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B 8826-3:2015  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 通路······························································································································· 2 

4.1 一般 ···························································································································· 2 

4.2 要求事項 ······················································································································ 2 

5 保護······························································································································· 3 

5.1 移動物に対する保護 ······································································································· 3 

5.2 クレーン構成物の落下防止 ······························································································ 4 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 5 

B 8826-3:2015  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

クレーン協会(JCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正し

た日本工業規格である。 

これによって,JIS B 8826-3:2005は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS B 8826の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 8826-1 第1部:一般 

JIS B 8826-2 第2部:移動式クレーン 

JIS B 8826-3 第3部:タワークレーン 

JIS B 8826-4 第4部:ジブクレーン 

JIS B 8826-5 第5部:天井クレーン及び橋形クレーン 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 8826-3:2015 

クレーン−通路及び保護装置− 

第3部:タワークレーン 

Cranes-Access, guards and restraints-Part 3: Tower cranes 

序文 

この規格は,2008年に第2版として発行されたISO 11660-3を基とし,我が国の実情に合わせるため,

技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,JIS B 0146-3に規定するタワークレーンの,通路及び保護装置について規定する。 

JIS B 0146-1に規定するクレーンの通常運転・保守・検査・組立,解体及び緊急事態時における運転室,

並びにクレーンの他の場所へ移動するための通路について規定する。クレーン上又はクレーン付近の人々

を可動部分,落下物及び通電・充電部分から保護する保護装置の一般的要求事項については,JIS B 8826-1

による。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 11660-3:2008,Cranes−Access, guards and restraints−Part 3: Tower cranes(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0146-1 クレーン用語−第1部:一般 

JIS B 0146-3 クレーン用語−第3部:タワークレーン 

JIS B 8826-1 クレーン−通路及び保護装置−第1部:一般 

JIS B 9718 機械類の安全性−危険区域に上肢及び下肢が到達することを防止するための安全距離 

注記 対応国際規格:ISO 13857,Safety of machinery−Safety distances to prevent hazard zones being 

reached by upper and lower limbs(IDT) 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0146-1,JIS B 0146-3及びJIS B 8826-1による。 

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B 8826-3:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

