C 1609-2:2008
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 単位······························································································································· 3
5 性能······························································································································· 3
5.1 検定公差 ······················································································································ 3
5.2 直線性 ························································································································· 4
5.3 斜入射光特性 ················································································································ 4
5.4 可視域相対分光応答度特性······························································································· 4
5.5 紫外域・赤外域の応答度特性···························································································· 4
5.6 表示部の特性 ················································································································ 4
5.7 疲労特性 ······················································································································ 4
5.8 温度特性 ······················································································································ 5
5.9 湿度特性 ······················································································································ 5
5.10 電源変動特性 ··············································································································· 5
6 構造及び機能 ··················································································································· 5
6.1 構造一般 ······················································································································ 5
6.2 受光部 ························································································································· 5
6.3 表示部 ························································································································· 5
7 試験······························································································································· 6
7.1 試験条件 ······················································································································ 6
7.2 直線性試験 ··················································································································· 6
7.3 斜入射光試験 ················································································································ 7
7.4 可視域相対分光応答度特性試験························································································· 8
7.5 紫外域・赤外域応答度特性試験························································································· 9
7.6 表示部の特性試験 ········································································································· 10
7.7 疲労特性試験 ··············································································································· 10
7.8 温度特性試験 ··············································································································· 11
7.9 湿度特性試験 ··············································································································· 11
7.10 電源変動特性試験 ········································································································ 11
8 表記······························································································································ 11
9 器差検定の方法 ··············································································································· 12
10 使用中検査 ··················································································································· 12
11 対応関係 ······················································································································ 12
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附属書A(規定)器差検定の方法 ··························································································· 13
附属書B(規定)使用中検査 ································································································· 14
C 1609-2:2008
(3)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人照明学会(IEIJ),社団法人日本計
量機器工業連合会(JMIF)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格
を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格
である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,
責任はもたない。
JIS C 1609の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 1609-1 第1部:一般計量器
JIS C 1609-2 第2部:取引又は証明用
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白 紙
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日本工業規格 JIS
C 1609-2:2008
照度計−第2部:取引又は証明用
Illuminance meters-Part 2 :
Measuring instruments used in transaction or certification
序文
この規格は,照度計が計量法の特定計量器として要求される要件のうち,構造及び性能に係る技術上の
基準及び試験の方法を規定するために作成した日本工業規格であり,この規格の適合だけをもって計量法
で定める検定に合格したということにはならない。また,この規格に適合するものであることを示す工業
