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B 9514:2002  

(1) 

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人ビジネス

機械・情報システム産業協会(JBMIA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。 

これによって,JIS B 9514:1990は改正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

B 9514:2002  

(2) 

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目 次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 試験条件 ························································································································ 1 

3. 試験項目 ························································································································ 1 

3.1 性能試験項目 ················································································································ 1 

3.2 安全試験項目 ················································································································ 1 

3.3 環境試験項目 ················································································································ 1 

4. 試験方法 ························································································································ 2 

4.1 性能試験 ······················································································································ 2 

4.2 安全試験 ······················································································································ 3 

4.3 環境試験 ······················································································································ 4 

5. 性能試験成績表の様式 ······································································································ 5 

付表1 タイムレコーダ性能試験方法 ······················································································· 6 

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日本工業規格          JIS 

B 9514:2002 

タイムレコーダ性能試験方法 

Test methods for time recorders 

1. 適用範囲 この規格は,タイムレコーダの性能試験方法について規定する。 

タイムレコーダとは,タイムカードの挿入,キー入力などの操作に対応し,時刻データを伴う印字,デ

ータ保持,データ伝送などを行う機器をいう。 

2. 試験条件 タイムレコーダの試験は,通常次に示す使用状態で行う。 

a) 電源 電源は,定格周波数及び定格電圧とする。 

b) 試験環境 温度は,(20±5)℃,湿度は(60±10)%RHとする。 

c) 使用方法 タイムレコーダの操作は,カタログ,仕様書又は取扱説明書による。 

d) 消耗品 消耗品は,カタログ,仕様書又は取扱説明書で指定されているものを使用する。 

e) 基準カード 試験に用いるカードは,カタログ,仕様書又は取扱説明書で指定されたカード又は同等

のカードとする。 

3. 試験項目  

3.1 

性能試験項目 タイムレコーダの性能試験は,次の項目について行う。 

a) 始動試験 

b) 作動試験 

c) 連続運転試験 

d) 時計精度試験 

e) 時刻印字試験 

f) 

プログラム機能試験 

g) メモリ保持試験 

h) 停電補償試験 

3.2 

安全試験項目 タイムレコーダの安全試験は,次の項目について行う。 

a) 電圧変動試験 

b) 消費電力試験 

c) 漏えい電流試験 

d) 絶縁抵抗試験 

e) 絶縁耐力試験 

f) 

平常温度上昇試験 

g) 雑音の強さ 

3.3 

環境試験項目 タイムレコーダの環境試験は,次の項目について行う。 

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a) 高温時の作動 

b) 低温時の作動 

c) 高温保管 

d) 低温保管 

e) 耐湿性 

4. 試験方法  

4.1 

性能試験 タイムレコーダの性能試験は,次による。 

a) 始動試験 使用状態に設定されたタイムレコーダを,運転操作手順に従い始動させたとき正常に作動

することを確認する。 

b) 作動試験 通常の使用状態で,各部の機能が正常に作動することを確認する。 

c) 連続運転試験 通常の使用状態で,24時間以上の連続運転を行い,各部の機能が正常に作動すること

を確認する。 

d) 時計精度試験 通常の使用状態で,24時間以上の連続運転を行い,標準時間に対する誤差を月差とし

て測定し,進み(+)及び遅れ(−)の秒数が仕様の範囲内であることを確認する。 

e) 時刻印字試験 時計の表示時刻と印字時刻との一致,印字の鮮明度,所定カード欄内への印字状態を

次によって確認する。 

1) カードを差し込み,連続印字を行い,“時”及び“分”が歩進したとき,印字と時計との表示が一致

することを確認する。 

2) 全印字の状態について,濃度,色,にじみ,汚点などが仕様の範囲内であることを確認する。 

3) 基準カードの,各欄内に正確に印字することを確認する。 

f) 

プログラム機能試験 プログラム機能試験は,次による。 

1) 締日 締日,日替時刻などを設定し,印字時刻に応じた印字位置となることを確認する。 

2) 日替 日替時刻,締日などを設定し,印字時刻に応じた印字位置となることを確認する。 

3) 始業 始業時刻,日替時刻,締日などを設定し,印字時刻に応じた印字内容及び印字位置となるこ

とを確認する。 

4) 終業 終業時刻,日替時刻,締日などを設定し,印字時刻に応じた印字内容及び印字位置となるこ

とを調べる。 

5) 時報 曜日,種類,時刻及び吹鳴時間を設定し,設定された時刻の1分前から時計の自動運転を行

い,設定された時刻に吹鳴することを確認する。 

6) メロディー 曜日,種類,時刻及び吹鳴時間を設定し,設定された時刻の1分前から時計の自動運

転を行い,設定された時刻に吹鳴することを確認する。 

7) リボン 印字色及び切換え時刻を設定し,設定された時刻の1分前から時計の自動運転を行い,設

定時刻における印字色の切換えが正常に行われることを確認する。 

8) 印字欄切換え 印字欄及び切換え時刻を設定し,設定された時刻の1分前から時計の自動運転を行

い,設定時刻において,印字欄の切換えが正常に行われることを確認する。 

9) 残業積算 印字時刻における積算の時間数が正常に行われることを確認する。 

10) 登録 登録したIDコードに対し,正常に識別することを確認する。 

11) 勤務区分 交代勤務の区分が正常に行われることを確認する。 

12) 時計設定 任意の時刻に設定されることを確認する。 

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g) メモリ保持試験 電源を切り,カタログ,取扱説明書などに記載されたメモリ保持時間を保証できる

