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C 1613:2007  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本試験機工業会(JTM)/財団法人日本規格

協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の

審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

JIS C 1613には,次に示す附属書がある。 

附属書1(参考)放射照度計の斜め入射光特性 

附属書2(参考)校正用標準光源 

附属書3(参考)放射照度計校正装置 

附属書4(参考)温度特性試験用装置 

C 1613:2007  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 1 

4. 性能 ······························································································································ 2 

4.1 直線性 ························································································································· 2 

4.2 斜め入射光特性 ············································································································· 2 

4.3 紫外域相対分光応答度特性······························································································· 2 

4.4 可視域・赤外域応答度特性······························································································· 2 

4.5 温度特性 ······················································································································ 2 

4.6 最大表示・最小検出値 ···································································································· 2 

5. 構造及び機能 ·················································································································· 2 

5.1 構造一般 ······················································································································ 2 

5.2 機能一般 ······················································································································ 2 

5.3 表示部 ························································································································· 3 

5.4 外部出力端子 ················································································································ 3 

6. 試験 ······························································································································ 3 

6.1 試験条件 ······················································································································ 3 

6.2 温度特性試験 ················································································································ 4 

7. 表示 ······························································································································ 5 

8. 収容箱又は取扱説明書 ······································································································ 5 

附属書1(参考)放射照度計の斜め入射光特性 ··········································································· 6 

附属書2(参考)校正用標準光源 ····························································································· 8 

附属書3(参考)放射照度計校正装置 ······················································································ 11 

附属書4(参考)温度特性試験用装置 ······················································································ 13 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 1613:2007 

メタルハライドランプ方式試験機用 

高エネルギー紫外放射照度計 

High irradiance ultraviolet radiometers of the metalhalide lamp type 

exposure apparatus 

1. 適用範囲 この規格は,工業材料及び工業製品の物理的特性・化学的特性を人工的に促進劣化させる

ために,メタルハライドランプを光源として用いる試験機において,その装置内における紫外放射照度(対

象物の面に与えられる紫外放射の密度)を,試験機内に非常設で測定する光電素子を用いたメタルハライ

ドランプ方式試験機用高エネルギー(1)紫外放射照度計(以下,放射照度計という。)について規定する。 

なお,この規格を使用するときの受光部の温度上限は,70 ℃とする。 

注(1) この規格でいう高エネルギーは,波長300〜400 nmの範囲で,放射照度が300 W・m−2以上とす

る。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 1609 照度計 

JIS Z 8103 計測用語 

JIS Z 8113 照明用語 

JIS Z 8120 光学用語 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 1609,JIS Z 8103,JIS Z 8113及びJIS Z 8120によ

るほか,次による。 

a) メタルハライドランプ 発光管の中に,不活性ガス,水銀及び金属ハロゲン化物を封入したランプ。 

b) 光電素子 光の照射によって,起電力,電流,電気伝導度の変化などの電気的出力を発生する素子。 

c) 受光部 光電素子,フィルタその他の光学素子などを含めた,光を電気的出力に変換する部分の総称。 

d) 受光面 受光部の外郭面のうち,放射測定に関与する部分。 

e) 測定基準面 測光距離(放射源と受光面との間の距離)を規定するときの受光部の基準位置を示すも

ので,逆二乗の法則が成立する測光距離を与える平面の位置。 

f) 

光軸 光源の光中心と測光器の受光面との中心を垂直に通る直線。 

g) 平面照度 平面だけに入射する光を測定対象とする照度で,球面照度,円筒面照度などの諸量のよう

な曲面に入射する光の照度を除いた照度。 

h) カットオン波長 放射照度計の紫外域相対分光応答度が,短波長側から増加してそのピーク波長の応

答度に対して5 %を超えたところの波長。 

i) 

カットオフ波長 放射照度計の紫外域相対分光応答度が,そのピーク波長から長波長側に向かって減

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

少して,ピーク波長の応答度の5 %以下になったところの波長。 

j) 