標準化法第19条の表示を付すことはできない。
なお,現時点において,対応国際規格は制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,一般照明用光源(白熱電球,蛍光ランプ,HIDランプなど)の照度1)を測定するアナログ
指示式照度計及びデジタル表示式照度計(以下,“照度計”という。)のうち,日本国内における取引又は
証明に用いられる照度計について規定する。
注1) この規格でいう照度とは,平面に入射する光だけを測定対象とする照度であり,曲面に入射す
る球面照度,円筒面照度などの照度は含まない。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 7526 光度標準電球
JIS Z 8103 計測用語
JIS Z 8113 照明用語
JIS Z 8120 光学用語
JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方
JIS Z 8720 測色用標準イルミナント(標準の光)及び標準光源
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103, JIS Z 8113及びJIS Z 8120によるほか,次による。
3.1
受光部
検出器,フィルタその他の光学素子などを含めた,光を電気的出力に変換する部分の総称。
3.2
2
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測定基準面
測光距離を規定する場合の受光器位置の基準位置を示すものであり,逆二乗の法則が成立する測光距離
を与える平面の位置。
3.3
測光軸
照射用光源から照度計の測定基準面を通る光軸。
3.4
高透過域
フィルタの透過率が72 %以上となる波長範囲。
3.5
高透過限界波長
高透過域の限界に該当する波長。
3.6
遮断域
フィルタの透過率が5 %以下となる波長範囲。
3.7
遮断限界波長
遮断域の限界に該当する波長。
3.8
波長傾斜幅
フィルタの分光透過率において,高透過限界波長と遮断限界波長との間隔。
3.9
透過限界波長
波長傾斜幅の中点に該当する波長。
3.10
計量値
計量器の表示する物象の状態の量の値。
3.11
目盛標識
計量値又はそれに関連する値を表示するための数字又は点,線その他の記号。
3.12
アナログ指示機構
計量値を連続的に示す目盛標識の集合。
3.13
デジタル表示機構
計量値を一定間隔で断続的に表示する目盛標識の集合(最下位のけたの値を連続的に表示する場合を含
む。)。
3.14
表示機構
アナログ指示機構及びデジタル表示機構。
3
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3.15
目量
隣接する目盛標識のそれぞれが表す物象の状態の量の差。
3.16
合番号
計量器(附属計器も含む。)が分離する構造であり,その計量器が一対であることを示すための番号。
3.17
最大目盛
測定レンジ内で計ることができる最大の値。
3.18
器差
計量値から真実の値を減じた値。
3.19
検定
計量法に規定される検定。
注記 検定を行う者は,計量法によってその特定計量器の種類ごとに都道府県知事,指定検定機関,
独立行政法人産業技術総合研究所,日本電気計器検定所と定められている。
3.20
検定公差
検定における器差の許容値。
3.21
使用公差
使用中検査における器差の許容値。
3.22
照射用光源
試験を実施するとき,照度計に光を与えるための光源。
3.23
遮光板
光を遮ることを目的とした照射用光源と照度計との間に置く板。
3.24
穴あき遮光板
照射用光源以外の光が照度計の受光部に入射しないことを目的とした照射用光源と照度計との間に置く
板。
4
単位
単位は,計量法及び計量単位令によるほか,JIS Z 8203に規定された国際単位系による。
5
性能
5.1
検定公差
照度計の検定公差は,最大目盛の4 %とする。
4
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5.2
直線性
5.2.1
受光素子の受光感度の直線性のずれ
デジタル表示式照度計の受光感度の直線性のずれは,7.2.1によって試験したとき,1εの値が0.3 %を超
えるものであってはならない。
5.2.2
表示機構の照度に対する直線性のずれ
デジタル表示式照度計の照度に対する直線性のずれは,7.2.2によって試験したとき,
2ε及び3εの値が
1 %を超えるものであってはならない。
5.2.3
レンジ切替による直線性のずれ
デジタル表示式照度計のレンジ切替による直線性のずれは,7.2.3によって試験したとき,4εの値が0.2 %
を超えるものであってはならない。
5.3
斜入射光特性
照度計の斜入射光特性は,7.3によって試験したとき,
*
2f(θ)の値が表1に示す値を超えないものでな
ければならない。
表1−入射角度θにおける限度値
入射角度θ(°)
値 (%)
30
60
80
2
7
25
5.4
可視域相対分光応答度特性
照度計の可視域相対分光応答度特性は,7.4によって試験したとき,標準分光視感効率(標準比視感度)
からの外れ'1fの値が8 %を超えるものであってはならない。
5.5
紫外域・赤外域の応答度特性
5.5.1
紫外域応答度特性
照度計の紫外域応答度特性は,7.5.1によって試験したとき,uの値の絶対値が1 %を超えるものであっ
てはならない。
5.5.2
赤外域応答度特性
照度計の赤外域応答度特性は,7.5.2によって試験したとき,rの値の絶対値が1 %を超えるものであっ
てはならない。
5.6
表示部の特性
5.6.1
