B 8246:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによって,JIS B 8246:1996は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 8246には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定)ヨーク形バルブコネクション
附属書2(規定)容器取付部ねじ,充てん口ねじ及び安全装置用ねじ
附属書3(参考)JISと対応する国際規格との対比表
B 8246:2004
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 種類 ······························································································································ 2
4. 性能 ······························································································································ 2
4.1 バルブの開閉 ················································································································ 2
4.2 耐圧性 ························································································································· 2
4.3 気密性 ························································································································· 3
4.4 安全装置の作動 ············································································································· 3
4.5 耐振動性 ······················································································································ 4
5. 寸法及び構造 ·················································································································· 4
5.1 容器取付部 ··················································································································· 4
5.2 充てん口,袋ナット及びヨーク形バルブ ············································································· 5
5.3 安全装置 ······················································································································ 7
5.4 安全弁用ナット(ヨーク形バルブを除く。) ········································································ 7
6. 外観 ······························································································································ 8
7. 材料 ······························································································································ 8
8. 検査 ······························································································································ 8
9. 製品の呼び方 ·················································································································· 8
10. 表示 ···························································································································· 9
附属書1(規定)ヨーク形バルブコネクション ·········································································· 10
附属書2(規定)容器取付部ねじ,充てん口ねじ及び安全装置用ねじ ············································ 23
附属書3(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ·································································· 30
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 8246:2004
高圧ガス容器用弁
Valves for high pressure gas cylinders
序文 この規格は,従来,日本工業規格で規定していた種類とこれらの品質及び形状・寸法に加え,医療
ガス用ヨーク締付式弁について,1991年に第2版として発行されたISO 407 Small medical gas cylinders−
Pin-index / yoke-type valve connectionsを翻訳し,一部の技術的内容を変更し,附属書1として追加した日本
工業規格である。