ことを確認する。 

h) 停電補償試験 電源を切り,カタログ,取扱説明書などに記載された規定作動回数を経過後,又は停

電補償時間を経過させた後に正常に作動することを確認する。 

4.2 

安全試験 タイムレコーダの安全試験は,次による。 

a) 電源電圧変動試験 平常温度試験の状態において,定格周波数に等しい周波数の定格電圧に等しい電

圧を加えて連続運転し,電圧を定格電圧に対して±10 %変動させた場合,支障なく運転が継続できる

ことを確認する。 

b) 消費電力試験 通常使用状態における1サイクルの平均消費電力が,仕様を満たしていることを確認

する。 

備考 1サイクルとは,カードなどのメディアを挿入排出後,次のメディアが挿入可能となるまでの間隔。 

c) 漏えい電流試験 通常使用状態で運転し,人が触れるおそれがある非充電金属部と大地との間に1 

kΩの抵抗を接続して漏えい電流を測定し,1 mA以下であることを確認する。 

d) 絶縁抵抗試験 500 V絶縁抵抗計を用い,非充電金属部と電源端子との間の絶縁抵抗を測定し,1 MΩ

以上であることを確認する。 

e) 絶縁耐力試験 絶縁抵抗試験の後,充電部と接地のおそれがある非充電金属部との間に1 000 Vの交

流電圧を1分間加えたとき,これに耐えることを調べる。ただし,1 200 Vの交流電圧を1秒間加えて

この試験に代えてもよい。 

f) 

平常温度上昇試験 通常の使用状態で,定格周波数に等しい周波数の定格電圧に等しい電圧を加えて連

続運転し,各部の温度上昇がほぼ一定となったときに測定した各部の温度は表1の値以下であること。 

表 1 温度限度 

測定箇所 

温度(℃) 

1 巻線 

A種絶縁のもの 

100 

E種絶縁のもの 

115 

B種絶縁のもの 

125 

F種絶縁のもの 

150 

H種絶縁のもの 

170 

2 整流体 

セレン製のもの 

75 

ゲルマニウム製のもの 

60 

シリコン製のもの 

135 

3 ヒューズクリップの接触部 

90 

4 持ち運び用の取っ手(使用中に人が操

作するものを除く。) 

金属製のもの,陶磁器製のもの及びガラス製のもの 

65 

その他のもの 

80 

5 使用中に人が操作する取っ手 

金属製のもの,陶磁器製のもの及びガラス製のもの 

55 

その他のもの 

70 

6 点滅器などのつまみ及び押しボタン 

金属製のもの,陶磁器製のもの及びガラス製のもの 

60 

その他のもの 

75 


外 
郭 

人が触れて使用するもの 

金属製のもの,陶磁器製のもの及びガラス製のもの 

55 

その他のもの 

70 

人が容易に触れるおそれのあるもの 

金属製のもの,陶磁器製のもの及びガラス製のもの 

85 

その他のもの 

100 

人が容易に触れるおそれのないもの 

100 

8 試験品を置く木台の表面 

95 

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g) 雑音の強さ試験  

1) 雑音電界強度 試験品から水平距離で10 m離れた点に空中線を設置して測定したとき,次の表の左

欄に掲げる周波数範囲ごとに同表の右欄に掲げる値以下であること。この場合において,dBは,1 μV

を0 dBとして算出した値とする。 

周波数範囲 

雑音電界強度 (dB) 

30 MHz以上230 MHz以下 

30(40) 

230 MHzを超え1 000 MHz以下 

37(47) 

備考 

括弧内の数値は,商工業地域でだけ使用できる旨の表示を付してあるものに
適用する。 

2) 雑音端子電圧 一線対地線を測定したとき,次の表の左欄に掲げる周波数範囲ごとに同表の右欄に

掲げる値以下であること。この場合において,dBは,1 μVを0 dBとして算出した値とする。 

周波数範囲 

雑音端子電圧 (dB) 

準尖頭値 

平均値 

526.5 kHz以上5 MHz以下 

56(73) 

46(60) 

5 MHzを超え30 MHz以下 

60(73) 

50(60) 

