B 8624 : 2002
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本冷凍
空調工業会 (JRAIA) /財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正す
べきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 8624 : 1993は改正され,この規格に置き換えられる。
B 8624 : 2002
(2)
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目次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 分類 ······························································································································ 1
3. 用語及びその定義 ············································································································ 1
(2)
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日本工業規格 JIS
B 8624 : 2002
氷蓄熱システム用語
Ice thermal storage systems−Vocabulary
1. 適用範囲 この規格は,空気調和用の氷蓄熱システムに関する用語及びその定義について規定する。
2. 分類 氷蓄熱システムに関する用語の分類は,次による。
a) 基本
b) システム・機器
c) 仕様・評価
3. 用語及びその定義 氷蓄熱システムに関する用語及びその定義は,次による。
なお,単位,対応英語及び慣用語を参考として示す。
備考 単位欄に通常用いられる単位を示す。
なお,括弧内のkW・h及びkW・hを含む単位は,組立て単位として使用される場合があるこ
とから付記したものである。
a) 基本
番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
1001 流体
液体,蒸気及びガスの総称。
fluid
1002 液相
物質が液体となっている状態。
liquid phase
液体
1003 固相
物質が固体となっている状態。
solid phase
固体
1004 気相
物質が気体となっている状態。
gas phase
気体
1005 固液界面
液相と固相との境界面。
interface of solid and
liquid phases
1006 相変化
液相から気相,又は気相から液相のよう
に,一つの相からほかの相への物質状態
が変化する現象。
phase change
1007 蒸発
液体から気体に相が変化する現象。
evaporation
1008 沸騰
液体が泡を伴って蒸発する現象。
boiling
1009 凝固
液相から固相へと物質状態が変化する現
象。
solidification
1010 融解
固相から液相へと物質状態が変化する現
象。
fusion,
melting
1011 過熱
相変化が起こるはずの温度以上に熱して
も,もとの相を保っている状態。
superheating
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B 8624 : 2002
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番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
1012 過冷却
a) 凍結温度より低い温度まで液体のま
まで物質を冷却するプロセス。
b) 冷媒を飽和温度以下に冷却するプロ
セス。
supercooling
subcooling
1013 潜熱
等圧の下で物質の相変化のときに吸収・
排出される熱。
備考 JIS Z 9202参照
latent heat
1014 顕熱
等圧の下で物体の温度変化のために吸
収・排出される熱。
備考 JIS Z 9202参照
sensible heat
1015 融解潜熱
等圧の下で固体が加熱されて液体になる
のに必要な熱量。
latent heat of melting
融解熱
1016 融解温度
等圧の下で物質の固相と液相とが平衡す
る温度。
melting point
1017 凍結温度
液体が熱を奪われて固体になる温度。
feezing point
凍結点
1018 氷点
水の凍結温度。
ice point,
freezing point
1019 氷点降下
純粋な水と添加物を入れた水溶液との凍
結温度の差。
depression of freezing
point
1020 共晶(物)
一つの溶液から同時に析出する2種類以
上の結晶の混合物。
eutectic
1021 共晶点
液状の共晶混合物が同じ組成の固相を作