通路 

4.1 

一般 

タワークレーンにおいては,全ての運転操作場所,検査及び通常の定期的保守が要求される全ての部品

の近くまで,階段,はしご,はしご道,踊り場などによって近づくことができなければならない。 

クレーン本体の組立若しくは解体操作,定期的検査,保守,又は地上に置かれた部品の交換を実施する

ために,ジブを含む作業場所へ安全を確保して近づけるよう,手すり,手がかり,作業床など安全上必要

なものを備えたものでなければならない。 

4.2 

要求事項 

4.2.1 

通路の一般設計要求事項 

4.2.1.1 

JIS B 8826-1の遵守 

通路に対する設計要求事項は,JIS B 8826-1の表1(通路の分類)に規定される通路について,この規格

の表1を適用する。 

表1−通路への設計要求事項 

適用部分 

JIS B 8826-1の適用箇条 

この規格で適用する箇条 

移動物との衝突災害 

箇条5,箇条8 

4.2.1.2 

階段 

箇条6 

4.2.1.3 

マンホール,ハッチ 

箇条9,箇条12 

4.2.1.4 

4.2.1.2 

移動物との衝突災害 

人が移動物と直面するときは,少なくとも0.5 mの安全距離を保つ。この距離が得られない場合は(可

能な限り)保護柵及び警報を備える。 

4.2.1.3 

階段 

JIS B 8826-1で規定された寸法に加え,階段に対しては,次の寸法によるのがよい。 

− 蹴上げ 

200 mm 

− 踏板内幅 

500 mm 

4.2.1.4 

マンホール及びハッチ形状 

クレーンの構造上大きな寸法をとることができない場合は,次による。 

− JIS B 8826-1のタイプ1の通路について,上部旋回形ではハッチ有効寸法は0.55 m×0.55 mを,自動

組立方式タワークレーンでは0.50 m×0.50 mを最小とする。 

− JIS B 8826-1のタイプ2の通路では,ハッチ有効寸法は0.50 m×0.40 mを最小とする。 

4.2.2 

水平ジブに設けられる通路 

4.2.2.1 

一般 

つり上げ荷重が3 t以上のタワークレーンの水平ジブは,点検台その他クレーンを点検する設備が設け

られている場合を除き,全長にわたって歩道を備えるものでなければならない。 

目視検査を実行するためにジブを地面に下げることができない場合は,トロリにかごを設けることが望

ましい。さらに,機器に近づけるよう次を取り入れた歩道をジブに沿って取り付ける。 

− 側面保護又は, 

− 人が落下することを防止する保護具 

組立,解体,修理又は保守の間にかごを使うことができないときには,ジブ全長に沿って人が落下する

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ことを防止する保護具を使う。 

4.2.2.2 

歩道 

つり上げ荷重3 t以上のタワークレーンの歩道の幅はJIS B 8826-1の表6(歩道,傾斜歩道,踏棚,作業

床及びマンホールの寸法)のタイプ1の定めによる。 

ジブ寸法がジブ内側を歩くのに十分な場合は(例えば,歩道と上部構成材との寸法が1.8 m以上ある。),

高さ0.03 m以上のつま先止めを歩道の両側に設ける。つり上げ荷重3 t未満のタワークレーンの歩道と上

部構成材との寸法が1.8 m未満の場合は,つま先止めは歩道の片側だけとしてもよい(図1参照)。 

単位 m 

図1−片側つま先止め付き歩道 

4.2.2.3 

歩道,手すり及びガイドロープの位置 

製造業者は歩道及び手すりの位置を決めるときには,ロープの通り又はジブの断面を考慮する。 

4.2.2.4 

かご 

かごの最小寸法は,0.50 m×0.35 mとする。製造業者はかご寸法を決めるときには,人の体重及び人数

を考慮する。 

側面保護はJIS B 8826-1の表7(手すり,手がかり及び側面保護設備の寸法)のタイプ2による。 

かごを使用する場合に,説明書及び次を含めた表示を備える。 

− かごへの乗り込み方法 

− 許容荷重及び許容人数 

− 中にいるときの挟込み,巻込みなどの警告 

保護 

5.1 

移動物に対する保護 

クレーンの操作場所又は他の箇所へ向かう道筋にて,移動物との間隔はJIS B 9718に規定された安全距

離をとるか,又は可動式若しくは固定式の保護設備によって保護しなければならない。 

歯車,軸,軸継手などの回転部分で危険を及ぼすおそれがある箇所には,覆い,囲いなどを備えなけれ

ばならないことが強制法規によって規定されているが,クレーン本体の旋回などについては,覆い,囲い

などが困難な場合がある。 

歩道及び作業床に使用される保護設備については,JIS B 8826-1の箇条9(歩道,傾斜歩道,作業床及び

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

マンホール)に準拠して設計しなければならない。 

クレーン構成がそのような保護設備を設置できない場合は,次の場所で注意喚起しなければならない。 

− 上部旋回クレーンでは,旋回環支持,旋回環及び旋回作業床の接続場所を含む限定される場所 

− 自動組立方式クレーンでは下部構造物,旋回環及び機械作業床の間 

5.2 

クレーン構成物の落下防止 

歯車,プーリ,トロリ車輪,覆いなどのようなクレーンの部品は,正常な運転中に落下することがない

ように設計,組立及び取付けがされていなければならない。 

覆い,保護設備及び歩道端の扉は落下することのないように丁番,その他の方法で取り付けなければな

らない。 

トロリは,次のように設計する。 

− 車輪は,軸破壊の場合でも軌道から飛び出すことがない。 

− トロリが落下することが不可能である。 

旋回装置の歯車は,破壊又はか(噛)み込みのときに落下することがないよう覆いなどを備える。 

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附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS B 8826-3:2015 クレーン−通路及び保護装置−第3部:タワークレーン 

ISO 11660-3:2008,Cranes−Access, guards and restraints−Part 3: Tower cranes 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

4 通路 
 

4.2.1 通路の一般設
計要求事項 

表1で通路への設計要求
事項を記載。 

削除 

JISでは表1の桟付きはしごの
行を削除した。 

JIS B 8826-1から変更がないた
め。 

4.2.1.4 

桟付きはしごについて規
定。 

削除 

JISは桟付きはしごの箇条を削
除とし次の箇条以降を繰り上
げた。 

対応国際規格では,第1部:一
般に記載のはしご長さを6 mに
制限しているため,この箇条に
よって10 mに制限を伸ばしてい
る。JIS B 8826-1では我が国の法
令に従って10 m制限としたた
め,この箇条による変更は不要
となるため削除とした。 
自動組立方式タワークレーン
は,我が国ではほとんど存在し
ないため,これに限定した内容
については,削除とした。 

4.2.2.1 一般(水平
ジブに設けられる
通路) 

4.2.2.1 一
般 

JISとほぼ同じ。 

追加 

JISではつり上げ荷重3 t以上
のタワークレーンについては
全長にわたって歩道を備える
もの,を追記した。 

クレーン構造規格第43条に準拠 

かごの設置 

かごの設置は,必須。 

変更 

JISでは,トロリにかごを設け
ることは,推奨に変更した。 

クレーン構造規格第43条に準拠 

4.2.2.2 歩道 

4.2.2.2 

タイプ2の歩道を規定 

変更 

JISはつり上げ荷重3 t以上の
タワークレーンの歩道の幅を
タイプ1に変更した。 

クレーン構造規格第43条に準拠 

2

B

 8

8

2

6

-3

2

0

1

5

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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B 8826-3:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

4 通路 
(続き) 

つま先止めの設置 

条件によって片側だけの
つま先止めを規定 

変更 

片側だけのつま先止めの対象
は,つり上げ荷重3 t未満のタ
ワークレーンに変更した。 

クレーン構造規格第43条に準拠 

5 保護 

5.1 移動物に対す
る保護 

5.1 

JISとほぼ同じ 

追加 

回転部分の保護に関して,説明
を追記した。 

クレーン構造規格第29条に準拠 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 11660-3:2008,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  − 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

2

B

 8

8

2

6

-3

2

0

1

5

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。