B 8807:2003
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本クレ
ーン協会(JCA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの
申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣及び厚生労働大臣が改正した日本工業規格
である。
これによって,JIS B 8807:1995は改正され,この規格に置き換えられる。
B 8807:2003
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目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 1
4. 材料 ······························································································································ 1
5. 形状及び寸法 ·················································································································· 2
5.1シーブのピッチ円直径(シーブの呼び)の選定方法 ································································ 2
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日本工業規格 JIS
B 8807:2003
クレーン用シーブ
Cranes―Sheave
1. 適用範囲 この規格は,クレーン及び移動式クレーン(*)に用いるシーブについて規定する。ただし,
エコライザシーブは除く。
注* ここでいうクレーン及び移動式クレーンとは, JIS B 0146-1 クレーン用語―第1部:一般の
3.のa)の形式により分類されたクレーンをいう。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0146-1 クレーン用語―第1部:一般
JIS B 0146-2 クレーン用語―第2部:移動式クレーン
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 3106 溶接構造用圧延鋼材
JIS G 3114 溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材
JIS G 3128 溶接構造用高降伏点鋼板
JIS G 3136 建築構造用圧延鋼材
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS G 5101 炭素鋼鋳鋼品
JIS G 5102 溶接構造用鋳鋼品
JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品
JIS G 5502 球状黒鉛鋳鉄品
JIS Z 3104 鋼溶接継手の放射線透過試験方法
3. 定義 この規格で用いられる主な用語の定義は,JIS B 0146-1及びJIS B 0146-2による。
4. 材料 シーブに用いる材料は,表1によるか,又はこれと同等以上のものとする。また,鋼材の定数
は,表2による。
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表 1 材料
JIS番号
名称
JIS G 3101
一般構造用圧延鋼材
JIS G 3106
溶接構造用圧延鋼材
JIS G 3114
溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材
JIS G 3128
溶接構造用高降伏点鋼板
JIS G 3136
建築構造用圧延鋼材
JIS G 4051
機械構造用炭素鋼鋼材
JIS G 5101
炭素鋼鋳鋼品
JIS G 5102
溶接構造用鋳鋼品
JIS G 5501
ねずみ鋳鉄品
JIS G 5502
球状黒鉛鋳鉄品
表 2 鋼材の定数
縦弾性係数 E
206 000 N/mm2
せん断弾性係数 G
79 000 N/mm2
ポアソン比 ν(1/m)
0.3
線膨張係数 α
1.2×10-5
密度 ρ
7.85 g/cm3
5. 形状及び寸法
5.1シーブのピッチ円直径(シーブの呼び)の選定方法
a) クレーン シーブのピッチ円直径(シーブの呼び)は、つり上げ装置等の等級及びワイヤロープの分
類により、表3から選定する。つり上げ装置等の等級はクレーン構造規格(**)別表第3に定める等級
を示す。
天井クレーンの場合はワイヤロープの1グループに分類されたピッチ円直径を選定する。ステンレスの
ワイヤロープや1グループ以外のワイヤロープを使用する場合は2グループまたは3グループに分類され
たピッチ円直径を選定する。
注** 労働安全衛生法に基づき定められた規格(平成13年2月23日厚生労働省告示第41条)
ワイヤロープの分類は下記に記述する他、クレーン構造規格表Eに定めるものとする。
1グループ 6ストランド又は8ストランドの平行よりのワイヤロープ及び37本線6よりのワイ
ヤロープでステンレス製以外のもの
2グループ 3ストランド、4ストランド又は多層ストランドワイヤロープ及び6ストランド(3
7本線6本よりのワイヤロープを除く。)又は8ストランドの交差よりのワイヤロープ
でステンレス製以外のもの並びに6ストランド又は8ストランドの平行よりのワイヤ
ロープ及び37本線6よりのワイヤロープでステンレス製のもの
3グループ 1グループのワイヤロープ及び2グループのワイヤロープ以外のワイヤロー
プ
b) 移動式クレーン シーブのピッチ円直径(シーブの呼び)はワイヤロープの分類により、表4から選
定する。ワイヤロープの分類は5.1のa)に記述する他、移動式クレーン構造規格(***)表Eに定