り出すときの凝固する温度。
eutectic point
1022 (氷の)
結晶核
氷が形成されるための核。
core of crystalization of
ice
1023 蓄熱
熱エネルギーを蓄えるプロセス。
thermal storage
1024 潜熱蓄熱
物質の相変化による潜熱を利用する蓄熱
方式。
latent heat storage
1025 共晶塩蓄熱
共晶塩をプラスチック又は金属の容器に
入れ,その相変化を利用した蓄熱方式。
eutectic mixture heat
storage
1026 氷蓄熱
主として氷の融解潜熱を利用する蓄熱方
式。
ice thermal storage
1027 顕熱蓄熱
物質の温度変化による顕熱を利用する蓄
熱方式。
sensible heat storage
1028 水蓄熱
水の顕熱を利用する蓄熱方式。
chilled/hot water storage 冷温水蓄熱
冷水蓄熱,
温水蓄熱
1029 蓄熱材
蓄熱ができる物質。
thermal storage medium
1030 クラスレー
ト
化合物の内部の空孔中に,ほかの特定の
原子又は分子を取り込んだ特定の結晶構
造をもつ物質。特に水分子とほかの物質
とが結合した分子化合物を水和剤又は水
和物という。
clathrate
包接化合物
1031 化学蓄熱材
化学反応を利用した蓄熱材。
chemical themal storage
medium
1032 PCM(ピ
ー・シー・
エム)
相変化による潜熱を利用する蓄熱材。
phase changing
material ; PCM
潜熱蓄熱材
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番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
1033 熱負荷,
冷暖房負荷
冷暖房の設計条件を満足させるために必
要とする熱量。
heat load,
heating and cooling load
暖房負荷,
冷房負荷
1034 潜熱負荷
潜熱を付加又は除去するための冷暖房負
荷。
latent heat load
1035 顕熱負荷
顕熱を付加又は除去するための冷暖房負
荷。
sensible heat load
1036 熱媒体
熱を搬送する液体又は気体。
heating medium
熱媒
1037 冷媒
冷凍装置の中で冷凍サイクルを形成し,
熱エネルギーを搬送する熱媒体。
refrigerant
1038 一次冷媒
冷凍サイクルの作動媒体。
primary refrigerant
1039 二次冷媒
間接冷凍方式において冷媒と被冷却物と
の間で熱搬送を行うブラインなどの熱媒
体。
secondary refrigerant
1040 冷水
空気調和システムの中で冷却媒体として
用いられる0〜10℃付近まで冷却された
水。
chilled water
1041 ブライン
熱源機と被冷却物との間で熱搬送媒体と
して利用される熱媒体。
brine
不凍液
1042 冷却剤
冷媒の蒸発によって物質を冷却すると
き,冷媒と物質との中間にあって熱を移
動するために用いられる物質。
coolant,
cooling medium
1043 不凍剤
水が凍結しないようにするために加えら
れる薬剤。
anti-freeze solution
不凍液
1044 グリコール
水溶液
エチレングリコール又はプロピレングリ
コールの水溶液。
glycol solution
ブライン,
不凍液
1045 腐食抑制剤
腐食性媒体に少量添加して金属の腐食を
抑制する効果がある化学物質。
corrosion inhibitor
インヒビタ,
防錆剤
1046 急速冷却
通常の冷却より早い速度で行う冷却。
quick chilling
急冷
1047 放冷
冷熱を放出するプロセス。
cooling ice melting
(discharging)
冷却
1048 スラリー
液体中に固体粒子が分散してけん濁液と
なった状態。
slurry
1049 混合
温度が異なる流体が混ざり合った状態。
mixing
1050 混合損失
混合によって,それぞれの流体のもつエ
ネルギーの利用度が減少する状況。
mixing loss
b) システム・機器
番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
2001 氷蓄熱シス
テム
水の凝固・氷の融解潜熱を利用して蓄熱
するシステム。
ice thermal torage
system
2002 ダイナミッ
ク形氷蓄熱
システム
蓄熱槽内に製氷用熱交換器を設けず,ほ
かの部分で製氷を行う形式の氷蓄熱シス
テム。
dynamic type ice
storage system
ハーベスト
方式,
リキッドア
イス方式,
過冷却方式
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番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
2003 リキッドア
イス式氷蓄
熱システム