波長傾斜幅 遮断フィルタの遮断域で,透過率が最大値の90 %になる波長(λ1)から透過率が最大

値の10 %になる波長(λ2)を差し引いた波長幅。 

4. 性能  

4.1 

直線性 放射照度計の表示部の直線性は,6.1.3によって試験したときの不確かさで表し,表示値の

±1 %とする。 

なお,直線性には表示部固有の分解能(2)を含まない。 

注(2) ここでいう分解能とは,デジタル表示において末尾数字の±1に相当する値とする。 

4.2 

斜め入射光特性 放射照度計の斜め入射光特性は,受光面の法線方向の入射角度を0°として,6.1.4

によって試験したとき,最大入射角ϕが60°であるときの放射照度計の指示値の真値からの外れ

efは,

10 %以下とする。 

4.3 

紫外域相対分光応答度特性 紫外域相対分光応答度特性は,表1の範囲内とする。 

表 1 紫外域相対分光応答度特性 

単位 nm 

ピーク波長 

 355±5 

半値幅 

  55±10 

カットオン波長 

 305±5 

カットオフ波長 

 390±5 

4.4 

可視域・赤外域応答度特性 受光部の可視域及び赤外域応答度(SVIS-IR)は,6.1.6によって試験した

とき,紫外域応答度に対して3 %以下とする。 

4.5 

温度特性 放射照度計の受光部の温度特性は,6.2によって試験したとき,tfは最大70 ℃において

±10 %とする。 

4.6 

最大表示・最小検出値 放射照度計表示部の最大表示・最小検出値は,次による。 

a) 最大表示値は,1 999(W・m−2)[199.9(mW・cm−2)]以上とする。 

b) 最小検出値は,1(W・m−2)[0.1(mW・cm−2)]とする。 

参考 校正時には,最小検出値は0.01(W・m−2)が必要である。 

5. 構造及び機能  

5.1 

構造一般 構造一般は,次による。 

a) 放射照度計の各部の構造は,堅ろうで作動が確実で,通常の使用における振動及び衝撃に耐え,塗装

及びめっきは容易にはがれないものとする。 

b) 放射照度計は,その内部に対する防じん及び防湿を考慮した構造とする。 

c) 紫外放射にさらされる部分については,耐紫外放射性に優れた材質を用いる。 

5.2 

機能一般 機能一般は,次による。 

a) 放射照度計に表記する紫外放射照度の単位は,(W・m−2)及びその10の整数倍又は10の整数乗倍の

単位とする。ただし,慣用として(mW・cm−2)としてもよい。 

b) 電池内蔵形のものは,電池の機能が正常であることを確認する機能をもたなければならない。 

c) 使用温度範囲は,表示部が10〜40 ℃,受光部が0〜70 ℃とする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.3 

表示部 表示部は,デジタル表示とし,紫外放射照度値の表示が明確で,誤った読取りが生じにく

い構造とする。 

5.4 

外部出力端子 外部機器(パーソナルコンピュータ,レコーダなど)へ出力する端子があるときは,

出力インピーダンスを明記する。 

6. 試験  

6.1 

試験条件 照度計の試験は,附属書3に示した校正装置で行うのがよい。 

6.1.1 

放射照度計の入射方法 放射照度計の入射方法は,次による。 

a) 照射用光源と放射照度計受光部は,校正装置の測光ベンチ上に設置したそれぞれ専用の移動架台に取

付け,照射用光源の放射照度既知の方向が受光面の光軸に一致するように配置する。 

b) 照射用光源と受光面との間には,適切な穴あき遮光板を置いて,直射光以外の光が受光面に入射しな

いようにする。また,光源の基準面と放射照度計の測定基準面との距離は,光源の大きさ(光源のガ

ラス球)又は受光面のいずれか大きい方の最大寸法の10倍以上とする。 

6.1.2 

放射照度試験 放射照度試験は,次による。 

a) 照射用光源には,附属書2に示した250 W又は1 500 W水銀ランプを使用するのがよい。ランプは,

定格電力で点灯する。 

b) 試験場所の温度は21〜26 ℃で,試験中の温度変化は2 ℃以内とする。試験場所の湿度は,65 %以下

とする。 

c) ランプを所定の安定時間点灯した後に,放射照度計E0の値を読む。E0を,次の式によって計算する。 

=

2

1

)

(

)

(

0

λ

λ

λ

λ

λ

d

S

P

E

ここに, 

E0: 基準放射照度での放射照度計の読み値 

P (λ): ランプの分光分布 

S (λ): 放射照度計の相対分光応答度(365 nmを1とする。) 

