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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本フルードパワー工業会(JFPA)

/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 4412-3:1991,Hydraulic fluid power

─Test code for determination of airborne noise levels─Part 3:Pumps─Method using a parallelepiped microphone 

arrayを基礎として用いた。これによって,JIS B 8350:1989は廃止され,この規格をはじめとするJIS B 8350

の規格群に置き換えられる。 

JIS B 8350-3には,次に示す附属書がある。 

附属書A(規定) 誤差と測定等級 

附属書B(参考) 参考文献 

附属書1(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS B 8350の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 8350-1 第1部:ポンプ 

JIS B 8350-2 第2部:モータ 

JIS B 8350-3 第3部:ポンプ─平行六面体配置のマイクロホンによる測定 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 8350-3:2003 

(ISO 4412-3:1991) 

油圧―騒音レベル測定方法―第3部:ポンプ―平行

六面体配置のマイクロホンによる測定 

Hydraulic fluid power―Test code for determination of airborne noise levels―

Part 3:Pumps―Method using a parallelepiped microphone array 

序文 この規格は,1991年に第1版として発行されたISO 4412-3,Hydraulic fluid power─Test code for 

determination of airborne noise levels─Part 3:Pumps─Method using a parallelepiped microphone arrayを翻訳し,

技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,附属書1(参考)に示す。 

1. 適用範囲 この規格は,JIS B 8350の第1部及び第2部と関連し,一般の音場において所定の取付け

や定常運転状態の油圧ポンプの音響パワーレベルを測定する方法を規定する。 

また,油圧ポンプの騒音を 

− A特性音響パワーレベル 

− 1/3オクターブバンド音響パワーレベル 

によって比較するための基準値であり,音圧レベルは,必要に応じて第1部の附属書Aから計算する。 

中心周波数100 Hz から 10 000 Hz間の1/3オクターブバンドの周波数帯域を対象とする。 

なお,この規格の適用指針を第1部の附属書Cに示す。 

また,この規格は油圧モータの音響パワーレベルの測定に対しても適用できる。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO 4412-3:1991,Hydraulic fluid power─Test code for determination of airborne noise levels─Part 

3:Pumps─Method using a parallelepiped microphone array (MOD) 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規

格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0142 油圧及び空気圧用語 

備考 ISO 5598:1985 Fluid power systems and components─Vocabularyからの引用事項は,この規格

の該当事項と同等である。 

JIS C 1505 精密騒音計 

B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

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備考 IEC 60651:1979 Sound level meters及びIEC 60804:1985 Integrating−averaging sound level 

metersからのタイプ1の騒音計に関する引用事項は,時間重み特性“I”に関する規定を除き,

この規格の該当事項と同等である。 

JIS K 2001 工業用潤滑油─ISO粘度分類 

備考 ISO 3448:1992 Industrial liquid lubricants─ISO viscosity classificationからの引用事項は,この

規格の該当事項と同等である。 

JIS Z 8733 音響─音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法─反射面上の準自由音場におけ

る実用測定方法 

備考 ISO 3744:1994 Acoustics─Determination of sound power levels of noise sources using sound 

pressure─Engineering method in an essentially free field over a reflecting planeからの引用事項は,

この規格の該当事項と同等である。 

ISO 6743-4:1994 Lubricants, industrial oils and related products (class L)─Classification─Part 4: Family H 

(Hydraulic systems) 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0142によるほか,次による。 

