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B 9810:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 構造 1 

4.1 構造及び形状  1 

4.2 転倒防止  2 

4.3 皮膚障害の防止  2 

5 試験方法 2 

5.1 一般  2 

5.2 試験装置  2 

5.3 供試体調整  2 

5.4 試験手順  3 

6 試験報告書  3 

7 教育・訓練及び取扱説明書  3 

7.1 教育・訓練  3 

7.2 取扱説明書  3 

附属書A(規定)試験装置  4 

附属書B(参考)試験報告書の様式及び記載の例  6 

附属書C(参考)教育・訓練及び取扱説明書  7 

 


 

B 9810:2020  

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法に基づき,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

産業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本産業規格          JIS 

 

B 9810:2020 

 

作業支援用装着型下肢支持用具の構造及び試験方法 

Structure and test method of wearable lower limbs support tool  

for assisting working postures 

 

適用範囲 

この規格は,主に屋内作業における作業姿勢の負担軽減のために,下肢に装着して立位姿勢及び中腰姿

勢を長時間保ち続けることができる作業支援用装着型下肢支持用具(以下,下肢支持用具という。)の構造

及び試験方法について規定する。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS T 9216 金属製下肢装具用ひざ(膝)継手 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS T 9216によるほか,次による。 

3.1 

作業支援用装着型下肢支持用具,下肢支持用具 

立位姿勢及び中腰姿勢を長時間保持することを可能にするとともに,装着したまま歩行が可能な用具。

人体に装着した状態でひざ(膝)関節部及び/又は足関節部とを定角で固定し,すね(脛)及び/又は大

たい(腿)部で体重を分散させて下肢を支えることができる。 

 

構造 

4.1 

構造及び形状 

下肢支持用具の構造及び形状は,次による。 

なお,下肢支持用具の各部の名称及び構造の例を,図1に示す。 

a) 使用者の身体部位に,けがなどのおそれのない構造及び形状とする。 

b) 使用に当たっては,簡単に脱着できる構造とする。 

c) 使用者に接触する部分は,使用者の皮膚などに過度な負荷がかからない構造及び形状とする。 

 

 

 

 

 


B 9810:2020  

 

 

 

 

a) 下肢支持用具の例 

b) 下肢支持用具の各部の名称 

 

図1−下肢支持用具の例及び各部の名称 

 

4.2 

転倒防止 

下肢支持用具は,すね(脛)及び/又は大たい(腿)部によって体重を分散する機構をもつものとし,

身体のバランスに考慮し,転倒しにくい構造でなければならない。 

4.3 

皮膚障害の防止 

下肢支持用具が使用者の皮膚及び衣服と接触する部分は,パッドなどによって衝撃及び摩擦圧力を分散

し,皮膚などに過度な負荷がかからない構造及び形状とする。パッドは人体に安全かつ無害で,長時間使

用しても蒸れない通気性をもち,交換可能な材料でなければならない。 

 

試験方法 

5.1 

一般 

装着によって加わる人体の荷重と同等の荷重を,下肢支持用具の大たい(腿)部支え,大たい(腿)部

支柱,ひざ(膝)関節部継手,足関節部継手,下たい(腿)部支え及び下たい(腿)部支柱に一定周期で

負荷して下肢支持用具の耐久性を試験する。 

5.2 

試験装置 

試験に使用する試験装置は,附属書Aによる。試験装置は,平たんで剛性のある床に設置する。 

5.3 

供試体調整 

供試体の大たい(腿)部支柱及び下肢部支柱の長さの調節が可能な場合には,試験装置に装着可能な範

囲で最大の長さとなるように調整する。 


B 9810:2020  

 

5.4 

試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 試験環境の温度・湿度を測定し,平たんで剛性のある床に試験装置が設置されていることを確認する。 

b) 供試体を下肢試験体に固定し,供試体の左右の足支えに均等に負荷が加わった状態において,供試体

に最も大きな力がかかるように供試体の位置・角度を調整し固定する。 

c) 荷重が加わった状態において1 000 N〜1 400 Nの荷重が供試体に加わることをロードセルなどによっ

て確認する。 

d) 試験装置を用いて供試体に荷重を加える。 

e) 荷重を加えた状態と無荷重の状態とを一定周期で交互に繰り返す。 

f) 

繰返し周期は20回/分とし,累積で10万回の試験を行う。 

g) 繰返し試験の終了後,供試体の構造,形状の変形及び破損などの有無を調べる。 

 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。 

試験報告書の様式及び記載の例を附属書Bに示す。 

a) 規格番号 

b) 試験年月日及び試験環境(温度・湿度) 

c) 構造及び形状 

d) 試験装置 

e) 試験結果(供試体に加えた荷重,繰返し周期,繰返し試験回数,構造並びに形状の変形,及び破損の

有無) 

f) 