姿勢の影響
アナログ指示式照度計の表示機構への姿勢の影響は,7.6.1によって試験したとき,
Pfの値の絶対値が
2 %を超えるものであってはならない。
5.6.2
零位の狂い
アナログ指示式照度計の表示機構の零位の狂いは,7.6.2によって試験したとき,efの値の絶対値が1 %
を超えるものであってはならない。
5.6.3
応答時間
照度計の応答時間は,7.6.3によって試験したとき,計量値が5秒以内に安定するものでなければならな
い。ただし,測定レンジが自動的に切り替わる照度計にあっては,測定レンジの切換えに要する時間を含
むものとする。
5.7
疲労特性
5
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照度計の疲労特性は,7.7によって試験したとき,
Ffの値の絶対値が1 %を超えるものであってはなら
ない。
5.8
温度特性
照度計の温度特性は,7.8によって試験したとき,
Tfの値の絶対値が3 %を超えるものであってはなら
ない。
5.9
湿度特性
照度計の湿度特性は,7.9によって試験したとき,
Hfの値の絶対値が3 %を超えるものであってはなら
ない。
5.10 電源変動特性
5.10.1 電源に電池を使用する場合
電源に電池を使用する照度計の電源変動特性は,7.10.1によって試験したとき,VD
fの値の絶対値が0.5 %
を超えるものであってはならない。
5.10.2 電源に商用電源を使用する場合
電源に商用電源を使用する照度計の電源変動特性は,7.10.2によって試験したとき,
VA
fの値の絶対値
が0.5 %を超えるものであってはならない。
6
構造及び機能
6.1
構造一般
照度計の構造一般は,次による。
a) 照度計の各部の構造は堅ろうで作動が確実で,通常の使用における振動及び衝撃に耐え,塗装及びめ
っきは容易にはがれないものでなければならない。
b) 照度計は,その内部に対する防じん,及び防湿を考慮した構造でなければならない。
c) 電源に電池を使用する照度計は,電池がその照度計を正常に動作させる状態であることを確認できる
ものでなければならない。
6.2
受光部
照度計の受光部は,次による。
a) 照度計の受光素子は,その表面に直接他の物体が触れることのないようにガラスなどで覆われていな
ければならない。
b) 取り外せる機構の減光フィルタをもつ照度計にあっては,そのフィルタを取り付けるたびに,そのフ
ィルタの受光素子に対する位置の関係が変わるものであってはならない。
c) 取り外せる機構の減光フィルタをもつ照度計にあっては,受光部の相対分光応答度は,減光フィルタ
を使用した場合でも,5.3に規定する斜入射光特性,5.4に規定する可視域相対分光応答度特性及び5.5
に規定する紫外域・赤外域の応答度特性を満足するものでなければならない。
6.3
表示部
照度計の表示部は,次による。
a) 表記する単位(箇条4参照)は,lx(ルクス)及びその10の整数倍又はその10の整数乗倍の単位と
する。
b) 照度計の表示機構は,零位を調節できるもの,又は自動零位調整機構を備えたものでなければならな
い。
c) 照度計の目量は,アナログ指示式照度計にあってはそれぞれの測定レンジにおいてその測定レンジに
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おける最大目盛の2 %,デジタル表示式照度計にあってはその測定レンジにおける最大目盛の1 %を
超えるものであってはならない。
d) アナログ指示式のものは,目盛線が鮮明で,指針は照度値の正確な読取りができる形状であり,視差
をできるだけ小さくする構造でなければならない。また,目盛部分の保護板は帯電しにくいものでな
ければならない。
e) デジタル表示式のものは,照度値の表示が明確で,かつ,誤った読取りが生じない構造でなければな
らない。
7
試験
7.1
試験条件
7.1.1
照度計の入射方法
照度計の試験のうち,7.2,7.3,7.7,7.8,7.9,7.10.1及び7.10.2の各試験における照度測定は,次の方
法による。
a) 照射用光源には,JIS C 7526に規定する光度標準電球又はこれと同等の性能をもつ電球(照射用光源
は,JIS Z 8720に規定する標準イルミナントAに近似させた電球を用いるほか,同じ分布温度の性能
をもつ電球)を使用する。
b) 照射用光源と照度計又は照度計の受光部とは,測光ベンチ上に装置したそれぞれ専用の移動架台に取
り付け,照射用光源の光度既知の方向が,受光面の測光軸に一致するように配置する。
c) 照射用光源と受光面との間には適当な穴あき遮光板を置いて,直射光以外の光が受光面に入射しない
ようにする。また,受光面には均一な光を入射させる。
d) 試験場所の温度は21〜27 ℃とし,試験中の許容温度変化は±2 ℃とする。
上記試験温度以外で試験される場合は,温度の補正を実施する。
試験場所の相対湿度は75 %以下とする。ただし,静電気による障害を十分配慮する。
e) 照度計の読みは,5.6.3に規定する応答時間以上で測定する。
f)
照度計の測定基準面の照度
0
Eは,次の式によって求める。
2
0
S
I
E=
ここに,
0E: 測定基準面の照度(lx)
I : 照射用光源の光度(cd)
S : 照射用光源のフィラメントの光中心と照度計の測定基準面
との距離(m)
注記 測定基準面は,照射用光源となる電球フィラメントの光中心と照度計との距離が,電球のガ
ラス球又は受光面のいずれか大きい方の最大寸法の10倍以上離れた状態で,上記式が成立す
るための照度計の基準位置をいう。
7.1.2
試験照度
照度計の試験のうち,7.3,7.7,7.8,7.9,7.10.1及び7.10.2の各試験において,照度計に与える照度は,
