B 9010 : 2000
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本
縫製機械工業会 (JASMA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これによってJIS B 9010:1994
は改正され,この規格に置き換えられる。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 9010 : 2000
家庭用本縫ミシン頭部の
分類及び表示記号
Classification and identification signs of
household lock stich sewing machine heads
1. 適用範囲 この規格は,主に家庭において使用する本縫(1)ミシンの頭部(以下,ミシンという。)の分
類と,その表示記号について規定する。
注(1) JIS B 9003による。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 9003 家庭用本縫ミシンの裁縫用語
JIS L 0120 ステッチ形式の分類と表示記号
3. 分類 ミシンの分類は,大分類,中分類,小分類に分ける。
3.1
大分類 大分類は,ミシンの主体となる縫目の形によって,次の4種類に分ける。
a) 直線本縫ミシン 図1のように直線状の本縫縫目だけができるもの。
図1 直線本縫ミシンの縫目
b) 機械式ジグザグ本縫ミシン 針棒及び送り歯の作動制御によって,図2のように直線状,ジグザグ又
は模様状に本縫縫目のできるミシンで,作動制御機構がカムなどの機械的手段だけで構成されている
もの。
2
B 9010 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図2 機械式ジグザグ本縫ミシンの縫目
c) コンピュータ式ジグザグ本縫ミシン 針棒及び送り歯の作動制御によって図3のように直線状,ジグ
ザグ又は模様状に本縫縫目のできるミシンで,作動制御機構にマイクロコンピュータが使用されてい
るもの。
図3 コンピュータ式ジグザグ本縫ミシンの縫目
d) コンピュータ式枠刺しゅう本縫ミシン ミシンに連動する刺しゅう枠の作動制御によって,図4のよ
うに本縫縫目による刺しゅうができるもので,枠作動制御機構にマイクロコンピュータが使用されて
いるもの。
図4 コンピュータ式枠刺しゅう本縫ミシンの縫目
3.2
中分類 中分類は,大分類によって分類したミシンをさらにベッドの形状によって,次の5種類に
分ける。
a) 標準ベッド(2)を備えたものでモータを内蔵しないもの。
b) 標準ベッド(2)を備えたものでモータを内蔵したもの。
c) 箱形ベッド(3)を備えたもの。
d) 筒形ベッド(4)を備えたもの。
3
B 9010 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
e) その他の形状又はその他の寸法のベッドを備えたもの。
注(2) 標準ベッドとは,図5に示す形状及び寸法のもので,ミシンテーブル又はベースに取り付けて使
用できるもの。
(3) 箱形ベッドとは,図6に示す形状のもので,ミシンテーブル又はベースなしで使用できるもの。
(4) 筒型ベッドとは,図7に示す形状のもの。
図5 標準ベッドの形状及び寸法
図6 箱形ベッドの形状
図7 筒形ベッドの形状
3.3
小分類 小分類は,かまの種類によって,次の4種類に分ける。
a) 垂直半回転かま
b) 垂直全回転かま
c) 水平全回転かま
d) その他のかま
3.4
細分類 細分類は,ミシンに内蔵された主要な付加機能によって,次の7種類に分ける。
4
B 9010 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 横送り機能
b) クラス500(5)縫目による縁かがり縫い(環縫い)機能
注(5) JIS L 0120による。
c) 自動糸切り機能
d) 自動糸調子機能
e) 電子速度制御機能
f)
かま部下糸巻機能
g) その他の機能
4. 大分類の表示記号 大分類の表示記号は,表1のとおりとする。
表1 大分類の表示記号
縫目の形による種類
表示記号
直線本縫ミシン
H
機械式ジグザグ本縫ミシン
Z
コンピュータ式ジグザグ本縫ミシン
C
コンピュータ式枠刺しゅう本縫ミシン
E
5. 中分類の表示記号 中分類の表示記号は,表2のとおりとする。
表2 中分類の表示記号
ベッドの形状による種類
表示記号
標準ベッドを備えたものでモ−タを内蔵しないもの
1
標準ベッドを備えたものでモ−タを内蔵したもの
2
箱形ベッドを備えたもの
3
筒形ベッドを備えたもの
4
その他の形状又はその他の寸法のベッドを備えたもの
5
6. 小分類の表示記号 小分類の表示記号は,表3による。
表3 小分類の表示記号
かまの種類
表示記号
垂直半回転かま
S
垂直全回転かま
R
水平全回転かま
H
その他のかま
E
5
B 9010 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7. 細分類の表示記号 細分類の表示記号は,表4による。
表4 細分類の表示記号
主要付加機能による種類
表示記号
横送り機能
F
クラス500縫目による縁かがり縫い(環縫い)機能
O
自動糸切り機能
T
自動糸調子機能
S
電子速度制御機能
V
かま部下糸巻機能
W
その他の機能
E
8. 表示方法 ミシンの表示方法は,次のとおりとする。
8.1
各分類の表示記号を,大分類,中分類,小分類,細分類の順に組み合わせて表示する。
8.2
細分類の表示は,括弧を付けて表す。ただし,省略してもよい。
例1.
(大) 直線本縫ミシン
H
H1S
(中) 標準ベッドを備えたもの
でモータを内蔵しないもの
1
(小) 垂直半回転かま
S
例2.
(大) 機械式ジグザグ本縫ミシン
Z
Z3E(VE)
(中) 箱形ベッドを備えたもの
3
(小) その他のかま
E
(細) 電子速度制御機能
(V)
(細) その他の機能
(E)
例3.
(大) コンピュータ式
ジグザグ本縫ミシン
C
C4H(FOW)
(中) 筒形ベッドを備えたもの
4
(小) 水平全回転かま
H
(細) 横送り機能
(F)
(細) クラス500縫目による
縁かがり縫い(環縫い)機能
(O)
(細) かま部下糸巻機能
(W)
例4.
(大) コンピュータ式
枠刺しゅう本縫ミシン
E
E5R(TS)
(中) その他の形状又はその他の
寸法のベッドを備えたもの
5
(小) 垂直全回転かま
R
(細) 自動糸切り機能
(T)
(細) 自動糸調子機能
(S)
6
B 9010 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
櫻 井 純 子
女子栄養大学家庭科教育学研究室
(委員)
有 野 重 男
通商産業省機械情報産業局産業機械課
石 井 栄 子
主婦連合会
荻 生 万寿子
全国地域婦人団体連絡協議会(東京都地域婦人団体連盟)
古 川 哲 夫
財団法人日本消費者協会
玉 本 雅 子
社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会
佐 野 康 郎
蛇の目ミシン工業株式会社
浅 葉 豊
JUKI株式会社
北 島 勝 広
ブラザー工業株式会社
常 味 孝 幸
社団法人日本縫製機械工業会
(事務局)
佐々木 孝 雄
社団法人日本縫製機械工業会
改正原案作成委員会 SWG構成表
氏名
所属
(委員)
関 口 睦
オルガン針株式会社
佐 野 康 郎
蛇の目ミシン工業株式会社
浅 葉 豊
JUKI株式会社
柳 欣三郎
シンガー日鋼株式会社
小 川 雅 夫
ブラザー工業株式会社
(事務局)
佐々木 孝 雄
社団法人日本縫製機械工業会