λ: 波長(有効波長範囲λ1≦λ≦λ2) 

d) 放射照度計の読みは,受光面を照射してから,放射照度計の立上り時間以上経過した後に読むものと

する。 

e) 放射照度計の各試験において,放射照度計に与える放射照度は,有効数字3けた以上取れる値とする。 

備考 この使用目的からいえば,本来,メタルハライドランプを用いて,放射照度の校正を行うのが

正しい方法であるが,ランプの“短時間安定性”・“安定性”・“再現性”の性能面で現状では改

善すべき点があるので,ここでは,より短時間安定性・安定性・再現性に優れた水銀ランプを

採用した。 

6.1.3 

表示部の直線性試験 直線性試験は,受光部を取り外して表示部の入力に直流電流を印加して最大

表示値が得られるようにし,次にその約1/3及び1/6 の表示が得られるような電流を与え,それぞれの電
流値(I0)と放射照度計の読み(E)とを用いて誤差(ε)を計算する。ここで,印加した電流値と表示の

値とをそれぞれ(I1),(I2),(I3)及び(E1),(E2),(E3)とすると,添字の1,2,3の値に対する直線性

の誤差(

iε)は,次のようになる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(%

100

1

3

1

3

1

×

=

=

=

λ

λ

ε

i

i

i

i

i

E

I

I

E

このiεの中の最大値を,直線性の誤差とみなす。 

6.1.4 

斜め入射光試験 6.1.2の方法によって放射照度計の読み(E0)を取り,次に照射を与えたまま,

受光部を光軸と測定基準面との交点を通る鉛直軸の周りに5°又は10°ごとに,それぞれ左右に回したと

きの読み[S(θ)]を取り,放射照度計の指示値からの外れ

ef(%)を次の式によって計算する。 

( %

100

1

cos

)

(

cos

2

×

=∫∫

ϕ

ϕ

θ

θ

θ

θ

θ

d

d

S

fe

ここに, ϕ: 最大入射角の値 

なお,この試験は,受光部を光軸の周りに90°回した状態で再び行い,その二つのデータについて斜め

入射光特性[S(λ)rel]を測定する(3)。参考として,具体的な計算方法を附属書1に示す。 

注(3) 受光部の偏光特性がないことを確認するためである。 

6.1.5 

紫外域相対分光応答度試験 280〜420 nmの波長範囲について,5 nmごとに29個の波長における

相対分光応答度[S(λ)]を測定する。 

参考 測定波長間隔は,5 nm以下とし,分光装置の等価帯域半値幅の整数倍になるようにする。 

6.1.6 

可視域・赤外域応答度試験 受光部の可視域・赤外域応答度特性試験の方法は,次による。 

a) 6.1.2の方法によって,測定の有効数字が3けた以上取れる状態で,放射照度計の読み(E0)を取る。 

b) a)と同一状態で,光路にシャープカットフィルタ(透過限界波長が約420 nm,波長傾斜幅が約35 nm

最大透過率が約90 %)を入れたときの読み(EVIS-IR)を取る。 

c) a)及びb)で求めた放射照度計の読み(E0,EVIS-IR)を用いて,可視域・赤外域応答度(SVIS-IR)を,次

の式によって計算する。 

(%

100

0

IR

-

VIS

IR

-

VIS

×

=

E

E

S

6.2 

温度特性試験 温度試験は,例として附属書4に示したような試験機内に放射照度計の受光部を設

置し,温度21〜26 ℃で光源からの照射を与えて,放射照度の指示値が最大表示値の1

40以上又は有効数

字3けた以上の一定値となるようにする。次に,放射照度計の温度を,上限温度である70 ℃以上75 ℃以

下で温度平衡に達するようにして,放射照度計の指示値を読み取り,温度特性

tfを,次の式によって計算

する。 

(%

100

0

=

E

E

E

f

t

t

ここに, 

tf: 温度特性 

Et: 70 ℃以上75 ℃以下における放射照度計の読み 

E0: 21〜26 ℃での放射照度計の読み 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7. 表示 放射照度計には,見やすいところに容易に消えない方法で,次の事項を誤認のおそれがないよ

うに表示しなければならない。 

a) 名称及び規格番号 

b) 紫外放射照度表示範囲[0.1〜199.9(mW・cm−2)など] 

c) 測定基準面の位置(4) 

d) 測定波長範囲(5) 

e) 取扱い(連続使用の可否) 

f) 