氷を粒径50〜150μm程度の氷粒にし,水
及び不凍液などと共存させ,全体として
スラリー状のものにして利用するダイナ
ミック形氷蓄熱システム。
liquid ice storage system
2004 ハーベスト
方式氷蓄熱
システム
製氷用熱交換器(コイル又は板状)の表
面に水を流し製氷を行い製氷が所定量ま
で進んだ後に,製氷した氷をはく離させ
る脱氷サイクルを行い製氷と脱氷とを繰
り返す形式のダイナミック形氷蓄熱シス
テム。
harvesting ice storage
system
2005 不凍液形氷
蓄熱システ
ム
熱源機によって不凍液を冷却しこれを蓄
熱槽内の熱交換器に送って製氷する形式
の氷蓄熱システム。
brine ice storage system
2006 スタティッ
ク形氷蓄熱
システム
蓄熱槽内に製氷用熱交換器を設け,氷が
槽外に移動しないで製氷・融解する氷蓄
熱システム。
static type ice storage
system
2007 (アイス・
オン)コイ
ル製氷
管外部又は管内部に製氷する熱交換器を
用いる製氷方式。
ice making with
ice-on-coil type heat
exchanger
2008 過冷却(製
氷)方式
水を過冷却状態にし,それを解除するこ
とで製氷する方式。
ice making system by
supercooling
2009 外融式
製氷された氷の外側から解氷する方式。
external melting
2010 内融式
製氷された氷の内側から解氷する方式。
internal melting
2011 熱源機
氷蓄熱の冷凍機又はヒートポンプ部分。
heat source machine
2012 (蓄熱槽内
の)アジテ
ータ
蓄熱槽の水を強制的にかき混ぜる装置。
agitator (of thermal
storage tank)
2013 サーキュレ
ータ
熱媒体の蓄熱槽内への流入速度を増やす
ことによって槽内の混合を促進するも
の。
circulator
2014 (氷蓄熱槽
の)空気か
くはん(攪
拌)装置
製氷時又は解氷時に氷蓄熱槽内水を空気
によってかくはんする装置。
air agitator (of ice
thermal storage tank)
2015 ブライン冷
却器
ブラインを冷却するための冷却器。
brine cooler
2016 ブラインタ
ンク
ブラインを貯める槽。
brine tank
2017 ブラインポ
ンプ
ブライン冷却器と熱源機と氷蓄熱槽内と
の間でブラインを循環させるためのポン
プ。
brine pump
2018 氷センサ
氷蓄熱槽内の氷の成長又は生成状況を測
定するための検知器。
ice sensor
2019 接触式氷セ
ンサ
接触針で,氷界面の変位及び製氷量を検
知するセンサ。
contact type ice sensor
2020 電極式氷セ
ンサ
氷と水との電気伝導度の差異を利用して
製氷量を検知するセンサ。
electrode type ice sensor
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番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
2021 ダイアフラ
ム式氷セン
サ
氷の生成による体積膨張に伴う加圧状態
をダイアフラムに受けて製氷量を検知す
るセンサ。
diaphragm type ice
sensor
2022 水位式氷セ
ンサ
蓄熱槽内の水位変化によって製氷量を検
知するセンサ。
water level type ice
sensor
2023 温度式氷セ
ンサ
氷蓄熱槽内の水と冷却管内の冷媒との温
度差を検出して製氷量を検知するセン
サ。
temperature differential
type ice sensor
2024 氷厚センサ
氷の厚さを測定するセンサ。
ice thickness sensor
2025 熱バランス
システムに加えられる熱量とシステムか
ら取り出す熱量とのつりあい。
heat balance
ヒートバラ
ンス
2026 全負荷蓄熱
全日量負荷を,昼間は熱源機を運転せず,
夜間に蓄熱する方式。
full thermal storage
2027 部分負荷蓄
熱
負荷の一部を蓄熱し,残りの負荷を熱源
機の昼間運転(追掛け運転)でまかなう
方式。
partial thermal storage
c) 仕様・評価
番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
3001 設計負荷
規定の外界条件,室内温湿度条件などか
ら計算され,各種構成要素機器の設計の
基準とする冷暖房負荷。
design load
3002 設計日量負
荷
1日の設計負荷。
MJ
(kW・h)
design daily load
設計日負荷
3003 ピーク負荷
1日の中で,又は冷暖房シーズンの中で1
時間当たりに発生する最大熱負荷。
kW
peak load
最大負荷
3004 週負荷平準
化
蓄熱に当たって週全体で負荷を平準化す
る運転。
weekly load leveling
3005 日負荷平準
化サイクル
