2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 9215-1988
農業用トラクタの連結ピン
Connecting-pins for Agricultural Tractors
1. 適用範囲 この規格は,農業用トラクタと作業機との連結に用いる連結ピン(以下,ピンという。)の
うち主要なものについて規定する。
備考 この規格で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参考と
して併記したものである。
引用規格:
JIS B 9209 歩行形トラクタのヒッチ部寸法
JIS G 3522 ピアノ線
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
対応国際規格:
ISO 7072 Agricultural wheeled tractors−Three-point-linkage−Linch pins−Dimensions
関連規格 JIS D 6703 農業用車輪トラクタの3点支持装置の主要寸法
JIS D 6704 農業用トラクタのヒッチ部の主要寸法
JIS D 6705 農業用車輪トラクタのリンク形ドローバーの主要寸法
2. 種類 ピンの種類は,表1による。
表1 種類
農業用トラクタ
ピンの種類
歩行形トラクタ ヒッチピン
車軸ピン
4輪トラクタ
アッパリンクピン
アッパヒッチピン(ベータピンを含む。)
リンチピン
ドローバーヒッチピン(ベータピンを含む。)
3. 形状・寸法 ピンの形状・寸法は,付図1〜5による。ただし,規定寸法以外の外形は,取付け及び取
外しが容易で,かつ,脱落しにくい形状とする。
4. 外観 ピンの表面は滑らかで,使用上有害な割れ,きず,かえり,さび,密着面のずれや傾きなどの
欠陥があってはならない。
5. 材料 材料は,表2に示すもの又はこれと同等以上の品質のものとする。
2
B 9215-1988
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表2 材料
種類
材料
ヒッチピン
JIS G 4051(機械構造用炭素鋼鋼材)のS43C(1)又はS45C(1)
車軸ピン
JIS G 4051のS43C(1)又はS45C(1)
アッパリンクピン
JIS G 4051のS43C(1)又はS45C(1)
アッパヒッチピン
JIS G 4051のS43C(1)又はS45C(1)
リンチピン
JIS G 4051のS43C(1)又はS45C(1),
JIS G 3522(ピアノ線)のSWP-A又はSWP-B(2)
ドローバーヒッチピン JIS G 4051のS43C(1)又はS45C(1)
注(1) 熱処理を施すこと。
(2) リンチピンのストッパリング部に用いる。
6. 表面処理 ピンには,さび止め油を塗布するなど防せい処理を施す。
7. 検査 ピンの検査は,次による。
(1) 形状・寸法 形状・寸法の検査は,限界ゲージその他の方法によって行い,3.の規定に適合しなけれ
ばならない。
(2) 外観 外観の検査は目視によって行い,4.の規定に適合しなければならない。
8. 製品の呼び方 ピンの呼び方は,種類及び呼び×長さとする。
例: 4輪トラクタアッパヒッチピン 19×80
9. 表示 ピンの包装には,外面に次の事項を表示しなければならない。
(1) 種類
(2) 呼び×長さ
(3) 数量
(4) 製造業者名又はその略号
3
B 9215-1988
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付図1 ヒッチピン
単位mm
ヒッチの呼び(1)
長さl
75
95以上
95
120以上
注(1) ヒッチの呼びは,JIS B 9209(歩行形トラク
タのヒッチ部寸法)による。
備考 リヤヒッチ,フロントヒッチに併用が望ましい。
付図2 車軸ピン
単位mm
呼 び
直 径
長 さ
抜止め挿入ピン穴
l1
d
l
d1
基準寸法 許容差
7
7
02.0
−
40,45
50,55,60,
65,70,75,
80,85
2.5以上
4以上
8
8
10
10
12
12
16
16
4
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付図3 アッパリングピン及びアッパヒッチピン
単位mm
呼び
直径
長さ
l
頭部の直径
D
(参考)
d
基準寸法 許容差
カテゴリ
トラクタの出力 (kW) {PS}
19
19
02.0
−
76以上
25以上
0形
14.7{20以下}
1N形
35.3{48以下}
1形
11〜44.1 {15〜60}
25
25.4
93以上
30以上
2形
29.4〜73.6 {40〜100}
32
31.75
0
25
.0
−
102以上
35以上
3形
66.2{90以上}
注(2) 呼び19のベータピンの場合には,d1=5以上でもよい。
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付図4 リンチピン
備考 ストッパリングの機能作動が確実で,ピン本体から脱落しにくいこと。
単位mm
呼び(3)
d1±0.5
d2
最小
a
最小
b1
最大
b2
最大
h
最大
l±1
b3
最小
12×45
11
3.6
9
15
14
22
45
35
12×55
11
4
9
15
14
22
55
47
17×60
16
12.5
21
20
29
60
注(3) 呼びは,穴径×長さを示す。
備考 この表は,ISO 7072(Agricultural wheeled tractors−Three-point-linkage−Linch pins−Di-
mensions)によっている。
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付図5 ドローバーヒツチピン
単位mm
呼び
直径
(参考)
カテゴリ
d
基準寸法
許容差
22
22
0
−0.2
0形
1N形
1形
25
25.4
1形
28
28
2形
32
31.75
0
−0.25
2形
3形
注(4) 括弧内の寸法は,ベータピンの場合を示す。
(5) 動力取出軸 (PTO) 駆動系に当たらないよう配慮が望ましい。
(6) ベータピンの場合には,2d以上が望ましい。
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B 9215-1988
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原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
田 原 虎 次
日本大学
藍 房 和
東京農工大学
森 田 昭 三
工業技術院標準部
菅 原 淳 夫
財団法人日本規格協会
森 本 国 夫
生物系特定産業技術研究推進機構
船 曳 英 夫
日本農業機械化協会
田 中 行 平
全国農業協同組合連合会
渡 辺 崇
全国農業機械商業協同組合連合会
佐 藤 文 男
石川島芝浦機械株式会社
関 屋 隆 史
井関農機株式会社
上 田 喜 一
久保田鉄工株式会社
上 戸 重 夫
ヤンマーディーゼル株式会社
辻 章
三菱農機株式会社
斎 藤 博 信
株式会社本田技術研究所
柿 木 英 夫
富士ロビン株式会社
小 橋 健 志
小橋工業株式会社
川 上 喜 之
松山株式会社
青 木 仁 弥
株式会社デリカ機器製作所
大 川 鐘 一
スター農機株式会社
(事務局)
栗 原 靖 一
社団法人日本農業機械工業会
天 野 謙
社団法人日本農業機械工業会