B 8822-3 : 2001
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日
本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 4301-3 : 1993, Cranes−Classification
−Part 3 : Tower cranesを基礎として用いた。
JIS B 8822-3には,次に示す附属書がある。
附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表
JIS B 8822-3には,次に示す部編成がある。
JIS B 8822-1 クレーン及び巻上装置−分類及び等級−第1部:一般
JIS B 8822-2 クレーン及び巻上装置−分類及び等級−第2部:移動式クレーン
JIS B 8822-4 クレーン及び巻上装置−分類及び等級−第4部:ジブクレーン
JIS B 8822-5 クレーン及び巻上装置−分類及び等級−第5部:天井走行クレーン及び橋形クレーン
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 8822-3 : 2001
クレーン及び巻上装置−
分類及び等級
第3部:タワークレーン
Cranes and lifting appliances−Classification−Part 3 : Tower cranes
序文 この規格は,1993年に第1版として発行されたIS0 4301-3, Cranes-Classification−Part 3 : Tower cranes
を元に,対応する部分については対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工
業規格であるが,対応国際規格の規定項目を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。
1. 適用範囲 この規格は,予定寿命期間中のクレーンの運転サイクル数と負荷状態を基準とした荷重ス
ペクトル係数を基準に,タワークレーン及びその機械装置の分類及び等級について規定する。
なお,この規格は,JIS B 0146-1 : 2000において定義されるタワークレーン及びその部品に適用する。
この規定による分類及び等級は,次のクレーンに適用する。
− 建設工事用に使用され,解体可能なタワークレーン
− 常設タワークレーン
− つち形クレーン
− ドック及び造船用クレーン
この規定による分類及び等級は,次のクレーンには適用しない。
− タワーアタッチメントを装備する動力駆動移動式クレーン
− ジブ付き又はジブなしの建上げ用マスト
備考 この規格の国際対応規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 4301-3 : 1993, Cranes−Classification-Part 3 : Tower cranes (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む)を適用する。
JIS B 0146-1 クレーン用語−第1部:一般
2
B 8822-3 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考 ISO 4306-1 : 1990, Cranes−Vocabulary−Part 1 : Generalからの引用事項は,この規格の該当事
項と同等である。
JIS B 8822-1 クレーン及び巻上装置−分類及び等級 第1部:一般
備考 ISO 4301-1 : 1986, Cranes and lifting appliances−Classification−Part 1 : Generalの一部がこの規
格と一致している。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0146-1による。
4. タワークレーンの分類 タワークレーンは予想される使用形態に基づき,次の三つに分類される。
分類1:非定常的に,又は軽負荷状態で使用するもの
分類2:建築に使用するもの
分類3:定常的に,又は重負荷状態で使用するもの
5. 分類及び等級 タワークレーン及びその機械装置は,JIS B 8822-1に基づき分類されなければならな
い。タワークレーン及びその機械装置の用途別に関する一般的指針は,表1による。
使用等級及び負荷状態が明確でない場合は,表1の分類に対応するクレーンの等級及び機械装置の等級
は,最小のものとみなさなければならない。
表1 タワークレーン及び機械装置の分類及び等級
分類
タワークレーンの
用途・形態
使用条件
クレーンの
等級群
機械装置の等級群
巻上
旋回
起伏
横行
走行
1a)
不定期使用クレーン
規則的でない低頻
度使用
A1
M1
M2
M1
M1
M2
1b)
原材料倉庫用クレーン
規則的でない低頻
度使用
A2
M2
M4
M1
M1
M2
1c)
修繕用掘削プラットフォームク
レーン
規則的でない低頻