3.1 

自由音場(free sound field) 境界面の影響を受けない均質等方媒体中の音場。 

備考 実際には対象周波数帯範囲にわたって,境界面における影響が無視できる音場のことである。 

3.2 

二つの反射面上の自由音場(free field over two reflecting planes) 互いに垂直な二つの反射面をもつ

空間で,それらの反射面に隣接して置かれた音源によって構成される音場。 

3.3 

無響室(anechoic room) 測定対象周波数範囲で発生する音のエネルギーのすべてを理想的に吸収す

る境界をもつ試験室。したがって,測定面は自由音場の条件となる。 

3.4 二乗平均音圧(mean-square sound pressure) 二乗平均に基づき空間及び時間について平均した音圧。 

備考 実際には,有限な経路長又は一定数のマイクロホン位置について,音圧を空間及び時間平均す

ることである。 

3.5 

平均音圧レベル (Lp) (mean sound pressure level) 平均二乗音圧を基準音圧の二乗で除した値の常用

対数の10倍の値。デシベル(dB)で表す。 

備考 用いた周波数重み特性や周波数帯域の幅を明記する。例えば,A特性音圧レベル,オクターブ

バンド音圧レベルなど。基準音圧は20 μPa。 

3.6 

音響パワーレベル (Lw) (sound power level) 測定対象音源が放射する音響パワーを基準音響パワー

で除した値の常用対数の10倍の値。デシベル(dB)で表す。 

備考 用いた周波数重み特性や周波数帯域の幅を明記する。基準音響パワーは1 pW。 

3.7 

試験騒音源の容積(volume of source under test) 供試ポンプ全体を包容する容積。 

3.8 

基準直方体(reference box) ポンプとそれに直接付いている大形の附属物(例えば,バルブ,制御用

の手動ハンドルなど)に接するような反射面を端面とする最小の直方正六面体の大きさで,反射面で囲わ

れた基準表面。 

4. 測定の不確かさ 5.で規定するような試験環境がとれない場合は,標準偏差値が表1に示した値以下

になるような測定方法を用いることが望ましい。JIS Z 8733 の4.及び附属書Aの手法は,この要求を満足

する。 

background image

B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

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表 1 音響パワーレベルの測定における許容標準偏差値 

1/3 オクターブバンド中心周波数  Hz 

標準偏差 dB 

50〜80 

100〜160 

200〜315 

400〜5 000 

1.5 

6 300〜10 000 

2.5 

100〜10 000 Hz の周波数範囲で比較的平た
んなスペクトルをもつ場合のA特性 

1.5 

表1に示す標準偏差は,測定点の位置と測定表面の選択において避けられない変動の影響を含むが,試

験間で生じる音源の音響パワー出力の変動は含まない。 

備考 A特性音響パワーレベルは,ほとんどの場合約2 dBの標準偏差を示す。 

5. 試験環境 試験は,JIS Z 8733に規定されている環境をほぼ満足しなければならない。すなわち,マ

イクロホンの測定位置の投影面より大きい,二つの互いに垂直な反射面で構成される自由音場でなければ

ならない。 

このように構成した音場の環境を,JIS Z 8733の附属書Aに示された手順に従って校正し,対象となる

各周波数帯域に対する音場補正を実施する。 

6. 計測装置  

6.1 

流量,圧力,ポンプ回転速度及び作動油温度の測定には,附属書AのC級相当,すなわち“工業用

等級”精度の計測装置を用いなければならない。 

6.2 

音響測定に用いられる計測装置の性能は,JIS C 1505による。すなわちJIS Z 8733 の実用測定グレ

ード2の計測装置で行う。 

7. 設置条件  

7.1 

ポンプの位置 ポンプは,その取付フランジが反射面の一つと同一平面となるように設置しなけれ

ばならない。また,もう一方の反射面は,できるだけポンプの近くで前述の反射面と直交するように配置

しなければならない。 

7.2 

ポンプの取付け  

7.2.1 ポンプは,その振動によって生ずる騒音を最小限に抑えるような方法で取り付けなければならない。 

7.2.2 

取付ブラケットは,減衰性能の高い材料で作るか,必要に応じて吸音材と防音材を装着しなければ

ならない。 

7.2.3 

試験用ポンプが常時,確実に固定されている場合でも,必要に応じ振動絶縁対策を施さなければな

らない。 

7.3 

ポンプの駆動 ポンプを駆動する電動機は,試験空間の外部に設置し,ポンプ軸はフレキシブルカ

ップリング中間軸を介して駆動しなければならない。又は電動機は音響的に絶縁しなければならない。 

7.4 

油圧回路  

7.4.1 

油圧ポンプを油圧的に良好な条件で運転するために,必要に応じて油圧回路中にフイルタ,冷却器,

リザーバ,絞り弁を設ける(8. 参照)。 

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B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