製造年月又はその略号 

g) 製造番号(6) 

h) 製造業者名又はその略称 

注(4) 測定基準面の位置を受光部に表示する。受光部に表示できない場合は,表示部に表示する。こ

の表示が不可能な場合は,取扱説明書に記載する。 

(5) 紫外域(280〜420 nm)におけるものとする。 

(6) 受光部と表示部とが分離できる構造のもので,両者に固有の組合せが必要なものは合番号を付

ける。 

8. 収容箱又は取扱説明書 照度計には,収容箱又は取扱説明書に次の事項を記載する。 

a) 相対分光応答度 

b) 断続光に対する補正表があるものは,その補正表。 

c) 校正期間に関する事項(推奨値) 

d) その他必要な事項 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書1(参考)放射照度計の斜め入射光特性 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

1. 放射照度計の斜め入射光特性 放射照度計の斜め入射角θに対する応答特性がcos θに従わないと,

斜め方向からの入射の放射照度を正確に評価できなくなって,測定値が不確かになる。この不確かさの程

度は,放射照度計の斜め入射角θに対する応答特性S(θ)と放射照度計が光源を見込む角度φとで決まる。 

附属書1図1のように,放射照度計を,試料台の有効照射の端に置いたとき,管の長さをL,管から放射

照度を測定する位置までの距離をhとすれば,放射照度計の指示値の真値からの外れ

ef(%)は式(1)で

表す。 

%

100

1

cos

)

(

cos

0

2

0

×

=∫∫

ϕ

ϕ

θ

θ

θ

θ

θ

d

d

S

fe

 ········································· (1) 

ここで,ϕは,測定する入射角の最大値で,

=

h

L

1

tan

ϕ

である。 

附属書1図 1 放射照度計への斜め入射の状態 

2. 具体的な計算例 通常使用されている試験機での入射角の最大値ϕは,60°程度とみられるので,斜

め入射の評価はθ≦60°とした。ここで市販の放射照度計の斜め入射光特性の一例について

efを具体的に

計算した結果を,附属書1表1に示す。 

附属書1図1のように,試料台の有効照射面の端に放射照度計を置いたとき。 

      ランプ長  L′= 500 mm ,L = 460 mm 

   条件 照射距離  h = 252 mm 

      有効照射幅 l = 420 mm 

°

=

=

=

3.

61

252

460

tan

tan

1

1

h

L

ϕ

式(1)から,最大でおよそ60°のときの

efは, 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

%

78

.7

100

1

cos

)

(

cos

0

2

0

×

=∫∫

ϕ

ϕ

θ

θ

θ

θ

θ

d

d

S

fe

附属書1表1 放射照度計の斜め入射光特性の一例(左右平均) 

角度(°) 

S(θ) 

cosθ 

 0 

1.000 

1.000 

 5 

0.994 

0.996 

10 

0.973 

0.985 

15 

0.938 

0.966 

20 

0.897 

0.940 

25 

0.848 

0.906 

30 

0.794 

0.866 

35 

0.730 

0.819 

40 

0.667 

0.766 

45 

0.595 

0.707 

50 

0.519 

0.643 

55 

0.435 

0.574 

60 

0.329 

0.500 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2(参考)校正用標準光源 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

1. 光源ランプの形式 放射照度計の校正に使用する光源ランプは,高圧水銀ランプで定格電力250 W及

び1 500 Wの2種類とする。 

2. 光源ランプの構造及び性能 光源ランプの構造及び性能は,次による。 

a) 光源ランプの形状は,定格電力250 W及び1 500 Wともに附属書2図1に示すようなものとする。 

附属書2図1 光源ランプ(高圧水銀ランプ)の形状 

b) 陽極は,ロッド状タングステン電極とする。陽極の先端の傾斜部の角度は,任意とする。 

c) 陽極陰極間距離は,1 500 Wのものは4.0±0.5 mm,250 Wのものは1.9±0.2 mmとする。 

d) ランプ定格電力,電圧及び電流値は,附属書2表1による。 

附属書2表 1 ランプ定格値 

ランプ電力 

ランプ電圧 

ランプ電流 

 250 

40±6 

 6.8±1.1 

1 500 

23±3 

66±9 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

e) 有効使用時間(再校正までの時間)は,波長300〜400 nmの放射の波長的な積分量の出力が校正直後

の値に対して5 %変化するまでの時間とする。 

なお,その時間は,250 Wランプで40 時間,1 500 Wで100時間程度である。 

3. 光源ランプの分光分布 250 W及び1 500 Wの波長280〜500 nmにおけるそれぞれの相対分光分布を,

附属書2図2及び附属書2図3に示す。 

附属書2図 2 250 W相対分光分布 

附属書2図 3 1 500 W相対分光分布 

4. 光源ランプの点灯及び使用条件 光源ランプの点灯及び使用条件は,次による。 

a) 光源ランプは陽極を下方にし,管軸を鉛直にして点灯する。 

b) ランプ始動後,20分間経過してから使用する。 

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10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) 強制空冷などによる冷却を行ってもよいが,それによるランプ電圧変化は2. d)による。 