その他必要な事項 

 

教育・訓練及び取扱説明書 

7.1 

教育・訓練 

安全に配慮して,下肢支持用具を使用する前には,教育・訓練を実施するのが望ましい。教育・訓練の

項目をC.1に示す。 

7.2 

取扱説明書 

下肢支持用具には,使用上の注意,使用前の準備・訓練方法,使用方法,点検・整備,部品交換のしか

た,保管及びその他必要な事項を記載した取扱説明書を添付する。取扱説明書に記載する項目をC.2に示

す。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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附属書A 

(規定) 
試験装置 

 

A.1 試験装置の例 

試験装置の例を図A.1に示す。 

 

図A.1−供試体を装着した試験装置の例 

 

A.2 下肢試験体 

試験装置に組み込まれる下肢試験体の寸法及び質量を表A.1に示す。また,下肢試験体の例を,図A.2

に示す。 

 

表A.1−下肢試験体の寸法及び質量 

項目 

 

寸法,質量 

大たい(腿)長a)  A1 

(mm) 

490.0 

下たい(腿)長a)  B1 

(mm) 

400.0 

内果端高a) C1 

(mm) 

75.0 

大たい(腿)質量b) A 

(kg) 

9.0 

下たい(腿)質量b) B 

(kg) 

4.2 

足部質量b) C 

(kg) 

0.9 

注a) 日本人成人男子 95パーセンタイル値(参考文献[1]参照) 

b) (参考文献[2]参照) 

 

なお,大たい(腿)長に相当する質量をA,下たい(腿)長に相当する質量をB,及び内果端高に相当

する質量をCとする。 


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図A.2−下肢試験体の例 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

B1 

A1 

C1 

荷重 


B 9810:2020  

 

附属書B 

(参考) 

試験報告書の様式及び記載の例 

 

B.1 

試験報告書の様式及び記載の例 

試験報告書の様式及び記載の例を表B.1に示す。 

 

表B.1−試験報告書の様式及び記載の例 

項目 

試験条件,結果など 

a) 規格番号 
 

JIS B 9810 

b) 試験年月日・ 
試験環境 (温度・湿
度) 

XXXX年XX月XX日〜XX月XX日 
XXX試験所 A試験室  
室温 25 ℃ 湿度 60 % 

c) 構造及び形状 

・構造は,使用者の身体部位にけがなどのおそれがないように,…の構造及び形状とした。 

・転倒防止として,身体のバランスに考慮し,転倒しにくいように,……の構造とした。 
・皮膚障害については,パッドは人体に有害でなく,長時間使用しても蒸れない通気性を
もった…の材料とした。 

d) 供試体,試験装置 

試験は,JIS B 9810のA.2による試験装置を用いて行った。 

 

試験装置 

 

e) 試験結果 

負荷 

130 kg 

繰返し周期 

20回/分 

繰返し試験回数 

101 234回 (実際に行った繰返し試験回数を記載) 

試験後の変化 

構造及び形状に破壊,変形などがない。 

f) その他必要な事項 

 
 


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附属書C 
(参考) 

教育・訓練及び取扱説明書 

 

C.1 教育・訓練 

下肢支持用具を使用する前には,次の事項に関する教育・訓練を実施することが望ましい。 

a) 着脱方法及び使用方法 

b) 転倒防止訓練及び注意事項 

c) 着用時の注意事項 

d) 誤動作及び故障時の処理方法 

e) 日常点検の方法 

 

C.2 取扱説明書 

下肢支持用具には,次の事項を記載した取扱説明書を添付することが望ましい。 

a) 名称 

b) 形式の呼び 

c) 使用上の注意 

d) 製品の機能及び目的 

e) 使用する場所 

f) 

各部の名称 

g) 使用前の準備・訓練方法 

h) 使用方法(転倒防止を含む。) 

i) 

点検・整備 

j) 

故障・異常の見分け方及び処置方法 

k) 部品交換のしかた 

l) 

保管(長期間使用しない場合) 

m) 仕様 

n) 販売業者及び製造業者名 

o) その他必要とする事項 

 

 

 

 

 

参考文献  

[1] 日本人の人体計測データ Japanese body size data 1992-1994. 一般社団法人人間生活工学研究センター,

1997.10 

[2] 阿江通良,湯 海鵬,横井孝志:日本人アスリートの身体部分慣性特性の推定. バイオメカニズム11, 

pp.23-33, 1992