2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 8806-1992
クレーン用鋳鋼製車輪
及び鍛鋼製車輪
Cast steel wheels and wrought steel wheels for cranes
1. 適用範囲 この規格は,クレーンに用いる両つば付車輪について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0136 クレーン用語(その2 クレーンの性能及び構造)
JIS B 0405 普通公差−第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差
2. 用語の定義 この規格に用いる主な用語の定義は,JIS B 0136によるほか次による。
(1) 軸固定式クレーン用車輪 車輪と軸との間に軸受を設け,軸を固定して使用する車輪(図1参照)。
図1 軸固定式クレーン用車輪の例
(2) 軸回転式クレーン用車輪 軸の両側に軸受を設け,軸を回転して使用する車輪(図2参照)。
2
B 8806-1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図2 軸回転式クレーン用車輪の例
3. 種類及び記号 クレーン用車輪の種類及び記号は,表1による。
表1 クレーン用車輪の種類及び記号
車輪の種類
車輪の記号
レールの種類
15kg
レール
22kg
レール
30kg
レール
37kg, 40kgN, 50kg,
50 kgN及び60 kgレール
73kg
クレーンレール
100kg
クレーンレール
軸固定式クレーン用車輪
FL
FS
FR
FM
FC
FH
軸回転式クレーン用車輪
RL
RS
RR
RM
RC
RH
備考 車輪の種類とレールの種類によって記号を区分している。
4. 寸法 寸法は,付表1及び付表2による。
5. 材料 車輪の材料の引張強さ及び伸びは,表2による。
表2 車輪の材料の引張強さ及び伸び
材料
引張強さ N/mm2 伸び %
鋳鋼
C
590以上
16以上
鍛鋼
W
760以上
8以上
6. 検査 検査は,寸法及び材料について行い,4.及び5.の規定に適合しなければならない。
7. 製品の呼び方 製品の呼び方は,規格番号,呼び及び材料による。
例 JIS B 8806 F L 200-W
8. 表示 製品には,見やすい箇所に,次の事項を表示する。
(1) 呼び及び材料 例 F L 200-W
(2) 製造年月又は製造番号
(3) 製造業者名又はその略号
3
B 8806-1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表1 軸固定式クレーン用車輪寸法
単位 mm
呼び
踏み面
ボス部
つば部
レール
(参考)
D
w
基準寸法 許容差
l
d
B
v
FL200
200
±0.13
63
224
140
100
16 15kg軽レール
FL250
250
±0.13
63
224
160
100
16
FL315
315
±0.16
63
224
180
100
16
FL355
355
±0.16
63
250
200
100
16
FL400
400
±0.16
63
250
224
100
16
FL450
450
±0.16
63
250
250
100
16
FS200
200
±0.13
71
224
150
112
16 22kg軽レール
FS250
250
±0.13
71
224
170
112
16
FS315
315
±0.16
71
224
190
112
16
FS355
355
±0.16
71
250
212
112
16
FS400
400
±0.16
71
250
236
112
16
FS450
450
±0.16
71
250
265
112
16
FR315
315
±0.16
80
280
236
125
20 30kg普通レール
FR355
355
±0.16
80
280
250
125
20
FR400
400
±0.16
80
280
265
125
20
FR450
450
±0.16
80
315
280
125
20
FR500
500
±0.16
80
315
300
125
20
FR560
560
±0.20
80
315
315
125
20 30kg普通レール
FR630
630
±0.20
80
315
335
125
20
FR710
710
±0.20
80
315
355
125
20
FR800
800
±0.20
80
315
375
125
20
FR900
900
±0.20
80
315
400
125
20
4
B 8806-1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
呼び
踏み面
ボス部
つば部
レール
(参考)
D
w
基準寸法 許容差
l
d
B
v
FM315
315
±0.16
90
280
250
136
20 37kg, 40kgN, 50kg,
50kgN及び60kg普通レ
ール
FM355
355
±0.16
90
280
265
136
20
FM400
400
±0.16
90
280
280
136
20
FM450
450
±0.16
90
315
300
136
20
FM500
500
±0.16
90
315
315
136
20
FM560
560
±0.20
90
315
335
136
20
FM630
630
±0.20
90
315
355
136
20
FM710
710
±0.20
90
315
375
136
20
FM800
800
±0.20
90
315
400
136
20
FM900
900
±0.20
90
315
425
136
20
FC500
500
±0.16 125
400
350
180
25 73kgクレーンレール
FC560
560
±0.20 125
400
370
180
25
FC630
630
±0.20 125
450
370
180
25
FC710
710
±0.20 125
450
515
180
25
FC800
800
±0.20 125
450
515
180
25
FC900
900
±0.20 125
450
545
180
25
FC1 000
1 000
±0.20 125
450
545
180
25
FH560
560
±0.20 145
400
370
214
25 100kgクレーンレール
FH630
630
±0.20 145
450
370
214
25
FH710
710
±0.20 145
450
515
214
25
FH800
800
±0.20 145
450
515
214
25
FH900
900
±0.20 145
450
545
214
25
FH1 000
