浸樹脂に依存する。
この規格で規定する製品の接着用樹脂の接着剤量は,次の3種類とする。
接着剤量が(8±3)%のもの(少接着剤量の製品)。
接着剤量が(16±3)%のもの(中接着剤量の製品)。
接着剤量を受渡当事者間で協定したもの。
この規格に適合する製品は,一般の用途では十分な水準の性能をもつ。特別な用途の場合は,この規格
の規定によるほか,その用途に適合した必要事項を受渡当事者間で取り決めることが望ましい。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60371-3-5:2005,Insulating materials based on mica−Part 3: Specifications for individual
materials−Sheet 5: Glass-backed mica paper with an epoxy resin binder for post-impregnation
(VPI)(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は,適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 2116:2011 電気絶縁用マイカ製品試験方法
2
C 2262:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記 対応国際規格:IEC 60371-2:2004,Specification for insulating materials based on mica−Part 2:
Methods of test(MOD)
JIS C 2220:2008 電気絶縁用集成マイカ
注記 対応国際規格:IEC 60371-3-2,Insulating materials based on mica−Part 3: Specifications for
individual materials−Sheet 2: Mica paper(IDT)
JIS C 2250 電気絶縁用マイカ製品通則
JIS P 8117:2009 紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレー法
注記 対応国際規格:ISO 5636-5:2003,Paper and board−Determination of air permeance and air
resistance (medium range)−Part 5: Gurley method(MOD)
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 2250による。
4
製品の種類及び呼び方
4.1
接着剤がエポキシ樹脂で特定の接着剤量,ガラスクロス量及びマイカ量の製品の種類及び呼び方
接着剤の種類がエポキシ樹脂で,特定の接着剤量,ガラスクロス量及びマイカ量の製品の種類及び特性
を,表1及び表2に示す。
表1及び表2に規定する製品の種類の呼び方は,規格番号及び種類番号で構成する。
種類番号は,次による。
− シート番号 対応国際規格(IEC 60371-3-5)の規格番号の末尾の1桁の数字“5”を指定する。
− 接着剤量で区分けした表番号 表1に規定した接着剤量が(8±3)%の場合は“1”,表2で規定した
(16±3)%の場合は“2”を指定する。
− 製品番号 01から始まる2桁の連続する数字で表す。
例を,次に示す。
例1 JIS C 2262 種類番号 5.1.01
種類番号の内容を次に示す。
− シート番号
5
− 接着剤量で区分けした表番号
1
− 製品番号
01
表1及び表2に規定する製品の種類の呼び方は,規格番号及び構成するガラスクロス量,マイカ量及び
接着剤量による種類コードで構成してもよい。
種類コードは,次による。
− ガラスクロス量 文字“G”に続いて,ガラスクロス量を表す。単位は,グラム毎平方メートル(g/m2)
とする。
− マイカ量 文字“M又はP”に続いて,マイカ量を表す。硬質マイカの場合は文字“M”,軟質マイカ
の場合は文字“P”を用いる。単位は,グラム毎平方メートル(g/m2)とする。
− 接着剤量 文字“R”に続いて,単位面積当たりの質量に対する接着剤量の割合を表す。単位は,百
分率(%)とする。
例を,次に示す。
例2 JIS C 2262 種類コード G23/M80/R08
3
C 2262:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
種類コードの内容を,次に示す。
− ガラスクロス量(G):
23 g/m2
− 硬質マイカ量(M):
80 g/m2
− 接着剤量(R):
8 %
表1−接着剤がエポキシ樹脂で,接着剤量が(8±3)%のもの(少接着剤量の製品)の種類及び特性
種類
番号
種類コード
ガラスクロス量
g/m2
マイカ量
g/m2
単位面積当たり
の質量
g/m2
厚さ許容範囲
mm
揮発分
%
呼び値 許容差 呼び値 許容差 呼び値 許容差
平均
各点
