C 0950:2008
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 特定の化学物質の含有表示 ································································································· 2
4.1 含有マークによる含有表示······························································································· 2
4.2 含有箇所による含有状況の表示························································································· 3
5 含有表示の対象 ················································································································ 5
6 含有表示方法 ··················································································································· 5
6.1 機器本体への表示 ·········································································································· 5
6.2 機器の包装箱への表示 ···································································································· 5
6.3 機器に係るカタログ類への表示························································································· 5
6.4 ウエブサイトへの含有状況の表示······················································································ 5
附属書A(規定)特定の化学物質及び含有率算出の考え方 ···························································· 6
附属書B(規定)含有マークの除外項目 ···················································································· 7
附属書C(参考)算出対象物質の測定方法 ················································································ 9
附属書D(規定)旧規格による電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法 ····························· 10
附属書DA(規定)特定の化学物質及び含有率算出の考え方 ························································ 15
附属書DB(規定)含有マークの除外項目 ················································································ 16
附属書DC(参考)算出対象物質の測定方法 ············································································· 18
附属書DD(参考)グリーンマークを表示する場合 ···································································· 19
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人電子情報
技術産業協会 (JEITA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
これによって,JIS C 0950 : 2005は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
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日本工業規格 JIS
C 0950:2008
電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法
The marking for presence of the specific chemical substances for
electrical and electronic equipment
序文
この規格は,電気・電子機器に含まれる特定の化学物質の含有表示方法を標準化することによって,サ
プライチェーン及びライフサイクル各段階の事業者における特定の化学物質の管理の改善を促進するとと
もに一般消費者の理解を容易にし,もって資源の有効な利用の質の向上及び環境負荷の低減を図り,適切
に管理された電気・電子機器をより普及させることを目的としている。
1
適用範囲
この規格は,電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法について規定する。
注記1 この規格において,電気・電子機器とは,資源の有効な利用の促進に関する法律(平成3年
法律第48号)(以下,資源有効利用促進法という。)に基づき,特定の化学物質の含有に関す
る情報の提供が定められている機器をいう。ただし,その他の電気・電子機器であっても,
この規格を準用することを妨げない。
注記2 この規格の附属書Dは,旧規格 (JIS C 0950 : 2005) による規定であり,2008年7月31日ま
で有効とする。この規格の本体及び附属書A〜Cの規定と,附属書Dの規定とを部分的に併
