B 9960-31:2017
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 2
3 用語及び定義 ··················································································································· 3
4 一般要求事項 ··················································································································· 4
5 入力電源導体の接続,断路器及び開路用機器 ········································································· 4
6 感電保護························································································································· 5
7 装置の保護 ······················································································································ 5
8 等電位ボンディング ·········································································································· 5
9 制御回路及び制御機能 ······································································································· 5
10 オペレータインタフェース及び機械に取り付けた制御機器 ····················································· 6
11 制御装置:配置,取付け及びエンクロージャ········································································ 8
12 導体及びケーブル ··········································································································· 8
13 配線 ····························································································································· 8
14 電動機及び関連装置 ········································································································ 8
15 附属品及び照明 ·············································································································· 9
16 マーキング,警告標識及び略号 ························································································· 9
17 技術文書 ······················································································································· 9
18 検証 ···························································································································· 10
附属書AA(規定)電磁両立性に対する要求事項 ······································································· 11
附属書JAA(参考)電磁両立性に対する要求事項(クラスA) ···················································· 17
附属書JAB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ···································································· 18
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
機械工業連合会(JMF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによっ
て,JIS B 9960-31:2004は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の
特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS B 9960の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 9960-1 第1部:一般要求事項
JIS B 9960-11 第11部:交流1 000 V又は直流1 500 Vを超え36 kV以下の高電圧装置に対する要求
事項
JIS B 9960-31 第31部:縫製機械,縫製ユニット及び縫製システムの安全性並びにEMCに対する個
別要求事項
JIS B 9960-32 第32部:巻上機械に対する要求事項
JIS B 9960-33 第33部:半導体製造装置に対する要求事項
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日本工業規格 JIS
B 9960-31:2017
機械類の安全性−機械の電気装置−
第31部:縫製機械,縫製ユニット及び
縫製システムの安全性並びにEMCに対する
個別要求事項
Safety of machinery-Electrical equipment of machines-