5.1.01 G23/M80/R08
23
±2
80
±7
112
±12
0.08〜0.12 0.07〜0.13
0.5
以下
5.1.02 G23/P80/R08
5.1.03 G23/M120/R08
120
±10
155
±15
0.09〜0.13 0.08〜0.14
5.1.04 G23/P120/R08
5.1.05 G32/M120/R08
32
±3
165
±17
0.10〜0.14 0.09〜0.15
5.1.06 G32/P120/R08
5.1.07 G23/M160/R08
23
±2
160
±13
199
±20
0.11〜0.16
0.10〜0.17
5.1.08 G23/P160/R08
5.1.09 G32/M160/R08
32
±3
209
±21
0.12〜0.17 0.11〜0.18
5.1.10 G32/P160/R08
5.1.11
G23/M180/R08
23
±2
180
±14
220
±22
0.13〜0.18 0.12〜0.19
5.1.12 G23/P180/R08
5.1.13 G32/M180/R08
32
±3
231
±23
0.14〜0.19 0.13〜0.20
5.1.14 G32/P180/R08
5.1.15 G23/M250/R08
23
±2
250
±20
297
±30
0.16〜0.21 0.15〜0.22
5.1.16 G23/P250/R08
5.1.17 G32/M250/R08
32
±3
307
±31
0.17〜0.22 0.16〜0.23
5.1.18 G32/P250/R08
表2−接着剤がエポキシ樹脂で,接着剤量が(16±3)%のもの(中接着剤量の製品)の種類及び特性
種類
番号
種類コード
ガラスクロス量
g/m2
マイカ量
g/m2
単位面積当たり
の質量
g/m2
厚さ許容範囲
mm
揮発分
%
呼び値 許容差 呼び値 許容差 呼び値 許容差
平均
各点
5.2.01 G23/M120/R16
23
±2
120
±10
170
±17
0.10〜0.14 0.09〜0.15
0.5
以下
5.2.02 G23/P120/R16
5.2.03 G32/M120/R16
32
±3
181
±18
0.12〜0.16 0.11〜0.17
5.2.04 G32/P120/R16
5.2.05 G23/M160/R16
23
±2
160
±13
218
±22
0.12〜0.17 0.11〜0.18
5.2.06 G23/P160/R16
5.2.07 G32/M160/R16
32
±3
229
±23
0.14〜0.19 0.13〜0.20
5.2.08 G32/P160/R16
5.2.09 G23/M180/R16
23
±2
180
±14
242
±24
5.2.10 G23/P180/R16
5.2.11 G32/M180/R16
32
±3
253
±26
0.16〜0.21 0.15〜0.22
5.2.12 G32/P180/R16
5.2.13 G23/M250/R16
23
±2
250
±20
325
±33
0.17〜0.22 0.16〜0.23
5.2.14 G23/P250/R16
5.2.15 G32/M250/R16
32
±3
336
±34
0.19〜0.24 0.18〜0.25
5.2.16 G32/P250/R16
4
C 2262:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.2
接着剤がエポキシ樹脂以外の製品,及び接着剤がエポキシ樹脂で4.1に規定する以外の製品の種類及
び呼び方
接着剤がエポキシ樹脂以外の製品,及び接着剤がエポキシ樹脂で4.1に規定する以外の製品の種類を表3
に規定する。ただし,用途によって特別な種類の接着剤が必要な場合は,受渡当事者間の協定による。
表3に規定する製品の種類の呼び方は,規格番号及び種類番号で構成する。
種類番号は,次による。
− マイカを用いた製品の総称記号 文字“M”で表す。
− マイカの種類 マイカの種類を表す。硬質焼成集成マイカの場合は文字“R”を,硬質無焼成集成マ
イカの場合は文字“T”を,軟質集成マイカの場合は文字“U”とする。
− 製品の種類 製品の種類がマイカ製品が可とう性マイカ製品(片面に補強材あり。)であることを示す
1桁の数字“8”で表す。
− 接着剤の種類 接着剤の種類を1桁の数字で表す。その種類は,次による。
・ 油変性合成樹脂,オルソフタル酸アルキド樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂を主成分とする合成樹
脂の場合は,“4”とする。
・ けい素樹脂変性合成樹脂,イソフタル酸アルキド樹脂,テレフタル酸アルキド樹脂又はエポキシ樹
脂を主成分とする合成樹脂の場合は,“5”とする。
・ けい素樹脂を主成分とする合成樹脂の場合は,“6”とする。
− 補強材の種類 補強材の種類を表す。この規格で規定する製品には,ガラスクロスを示す“G”を用
いる。
− 製品の形態 製品の形態を表す。この規格で規定する製品には,ドライマイカを示す“D”を用いる。