用してはならない。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。
この引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)には適用しない。
JIS Z 8102 : 2001 物体色の色名
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
含有表示
電気・電子機器に含まれる算出対象物質の含有率が,含有率基準値を超えている場合の含有マークの表
示及び含有箇所による含有状況の表示。
注記1 含有率の考え方は,含有率基準値とともに,附属書Aに規定する。
注記2 含有率を算出するために測定が必要となる場合に際して,その試験方法を参考までに附属書
Cに記載する。
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3.2
機器本体
電気・電子機器の中で,その機能を発揮する上で不可欠であって基本となるもの。
3.3
機器の包装箱
電気・電子機器を輸送・保管する場合に,その機器を保護する機能をもつ箱。
注記 一般に外箱を指す。
3.4
カタログ類
印刷物及び電子的情報を媒体とするカタログ,取扱説明書などのもの。
3.5
均質物質又は均質材料 (homogeneous substance or homogeneous material)
機械的に分離できない状態の物質又は機械的に分離できない状態の材料。ここでいう機械的に分離でき
ないとは,ねじ外し,切断,破砕,粉砕,研磨などの機械的な操作によって分離できないことをいう。
3.6
算出対象物質
均質物質又は均質材料に含まれている物質のうち,含有率算出の対象となる物質。
注記 算出対象物質は,表A.1に規定する。
3.7
ユニット
機器本体を構成する一部。
注記 これが複数集まって一つの製品(機器本体)となる。
3.8
URL (Uniform Resource Locator)
インターネットに接続されているコンピュータ上のウエブサイトを指定する表記。
3.9
ウエブサイト
インターネットの利用者に文字,音声,画像などが混在した情報を提供する場所。
注記 インターネットに接続されているコンピュータ上に保存され,URLで指定される。
4
特定の化学物質の含有表示
4.1
含有マークによる含有表示
含有マークを用いる特定の化学物質の含有表示は,4.1.1に規定する含有マークだけを用いる場合と4.1.2
に規定する化学物質記号を付けた含有マークを用いる場合とがある。ただし,特定の化学物質が附属書B
に規定する含有マークの除外項目に該当する場合には,含有マークを表示しない。
4.1.1
含有マークだけを用いる場合
含有マークだけを表示する場合は,図1による。その含有マークの大きさ及び色は,次による。
a) 含有マークの大きさは,表示対象の大きさに応じて,的確に確認できる大きさとする。ただし,幅は
15 mm以上とする。
b) 含有マークの色は,JIS Z 8102の表1に規定する黄赤(代表的な色番号としては,2.5YR 5.5/13)とし,
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背景色と区分できるように配慮する。ただし,印刷上の制約などから規定の色を用いることができな
い場合は,規定の色の代わりに識別しやすい色(背景の補色など)を用いてもよいが,緑系の色の使
用を避ける。
図1−含有マークだけの表示
4.1.2
化学物質記号を付けた含有マークを用いる場合
化学物質記号を付けた含有マークを用いる場合は,図2に示すように,図1による含有マークを上に,
化学物質記号を下に配置し,表示する。ただし,化学物質記号が含有マークの下に配置できない場合には,
含有マークを左に,化学物質記号を右に配置する。
図2−化学物質記号を付けた含有マークの表示
化学物質記号の標記方法は,次による。
a) 含有表示に用いる化学物質記号は,表A.1による。
b) 文字は,ゴシック体を用いるのが望ましい。また,化学物質記号の高さは,含有マークの高さの6分
の1以上とし,容易に判別できる大きさとする。
なお,化学物質記号の色については,含有マークの色と同一色とする。
c) 複数の算出対象物質の含有率が含有率基準値を超える場合には,それぞれの化学物質記号を併記する。
併記する場合には,それぞれの化学物質記号の間に“,”を用いて表す。
例 含有表示の対象となる化学物質記号が一つの場合 XX
含有表示の対象となる化学物質記号が複数の場合 XX,YY
注記 “XX”及び“YY”は,表A.1に規定する化学物質記号を示す。
4.2
含有箇所による含有状況の表示
含有箇所による含有状況の表示は,4.2.1又は4.2.2による。この中で,化学物質記号ごとに含有状況を,
ユニット別など(キャビネット,実装基板,リモコンなど)に大まかに分けた分類(大枠分類)ごとに表
などを用いて記載する。
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この表などには,西暦年を付記した規格番号“JIS C 0950 : 2008”を記述する。
4.2.1
含有率基準値を超える場合の表示
表A.1に規定する含有率基準値を超える場合には,含有表示を行う。その含有状況の記載例を,例に示
す。このとき,含有率基準値を超えるものがあり,かつ,除外項目がある場合には,除外項目も記載する。
なお,除外項目以外は基準値以下である場合の表示は,4.2.2による。
a) 含有率基準値を超える場合の記載は,“含有率の数値 (wt%)”又は“0.1 wt%超”若しくは“0.01 wt%
超”と記述する。
b) 附属書Bに規定する除外項目に該当する場合は,“除外項目”と記述する。
c) 含有率基準値以下の場合は,“○”の記号又は“含有率基準値以下”という文言を用いてもよい。
例 含有率基準値を超える場合の含有状況の表示例
機器名称:テレビジョン受像機 形式名:□□-AAA
ユニット
化学物質記号
Pb
Hg
Cd
Cr (VI)
PBB
PBDE
実装基板
0.1 wt%超
○
○
○
○
○
キャビネット
○
○
0.01 wt%超
○
○
0.1 wt%超
ブラウン管
除外項目
○
○
○
○
○
スピーカ
○
○
○
0.1 wt%超
○
○
リモコンなど附属品
除外項目
○
○
○
○
○
注記1 “0.1 wt%超”,“0.01 wt%超”は,算出対象物質の含有率が含有率基準値を超えていることを示す。
注記2 “○”は,算出対象物質の含有率が含有率基準値以下であることを示す。