Part 31: Particular safety and EMC requirements for sewing machines,
units and systems
序文
この規格は,2013年に第4版として発行されたIEC 60204-31を基とし,技術的内容を変更して作成し
た日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JABに示す。
また,この規格は,JIS B 9960-1:2011(機械類の安全性−機械の電気装置−第1部:一般要求事項)と
ともに用いられることを意図しており,縫製機械,縫製ユニット及び縫製システムの電気装置に対する要
求事項を規定する。
JIS B 9960-1:2011に対応する箇条2〜箇条18は追加,修正又は置き換えをする事項だけ記載し,それ以
外はJIS B 9960-1:2011による。
この規格の附属書AA(規定)及び附属書JAA(参考)は,JIS B 9960-1:2011の附属書に対して追加す
るものである。
1
適用範囲
この規格は,特に縫製産業用に設計された縫製機械,縫製ユニット及び縫製システムの電気装置又は電
子装置に適用する。
この規格で扱う装置の範囲は,機械の電気装置への電源接続点から始まる(5.1参照)。この規格は,交
流1 000 V又は直流1 500 Vを超えない公称電源電圧で,200 Hzを超えない公称周波数で使用する電気装
置及び電気装置の部分に適用する。
この規格は,電気以外の危険源から人を守るために必要な要求事項(例 カード,インタロック,制御)
及び他の規格で規定している要求事項の全てを扱うものではない。
この規格は,アパレル産業の縫製現場のように乾いた清潔な場所に設置して,乾いた縫製材料を加工す
る縫製ユニット及び縫製システムに適用する。縫製ユニット及び縫製システムを乾いた清潔な場所以外で
使用するとき,製造業者と使用者とで合意が必要な,より厳密な対策が必要となる場合がある。
2
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縫製機械の電気・電子機器のノイズ放射は,関連する危険性とはみなされない。したがって,この規格
には,ノイズの任意の特定要件が含まれていない。
注記1 家庭用及び類似用途の縫製機械に対する要求事項については,JIS C 9335-2-28を参照。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60204-31:2013,Safety of machinery−Electrical equipment of machines−Part 31: Particular
safety and EMC requirements for sewing machines, units and systems(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
JIS B 9960-1:2011の箇条2に次を追加する。
JIS C 4526-1 機器用スイッチ−第1部:一般要求事項
注記 対応国際規格:IEC 61058-1,Switches for appliances−Part 1: General requirements
JIS C 8201-1 低圧開閉装置及び制御装置−第1部:通則
注記 対応国際規格:IEC 60947-1:2007,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 1: General rules
及びAmendment 1:2010(MOD)
JIS C 60664-1:2009 低圧系統内機器の絶縁協調−第1部:基本原則,要求事項及び試験
注記 対応国際規格:IEC 60664-1:2007,Insulation coordination for equipment within low-voltage
systems−Part 1: Principles, requirements and tests(IDT)
JIS C 60721-3-3 環境条件の分類 環境パラメータとその厳しさのグループ別分類 屋内固定使用の
条件
注記 対応国際規格:IEC 60721-3-3,Classification of environmental conditions−Part 3: Classification of
groups of environmental parameters and their severities−Section 3: Stationary use at
weatherprotected locations(IDT)
JIS C 61000-3-2 電磁両立性−第3-2部:限度値−高調波電流発生限度値(1相当たりの入力電流が
20 A以下の機器)
注記 対応国際規格:IEC 61000-3-2,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 3-2: Limits−Limits for
harmonic current emissions (equipment input current ≦16 A per phase)(MOD)
JIS C 61000-4-2 電磁両立性−第4-2部:試験及び測定技術−静電気放電イミュニティ試験
注記 対応国際規格:IEC 61000-4-2,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-2: Testing and
measurement techniques−Electrostatic discharge immunity test(IDT)
JIS C 61000-4-3 電磁両立性−第4-3部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験
注記 対応国際規格:IEC 61000-4-3,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-3: Testing and
measurement techniques−Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test(IDT)
JIS C 61000-4-4 電磁両立性−第4-4部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/バー
ストイミュニティ試験
注記 対応国際規格:IEC 61000-4-4,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-4: Testing and
measurement techniques−Electrical fast transient/burst immunity test(IDT)