1 000
±0.20 145
450
545
214
25
備考1. 許容差の規定がない部分の加工精度は,削り加工の場合はJIS B 0405の公差
等級cとする。
2. つば部には,原則として101のこう配を付ける。
3. 参考として示すレールのうち,軽レールはJIS E 1103,普通レールはJIS E
1101の規定による。
5
B 8806-1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表2 軸回転式クレーン用車輪寸法
単位 mm
呼び
踏み面
ボス部
つば部
レール
(参考)
D
w
基準寸法 許容差
l
d
B
v
RL200
200
±0.13
63
100
−
100
16 15kg軽レール
RL250
250
±0.13
63
100
−
100
16
RL315
315
±0.16
63
125
150
100
16
RL355
355
±0.16
63
125
180
100
16
RL400
400
±0.16
63
125
180
100
16
RL450
450
±0.16
63
125
180
100
16
RS200
200
±0.13
71
125
−
112
16 22kg軽レール
RS250
250
±0.13
71
125
−
112
16
RS315
315
±0.16
71
125
150
112
16
RS355
355
±0.16
71
125
180
112
16
RS400
400
±0.16
71
125
180
112
16
RS450
450
±0.16
71
125
180
112
16
RR315
315
±0.16
80
145
180
125
20 30kg普通レール
RR355
355
±0.16
80
145
180
125
20
RR400
400
±0.16
80
200
245
125
20
RR450
450
±0.16
80
200
245
125
20
RR500
500
±0.16
80
200
245
125
20
RR560
560
±0.20
80
200
245
125
20
RR630
630
±0.20
80
200
260
125
20 30kg普通レール
RR710
710
±0.20
80
200
260
125
20
RR800
800
±0.20
80
200
300
125
20
RR900
900
±0.20
80
200
300
125
20
6
B 8806-1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
呼び
踏み面
ボス部
つば部
レール
(参考)
D
w
基準寸法 許容差
l
d
B
v
RM315
315
±0.16
90
145
200
136
20 37kg, 40kgN, 50kg,
50kgN及び60kg普通レ
ール
RM355
355
±0.16
90
145
200
136
20
RM400
400
±0.16
90
200
260
136
20
RM450
450
±0.16
90
200
260
136
20
RM500
500
±0.16
90
200
260
136
20
RM560
560
±0.20
90
200
260
136
20
RM630
630
±0.20
90
200
280
136
20
RM710
710
±0.20
90
200
280
136
20
RM800
800
±0.20
90
200
300
136
20
RM900
900
±0.20
90
200
300
136
20
RC500
500
±0.16 125
200
260
180
25 73kgクレーンレール
RC560
560
±0.20 125
200
280
180
25
RC630
630
±0.20 125
200
280
180
25
RC710
710
±0.20 125
200
330
180
25
RC800
800
±0.20 125
200
330
180
25
RC900
900
±0.20 125
200
360
180
25
RC1 000
1 000
±0.20 125
200
360
180
25
RH560
560
±0.20 145
245
300
214
25 100kgクレーンレール
RH630
630
±0.20 145
245
300
214
25
RH710
710
±0.20 145
245
330
214
25
RH800
800
±0.20 145
245
330
214
25
RH900
900
±0.20 145
245
360
214
25
RH1 000
1 000
±0.20 145
245
360
214
25
備考1. 許容差の規定がない部分の加工精度は,削り加工の場合はJIS B 0405の公差
等級cとする。
2. つば部には,原則として101のこう配を付ける。
3. 参考として示すレールのうち,軽レールはJIS E 1103,普通レールはJIS E
1101の規定による。
関連規格 JIS E 1101 普通レール
JIS E 1103 軽レール
7
B 8806-1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS B 8806改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(本委員会)
(委員長)
○ 宮 川 松 男
長岡技術科学大学名誉教授
(委員)
喜 田 勝治郎
通商産業省機械情報産業局産業機械課
伊 東 厚
工業技術院標準部運輸航空規格室
梅 井 勲
労働省労働基準局安全衛生部
吉 田 由 治
運輸省港湾局技術課
湯 浅 定 司
社団法人日本クレーン協会
西 原 浩
川崎製鐵株式会社千葉製鉄所
渡 辺 則 夫
日本冶金工業株式会社川崎製造所
加 藤 寛
日産ディーゼル工業株式会社生産技術部
小 杉 友 男
電源開発株式会社工務部
小 川 忠 良
株式会社新潟鉄工所横浜工場
森 本 展 弘
三井造船株式会社玉野事業所
○ 力 石 明 徳
株式会社日立製作所機電事業本部
○ 大 庭 忠 政
石川島播磨重工業株式会社運搬機設計部
○ 馬場井 宏 至
住友重機械工業株式会社搬送物流システム事業部
○ 石 垣 粂 典
株式会社大倉製作所機械設計課
○ 津 村 一 雄
住友金属工業株式会社製鋼所
○ 大 野 宏
株式会社大野機械製作所営業技術部
(事務局)
○ 加 藤 宏
社団法人日本産業機械工業会
(上記以外の分科会委員)
○ 高 橋 信 人
株式会社日本起重機製作所
○ 芝 本 正 富
川鉄鉄構工業株式会社産業機械事業部
○ 迫 田 国 昭
三菱重工業株式会社運搬機設計課
○ 滝 沢 茂 樹
三井造船株式会社物流・運搬機事業部
○ 桑 原 貞 雄
日立機電工業株式会社佐野工場
備考 ○印は,分科会委員