なお,この規格の附属書1で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格の内容を変更して規定した事
項である。変更の一覧表を,その説明を付けて,附属書3(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,内容積150L未満の高圧ガスの容器に使用する弁(以下,バルブといい,バ
ルブのうち医療ガス用ヨーク締付式弁はヨーク形バルブという。)について規定する。ただし,溶解アセチ
レン容器用弁及び液化石油ガス容器用弁には適用しない。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 407:1991,Small medical gas cylinders―Pin-index / yoke-type valve connections (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0208 ユニファイ細目ねじ
JIS B 0212 ユニファイ細目ねじの許容限界寸法及び公差
JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式―第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表
備考 ISO 286-2:1988 ISO system of limits and fits―Part 2 : Tables of standard tolerance grades and
limit deviations for holes and shaftsが,この規格と一致している。
JIS B 0405 普通公差―第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差
備考 ISO 2768-1:1989 General tolerances―Part 1 : Tolerances for liner and angular dimensions without
individual tolerance indicationsが,この規格と一致している。
JIS B 8244 溶解アセチレン容器用弁
JIS B 8245 液化石油ガス容器用弁
JIS G 3201 炭素鋼鍛鋼品
JIS G 3205 低温圧力容器用鍛鋼品
JIS G 3214 圧力容器用ステンレス鋼鍛鋼品
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS G 4303 ステンレス鋼棒
2
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS H 3250 銅及び銅合金棒
JIS H 4140 アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品
3. 種類 バルブの種類は,充てん口及び安全装置の形式によって区分し,表1による。
表 1 バルブの種類
種類
種類記号
備考
充てん口の形式
おねじ
A1
主に工業用に使用する。
形状・寸法を5.2の表7に
示す。
A2
主に医療用に使用する。
形状・寸法を5.2の表8に
示す。
めねじ
B
主に工業用に使用する。
形状・寸法を5.2の表7に
示す。
ヨーク形
C
医療用ガス小形容器の充て
ん口に使用する。
形状・寸法を附属書1に示
す。
安全装置の形式
板
R
−
可溶合金
F
−
板及び可溶合金
RF
−
ないもの
O
−
4. 性能
4.1
バルブの開閉 バルブの開閉は,操作が容易で,円滑に作動するものでなければならない。
4.2
耐圧性 バルブ本体は,充てんガスの種類に応じ表2の耐圧試験圧力以上の水,空気又は不活性ガ
スの圧力を加えたとき,漏れ,その他の異状があってはならない。
3
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 2 耐圧試験圧力
ガスの区分
充てんガスの
種類
耐圧試験圧力
Mpa
ガスの区分
充てんガスの
種類
耐圧試験圧力
Mpa
圧縮ガス
−
35℃における充て
ん圧力の5/3倍の
圧力
液化ガス
硫化水素
5.2
アンモニア
2.9
塩素
2.2
液化ガス
エチレン
22.1
メチルエーテル
1.8
二酸化炭素
19.6
クロルメチル
1.6
亜酸化窒素
19.6
亜硫酸ガス
1.2
エタン
19.6
塩化ビニル
1.2
六ふっか硫黄
19.6
モノメチルアミ
ン
1.0
二酸化炭素+酸
化エチレン
19.6
酸化エチレン
1.0
二酸化炭素+亜
酸化窒素
19.6
トリメチルアミ
ン
0.6
四ふっ化エチレ
ン
13.7
シアン化水素
0.6
キセノン
12.7
ホスゲン
0.6
塩化水素
12.7
その他のガス
温度48℃におけ
る圧力の数値の
5/3倍又は24.5
臭化水素
6.7
4.3
気密性 バルブは,空気又は不活性ガスを用いて表3に示す気密試験を行ったとき,それぞれの点
検箇所から漏れがあってはならない。
表 3 気密試験の条件
点検箇所
試験の方法
試験圧力
MPa
試験時間
S
バルブ本体,充てん口,安
全装置
バルブを閉じ,容器取付部から加圧して調べる.。
表2に示す耐
圧試験圧力の
60%以上
30以上
バルブ本体,グランドナッ
ト部
充てん口又は容器取付部を密閉し,容器取付部又は充
てん口から加圧してバルブを開きながら調べる。
4.4
安全装置の作動 安全装置は,表4に規定する圧力又は温度で作動しなければならない。ただし,
可溶合金を使用するものでは,作動圧力に対応する温度のもとで作動しなければならない。
安全装置に銅板を使用したものの作動圧力を測定する場合の測定温度は60±5℃,その他の板を使用した
ものは40±5℃とする。
4
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 4 安全装置の作動圧力又は作動温度の条件
安全装置の構造
作動圧力又は作動温度
作動圧力又は作動温度の許容範囲
安全弁に板を使用するもの 表2の耐圧試験圧力の80%
作動圧力
0
15
−
%
安全弁に可溶合金を使用す
るもの
圧縮ガス
105℃
作動温度±5℃
液化ガス
表2の耐圧試験圧力の80%に対応
する温度
作動温度以下。ただし,下限は表2
の耐圧試験圧力の60%に対応する
温度
安全弁に板及び可溶合金を
使用するもの
圧縮ガス
表2の耐圧試験圧力の80%
作動圧力
0
15
−
%
105℃
作動温度±5℃
液化ガス
表2の耐圧試験圧力の80%
作動圧力
0
25
−
%
表2の耐圧試験圧力の80%に対応
する温度
作動温度以下。ただし,下限は表2
の耐圧試験圧力の60%に対応する
温度
4.5
耐振動性 バルブは表3の試験圧力をかけた状態で,振動数毎分2 000回,全振幅2 mmで,上下,
左右及びその直角方向の3方向について,それぞれ30分間振動させたとき,漏れ,その他の異状があって
はならない。
5. 寸法及び構造
5.1
容器取付部
5.1.1
テーパねじ テーパねじの寸法は,表5による。
表 5 容器取付部の寸法
単位 mm
容器取付
部記号
ねじ部
m1
(約)
m2