備考 括弧内の数値は,商工業地域でだけ使用できる旨の表示を付してあるものに適用する。 

4.3 

環境試験 タイムレコーダの環境試験は,次による。 

a) 高温時の作動 電源スイッチがあるものは電源スイッチを入れ(ただし,節電機能で電源が自動的に

切れた場合はそのままにしておく。),定格電圧を加え,他を操作しない状態で(40±2)℃の高温槽内

に2時間以上放置した後,同一温度中で外観,構造及び作動状況の異常の有無について調べる。 

b) 低温時の作動 電源スイッチがあるものは電源スイッチを切った状態で,(0±2)℃の低温槽内に2

時間以上放置した後,同一温度中で外観,構造及び作動状況の異常の有無について調べる。電池駆動

方式の電池,ロール式のロール紙などは装備したままとする。 

c) 高温保管 電源スイッチのあるものは,電源スイッチを切った状態で図1に示す温度変化を経過後,

外観,構造及び作動状況の異常の有無について調べる。 

図 1 高温保管 

65 

常温 
常湿 

0        2        4        6   7 

(65±2)℃ 

検査 

時間(h) 

温 
度 

(℃) 

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電池駆動方式の場合,恒温槽に放置するときの電池の取扱いは,次のとおりとする。 

1) 電池が内蔵されており,使用者が着脱しない構造のものは内蔵したままとする。 

2) 使用者が電池を着脱する構造のものは,電池を挿入しない。 

d) 低温保管 電源スイッチがあるものは,電源スイッチを切った状態で図2に示す温度変化を経過後,

外観,構造及び作動状況の異常の有無について調べる。 

図 2 低温保管 

電池駆動方式の場合,恒温槽に放置するときの電池の取扱いは,高温保管のとおりとする。 

e) 耐湿性 電源スイッチを切った状態で,図3に示す湿度変化を経過後,外観,構造及び作動状況の異

常の有無を調べる。交流式タイムレコーダでは絶縁状態の異常の有無を調べる。 

この試験は,附属品を外し本体だけで実施する。 

図 3 耐湿性 

5. 性能試験成績表の様式 タイムレコーダの性能試験成績表の様式は,付表1による。 

0        2           4         6    7 

検査 

−25 

時間(h) 

常温 
常湿 

温 
度 

(℃) 

(−25±2)℃ 

90 

時間(h) 

0     1       3        5       7 

(40±2) ℃  (40±2) ℃ 

(90〜95) % 

RH加湿 

 除湿 

検査 

湿 
度 

(℃) 

常温 
常湿 

温 
度 

(℃)
 40 

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付表 1 タイムレコーダ性能試験成績表 

   

作 成 者              

作成年月日              

試験年月日              

製造業者名                                    
名   称                                    
型   式                                    

室内温度      ℃         湿度       % 

定格電圧      V         定格周波数    Hz 

1. 性能試験 

1.1 始動試験 

   良              否   

1.2 作動試験 

   良              否   

1.3 連続運転試験 

   良              否    

1.4 時計精度試験 

   ±              秒   

1.5 時刻印字試験 

   良              否   

1.6 プログラム機能試験  

a) 締日 

   良              否   

b) 日替 

   良              否   

c) 始業 

   良              否   

d) 終業 

   良              否   

e) 時報 

   良              否   

f) メロディー 

   良              否   

g) リボン 

   良              否   

h) 印字欄切換え 

   良              否   

i) 残業積算 

   良              否   

j) 登録 

   良              否   

k) 勤務区分 

   良              否   

l) 時計設定 

   良              否   

  
1.7 メモリ保持試験 

   良              否   

1.8 停電補償試験 

   良              否   

 
2. 安全試験 

2.1 電源電圧変動試験 

   良              否   

2.2 消費電力試験 

   良              否   

2.3 漏えい電流試験 

                  mA  

2.4 絶縁抵抗試験 

                  MΩ  

2.5 絶縁耐力試験 

   良              否   

2.6 平常温度上昇試験 

   良              否   

2.7 雑音の強さ試験 

   良              否   

 
3. 環境試験 

3.1 高温時の作動 

   良              否   

3.2 低温時の作動 

   良              否   

3.3 高温保管 

   良              否   

3.4 低温保管 

   良              否   

3.5 耐湿性 

   良              否   

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日本工業標準調査会標準部会 産業機械技術専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

岡 村 弘 之 

東京理科大学 

(委員) 

朝 田 泰 英 

財団法人電力中央研究所 

大 地 昭 生 

日本内燃機関連合会 

大 湯 孝 明 

社団法人日本農業機械工業会 

岡 崎 治 義 

社団法人日本建設機械化協会 

重 久 吉 弘 

財団法人エンジニアリング振興協会 

竹 原 敏 郎 

農林水産省生産局 

筒 井 康 賢 

独立行政法人産業技術総合研究所 

西 本 德 生 

厚生労働省労働基準局 

橋 元 和 男 

国土交通省総合政策局 

平 野 正 明 

社団法人日本機械工業連合会 

藤 咲 浩 二 

社団法人日本産業機械工業会 

松 山 新一郎 

株式会社豊田自動織機 

宮 川 嘉 朗 

社団法人全国木工機械工業会