注記3 “除外項目”は,算出対象物質が含有マークの除外項目に該当していることを示す。
JIS C 0950 : 2008
4.2.2
除外項目以外は含有率基準値以下である場合の表示
一部の算出対象物質が含有マークの除外項目に該当し,かつ,それ以外の算出対象物質の含有率が,含
有率基準値以下である場合には,含有状況の表示を行う。
この場合の記載は,表を用いる場合又は文章を用いる場合があり,次による。
a) 表を用いる場合(例1参照)
1) 附属書Bに規定する除外項目に該当する場合は,“除外項目”と記述する。
2) 含有率基準値以下の場合は,“○”の記号又は“含有率基準値以下”という文言を用いてもよい。
例1 一部の算出対象物質が含有マークの除外項目に該当し,かつ,それ以外の算出対象物質の
含有率が,含有率基準値以下であることについて,表で記載する場合の例
機器名称:テレビジョン受像機 形式名:□□-BBB
ユニット
化学物質記号
Pb
Hg
Cd
Cr (VI)
PBB
PBDE
実装基板
○
○
○
○
○
○
キャビネット
○
○
○
○
○
○
ブラウン管
除外項目
○
○
○
○
○
スピーカ
○
○
○
○
○
○
リモコンなど附属品
除外項目
○
○
○
○
○
注記1 “○”は,算出対象物質の含有率が含有率基準値以下であることを示す。
注記2 “除外項目”は,算出対象物質が含有マークの除外項目に該当していることを示す。
JIS C 0950 : 2008
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b) 文章を用いる場合(例2参照)
1) 附属書Bに規定する除外項目に該当する場合は,“除外項目”と記述する。
例2 一部の算出対象物質が含有マークの除外項目に該当し,かつ,それ以外の算出対象物質の
含有率が,含有率基準値以下であることについて,文章で記載する場合の例
“機器名称:テレビジョン受像機 形式名:□□-BBBのブラウン管に含まれるPbだけ
が含有マークの除外項目に該当します (JIS C 0950 : 2008)。”
5
含有表示の対象
4.1に規定する含有マークによる含有表示は,機器本体,機器の包装箱及び機器のカタログ類のすべてを
対象とする。4.2に規定する含有箇所による含有状況の表示は,ウエブサイトに掲載する。
ウエブサイトを用いることができない場合には,ファクシミリ (FAX),CD-ROMなど他の媒体を用いて,
情報の提供を行う。
6
含有表示方法
6.1
機器本体への表示
含有表示のうち機器本体への表示は,4.1に従って,次による。
a) 含有表示は,図1に示す含有マークだけを表示する。
b) 表示方法は,刻印,シールのは(貼)り付けなど,機器の廃棄まで容易に消えない方法とする。
c) 表示場所は,機器の形式などの記載と同時に確認できる場所とする。
6.2
機器の包装箱への表示
含有表示のうち機器の包装箱への表示は,4.1に従って,次による。
a) 含有表示は,図1に示す含有マークだけを表示する。
b) 表示方法は,印刷など,機器を包装箱から取り出すまで容易に消えない方法とする。
c) 表示場所は,機器の形式などの記載と同時に確認できる場所とする。
d) 複数のユニットで構成されるものであって,かつ,包装箱が分離される場合には,特定の化学物質を
含有しているユニットの包装箱ごとに含有表示を行う。
6.3
機器に係るカタログ類への表示
含有表示のうちカタログ類への表示は,4.1に従って,次による。
a) 含有表示は,図2に示す化学物質記号を付けた含有マークを表示する。
b) 表示方法は,機器使用中の期間,容易に消えない方法を用いる。
c) 表示場所は,機器の形式などの記載と同時に確認できる場所とする。
d) 含有表示に係る情報が記載されているウエブサイトのURLを記載する。
6.4
ウエブサイトへの含有状況の表示
含有状況の表示は,4.2による含有箇所による含有状況の表示とし,表示言語は,日本語とする。
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附属書A
(規定)
特定の化学物質及び含有率算出の考え方
序文
この附属書は,特定の化学物質及び含有率算出の考え方について規定する。
A.1 特定の化学物質
この規格で対象とする“特定の化学物質”,並びに含有表示に用いる“化学物質記号”,“算出対象物質”
及び“含有率基準値”は,表A.1による。
表A.1−特定の化学物質,化学物質記号,算出対象物質及び含有率基準値
特定の化学物質
化学物質記号
算出対象物質
含有率基準値
wt%
鉛及びその化合物
Pb
鉛
0.1
水銀及びその化合物
Hg
水銀
0.1
カドミウム及びその化合物
Cd
カドミウム
0.01
六価クロム化合物
Cr (VI)
六価クロム
0.1
ポリブロモビフェニル
PBB
ポリブロモビフェニル
0.1
ポリブロモジフェニルエーテル
PBDE
ポリブロモジフェニルエーテル
0.1
A.2 含有率算出の考え方
含有率算出の考え方は,次による。
注記 含有率の算出は,サプライチェーン各層における製造マネジメントに基づいた調査結果によっ
て得られた値を用いる方法がある。
a) 含有率算出の分母は,均質物質又は均質材料の質量とする。ただし,複合物質又は材料の場合には,
次のものを均質物質又は均質材料とする。
1) 化合物,ポリマーアロイ,金属合金など
2) 塗料,接着剤,インク,ペースト,樹脂ポリマー,ガラスパウダー,セラミックパウダーなどの原
材料については,それぞれの想定される使用方法によって最終的に形成されるもの。
例 塗料及び接着剤は,乾燥硬化後の状態
樹脂ポリマーは,成形後の状態
ガラス及びセラミックの成型後の状態
3) 塗装,印刷,めっきなどの単層。また,複層の場合には,それぞれの単層ごとの状態。ただし,複
層を分離してそれぞれの単層ごとの数値を求めることが困難な場合には,分離可能な最小単位を均
質な単層とみなす。
b) 含有率算出の分子は,算出対象物質の質量とする。
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附属書B
(規定)
含有マークの除外項目
序文
この附属書は,含有マークの除外項目について規定する。
B.1
含有マークの除外項目
特定の化学物質の含有マークの除外項目は,次に掲げる項目とし,これに該当するものは本体の4.1に
規定する含有マークを用いる特定の化学物質の含有表示を行わない。
1) コンパクト蛍光灯ランプに含まれる水銀であって,ランプ当たり5 mg以下のもの
2) 一般照明用の直管形蛍光ランプに含まれる水銀であって,次の使用量以下のもの