(約)
バルブを取り付ける容器
基準
径d3
d4
d5
l1(約) l2
ねじ山数
(25.4mm
につき)
テーパ
内容積
耐圧試験圧
力
V1
20.000
21.2
18.661
11.60
22
14
26
3
3
2
5L以下
−
V2
28.000
29.5
26.038
17.00
30
14
26
3
3
2
5Lを超える
もの
9.8MPaを
超えるもの
V3
28.000
29.5
26.500
13.00
26
14
26
3
3
2
5Lを超える
もの
9.8MPa以
下
備考1. 容器取付部のねじは,附属書2による。
5
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2. ねじ山の形状は,角度55°のねじ山に丸みをもつ三角ねじ (H1=0.639264P,r´=0.138470P)
で,テーパ面に直角なものとし,ピッチは,軸心に沿ってはかる。
3. ねじは右ねじとする。
4. ねじは,ねじゲージを手締めの状態ではめ合わせたとき,ねじ部の末端は,使用するねじゲ
ージの末端から2山(ねじゲージの切欠きの範囲)以内とする。
5. JIS B 8244及びJIS B 8245に規定するねじを使用してもよい。
5.1.2
平行ねじ 平行ねじの寸法は,表6による。
表 6 容器取付部の寸法
単位 mm
ねじの呼び
d
ねじ山数
(25.4mmにつき)
l
m1
(約)
備考
2
1-20 UNF
12.700
20
18
1
JIS B 0208参照
8
5-18 UNF
15.875
18
18
1.5
4
3-16 UNF
19.050
16
23
1.5
8
7-14 UNF
22.225
14
23
2
18
1-12 UNF
28.575
12
24
2
4
3-14 NPSM
26.264
14
23
2
−
備考1. ねじ山の基準山形は,ユニファイねじを基準とする。
2. ねじは右ねじとする。
3. ねじの基準寸法,許容差及び公差は附属書2による。
4. 表中のl寸法は,容器との兼ね合いから受渡当事者間の協議によって決定してもよい。
5.2
充てん口,袋ナット及びヨーク形バルブ バルブの種類による記号,ガス充てん口,袋ナットの寸
法及び充てんガスは,表7及び,表8による。
ヨーク形バルブは附属書1による。
6
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 7 充てん口及び袋ナットの寸法
A1おねじ 袋ナット Bめねじ
単位 mm
バルブの
種類記号
充てんガス
ガス充てん口
袋ナット
ねじ部
S
H
L1
左右の別
d
ねじ山数
(25.4mmにつき)
l
A1
可燃性圧縮ガス
左
W22
14
13
30
14
10
可燃性液化ガス
左
W20
14
13
30
14
10
左
W22
14
13
30
14
10
左
W26
14
12
32
12
9
不燃性圧縮ガス
右
W22
14
13
30
14
10
不燃性液化ガス
右
W20
14
13
30
14
10
右
W22
14
13
30
14
10
右
W26
14
12
32
12
9
B
可燃性ガス
左
W23
14
16
−
−
−
不燃性ガス
右
W23
14
16
−
−
−
備考1. Sの寸法30 mmは,当分の間29 mmとしてよい。
2. 袋ナットは,必要がない場合は省略してもよい。
3. 充てん口のねじは,附属書2による。
4. Sの許容限界寸法は,
0
35
.0
29−
mm,
0
35
.0
30−
mm,
0
40
.0
32−
mmとする。
5. L1の寸法許容差は,9±0.2 mm及び,10土0.2 mmとする。
6. 寸法許容差が示していない部分の寸法許容差は,JIS B 0405の中級とする。
7
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 8 充てん口の寸法
A2おねじ
単位 mm
バルブの
種類記号
充てんガス
ガス充てん口
ねじ部
左右の別
d
ピッチ
a
b
c
l
A2
窒素
右
W 24
2
13.3
14.7
21
16.6
酸素
右
W 24
2
14
14
21
16.3
酸素/亜酸化窒素混合
右
W 27
2
13.2
18.8
24
16.7
空気
右
W 27
2
13.9
18.1
24
16.3
亜酸化窒素
右
W 27
2
15.3
16.7
24
15.6
二酸化炭素
右
W 27
2
16
16
24
15.3
備考1. 酸素/亜酸化窒素混合の混合比は,亜酸化窒素の混合率が30%又は50%とする。
2. 充てんガス及びガス充てん口寸法は,ISO 5145に基づいている。
3. a及びbの寸法許容差は,JIS B 0401-2のH10とする。
4. cの寸法許容差は,JIS B 0401-2のh11とする。
5. 袋ナットの寸法は規定しないが,容器キャップとの関係を考慮する。
5.3
安全装置 バルブの安全装置は,4.4の規定に適合しなければならない。ただし,容器に安全装置が
ある場合は,この限りでない。
5.4
安全弁用ナット(ヨーク形バルブを除く。) 安全装置に板を使用する場合の安全弁用ナットの寸法
は,表9による。
8
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 9 安全弁用ナットの寸法
単位 mm
容器取付部記号
d1
d2
ねじ山数
(25.4mmにつき)
d3
L1
L2
L3
L4
H1
V1
6
W14
18
2
14
11.5
8
10.5
19
0
0.35
−
V2
8
W16
18
2.5
16
13.5
9
12
21
0
0.35
−
備考1. ナットのねじは,附属書2による。
2. 寸法許容差が示してない部分の寸法許容差は,JIS B 0405の中級とする。
6. 外観 バルブの外観は,割れ,使用上有害なきず,さび,まくれ,その他の欠点がなく,仕上げは良
好でなければならない。
7. 材料 バルブ本体及び安全装置用ナットに使用する材料は,充てんするガスの性質に適合したもので
あって,表10に示すもの,又はこれと品質が同等以上のものとする。
表 10 バルブ本体及び安全装置用ナットの材料
部品名称
材料
バルブ本体及び安全装置
用ナット
JIS G 3201
SF390A,SF440A
JIS G 4303
SUS304,316,420J1,420J2,420F
JIS G 3205
SFL2
SUS420F2
JIS G 3214
SUSF304,SUSF304L, JIS H 3250
C3604,C3712,C3771,C4641,
SUSF316,SUSF316L
C4622,C6782
JIS G 4051
S25C
JIS H 4140
2014,6061
8. 検査 バルブの検査は,性能,寸法,構造,外観及び材料について行い,4.〜7.の規定を満足しなけれ
ばならない。ただし,4.2及び4.5の検査は,新規の設計製作時及び改造変更時,又は必要に応じて行う。
9. 製品の呼び方 バルブの呼び方は,規格番号又は規格の名称,バルブの種類,容器取付部記号及び充
てんガスの種類による。
例1. JIS B 8246 A1RV2酸素