JIS C 61000-4-5:2009 電磁両立性−第4-5部:試験及び測定技術−サージイミュニティ試験
注記 対応国際規格:IEC 61000-4-5:2005,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-5: Testing and
3
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measurement techniques−Surge immunity test(IDT)
JIS C 61000-4-6 電磁両立性−第4-6部:試験及び測定技術−無線周波電磁界によって誘導する伝導
妨害に対するイミュニティ
注記 対応国際規格:IEC 61000-4-6,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-6: Testing and
measurement techniques−Immunity to conducted disturbances, induced by radio-frequency fields
(MOD)
JIS C 61000-4-8 電磁両立性−第4-8部:試験及び測定技術−電源周波数磁界イミュニティ試験
注記 対応国際規格:IEC 61000-4-8,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-8: Testing and
measurement techniques−Power frequency magnetic field immunity test(IDT)
JIS C 61000-4-11 電磁両立性−第4-11部:試験及び測定技術−電圧ディップ,短時間停電及び電圧
変動に対するイミュニティ試験
注記 対応国際規格:IEC 61000-4-11,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-11: Testing and
measurement techniques−Voltage dips, short interruptions and voltage variations immunity tests
(IDT)
JIS C 61000-6-2:2008 電磁両立性−第6-2部:共通規格−工業環境におけるイミュニティ
注記 対応国際規格:IEC 61000-6-2:2005,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-2: Generic
standards−Immunity for industrial environments(MOD)
JIS C 61558-1 変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第1部:通則及び試
験
注記 対応国際規格:IEC 61558-1,Safety of power transformers, power supplies, reactors and similar
products−Part 1: General requirements and tests(MOD)
IEC 61000-3-3,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 3-3: Limits−Limitation of voltage changes,
voltage fluctuations and flicker in public low-voltage supply systems, for equipment with rated current ≤
16 A per phase and not subject to conditional connection
CISPR 11:2009,Industrial, scientific and medical equipment−Radio-frequency disturbance characteristics−
Limits and methods of measurement及びAmendment 1:2010
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は第1部によるほか,次による。
3.101
縫製機械(sewing machine)
1本以上のミシン糸で一つ以上のステッチ形式を形成するように設計された機械。
注記1 以前は,“ミシン頭部(sewing machine head)”という用語が“縫製機械(sewing machine)”
の代わりに用いられていた。したがって,この規格でいう縫製機械は,ミシン頭部の意味で
ある。
注記2 ステッチ形式は,ISO 4915の定義を参照。
注記3 シーム形式は,ISO 4916の定義を参照。
注記4 シーム形成をする機械の場合,縫製機械は一つ以上の縫製機能を実行することができる。
4
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3.102
ミシンテーブル(sewing machine stand)
縫製機械の最適作動のために縫製機械を配置できるよう設計された,例えば,テーブルとして機械を載
せるもの。
3.103
縫製機械ドライブ(sewing machine drive)
縫製機械を駆動する(例えば,電動機のような)装置であって,位置決め装置の有無,ミシン機能の制
御の有無にかかわらず,電気的及び/又は機械的手段によって速度制御をするもの。
3.104
縫製ユニット(sewing unit)
少なくとも,縫製機械,ミシンテーブル及び縫製機械ドライブから構成される装置。
注記 縫製機械又は縫製ユニットに組み込まれ,及び/又は取り付けられた一つ又は複数の機器は,
例えば,素材の縫製,切断,送りなどを行うために,縫製機械そのものと同様,オペレータに
よって,又は自動的に制御される。
3.105
縫製システム(sewing system)
二つ以上の縫製ユニット又は縫製ユニットの部分から成り,機能的に連携された装置。
4
一般要求事項
次を除いて,第1部の箇条4を適用する。
4.4.2
電磁両立性(EMC)
附属書AAによる。
4.4.4
湿度
第1段落の規定を次の規定に置き換える。
電気装置は,JIS C 60721-3-3に規定するクラス3K3の湿度条件で運転できるものでなければならない。
4.8
組込みソフトウェアの安全性
制御にソフトウェアを用いている場合は,ソフトウェアによるハザードが発生しない設計にするか,又
はそのソフトウェア以外の別の手段によって安全機能を維持する設計にする。
5
入力電源導体の接続,断路器及び開路用機器