例を,次に示す。
例 JIS C 2262 種類番号 MR84G-D
種類番号の内容を次に示す。
− マイカを用いた製品の総称記号
M
− マイカの種類が硬質焼成集成マイカ
R
− 製品の種類が可とう性マイカ製品(片面に補強材あり。)
8
− 接着剤の種類が油変性合成樹脂,オルソフタル酸アルキド樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂
を主成分とした合成樹脂。
4
− 補強材の種類がガラスクロス
G
− 製品の形態がドライマイカ
D
組成の詳細(ガラスクロス量,マイカ量,接着剤量など)は,受渡当事者間の協定による。
5
C 2262:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3−接着剤がエポキシ樹脂以外の製品及び接着剤がエポキシ樹脂で,4.1に規定する以外の製品の種類
種類番号
マイカの種類
接着剤の種類
MR84G-D
MT84G-D
MU84G-D
MRは,硬質焼成集成マイカ。
MTは,硬質無焼成集成マイカ。
MUは,軟質集成マイカ。
油変性合成樹脂,オルソフタル酸アルキド樹脂又は不飽和
ポリエステル樹脂を主成分とした合成樹脂。
MR85G-D
MT85G-D
MU85G-D
けい素樹脂変性合成樹脂,イソフタル酸アルキド樹脂,テ
レフタル酸アルキド樹脂又はエポキシ樹脂を主成分とし
た合成樹脂。
MR86G-D
MT86G-D
MU86G-D
けい素樹脂を主成分とした合成樹脂。
5
原材料
5.1
集成マイカ
集成マイカは,JIS C 2220による。
5.2
ガラスクロス
ガラスクロスは,通常,Eガラスから成る連続的なガラス繊維とする。受渡当事者間で特に協定がない
限り,ガラス繊維は未処理とし,収束剤の含有量は,質量分率3 %以下とする。
用途によって特別な種類及び含有量の収束剤が必要な場合,又はガラス繊維の処理が必要な場合は,受
渡当事者間の協定による。
5.3
接着剤
接着剤は,次による。ただし,用途によって特別な種類の接着剤が必要な場合は,受渡当事者間の協定
による。
a) エポキシ樹脂
製品がこの規格に適合している場合,いかなるエポキシ樹脂を用いてもよい。
b) 表3に規定する合成樹脂
6
製品の組成の許容差
JIS C 2116の箇条9(組成)によって試験したとき,製品の組成の許容差は,表1,表2又は表4を満足
しなければならない。ただし,表4のマイカ量,単位面積当たりの質量及び接着剤量の呼び値は,受渡当
事者間の協定による。
表4−表3に規定する製品の組成の許容差
マイカ量の許容差
単位面積当たりの質量の許容差
接着剤量の許容差
揮発分
呼び値(g/m2)の±15 %
呼び値(g/m2)の±12 %
(呼び値±3)%
1.0 %以下
7
製品の品質
7.1
一般
同じ出荷ロットの製品は,同等の特性をもち,個々のロール状の製品は,全長にわたってこの規格に適
合しなければならない。
製品の表面は,均一で,気泡,ピンホール,折れ,ひび割れなどの欠点があってはならない。
ロール状の製品は,損傷なく連続的に均一な力で巻き戻すことができなければならない。製品に,離型
6
C 2262:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
用のシートを入れてはならない。
受渡当事者間の協定がない限り,製品は,マイカを外側にして巻く。
7.2
幅
ロール状の製品の幅は,10 mm,12 mm,15 mm,20 mm,25 mm,30 mm,40 mm又は50 mmとするの
が望ましい。この場合,幅の測定は,JIS C 2116の箇条6(幅及び長さ)による。
製品の最大幅は,通常,1 000 mmとする。
製品の幅の許容差は,表5による。
表5−幅の許容差
単位 mm
幅の呼び値
許容差
20以下
±0.5
20を超え 500以下
±1.0
500を超え
±5.0
7.3
厚さ
厚さの測定は,JIS C 2116の箇条5(厚さ)による。JIS C 2116の5.1.1又は5.1.5に規定する測定装置を
用いて10点測定する。
4.1に規定する製品の厚さの許容範囲は,表1及び表2による。4.2に規定する製品の厚さの許容差は,
表6による。
表6−表3に規定する製品の厚さの許容差
単位 mm
厚さの呼び値
許容差
10点の平均
各点
0.10未満
±0.02
±0.04
0.10以上 0.20未満
±0.03
±0.05
0.20以上 0.30未満
±0.04
±0.06
0.30以上 0.40以下
±0.05
±0.07
7.4
長さ
製品の長さの測定は,JIS C 2116の箇条6による。ロール状及びシート状の製品の長さは,受渡当事者
間の協定による。シート状の製品の長さの許容差は,表5の幅の許容差と同じとする。この場合,“幅の
呼び値”を“長さの呼び値”と読み換える。
7.5
巻心
ロール状の製品は,鋭いエッジのない内径25 mm,40 mm,55 mm又は76 mmの巻心に緊密に巻き付け
て供給する。
それぞれのロール状の製品の幅に対応する巻心の幅は,受渡当事者間の協定による。