最大目盛の2/3以上の照度とする。ただし,試験照度が1 000 lxを超える場合は1 000 lxとする。
7.2
直線性試験
7.2.1
受光素子の受光感度の直線性のずれ
最大目盛の表示(1 000 lxを超える場合は,1 000 lxとする。)に相当する照射用光源からの距離をあら
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かじめ求めておき,照度計を設置後,7.1.1の方法によって照度計を読み(E1),その受光素子の出力2)を電
流計又は電圧計で計測し,その受光素子の出力の1/10の出力を算出で求め,同等の値を示す照射用光源か
らの距離を計測し,与える受光面の照度について照射用光源の光度及び距離をもとに照度の値(E0)を求
めて,次の式によって受光素子の受光感度の直線性のずれ
1εを求める。
()
%
100
10
10
0
0
1
1
×
×
×
−
=
E
E
E
ε
注2) 受光素子の出力とは,受光素子から出力される電流又は電圧をさす。
7.2.2
表示機構の照度に対する直線性のずれ
7.1.1の方法によって最大目盛の照度を与えた場合の受光素子の出力及び最大目盛の1/3及び2/3の照度
を与えた場合の受光素子の出力をあらかじめ求めておき,これらに相当する電流又は電圧をそれぞれの回
路に与えたときの計量値を読み取り,次の式によって表示機構の照度に対する直線性のずれ
3
2,ε
ε
を求める。
()
%
100
3
3
1
1
3
2
×
×
×
−
=
Y
Y
Y
ε
()
%
100
5.1
5.1
2
2
3
3
×
×
×
−
=
Y
Y
Y
ε
ここに,
1Y: 最大目盛の1/3の照度を与える光を照射したときの受光素
子の出力に相当する電流又は電圧を回路に与えたときの計
量値
2Y: 最大目盛の2/3の照度を与える光を照射したときの受光素
子の出力に相当する電流又は電圧を回路に与えたときの計
量値
3Y: 最大目盛の照度を与える光を照射したときの受光素子の出
力に相当する電流又は電圧を回路に与えたときの計量値
7.2.3
レンジ切替による直線性のずれ
それぞれの測定レンジの最大目盛の表示に相当する電流又は電圧を測定し,次の式によってレンジの切
換え誤差4εを求める。
()
%
100
n
1
n
n
1
n
n
4
×
×
×
−
=
−
−
k
X
k
X
X
ε
ここに,
n
X : 隣り合う測定レンジのうち,最大目盛が大きい測定レン
ジのときに与えた電流(A)又は電圧(V)
1
n−
X
: 隣り合う測定レンジのうち,最大目盛が小さい測定レン
ジのときに与えた電流(A)又は電圧(V)
nk : 隣り合う測定レンジのうち,最大目盛が大きい測定レン
ジの最大目盛を最大目盛が小さい測定レンジの最大目盛
で除した値
7.3
斜入射光試験
7.1.1及び7.1.2の方法において照度計の読み(
0Y)をとり,次に光を照射したまま受光部を測光軸と測
定基準面との交点を通る測定軸に対する鉛直軸の周りに30°,60°及び80°それぞれ左右に回転させたと
きの読み(Y)をとり,次の式によって斜入射光特性
*
2f(θ)を求める。
なお,この試験は,受光部を測光軸の周りに90°回転させた状態で再び行い,計12点についてそれぞ
れ求める。
8
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()
()
%
100
cos
cos
0
0
*
2
×
−
=
θ
θ
θ
Y
Y
Y
f
ここに,
θ: 入射角度(°)
7.4
可視域相対分光応答度特性試験
可視域相対分光応答度特性試験は,分光測定装置を用いて360〜830 nmまでの波長範囲で5 nmごとに
測定し,次の式によって可視域相対分光応答度特性'1fを求める。
()
()
()
()
%
100
'
830
360
830
360
*
1
×
−
=
∑
∑
=
=
λ
λ
λ
V
λ
V
λ
s
f
ここに,
()λ
s*
: 次の式によって求められた相対分光応答度
()
()
()
()
()
()λ
s
λ
s
λ
I
λ
V
λ
I
λ
s
λ
λ
×
×
×
=∑∑
=
=
830
360
e
830
360
e
*
ここに,
()λ
Ie
: 2 856 Kの温度にある黒体の波長λにおける分光放射強度
の値
()λ
s
: 波長λにおける受光素子の相対分光応答度
()λ
V
: 表2に示す波長λにおける分光視感効率
9
C 1609-2:2008
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−波長λにおける分光視感効率
波長(nm)
分光視感効率
波長(nm)
分光視感効率
波長(nm)
分光視感効率
360
365
370
375
380
385
390
395
400
405
410
415
420
425
430
435
440
445
450
455
460
465
470
475
480
485
490
495
500
505
510
515
0.000 003 9
0.000 007 0
0.000 012
0.000 022
0.000 039
0.000 064
0.000 120
0.000 217
0.000 396
0.000 640
0.001 21
0.002 18
0.004 00
0.007 30
0.011 60
0.016 84
0.023 00
0.029 80
0.038 00
0.048 00
0.060 00
0.073 90
0.090 98
0.112 6
0.139 0
0.169 3
0.208 0
0.258 6
0.323 0
0.407 3
0.503 0
0.608 2
520
525
530
535
540
545
550