次を除いて,第1部の箇条5を適用する。
注記 導体とは,主としてケーブル又は電線を意味する。場合によっては裸導体を意味することもあ
る。
5.1
入力電源導体の接続
第1部の5.1の第1段落の規定の最初の文に続いて次の文を追加する。
一つの縫製ユニットに複数の入力電源接続を行ってはならない。
制御システムによって内部接続されていない二つ以上の縫製ユニットから成る縫製システムは,縫製ユ
ニットごとに独立に入力電源接続を行ってもよいが,一つの縫製ユニットの故障が危険源を生むおそれが
ある場合は,この縫製システムの入力電源接続は一つとしなければならない。
5
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5.3
入力電源断路器
5.3.1
一般事項
次の規定を追加する。
縫製ユニットを制御システムによって相互に接続して縫製システムを形成する場合は,システムの電源
断路器は一つだけとする。
5.3.2
種類
d)に次の規定を追加する。
ホールド・ツゥ・ラン装置(例えば,ペダル)を介して始動及び停止を行う縫製ユニット及び縫製シス
テムでは,使用種別AC-3又はDC-3に対してJIS C 8201-3による遮断スイッチ,又はJIS C 4526-1による
組込みスイッチを用いなければならない。
5.3.4
操作手段
次の規定を追加する。
座り作業用の場合,オン・オフスイッチの操作ハンドルは,作業床面の上方0.5 m〜1.5 mの範囲に設け
なければならない。
6
感電保護
次を除いて,第1部の箇条6を適用する。
6.1
一般事項
次の規定を追加する。
感電に対する保護は,JIS C 60364-4-41に適合するSELVの適用によって達成してもよい。
7
装置の保護
次を除いて,第1部の箇条7を適用する。
7.5
停電,電圧低下及びその復旧時の保護
次の規定を追加する。
ホールド・ツゥ・ラン装置(例えば,ペダル)をホールドすることによって始動し,離すことによって
停止するような縫製ユニット及び縫製システムでは,停電又は電圧低下,及びその復旧後の意図しない再
起動を回避するための装置を設けなくてもよい。
8
等電位ボンディング
次を除いて,第1部の箇条8を適用する。
8.2.5
保護ボンディング回路に接続する必要のない部分
次の規定を追加する。
次の場合には,ミシンテーブル又はミシンテーブル上で人が接触できる導電部分を保護ボンディング回
路に接続しなくてもよい。
− 電気装置がない場合
− 電気装置がSELV及び/又はPELVだけで作動する場合(JIS C 60364-4-41参照)
9
制御回路及び制御機能
次を除いて,第1部の箇条9を適用する。
6
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9.1.1
制御回路電源
全ての規定を次の規定に置き換える。
縫製ユニット及び縫製システムの制御回路は,PELV(6.4参照)又はSELV(JIS C 60364-4-41参照)に
対する要求事項を満たすものでなければならない。これらの回路に電力を供給する変圧器は,JIS C 61558-1
の要求事項を満たすものでなければならない。
9.2.5.2
起動
次の規定を追加する。
次のものには適用しない。
− ホールド・ツゥ・ラン装置(例えば,ペダル)によって始動する縫製ユニット及び縫製システム。
9.2.5.3
停止
次の規定を追加する。
縫製ユニット及び縫製システムに要求する停止機能は,ホールド・ツゥ・ラン装置(例えば,ペダル)
によって達成することができる。自動かんぬき(閂)止め,ボタン孔かがり,ボタン付けなど,短いサイ
クルの縫製を行う縫製ユニット及び縫製システムに要求する機能は,JIS C 8201-3又はJIS C 4526-1によ
るオン・オフスイッチによって達成できる。
9.4
故障時の制御機能
9.4.1
一般要求事項
次の注記を追加する。
注記 機械の危険な動きを,固定の機械的ガードで保護する縫製ユニット及び縫製システムでは電気
回路による保護インタロックを設けなくてもよい。
9.4.2.2
部分的又は全体的冗長性の採用
次の注記を追加する。
注記 機械の危険な動きを,縫製機械自身の部分に限定する縫製ユニット及び縫製システム(例えば,
ステッチ形成装置,送り装置など)では冗長系を用いなくてもよい。
9.4.2.3
ダイバーシティ(多様化設計)の採用
次の注記を追加する。
注記 機械の危険な動きを,縫製機械自身の部分に限定する縫製ユニット及び縫製システム(例えば,
ステッチ形成装置,送り装置など)ではダイバーシティを用いなくてもよい。
9.4.3.1
地絡
次の規定を追加する。
縫製ユニット及び縫製システムにおいて,地絡が,予期しない機械の始動又は機械の危険な動きを引き
起こす原因,又は機械の停止を妨げる原因となり得る場合は,制御回路を保護ボンディング回路に接続す
る,又は絶縁モニタを備える代わりに,導体類を特定の安全設置方法によって布設してもよい。特定の安
全設置方法の例としては,次のものがある。
− 絶縁された導体を,更に絶縁物のダクト内に包み込む。
− 二重絶縁の採用
− 部品及び機器をカプセルに収容
10 オペレータインタフェース及び機械に取り付けた制御機器
次を除いて,第1部の箇条10を適用する。
7
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10.1.2 配置及び取付け
第2段落最初のダッシュ項目を,次の2項目に置き換える。
− 通常の運転に使用するものは,作業床面の上方0.5 m以上とし,オペレータの通常の作業位置から容
易に届く範囲内に取り付ける(ただし,この規格の5.3.4も参照)。
− 調整又は保全のために使用するものは,作業床面の上方0.3 m以上とし,位置の選定,鍵の取付けな
どを工夫して,通常の運転中には操作できないように取り付ける。
10.1.3 保護
全ての規定を次の規定に置き換える。
オペレータインタフェース用の機器,及び機械に搭載する制御機器は,意図した設置状態において予想
される使用上のストレスに耐え,かつ,IP40(JIS C 0920参照)以上の保護等級をもつものでなければな
らない。縫製ユニット及び縫製システムは,浸潤性のある流体と蒸気との影響,及び粗い粉じんと切粉と
による汚染がないと考えられる環境で運転するので,保護等級はIP40で十分と考えられる。
10.2 押しボタン
10.2.1 色
第1段落の規定を次の規定に置き換える。
押しボタン式アクチュエータの色は,可能な限りJIS B 9960-1:2011の表2によらなければならない。ア
クチュエータの大きさ,組込みケーシング及びアクチュエータ設計上の制約によって,不可能な場合はこ
の限りでない。
10.3 表示灯及び表示器
10.3.2 色
第1段落の規定を次の規定に置き換える。
表示灯の色は,機械の状態に応じて,可能な限りJIS B 9960-1:2011の表4によらなければならない。ア
