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B 9933 : 2000 (ISO/DIS 4406 : 1998) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本フルードパワー工業会 (JFPA) /

財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日本工業規格である。 

JIS B 9933には,次に示す附属書がある。 

附属書A(規定) コード番号の図式表示 

附属書B(参考) 参考文献

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 9933 : 2000 

(ISO/DIS 4406 : 1998) 

油圧一作動油一固体微粒子に 

関する汚染度のコード表示 

Hydraulic fluid power−Fluids−Code for defining 

the level of contamination by solid particles 

序文 この規格は,1998年に制定されたISO/DIS 4406,Hydraulic fluid power−Fluids−Code for defining the 

level of contamination by solid particlesを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した

日本工業規格である。 

1. 適用範囲 この規格は,油圧システムに使用されている作動油中の固体微粒子の数量を定義するとき

に使用するコードについて規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・

追補には適用しない。 

ISO 4402 : 1998 Hydraulic fluid power−Calibration of liquid automatic particle count instruments 

ISO 4407 : 1991 Hydraulic fluid power−Fluid contamination−Determination of particulate contamination 

by the counting method using a microscope 

ISO 11500 : 1997 Hydraulic fluid power−Determination of particulate contamination by automatic counting 

using the light extinction principle 

3. コードの定義 

3.1 

一般事項 固体微粒子の数量を定義するほとんどの方法は,すべての汚染物質が同様の粒度分布を

もつという仮定に基づいている。 

この仮定は,浮遊塵埃のような自然の汚染物質には適用してもよいが,システムの中で循環し,ポンプ

内で砕かれ,フィルタで分離を受けた微粒子には有効ではない。 

注意 4μm以上の微粒子測定は,多くの要因によって影響を受ける。 

これらの要因とは,試料の採り方や微粒子計測の精度,及び採取容器とその使用場所の清浄度な

どをいう。 

システムで循環している作動油を確実に採取するために,試料採取には適切な注意を払わなけれ

ばならない。 

3.2 

コードの基準 自動粒子計数器を用いた場合の汚染度を表すコードは,次のように微粒子の大きさ

と分布を区分する三つのスケール番号から成る。

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B 9933 : 2000 (ISO/DIS 4406 : 1998) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− 最初のスケール番号は,1mlにつき4μm以上の微粒子の数に対応する。 

− 2番目のスケール番号は,1mlにつき6μm以上の微粒子の数に対応する。 

− 3番目のスケール番号は,1mlにつき14μm以上の微粒子の数に対応する。 

顕微鏡で計数する場合のコードは,5μm以上と15μm以上の微粒子に対応する二つのスケール番号から

成る。 

3.3 

スケール番号の割当て 

3.3.1 

スケール番号は,試料の1mlにつき計数された微粒子の数に従って割当てられる(表1参照)。 

3.3.2 

表1のように,1ml当たりの微粒子数の上限値と下限値で示した二つの段階比率は,スケール番号

で表すそれぞれの数値が適切に設定され,かつ各段階に意義があるように採用した。 

表1 スケール番号の割当て 

微粒子の個数濃度(個/ml) 

スケール番号 

下限値> 

上限値≦ 

2 500 000 

>28 

1 300 000 

2 500 000 

 28 

 640 000 

1 300 000 

 27 

 320 000 

 640 000 

 26 

 160 000 

 320 000 

 25 

  80 000 

 160 000 

 24 

  40 000 

  80 000 

 23 

  20 000 

  40 000 

 22 

  10 000 

  20 000 

 21 

   5 000 

  10 000 

 20 

   2 500 

   5 000 

 19 

   1 300 

   2 500 

 18 

    640 

   1 300 

 17 

    320 

    640 

 16 

    160 

    320 

 15 

     80 

    160 

 14 

     40 

     80 

 13 

     20 

     40 

 12 

     10 

     20 

 11 

      5 

     10 

 10 

       2.5 

      5 

  9 

       1.3 

       2.5 

  8 

        0.64 

       1.3 

  7 

        0.32 

        0.64 

  6 

        0.16 

        0.32 

  5 

        0.08 

        0.16 

  4 

        0.04 

        0.08 

  3 

        0.02 

        0.04 

  2 

        0.01 

        0.02 

  1 

        0.00 

        0.01 

<1 

備考 スケール番号8未満の再現性は,試料から計数された

微粒子の実数に影響される。実計数は,20個を超える
ことが望ましい。それが不可能なときは,3.4.7を参照。 

B 9933 : 2000 (ISO/DIS 4406 : 1998) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.4 