− ハロりん(燐)酸カルシウム系蛍光体を使用したランプ 10 mg
− 3波長形蛍光体を使用した標準寿命のランプ
5 mg
− 3波長形蛍光体を使用した長寿命のランプ
8 mg
3) 特殊用途用の直管形蛍光ランプに含まれる水銀
4) この附属書Bに規定していないその他のランプに含まれる水銀
5) ブラウン管,電子部品及び蛍光ランプのガラスに含まれる鉛
6) 鉛含有量0.35 wt%以下の鉄,鉛含有量0.4 wt%以下のアルミニウム及び鉛含有量が4 wt%以下の銅合金
に合金成分として含まれる鉛
7) 次の中に含まれる鉛
− 高融点温度はんだに含まれる鉛(すなわち,鉛を85 wt%以上含むすず鉛はんだ合金)
− サーバー,記憶装置・記憶アレイシステム,信号切替え・送受信・伝送及び電気通信ネットワーク
管理用のネットワーク基盤設備向けに用いられるはんだに含まれる鉛
− 電子セラミック部品に含まれる鉛(例えば,ピエゾエレクトロニック・デバイス)
8) 電気接点に含まれるカドミウム及びその化合物,並びに特定の危険物質及び調剤の販売及び使用を制
限することを規定した指令 [76/769/EEC 1)] の修正指令 [91/338/EEC 2)] で禁止されている用途を除い
たカドミウムめっきに含まれるカドミウム及びその化合物
注1) 76/769/EECについては,OJ L186, 12.7.1991, P59を参照(OJ, Official Journal:EC官報)。
Council Directive 91/338/EEC of 18 June 1991 amending for the 11th time Directive 76/769/EEC on
the approximation of the laws, regulations and administrative provisions of the Member States relating
to restrictions on the marketing and use of certain dangerous substances and preparations
2) 91/338/EECについては,OJ L262, 27.9.1976, P201を参照(OJ, Official Journal:EC官報)。
Council Directive 76/769/EEC of 27 July 1976 on the approximation of the laws, regulations and
administrative provisions of the Member States relating to restrictions on the marketing and use of
certain dangerous substances and preparations
9) 吸収式冷蔵庫の炭素鋼製冷却システムの防せい(錆)処理としての六価クロム
10) ポリマー用途のデカブロモジフェニルエーテル
11) 鉛青銅製の軸受胴及びブッシングに含まれる鉛
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12) コンプライアント・ピン・コネクタシステムに用いる鉛
13) 熱伝導モジュール形Cリング向けコーティング材料としての鉛
14) 光学ガラス及びフィルタガラス中に含まれる鉛及びカドミウム
15) マイクロプロセッサのピン及びパッケージ間の接合用に用いる鉛含有量80 wt%を超え,かつ,85 wt%
未満の2種類以上の元素で構成されるはんだの鉛
16) 集積回路パッケージ(フリップチップ)の内部半導体ダイ及びキャリア間における確実な電気接続に
必要なはんだに含まれる鉛
17) けい酸塩 (silicate) がコーティングされたバルブをもつ直線状白熱電球の鉛
18) プロフェッショナル向け複写用途に使用される高輝度放電 (HID) ランプ中の,放射媒体としてのハロ
ゲン化鉛
19) BSP (BaSi2O5:Pb) などの蛍光体を含む日焼け用ランプとして,及びSMS [(Sr,Ba)2MgSi2O7 : Pb] などの
蛍光体を含む,ジアゾ印刷複写,リソグラフィ,捕虫器,光化学,硬化処理用の専用ランプとして使
用される放電ランプの蛍光粉体の活性剤としての鉛(1 wt %以下)
20) 非常にコンパクトな省エネルギーランプ (ESL) における,主アマルガムとしての特定の組成物
PbBiSn-Hg及びPbInSn-Hg並びに補助アマルガムとしてのPbSn-Hgの鉛
21) 液晶ディスプレイ (LCD) に使用される平面蛍光ランプの前部及び後部基板を接合するために使用さ
れるガラスの中の酸化鉛
22) ほうけい酸ガラスへのエナメル塗布用印刷インキに含まれる鉛及びカドミウム
23) 光ファイバ通信システムに使用されるRIG(希土類鉄ガーネット)ファラデー回転子に不純物として
含まれる鉛
24) ピッチが0.65 mm以下でNiFeリードフレームをもつコネクタ以外の微細ピッチコンポーネントの仕
上げ処理が施された部位に含まれる鉛,また,ピッチが0.65 mm以下で銅リードフレームをもつコネ
クタ以外の微細ピッチコンポーネントの仕上げ処理が施された部位に含まれる鉛
25) 機械加工通し穴付き円盤状及び平面アレーセラミック多層コンデンサへのはんだ付け用はんだに含ま
れる鉛
26) 構造要素に用いられるプラズマ表示盤 (PDP) 及び表面伝導電子エミッタ表示盤 (SED) に含まれる
酸化鉛。特に,前後ガラス誘電体層,バス電極,ブラックストライプ,アドレス電極,バリアリブ,
シールフリット,フリットリング及びプリントペーストに含まれる酸化鉛
27) ブラックライトブルー (BLB) ランプのガラスきょう(筐)体に含まれる酸化鉛
28) 高出力(125 dB SPL以上の音響パワーレベルで数時間作動すると規定されている)スピーカに使用さ
れるトランスデューサ用はんだとして用いられる鉛合金
29) 理事会指令69/493/EEC 3) の附属書I(カテゴリ1,2,3及び4)で定義されているクリスタルガラス
に含まれる鉛
注3) 69/493/EECについては,OJ L 326, 29.12.1969, P.36を参照(OJ, Official Journal:EC官報)。
Directive as last amended by 2003 Act of Accession
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書C
(参考)
算出対象物質の測定方法
序文