原反及び幅100 mmを超える製品は,内径55 mm又は76 mmの巻心を用いて供給する。
これらの内径以外の巻心を用いる場合,巻心の内径及び幅は,受渡当事者間の協定による。
7.6
継ぎ
継ぎのあるロール状の製品の巻(かん)数(数量)は,一つの出荷ロットの全数に対して25 %以内とす
7
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る。長さ100 m未満のロール状の製品の継ぎは,1か所までとする。長さ100 m以上のロール状の製品の
継ぎの数は,受渡当事者間の協定による。
継ぎの方法は,受渡当事者間の協定による。
7.7
縦方向の引張強さ
縦方向の引張強さの測定は,JIS C 2116の箇条10(引張強さ及び破断伸び)による。表1及び表2に規
定する製品の縦方向の引張強さは,ガラスクロス量が32 g/m2のとき,幅10 mm当たり100 N以上,ガラ
スクロス量が23 g/m2のとき,幅10 mm当たり60 N以上とする。表3に規定する製品の引張強さは縦方向
とし,表7による。
用途によって,特定の引張強さの製品(低い製品又は高い製品)が必要な場合は,受渡当事者間の協定
による。
表7−表3に規定する製品の縦方向の引張強さ
ガラスクロスの呼び厚さ
Mm
幅10 mm当たりの引張強さ
N
0.025
45以上
0.03
60以上
0.04
80以上
0.05
100以上
0.08
120以上
0.10
150以上
7.8
柔軟性
柔軟性の測定は,JIS C 2116の箇条13(柔軟性)による。柔軟性の値は,受渡当事者間の協定による。
7.9
気密度
気密度の測定は,JIS P 8117による。JIS C 2220に規定する硬質無焼成集成マイカを用いた少接着剤量
の製品の場合,気密度は,表8による。その他の製品の場合,気密度は,受渡当事者間の協定による。
表8−気密度
種類番号
種類コード
気密度
s/100 ml
5.1.01
G23/M80/R08
800以下
5.1.03
G23/M120/R08
5.1.05
G32/M120/R08
5.1.07
G23/M160/R08
5.1.09
G32/M160/R08
5.1.15
G23/M250/R08
1 500以下
5.1.17
G32/M250/R08
8
包装及び表示
製品は,輸送,取扱い及び保管中に損傷がないように包装する。包装の条件は,受渡当事者間の協定に
よる。
それぞれの包装の見やすい箇所に,容易に消えない方法で,次の事項を明確に表示する。
a) この規格番号,及び製品の種類番号又は種類コード
8
C 2262:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) ロールで供給する場合は,製品の幅及び長さ
c) シートで供給する場合は,シートの寸法及び枚数,又は質量
d) ロールで供給する場合は,ロールの巻数(単位は,巻,本,個など)
e) 製造年月又はその略号
f)
使用期限及び保管条件
g) 製造業者名又はその略号
h) ロット番号
継ぎのあるロールを一緒にこん(梱)包した場合は,その旨を箱又は包装の外側に明確に表示し,識別
できるようにする。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 2262:2012 電気絶縁用ガラスクロス補強ドライ集成マイカ
IEC 60371-3-5:2005 Insulating materials based on mica−Part 3: Specifications for
individual materials−Sheet 5: Glass-backed mica paper with an epoxy resin binder for
post-impregnation (VPI)
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範
囲
エポキシ樹脂などの合成
樹脂,ガラスクロス及び
集成マイカから成る製品
について規定。
1
エポキシ樹脂,ガラスク
ロス及び集成マイカから
成る製品について規定。
追加
接着剤にエポキシ樹脂以外の
合成樹脂を追加。
我が国では,エポキシ樹脂以外の合
成樹脂も広く使われているため必
要である。
IECへの提案について検討する。
接着剤量を受渡当事者間
で協定したものについて
規定。
接着剤量が(8±3)%又
は(16±3)%の製品につ
いて規定。
追加
接着剤量を受渡当事者間で協
定したものを追加。
IEC規格の内容では我が国の需要
に対応できないため必要である。
IECへの提案について検討する。
2 引用規
格
3 用語及
び定義
主な用語及び定義を規
定。
−
−
追加
項目を追加。
マイカに関する用語及び定義がJIS
C 2250に規定されているため必要
である。
4 製品の
種類及び
呼び方
4.1 接着剤がエポキシ樹
脂で特定の接着剤量,ガ
ラスクロス量及びマイカ
量の製品の種類及び呼び
方
接着剤がエポキシ樹脂で
特定の接着剤量,ガラス
クロス量及びマイカ量の