蓄熱に当たって,1日単位で負荷を平準化
する運転。
daily load leveling cycle
3006 週負荷移転
サイクル
蓄熱に当たって,週単位で負荷を移転で
きる運転。
wcekly load shifting
cycle
3007 負荷プロフ
ィール
電気的,熱的など各種負荷の時間的変動。
load profile
負荷パター
ン
3008 負荷平準化
プロフィー
ル
せん(尖)頭負荷を平準化するために蓄
熱を行うときの負荷変動。
load-levelling profile
3009 水張り量
蓄熱槽に注入する水量。
m3
filled water volume
3010 氷量
蓄熱槽内の水の内,氷の状態にある質量。 kg
ice quantity
3011 蓄氷容量
蓄熱槽に蓄えられる最大氷量
kg
stored ice quantity
3012 氷充てん率
蓄熱槽内の最大製氷量と全水量との比。
%
ice packing factor
IPF(アイ・
ピー・エフ)
3013 蓄熱容量
冷房又は暖房の目的で,蓄熱槽内に蓄え
得る熱量。
MJ
(kW・h)
thermal storage capacity
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番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
3014 冷却(冷房)
蓄熱容量
蓄熱槽内の蓄熱材を利用上限温度から凍
結点まで冷却する顕熱と,蓄熱槽内の製
氷量に対し,凍結点での液相から固相に
相変化させる潜熱として蓄えられる熱量
との和。
MJ
(kW・h)
capacity of thermal
storage for cooling,
capacity of cool storage
3015 加熱(暖房)
蓄熱容量
蓄熱槽内の蓄熱材を,利用下限温度から
利用上限温度まで加熱するときに蓄えら
れる顕熱量。
MJ
(kW・h)
capacity of thermal
storage for heating,
capacity of heat storage
3016 正味有効蓄
熱容量
定められた放熱時間において,定められ
た温度以下で有効に利用できる正味の蓄
熱容量。
MJ
(kW・h)
net usable thermal
storage capacity
3017 蓄熱効率
蓄熱槽からくみ出される熱量を,槽に蓄
えられた熱量で除した値。
effciency of thermal
storage
3018 放熱損失熱
量
蓄熱材及び熱媒体が蓄熱槽,配管などで
吸熱して失う熱量。
MJ
(kW・h)
heat gain
3019 断熱能力
蓄熱槽の損失熱量を24時間当たりに換算
した熱量。
MJ/d
(kW・h/d)
grade of insulation
3020 解氷当量
0℃の水に変化するときの氷の単位体積
当たりの吸熱量。
J/m3
ice melting equivalent
3021 冷房時
冷房を行う期間,又は冷房を行う時間帯。
cooling period
3022 暖房時
暖房を行う期間,又は暖房を行う時間帯。
heating period
3023 蓄熱時
蓄熱運転を行っている時間帯。
thermal storage period
3024 冷却時
氷蓄熱システムが冷却(冷房)運転して
いる時間帯。
cooling operating period
3025 加熱時
氷蓄熱システムが加熱(暖房)運転して
いる時間帯。
heating operating period
3026 デフロスト
時
蒸発器に付着した霜を加熱することによ
って除去運転する時間帯。
defrostion period
3027 外気温度
外部の空気の温度。
℃
outdoor air temperature
3028 消費電力
仕事を行うために消費される電力。
kW
power consumption
3029 積算電力量
消費電力の積算量。
kW・h
integral power
consumption
3030 冷却(冷房)
蓄熱消費電
力量
蓄熱槽内の蓄熱材の利用上限温度から冷
房又は冷却蓄熱容量まで蓄熱運転する間
に消費する電力を積算したもの。
kW・h
power consumption for
charging cool storage
3031 加熱(暖房)
蓄熱消費電
力量
蓄熱槽内の蓄熱材を,利用下限温度から
暖房又は加熱蓄熱容量まで蓄熱運転する
間こ消費する電力を積算したもの。
kW・h
power consumption for
charging heat storage
3032 ユニット最
大消費電力
ユニットが消費する最大の電力。
kW
maximum power
consumption of unit
3033 予冷
a)冷房時における立ち上がり運転。
b)物質を前もって冷却する方法。
a)pull down
b)precooling
3034 冷水モード
冷房時,(昼間),熱源機が冷水を出力す
る運転状態。
chillingb mode
3035 製氷モード
熱源機が製氷するために運転する状態。
ice making mode