例2. 高圧ガス容器用弁 A2RV2酸素
例3. JIS B 8246 CRV1酸素
例4. ヨーク形バルブ CFV1酸素/亜酸化窒素混合
9
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
10. 表示 バルブには,適切な箇所に次の事項を表示する。
a) 製造業者名又はその略号
b) 製造年月又はその略号
(例 04-01)
c) 質量 (kg)
(例 W0.7)
d) 耐圧試験圧力 (MPa)(例 TP 24.5M)(1)
注(1) TP 24.5Mは,耐圧試験圧力が24.5MPaであることを表す。
e) ガスの名称又は化学記号(ヨーク形バルブの場合)
10
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書1(規定)ヨーク形バルブコネクション
序文 この附属書は1991年に第2版として発行された,ISO 407 small medical gas cylinders−
Pin-index/yoke-type valve connectionsの規定のうち,技術的内容を一部変更して作成したものである。
なお,この附属書で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この附属書は,最大使用圧力(15℃における充てん圧力)200バールの医療用ガス小形容
器のためのヨーク形バルブコネクションについて規定する。
この規格は,次の事項を規定する。
− 基本寸法
− ヨーク形バルブコネクション代替設計のための要求事項
− 充てん口接続具のピンホール並びにピンの寸法及び位置
この規格は,更に,附属書1表1に示すガス及び混合ガス用の充てん口コネクションのピンホール並び
にピンの寸法及び位置も規定する。
この附属書は,治療,診断及び予防用途を含めた病院での患者看護用及び救急処置用に使用される医療
用ガス小形容器に適用される。
2. バルブ それぞれの医療用ガス小形容器にヨーク形バルブを装備する(附属書1の4.参照)。ヨーク形
バルブには,当該ガス又は混合ガスについて附属書1の6.に示す寸法でそのような場所に位置決めピンホ
ールが付いている。
バルブには,ガス又は混合ガスの名称若しくは化学記号を,はっきりと消えないように刻印などをする。
附属書1表 1 ガス及び混合ガスの割合
ガス及び混合ガス
化学記号
酸素
O2
酸素/二酸化炭素 (CO2≦7%)
O2+CO2
酸素/ヘリウム (He≦80%)
O2+He
エチレン
C2H4
亜酸化窒素(サイホン管 あり又はなし)
N2O
シクロプロパン
C3H6
ヘリウム及びヘリウム/酸素 (O2<20%)
He
二酸化炭素(サイホン管 あり又はなし)
CO2
医療用空気
(Air)
酸素50%/亜酸化窒素50%の公称混合ガス (47.5%<N2O<52.5%)
O2+N2O
窒素
N2
空気,ヘリウム及び一酸化炭素の混合ガス (CO<1%)
(Air) +He+CO
参考 原国際規格には,化学記号CO2に混合ガス二酸化炭素/酸素 (CO2>7%) も含まれていたが,安全上
の理由でこれを削除した。
3. ヨーク コネクションヨークは,附属書1の4.及び5.に示す要求事項及び寸法に適合していなければ
ならない。コネクションヨークにはピンが付いていて,その寸法及び位置は,当該ガス又は混合ガスにつ
いて附属書1の6.に示すバルブのピンホールの寸法及び位置に相当する。
コネクションヨークには,ガス又は混合ガスの名称若しくは化学記号を,はっきりと容易に消えないよ
11
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
うに表示する。
5.2に,コネクションヨークの代替設計の例を示す。
備考 附属書1図3及び附属書1図4並びに附属書1図9〜附属書1図21の数字及び文字は,ピン及
びピンホールの位置を示す。
4. 基本寸法 ヨーク形バルブコネクションの基本寸法を附属書1図1〜附属書1図4及び附属書1表2
に示す。
4.1
ヨーク形バルブの本体
備考 単一鍵バルブにだけ適用される。
附属書1図 1 ヨーク形バルブの本体
単位 mm
12
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.1.1
単ピンヨーク形バルブコネクション
附属書1図 2 単ピンヨーク形バルブコネクション
4.1.2
1列式2ピンヨーク形バルブコネクション
附属書1図 3 1列式2ピンヨーク形バルブコネクション
13
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.1.3
2列式2ピンヨーク形バルブコネクション
附属書1図 4 2列式2ピンヨーク形バルブコネクション
4.2
基本寸法表
附属書1表 2 ヨーク形バルブコネクションの基本寸法
寸法
mm
寸法
mm
a
25
0.8
0.2
+
−
e
(最大値)0.8
b
22.2
0.4
0
+
−
f
(最大値)0.8
c
(最小値)16
g
1.6±0.4
D
7
0.2
0
+
−
h(1)
20±0.5
D1
2.4±0.8
k
(最小値)16.5
D2
4.75
0.1
0
+
−
l1
(最小値)44.5
D3
5.8〜5.9
l2
(最小値)22
D4
6.3
0
0.2
+
−
l3(2)
(最小値)8
D5
6
0
0.5
+
−
l4(2)
(最大値)9.6
D6(3)
(最小値)7
l5
5.5
0.5
0
+
−
d
6.5
00.2
+
−
l6
5.5
00.5
+
−
d1
4±0.1
l7
3〜3.6
d2
5.4
00.1
+
−
l8
(最小値)15
d3
16±0.5
r
(公称値)14.3
d4
9±0.2
r1
(公称値)12
−
−
r2
(公称値)17.5
−
−
ω
6.0
注(1) h及びq,q1の寸法をいう(附属書1の5.参照)。代わりに附属書
1の5.1g)の要求を満たすために,これらの寸法を示すこともでき
る。
(2) 突出形安全プラグを使用する場合に限って適用される。
(3) D6の寸法は,円すい部の最上部の寸法である。
参考 ωは,原国際規格では,5.5 mmであるが,安全上の理由で6.0 mm
とした。
14
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. ヨーク形バルブコネクションの代替設計に関する要求事項
5.1
コネクションヨーク器の設計に関する要求事項 コネクションヨークの設計に際しては,次の要求
事項を満たさなければならない。
a) コネクションヨークのピンがバルブのホールに合致した場合に限って,ガスの密封が可能である。
b) コネクションヨークのピンがバルブのピンホールに合致しない場合,ガスの密封は不可能となり,コ
ネクションヨーク又はバブルの損傷を防がねばならない。
c) ピンは,使用者によって取り除かれないように,また使用中に緩んでこないように取り付けるか又は
組み立てる。
d) パッキンは,連結ヨークのねじ込み部に密着したままになっていなければならない。
e) パッキンは,一つ以上使用してはならない。
f)