の製品の種類及び呼び方
を規定。
3
JISとほぼ同じ。
追加
IEC規格の製品の説明文を追
加。
IEC規格に規定されている製品を
4.1として規定し,分かりやすくす
るため,その説明文を追加した。ま
た,種類番号及び種類コードの例を
例1及び例2とした。
技術的な差異はない。
2
C
2
2
6
2
:
2
0
1
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
4 製品の
種類及び
呼び方
(続き)
4.2 接着剤がエポキシ樹
脂以外の製品,及び接着
剤がエポキシ樹脂で4.1
に規定する以外の製品の
種類及び呼び方
接着剤がエポキシ樹脂以
外の製品,及び接着剤が
エポキシ樹脂で4.1に規
定する以外の製品の種類
及び呼び方を規定。
−
−
追加
接着剤がエポキシ樹脂以外の
製品,及び接着剤がエポキシ
樹脂で4.1に規定する以外の
製品の種類及び呼び方を追
加。
我が国の需要に対応するには,IEC
規格に規定されている接着剤がエ
ポキシ樹脂で特定の接着剤量,ガラ
スクロス量及びマイカ量以外の製
品が必要である。
IECへの提案について検討する。
5 原材料 5.3 接着剤
エポキシ樹脂及び表3に
規定する合成樹脂を規
定。
4.3
エポキシ樹脂を規定。
追加
表3に規定する合成樹脂を追
加。
我が国では,エポキシ樹脂以外の合
成樹脂も広く使われているため必
要である。
IECへの提案について検討する。
6 製品の
組成の許
容差
製品の組成の許容差を表
1,表2及び表4で規定。
5
製品の組成の許容差は,
表1及び表2に規定。
追加
接着剤がエポキシ樹脂以外の
製品,及び接着剤がエポキシ
樹脂で4.1に規定する以外の
製品の組成の許容差を表4に
追加。
IEC規格に規定されている接着剤
がエポキシ樹脂で特定の接着剤量,
ガラスクロス量及びマイカ量以外
の製品の組成の許容差が必要であ
る。
IECへの提案について検討する。
7 製品の
品質
7.2 幅
幅の測定方法を規定。
6.2
−
追加
幅の測定方法を追加。
幅の測定方法の規定が必要である。
IECへの提案について検討する。
7.3 厚さ
IEC規格の測定装置及び
マイクロメータを規定。
6.3
IEC 60371-2の4.1.1の装
置を規定。
選択
JISのマイクロメータを追加。
我が国では厚さの測定にマイクロ
メータが広く使用されているため
必要である。
IEC規格に規定されている装置と
マイクロメータとは,測定圧力が異
なる。
製品の厚さの許容範囲及
び許容差を規定。
6.3
4.1に規定する製品の厚
さの許容範囲を規定。
追加
4.2に規定する製品の厚さの
許容差を表6に追加。
我が国で普及している表3の製品
の厚さの許容差が必要である。
IECへの提案について検討する。
2
C
2
2
6
2
:
2
0
1
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
7 製品の
品質
(続き)
7.4 長さ
長さの測定方法を規定。
6.4
−
追加
長さの測定方法を追加。
長さの測定方法の規定が必要であ
る。
IECへの提案について検討する。
7.5 巻心
巻心の内径を規定。
6.5
特定の巻心の内径を規
定。
追加
IEC規格に規定されている内
径以外の巻心を用いる場合
は,受渡当事者間の協定によ
るとした。
我が国では,IEC規格に規定されて
いる内径以外の巻心を用いる場合
があるため必要である。
IECへの提案について検討する。
7.7 縦方向の引張強さ
製品の引張強さを規定。
6.7
ガラスクロス量が32 g/m2
及び23 g/m2の引張強さ
を規定。
追加
表3に規定する製品の引張強
さを表7に追加。
我が国で普及している表3の製品
の引張強さの規定が必要である。
IECへの提案について検討する。
8 包装及
び表示
a) この規格番号,及び製
品の種類番号又は種類
コード
e) 製造年月又はその略号
g) 製造業者名又はその略
号
h) ロット番号
7
規格番号及び種類番号を
規定。
製造年月を規定。
製造業者名を文章で規
定。
ロット番号を文章で規
定。
選択
選択
選択
−
種類コードを追加。
その略号を追加。
その略号を追加。
−
我が国では,製造年月及び製造業者
名を略号で表示することがあるた
め必要である。また,IEC規格では,
文章で規定している製造業者名及
びロット番号をg)及びh)とした。
技術的な差異はない。
IECへの提案について検討する。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60371-3-5:2005,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 選択……………… 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
2
C
2
2
6
2
:
2
0
1
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。