クチュエータの大きさ,組込みケーシング及びアクチュエータ設計上の制約によって,不可能な場合はこ
の限りでない。
10.4 照光式押しボタン
第1段落の規定を次の規定に置き換える。
照光式押しボタンの色は,可能な限りJIS B 9960-1:2011の表2及び表4によらなければならない。アク
チュエータの大きさ,組込みケーシング及びアクチュエータ設計上の制約によって,不可能な場合はこの
限りではない。
10.7.4 非常停止に用いる電源断路器の直接操作
次の規定を追加する。
自動で制御する縫製ユニット及び縫製システムであって,JIS B 9960-1:2011の10.7.2に規定する非常停
止用機器が不要と考えられるものにあっては,電源断路器が非常停止用機器の機能を満たすものでなけれ
ばならない。
ホールド・ツゥ・ラン装置(例えば,ペダル)の操作によって始動する縫製ユニット及び縫製システム
には,非常停止用機器を設けなくてもよい。さらに,自動かんぬき(閂)止め,ボタン孔かがり,ボタン
付けなど,短時間の自動縫製加工を行う縫製ユニット及び縫製システムにも非常停止用機器は不要である。
このような縫製ユニット及び縫製システムは,スイッチオン・オフのためにJIS C 8201-3又はJIS C
4526-1に適合する機器を備えてもよい。
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11 制御装置:配置,取付け及びエンクロージャ
次を除いて,第1部の箇条11を適用する。
11.2 配置及び取付け
11.2.1 接近性及び保全性
第2段落の規定を次の規定に置き換える。
定期的な保全又は調整のために接近する必要がある場合,関連機器は作業床面の上方0.3 m〜2.0 mの範
囲に配置しなければならない。
11.2.2 隔離又はグループ分け
次の規定を追加する。
6.2.2に規定するエンクロージャにおいては,保護エンクロージャと充電部間との距離はJIS C 8201-1の
表13(最小空間距離)のケースA,汚損度2に示す空間距離及び表15(最小沿面距離)の汚損度2に示す
沿面距離より小さくしてはならない。
プリント回路アセンブリ及び全ての他の電気機器,デバイス(スイッチ,電動機など)に対してJIS C
60664-1:2009の表F.4(トラッキングによる障害を回避するための沿面距離)の汚損度2を適用しなければ
ならない。
11.3 保護等級
全ての規定を次の規定に置き換える。
縫製ユニット及び縫製システムにおけるスイッチング機器のエンクロージャに適用する保護等級は,
IP40以上としなければならない。
例外として,機器内の回路,又は機器と一緒に使用する全ての回路が6.1の要求事項を満たすならばIP20
を最小保護等級としてもよい。
12 導体及びケーブル
第1部の箇条12を適用する。
13 配線
次を除いて,第1部の箇条13を適用する。
13.2.4 色による導体の識別
次の規定を追加する。
誤作動防止用の接地に使用する電線は,灰色で識別しなければならない。
共通導体(例えば,静電荷を除去するために使用するもの)は,灰色で識別しなければならない。
13.5.8 接続箱,その他の箱
第1段落の第2番目の規定を次の規定に置き換える。
縫製ユニット及び縫製システムにおいて電線の接続・通線用の箱に適用する保護等級は,IP40(JIS C
0920参照)以上としなければならない。
例外として,機器内の回路,又は機器とともに用いる全ての回路が6.1の要求事項を満たすならばIP20
を最小保護等級としてもよい。
14 電動機及び関連装置
次を除いて,第1部の箇条14を適用する。
9
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14.1 一般要求事項
次の規定を追加する。
外部負荷に電源を供給するために電動機の固定子巻線を(タップを付けて)変圧器として用いてはなら
ない。
14.2 電動機エンクロージャ
次の規定を追加する。
縫製機械ドライブ(それに取り付けた制御機器も含む。)の保護等級はIP40以上としなければならない。
14.3 電動機の寸法
次の規定を追加する。
縫製機械ドライブの寸法は,JIS C 4203及びJIS C 4210によらなくてもよい。
15 附属品及び照明
次を除いて,第1部の箇条15を適用する。
15.2 機械及び装置の局部照明
15.2.1 一般事項
次の規定を追加する。
縫製ユニット及び縫製システムの局部照明(縫製用ランプ)で定格電圧が交流50 V以下のものに対して
は,オン・オフスイッチをフレキシブルな接続コードに組み込んでもよい。
15.2.2 電源
次の規定を追加する。
低電圧の縫製用ランプに用いる電源は,JIS C 61558-1による組込変圧器又は外部の特別低電圧変圧器か
ら供給しなければならない。局部照明(縫製用ランプ)用の回路(例えば,糸通し,縫製用器具の取替え
及び保全作業のためのもの)は,縫製ユニット及び縫製システムをオン・オフスイッチの外側(入力電源
側)に接続しなければならない。
16 マーキング,警告標識及び略号
第1部の箇条16を適用する。
17 技術文書
次を除いて,第1部の箇条17を適用する。
17.7 運転マニュアル
次の規定を追加する。
説明書には,次のような場合は,縫製ユニット及び縫製システムを入力電源から(例えば,オン・オフ
スイッチを操作することによって,又は電源プラグを引き抜くことによって)切り離すことが常に必要で
あることを明記しなければならない。
− 縫製用器具(ミシン針,押さえ,ボビン,針板など)の交換を必要とするとき
− ミシン針,ルーパ,スプレッダなどへの糸通しが必要なとき
− 作業場所が無人となるとき
− 保全作業を行うとき
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B 9960-31:2017
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
18 検証
次を除いて,第1部の箇条18を適用する。
18.1 一般事項
次の規定を追加する。
18.2,18.3,18.4及び18.7の試験は,全数試験とする。18.5及び18.6は,形式試験とする。
18.3 絶縁抵抗試験
次の規定を追加する。
電子部品を含む制御及び信号回路は,他の回路が試験されている間は保護導体に接続しておかなければ
ならない。上記保護導体との接続を切り離した後,二次試験として対地間絶縁抵抗を少なくとも直流100 V
の試験電圧で測定しなければならない。電子部品がいかなる損傷も受けないようにするために,試験電圧
は徐々に上昇させなければならない。
18.4 耐電圧試験
次の規定を追加する。
整流器,キャパシタ,電子部品,定格出力1 kW以下の電動機などは切り離して試験する。