コネクションヨークは,永久変形を来たすことなく,バルブの締金ねじ又は止め器具にかかる50N・m
のトルクがもたらす負荷に耐えることができなければならない。
g) ヨークの寸法は,ピンをピンホールに差し込むに際して,ヨーク内のバルブの動きを,長軸について
最大6°に制限するものでなければならない。
15
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.2
コネクションヨークの代替構造の例 ヨーク形コネクションの3種の代替設計を,附属書1図5〜附
属書1図7に例示する。
寸法
mm
P(1)
q(2)
s(3)
(最大値)44.5
(最大値)24
(最小値)0.8
注(1) 突出形安全プラグにすき間があれば,35mm
まで小さくすることもできる。
(2) 表2の寸法hについての注記を参照。
(3) 突出形安全プラグを使用する場合にだけ,適
用される。
附属書1図 5 第1の代替設計
16
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
記号
mm
P1
q1(1)
s1(2)
(最大値)30.2
(最大値)24
(最小値)0.8
注(1) 表2の寸法hについての注記を参照。
(2) 突出形安全プラグを使用する場合にだけ,
適用される。
備考 締金ねじを取り除いた図面。
附属書1図 6 第2の代替設計
17
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書1図 7 第3の代替設計
6. ヨーク形バルブコネクションのピンホール並びにピンの寸法及び位置 ヨーク形バルブコネクション
のピンホール並びにピンの寸法及び位置を附属書1図8〜附属書1図21に示す。
6.1
単ピン充てん口コネクション
6.1.1
酸素50%/亜酸化窒素50%の公称混合ガス (47.5<N2O<52.5%) の充てん口コネクション
寸法
mm
r
(公称値)14.3
附属書1図 8 酸素50%/亜酸化窒素50%の公称混合ガスの充てん口コネクション
18
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.2
2ピン/1列式装置付き充てん口コネクション
6.2.1
酸素の充てん口コネクション
寸法
mm
t
u
w
13.6±0.07
4.4±0.15
8.8±0.07
附属書1図 9 酸素の充てん口コネクション
6.2.2
酸素/二酸化炭素混合ガス (CO2≦7%) の充てん口コネクション
寸法
mm
t
t1
u
w1
13.6±0.07
12.4±0.07
4.4±0.15
11.55±0.07
附属書1図 10 酸素/二酸化炭素混合ガス (CO2≦7%) の充てん口コネクション
6.2.3
酸素/ヘリウム混合ガス (He≦80%) の充てん口コネクション
附属書1図 11 酸素/ヘリウム混合ガス (He≦80%) の充てん口コネクション
座金用座ぐり
寸法
mm
t
t2
u
w2
13.6±0.07
14.2±0.07
4.4±0.15
5.9±0.07
19
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.2.4
エチレンの充てん口コネクション
寸法
mm
t1
t2
u
w2
12.4±0.07
14.2±0.07
1.5±0.15
5.65±0.07
附属書1図 12 エチレンの充てん口コネクション
6.2.5
亜酸化窒素の充てん口コネクション(サイホン管なし)
寸法
mm
t
t2
u1
w2
13.6±0.07
14.2±0.07
1.5±0.15
5.9±0.07
附属書1図 13 亜酸化窒素の充てん口コネクション
6.2.6
シクロプロパンの充てん口コネクション
寸法
mm
t1
t2
u1
w4
12.4±0.07
14.2±0.07
1.5±0.15
8.65±0.07
附属書1図 14 シクロプロパンの充てん口コネクション
20
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.2.7
ヘリウム/酸素 (O2<20%) 混合ガスの充てん口コネクション
寸法
mm
t1
t2
u1
w3
12.4±0.07
14.2±0.07
1.5±0.15
5.65±0.07
附属書1図 15 ヘリウム/酸素 (O2<20%) 混合ガスの充てん口コネクション
6.2.8
二酸化炭素の充てん口コネクション(サイホン管なし)
寸法
mm
t1
u2
w5
12.4±0.07
7.15±0.15
14.3±0.07
附属書1図 16 二酸化炭素の充てん口コネクション(サイホン管なし)
6.2.9
医療用空気の充てん口コネクション
寸法
mm
t
t1
u2
w1
13.6±0.07
12.4±0.07
7.15±0.15
11.55±0.07
附属書1図 17 医療用空気の充てん口コネクション
21
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.2.10 窒素の充てん口コネクション
寸法
mm
t1
t2
u2
w4
12.4±0.07
14.2±0.07
7.15±0.15
8.65±0.07
附属書1図 18 窒素の充てん口コネクション
6.3
2ピン/2列式装置付き充てん口コネクション
6.3.1
空気/ヘリウム/一酸化炭素 (CO<1 %) 混合ガスの充てん口コネクション
寸法
mm
t3
t4
u3
w7
16.2±0.07
10.4±0.07
6±0.07
0.7±0.07
附属書1図 19 空気/ヘリウム/一酸化炭素 (CO<1 %) 混合ガスの充てん口コネクション
6.3.2
二酸化炭素(サイホン管付き)の充てん口コネクション
寸法
mm
t3
t5
u4
w8
16.2±0.07
11.6±0.07
3.1±0.07
3.6±0.07
附属書1図 20 二酸化炭素(サイホン管付き)の充てん口コネクション
22
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.3.3
亜酸化窒素(サイホン管付き)の充てん口コネクション
寸法
mm
t3
t6
u
w9
16.2±0.07
12±0.07
6.7±0.07
附属書1図 21 亜酸化窒素(サイホン管付き)の充てん口コネクション
23
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書2(規定)容器取付部ねじ,充てん口ねじ及び安全装置用ねじ
1. 適用範囲 この附属書は,高圧ガス容器用弁に用いる容器取付部ねじ,充てん口ねじ及び安全装置用
ねじについて規定する。
2. 容器取付部ねじ
2.1
テーパねじ
2.1.1
ねじの種類 ねじは,3/26テーパねじで,その種類は附属書2表1による。
附属書2表 1 テーパねじの種類
単位 mm
容器取付部記号 基準径
ねじの長さ
ねじの形式
V1
20.0
22
面直角
V2
28.0
30
面直角
V3
28.0
26
面直角
2.1.2
基準山形 ねじの基準山形は,附属書2図1による。
附属書2図 1 面直角
2.1.3
公式 基準寸法の算出に用いる公式は,次による。
n
P
4.