3036 標準状態
ある基準(蒸発温度,凝縮温度,過冷却
度及び過熱度)に一致した冷凍システム
の運転状態。
standard condition
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番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
3037 標準状態時
能力
標準状態での熱源機の能力。
kW
standard rating capacity
3038 運転状態時
能力
実際の運転状態での,熱源機の能力。
kW
operating capacity
3039 最大能力
蓄熱槽内の氷を冷却又は加熱して蓄えた
熱量と,熱源機の運転によって冷却又は
加熱される熱量とを加え合わせ,二次側
へ送ることのできる単位時間当たりの熱
量,送水温度及び送水可能な時間数。
備考 JIS B 8625参照
kW,
℃
及び
h
maximum capacity
3040 冷凍能力
熱源機が,単位時間に被冷却物から除去
できる能力。
kW
refrigeration capacity
3041 製氷能力
単位時間当たりの熱源機の製氷量。
kW
又は
kg/h
ice-making capacity
3042 熱源機冷却
能力
冷房の目的で,熱源機単体で冷却できる
熱量。
備考 JIS B 8625参照
kW
cooling capacity of
chiller
3043 熱源機加熱
能力
暖房の目的で,熱源機単体で加熱できる
熱量。
備考 JIS B 8625参照
kW
heating capacity of heat
pump
3044 ブライン冷
却能力
二次冷媒であるブラインが冷却できる熱
量。
kW
brine cooling capacity
3045 日量冷却能
力
蓄熱槽内に蓄熱した熱量と,熱源機の運
転によって冷却される熱量を合算し,1日
で供給できる熱量。
備考 JIS B 8625参照
MJ
(kW・h)
daily cooling capacity
3046 日量加熱能
力
蓄熱槽内に蓄熱した熱量と熱源機の運転
によって加熱される熱量を合算し,1日で
供給できる熱量。
備考 JIS B 8625参照
MJ
(kW・h)
daily heating capacity
3047 時間率融解
特性
蓄熱容量を定められた放熱時間で除した
融解量で定量融解した場合の蓄熱槽から
の取出温度の時系列変化。
discharge characteristics
of specified melting
hour rate
3048 正味冷凍効
果
1次冷媒によって2次冷媒から除去される
熱量。
kW
net refrigerating effect
3049 熱源機追掛
け運転
昼間の氷の融解だけでなく,氷蓄熱シス
テムで行う熱源機の併用運転。
compressor aided
operation
3050 熱源機追掛
け能力
熱源機追掛け運転時の熱源機の冷凍能
力。
kW
daytime capacity of
operation
3051 冷却速度
単位時間当たりの蓄熱槽内水温の降下。
K/h
cooling rate
3052 軸動力
被駆動機(圧縮式冷凍機では圧縮機)の
軸部で消費される動力。
kW
brake shaft power,
power input rating
3053 い(往)き
温度
氷蓄熱システムから負荷に向かう熱媒体
の温度。
℃
supply temperature
3054 戻り温度
負荷から氷蓄熱システムに戻る熱媒体の
温度。
℃
return temperature
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番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
3055 い(往)き
戻り温度差
い(往)き温度と戻り温度との差。
℃
temperature difference
between supply and
return fluid
3056 循環水
ある系を循環する水。
circulating water
3057 一次側冷水
熱源側を循環する冷水。
primary chilled water
3058 一次側温水
熱源側を循環する温水。
primary hot water
3059 二次側冷水
負荷側を循環する冷水。
secondary chllled water
3060 二次側温水
負荷側を循環する温水。
secondary hot water
3061 標準流量
氷蓄熱ユニットごとに定めた循環水の基
準循環流量。
1/min
specified flow rate
3062 電力ピーク
負荷
建物又は空気調和システム等が消費する
最大電力負荷。
kW
peak demand
3063 月間電力最
大負荷
年間で1か月当たりの積算電力量の最大
値。
kW・h
monthly peak demand
3064 ピークカッ
ト運転
ピーク電力を抑えることを目的に,蓄熱
することで,電力ピーク時間帯に主とし
て蓄熱槽に蓄えられている熱を利用する
運転。
peak cut
ピークカッ
ト