電動機は,IEC 60034-1に準拠して試験しなければならない。定格電圧50 V以下の電子回路を耐電圧試
験にかけてはならない。
機械の電気機器がテスト中に作動しそうなサージ保護素子を含む場合には,次が許される。
− これらの素子を外す,又は,
− サージ保護素子の作動電圧レベル以下までテスト電圧を下げる。ただし,相−中性相間の供給電圧の
ピーク上限値以下であってはならない。
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附属書AA
(規定)
電磁両立性に対する要求事項
AA.1 一般事項
この附属書の目的は,縫製ユニット,縫製システム及びそれらに用いる装置(例えば,縫製機械ドライ
ブ,制御機器など)に対して,他の設備を妨害する可能性がある電磁放射の限度値,並びに静電気放電を
含む連続的及び過渡的な伝導及び放射妨害に関する限度値を規定することである。
AA.2 電磁両立性試験レベル
電磁現象の影響を受けるポートは,図AA.1のとおりである。
図AA.1−ポート
表AA.1〜表AA.4に規定する電磁両立性の限度値は,次に対して適用する。つまり,縫製産業の全ての
使用環境において予想する条件をカバーする。
a) 住宅地環境において想定する使用に対する放射の限度値
b) 縫製産業の工場環境での使用に対するイミュニティの限度値
AA.3 放射
機械又は装置が発生する電気的妨害は,表AA.1に規定するレベルを超えてはならない。
上記に加えて,JIS C 61000-3-2及びIEC 61000-3-3の要求も適用する。
妨害電圧の測定は,装置のシールドされた部分を接続しているシールド線そのものについては行う必要
がない。各シ−ルドは互いに接続しなければならない。
妨害電圧の測定は,装置の部分に接続されている長さ2 m以下で,延長できない線に対しては行う必要
がない。
AA.4 イミュニティ
電子装置を使用する場合は,電子装置が少なくとも表AA.2〜表AA.4に規定する試験値に耐えるように
設計しなければならない。
エンクロージャポート
AC電源ポート 信号ポート
DC電源ポート プロセス計測及び制御ポート
機械,装置
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B 9960-31:2017
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この規格で扱う機械及び装置に対するイミュニティ試験の要求事項は,個々のポートごとに適用する。
AA.5 性能基準
機械及び装置は,この規格に規定する試験を実施したことによって危険な状態になってはならない。
EMCの試験中又は試験後の機能の説明と性能基準との定義を,次に基づき試験報告書に記録しなければ
ならない。
− 性能基準 A:
機器は,試験中及び試験後の両方において想定したように動作し続けなければならない。機器を想
定した方法で使用したとき,製造業者が指定した最低性能レベル(又は許容内の性能喪失)を満たせ
ない性能低下又は機能喪失があってはならない。最低性能レベル又は許容内の性能喪失を製造業者が
指定していない場合には,これらは,想定した方法で機器を使用したときに使用者が期待する性能,
並びに製品説明書及び製品文書から決定する。
− 性能基準 B:
機器は,試験後,想定したように動作し続けなければならない。機器を想定した方法で使用したと
き,製造業者が指定した最低性能レベル(又は許容内の性能喪失)を満たせない性能低下又は機能喪
失があってはならない。ただし,試験中の性能の低下は,あってもよい。実際の動作状態,又は蓄積
データの変化は,あってはならない。最低性能レベル又は許容内の性能喪失を製造業者が指定してい
ない場合には,これらは,想定した方法で機器を使用したときに使用者が期待する性能,並びに製品
説明書及び製品文書から決定する。
− 性能基準 C:
機器は,機能が自動的に回復するか,又は制御装置を操作して回復する場合は,試験中及び試験後
において一時的な機能喪失があってもよい。
最低性能レベル又は許容内の性能喪失のいずれも供給者が規定していない場合は,これらを製品説明書,
製品関連文書,及びその機械及び装置の意図した使用に対し,使用者が適切に期待するレベルから導いて
もよい。
AA.6 電磁両立性試験
AA.6.1 電磁両立性(EMC)試験の一般的条件
EMC試験は,次の条件で実施しなければならない。
− 縫製ユニット及び縫製システム又は装置に対して規定された運転条件の範囲内及び公称電源電圧で
− 完全に実装され,使用可能状態にある縫製ユニット及び縫製システムに対して,又は縫製システムを
構成する個々の縫製機械で可動状態にあるものに対して
− 縫製ユニット及び縫製システム,並びに最大限まで拡張された装置(例えば,入出力点数又は機能を
最大化して制御する装置,及び小規模な構成であっても規格に適合させるべきと考えられる全ての縫
製機械及び装置)に対して
− 各試験項目の順番は任意とする。
試験中の機器構成及び運転モードは,試験報告書に詳細に記載しなければならない。
機械の全ての機能を常に試験できるとは限らない。そのような場合は最もクリティカルな運転モードを
選ばなければならない。
特殊な機械及び装置では,電気的特性又は使用方法を考慮すれば,実施することが不適当であり,不必
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B 9960-31:2017
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要な試験項目もあり得る。そのような場合には,試験を行わないと決めた経緯を試験報告書に記録しなけ
ればならない。
縫製機械ドライブ及び付加装置は,図AA.2に示すように設定した標準縫製ユニットで試験しなければ
ならない。
このように試験された縫製機械ドライブ及び付加装置は,EMC対応形とみなされる。特定の試験方法に
ついては供給者を含め関係者間で合意しなければならない。
注記 EMC対応形の装置は,そのことだけで縫製ユニット又は縫製システムのEMC適合性を保証す
るものではない。
測定は,EMC現象の個々のタイプに対して十分に定義され,かつ,再現性のある条件で行わなければな
らない。
AA.6.2 放射に対するEMC試験条件
試験の種類,試験方法及び試験装置は,CISPR 11の箇条7及び箇条8に示すものでなければならない。
試験は,図AA.2に示す設定で実施しなければならない。ただし,接地板に対する要求事項はCISPR 11
の箇条8による。
AA.6.3 イミュニティに対する EMC試験条件
試験の種類,試験方法及び試験装置は,表AA.2〜表AA.4による。
試験は,図AA.2に示す設定によって実施しなければならない。
縫製システムの試験は,この設定と異なってもよい。
図AA.2−EMC試験に供する標準縫製ユニット