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7.4.2 

試験で用いる作動油とその清浄度は、ポンプ製造業者の推奨値に合わせる。 

7.4.3 

入口,出口ラインは,製造業者の推奨する配管径を用いる。回路中に空気が混入しないよう,入口

ラインの組付けの際には十分注意しなければならない。 

7.4.4 

入口側の圧力計は,ポンプの吸込み口と同じ高さとするか,高さの違いに応じた補正を行わなけれ

ばならない。 

7.4.5 

ポンプと負荷用バルブとの管路距離は,吐出しラインに発生する定在波の影響が最小限になるよう

に決定し,ポンプから発生する騒音を増幅しないようにしなければならない。この要求に合わせるために

は,15 m以上のホースを用いなければならない。 

7.4.6 

負荷用バルブは,安定性のよいものを用いる。 

備考 出口ラインの負荷用バルブの安定性がよくないと,騒音の発生と伝達が作動油や管路で生じ,

それがポンプの騒音となる可能性がある。 

7.4.7 

負荷用バルブは,その影響を最小限にするためにポンプから離れた場所,なるべく試験室外に設置

しなければならない。ポンプの近くに設置できるのは,負荷用バルブの音源としての作用を十分抑制でき

る場合に限り認められる。 

7.4.8 

試験空間中のすべての油圧配管と負荷用バルブは,必要に応じ(10.1参照),防音材で包まなけれ

ばならない。防音材は,125 Hzで15 dB以上の音響透過損失をもち,それ以上の周波数では,さらに大き

な値をもつものを用いる。 

8. 試験条件  

8.1 

所定の運転条件(12.3.7参照)について,ポンプの音響パワーレベルを測定する(11.参照)。 

8.2 

試験条件は,表2に示す限度内に維持しなければならない。 

表 2 制御パラメータの平均値の許容誤差 

試験パラメータ 

許容誤差 

流量 

±2 % 

圧力 

±2 % 

回転速度 

±2 % 

温度 

±2 ℃ 

8.3 

運転時に通常作動する補助ポンプやバルブは,その騒音自体が供試ポンプの騒音レベルに含まれる

ため,それらも含めた“引き渡されたまま”の条件で試験しなければならない。 

9. 騒音測定点の位置と数 6個の騒音測定用マイクロホンを,図1と表3に示す座標位置に準拠して平

行六面体になるように配置する。 ポンプの中心線の延長線上で,二つの反射面の交点に原点を置く。 

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B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

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備考 

この位置関係は,JIS Z 8733ののマイクロホンの配置による。 

図 1 平行六面体測定表面上のマイクロホン配列 

表 3 図1のマイクロホンの位置 

マイクロホン位置 

座標 

d

l+

1

2

3

d

l+

2と3 

2

1d

l+

+

±

d

l

2

2

2

3d

l+

4と5 

d

l+

1

+

±

d

l

2

2

d

l+

3

2

1

d

l+

d

l+

3

10. 試験手順  

10.1 暗騒音の測定  

10.1.1 ポンプ自体からは発生しないが,騒音試験中に存在している暗騒音は測定対象とする。 

測定対象の周波数範囲で,この暗騒音の音圧レベルは,各測定点におけるポンプのバンド音圧レベルよ

り少なくとも6 dB低くなければならない。 

10.1.2 暗騒音の存在が確認された場合には,JIS Z 8733に従い暗騒音に対応した補正を加える。 

10.1.3 暗騒音のバンドレベルの測定が行えない場合には,各測定点の暗騒音のA特性音圧レベルは,ポ

 z 

 y 

d=1 m 

B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ンプのA特性音圧レベルより少なくとも6 dB は低くなければならない。A特性騒音測定値には,暗騒音

に応じた補正を加える。 

備考1. 暗騒音に対する規定条件を緩和するとポンプのバンドごとの音圧レベルを過大に評価してし

まう場合がある。 

2. 各測定点におけるA特性暗騒音レベルは,ポンプのA特性音圧レベルを測定する周波数領域

にわたって,少なくとも15 dB 以上の音響透過損失をもつ防音材でポンプを覆って確認する。 

10.1.4 暗騒音レベルが高すぎる場合には、ポンプの取付け、駆動又は油圧回路のそれぞれについて,騒音

をさらに低く抑えることができないか点検する必要がある。 

10.1.5 マイクロホンの向きと観測時間は,JIS Z 8733による。 

10.2 ポンプの測定  

10.2.1 測定の順序 一連の試験を実施する前に,システム内部の空気を除去するとともに,作動油の状態

も含めすべての試験パラメータが表2に示す限度内に入るのに十分な時間,ポンプを運転する。 

それぞれ試験において,次の測定を行う。 

a) ポンプの回転速度と流量 

b) ポンプ入口の油温と圧力,出口又は製造業者が設けた測定口の圧力 

c) 測定対象周波数範囲における各測定点のバンド音圧レベル 

d) 必要に応じて,各測定点のA特性音圧レベル 

10.2.2 新品又は再組立ポンプ  

10.2.2.1 一連のポンプ試験終了後又は試験終了から1時間後に,一連の試験の最初に行った測定を反復す

る。 

10.2.2.2 いずれか選択した測定点のA特性音圧レベルが,最初に測定した値と比べ2 dB以内の誤差範囲

に収まらない場合,一連の試験はすべて無効とする。 

11. 面上音圧レベルと音響パワーレベルの計算 音圧レベルと音響パワーレベルは,JIS Z 8733の記載方

法によって計算する。また,JIS Z 8733の 7.3の閉曲面面積Sは次の式によって計算する。 

(

)(

)(

)(

)(

)(

)