自動粒子計数器を用いたコードの決定 

3.4.1 

計測は,ISO 11500に従って行うか,又は他に認められた方法で行う場合,自動粒子計数器はISO 

4402によって校正しなければならない。 

3.4.2 

最初のスケール番号は4μm以上の微粒子の数から割当てなければならない。 

3.4.3 

2番目のスケール番号は6μm以上の微粒子の数から割当てなければならない。 

3.4.4 

3番目のスケール番号は14μm以上の微粒子の数から割当てなければならない。 

3.4.5 

三つの番号は,斜線(スラッシュ)によって区別し,順番に書かなければならない。 

例 22/18/13のコードは,試料1ml当たりに4μm以上の微粒子が20 000を超え40 000以下であり,

6μm以上の微粒子が1 300を超え2 500以下であり,かつ14μm以上の微粒子が40を超え80以下

であることを示す。 

3.4.6 

スケール番号の報告において,“★”印(多すぎて計測不能)また,“−”印(計測不要)の表記を

適用する。 

a) ★/19/14は,4μm以上の微粒子が多すぎて計測できないことを示す。 

b) −/19/14は,4μm以上の微粒子の計測要求がないことを示す。 

3.4.7 

粒径範囲の一つのデータが20個未満の計数を示したときは,その粒径範囲のスケール番号には≧

印を付けなければならない。 

例 コード14/12/≧7は,4μm以上の微粒子が1ml当たりに80を超え160以下であり,6μm以上の微

粒子が20を超え40以下まで存在することを示す。 

コードの3番目≧7は,14μm以上の微粒子が0.64を超え1.3以下まで存在することを示すが,実

計数は20未満のため統計上の信頼度が低い。信頼度は低いが,14μm以上の微粒子は1ml当たり

1.3以上を示すので,スケール番号を7以上とする。 

3.5 

顕微鏡を用いたコードの決定 

3.5.1 

計測は,ISO 4407に従って行わなければならない。 

3.5.2 

最初のスケール番号は,5μmを超える微粒子の数から割り当てなければならない。 

3.5.3 

2番目のスケール番号は,15μmを超える微粒子の数から割り当てなければならない。 

3.5.4 

自動粒子計数器で得た計数と関連付けるために,このコードは,第1の表示を“−”印で示した3

位数で表さなければならない。 

例 −/18/13 

4. 規格適合表示 この規格に適合することを試験報告書,カタログ及び販売資料に記述する場合は,次

の文言を用いる。 

“固体汚染物質のコードは,JIS B 9933(油圧−作動油−固体微粒子に関する汚染度のコード表示)に

適合する” 

B 9933 : 2000 (ISO/DIS 4406 : 1998) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A(規定) コード番号の図式表示 

1. 適用範囲 この附属書は,コード番号の図式表示について規定する。 

2. コード番号の図表示 自動粒子計数器を用いた汚染物質のコードは,4μm以上の微粒子の総数を最初

のスケール番号に割り当て,6μm以上の微粒子の総数を2番目のスケール番号に割り当てる,そして14μm

以上の微粒子の総数を3番目のスケール番号に割り当てる。 

この三つの番号を斜線(スラッシュ)で区別して,次々に書き込むことにより決定される。 

例 22/18/13 

顕微鏡による分析では,最初のスケール番号のところに“−”印を使用し,5μmと15μmの計数を2番

目と3番目のスケール番号にそれぞれ割り当てる。 

書き込みは受け入れられるが,推定は許されない。 

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B 9933 : 2000 (ISO/DIS 4406 : 1998) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 スケール番号−自動粒子計数器の計測値から4 μm (C) と6 μm (C) 及び14 μm (C) を引用する−顕微

鏡の計測値から5 μmと15 μmを引用する 

附属書A図1 

B 9933 : 2000 (ISO/DIS 4406 : 1998) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B(参考) 参考文献 

ISO 4021 : 1992 Hydraulic fluid power−Particulate contamination analysis−Extraction of fluid samples from 

lines of an operating system  

原案作成本委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

竹 中 俊 夫 

東京工業大学名誉教授 

香 川 利 春 

東京工業大学 

藤 田 昌 宏 

通商産業省 

八 田   勲 

工業技術院 

橋 本   進 

財団法人日本規格協会 

村 井 孝 宣 

財団法人機械振興協会 

小 林 隆 博 

株式会社神戸製鋼所 

渡 並   直 

トヨタ自動車株式会社 

荒 木 義 昭 

株式会社日平トヤマ 

岡 安 英 雄 

社団法人日本工作機械工業会 

黒 部 昌 徳 

東芝機械株式会社 

藤 田   勝 

石川島汎用機械株式会社 

美濃越 昌 二 

日本電気株式会社 

久々湊 哲 夫 

SMC株式会社 

二 見 安 亮 

CKD株式会社 

木 原 和 幸 

株式会社トキメック 

梅 田 時 彦 

川崎重工業株式会社 

小曾戸   博 

内田油圧機器工業株式会社 

中 西 康 二 

黒田精工株式会社 

長 岐 忠 則 

黒田精工株式会社 

千 葉   誠 

カヤバ工業株式会社 

門   泰 一 

太陽鉄工株式会社 

石 井   進 

内田油圧機器工業株式会社 

山 崎 一 彦 

山信工業株式会社 

高 橋 克 彰 

SMC株式会社 

萩 原 正 治 

SMC株式会社 

小 池 一 夫 

イハラサイエンス株式会社 

伊 藤 三 郎 

株式会社コガネイ 

竹 内 俊 一 

オリオン機械株式会社 

根 本 圭 介 

三菱電線工業株式会社 

(事務局) 

三 浦 吉 成 

社団法人日本フルードパワー工業会 

堀 切 俊 彦 

社団法人日本フルードパワー工業会 

B 9933 : 2000 (ISO/DIS 4406 : 1998) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

標準化委員会規格部会フィルタ・作動油分科会 構成表 

氏名 

所属 

(主査) 

山 崎 一 彦 

山信工業株式会社 

(副主査) 

福 島 英 夫 

日本石油株式会社 

小 澤 健 治 

山信工業株式会社 

伊 沢 一 康 

日本ポール株式会社 

笠 井 寿 男 

SMC株式会社 

竹 崎   渉 

豊興工業株式会社 

一 条 和 夫 

リオン株式会社 

小笠原 輝 典 

野崎産業株式会社 

長谷川   務 

株式会社設工社 

水 野 啓 三 

カヤバ工業株式会社 

中 辻   順 

ダイキン工業株式会社 

植 田 修 弘 

タカコ精機株式会社 

飯 野   隆 

大生工業株式会社 

住 田   隆 

株式会社トキメック 

山 田 詔 一 

油研工業株式会社 

松 山 雄 一 

出光興産株式会社 

太 田 尚 宏 

株式会社松村石油研究所 

(事務局) 

堀 切 俊 彦 

社団法人日本フルードパワー工業会