3065 ピークシフ
ト運転
昼間の消費電力の一部を夜間に移行する
ことを目的に,蓄熱することで,昼間の
運転時間帯に蓄えられている熱と熱源機
追掛け運転による熱とを併用する運転。
peak shift
ピークシフ
ト
3066 負荷率
設備の定格容量に対する平均負荷の割
合。
%
load factor
3067 夜間移行率
熱源機器が使用した電力量のうち,夜間
の一定時間帯に使用した電力量の割合。
%
load shifting ratio
3068 従量電力量
料金
電力量料金のうち,使用量に応じて適用
される料金。
energy charge
3069 夜間割引時
間帯
割引電力量料金が適用される夜間時間
帯。
off-peak rate period
3070 夜間割引料
金
夜間割引時間帯に対して適用される電力
量料金。
off-peak rate
3071 蓄熱利用冷
房能力
蓄熱を利用して冷房運転するときに,室
内から除去する熱量。
kW
capacity of thermal
storage assisted
cooling
3072 蓄熱利用冷
房消費電力
蓄熱を利用して冷房運転するときに消費
する電力の合計。
kW
power consumption for
thermal storage
assisted cooling
3073 蓄熱利用冷
房能力維持
時間
蓄熱利用冷房能力を維持できる時間。
h
duration of thermal
storage assisted
cooling with rated
capacity and power
consumption
3074 蓄熱利用冷
房時間
蓄熱槽内の蓄熱材が利用上限温度に達す
るまでに,蓄熱を利用して冷房運転を行
える時間。
h
duration of thermal
storage assisted
cooling with
maximum thermal
discharge utilization
9
B 8624 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
単位
対応英語
慣用語
3075 蓄熱非利用
冷房能力
蓄熱を利用しないで冷房運転するとき
に,室内から除去する熱量。
kW
capacity of cooling
without thermal
storage
3076 蓄熱非利用
冷房消費電
力
蓄熱を利用しないで冷房運転するとき
に,消費する電力を合計したもの。
kW
power consumption for
cooling without
thermal storage
3077 蓄熱利用暖
房能力
蓄熱を利用して暖房運転するときに,室
内空気に加える熱量。
kW
capacity of thermal
storage assisted
heating
3078 蓄熱利用暖
房消費電力
蓄熱を利用して暖房運転するときに,消
費する電力を合計したもの。
kW
power consumption for
thermal storage
assisted heating
3079 蓄熱利用暖
房能力維持
時間
蓄熱利用暖房能力を維持できる時間。
h
duration of thermal
storage assisted
heating with rated
capacity and power
consumption
3080 蓄熱利用暖
房時間
蓄熱槽内の蓄熱材が利用上限温度より利
用下限温度まで,主として蓄熱を利用し
て暖房運転する時間。
h
duration of thermal
storage assisted
heating with
maximum thermal
discharge utilization
3081 蓄熱非利用
暖房能力
蓄熱を利用しないで,暖房運転するとき
室内空気に加える熱量。
kW
capacity of heating
without thermal
storage
3082 蓄熱非利用
暖房消費電
力
蓄熱を利用しないで,暖房運転するとき
に消費する電力を合計したもの。
kW
power consumption for
heating without
thermal storage
3083 ヒートポン
プ暖房
冷媒回路を切り換えることによって,室
外(空気)側又は蓄熱(水)側から吸熱
し,室内側に放熱する方式の暖房。
heat pump heating
日本工業標準調査会 産業機械技術専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
岡 村 弘 之
東京理科大学
(委員)
朝 田 泰 英
財団法人電力中央研究所
大 地 昭 生
日本内燃機関連合会
大 湯 孝 明
社団法人日本農業機械工業会
岡 崎 治 義
社団法人日本建設機械化協会
重 久 吉 弘
財団法人エンジニアリング振興協会
竹 原 敏 郎
農林水産省生産局
筒 井 康 賢
独立行政法人産業技術総合研究所
西 本 德 生
厚生労働省労働基準局
橋 元 和 男
国土交通省総合政策局
平 野 正 明
社団法人日本機械工業連合会
藤 咲 浩 二
社団法人日本産業機械工業会
松 山 新一郎
株式会社豊田自動織機
宮 川 嘉 朗
社団法人全国木工機械工業会