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B 9960-31:2017
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表AA.1−エミッション−放射(エンクロージャ)及び伝導(交流主電源)
ポート
周波数範囲
限度値
規格
エンクロージャa)
30 MHz〜230 MHz
230 MHz〜1 000 MHz
30 dB(μV/m)準ピーク,10 m離れて測定
37 dB(μV/m)準ピーク,10 m離れて測定
CISPR 11
クラスB
交流主電源b),c),d) 150 kHz〜0.5 MHz
66〜56 dB(μV)準ピーク,
56〜46 dB(μV)平均,周波数(対数表示)に対し
て直線的に減少
0.5 MHz〜5 MHz
56 dB(μV)準ピーク,
46 dB(μV)平均
5 MHz〜30 MHz
60 dB(μV)準ピーク,
50 dB(μV)平均
注a) 操業現場での測定はこの規格から除外する。
b) 5回/min以下のインパルスノイズ(クリック)は考慮しない。30回/min以上のクリックに対しては,表
AA.1の限度値を適用する。5〜30回/minのクリックに対しては,表AA.1の限度値を緩和した,20 log(30/N)
dBを用いてよい(Nは毎分当たりのクリック数)。
c) 交流1 000 V以下で運転する機械及び装置にだけ適用する。
d) これらの値は,CISPR 11のものである。
表AA.1に加えて,JIS C 61000-3-2及びIEC 61000-3-3の要求も適用する。
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表AA.2−イミュニティ−エンクロージャポート
電磁環境条件
試験条件
単位
適用規格
備考
性能基準
電源周波数磁界
50,60
Hz
JIS C 61000-4-8
電源周波数と同じ周波数で試
験を行う。いずれかの周波数
で配電される地域だけで使用
する機器についてはその周波
数だけの試験でよいa)。
Ab)
30
A/m
無線周波数電磁
界,振幅変調
80〜1 000
MHz
JIS C 61000-4-3
規定の試験レベルは,無変調
の搬送波の実効値であるc)。
A
10
V/m(無変調,
r.m.s)
80
%,AM(1 kHz)
1.4〜2.0
GHz
JIS C 61000-4-3
規定の試験レベルは,無変調
の搬送波の実効値であるd)。
A
3
V/m(無変調,
r.m.s)
80
%,AM(1 kHz)
2.0〜2.7
GHz
JIS C 61000-4-3
規定の試験レベルは,無変調
の搬送波の実効値であるd)。
A
1
V/m(無変調,
r.m.s)
80
%,AM(1 kHz)
静電気放電
4(接触放電)
8(気中放電)
kV(充電電位) JIS C 61000-4-2
接触放電及び気中放電試験の
適用についてはEMC基本規
格を参照。
B
注a) 磁界に影響するデバイスを使用する機器にだけ適用する。
b) CRTにおいては,許容可能なジッタは文字サイズによって異なり1 A/mの試験レベルに対して計算すると次
の式のとおりである。
J≦(3C+1) / 40
ここに, J:ジッタ(mm)
C:フォントサイズ(mm)
ジッタは,磁界に対して直線的に比例するので,ほかの試験レベルについては最大のジッタレベルから外
挿することによって近似的に試験してもよい。
c) ITUの放送バンド(87 MHz〜108 MHz,174 MHz〜230 MHz及び470 MHz〜790 MHz)は除く。この周波数帯
域内でのレベルは3 V/mとする。
d) 周波数範囲は,妨害リスクの可能性が最も高い周波数を含むように選択する。
表AA.3−イミュニティ−信号線及びデータバスのポート
電磁環境条件
試験条件
単位
適用規格
備考
性能基準
無線周波数コモン
モード,振幅変調
0.15〜80
MHz
JIS C 61000-4-6
規定の試験レベルは,無変
調の搬送波の実効値であ
るa),b),c)。
A
10
V(r.m.s.無変調)
80
%,AM(1 kHz)
150
ソースインピーダ
ンス(Ω)
ファストトランジ
ェント
1
kV(ピーク)
JIS C 61000-4-4
c)
B
5/50
Tr/Th ns
5
繰返し周波数 kHz
注a) 試験レベルは,150 Ω負荷に流れる等価電流で規定してもよい。
b) ITUの放送バンド(47 MHz〜68 MHz)は除く。この周波数帯域内でのレベルは3 V/mとする。
c) 製造業者の仕様によって,全長が3 mを超えることがあるケーブル及びインタフェースするポートに適用す
る。
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B 9960-31:2017
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表AA.4−イミュニティ−交流入力電源ポート及び交流出力電源ポート
電磁環境条件
試験条件
単位
適用規格
備考
性能基準
非対称無線周波数 0.15〜80
MHz
JIS C 61000-4-6
規定の試験レベルは,無変
調の搬送波の実効値であ
るa),b)。
A
10
V(r.m.s.無変調)
80
%,AM(1 kHz)
電圧ディップ
0
% 残留電圧
JIS C 61000-4-11
ゼロクロスで電圧を変化
させるc)。
Bd)
1
周期
40
% 残留電圧
Cd)
10/12
at 50/60 Hz
周期
70
% 残留電圧
Cd)
25/30
at 50/60 Hz
周期
短時間停電
0
% 残留電圧
JIS C 61000-4-11
ゼロクロスで電圧を変化
させるc)。
Cd)
250/300
at 50/60 Hz
周期
サージ
1.2/50(8/20) Tr/Th μs
JIS C 61000-4-5
JIS C 61000-4-5:2009の箇
条5の第3段落参照e)。
B
非対称
ライン−接地間
±2
kV(開回路電圧)
対称
ライン−ライン間
±1
kV(開回路電圧)
ファストトランジ
ェント
±2
kV(ピーク)
JIS C 61000-4-4
B
5/50
Tr/Th ns
5
繰返し周波数kHz
注a) 試験レベルは,150 Ω負荷に流れる等価電流で規定してもよい。
b) ITUの放送バンド(47 MHz〜68 MHz)は除く。この周波数帯域内でのレベルは3 V/mとする。
c) 入力ポートにだけ適用する。
d) 電力変換装置に対しては保護装置が動作してもよい。
e) JIS C 61000-4-5の要求はケーブルの長さが30 mよりはるかに短い場合には適用しない。JIS C 61000-6-2:2008
の表2の注d)を参照。