d

l

d

l

d

l

d

l

d

l

d

l

S

2

2

2

2

1

3

2

3

1

+

+

+

+

+

+

+

+

=

ここに,l1,l2及びl3は図1に示す基準直方体の寸法であり,またd=1 mとする。 

12. 記録すべき情報  

12.1 明細事項 この規格に従って行うすべての測定に対して,12.2 及び12.3に示す情報を収集し,記録

しなければならない。 

12.2 一般的情報  

a) ポンプの製造業者名,所在地及び判明している場合には使用者 

b) ポンプの識別手段となる番号 

c) ポンプ騒音試験の責任者の氏名及び住所,若しくは責任団体の名称及び所在地 

d) 騒音試験を実施した年月日と場所 

e) ポンプの音響パワーレベル試験が,この規格に完全に準拠した測定によるものである旨の文言 

12.3 供試ポンプ  

12.3.1 ポンプに関する記述  

B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) ポンプの種類(例 歯車,ピストン)及びそれに附属する装置 

b) 押しのけ容積の方式 (例 定容量又は可変容量) 

c) ポンプ全体の外観寸法(必要に応じて,略図を添える。) 

d) ポンプの最大押しのけ容積 

e) 押しのけ容積の制御方式と設定値 

12.3.2 試験の音響環境  

a) 試験室内部の寸法と測定を行った音場の種類(例 二つの反射面をもつ自由音場) 

b) 試験室の音響的処理内容 

c) 測定年月日 

d) 気温(℃),相対湿度(%),気圧(hPa) 

e) JIS Z 8733 で述べている試験環境に関する音響特性の評価結果 

12.3.3 基準音源  

a) 製造業者名,形式及び製造番号 

b) 騒音パワーレベルの校正に関するデータ,校正検査機関名,実施年月日 

12.3.4 ポンプの取付けと設置条件  

a) ポンプの取付け状況に関する記述 

b) 油圧回路の種類と特性及び防音処置を施した場合はその内容 

c) ポンプの音圧レベルの測定結果に影響を及ぼす可能性のあるその他の機器の種類と特性 

12.3.5 試験環境内のポンプ位置  

12.3.5.1 試験室の壁,床,天井に対するポンプの位置を示した略図を添える。 

12.3.5.2 測定結果に影響を及ぼす可能性のあるその他の反射面,又は吸音面,及び騒音源の位置をこの略

図上に示す。 

12.3.6 計測装置類  

a) ポンプの運転状況の監視に用いた計測器について形式,製造番号,製造業者名を含めて詳述する(12.3.7

参照)。 

b) 騒音測定に用いた計測器の名称,形式,製造番号,製造業者名を含めて詳述する。 

c) 周波数分析器のバンド幅 

d) 計測システムの全周波数領域の応答特性及び校正の年月日及び方法 

e) マクロホンの校正方法及び校正の年月日並びに場所 

12.3.7 ポンプの運転条件 それぞれの試験について次の内容を含める。 

a) ISO 6743-4による分類を含めた作動油の全情報 

b) JIS K 2001による動粘度 (mm2 / s) 

c) 回転速度 (min−1) 

d) 入口圧力 [MPa (bar)] 

e) 出口圧力 [MPa (bar)] 

f) 

測定又は計算によるポンプ吐出し量 (L / min) 

g) ポンプ入口における油温 (℃) 

12.3.8 音響データ JIS Z 8733に準拠したすべてのデータ。 

13. 試験報告書 試験報告書は,次に示す情報を含まなければならない。 

B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) それぞれの運転条件設定における測定対象のA特性音響パワーレベル及び 各周波数の1/3オクターブ