25
=
ここに, n: ねじ山数
H´=0.962 088P
H1´=0.639 264P
r´=0.138 470P
h=0.640 327P
備考
テーパ面に直角なねじの山の高さH1´ は軸線を含んだ断面形において,山の頂を連ねる直線
24
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
と谷底を連ねる直線との間をテーパ面に直角に測った距離。
2.1.4
基準寸法 テーパおねじの基準寸法は,附属書2表2による。
附属書2表 2 テーパおねじの基準寸法
単位 mm
容器取付
部記号
ねじ山数
25.4mm
につき
ピッチ
ねじ山
の高さ
谷の
丸み
基準
径の
位置
l1
(約)
基準径
小端面
外径 有効径 谷の径 外径 有効径 谷の径
n
P
H1,H´1r,r´
d
d2
d1
V1
14
1.814 3 1.160 0.25 11.6 20.000 18.838 17.676 18.661 17.499 16.337
V2
14
1.814 3 1.160 0.25 17.0 28.000 26.838 25.676 26.038 24.876 23.714
V3
14
1.814 3 1.160 0.25 13.0 28.000 26.838 25.676 26.500 25.338 24.176
2.2
平行ねじ
2.2.1
ねじの種類 ねじは平行ねじで,その種類は附属書2表3による。
附属書2表 3 平行ねじの種類
単位 mm
ねじの呼び
基準径
ねじ山数
(25.4 mmにつき)
備考
2
1-20 UNF
12.700
20
JIS B 0208参照
8
5-18 UNF
15.875
18
4
3-16 UNF
19.050
16
8
7-14 UNF
22.225
14
18
1-12 UNF
28.575
12
4
3-14 NPSM
−
14
−
備考 ねじは,右ねじとする。
2.2.2
ねじの基準山形,基準寸法,許容差及び公差 ねじの基準山形,基準寸法,許容差及び公差は,次
による。
a) ねじの呼び
2
1-20 UNF,8
5-18 UNF,4
3-16 UNF,8
7-14 UNF,18
1-12 UNFの基準山形,基準寸法,許
容差及び公差は,JIS B 0208及びJIS B 0212のねじの等級に規定された2Aによる。
b) ねじの呼び
4
3-14 NPSMの基準山形,公式,許容差及び公差は,次による。
参考 NATIONAL BUREAU OF STANDARDS HANDBOOK H 28 (1957) に基づいている。
(NATIONAL BUREAU OF STANDARDSは1988年にNational Institute of Standards and
Technologyに改称された。)
25
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1) 基準山形 基準山形は,附属書2図2による。
附属書2図 2 基準山形
2) 公式 基準寸法の算出に用いる公式は,次による。
n
P
4.
25
=
ここに,
n: ねじ山数
H=0.866 025P
hs=0.649 52P
hn=0.542 6P
fcs=0.108 25P
fcn=0.216 5P
frs=0.108 25P
frn=0.108 25P
Fcs=0.125 00P
Fcn=0.250 00P
Frs=0.125 00P
Frn=0.125 00P
3) 許容差及び公差 許容差及び公差は,附属書2表4による。
附属書2表 4 許容差及び公差
単位 mm
ねじの
呼び
ねじ山数
25.4mm
につき
ピッチ
公差
おねじ
めねじ
外径
有効径
内径
有効径
n
P
最大
最小
最大
最小
最大
最小
最大
最小
4
3-14
14
1.814 3
0.040 6
26.264
26.010 25.077
24.943
24.333
24.638
25.118 25.293
3. ガス充てん口ねじ及び安全装置用ねじ
3.1
ガス充てん口ねじ(A1,及びB)及び安全装置用ねじ
26
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.1.1
ねじの種類 ねじの種類は,附属書2表5による。
附属書2表 5 ねじの種類
ガス充てん口ねじ
(A1及びB)
安全弁用ねじ
W 20
W 14
W 22
W 16
W 23
W 26
備考 ガス充てん口ねじは,可燃性ガスの場合は左ねじ,その他は右ねじにする。ただし,可燃性ガスのうちク
ロルメチル及びアンモニアのときは,右ねじとする。
3.1.2
基準山形 基準山形は,附属書2図3による。
附属書2図 3 基準山形
3.1.3
公式 基準寸法の算出に用いる公式は,次による。
n
P
4.