5. フィルタ フィルタは,次による。 

a) フィルタの種類 照射用光源と組合せて使用するフィルタは,次のものとする。 

名称:紫外透過フィルタ(TS-UV-32) 

材質:けい酸塩ガラス 

b) フィルタの分光透過率 フィルタの波長250〜900 nmにおける分光透過率を,附属書2図4に示す。 

附属書2図 4 フィルタの分光透過率 

備考 このフィルタを使用する理由は,365 nm放射を完全に透過し,かつ,313 nm放射を遮断す

るためである。また,ここに示す“TS-UV-32”は,この規格の使用者の便宜のために,一

般に入手できるものとして挙げたが,これを推奨するわけではない。同じ効果を得られる

ことを証明することができれば,これと同等のほかのものを用いてもよい。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書3(参考)放射照度計校正装置 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

1. 装置概要 放射照度計校正装置は,メタルハライドランプ方式試験機に使用する放射照度計を校正す

るための光源装置である。光学ベンチ上に標準ランプ及び標準放射照度計(受光部)をセットして高放射

照度を得て,被校正器を校正する。光源部は,標準ランプに1 500 W及び250 W高圧水銀ランプを使用し,

直流点灯させるための電源とランプを安定点灯させるボックスとからなる。架台部は,光学ベンチと標準

放射照度計及び被校正器を固定保持するホルダからなる。架台部には,ランプ電力を計測する電力計及び

大電流計測用のトランスデューサを搭載する。 

2. 装置の一例 校正装置は,附属書3図1による。 

2.1 

光源部 光源部は,次による。 

a) 1 500 W高圧水銀ランプ,点灯ボックス及び安定器 

b) 250 W高圧水銀ランプ,点灯ボックス及び安定器 

2.2 

架台部 架台部は,次による。 

a) 架台,光学ベンチ,放射照度計ホルダ及びアパーチャ 

b) ランプ電力計測器 

c) 操作盤,ブレーカ及びサービスコンセント 

2.3 

標準放射照度計  

3. 電源 200 V 単相 30 A(50 Hz) 

4. 構成各部の仕様の一例  

4.1 

光源部 光源部は,次による。 

a) 1 500 W高圧水銀ランプ 

b) 1 500 W安定器 

c) 250 W高圧水銀ランプ 

d) 250 W安定器 

4.2 

架台部 架台部は,次による。 

a) 架台本体 SS耐熱黒塗装,キャスタ及びレベル出し用足付き。 

b) 光学ベンチ 1 200 mm 

c) 放射照度計ホルダ 標準放射照度計との比較が容易な回転式又はスライド式。 

d) 電力計 定格2 000 W及びトランスデューサ 

e) フィルタ 紫外透過フィルタ(附属書2参照) 

f) 

アパーチャ 開口径100 mm,開口径40 mm及びフィルタ用アパーチャ開口径40 mmのもの。 

4.3 

標準放射照度計 標準放射照度計は,次による。 

a) 標準放射照度計本体 電源ON/OFFスイッチ及び照度値表示モニタ付き。 

b) 標準放射照度計受光部 フォトダイオード内蔵 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

附属書3図 1 放射照度計校正装置 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書4(参考)温度特性試験用装置 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

1. 温度特性の測定方法の一例 測定系の概略を,附属書4図1に示す。放射照度計受光部内のフォトダ

イオード側面にKタイプ熱電対(線径0.2 mm以下)を設置し,レコーダによって測定する温度を放射照

度計の温度とする。附属書4図2のように放射照度計の温度制御は,受光部裏面をアルミニウム合金製の

ブロックに取付け,そのブロック内に制御された温度の水を流すことで行う。 

参照光源は,校正用で用いる高圧水銀ランプ(定格電力1 500 W)を使用する。 

放射照度計の指示値は,本体内部の外部出力が測定できる端子間の出力電圧を測定する。測定は,水温

を設定してから,約30 分後に行う(温度平衡は,約15 分)。 

附属書4図 1 測定系概略図 

附属書4図 2 温度測定位置