この附属書は,含有率を算出するために測定が必要となる場合に際して,その測定方法について例示す
るもので,規定の一部ではない。
C.1 測定方法
算出対象物質の測定方法には,表C.1に示す簡易分析方法及び詳細分析方法がある。簡易分析方法は,
試料のスクリーニングのために用いることができる。
表C.1−算出対象物質の測定方法
算出対象物質
分析方法
簡易分析方法
詳細分析方法
カドミウム (Cd)
・エネルギー分散形蛍光X線分析
・波長分散形蛍光X線分析
・誘導結合プラズマ発光分光分析
・誘導結合プラズマ質量分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
・原子吸光分析
鉛 (Pb)
・エネルギー分散形蛍光X線分析
・波長分散形蛍光X線分析
・誘導結合プラズマ発光分光分析
・誘導結合プラズマ質量分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
・原子吸光分析
水銀 (Hg)
・エネルギー分散形蛍光X線分析
・波長分散形蛍光X線分析
・誘導結合プラズマ発光分光分析
・誘導結合プラズマ質量分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
・加熱気化原子吸光分析
・還元気化原子吸光分析
六価クロム [Cr (VI)]
・エネルギー分散形蛍光X線分析
(全クロム)
・波長分散形蛍光X線分析
(全クロム)
・ジフェニルカルバジド吸光光度分析
・イオンクロマトグラフィー分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
ポリブロモビフェニル (PBB)
ポリブロモジフェニルエーテル
(PBDE)
・エネルギー分散形蛍光X線分析
(全臭素)
・波長分散形蛍光X線分析
(全臭素)
・フーリエ変換赤外分光光度分析
・ガスクロマトグラフィー質量分析
・高速液体クロマトグラフィー紫外吸
光光度分析
・高速液体クロマトグラフィー質量分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
参考文献
資源の有効な利用の促進に関する法律(平成3年法律第48号)
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C 0950:2008
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書D
(規定)
旧規格による電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法
序文
この附属書は,電気・電子機器に含まれる特定の化学物質の含有表示方法に対する切り替え期間のため
に,旧規格であるJIS C 0950 : 2005の技術的内容を変更せずに規定したものである。
この附属書の規定は,2008年7月31日までとする。この期間中において,この規格の本体及び附属書
A〜Cの規定と,附属書Dの規定とを部分的に併用してはならない。
D.1 適用範囲
この附属書は,電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法について規定する。
注記 この附属書において,電気・電子機器とは,資源の有効な利用の促進に関する法律(平成3年
法律第48号)(以下,資源有効利用促進法という。)に基づき,特定の化学物質の含有に関する
情報の提供が定められている機器をいう。
ただし,その他の電気・電子機器であっても,この附属書を準用することを妨げない。
D.2 引用規格
次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによって,この附属書の規定の一部を構成する。
これらの引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追
補を含む。)には適用しない。
JIS Z 8102 : 2001 物体色の色名
D.3 用語及び定義
この附属書で用いる主な用語及び定義は,次による。
D.3.1
含有表示
電気・電子機器に含まれる算出対象物質の含有率が,含有率基準値を超えている場合の機器本体,機器
の包装箱及びカタログ類への表示。
注記 含有率の算出は,サプライチェーン各層における製造マネジメントに基づいた調査結果によっ
て得られた値を用いる方法がある。含有率の算出の考え方について,含有率基準値とともに附
属書DAに規定する。一方,含有率を算出するために測定が必要となる場合に際して,その試
験方法を参考までに附属書DCに記載する。
D.3.2
機器本体
電気・電子機器の中で,その機能を発揮するうえで不可欠であって基本となるもの。
D.3.3
機器の包装箱
電気・電子機器を輸送・保管する場合に,その機器を保護する機能をもつ箱。一般に外箱を指す。
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C 0950:2008
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D.3.4
カタログ類
カタログ,取扱説明書などの印刷物及びウエブサイト上の電子的情報。
D.3.5
均質物質又は均質材料 (homogeneous substance or homogeneous material)
機械的に分離できない状態の物質又は機械的に分離できない状態の材料(機械的に分離できないとは,
ねじ外し,切断,破砕,粉砕,及び研磨等の機械的な操作によって分離できないことをいう。)。
D.3.6
算出対象物質
均質物質又は均質材料に含まれている物質のうち,含有率算出の対象となる物質(表DA.1に規定する。)。
D.3.7
ユニット
機器本体を構成する一部。これが複数集まって一つの製品(機器本体)となる。
D.3.8
URL (Uniform Resource Locator)
インターネットに接続されているコンピュータ上のウエブサイトを指定する表記。
D.3.9
ウエブサイト
インターネットの利用者に文字,音声,画像などが混在した情報を提供する場所。インターネットに接
続されているコンピュータ上に保存され,URLで指定される。
D.4 電気・電子機器における特定の化学物質の含有表示
D.4.1 含有マーク及び化学物質記号
含有マークを用いる特定の化学物質の含有表示は,次による。
a) 含有マークを用いる表示には,含有マークだけを用いる表示,又は含有マークと化学物質記号とを併
記する表示の二通りがある。ただし,特定の化学物質が附属書DBに規定する含有マークの除外項目