555
560
565
570
575
580
585
590
595
600
605
610
615
620
625
630
635
640
645
650
655
660
665
670
675
0.710 0
0.793 2
0.862 0
0.914 9
0.954 0
0.980 3
0.995 0
1.000 0
0.995 0
0.978 6
0.952 0
0 915 4
0.870 0
0.816 3
0.757 0
0.694 9
0.631 0
0.566 8
0.503 0
0.441 2
0.381 0
0.321 0
0.265 0
0.217 0
0.175 0
0.138 2
0.107 0
0.081 60
0.061 00
0.044 58
0.032 00
0.023 20
680
685
690
695
700
705
710
715
720
725
730
735
740
745
750
755
760
765
770
775
780
785
790
795
800
805
810
815
820
825
830
0.017 00
0.011 92
0.008 21
0.005 72
0.004 10
0.002 93
0.002 09
0.001 48
0.001 05
0.000 740
0.000 520
0.000 361
0.000 249
0.000 172
0.000 120
0.000 085
0.000 060
0.000 042
0.000 030
0.000 021
0.000 015
0.000 011
0.000 007 5
0.000 005 3
0.000 003 7
0.000 002 6
0.000 001 8
0.000 001 3
0.000 000 91
0.000 000 64
0.000 000 45
注記 該当値が表中にないときには,補間して計算する。
7.5
紫外域・赤外域応答度特性試験
7.5.1
紫外域応答度特性試験
紫外域応答度特性試験は,照射用の光源として,分布温度が3 000〜3 200 Kまでの範囲のハロゲン電球,
主として紫外域の放射だけを透過するフィルタとして,波長360 nm付近において最大分光透過率をもち,
波長420〜650 nmまでの光を透過しないフィルタ,及び長波長の光だけを透過するフィルタとして,透過
限界波長620 nmのシャープカットフィルタを用いて測定し,次の式によって紫外域応答度特性uを求め
る。
()
%
100
0
UV×
=Y
Y
u
2
1
UV
Y
Y
Y
−
=
10
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ここに,
UV
Y : 紫外域の放射を示す計算値
1Y : 主として紫外域の放射だけを透過するフィルタを装着し
たときの計量値
2Y : 主として紫外域の放射だけを透過するフィルタと長波長
の放射だけを透過するフィルタを装着したときの計量値
0Y : フィルタを装着しないときの計量値
7.5.2
赤外域応答度特性試験
赤外域応答度特性試験は,照明用の光源として,分布温度が2 846〜2 866 Kまでの範囲のタングステン
電球,赤外域の放射だけを透過するフィルタとして,透過限界波長が800 nmのシャープカットフィルタ
を用いて測定し,次の式によって赤外域応答度特性rを求める。
()
%
100
0
IR×
=YY
r
ここに,
IR
Y: 赤外域の放射だけを透過するフィルタを装着したときの計
量値
0Y: フィルタを装着しないときの計量値
7.6
表示部の特性試験
7.6.1
姿勢の影響試験
照度計受光部への光を完全に遮断した状態で指針の零位を調整し,指針の可動軸に対する鉛直軸方向3)
に前後左右30°傾け,指針の零位からの最大移動した指示値を測定し,次の式によって姿勢の影響
Pfを
求める。測定するとき指示部を軽くたたいて摩擦の影響を除く。
()
%
100
m
m
P
×
=SY
f
ここに,
m
Y: 指針の零位からの最大移動した指示値
m
S: 該当する測定レンジの最大目盛値
注3) 通常の使用方法が指針の可動軸を水平にするように指定してあるものは,その位置から測定す
る。
7.6.2
零位の狂い試験
指針の零位を調整した後,最大目盛値(二つ以上のレンジがあるものについては最小レンジの最大目盛
値)の2/3以上の照度を与えてから,照度を徐々に減少させてゼロにし,そのときの指針の指示値を読み,
次の式によって零位の狂い
efを求める。
m
r
e
S
Y
f=
ここに,
rY : 照度をゼロにした後の指針の指示値
m
S: 該当する測定レンジの最大目盛値
7.6.3
応答時間試験
光出力の十分に安定した光源を用いて照度計受光部を照射し,表示値が最大目盛の約50 %になるよう
に光源又は距離を調整し,表示値を記録する。次に遮光板などを使用して照射を遮断し,表示値がゼロに
なるのを確認する。この後,再び遮光板等を取り除き,照射から,記録した表示値の99 %に達するまで
の時間を測定する。
7.7
疲労特性試験
11
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7.1.1及び7.1.2の方法で光を入射させてから1分後の読み(
0Y)と10分後の読み(fY)とをとり,次の
式によって疲労特性
Ffを求める。
()
%
100
0
0
f
F
×
−
=
Y
Y
Y
f
7.8
温度特性試験
照度計を23±2 ℃,−10±2 ℃,0±2 ℃,10±2 ℃,30±2 ℃及び40±2 ℃の六つの温度にそれぞれ
2時間保持した状態で,7.1.1及び7.1.2の方法で光を入射させてから1分後のそれぞれの温度における照
度計の読みをとり,次の式によって温度特性
Tfを求める。
()