25
=
ここに,
n: ねじ山数
H=0.960 5P
d2=d-H1
D=d
H1=0.640 3P
d1=d-2H1
D2=d2
r=0.137 3P
D1=d1
D1´=d1+2×0.076 9H
27
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.1.4
基準寸法 基準寸法は,附属書2表6による。
附属書2表 6 基準寸法
単位 mm
ねじの呼び ねじ山数
25.4mm
につき
n
ピッチ おねじの
ねじ山の
高さ
おねじ
の谷の
丸み
おねじ
めねじ
P
H1
r
外径
d
有効径
d2
谷の径
d1
谷の径
D
有効径
D2
内径D1´
(1)
(参考)
W14 山18
18
1.411 1
0.904
0.194
14.000 13.096 12.192 14.000 13.096
12.400
W16 山18
18
1.411 1
0.904
0.194
16.000 15.096 14.192 16.000 15.096
14.400
W20 山14
14
1.814 3
1.162
0.249
20.000 18.838 17.676 20.000 18.838
17.944
W22 山14
14
1.814 3
1.162
0.249
22.000 20.838 19.676 22.000 20.838
19.944
W23 山14
14
1.814 3
1.162
0.249
23.000 21.838 20.676 23.000 21.838
20.944
W26 山14
14
1.814 3
1.162
0.249
26.000 24.838 23.676 26.000 24.838
23.944
注(1) めねじ内径の欄の数値は,附属書2図4のD1´の寸法を示したもので,めねじ内径の許容差に対す
る基準寸法としては,めねじ内径D1を使用する。その数値は,おねじの谷の径d1と一致する。
備考 おねじの山頂とめねじの谷底との間には,多少のすき間を設ける。
3.1.5
基準山形,基準寸法,許容差及び公差の関係図 基準山形,基準寸法,許容差及び公差の関係は,
附属書2図4による。
備考 ねじ山には,丸形と平形がある。例図は,丸形を示す。
附属書2図 4 基準山形,基準寸法,許容差及び公差の関係図
附属書2図4において,d,d2及びd1は,おねじの外径,有効径及び谷の径,D,D2及びD1は,めねじ
の谷の径,有効径及び内径の基準寸法で,その数値は,附属書2表7による。また,太い実線は基準山形
を,斜線を施した部分は,おねじ又はめねじの許容域を示す。
28
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.1.6
許容差及び公差 許容差及び公差は,附属書2表7による。
附属書2表 7 許容差及び公差
単位 0.001mm
ねじの呼び
おねじ
めねじ
外径
d
有効径
d2
谷の径
d1
谷の径
D
有効径
D2
内径
d1
丸形
平形
上
の
許
容
差
下
の
許
容
差
−
公
差
上
の
許
容
差
下
の
許
容
差
−
公
差
下
の
許
容
差
上
の
許
容
差
下
の
許
容
差
上
の
許
容
差
+
公
差
(4)
下
の
許
容
差
+
上
の
許
容
差
+
公
差
上
の
許
容
差
下
の
許
容
差
−
公
差
上
の
許
容
差
−
下
の
許
容
差
−
公
差
W14 山18
W16 山18
0 240 24
0
100 240 140 0 120 120 0 230 230 注
(2)
参
照
注
(3)
参
照
0 120 120 210 350 140
W20 山14
W22 山14
W22.5山14
W23 山14
W26 山14
0 290 29
0
130 290 160 0 180 180 0 330 330
0 180 180 260 510 250
注(2) めねじの谷の径の下の許容差は規定しないが,附属書2図4のように谷底と丸形のおねじの最大寸法と
の間に,多少のすき間を設ける。
(3) めねじの谷の径の上の許容差は,規定しない。
(4) めねじ内径の下の許容差は,2×0.0739Hで算出した値を0.010mmに丸めたものである。
備考1. この表では,山の角度及びピッチの許容差は別に定めていないが,これらは有効径に換算して有効径
の公差中に含めてある。
2. おねじの外径の許容差は,丸形と平形とに分けて規定してあるが,実際の製品では両者の区別がなく
なることもあり,また,これらは実用的には互換性があって使用上区分する必要はなく,製作の都合
でいずれを採用しても差し支えない。
3. おねじ有効径の上の許容差は,この表では0であるが,これを幾分変更して,おねじ有効径の最大寸
法とめねじ有効径の最小寸法との間に多少のすき間を設けたほうがよい。
4. おねじの谷の丸みは正確な円弧でなくてもよいが,かどばっていてはならない。
3.2
ガス充てん口ねじ (A2)
3.2.1
ねじの種類 ねじの種類は,W24及びW27の2種類とする。
3.2.2
基準山形,基準寸法は,次による。
参考 ISO 5145 Cylinder valve outlets for gases and gas mixtures−Selection and dimensioningに基づいて
いる。
29
B 8246:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 基準山形 基準山形は,附属書2図5による。
単位 mm
附属書2図 5 基準山形
b) 基準寸法 基準寸法は,附属書2表8による。
附属書2表 8 基準寸法
単位 mm
ねじの呼び
ピッチ
おねじのね
じ山の高さ
おねじの
谷の丸み
おねじ
めねじ
P
外径
d
有効径
d2
谷の径
d1
谷の径
D
有効径
D2
内径
D1
W 24×P 2
2
1.28
0.274