に該当する場合には,含有マークを用いる表示は行わない。
注記 次の場合には,グリーンマーク(附属書DD参照)を用いてもよい。
1) すべての算出対象物質の含有率が,含有率基準値以下である場合
2) 一部の算出対象物質が含有マークの除外項目に該当し,かつ,それ以外の算出対象物質
の含有率が,含有率基準値以下である場合
b) 含有マークは,図D.1による。
なお,含有マークの大きさ及び色は,次による。
1) 含有マークの大きさは,表示対象の大きさに応じて,的確に確認できるような大きさとする。ただ
し,幅については15 mm以上とする。
2) 含有マークの色は,JIS Z 8102の表1に規定する黄赤(代表的な色番号としては,2.5YR 5.5/13)と
し,背景色と区分できるように配慮する。ただし,印刷上の制約などから規定の色を用いることが
できない場合は,規定の色の代わりに識別しやすい色(背景の補色など)を用いてもよいが,緑系
の色の使用を避けるものとする。
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C 0950:2008
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図D.1−含有マーク
c) 含有マークと化学物質記号とを併記する表示は,次の図D.2のように含有マークを上に,化学物質記
号を下に配置し,一体化させて表示する。ただし,化学物質記号が含有マークの下に配置できない場
合には,含有マークを左に,化学物質記号を右に配置することができる。
図D.2−含有マークと化学物質記号とを併記する場合
化学物質記号の表示方法は,次による。
1) 含有表示に用いる化学物質記号は,表DA.1による。
2) 文字は,ゴシック体を用いるのが望ましい。また,化学物質記号の高さは,含有マークの高さの6
分の1以上とし,容易に判別できる大きさとする。
なお,化学物質記号の色については,含有マークの色と同一色とする。
3) 複数の算出対象物質の含有率が含有率基準値を超える場合には,それぞれの化学物質記号を併記す
る。併記する場合には,その記号の間に“,”を用いて表す。
例 含有表示の対象となる化学物質記号が一つの場合 XX
含有表示の対象となる化学物質記号が複数の場合 XX,YY
注記 “XX”及び“YY”は,表DA.1に規定する化学物質記号。
D.4.2 機器本体への表示方法
含有表示のうち機器本体への表示は,次による。
a) D.4.1に従って,機器本体に含有マークだけを表示する。
b) 表示方法は,刻印,シールのはり付けなど,機器の廃棄まで容易に消えない方法とする。
c) 表示場所は,機器の型式などの記載と同時に確認できる場所とする。
D.4.3 機器の包装箱への表示方法
含有表示のうち機器の包装箱への表示は,次による。
a) D.4.1に従って,機器包装箱に含有マークだけを表示する。
b) 表示方法は,印刷など,機器を包装箱から取り出すまで容易に消えない方法とする。
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C 0950:2008
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
c) 表示場所は,機器の型式などの記載と同時に確認できる場所とする。
d) 複数のユニットで構成されるものであって,かつ,包装箱が分離される場合には,特定の化学物質を
含有しているユニットの包装箱ごとに含有表示を行う。
D.4.4 機器のカタログ類への表示方法
D.4.4.1 機器の印刷物への含有表示事項
含有表示のうちカタログ,取扱説明書など印刷物への表示は,次による。
a) D.4.1に従って,カタログ,取扱説明書など印刷物に含有マークと化学物質記号とを併記して表示する。
b) 表示方法は,機器使用中の期間,容易に消えない方法を用いる。
c) 表示場所は,機器の型式などの記載と同時に確認できる場所とする。
d) 含有表示に関する情報が記載されているウエブサイトのURLを記載する。
D.4.4.2 機器のウエブサイトへの含有表示事項
含有表示のうちウエブサイトへの表示は,次による。
a) 表示言語は,日本語とする。
b) 含有箇所による含有状況の記載は,次による。
1) 表示項目は,化学物質記号ごとにユニット(キャビネット,実装基板など)別などによる大枠分類
における含有状況を記載する。
2) 表DA.1に規定する含有率基準値に基づく算出対象物質の含有状況の記載は,次による。
2.1) 含有率基準値を超える場合は,“含有率の数値 (wt%)”又は“0.1 wt%超”若しくは“0.01 wt%超”
と記載する。
2.2) 附属書DBに規定する除外項目に該当する場合は,“除外項目”と記載する。
2.3) 含有率基準値以下の場合は,“○”の記号を記載する。
なお,“含有率基準値以下”という言葉を使用してもよい。
2.4) 一部の算出対象物質が含有マークの除外項目に該当し,かつ,それ以外の算出対象物質の含有率
が,含有率基準値以下の場合の表示については,“○”の記号及び“含有率基準値以下”という言
葉を省略してもよい。
3) この規格番号JIS C 0950を記載する。
c) 含有箇所による含有状況の表示について,その表示例を,例1,2,3に示す。
例1 算出対象物質の含有率基準値以上である場合の含有状況の表示例
機器名称:テレビ受像機 形式名:○○-AAA
大枠分類
化学物質記号
Pb
Hg
Cd
Cr (VI)
PBB
PBDE
実装基板
0.1 wt%超
○
○
○
○
○
キャビネット
○
○
0.01 wt%超
○
○
0.1 wt%超
ブラウン管
除外項目
○
○
○
○
○
スピーカ
○
○
○
0.1 wt%超
○
○
注記1 “0.1 wt%超”,“0.01 wt%超”は,算出対象物質の含有率が含有率基準値を超えていることを示す。
注記2 “○”は,算出対象物質の含有率が含有率基準値以下であることを示す。
注記3 “除外項目”は,算出対象物質が含有マークの除外項目に該当していることを示す。
JIS C 0950
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C 0950:2008
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例2 一部の算出対象物質が含有マークの除外項目に該当し,かつ,それ以外の算出対象物質の含
有率が,含有率基準値以下であることについて,表で表示する場合の例