度使用
A3
M3
M4
M2
M2
M2
1d)
修繕用ドッククレーン
規則的な低頻度使
用
A4
M4
M5
M3
M3
M3
2a)
自動組立式クレーン
規則的でない低頻
度使用
A3
M3
M4
M3
M2
M2
2b)
部分組立式クレーン
規則的な低頻度使
用
A4
M4
M5
M4
M3
M3
3a)
艤装用ドッククレーン
規則的な低頻度使
用
A4
M4
M5
M3
M3
M6
3b)
港湾コンテナ取扱クレーン
規則的な低頻度使
用
A4
M4
M4
M3
M4
M2
3c)
造船用クレーン
規則的な低頻度使
用
A5
M5
M5
M4
M4
M5
3d)
グラブ付クレーン
規則的な中頻度使
用
A6
M6
M6
M5
M6
M3
注1. この表に示す等級は,ワイヤロープに関するZp値(最小実質使用係数)及びドラムとシーブ比の値には関係
しない。
3
B
8
8
2
2
-3
:
2
0
0
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表
JIS B 8822-3 : 2001クレーン及び巻上装置−分類及び等級 第3部:タワークレーン
ISO 4301-3 : 1993 クレーン−分類−Part 3:タワークレーン
(I) JISの規定
(II) 国際規格
番号
(III) 国際規格の規定内容
(IV) JISと国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容
表示箇所:
表示方法:
(V) JISと国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
1.適用範囲
タワークレーンの分類及び等
級について規定。
ISO 4301-3
1. JISに同じ
IDT
−
2.引用規格
JIS B 0146-1 : 2000
JIS B 8822-1 : 2001
JIS B 8822-1 : 2001
ISO 4301-3
2. JISに同じ
IDT
−
3.定義
主な用語の定義を規定
ISO 4301-3
3. JISに同じ
IDT
−
−
4.タワークレー
ンの分類
使用状態により三つに分類し
た。
ISO 4301-3
4. JISに同じ
IDT
−
5.分類及び等級 タワークレーンの分類,等級
について規定。
ISO 4301-3
5. JISに同じ
MOD/変更 表をまとめた
−
6. 機械装置の分類
JISでは項目番号5.に含めた
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− IDT ………………技術的差異がない。
− MOD/変更………国際規格の規定内容を変更している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− MOD………………国際規格を修正している。
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B 8822-3 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS B 8822-3(クレーン及び巻上装置−分類及び等級 第3部:タワークレーン)
原案作成委員会 構成表(平成11年3月現在)
氏名
所属
(委員長)
石 川 義 雄
埼玉大学名誉教授
(委員)
中 嶋 誠
通商産業省機械情報産業局
穐 山 貞 治
通商産業省工業技術院
尾 添 博
労働省労働基準局
坂 井 浩
運輸省港湾局
中 尾 武 義
住友重機械工業株式会社
山 村 修 蔵
財団法人日本規格協会
松 村 史 朗
社団法人港湾荷役機械化協会
今 中 成 和
新日本製鐵株式会社
尾 崎 康 之
株式会社大林組
細 谷 俊 夫
鹿島建設株式会社
井 元 富美夫
川崎製鉄株式会社
村 田 好 正
株式会社日通総合研究所
春 田 靖
三菱重工業株式会社
新 井 克 巳
石川島播磨重工業株式会社
斎 藤 透
日立機電工業株式会社
高 橋 信 人
株式会社日本起重機製作所
神 内 絋 典
株式会社神内電機製作所
後 藤 晋 司
コベルコ建機株式会社
白 井 良 昌
株式会社加藤製作所
鈴 木 政 男
株式会社日本起重機製作所
大 内 征 紀
社団法人日本クレーン協会
(事務局)
森 本 忠 三
社団法人日本クレーン協会
(分科会委員)
(主査)
高 橋 信 人
株式会社日本起重機製作所
前 田 豊
労働省産業安全研究所
田 中 利 穂
通商産業省工業技術院
山 村 修 蔵
財団法人日本規格協会
中 尾 武 義
住友重機械工業株式会社
村 松 史 朗
社団法人港湾荷役機械化協会
春 田 靖
三菱重工業株式会社
上 田 春 生
石川島播磨重工業株式会社
藤 田 恵 一
石川島建機株式会社
斎 藤 透
日立機電工業株式会社
鈴 木 政 男
株式会社日本起重機製作所
横 山 俊 輔
コベルコ建機株式会社
鶴 岡 憲 明
株式会社加藤製作所
小 野 出
株式会社キトー
大 内 征 紀
社団法人日本クレーン協会
橘 内 良 雄
社団法人日本クレーン協会
(事務局)
森 本 忠 三
社団法人日本クレーン協会