24
22.72
21.44
24
22.72
21.44
W 27×P 2
2
1.28
0.274
27
25.72
24.44
27
25.72
24.44
3.2.3
許容差及び公差 許容差及び公差は,附属書2表9による。
参考 NF E29-650に基づいている。
附属書1表 9 許容差及び公差
単位 μm
ねじの呼び
おねじ
めねじ
外径
有効径
内径
有効径
上の
許容差
−
下の
許容差
−
公差
上の
許容差
−
下の
許容差
−
公差
下の
許容差
上の
許容差
+
公差
下の
許容差
上の
許容差
+
公差
W 24×P 2
38
280
242
38
170
132
0
224
224
0
375
375
W 27×P 2
関連規格 NATIONAL BUREAU OF STANDARDS HANDBOOK H 28
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書3(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS B8246:2004 高圧ガス容器用弁
ISO 407:1991 医療用ガス小形容器−ピンインデックス ヨーク形バルブ
コネクション
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)国
際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1.適用範囲
2.引用規格
3.種類
4.性能
5.寸法構造
6.外観
7.材料
8.検査
9.製品の呼
び方
10.表示
これまでのJISの容器用弁に
国際規格を取り込むため,一
部の技術的内容を変更して
追加。
製品規格として国際規格に
規定がない性能,外観,材料,
検査,製品の呼び方及び表示
の項目も規定。
ISO 407
1.
2.
3.
4.
5.
医療用ガス小形ヨーク
形バルブの一部である
充てん口コネクション
について規定。
規定項目として,基本
寸法,代替設計に関す
る要求事項,ピンホー
ル並びにピンの寸法及
び位置を中心に規定。
MOD/変更
MOD/追加
国際規格は弁の一部
について規定してお
り,JISは弁を包含し
て規定している。
日本の商習慣の実態に合わせ変更・追
加した。
今後,JISをISO規格改正時に提案す
る。
附属書1
(規定)
1.適用範囲
医療用ガス小形容器のため
のヨーク形バルブコネクシ
ョンについて規定。
ISO 407
1.
JISに同じ。
IDT
2.バルブ
バルブのガス又は混合ガス
の名称若しくは化学記号に
ついて規定。
2.
二酸化炭素及び二酸化
炭素/酸素(CO2>7%)
MOD/削除
ISOは両ガスを同一
ピンインデックスと
している。
ISOの仕様では誤使用のおそれがあ
り,国内ではCO2>7%の混合ガスを
用いないため,二酸化炭素/酸素
( CO2>7%)を除外した。
3.ヨーク
規格全体の規定項目を記載。
3.
JISに同じ。
IDT
4.基本寸法
バルブの基本寸法を規定し,
バルブ開閉スピンドル幅が
W=6.0と規定。
4.
バルブ開閉スピンドル
幅W=5.5と規定。
MOD/変更
国際規格を採用せず
に,現在使用されて
いる寸法を規定。
W=5.5用の開閉レンチでは,国内で
普及している弁が開閉できず緊急の
場合に安全上問題となるため,変更。
3
0
B
8
2
4
6
:
2
0
0
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)国
際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
5.代替設計
に関する要
求事項
設計に関する要求事項及び
代替構造の例を規定。
5.
JISに同じ。
IDT
6.ピンホー
ル,ピンの
寸法及び位
置
充てん口の種類を国際規格
に合致させる形で,形状・寸
法を規定。
6.2.8 二酸化炭素の充てん
口コネクション充てん口の
種類の中で二酸化炭素/酸
素を二酸化炭素だけ規定。
6.3 2ピン/2列式装置付き充
てん口コネクション
ISO 407
6.
基本的にはJISと同じ。
6.2.8 二酸化炭素及び
二酸化炭素/酸素(CO2
>7%)の充てん口コネ
クション
6.3 2ピン/2列式装
置付き充てん口コネク
ション
MOD/削除
MOD/削除
国際規格は両ガスを
同一ピンインデック
スとしている。
2ピン/2列式ピンイ
ンデックス充てん口
コネクションでガス
名が定まっていない
ものは,除外。
両ガスを同一の分類にすると安全上
問題となるため二酸化炭素/酸素を
除外した。
今後,ISOに提案する。
国内で使用されていないので,移行期
間が必要。
附属書2
(規定)
容器取付部ねじ,充てん口ね
じ及び安全装置ねじ。
規定されていない。
MOD/追加
製品規格として入れ
た。
日本で広く普及しているので規定。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価記号の意味は,次のとおりである。
―IDT・・・・・・・・・・・・技術的差異がない。
―MOD/削除・・・・・・国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
―MOD/追加・・・・・・国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
―MOD/変更・・・・・・国際規格の規定内容を変更している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
―MOD・・・・・・・・・・国際規格を修正している。
3
1
B
8
2
4
6
:
2
0
0
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。