機器名称:テレビ受像機 形式名:○○-BBB
大枠分類
化学物質記号
Pb
Hg
Cd
Cr (VI)
PBB
PBDE
実装基板
○
○
○
○
○
○
キャビネット
○
○
○
○
○
○
ブラウン管
除外項目
○
○
○
○
○
スピーカ
○
○
○
○
○
○
注記1 “○”は,算出対象物質の含有率が含有率基準値以下であることを示す。
注記2 “除外項目”は,算出対象物質が含有マークの除外項目に該当していることを示す。
JIS C 0950
例3 一部の算出対象物質が含有マークの除外項目に該当し,かつ,それ以外の算出対象物質の含
有率が,含有率基準値以下であることについて,文章で表示する場合の例
機器名称:テレビ受像機 形式名:○○-BBBのブラウン管に含まれるPbのみ含有マークの
除外項目に該当します。(JIS C 0950)
d) ウエブサイトを用いることができない場合には,ファックス (FAX),CD-ROMなど他の媒体を用いて,
情報の提供を行う。
参考文献 資源の有効な利用の促進に関する法律(平成3年法律第48号)
111/24/CD (2005-6-24), IEC 62321, Procedures for the Determination of Levels of Regulated
Substances in Electrotechnical Products
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C 0950:2008
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附属書DA
(規定)
特定の化学物質及び含有率算出の考え方
序文
この附属書は,附属書Dにおいて,特定の化学物質及び含有率算出の考え方について規定する。
DA.1 特定の化学物質
この規格で対象とする“特定の化学物質”,並びに含有表示に用いる“化学物質記号”,“算出対象物質”
及び“含有率基準値”は,表DA.1による。
表DA.1−特定の化学物質,化学物質記号,算出対象物質及び含有率基準値
特定の化学物質
化学物質記号
算出対象物質
含有率基準値
wt%
鉛及びその化合物
Pb
鉛
0.1
水銀及びその化合物
Hg
水銀
0.1
カドミウム及びその化合物
Cd
カドミウム
0.01
六価クロム化合物
Cr (VI)
六価クロム
0.1
ポリブロモビフェニル
PBB
ポリブロモビフェニル
0.1
ポリブロモジフェニルエーテル
PBDE
ポリブロモジフェニルエーテル
0.1
DA.2 含有率算出の考え方
含有率算出の考え方は,次による。
a) 含有率算出の分母は,均質物質又は均質材料の質量とする。ただし,複合物質又は材料の場合には,
次のものを均質物質又は均質材料とする。
1) 化合物,ポリマーアロイ,金属合金など
2) 塗料,接着剤,インク,ペースト,樹脂ポリマー,ガラスパウダー,セラミックパウダーなどの原
材料については,それぞれの想定される使用方法によって最終的に形成されるもの。
例 塗料及び接着剤は,乾燥硬化後の状態
樹脂ポリマーは,成形後の状態
ガラス及びセラミックの成型後の状態
3) 塗装,印刷,めっきなどの単層。また,複層の場合には,それぞれの単層ごとの状態。ただし,複
層を分離してそれぞれの単層ごとの数値を求めることが困難な場合には,分離可能な最小単位を均
質な単層とみなす。
b) 含有率算出の分子は,算出対象物質の質量とする。
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附属書DB
(規定)
含有マークの除外項目
序文
この附属書は,附属書Dにおいて,含有マークの除外項目について規定する。
DB.1
含有マークの除外項目
特定の化学物質の含有マークの除外項目は,次に掲げる項目とし,これに該当するものはD.4.1から
D.4.4.2までに規定する含有マークを用いる特定の化学物質の含有表示を行わない。
1) コンパクト蛍光灯ランプに含まれる水銀であって,ランプ当たり5 mgを超えないもの
2) 一般照明用の直管形蛍光ランプに含まれる水銀であって,次の使用量を超えないもの
− ハロりん(燐)酸カルシウム系蛍光体を使用したランプ
10 mg
− 3波長形蛍光体を使用した標準寿命のランプ
5 mg
− 3波長形蛍光体を使用した長寿命のランプ
8 mg
3) 特殊用途用の直管形蛍光ランプに含まれる水銀
4) この附属書DBに規定していないその他のランプに含まれる水銀
5) ブラウン管,電子部品及び蛍光ランプのガラスに含まれる鉛
6) 鉛含有量0.35 wt%(質量比,以下同じ)以下の鉄,鉛含有量0.4 wt%以下のアルミニウム及び鉛含
有量が4 wt%以下の銅合金に合金成分として含まれる鉛
7) 次の中に含まれる鉛
− 高融点温度はんだに含まれる鉛(例えば,鉛を85 wt%以上含むすず鉛はんだ合金)
− サーバー,記憶装置・記憶アレイシステム,信号切替え・送受信・伝送及び電気通信ネット
ワーク管理用のネットワーク基盤設備向けに用いられる,はんだに含まれる鉛
− 電子セラミック部品に含まれる鉛(例えば,ピエゾエレクトロニック・デバイス)
8) 電気接点に含まれるカドミウム及びその化合物,並びに特定の危険物物質及び調剤の販売及び使用
を制限することを規定した指令 (76/769/EEC1)) の修正指令 (91/338/EEC2)) で,禁止されている用途
を除いたカドミウムめっきに含まれるカドミウム及びその化合物
注1) 76/769/EECについては,OJ L186, 12.7.1991, P.59を参照(OJ, Official Journal:EC官報)。
Council Directive 91/339/EEC of 18 June 1991 amending for the 11th time Directive 76/769/EEC
on the approximation of the laws, regulations and administrative provisions of the Member States
relating to restrictions on the marketing and use of certain dangerous substances and preparations
注2) 91/338/EECについては,OJ L262, 27.9.1976, P.201を参照(OJ, Official Journal:EC官報)。
Council Directive 76/769/EEC of 27 July 1976 on the approximation of the laws, regulations and