バンド音響パワーレベル 

b) 音響パワーレベルの測定が,騒音音源の音響パワーレベルの測定に関するこの規格の手順,及びJIS Z 

8733の規定事項に,完全に準拠している旨の文言 

14. 規格適合表示(この規格に関しての) この規格に準ずる場合は,試験報告書,カタログ及び販売資料

に次の表示を行う。 

“騒音レベルは,JIS B 8350-3 油圧─騒音レベルの試験方法─第3部:ポンプ─平行六面体配置のマイ

クロホンによる測定に従って測定したものである。” 

background image

B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

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附属書A(規定) 誤差と測定等級 

A.1 測定精度の等級 要求精度に応じ,試験はA,B,Cの三つの測定精度等級のうちのいずれかで実施

しなければならない。どの測定精度等級を用いるかは,関係者間の同意を得るものとする。等級A及びB

の使用は,性能を正確に決定する必要のある特別な場合だけ実施する。等級A及びBの試験を行うには精

度の高い装置と方法が要求され,試験の費用も増加する。 

A.2 誤差 試験に用いる装置又は手法は,校正の結果,又は国際標準器との比較において,その系統誤

差が表A.1に示す制限を超えないことが証明されているものでなければならない。 

表A.1 校正時に決定される計測機器の許容系統誤差 

項目 

単位 

測定等級 

流量 
圧力 
温度 

回転速度 

% 
% 
℃ 
% 

±0.5 
±0.5 
±0.5 
±0.5 

±1.5 
±1.5 
±1.0 
±1.0 

±2.5 
±2.5 
±2.0 
±2.0 

備考 ここに百分比で示す限度は,測定量の値に対するものであり,試験で測定した最大値,又

は計測器の最大指示値に対するものではない。 

10 

B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B(参考) 参考文献 

この附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではな

い。 

(1) JIS B 8350-1 油圧─騒音レベル測定方法─第1部:ポンプ 

備考 ISO 4412-1:1991, Hydraulic fluid power─Test code for determination of airborne noise levels─Part 

1: Pumpsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

(2) JIS B 8350-2 油圧─騒音レベル測定方法─第2部:モータ 

備考 ISO 4412-2:1991, Hydraulic fluid power─Test code for determination of airborne noise levels─Part 

2: Motorsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

background image

11 

B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

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附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表 

JIS B 8350-3:XXXX 油圧─騒音レベル測定方法─第3部:ポンプ─平行六面体配置のマイクロホンに
よる測定 

国際規格 ISO 4412-3:1991油圧─騒音レベル測定方法─第3
部:ポンプ─平行六面体配置のマイクロホンによる測定 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 

国際規
格番号 

(Ⅲ)国際規格の規定 

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容 
表示箇所:本体,附属書C 
表示方法:点線の下線又は実線の側線 

(Ⅴ)JISと国際規格
との技術的差異の
理由及び今後の対
策 

項目 
番号 

内容 

ISO 
4412-3 

項目 
番号 

内容 

項目ごとの評
価 

技術的差異の内容 

4.測定
の不確
かさ 

ISO 3744,JIS Z 8733に基づく値 
 

4. 

ISO 3744に基づく値 
 

MOD 
/変更 

上位規格であるJIS Z 
8733:2000(ISO 3744:
1994)に準拠 

ISO 4412-1:1991
とJIS Z 8733:
2000( ISO 3744:
1994)とで数値が
異なるため,JIS
の最新規格に合わ
せた。 
ISO 4412-1:1991
の見直し時には変
更を申し出る。 

7.4.8 

15 dB 

7.4.8 

10 dB 

MOD 
/変更 

騒音測定値に関し,暗
騒音と測定値との差
が大きければ測定値
の補正は不要である
が,この差がISOと
JISとでは異なる。 

同上 

10.1.3 

15 dB 

10.1.

10 dB 

MOD 
/変更 

同上 

同上 

1/3オクターブバンド
中心周波数 Hz 

標準偏差
db 

50〜80 

100〜160 

200〜315 

400〜5 000 

1.5 

6 300〜10 000 

2.5 

100〜10 000 Hzの周
波数範囲で比較的平
坦なスペクトルを持
つ場合のA特性 

1.5 

1/3オクターブバンド
中心周波数 Hz 

標準偏差
db 

50〜80 

100〜160 

5.0 

200〜630 

3.0 

800〜5 000 

2.0 

6 300〜10 000 

3.0 

1

B

 8

3

5

0

-3

2

0

0

3

  

background image

12 

B 8350-3:2003 (ISO 4412-3:1991) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 

 
備考1. 

項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

− MOD/変更 ……… 国際規格の規定内容を変更している。 

2. 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

− MOD …………… 国際規格を修正している。