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B 9960-31:2017
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附属書JAA
(参考)
電磁両立性に対する要求事項(クラスA)
日本国内では,家庭用以外の全ての用途で使用するものについては,表JAA.1(CISPR 11クラスA)に
示す放射レベルが許容されている。
この場合は,家庭用以外の全ての用途での使用を前提とした縫製機械,縫製ユニット又は縫製システム
であることを,取扱説明書に明示する。
表JAA.1−エミッション−放射(エンクロージャ)及び伝導(交流主電源)
ポート
周波数範囲
限度値
規格
備考
エンクロージャa),b) 30 MHz〜230 MHz
30 dB(μV/m)準ピーク,30 m離
れて測定
CISPR 11
クラスA
230 MHz〜1 000 MHz 37 dB(μV/m)準ピーク,30 m離
れて測定
交流主電源c),d),e)
150 kHz〜0.5 MHz
79 dB(μV)準ピーク,
66 dB(μV)平均
0.5 MHz〜5 MHz
73 dB(μV)準ピーク,
60 dB(μV)平均
5 MHz〜30 MHz
73 dB(μV)準ピーク,
60 dB(μV)平均
注a) 操業現場での測定は,この規格から除外する。
b) 3 m法,10 m法による測定(3 m又は10 m離れて測定)を用いてもよい。
c) 5回/min以下のインパルスノイズ(クリック)は考慮しない。30回/min以上のクリックに対しては,表
JAA.1の限度値を適用する。5〜30回/minのクリックに対しては表JAA.1の限度値を緩和した,20 log(30/N)
dBを用いてよい(Nは毎分当たりのクリック数)。
d) 交流1 000 V以下で運転する機械及び装置にだけ適用する。
e) これらの値は,CISPR 11のものである。
表JAA.1に加えて,JIS C 61000-3-2及びIEC 61000-3-3の要求も適用する。
注記1 特定の訓練を受けた作業者が使用することを前提とした縫製機械及び縫製ユニットであっ
て,家電・汎用品として一般に広く用いることを意図していない専門家用機器は,JIS C
61000-3-2の適用範囲外と判断できる。
注記2 IEC 61000-3-3の要求を適用することによって,縫製機械及び縫製ユニットの性能に影響を及
ぼす場合は,影響の内容を取扱説明書に記載する。
参考文献 JIS C 9335-2-28 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第2-28部:ミシンの個別要求事
項
注記 対応国際規格:IEC 60335-2-28,Household and similar electrical appliances−Safety−Part
2-28: Particular requirements for sewing machines(MOD)
ISO 4915:1991,Textiles−Stitch types−Classification and terminology
ISO 4916:1991,Textiles−Seam types−Classification and terminology
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B 9960-31:2017
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附属書JAB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 9960-31:2017 機械類の安全性−機械の電気装置−第31部:縫製機械,縫
製ユニット及び縫製システムの安全性並びにEMCに対する個別要求事項
IEC 60204-31:2013,Safety of machinery−Electrical equipment of machines−Part 31:
Particular safety and EMC requirements for sewing machines, units and systems
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3.101 縫製
機械
したがって,この規
格でいう縫製機械
は,ミシン頭部の意
味である。
3.101 “したがって”以降の記
述はない。
追加
技術的差異はない。
JIS B 9960-31:2004制定時に追加
された一文をそのまま踏襲した。
4.8 組込み
ソフトウェ
アの安全性
箇条追加
制御にソフトウェ
アを用いている場
合は,ソフトウェア
によるハザードが
発生しない設計に
するか,又はそのソ
フトウェア以外の
別の手段によって
安全機能を維持す
る設計にする。
−
−
追加
国際規格には記載がない。
将来の電安法の改訂の際に,工業
ミシンを対象とした技術基準に,
今回策定したJIS B 9960-31が用
いられることを想定している。
その際に電安法の要求事項を満た
すためには,組込みソフトウェア
に関する要求事項の記載が必要な
ため追加した。
5 入力電源
導体の接
続,断路器
及び開路用
機器
注記追加
注記 導体とは,主
としてケーブル又
は電線を意味する。
場合によっては裸
導体を意味するこ
ともある。
5
注記はない。
追加
国際規格には記載がない。
JIS B 9960-31:2004制定時に追加
された一文をそのまま踏襲した。
2
B
9
9
6
0
-3
1
:
2
0
1
7
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 9960-31:2017
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
附属書JAA
(参考)
電磁両立性
に対する要
求事項(ク
ラスA)
附属書追加
日本国内では,家庭
用以外の全ての用
途で使用するもの
については,表
JAA.1(CISPR 11ク
ラスA)に示す放射
レベルが許容され
ている。
−
−
追加
国際規格には記載がない。
日本国内では,家庭用以外の全て
の用途で使用するものについて
は,表JAA.1(CISPR 11クラスA)
に示す放射レベルが許容されてい
る。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60204-31:2013,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
2
B
9
9
6
0
-3
1
:
2
0
1
7
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。