%
100
0
0
t
T
×
−
=
Y
Y
Y
f
ここに,
tY: −10±2 ℃,0±2 ℃,10±2 ℃,30±2 ℃及び40±2 ℃の
各温度における照度計の読み
0Y: 温度が23±2 ℃のときの照度計の読み
7.9
湿度特性試験
7.1.1及び7.1.2の方法で光を入射させてから1分後の,温度23±2 ℃,相対湿度45〜75 %の環境にお
ける照度計の読み(
0Y)と,ほぼ同じ温度で湿度85〜95 %の範囲の環境に3時間放置した後,速やかに
再び元の湿度環境に戻して光を入射させてから1分後の読み(
hY)4)とをとり,次の式によって湿度特性 Hf
を求める。
()
%
100
0
0
h
H
×
−
=
Y
Y
Y
f
注4) 結露した場合は,照度計表面の水滴を拭き取ってから読みをとる。
7.10 電源変動特性試験
7.10.1 電源に電池を使用する場合
7.1.1及び7.1.2の方法において,定格電圧を与えたときの照度計の読み,及び照度計が有効に動作する
最低電圧を与えたときの読みをとり,その最大の計量値を(
VDmax
Y
),最小の計量値を(
VDmin
Y
)として,
次の式によって電源に電池を使用する場合の電源変動特性
VD
fを求める。
()
%
100
VDmax
VDmax
VDmin
VD
×
−
=
Y
Y
Y
f
7.10.2 電源に商用電源を使用する場合
7.1.1及び7.1.2の方法において,定格電圧を与えたときの照度計の読みと,電圧を定格電圧の10 %の範
囲で変化させたときの読みをとり,その最大の計量値を(
VAmax
Y
),最小の計量値を(
VAmin
Y
)として,次
の式によって電源に商用電源を使用する場合の電源変動特性
VA
fを求める。
()
%
100
VAmax
VAmax
VAmin
VA
×
−
=
Y
Y
Y
f
8
表記
照度計には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を誤認のおそれがないように表記しなけ
ればならない
a) 製造事業者名,登録商標又は経済産業大臣に届け出た記号
b) 照度測定範囲(lx)5)
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c) 測定基準面の位置6)
d) 製造年
e) 製造番号
f)
合番号(受光部と表示部とが分離できる構造のもので,両者に固有の組合せが必要なものや,取り外
せる機構の減光フィルタをもつ照度計及び減光フィルタなど,該当するものに限る。)
注5) 二つ以上の測定範囲をもつ照度計にあっては,それぞれの測定レンジごとの照度測定範囲を
表記する。
6) 測定基準面の位置を受光部に表記する。受光部に表示できない場合は表示部に表記する。こ
の表記が不可能な場合は取扱説明書に記載する。
9
器差検定の方法
器差検定の方法は,附属書Aによる。
10
使用中検査
使用中検査の方法は,附属書Bによる。
11 対応関係
JIS項目と特定計量器検定検査規則(以下,“検則”という。)項目との対応関係は,表3による。
表3−JIS項目と検則項目の対比表
JIS項目
検則項目
8 表記
第十九章第一節第一款第一目“表記事項”
5.2 直線性
5.3 斜入射光特性
5.4可視域相対分光応答度特性
5.5紫外域・赤外域の応答度特性
5.6表示部の特性
5.7疲労特性
5.8 温度特性
5.9 湿度特性
5.10 電源変動特性
6 構造及び機能
第十九章第一節第一款第二目“性能”
5.1 検定公差
第十九章第一節第二款“検定公差”
7 試験
第十九章第一節第三款第一目“構造検定の方法”
附属書A 器差検定の方法
第十九章第一節第三款第二目“器差検定の方法”
附属書B.1 性能に係る技術上の基準
第十九章第二節第一款“性能に係る技術上の基準”
附属書B.2 使用公差
第十九章第二節第二款“使用公差”
附属書B.3 性能に関する検査の方法
第十九章第二節第三款第一目“性能に関する検査の方法”
附属書B.4 器差検査の方法
第十九章第二節第三款第二目“器差検査の方法”
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C 1609-2:2008
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(規定)
器差検定の方法
序文
この附属書は,器差検定の方法について規定する。
A.1 一般
照度計の器差検定は,任意の三つの照度について行い,器差検定の方法は,A.2による。
なお,取り外せる機構の減光フィルタをもつ照度計にあっては,減光フィルタを取り付けた状態及び取
り外した状態のそれぞれについて行う。
また,器差検定を行う際に使用する基準器については,基準器検査規則第4条に規定する単平面型基準
電球とする。
A.2 器差検定の方法
照度計の器差検定は,測定基準面の中心を通り,これに垂直な方向から基準器の光を1分間照射したと
きの計量値と基準器の光度の値から算出した照度の値とを,任意の三つの照度について,それぞれ比較し
て行う。
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C 1609-2:2008
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B
(規定)
使用中検査
序文
この附属書は,使用中検査について規定する。
B.1
性能に係る技術上の基準
性能に係る技術上の基準は,5.6.3による。
B.2
使用公差
使用公差は,5.1に規定する検定公差の1.5倍とする。
B.3
性能に関する検査の方法
性能に関する検査の方法は,7.6.3による。
B.4
器差検査の方法
器差検査の方法は,附属書Aによる。