めるものとする。
注*** 労働安全衛生法に基づき定められた規格(平成12年12月25日厚生労働省告示第120条)
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5.2 形状及び主要寸法 シーブの形状及び主要寸法は、原則として表5によるものとする。
6. 検査 シーブの検査は,材料、形状寸法、外観について行うほか、材料や製造方法によっては,次に
示す検査を行うこと。ただし、当事者間で合意した場合は,この限りではない。
溝部の硬度検査
シーブの振れ
溶接部の非破壊検査
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表 3 シーブのピッチ円直径(クレーン)
機種
クレーン
ワイヤ
ロープの
分類
1グループ
2グループ
3グループ
D/dの値
D/dの値
16
18
20
25
31.5
40
22.4
28
つり上げ装置等の等級
つり上げ装置等の等級
ロープ径
A
B
C
D
E
F
B
B
d(mm)
シーブの呼びD (mm)
シーブの呼びD (mm)
5
80
90
100
125
160
200
112
140
6
100
112
125
150
190
250
140
170
6.3
106
118
132
160
200
265
150
180
8
132
150
160
200
265
335
180
224
9
150
170
180
236
300
375
212
265
10
160
180
200
250
315
400
224
280
11.2
180
212
224
280
355
450
265
315
12.5
200
236
250
315
400
500
280
355
14
224
265
280
355
450
560
315
400
16
265
300
335
400
530
670
375
450
18
300
335
375
450
600
750
425
530
20
335
375
400
500
630
800
450
560
22.4
375
425
450
560
710
900
530
630
25
400
450
500
630
800
1 000
560
710
28
450
530
560
710
900
1 120
630
800
30
500
560
600
750
950
1 250
710
850
31.5
530
600
630
800
1 000
1 320
710
900
33.5
560
630
670
850
1 060
1 400
800
950
35.5
600
670
710
900
1 120
1 500
800
1 000
37.5
600
710
750
950
1 250
1 500
850
1 060
40
670
750
800
1 000
1 320
1 600
900
1 120
42.5
710
800
850
1 120
1 400
1 700
1 000
1 250
45
750
850
900
1 180
1 500
1 800
1 060
1 320
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表 4 シーブのピッチ円直径(移動式クレーン)
機種
移動式クレーン
ワイヤロープの分類
1グループ
2グループ
3グループ
D/dの値
16
20
25
ロープ径d(mm)
シーブの呼びD(mm)
5
80
100
125
6
96
120
150
6.3
101
126
158
8
128
160
200
9
144
180
225
10
160
200
250
11.2
180
224
280
12
192
240
300
12.5
200
250
313
14
224
280
350
16
256
320
400
18
288
360
450
20
320
400
500
22
352
440
550
22.4
359
448
560
24
384
480
600
25
400
500
625
26
416
520
650
28
448
560
700
30
480
600
750
31.5
504
630
788
32
512
640
800
33.5
536
670
838
(34)
544
680
850
35.5
568
710
888
36
576
720
900
37.5
600
750
938
(38)
608
760
950
40
640
800
1 000
42.5
680
850
1 063
45
720
900
1 125
備考
括弧内のロープ径は,JISにない寸法を示す。
6
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表 5 シーブ溝部寸法表
単位 mm
ロープ径
d
溝底半径
r
溝深さ
h
シーブ幅
B(最大)
5
2.8
7.5
17
6
3.35
9
19
6.3
3.55
9.5
20
8
4.5
12.5
25
9
5
14
28
10
5.6
15
31.5
11.2
6
17
35.5
12
6.7
18
35.5
12.5
6.7
19
35.5
14
7.5
21.2
40
16
9
25
45
18
10
28
50
20
11.2
30
56
22
11.8
33.5
63
22.4
12.5
35.5
63
24
13.2
37.5
71
25
14
37.5
71
26
14
40
75
28
15
42.5
80
30
17
45
90
31.5
17
47.5
90
32
18
50
90
33.5
18
53
100
(34)
19
53
100
35.5
19
56
100
36
20
56
100
37.5
21.2
60
112
(38)
21.2
60
112
40
22.4
60
112
42.5
23.6
67
118
45
25
71
125
備考
括弧内のロープ径は,JISにない寸法を示す。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。