administrative provisions of the Member States relating to restrictions on the marketing and use of
certain dangerous substances and preparations
9) 吸収式冷蔵庫の炭素鋼製冷却システムの防せい(錆)処理としての六価クロム
10) ポリマー用途のデカブロモジフェニルエーテル
11) 鉛青銅製の軸受胴及びブッシングに含まれる鉛
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12) コンプライアント・ピン・コネクタシステムに用いる鉛
13) 熱伝導モジュール形Cリング向けコーティング材料としての鉛
14) 光学ガラス及びフィルタガラス中に含まれる鉛及びカドミウム
15) マイクロプロセッサのピン及びパッケージ間の接合用に用いる鉛含有量80 wt%を超え,かつ,85
wt%未満の2種類以上の元素で構成されるはんだの鉛
16) 集積回路パッケージ(フリップチップ)の内部半導体ダイ及びキャリア間における確実な電気接続
に必要なはんだに含まれる鉛
17) 次のすずウィスカ防止保護膜に含まれる鉛
− 狭ピッチ(1 mm以下)のコネクタに接続する基板のめっきに含まれる鉛
− 狭ピッチ(1 mm以下)のリードフレームをもつ電子部品のめっきに含まれる鉛
− FPC,FFC及びコネクタのリード端子めっきに含まれる鉛
18) 次の特定の用途に用いられる鉛又はカドミウムを含むはんだ
− 業務無線用高周波電力増幅モジュールのアルミナ基板と銅放熱板との間の接合用はんだ
− 熱センサーのサーマルカットオフ及びサーマルエレメントに使用される低融点はんだ合金
19) 次の特定用途に用いられる六価クロム保護膜
− 無電解ニッケルめっきされた部品の防せい(錆)処理
− 黒色亜鉛めっきされた部品の防せい(錆)処理
20) プラズマディスプレイパネル及びSEDフラットパネルの酸化鉛ガラスに含まれる鉛
21) 光アイソレータ,光サーキュレータ,光スイッチなどの光受動部品に用いられている希土類磁性ガ
ーネット結晶に含まれる鉛
22) シーズヒータの防湿のための封止用ガラスに含まれる鉛
23) 硫化光電セルに含まれるカドミウム
24) 温度ヒューズ感温素子に用いられる鉛及びカドミウム
25) 放電ランプに用いるアマルガムに含まれる鉛
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附属書DC
(参考)
算出対象物質の測定方法
序文
この附属書は,附属書Dにおいて,含有率を算出するために測定が必要となる場合に際して,その測定
方法について例示する。
DC.1 測定方法
算出対象物質の測定方法には,表DC.1に示す簡易分析方法及び詳細分析方法がある。簡易分析方法は,
試料のスクリーニングのために用いることができる。
表DC.1−算出対象物質の測定方法
算出対象物質
分析方法
簡易分析方法
詳細分析方法
カドミウム (Cd)
・エネルギー分散形蛍光X線分析
・波長分散形蛍光X線分析
・誘導結合プラズマ発光分光分析
・誘導結合プラズマ質量分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
・原子吸光分析
鉛 (Pb)
・エネルギー分散形蛍光X線分析
・波長分散形蛍光X線分析
・誘導結合プラズマ発光分光分析
・誘導結合プラズマ質量分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
・原子吸光分析
水銀 (Hg)
・エネルギー分散形蛍光X線分析
・波長分散形蛍光X線分析
・誘導結合プラズマ発光分光分析
・誘導結合プラズマ質量分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
・加熱気化原子吸光分析
・還元気化原子吸光分析
六価クロム [Cr (VI)]
・エネルギー分散形蛍光X線分析
(全クロム)
・波長分散形蛍光X線分析
(全クロム)
・ジフェニルカルバジド吸光光度分析
・イオンクロマトグラフィー分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
ポリブロモビフェニル (PBB)
ポリブロモジフェニルエーテル
(PBDE)
・エネルギー分散形蛍光X線分析
(全臭素)
・波長分散形蛍光X線分析
(全臭素)
・フーリエ変換赤外分光光度分析
・ガスクロマトグラフィー質量分析
・高速液体クロマトグラフィー紫外吸光
光度分析
・高速液体クロマトグラフィー質量分析
・飛行時間形二次イオン質量分析
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附属書DD
(参考)
グリーンマークを表示する場合
序文
この附属書は,D.4.1 a) の注記にあるグリーンマークの表示について記載する。
なお,このグリーンマークについては,社団法人電子情報技術産業協会が商標出願(商願2005−081039)
している。
DD.1 電気・電子機器におけるグリーンマーク
グリーンマークは,次による。
a) グリーンマークは,図DD.1による。また,グリーンマークの大きさは,表示対象の大きさに応じて,
その表示が的確に確認できるものとする。
図DD.1−グリーンマーク
b) グリーンマークの色は,JIS Z 8102の表1に規定する緑(代表的な色番号としては,2.5G 6.5/10)と
し,背景色と区分できるように配慮する。ただし,印刷上の制約などから規定の色を用いることがで
きない場合は,規定の色の代わりに識別しやすい色(背景の補色など)を用いてもよいが,黄赤系は
避けるものとする。
c) グリーンマークを表示する場合には,D.4.4.2に従って,含有箇所による含有状況を表示する。次の例
に,グリーンマークの表示が可能な場合の表示例を示す。
例 グリーンマークの表示が可能な場合の表示例
機器名称:テレビ受像機 形式名:○○-CCC
大枠分類
化学物質記号
Pb
Hg
Cd
Cr (VI)
PBB
PBDE
実装基板
○
○
○
○
○
○
キャビネット
○
○
○
○
○
○
ブラウン管
除外項目
○
○
○
○
○
スピーカ
○
○
○
○
○
○
注記1 “○”は,算出対象物質の含有率が含有率基準値以下であることを示す。
注記2 “除外項目”は,特定の化学物質が含有マークの除外項目に該当していることを示す。
JIS C 0950